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金田一「犯人は、この中にいる」唯「え……」#3 【ミステリィ】


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金田一「犯人は、この中にいる」唯「え……」#1
金田一「犯人は、この中にいる」唯「え……」#2




269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/30(日) 23:15:27.76 ID:6idzxo5kO

二階・紬の部屋

三日目、午後22時48分

コンコン。

紬「……」ビクッ

唯「ムギちゃん。私、私だよ」

紬「唯……ちゃん」

唯「うん。開けて開けて~」

紬「……」

ガチャッ。

紬「どうしたの、こんな時間に……」

唯「お話、あるんだ」

紬「お話?」

唯「うん。探偵さんが、私の部屋に来たんだよ」

紬「!?」





271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/30(日) 23:21:39.64 ID:6idzxo5kO

紬「そ、それで?」

唯「……」

紬「ゆ、唯ちゃん!」

唯「……」

紬「一体何を話したの!?」

唯「……うるさいな」

紬「っ!」

唯「そんなに興奮しないでよ。あまり大したことは聞かれてないからさ」

唯「あ、でも~」

唯「なんだかムギちゃんの事をよく聞かれていた気がするな~」

紬「!?」

唯「明日、また話を聞かせてほしいって探偵さんに言われちゃったよ」



273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/30(日) 23:30:26.88 ID:6idzxo5kO

紬「わ、私の事……?」

唯「うん。もう、犯人の事わかっちゃったみたいだね」

紬「そ、そんな……証拠だって残してなかったはずよ……」

唯「……」

唯「それをね、明日私に聞きたいんだってさ」

紬「……!」

唯「……」

唯「私さ、明日話すからね」

紬「唯……ちゃん」



275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/30(日) 23:38:18.31 ID:6idzxo5kO

唯「だって、疲れちゃったよ。もう……」

紬「……」

紬「ごめんね、唯ちゃん」

唯「いいよ、別に」

紬「唯ちゃん……私たち捕まっちゃうのね」

唯「え、何言ってるの? 捕まるのはムギちゃんだけだよ」

紬「えっ……!?」

唯「私は関係ないもん。私は『ムギちゃんが純ちゃんを殺したのを見ただけ』だもん」

紬「だ……だって唯ちゃんは、一緒に、地下室まで運んでくれて……」

唯「私は、それを目撃しちゃっただけだもん」

紬「ゆ……」



282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/30(日) 23:46:57.85 ID:6idzxo5kO

唯「それにしても、ついてないよね~」

唯「純ちゃんと仲良くなりたくて……待ち伏せだっけ?」

唯「階段でちょっとおどかしたら、そのまま下まで頭から……」

紬「やめて! やめてよっ!」

唯「……」

唯「よかったね、私がそれを偶然見つけて。一緒に手伝っ……おっと。私は見ただけだったね」

紬「……それを、あの人に話したの?」

唯「明日、お話するつもりだよっ」



289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/30(日) 23:53:41.54 ID:6idzxo5kO

唯「それにね~。ムギちゃんは気付いてないかもしれないけどさ」

唯「もう一個あるんだ。ムギちゃんが犯人になっちゃう決定的な情報が」

紬「!」

唯「まあ、それも明日の……ね」

紬「な、なによ……その情報ってなによ!」

唯「……じゃあ、おやすみなさい」

唯「また明日、ね」ニッコリ

紬「……」

紬「ゆい……ちゃん」



294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 00:08:13.82 ID:DdARmwIGO

二階・憂の部屋

午後23時22分

憂「……」

ピッ。

憂「あ、メール」

『ありがとう、約束通り終わったよ。これできっと、大丈夫だよ』

憂「……」

憂『うん、わかった~』

……。

ガチャッ。

憂「あ」



297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 00:10:37.54 ID:DdARmwIGO

憂「……えへへっ」テクテク

「……」

憂「……うん、わかった。約束通り、だね」

「……」

憂「うんうん。じゃあ、おやすみなさい」

憂「また明日ね~」テクテク

バタン

唯「……」

唯「おやすみなさい、憂」



299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 00:26:13.20 ID:DdARmwIGO

