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唯「ポケモンマスターになるよ!」#14 【ポケモン】


SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServiseより


唯「ポケモンマスターになるよ!」#index




622 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:03:28.50 ID:HLo7FSPXo

――37番道路


律「これでとどめだ、ガーディ! きしかいせいだ!!」

ガーディ「――!!」

プクリン「……!?」パタ

おとなのおねえさん「あぁ、私のプクリンが……!!」

そこで繰り広げられているのは、ポケモンバトルだ

律は自然公園・36番道路を経由してここまできたが、その道の途中、幾度も勝負を挑まれては勝ってきた

そのことは自信につながり、余裕を生む

律「よし、私たち強くなってるよな」

と、隣を歩くガーディに話しかける。





623 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:05:25.33 ID:HLo7FSPXo


ガウと言う返事しか返ってこないが、それでも律は満足そうだ

律「っと、見えてきたな。あれがスズのとうか」

さきほど闘っていたおとなのおねえさんはすでに後方遠く、律が東北の空を見た

そこにはエンジュシティのシンボルともいえる塔がある

律「よーし走るぞ、ガーディ!!」

そして律は町の入り口へと抜けていく

律が目もくれず通り過ぎた看板には

『エンジュシティー―むかしと いまが どうじに ながれる れきしの まち』

の文字があった



624 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:07:52.55 ID:HLo7FSPXo


――エンジュシティ


時間はまだ日が西に傾きだして間もない

だというのに

律「ジムが閉まってる……」

呆然とジムの前に立ち、律が呟いた

律「………まっ、明日には空いてるよな。と、なればまずは観光だあ!」

「あ、そういえば前にキキョウであったマイコさんが歌舞練場がどうとか言ってたなー」

考える間、一時

律「行ってみるかな……えっと、ジムより東側だから、この道を……っと」



625 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:10:15.21 ID:HLo7FSPXo




律「ここも閉まってる……だと……」

扉に手をかけ何度も押し引きするが、屈強な扉がそんなことでびくともするはずがなく

律「ああっ、もう、ならスズの塔だスズの塔!!」

そういってさらに北への道を辿っていくが、そこでも

律「え?バッチがないとここは入れない……?」

坊主に止められ、中へは入れてもらえなかった

もうポケモンセンターに行き、不貞寝をしてしまおうかとも考えながら、町を歩いていると

律「なんだ……もう一個塔みたいなのがあるのか?」



626 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:13:18.38 ID:HLo7FSPXo


西に見えるそれはスズの塔と比べて小さく、二階には燃えた後のような跡が残っており

まだ昔には上の階があったことを推測できる

律「こっちは普通に入れるんだな」

先ほど断られたスズの塔のことを思いだし、愚痴っぽく言うと

そのまま塔の中へと足を踏み入れた



627 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:15:43.30 ID:HLo7FSPXo


――やけたとう


律「……少し暗いな」

老朽化してきているのか、地面の軋む音がやけに目立つ

建物に灯りなどもあるはずもなく、光りはお堂の横からや上、ところどころから差し込まれる陽の光りだけが頼りだ

律「これは………岩か」

人の一人くらいなら隠せてしまえそうな岩に手をつき、野生ポケモンを警戒するが

律「(……不自然なくらい静かだな)」

このくらいの暗さになるとズバットの一匹でもいてもよさそうなものだが、飛び出してきそうな気配すらもない

だが、そのとき律が目を凝らした

岩場の影に隠れるようにして潜む数匹のコラッタがそこにいた



628 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:17:31.46 ID:HLo7FSPXo


その様子はなにかを警戒しているようで

律「(これは……怯えている……?うーん、なんか違うな)」

足をとめ考えたとき、話し声が聞こえた

『あぁ?………なぜ俺が……下……………など………ない!!』

不審な空気を感じ取った律はさっと岩場に隠れ、耳を澄ます

イラついた感じの男の声と、もう一つは……女の声だ

『そういえば、あなた、カントーで三鳥まで使って惨敗したらしいわね。あはは、惨めね』

『……さい!!…………グリー………から………だ」

女の声は高く、そのおかげで澄ませば聞こえるが、男の低い声は聞き取りづらく途切れ途切れになってしまう



629 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:20:47.66 ID:HLo7FSPXo


律「(もう少し……どこかに隠れながら近づいて……)」

ソロリと歩幅を小さく、極力音をたてないようにして音の暗闇へと近づいていく

大丈夫だ、と一度うなずいたときさらに声は続いてきた

『まぁ、なんでもいいけどしっかり働きなさいな。
ここにはあなたが惨めたらしくも負けた図鑑の少女なんていないわ。邪魔もはいらないでしょう』

『少し黙れ。アテナ、ここでお前と一戦やってもいいんだぞ』

律「(なんだ……図鑑の少女って? ………まさか…………)」

「(……いやまだ決まったわけでもないし、もし私の思い描いた人物だったとしても、
この声の持ち主が負けたってことは、あいつであっても無事だ。本当はあいつにはやっかいごとは抱え込んでほしくないんだけどな……)」

