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唯「くっちゃくっちゃくっちゃくっちゃ」 【非日常系】


http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1259889623/




1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 10:20:23.64 ID:eJR2vqVt0

唯「ムギちゃんのお菓子は今日もおいしいね~」
  くっちゃくっちゃくっちゃぴっちゃくちゃくっちゃぺちゃぴちゃくっちゃくっちゃ

紬「そ、そうかしら。ありがと……」

唯「うん、最高だよ~」
  くっちゃぴっちゃくっちゃくっちゃくちゃくっちゃぺちゃぺっちゃぴっちゃくちゃくちゃ

澪「……」

律「……」

唯「紅茶もおいしいし」
  ず~じゅるじゅるじゅるじゅるず~ずずじゅるじゅるずずずず





5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 10:25:34.30 ID:eJR2vqVt0

唯「げええぇ~っぷ……あー、おいしかった。
  ムギちゃん、爪楊枝とって」

紬「はい、どうぞ……」

唯「ありがとう」
  チィッチィッ シーシー

澪「……さ、じゃあ、そろそろ練習しようか……」

律「そうだな……」

唯「あれ? でも澪ちゃんたち、まだお菓子食べてないじゃん」

澪「私は……後で食べるよ」

律「私も」

唯「ふうん……げえええぇっぷ」



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 10:29:53.58 ID:eJR2vqVt0

――

―――

―――――

澪「ふう、じゃあそろそろ休憩するか」

律「そうだな」

唯「私、今日はもう帰るよ~」

紬「え、なにか用事?」

唯「うん、今日は久しぶりに両親が帰ってくるんだ~。
  それで、レストランでお食事するの~」

澪「そうか、それはよかったな……」

唯「うん、そういうことだから。じゃね~」

律「ああ、またな」



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 10:33:55.40 ID:eJR2vqVt0

紬「……」

澪「帰っちゃったな」

律「おい、澪」

澪「なんだよ」

律「唯に言えよ」

澪「何をだよ」

律「わかってるくせに」

澪「……いやでも、そんなの言えるわけないだろ」

律「それはまあ、そうだけど」

澪「唯のせいで、お菓子食べる気なくなっちゃうよなあ……」

紬「ごめんね、もう持ってこない方がいいかしら……」

律「ムギが謝ることないって……」



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 10:37:30.95 ID:eJR2vqVt0

澪「それにしても、レストランで食事か」

律「家族の人は、唯についてどう思ってんだろな」

澪「一家揃ってあんな感じなんじゃないか?」

律「だろうな……まともな家族なら注意するはずだし」

澪「まあいいや、唯のことは置いといて、お菓子食べよう」

律「あ、そのお菓子、さっき唯の唾が飛んでたぞ」

澪「……」

紬「……」



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 10:42:32.24 ID:eJR2vqVt0

翌日、昼休み。

唯「一緒にお弁当食べよ~」

律(げっ、なんでこっちの教室に……)

澪(自分の教室で真鍋さんと食べてりゃいいのに)

紬(お昼ごはんタイムまで唯ちゃんに冒されるなんて……)

唯「おなかぺこぺこだよ~」

澪(こっちは唯の顔見ただけで食欲失せたよ……)

律(いやだなあ……)



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 10:49:04.14 ID:eJR2vqVt0

唯「でさー、昨日レストランに行ってきたんだ~」
  くっちゃくっちゃくっちゃにっちゃねっちゃぴっちゃくっちゃくちゃくちゃにちゃ

澪(モノを口に入れたまま喋るな……)

唯「こーんなにおっきいステーキ食べたんだよ~」
  くちゃくっちゃねっちゃぴっちゃぴっちゃくっちゃくちゃくっちゃぴゅっ

律(うわっ! なんか飛んできたっ)

唯「憂もすっごく喜んでてさ~」がつがつ

紬(犬食い……)

唯「お父さんやお母さんとも久しぶりにお話できたし」ぐさっ ぶすっ

澪(刺し箸……)

唯「すっごく楽しかったよ」ちゅぱちゅぱ

律(舐り箸……)