二階・唯の部屋

四日目、午前1時41分

「すー、すー……」

……カチ、カチ。

カチャッ、ギィイイ。

「すー、すー……」

紬「……」


紬『ああ、私はお金よりも素敵なモノを持ってるんだ』


紬(さよなら、私のお友達)



302 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 00:32:15.43 ID:DdARmwIGO

スッ……。

ドスッ。

「……っ……」

グシュッ。

「ぁ……ぁ」

紬(さよなら……唯ちゃん)

紬(さよなら……)

ドンッ、ドンッ。

ズシュ。

紬(……)

「……」



303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 00:37:57.10 ID:DdARmwIGO

二階・紬の部屋

四日目、午後12時過ぎ

ドンドンドンドン!

美雪「紬ちゃん、紬ちゃん!」

紬「……ん」

紬(扉の向こうから声が聞こえる……)

紬(眠い……昨日はあんまり眠れなかったな)

紬(もうお昼……声は、美雪ちゃん?)

美雪「紬ちゃん起きて! 大変よ! 憂ちゃんが、憂ちゃんが……」

紬(……?)

紬(憂ちゃんの、何が大変なのかしら)

美雪「憂ちゃんが……殺されたのよ! ねえ、起きて、紬ちゃん!」

紬「……」

紬「えっ……」




304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 00:40:13.88 ID:/50pFrTaO

なんだかんだで>>1の面子が残ったか



305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 00:41:31.58 ID:JdC4QWyN0

合鍵を持ってるのは紬しかいないだろうから犯人バレバレじゃね?
もしそうだとしたらそんなことも分からずに部屋に侵入するとかありえない





307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 00:47:04.55 ID:DdARmwIGO

二階・唯の部屋

澪「……うっ」

律「あんまり見るな、澪。ほら、唯も……」

唯「うぅ、うい……ういぃ……」

律「よしよし」ナデナデ

佐木「……酷いもんですね」

金田一(つい先ほど、ベッドの上で大量の血を流しながら事切れているその姿を見つけた)

金田一(凶器は、胸に突き刺された包丁。この別荘の厨房にあったものだ)

金田一(胸や胴体を中心に、滅多刺し)

金田一(第一発見者は、彼女を起こしに来た唯ちゃんと澪ちゃんで……)

金田一(俺と佐木が部屋に入ると、そこには)

金田一(血がベットリ染み付いたシーツの中で、眠っている平沢憂を見つけた……)



311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 00:55:28.84 ID:DdARmwIGO

紬「ゆい……ちゃん?」

律「ムギ……」

澪「ムギ……」

唯「ぐ、ぐすっ、ムギちゃん……憂が、憂がぁ……」

紬「どうして憂ちゃんが、ここに寝ているのよ……」

唯「うっ、ひぐっ……」

金田一(そう。ここは唯ちゃんの部屋だ)

金田一(どうしてここに彼女がいたのか。唯ちゃんに聞けばわかるかもしれないが……)

唯「うわぁ……わっ……」

金田一(今は彼女に話を聞ける状態じゃあない)

金田一「佐木、みんなを一階に集めておいてくれ。俺はもう少しこの部屋を調べてから行く」

佐木「……はい、わかりました」

紬「……」




312 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 00:56:07.52 ID:/50pFrTaO

てか金田一に疑われた上で
もう眠たいって言ってたのにわざわざ部屋チェンジして自分の部屋で憂が死んでるとか
こんなあからさまに怪しい行動して唯に得はあるのかね
第一発見者が唯と澪ってんなら紬以外の人間でも部屋のドアを開けられるみたいだし



313 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 00:59:26.06 ID:824exsIb0

そろそろ必要ですかね

つ ttp://www.youtube.com/watch?v=JnEJ9RFaVEU





314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:01:48.34 ID:oAVPTV6u0

金田一「真犯人『放課後の旋律』はこのなかにいる!」



316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:03:33.82 ID:/ZIDBLFO0

何でムギちゃんっていつも悪者になってまうん?



