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唯「憂はこの世に舞い降りた天使!」#13 【ほのぼの】


238 名前: ◆IihG26GPiA:2011/01/09(日) 19:47:29.56 ID:Ecsjx87Do

いきまーす






239 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/09(日) 19:48:04.44 ID:Ecsjx87Do

 こんにちは、平沢唯です。
 今日は三千世界を駆け巡るわたしの妹の可愛さについて、皆さんにお伝えしたいと思います。

 シチュエーションその一、「おはよう」。
 わたしの妹、平沢憂はとてもいい子です。
 毎日早起きして朝ごはんをつくり、姉であるわたしを起こしに来てくれます。

憂「お姉ちゃん、起きてっ、朝だよー」

 部屋の扉を開けて、憂が起こしに来てくれました。
 しかしただでは起きません、それではわざわざ階段を上って部屋まで来てくれた憂に失礼というものです。

唯「ういー……おこしてえー……」

 手を差し伸べると、やれやれというように憂が手を握って引っ張ってくれます。
 わたしはその力よりも強く憂の小さく柔らかな手を引っ張って、ベッドに引きずり込みました。

 お約束です。

憂「もう、ちょっとだけだよ?」

唯「えへへ……うん、ちょっとだけ……」

 ちょっとだけといいつつあわよくば午前中はずーっとこうしていられたらなぁ、とも思います。
 だけれど憂の作ってくれた朝ごはんが冷めてしまってはいけないので、ぎゅーっと強く抱きしめて、こっそりと鎖骨の辺りに唇を当てて、それからいっしょにベッドから這い出ました。



240 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/09(日) 19:48:54.72 ID:Ecsjx87Do

 朝ごはんを食べ終わると、身だしなみを整える時間です。
 憂といっしょに鏡の前に立って、顔を洗ったり、髪型を整えたりします。

唯「ういー、髪の毛結んであげるー」

憂「あ、うん」

 最近のマイブームは憂の髪を結んであげることです。
 髪の毛を結ぶときに覗く白いうなじがまぶしくて、思わず撫で回したくなります。

憂「くすぐったいよお姉ちゃん……」

 ……撫で回してしまいました。

唯「はい、できたよー」

憂「ありがとうお姉ちゃん」

唯「どういたしましてー」

憂「お姉ちゃんも寝ぐせ、ひどいことになってるよ、直してあげるね」

 今度は憂がブラシとドライヤーを両手に持って、寝ぐせを直してくれます。

 やさしい手つきで髪を撫でられ、見る見るうちにいつもの髪型に整えられました。

 クセっ毛冥利につきます。
 わたしの髪の毛がクセっ毛なのはこのためなのだとわたしは確信しています。



241 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/09(日) 19:50:14.56 ID:Ecsjx87Do

 シチュエーションその二、「おでかけ」。
 わたしたち姉妹は冬のお出かけが好きです。
 クリスマスにプレゼントしあったマフラーと手袋を介して繋ぐお互いの温もりにささやかな幸せを感じます。

憂「お姉ちゃんのマフラー、暖かいよー」

唯「ういの手袋も、あったかあったかだよお」

 ああ、冬の寒さもどこへやら、わたしたちの間にだけはもう春が到来しているかのようです。


 さて、今日は映画館に来ました。
 見る映画は今話題の恋愛映画です。
 姉妹で見るような映画ではない気もしますが、二人でいっしょに幸せな物語を見るのは二乗で幸せになれます。

 ……キスシーンで目があっちゃうのもまた一興です。
 頬染めた憂がごまかすようにポップコーンに手を伸ばすのがとてもかわいらしいです。

 そしてクライマックス。
 いつの間にやらわたしたちは手を繋いでいました。

 嗚咽を抑えながら涙を目に湛えながら強くわたしの右手を握ってきます。
 憂は昔から涙もろいです。憂の泣き顔はとても可愛いのですが、故意に泣かせたりはもちろんしたくありません。