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 10:54:54.19 ID:eJR2vqVt0

唯「あとスープも美味しかったな~」
  くちゃくっちゃくっちゃにちゃねっちゃくっちゃぴちゃくっちゃ

澪(肘ついて食うな……)

唯「なんかよくわかんない野菜が入ってたんだ……げえええええっぷ」

紬(さっきから周りに白い目で見られてるわ……)

唯「ふう、ごちそうさま」

律(やっと終わったか)

唯「そうだ、果物あったんだ」

そう言って唯はタッパーを取り出した。
中には大粒のブドウが入っていた。

唯「わーい、ブドウだー。憂ったら気が効いてるなあ」ぱくり

澪(皮ごと食べた!?)

唯「んぐんぐ……んべええぇぇっ」

律(皮だけ吐いた……)

紬(きたない……)



37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 10:59:36.44 ID:eJR2vqVt0

紬「そ、そういえば……いつもは真鍋さんと食べてるみたいだけど、
  今日はどうしてこっちに来たの?」

唯「ああ、和ちゃんは生徒会の活動で昼休みにいなくってさ~」

澪「へえ、そういや学園祭が近いもんなあ」

唯「うん、だから学園祭までずっと生徒会の活動あるんだって」

律「と、いうことは……」

唯「学園祭終わるまで、毎日こっちに来るね!」

澪「……」

律「……」

紬「……」

きーんこーんかーんこーん

唯「あっ、5時間目始まっちゃう! じゃあね~」

澪「おう……」



40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 11:04:11.40 ID:eJR2vqVt0

澪「あれが毎日来るなんて、嫌すぎるよ……」

律「ここは覚悟を決めて、唯にがつんと注意するしかない」

紬「誰が注意するの?」

澪「……じゃんけんしよう」

律「そうだな、それが一番公平だな」

紬「ええ、じゃあ恨みっこなしの一発勝負で」

澪「よし、最初はグー! じゃんけん……ちょき!」

律「ぐー!」

紬「ぐー」

澪「……」

律「……頑張れ、澪」

紬「澪ちゃんならきっと出来るわ!」



45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 11:09:09.69 ID:eJR2vqVt0

放課後、音楽室。

唯「今日のお菓子もおいしいね~」
  くっちゃくっちゃくっちゃにっちゃぴっちゃぺっちゃぴっちゃくちゃくちゃくっちゃ

律(さあ、いけ、澪!)

紬(今よ、澪ちゃん!)

澪「………………あのさ」

唯「ん?」

澪「学園祭ライブ用の歌詞を書いてきたんだ」

律(おい、澪……!)

紬(今は歌詞は関係ないでしょう!)

澪「まず唯に見てほしいんだ」

唯「うん、どれどれ」



48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 11:13:33.84 ID:eJR2vqVt0

くちゃくちゃ時間

お菓子食べると いつもお口くちゃくちゃ
ご飯の時も 咀嚼するたびくちゃくちゃ

いつも鳴ってる キミのくちゃくちゃ
食べる本人 気づかないよね
夢の中なら くちゃくちゃ音 注意できるのにな

ああ カミサマお願い
お上品なお食事タイム下さい☆
刺し箸も 犬食いも ゲップも
マナー違反なのよ♪

くちゃくちゃ時間
くちゃくちゃ時間
くちゃくちゃ時間



52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 11:17:18.73 ID:eJR2vqVt0

唯「……」

律(なんという巧妙な作戦……)

紬(ただ面と向かって言えないだけでは……?)

澪「ど、どうかな、唯……」

唯「うん、良いと思うよ!
  やっぱり澪ちゃんのセンスは独特で斬新だよね~」

澪「そ、そうか。ありがとう……」

律(おい、伝わってないぞ)

紬(澪ちゃん、やっぱりガツンと言わなきゃダメよ)

澪(えー……)