321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:18:57.90 ID:ztUEcPXq0

ttp://www.youtube.com/watch?v=fvvFS8c2FtM

こんなのもあったな





318 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:08:24.79 ID:DdARmwIGO

一階・団欒室

四日目、午後13時過ぎ

金田一「……っと」

美雪「あ、はじめちゃん。どう……だった?」

金田一「ああ、特に手がかりになりそうな物はなかったよ。凶器が残っていたくらいで、な」

佐木「でも、あれだけ出血していたって事は犯人もそうとう返り血を浴びているんじゃないですか?」

澪「ち、血の話……」ブルッ

金田一「それは俺も考えたんだが……シーツと掛け布団に付着した血液の様子から……犯人は憂ちゃんの体に布を被せたまま殺害したみたいなんだ」

律「うう……澪じゃなくても、こんな時は血が苦手になるってもんだ」ブルッ



320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:15:20.67 ID:DdARmwIGO

佐木「なるほど、布団の下で……」

金田一「ああ。しかも傷口は相当深く、しかも多い」

金田一「これは、明らかに殺意を持った犯行だ!」

律「……つまり」

唯「憂を……殺そうって。そう考えていた人がいるだね」

澪「唯……」

唯「ねえ、誰? 憂を殺したのは……誰……」

唯「誰なの、教えてよぉ……っぐっ……」

律「唯……っ」ギュッ

金田一「……」

金田一「犯人は、この中にいる」

唯「え……」



322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:19:28.37 ID:DdARmwIGO

唯「それは……」

金田一「……今はまだ、推理するための情報が足りない」

金田一「それでも俺は、必ず犯人を見つけ出してみせる」

律「はじめちゃん……」

澪「金田一、さん……」

唯「……」

佐木「先輩……」

金田一「名探偵と言われた、ジッチャンの名にかけて!」

美雪「はじめちゃん……」

紬「……」



326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:29:54.33 ID:DdARmwIGO

二階・唯の部屋の前

四日目、15時過ぎ。

唯「……」

金田一「よっ」

唯「ひゃっ! つめたっ!」

金田一「ジュース、飲みなよ」

唯「……」コク

金田一「……俺も、隣座っていいかな」

唯「……」コク

金田一「ありがと」

唯「……」

唯「また……何かお話?」

金田一「……なあ唯ちゃん。どうして憂ちゃんは君の部屋にいたんだい」

金田一「思い出すのは辛いかもしれないけど、教えてくれないかな」

唯「……憂はね、私を守ってくれたんだ」



327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:41:27.75 ID:DdARmwIGO

金田一「守るって?」

唯「憂はね、昨日こんな事を言ってきたの」

憂『私と眠る部屋を交換しよう、って』

金田一「……それは、なんでまた?」

唯「わかんないよ~。いきなりの事だったから」

唯「でもね、憂が言うんだから何かちゃんとした理由があったと思うんだ~」

唯「……今は、もう憂に聞く事は出来なくなっちゃったけどさ」

金田一「唯ちゃん……」

律「唯、そんな悲しい事言うなよ」

唯「あ……りっちゃん?」



328 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:45:55.31 ID:DdARmwIGO

澪「私たちもいるぞ」

紬「……」

唯「澪ちゃん。ムギちゃんも。どうしたの?」

律「……落ち込んでるみたいだから。そりゃあ、こんな事の後で無理に元気出せとは言わないけどさ」

澪「でも、私たち友達……同じ放課後ティータイムのメンバーじゃないか」

唯「みんな……」

律「だからさ、ちょっとみんなでお話してようぜ。そうすれば……」

澪「少しは気持ちも楽になるからさ。な、ムギ?」

紬「……ん、そうよね」

唯「みんな、みんなぁ……ぐすっ」



330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:49:41.98 ID:DdARmwIGO

唯「りっちゃ~ん!」ギュッ

律「ば、バカ。私の服に涙と鼻水くっつけるなっての!」

澪「あははっ、そう言いながらも頭は撫でるんだな」

律「う、うるしゃいのっ!」

澪「照れるなよ、まったく。素直じゃないよな」

澪「ほら、ムギも何か言ってやれよ」

紬「あ、う、うん。そう……ね」

律「……ふふっ」

澪「あはははっ」

唯「うんっ!」

金田一(……俺は、退散した方が良さそうだな)