その近場にあった物陰に隠れ、さらに様子をうかがうことにした

『あらっ怖い。でも、私も仕事があるから殺されないうちに帰…………ランス!』

急に鋭くなった女の声がもう一方の男へと呼びかけた



630 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:25:24.72 ID:HLo7FSPXo


気付かれたか、と思うと同時に一つ思い出したことがある

ランスとは以前聞いた名だ。それを聞いた場所はヒワダタウン

たしかあれは洞窟を抜けて出てきたときだ

つまりあれは

律「(ロケット団!!)」

思ったとき、律はもう一つの気配を感じ取った

それは自分の背後、自分も通ってきた場所である入り口だ

そこに人が一人ボールを持った右手を横に広げ立っている



631 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:27:20.48 ID:HLo7FSPXo


アテナ「邪魔はいっちゃったわね。私がやろうか」

ランス「いや、いい。俺がやろう」

律は隠れたまま動けずにいる

入り口にいたのは、何度もかかわってきた少年だ

その少年と目があうが、少年は何も言わずボールを投げた

律「(……シルバー!!)」

そして少年は足元にだしたマグマラシとともに、男達の声のするほうに走る

律の隠れていた場所の前を通り過ぎるが、やはり何も言わず、ただ前へと進んでいく

マグマラシの炎により、よりはっきりと空間が浮かび上がる

そして、シルバーの声がはっきりと告げた



632 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:31:13.52 ID:HLo7FSPXo


シルバー「……やれ」

律の隠れている場所からはその様子は見えないが、おそらくシルバーが攻撃をしかけたのだろう

律「(なんで……あいつがロケット団を……そういえば、ヒワダのときも……)」

いろいろな情報に頭が整理しきれず、混乱してくる

ただ、時間はそれを整理することさえもまってくれそうにもなく

状況は進んでいく



633 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:32:14.47 ID:HLo7FSPXo




ランスの機嫌はどんどんと悪くなっていく

己だけで進めていた計画も失敗し、いかりの湖へと収集がかかったと思えば、すぐにこんな下っ端みたいな仕事



その上、帰ってきたときには自分の部下達はヒワダで捕まったという報せ

極めつけは目の前のガキだ

気に入らない、と唇を噛んでみれば血の味がした

最近はガキの邪魔がよく入る と口の中で呟いた途端にイライラが蘇った

そして目の前にいる赤毛のガキはいきなり攻撃をしかけてきた

ならば、やることは一つだろう

マグマラシから放たれる火の粉を後ろにステップする形で回避し、ボールを手にした

ランス「やれ、ゴルバット」



634 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:35:11.28 ID:HLo7FSPXo




突っ込んでくるマグマラシをゴルバットの翼が受け止めた

ランス「おい赤毛、ガキだからといって加減などせんぞ」

すると、ランスの横にいたアテナがケラケラと笑った

アテナ「あらら、じゃぁ、カントーで子供に負けたのは加減でもしたからって言うの? 違うんでしょ? あははこれ

は傑作だわ」

黙って横に並ぶアテナをにらみつける

アテナ「……あー怖いわ。このままここにいたら私が殺されちゃいそう」

そういってアテナはボールからヤミカラスを出し、その足に捕まり

二階の焼けてしまい壁がなくなったところから、外へと飛び立った



635 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:39:59.31 ID:HLo7FSPXo


ランス「チッ……」

その様子を気に入らないとでもいうようにランスが舌打ちをした

目の前にはすでにシルバーがいる

シルバー「……かえんぐるまだ」

ゴルバットと押し合いを続けていたマグマラシの体を炎が逆巻いた

その様を見たランスが、ゴルバットへと声を飛ばす

ランス「かみつけ……!」

ゴルバットの大きく開いた口の中の牙が、マグマラシを映し出した

そして

炎を気にもとめずに、その牙で噛み付いた

ランスは顔色一つかえることもない。