唯「ねえ、歌ってみてよ~」

澪「えっ、ああ」



55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 11:23:44.95 ID:eJR2vqVt0

澪「お菓子食べると いつもお口くちゃくちゃ」

唯「くっちゃくちゃくちゃくっちゃぴっちゃぴちゃぺちゃくちゃにっちゃにっちゃ」

澪「ご飯の時も 咀嚼するたびくちゃくちゃ」

唯「にっちゃくっちゃぺっちゃくっちゃにちゃにちゃくちゃくちゃくっちゃくっちゃ」

澪「いつも鳴ってる キミのくちゃくちゃ……」

唯「くちゃくっちゃくっちゃくっちゃぺっちゃぴちゃくちゃくっちゃくちゃくちゃくっちゃ」

澪「食べる本人……気づかないよね……」

唯「にちゃにちゃくっちゃくちゃくちゃくっちゃくっちゃくっちゃくちゃくちゃにっちゃぺちゃ」

澪「夢の中なら……くちゃくちゃ音……注意できるのにな……」ぷるぷる

唯「くちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃくちゃ」

澪「あ……ああああ……うがあああああああああああああ!!!!!!!」

律「うわっ、ついにキレた!」



58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 11:30:46.14 ID:eJR2vqVt0

澪「唯っ!! お前いつもくちゃくちゃくちゃくちゃ耳障りなんだよっ!!」

唯「へ?」

澪「この歌詞はお前のことを書いたもんなんだよ!!
  くちゃくちゃ音も! 箸の使い方も! ゲップも! 犬食いも!
  箸やフォークを握って持つのも! 弁当箱の蓋の裏を舐め回すのも!
  プリンをぐちゃぐちゃにかき混ぜてストローで吸うのも!
  私たちはずっとずっと不愉快に思ってきたんだよおおおおおお!!!!」

唯「そ、そんな……私、普通に食べてただけだよ!!」

澪「全然普通じゃないっ!!
  ほらっ、これ読め! 食事のマナーの本だ!!」

唯「……」

澪「今日はもう部活中止!! 唯は家に帰ってその本を読むこと!!
  あとこの歌を20回歌え!! 分かったな!!」

唯「……うん」

澪「よし、じゃあ今日は解散!!」

律(澪、言うときは言うんだな~)

紬(見直したわ)



69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 11:37:23.67 ID:eJR2vqVt0

翌日の昼休み。
唯は澪たちの教室には現れなかった。

しかし、その代わりに和がやってきた。

和「秋山さんたち、いる?」

澪「あれ、真鍋さん? 生徒会なんじゃ……」

和「ちょっと隙を見て抜けてきたの。
  あなたたち、唯に食事のマナーを注意したんだって?」

律「ああ、澪がな」

和「そう……まあ、確かにあれは、見ててすごく不愉快だけど……
  失敗したわね」

澪「え?」

和「すぐ来ると思うわ」

紬「くるって、誰が?」

和「モンスターシスターが」




72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 11:38:43.39 ID:edS+KBbBO

おいやめろ



74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 11:39:15.48 ID:x9pdaT5U0

モンスターシスターwwwwww





77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 11:43:00.60 ID:eJR2vqVt0

澪「モンスターシスター?」

和「平沢姉妹のことを知る者の間ではそう呼ばれているの。
  唯の妹、憂のことよ」

律「怖いやつなのか?」

和「ええ。唯があんな、自由奔放に育ってしまったのも、憂ちゃんのせいなの。
  憂ちゃんは唯のことを溺愛してるから、ずっと甘やかすばかりだった。
  ご両親も家を開けることが多かったから、誰も咎める人はいなかったのよ」

紬「やっぱり家庭環境に問題があったのね」

和「憂ちゃんの唯好きはもはや病気の域だわ。
  彼女はまだ中学生だけど……唯が酷いことを言われたと分かれば、
  すぐにでもこの高校に乗り込んでくるでしょうね」

澪「そ、そ、そのときは、私がまたガツンと言ってやるぅ」

律「声が震えてるぞ」

和「とにかく、憂ちゃんが来たらすぐに私を呼んで。
  彼女の扱いには割と慣れてるほうだから。
  これ、携帯の番号ね」

律「ああ、ありがとう……」



83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 11:48:49.58 ID:eJR2vqVt0

澪「ところで、唯はどうしてる?」

和「唯は今日は休んでるわ」

律「マジ? やっぱ昨日のアレで……?」

和「でしょうね。
  あなたたちがどんなことを唯に言ったのかは知らないけど、
  唯は生まれてこの方、他人に怒られるということがなかったの。
  だから、人生初の説教がよほどショックだったんじゃないかしら」