 ……今日は憂のこの顔が見たくて映画を見に来たようなものです。

――――
――

憂「おもしろかったねー」

唯「うん、すっごく可愛かった!」

憂「あ、あの女優さん? 可愛かったよねー!」

 そういうことにしておきましょう。



242 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/09(日) 19:51:39.23 ID:Ecsjx87Do

 シチュエーションその三、「おやすみ」。
 今日は憂の可愛さをお伝えしなくてはならないので、少々照れくさいですが、憂のベッドにお邪魔させてもらうことにします。

唯「ういー、いっしょに寝ていい?」

憂「うん、いいよー」

唯「えへへ……」

 憂があけてくれたスペースにもぞもぞともぐりこむと、お互いに向き合うような姿勢になりました。
 こうして薄暗い中で目が合うと、ふと昼の映画館のことを思い出してしまいます。
 憂も同じことを思ったのか、さっと目を逸らされてしまいました。

唯「なんで目を逸らすの?」

 我ながら意地悪な質問です。

憂「別に……ちょっと照れくさいだけだよ……」

唯「そっか、……ところで映画、面白かったねー?」

憂「そうだね……」

唯「キスシーンとか」

憂「う、うん……」

 だんだんと灯りがなくてもわかるほどに憂の顔が赤くなっていきます。
 わたしはそんな憂の顔があまりにも可愛くて愛おしくて、素敵な思いつきをしてしまいました。



243 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/09(日) 19:52:18.69 ID:Ecsjx87Do

唯「……してみる?」

憂「へっ……?」

唯「あの映画みたいに、してみよっか」

憂「ちょ、ちょっとお姉ちゃん、だめだってば――」

 憂の制止も聞かずに少しずつ距離をつめます。
 唇と唇が近づくにつれて慌てる憂の吐息とその熱もだんだん近づいていきます。

憂「うぅ……もう……!」

 観念したのかついに憂はその目を閉じました。キス待ち顔というやつです。
 すぐにでもそのさくらんぼをいただきますしたいところですが、いざするとなるとさすがに恥ずかしいです。
 なのでわたしは憂のおでこにそっとキスをしました。
 憂が少しがっかりしたような顔をして、それを見てまたキスをしたくなってしまいましたが、これ以上は……妹の教育上よろしくありません。
 
唯「はい、もう終わりだよ! うい、おやすみー」

憂「……うん、おやすみ、お姉ちゃん……」

 どうですか、これがわたしの妹、平沢憂です。
 わたしの貧弱なボキャブラリーでは語りつくせない彼女の愛らしさ可愛らしさの、ほんの少しでも伝わっていれば幸いに思います。
 さぁ、今晩は冷えるので思いっきり憂に抱きついて寝ることにしましょう。それではみなさん、よい夜を。


―――――
―――
――



244 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/09(日) 19:53:28.17 ID:Ecsjx87Do

唯「…………」

 お姉ちゃんがすうすうと寝息を立てています。
 今日のお姉ちゃんは映画に連れて行ってくれたり、いっしょに寝ようだなんていってきたり、なんだったんでしょう。
 おかげで一日楽しかったけれど、最後の最後であんなことして、先に寝ちゃうだなんて……。
 おでこをさすりながらあの感触を思い出していると、なんだかもやもやとした感情が生まれてきました。

 こうなったら、仕返しです。
 無防備に眠るお姉ちゃんの顔にずいと近づいて、優しく、気づかれないような控えめなキスをしました。
 お姉ちゃんのやわらかい唇に触れた瞬間、消化不良だったもやもやは一気に晴れて、幸せな気持ちでいっぱいになりました。

 意識があるのかないのか、お姉ちゃんの両腕がわたしの体をぎゅっと抱きしめます。
 わたしはもう一度お姉ちゃんに小さくおやすみをいって、今日のことを思い出しながらゆっくりと目を閉じました。


 おわり!



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唯「憂はこの世に舞い降りた天使!」#13
[ 2011/01/09 22:11 ] ほのぼの | 唯憂 | CM(0)

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