331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:51:49.97 ID:g80m5Zmc0

律ピエロすぎワロタ



332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:52:00.90 ID:/50pFrTaO

こんなに屈託のない笑顔を交わしてても裏では…あぁ怖い



333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:52:27.03 ID:bnTfbfrA0

ムギ怪しすぎんだろwww



334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:53:58.34 ID:O/L8cccc0

りつたんかぁいよぉ





335 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 01:55:15.81 ID:DdARmwIGO

一階・団欒室

金田一「おっ、美雪一人か?」

美雪「さっきまで佐木君もいたんだけど、トイレに行くって言って」

金田一「ん、そ、そうか……」

美雪「……なんだか、二人きりになるのも久しぶりね」

金田一「きゅ、急にどうしたんだよ美雪?」

美雪「この数日間、色んな事があったから……なんだか落ち着かなくて」

美雪「それに、はじめちゃんてば、唯ちゃんの心配ばっかしてるように思えるんですもの」

金田一「……そ、そんなんじゃねうよ。俺はただ、落ち込んでいる姿が放っておけなくてだな……」

美雪「……」

美雪「ごめんね」

金田一「へっ?」



336 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 02:01:26.42 ID:DdARmwIGO

美雪「はじめちゃんだって、色々考える事があって大変なんだよね」

美雪「でも、私はそんなはじめちゃんを助けてあげる事が出来なくて……」

美雪「だから……」

金田一「美雪……」

金田一「心配するなって」

金田一「美雪は俺にとって心強いパートナーだ。昔も今も、それは変わらないだろ?」

美雪「はじめちゃん……」

金田一「だ、だからよ……その、そんな泣き顔……お、お前には」

金田一「お前に、は……」

佐木「……」ジーッ

金田一「……って、柱の影でカメラを構えるな」

佐木「いやあ、あまりにいいシーンだったもんで。お邪魔しちゃあ悪いかな、と」

美雪「……くすっ」

金田一「……ったくよ」



337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 02:11:54.87 ID:DdARmwIGO

ピリリリリ。

ピリリリリ。

佐木「携帯?」

金田一「お、俺か。剣持のおっさん……」

ピッ。

金田一『もしも~し』

剣持『よう金田一。頼まれたもん、調べといたぞ』

金田一『お、悪いなおっさん』

金田一『……それで、何かわかったかい?』

剣持『まず、被害者からだ。鈴木純……父母共に、いたって普通の家庭だな。近年で何かトラブルがあった様子も無い』

金田一『……』

剣持『次行くぞ。中野梓、親は音楽家……ミュージシャンとも言うのかな。そう言った意味では、ちょっと珍しい家庭かもしれん』

剣持『近々ミュージックツアーがあるとかで、忙しそうな様子だったよ』



339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 02:19:02.82 ID:DdARmwIGO

剣持『……でだ、数年前にそのミュージシャンの所属事務所が脱税をしていた事がわかったんだ』

金田一『脱税?』

剣持『ああ、そこの事務所な社長なんだがな……まあ、こういう言い方もアレだが、よくある事件だからな』

剣持『そこの社長が手を出した株が暴落したらしくてな……よっぽど金に困っていたらしい』

金田一『……他には?』

剣持『中野梓に関してはそれだけだ』



340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 02:24:29.58 ID:DdARmwIGO

剣持『……そうだ、株と言えばな。面白い事がわかったぞ』

剣持『そこにいる、琴吹紬って……あの有名なコトブキコーポレーションのお嬢さんじゃないか』

金田一『おっさんでも知ってるくらいなら……そんなに有名なのか』

剣持『おいおい、大人をバカにするもんじゃない。最近よく経済ニュースでやっていただろうが。高校生のお前には、あまり興味が無いだろうがな』

金田一『……はぁ、おっさんもちゃんと勉強してんのね。ま、株で大損してもっと貧乏にならないようにね』

剣持『俺は株なんぞやっとらん! ……株で繋がっているのは、そこにいる平沢姉妹の方だ』

金田一『なんだって……?』



341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 02:32:36.74 ID:DdARmwIGO