ゴルバットのアゴがやける音がするが、そんなものはかまわないと思う

所詮はガキ一人にも勝てないポケモンだ



636 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:40:29.54 ID:HLo7FSPXo


ランス「そんなことで怯むんじゃない……距離を取ってエアカッターだ」

自らのダメージを気にとめるゴルバットへ鬼のような言葉をかけ、さらに攻撃をしかけさせた

シルバー「スピードスターで応戦しろ」

マグマラシが星型の光りを放った

が、ゴルバットの翼から出た風の凶器がその光線を食い破る

ランス「……雑魚がっ! エアスラッシュ」

シルバー「…!?」

追撃をかけるように、風による追撃がマグマラシを襲った



637 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:42:48.22 ID:HLo7FSPXo


そしてそのままマグマラシが地面に伏す

ランス「レベル差を考えろよガキが。
だが、ここで終わりじゃない。二度と邪魔などしようとおもわないようにしてやるぞ」

そこからは酷かった

シルバーの出すポケモンを次々とゴルバットだけで突破していく

シルバーの足元には、すでにHPがないコイルとズバットが倒れていた



638 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:46:57.50 ID:HLo7FSPXo




レベル差が違いすぎる

シルバーの感じたものはそれだ

場数、戦闘経験、技の精度、どれをとっても向こうのほうが上だ

だが、引くわけには行かなかった

引けない理由があった

潰したいと思う組織があった

だが、その組織は自分が潰す前に、少し年上のまだ少年といってもいいトレーナーに潰されてしまった

モヤモヤした気持ちを持ちながらも、時はすぎ

それはそれでよかったのかも知れない と思い始めたころだ。

再びその組織が活動を始めたという話が耳に入った



639 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:50:06.62 ID:HLo7FSPXo


もう一度、決意を固めるのに時間は必要なかった

だが、そのためには力が必要だった

あるとき、ワカバの研究所には戦闘用の3匹のポケモンがいると聞いた

だから、盗みをしてでもそのポケモンを手に入れた

全ては目的のためだと割り切った

ポケモンに愛着などは無かった

ただ、それを利用するのが一番都合がよかった

気付けば、盗んだポケモンは自分になつくようになっていた

だが、それに答えることもしなかった



640 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:55:43.63 ID:HLo7FSPXo


必要ないからだ。そんなものは邪魔になると考えたからだ

甘さとは弱さだ。そんなものはいらない

だが、強さが足りない。勝てない。

このままでは一番負けたくないと思っていたヤツらに負けてしまう

だから、最後のモンスターであるゴーストを出してまでまだ闘おうと思っていた

シルバー「……」

ゴーストのボールに手を伸ばす

だが

――カタリッ

ボールが地面を叩く音がした

手に握ったはずだと思ったボールはそのまま、重力に負け落ちたのだ



641 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:57:24.11 ID:HLo7FSPXo


ランス「なんだ、もう終わりか。やはりガキはガキだな。」

言い返せ

はっきりとまだ終わっていないことを告げてやれ と脳が命令を送るが

口が動かない。それどころかひざから力が抜けていく

トンと地面にひざがついた

ランス「まさかこのまま逃がしてもらえる、なんて思ってないよな。………じゃぁな、さっさと[ピーーー]」

そしてランスの腕に止まったゴルバットの羽がキラリと光った

そして手を振り上げ、シルバーめがけて振り下ろす

それはまるで刃物のように空を滑る

だが

――

それを止める動きがあった

気付けば、シルバーとゴルバットの間にはアリゲイツが入り込み、その翼を冷気を放つ拳で受け止めていた



642 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 00:59:56.88 ID:HLo7FSPXo