紬「怒られたことがない、って……家でも、学校でも?」

和「ええ。家はさっき話したとおりの環境だし、
  幼稚園や学校でも憂が常に目を光らせていたからね……
  教師でさえも歯向かえなかったそうよ」

澪「どれだけ恐ろしい妹なんだ……」

和「外見は可愛らしいけど、中身は悪鬼羅刹よ」

律「恐ろしいな」

和「とにかく、気をつけてね。
  いつどこから現れるかわからないから」



95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 11:55:22.69 ID:eJR2vqVt0

澪たちはびくびくしながら午後の授業を受けていたが、
憂が現れることはなかった。

澪「ははは、はは、けけけ結局なにもなかったな……
  まま、真鍋さんったら脅すの上手だよな、はは」

律「声が震えてるぞ」

紬「まあまあ、音楽室に行きましょ」

澪「そうだな。今日は唯がいないし優雅にティータイムを過ごせるな」

律「ははは、唯には悪いけど、鬼のいぬ間に~ってやつだな」

紬「今日はシュークリームよ~」

澪「シュークリームか。唯なら中のクリームだけ先に舐めとっちゃいそうだな」

律「うわ~、きったね~!」

紬「うふふ、ありえるわね」

憂「お姉ちゃんを馬鹿にするのもいいかげんにしてください」




96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 11:56:22.69 ID:p3YjFYZ4O

でた



97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:00:24.54 ID:AwXG2tnqO

さりげな怖いwww



98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:00:27.28 ID:V36pQagJ0

平沢妹キタキタキター



99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:00:39.46 ID:nHRQ7otvO

モンスターシスター!



100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:00:41.27 ID:wGAjTgHUI

ラスボスだ





101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:00:46.97 ID:eJR2vqVt0

澪「!!!」

律「な、なんだ、お前は」

紬「もしかして……」

憂「平沢憂です。姉がお世話になっております」

澪「あ、ああ……こちらこそ」

律(なんだ、礼儀正しい子じゃないか)

紬(真鍋さんったら大げさねえ)

憂「昨日、心無い一言でお姉ちゃんを傷つけたそうですね」

澪「え、いや、それはそのぅ」

律「おい澪、ガツンと言うんじゃなかったのか……」

澪「そ、そうだな……あ、あれは唯の食事マナーがあまりにも酷かったからだ。
  う、憂ちゃんも家族ならちゃんと注意しなきゃだめだぞ、本人のためにならないからっ」

憂「なぜそんなことをしなければならないんですか」




102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:01:32.60 ID:SdatsGIWO

唯ちゃんのこと馬鹿にしてたら俺のところにも憂ちゃん来てくれるかな



103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:01:48.87 ID:Yteqgf1LO

憂さんがログインされました



105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:04:53.21 ID:SfPxmigdO

もう後ろ振り向けないな



106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:06:58.70 ID:Vd0IvW8n0

おいやめろ



107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:07:40.42 ID:U6S0+x+qO

背中を見せるな…奴にやられ…る…





108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:07:45.14 ID:eJR2vqVt0

澪「なぜって……」

憂「ああしているのは、お姉ちゃんの意志なんです。
  お姉ちゃんの意志をねじ曲げることなんて、したくない。
  自由に生きてほしいんですよ、お姉ちゃんには」

澪「じじじ、じ、自由の意味をはき違えてるよっ。
  自由にふるまって、他の人に迷惑かけちゃダメだろ。
  自由とは責任のことだ。だから人は自由を恐れる、ってバーナード・ショウも言ってる」

憂「迷惑をかけてる、なんて……
  そんなの、あなたたちが我慢すれば良いだけじゃないですか。
  あなたたちにお姉ちゃんを否定する権利はありません」

澪「なっ……」

律「こいつ、むちゃくちゃだ」

憂「そ・れ・よ・り。
  あなたたちのせいで、お姉ちゃんったらご飯を食べられなくなっちゃったんですよ?
  私の大事なお姉ちゃんに、なんてことしてくれたんです?
  このままお姉ちゃんが飢え死にしちゃったらどうしてくれるんです?」