剣持『正確には、平沢家の両親だな』

剣持『調べてみると随分株で儲けているみたいでな。海外への旅行機会も多い』

剣持『それでいて……しっかり貯金もしているみたいでな。遊ぶ金に困らず、未来も不安が無いってやつだ』

金田一『……でもよ~、いくら株のプロでも大失敗する事だってあんだろ? いくら不安が無いったって……』

剣持『そこだ。この平沢家にはな……家族全員に多額の生命保険がかかっていたんだ』

金田一『生命保険だって?』

剣持『高額保険をスタートしたのが、ちょうど二年前。まずは両親からだ』

剣持『そして、一年前には姉妹二人にも多額の生命保険がかけられている。調べてみてわかった事だ』



343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 02:39:43.32 ID:DdARmwIGO

金田一『……』

剣持『まあ、保険がかけられているから何だとは思わんがな。高校生がそれを理解しているとも思わないし……』

金田一『その事なんだがな、おっさん』

剣持『ん……』

剣持『な、なにぃ? 妹の平沢憂が今日殺されただとぉ?』

金田一『ああ、包丁で身体中を滅多刺し。ひでえもんさ』

剣持『ま、待て待て。という事は、犯人は……保険金が入って得をする人物!』

金田一『……』

剣持『そうなんだな、金田一?』

金田一『……いや』




344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 02:40:33.62 ID:m7bSV5PsO

布団から支援
未だ犯人がわからないわ



345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 02:44:34.86 ID:QAJ4WsXUO

>>344
紬は速水玲香の義理の父みたいなポジションだろ
そういや玲香の本名は梓だっけか



346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 02:46:37.70 ID:5w9gazdN0

>>345
つまり怪人の名前は「放課後の脅迫者」か





347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 02:47:23.83 ID:DdARmwIGO

金田一『確かに保険金の話を聞いた時、一番にそれを考えたよ』

金田一『それに、俺は一度彼女……平沢唯に自首を促した事もあった』

剣持『なら、犯人は決まりじゃないか! きっと第三の殺人も、彼女がやったに違いない。保険金の話で決まりだ』

金田一『……』

金田一(なんなんだ、この違和感は)

金田一(剣持のおっさんの言う通り、つじつまは合っていると思う)

金田一(何より俺は、平沢唯が第一の事件の犯人だと思い……そこから推理を進めていた)

金田一(そして、憂殺しに保険金……)

金田一(つじつまは合うが、第二の事件。中野梓殺しについては何一つわかっていないんだ)

金田一『……』



348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 02:55:35.31 ID:DdARmwIGO

剣持『と、こんな所だな。俺が調べた内容は。どうだ、役にたったか?』

金田一『ん……あ、ああ。ありがとな。やっぱおっさんは頼りになるよ』

剣持『ははっ、お礼なら、帰ってからハンバーガーの一つでもご馳走してくれよ』

金田一『ああ、無事帰れたらな~。雨は止んだけど、相変わらず救助の連絡は来ねーし……はぁ。いつになったら帰れるやらで……』

剣持『……ん、何言っとるんだお前は。あの崖崩れの報告は冗談だったんだろう?』

金田一『はぁ? んなわけねーだろ。こちとら豪雨の中を必死で歩いてだな……』

剣持『……確かに、お前が出掛けた日の夕方から雨は降っていたがな。だがどこの場所でも崖崩れが起きた報告は無かったぞ?』

金田一『なんだって……』



350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 03:02:55.34 ID:DdARmwIGO

剣持『調べるついでにな。作業が終わっていたら迎えを出そうと思ったんだが……そんな事実はないって怒られちまったよ』

金田一(つまり、という事は……)

剣持『まあ、崖崩れなんてちょっと調べたらわかる事だしな。てっきりお前の冗談だと……』

金田一『……』

金田一『そうか、そういう事か……』

剣持『ど、どうした金田一。大丈夫か?』

金田一『……おっさん、悪いんだけどさ。今から迎えに来てもらえないかな』

剣持『そりゃあ構わんが、いいのか?』

金田一『ああ。頼んだよ』




351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 03:03:46.25 ID:/S/OKcBGO

あの電話はフェイクなのか?