律「……なんなんだよ……あいつ……レベル差がありすぎる……」

シルバーの戦いを陰で見ていた律の感想はそれだ

あっという間に3体のポケモンを倒してしまったロケット団の男は、シルバーにしだいに近づいていっている

律「(おい…逃げろよ……おい、まて……いいから逃げろよ……なんで立ち尽くしてるんだよ)」

今にもランスは次の指示をだそうとしている

だが、シルバーは動かない



643 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:04:25.56 ID:HLo7FSPXo


律「(助けるか……!! いや、でもあの強さに私は対抗できるのか? 無駄になるんじゃないのか)」

ランスが手を振り上げた

律「(いや、そうじゃない!! 行くんだ……それでも行くんだ)」

そしてアリゲイツのボールを見た

律「大丈夫、やれる」

言い聞かせたのはアリゲイツにだろうか、それとも……

律「いけ、アリゲイツ!!」

物陰から飛び出し、シルバーとロケット団の間に滑り込ませるようにボールを放った




644 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:05:04.10 ID:HLo7FSPXo




ランス「ほう……また邪魔が入ったか」

ボールが飛んできた方向をみれば、トレーナーがいる

カチューシャを頭につけた少女だ

ランスを痛いほど睨んでいる

そして

律「アリゲイツ、冷凍パンチだ!!」

ゴルバットの片翼が力任せに殴りつけられ、凍り始める



645 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:09:03.30 ID:HLo7FSPXo


ランス「またガキの邪魔か……しかも今度は女だと!」

邪魔が入ったことにより、ランスがシルバーから離れまた後ろにステップした

逆に律は距離をつめていく

シルバーのところへ駆け寄るためだ

律「おい、立つんだよ。……立てってば!!」

シルバーの肩をつかみ、強引に立ち上がらせる

律「私が止めてるうちにさっさと逃げろ!! いいな?」

シルバー「……お前は……」

律「マダツボミの塔とヤドンのイドの借りを今ここで返す。だからはやくボールにポケモンたちを収めて逃げろ」



646 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:12:24.86 ID:HLo7FSPXo


だが

ランス「しゃべっている暇などあると思うなよ!!」

「ゴルバット、翼で打て」

律「っ!! もう氷が治ったのか……アリゲイツ、もう一度凍らせてやれ!」

ランス「そんな攻撃、2度もくらうかっ!!」

翼がアリゲイツの拳の下を通り、アリゲイツの腹の部分を強く打った

――バタン

律「一撃っ!? 戻れ、アリゲイツ」

「いけ、ガーディ!!」ボンッ

ランス「邪魔なんだよ!! ゴルバット、どくどくの牙だ」

律「ガーディ、かえんぐるま!!」

だが、さきほどのシルバーのマグマラシと同じ結末を辿る



647 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:15:48.29 ID:HLo7FSPXo


炎を纏うガーディの体にかまわずゴルバットが牙を立てた

その身を炎で焼いているが、かまわず牙を刺しこんだ

律「戻れガーディ!!」

ランス「なんだ、もう終わりか……おっと、さすがにこいつも限界か」

ゴルバットがやけどのダメージで苦しそうにしていた

ランス「こいつが倒れようが別にかまわんのだが、飛べなくなるのは困るのでな。戻れ、ゴルバット」

律「(くそ、このままじゃ、どうにもならない……)」

そのとき、横にいたシルバーがボソっと呟いた

シルバー「おい………聞け。必ず俺が道を開けてやる………だから、あそこに転がるボールを俺の手に」

指差したのは、さきほどシルバーが最後に出そうとしたモンスターボールだ



648 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:18:14.01 ID:HLo7FSPXo


そして

シルバー「頼む……」

それに答える形で律はコクっと静かにうなずいた

ランス「なんだ?二人して死ぬ覚悟でも決まったか? なら今すぐに死ね」

「いけ、マタドガス!!」

律「いけ、イーブイ!!」

ランス「マタドガス、ヘドロ爆弾だ!!」

律「イーブイ、走れ。目標は分かるな」

その言葉に、イーブイが地をかけた

イーブイがマタドガスから飛ばされるヘドロ爆弾をかわしながら、走る

目指すべき場所は、転がっているモンスターボールだ



649 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:20:57.56 ID:HLo7FSPXo


残り3m……2m………1m……

そして、その場所へとたどり着く

と同時、後ろ足でイーブイがモンスターボールを律のほうへと蹴った

しかし、それが隙となり

ランス「そこだ、ヘドロ爆弾!!」

イーブイの体を直撃した

律「イーブイッ!!」

シルバー「………がとう……」

シルバーが足元に転がったボールを拾いながら小声でなにかいったようだが聞き取れない

だが、言葉は続く



650 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:23:09.52 ID:HLo7FSPXo


シルバー「イーブイを戻せ!!」

律「戻れ、イーブイ!!」 シルバー「いけ、ゴースト!!」

代わりにでてきたのはゴーストだ

No.093 ゴースト
ほんとうに なにも みえない 
くらやみで ゴーストは しずかに 
えものを ねらっているのだ。

律「こいつは………あのときのゴースの進化系か!!」

それはマダツボミの塔でのことだ

あのときも協力してなんとかその場をきりぬけたが

そのとき、ランスの様子が一変した

ランス「ポケモン図鑑だと……!……くっくっく……はははは!! 
そうか、こいつもポケモン図鑑を持つトレーナーか!!」

ランスの視線は律を捉えている



651 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:26:50.15 ID:HLo7FSPXo

ランス「お前には直接恨みはないが、あの唯とか言う女と繋がってる可能性があるからな。
あの女には返しても返しきれない借りがある。ここいらで、利子分でも返済しておこうか……」