115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:16:24.04 ID:eJR2vqVt0

紬「意味のわからないことばかり言ってちゃダメよ、憂ちゃん。
  甘やかして育てるのは良くないわ、
  いけないことをしたならちゃんと叱らないと。
  善悪の区別がつかないまま大人になったら、今回みたいなトラブルが
  毎日のように起こってしまうわよ」

憂「人の家庭に口を出さないでください。
  それに、お姉ちゃんの心配は無用です。
  お姉ちゃんは社会に出すことはありません。
  私が一生、お姉ちゃんを養っていきますから」

澪「ば、バカなこというな!」

律「そうだそうだ~」

憂「あなた達に何がわかるんですか?
  そうだ、あなたたちのこと、学校に電話をしておきますから。
  すぐに退学になっちゃうかもしれませんね。
  お姉ちゃんを傷つけた罰ですよ、あははは」

紬「で、電話……そうだわ」

紬は、和に電話番号を貰っていたことを思い出した。



117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:21:44.98 ID:eJR2vqVt0

急いで携帯電話を操作する。

紬「ま、真鍋さん?」

和『電話をかけてきたということは……来たのね』

紬「ええ、早く来て。私たちの教室よ」

和『分かったわ』

澪「真鍋さんが来るのか」

紬「ええ、今呼んだわ」

憂「和さんが来ても何も変わりはしませんよ。
  それとも、和さんが代理で責任をとってくれるんでしょうかね」

澪「責任て……まるでこっちが全面的に悪いみたいだけど、
  そっちも悪いんだからな。
  唯をあんなに甘やかして、少し怒られただけで深く傷ついて」

律「そうだそうだ~」




118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:23:37.16 ID:l9o2BbVhO

やる気出せよ律wwwwwwww



119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:23:39.44 ID:Vd0IvW8n0

律www



121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:24:22.39 ID:wGAjTgHUI

律www





122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:25:33.20 ID:eJR2vqVt0

憂「あなたたちには関係ない!
  お姉ちゃんは私のものなんです!
  私がお姉ちゃんを……」

和「そこまでよ、憂!」

澪「真鍋さん!」

律「その手に持ってるのは……?」

和「お菓子よ」

紬「お菓子?」

和「さあ、みんなでこれを食べて、
  くちゃくちゃ音とゲップと爪楊枝で唯の食事タイムを再現するのよ!!
  そうすれば憂だって自分の愚かさを自覚するはず!!」

澪「絶対に嫌だ」



128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:33:26.64 ID:eJR2vqVt0

和「私一人でやっても良いんだけど、みんなでやらないと意味がないのよ。
  なんとか効果ってやつよ」

澪「はあ」

律「仕方ないな……」

紬「うう、淑女たるものこんなことは……」

3人はぶつぶつ言いながらも、和の手からお菓子を受け取った。
そして、それを口に含み、盛大に咀嚼を開始した。

澪「くっちゃくっちゃにっちゃにちゃくっちゃくっちゃぴちゃぴちゃくっちゃくっちゃくっちゃ」

律「くちゃくちゃくっちゃくっちゃぴちゃぴちゃくっちゃくちゃくっちゃにちゃにちゃくちゃぴちゃ」

憂「う……何この、不愉快さは……いつもお姉ちゃんのを聞いてるはずなのに……!!」

紬「くちゃくっちゃぴちゃぴちゃにちゃにちゃくっちゃくっちゃねちゃねちゃくっちゃくっちゃくちゃ」

和「ぴちゃくちゃくっちゃくちゃくちゃにちゃにちゃねちゃねちゃくっちゃくちゃくちゃくちゃくっちゃ」

憂「う、ダメ……!! ううううう、耳が腐る……うっ……」

澪律紬和「「「「 げえええええぇぇぇぇっっっぷ 」」」」

憂「いやあああああああああああ!!」



134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:39:06.55 ID:eJR2vqVt0

律「おっ、効いてる」

澪「代償に女として大事なものを失った気がするけどな」

紬「もうお嫁に行けないわ……」

和「よし、とどめは爪楊枝よ!
  できるだけ大きな音でシーハーするのよ!」

4人は床にうずくまる憂を取り囲み、
憂の耳元で爪楊枝シーハーを始めた。

澪「シーシーチッチッシーシーハー」

律「シーシーチッチッシーシーハー」

紬「チッチッシーチッチッチッシー」

和「チッシーハーシーチッシーハー」

憂「ううう、もうやめてえ……」



139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:45:22.37 ID:eJR2vqVt0

和「分かったわね、憂。
  これがあなたのお姉ちゃんがやっていたことよ。
  あなたが好き勝手に唯を甘やかしていたから、
  ずっと唯はこんな不愉快な行いを、
  自覚のないまま周囲に見せつけてきたのよ。
  そして唯は、ついに私以外の友達がいないままだったわ」

澪「そういや、なんで真鍋さんは唯と仲良くしてたんだ?」

和「ゲップフェチで」

澪「え? 何?」

和「そんなことはどうでもいいのよ。
  とにかく、このままじゃ唯はずっと独りぼっちの人生を送ることになるわ。
  それでいいの? 唯が可哀想じゃないの?」

憂「お姉ちゃんは……一生私が養ってあげるの……!!」

和「いい加減にしなさい!!」ボカッ

律(グーパンチ!?)




140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:47:24.68 ID:Vd0IvW8n0

ゲップフェチwwww初めて聞いたww



142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:49:31.72 ID:6gu7vS5B0

ゲップフェチとかきめぇwwwww



144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:53:03.93 ID:MJ5vA+LT0

マニアックだな





145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:54:00.38 ID:eJR2vqVt0

和「それじゃあ唯が可哀想だって言ってるでしょう!!」
  バキッ ボカッ

和「唯のことを本当に愛しているなら、そんなことをしちゃダメ!!」
  ガシッ ドスッ ドコッ

和「唯には唯の人生を歩ませてあげるのが、本当の愛ってものでしょう!!」
  ベキッ ボコッ ガスッ ドカッ

澪「そのへんでやめとけ。マジでこっちが悪者になる」

憂「うううう……でもお姉ちゃんは、もう独りでしか生きてけない……」

和「大丈夫よ……唯には、こんなに素晴らしい仲間がいるんだもの」

憂「えっ……」

和「軽音部のみんなよ。秋山澪さん、田井中律さん、えーっとそれから」

紬「……」

和「そう、こんなにも素晴らしい仲間が唯にはいるのよ」




146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:54:56.12 ID:Vd0IvW8n0

沢庵空気ww



148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:55:06.58 ID:x9pdaT5U0

クソワロタwwww覚えとけよwww



149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:55:44.07 ID:IQAzgJUS0

君がッ 泣くまで 殴るのをやめないッ!





150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 12:58:38.01 ID:eJR2vqVt0

和「もう、唯はひとりじゃないわ。
  唯を受け入れてくれた人が、ここにいるんだもの」

憂「みなさん……」

澪(まあ、人数合わせで入れてるだけなんだけど)

律(唯がいないと廃部だしなあ)

紬(別に友達ってわけじゃないわ)

憂「うううっ……私が間違ってました……
  これからは、本当にお姉ちゃんのためを考えて……
  心を入れ替えて生きていきます……」

和「そう、それでいいのよ。
  と、ここで特別ゲストの登場です」

澪「ゲスト?」

和「唯! おいで」

唯「えへへ……」



155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 13:05:44.43 ID:eJR2vqVt0

唯「みんな、ごめんね……それから……ありがとう」

和「いいのよ。間違いはこれから改めていけば良いわ。
  人はそうやって成長していくのだから」

澪(なんで真鍋さんが仕切ってるんだろう)