「お前になー!!」

「マタドガス、あの女に大文字だ!!」

律「なっ……!?」

シルバー「お前の相手はこっちだ。ゴースト、ふいうち!!」

ゴーストの姿は闇に溶け、マタドガスの後ろをとっていた

そしてそのままマタドガスの攻撃方向をずらすように、その風船状の体を殴りつける

マタドガスから放たれた大文字は明後日の方向へ飛んでいき、建物の側面を焼いた

ランス「こざかしいわ!! まずはそいつを片付けろ!!大文字」

シルバー「っく、パワー不足だったか。戻れゴースト」

マタドガスの炎に晒される直前、シルバーがボールにゴーストを戻した



652 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:29:04.11 ID:HLo7FSPXo


ランス「あぁん?」

ランスがシルバーを睨みつける

ランス「どういうつもりだ?」

シルバー「……こういうつもりだ!!うけとれ!!」

律「へっ?」

シルバーが戻したばかりのゴーストの入ったボールを律へと放りなげた

そのボールを慌てながらも右手でキャッチし

シルバー「そのまま、ボールを投げろ」

言われたとおりに律が、ボールを投げた

そこからは再びゴーストがでてくる。

そう思っていた



653 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:30:12.22 ID:HLo7FSPXo


だが、そのボールの開く音がしたとき、

その位置にはなにもなかった

律「…………え?」

ランス「……くっく……ははははは、とうとう諦めたのか!! だが、もう泣こうが喚こうが許されることはないぞ」

シルバー「許してもらおうなんてはじめからおもっていないさ……」ニヤリッ

ランス「もういい、さっさと死ね。大文字!!」

今度はシルバーめがけて炎が発射されようとしたとき

マタドガスが真上に吹き飛んだ



654 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:34:14.58 ID:HLo7FSPXo


律「あれは……!!」

No.094 ゲンガー
よなか ひとの かげに もぐりこみ 
すこしずつ たいおんを うばう。
ねらわれると さむけが とまらない。

そこにあったのは寸胴の黒い影

律「マタドガスの影の中に忍んでいたのか!!」

ランス「これくらいでは倒れんわ!! マタドガス、だめおしだ!!」

ランスの怒声が、マタドガスへと飛ばされるが

マタドガスが指示にしたがうことは無い

シルバー「【のろい】であんたのポケモンはもう瀕死寸前だ。もうろくに行動もできない」

「……これで終わりだな」



655 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:36:54.24 ID:HLo7FSPXo


だが

ランスは不敵に笑う

ランス「甘すぎる……HPがなくなったわけではないのだろう? なら、終わるのはお前らだ」

「――大爆発!!」

律「!!」 シルバー「!?」

やけた塔内をまばゆい光りが包み込んだ

爆風が来る

――ガラッ

そのとき、律の体が空を踏んだ

律「うわああああ」



656 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:38:01.59 ID:HLo7FSPXo




やけた塔の2階から飛び出した影がある

ランスだ

ゴルバットに捕まり、空中をぶらりと飛遊する

ランス「ふんっ……あれではもう無理だろう……」

マタドガスの大爆発はたしかにあの場にいたガキ二人をしとめたはずだと思う

ランス「邪魔は入るが、目的のものはいない……」

「とんだ茶番だな」

そして顔の前にポケギアをもって行き

ランス「こちら、ランスだ。伝説の3獣は確認できず。またホウオウの現れる気配もなしだ」