唯「憂も、ごめんね。私、もう独りでも大丈夫だから。
  私のこと大事にしてくれてありがとう。
  私、憂のお姉ちゃんで嬉しいよ」

憂「うううっ……おね
和「そうね。唯は一皮むけて大人になったわ……。
  妹離れにはちょうど良い時期かもしれないわね。
  唯、私は唯のこと応援するからね」

律(真鍋さん喋りすぎだろ)

唯「澪ちゃん、律ちゃん、ムギちゃん、
  こんな私だけどこれからも宜しくおねがいします」

澪「ああ」

律「その前に食事のマナーを叩き込んでやるよ」

紬「うふふ、覚悟しててね」



159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 13:12:10.06 ID:eJR2vqVt0

唯「え? なんで食事のマナーを?」

澪「え?」

律「いや、だって……それを反省して戻ってきたんじゃないのか?」

唯「私も最初は反省するつもりだったけど、ここにきてみたら、
  みんな揃ってくちゃくちゃ音たてて食べてたからさあ」

律「……」

唯「あとゲップとか、爪楊枝とか。
  人にやるなって言ってたことを、自分たちがやってたから、
  別に食事のマナーはもう気にしなくて良いのかな、って思って」

紬「……」

唯「みんなが私のために合わせてくれたんだよね……!
  ありがとう、みんな!
  私、これからも食事のマナーなんて気にしないよ!」

澪「えっ、そういうオチ?」




160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 13:13:06.21 ID:Vd0IvW8n0

えっ、そういうオチ?



161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 13:14:03.61 ID:OLCkze3n0

絶対に許さない



163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 13:14:21.02 ID:IQAzgJUS0

うわぁ……





168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 13:18:16.84 ID:eJR2vqVt0

翌日、音楽室。

唯「ムギちゃんのお菓子は今日もおいしいね~」
  くっちゃくっちゃくっちゃぴっちゃくちゃくっちゃぺちゃぴちゃくっちゃくっちゃ

紬「そ、そうかしら。ありがと……」

唯「紅茶もおいしいし」
  ず~じゅるじゅるじゅるじゅるず~ずずじゅるじゅるずずずず

律(これって真鍋さんのせいだよなあ)

澪(真鍋さんはあれから『生徒会が忙しい!』とか言って、
  ずっと私たちから逃げ続けてるよ……)

紬(電話もつながらないわ……)

律(憂ちゃんはちゃんと改心して謝ってくれたんだけどなあ)

澪(もうどうすればいいのか見当もつかない……)

紬(もういやぁ……)

唯「げえええええええぇぇぇぇぇっぷ!!!」

           お             わ                り




169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 13:19:48.44 ID:0WMSFmLgO

唯の唯我独尊スレ



170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 13:20:21.92 ID:sxjxGF18O

もういやぁ……






171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 13:21:23.61 ID:xgwUotz0O

おもしろかったよ!



174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 13:27:06.88 ID:c+OWOjSM0

ぐっちゃぐっちゃぽわーおぐちょぐちょ乙



175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 13:28:15.21 ID:dHuaP0Ip0





176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 13:38:38.06 ID:LrXfmKyNO

ゲップだけに汚くまとまったな
乙!



179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 13:55:47.27 ID:Q4fd09uQO

近年、稀に見る名作

>>1乙。



180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 14:01:18.77 ID:PUpsgWZCO

モンスターシスター
略してモンスターか



181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 14:03:18.79 ID:l7jY6bwW0

1乙。
汚いけど、きれいにまとまったなあ。
安易に性や暴力に走らないところも良かったぜ。



184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 14:39:22.41 ID:PEGNt/BXO





190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 16:44:55.18 ID:ePzSCkJmO

駄目和も可愛いなぁ



192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/04(金) 17:23:37.69 ID:T7KCmYAaO

梓が入ったら凄い修羅場になりそうだ






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唯「くっちゃくっちゃくっちゃくっちゃ」
[ 2011/08/26 10:44 ] 非日常系 | | CM(1)

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タイトル:
NO:3680 [ 2011/08/27 00:44 ] [ 編集 ]

刺し箸と肘着きに関しては見ただけで不愉快になるのは神経質過ぎるな
マナー違反には違いないんだけど強要するにはちょっと・・って感じ

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