『ご苦労。もう一度いかりの湖へ戻ってきてくれ。いよいよ実験は成功だ」

ランス「了解」



657 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:39:55.66 ID:HLo7FSPXo




――やけた塔 B1

体が動かない

律は必死にもがこうと、頭だけでも働かせようとするが、それもあまり意味をなさない

あの大爆発には直撃はしなかった

それには理由がある

ただ、自分とシルバーの立っていた位置。

そこの地面が抜けたのだ

律「(なんとか、助かったけど……ここに地下なんてあったのか……)」

そして、律は見る

自分と同じように倒れてうごかないシルバーの背中を



658 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:42:49.63 ID:HLo7FSPXo


律「(気を失っているのか……)」

「(くそ、なんだ……私も意識が……)」

途切れる寸前、律の眼前に水色4つ足があらわれた

シルバーの前にはオレンジ色の4つ足と黄色の4つ足がある

律「(なんだ……まさかこんなときに野生のポケモンか……)」

ぼんやりと薄れていく意識の中、その水色の体を視界にいれ

???「――」

美しい鳴き声を聞いた



659 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 01:45:12.14 ID:HLo7FSPXo




――コガネシティ

リニア乗り場の前に、うーんと伸びをする少女がいた

どうやら、リニアに乗ってきたため少しくたびれた様子だ

???「わぁ、ここがジョウトだね!!」

「大きいなぁー」

少女が大きなビルを見上げては、感嘆の声をあげる

???「タマムシシティとかヤマブキシティみたいだね」

そういったとき、少女のポケットが振動した

少女はポケットに手を突っ込み、おもむろにモンスターボールを眼前にもってきた

???「えー、うんうん、この景色がみたいの? もうしょうがないなぁ」

しょうがないと言ったわりにはやけに楽しそうだ

???「いくよ、出ておいで」

「――リュー太!!」





「VSゲンガー」〆




660 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 08:40:38.93 ID:FmUq3dbu0


なるほど、通信進化か。こうやってゲンガー手に入れたのか
そして三犬キタ!三鳥とちがってストーリーに密接に関わるけど、ここでは味方になってくれるのかな?
そして唯とのダブルバトルに期待



661 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 10:38:54.37 ID:enQTQ4FDO

うおおおお、来てたああ!

そして唯もきたあああああ



662 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 10:40:28.14 ID:uxbwvEoAO

ゲンガーの進化熱い展開だったわ。
今や遥か格上の唯と律の絡み期待



663 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/13(木) 10:44:48.96 ID:QT0uDJfo0

ポケスペ感覚で読んじゃう





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唯「ポケモンマスターになるよ!」#14
[ 2011/01/13 23:08 ] ポケモン | | CM(0)

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