352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 03:07:44.22 ID:DdARmwIGO

……プツッ。

美雪「はじめちゃん、電話終わったの?」

金田一「……佐木二階のみんなを集めて来てくれないか」

佐木「どうしたんです、いきなり?」

金田一「いいから、早く」

佐木「は、はい……わかりましたよ」タタタッ

金田一「……」

美雪「はじめ……ちゃん?」

金田一「……なあ美雪」

金田一「こいつは俺の考えていた以上に……悲しい事件なのかもしれない」

金田一「それでも俺は……犯人を」

金田一「犯人を暴くしか、ないんだ……」

美雪「はじめちゃん……」




353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 03:10:46.23 ID:tZKEbxT7O

純殺し:紬の事故?
梓殺し:??
憂殺し:紬


か?
梓殺しがキーになりそう



355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 03:14:33.25 ID:/S/OKcBGO

純:紬が誤って転落させる、それを唯が目撃
憂:唯が紬に自分を殺させるよう差し向け、紬が変え玉と知らず殺害

わからないのは梓か





356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 03:15:05.19 ID:DdARmwIGO

二階・廊下

佐木「皆さん~。先輩から話があるみたいなんで……一階に集まって下さい」

律「ん?」

澪「団欒室でいいのか?」

佐木「はい。皆さん一緒に……って、あれ? メンバー足りなくないですか?」

紬「唯ちゃんは、ちょっと疲れたから休むって。結構前に部屋に……」

佐木「廊下で雑談してたんですか……」

律「ま、まあ。話が盛り上がっちゃって、ついな」

佐木「とにかく、一緒に下に来て下さい」

紬「……」

紬「あの、私。唯ちゃんを連れてから行くわね」

澪「ん……お願いしちゃっていいのか、ムギ?」

紬「ええ。大丈夫よ澪ちゃん」

律「じゃあ、下で待ってんかんな~」

紬「……」



357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 03:21:26.48 ID:DdARmwIGO

二階・憂の部屋前

紬(さすがに……血まみれの部屋で寝るわけにはいかないものね)

紬(唯ちゃん、起きてるかな?)

コンコン。

唯「……は~い?」

紬「唯ちゃん。起きてる?」

唯「その声はムギちゃん? な~に、またお話?」

紬「一階でみんなにお話があるんですって。だから今すぐ部屋から出てきて欲しいの」

唯「……」



358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 03:24:00.84 ID:DdARmwIGO

唯「今、他に誰かいる?」

紬「えっ? わ、私一人だけど?」

唯「……ちょっと入ってきて。私もムギちゃんにお話があるんだ」

紬「……」

ガチャッ。

唯「ね、お願い?」

紬「……」

紬「わかったわ」

唯「うん……」



359 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 03:34:37.74 ID:DdARmwIGO

紬「……」

唯「……」

紬「あ、あのっ」

唯「……ねえムギちゃん」

紬「は、はいっ?」

唯「昨日は、ごめんね」ペコッ

紬「……え?」

唯「ムギちゃんの事、話しちゃうとか言ってたけど」

紬「うん……」

唯「私からはね、もう何も言わないよ。昨日のお話はこれでおしまい」

紬「……どうしたの、いきなり?」

唯「憂がね、私に教えてくれたん。私を守ってくれた」

唯「……憂が死んじゃったのは悲しいけど、私はこうやってちゃんと生きているから」

唯「そして、ムギちゃんとはお友達でいたいから」

紬「唯……ちゃん」




360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 03:35:44.94 ID:rL2MyBg50

黒いものが見え隠れしてておもしろいな





361 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 03:41:04.65 ID:DdARmwIGO

紬「……私はいつも、唯ちゃんに助けられてばっかりね」

唯「?」

紬「今回だってそう。部室で話していたあの時だって……」

唯「?」

紬「ふふっ、もう、いいのよ。ありがとう唯ちゃん。私も唯ちゃんとはずっとお友達よ」

唯「……うん!」

紬「……そろそろ一、階に向かいましょう。みんな待ってるわ」

唯「そうだね、行こう行こう~」スタスタ

紬「ええ、行きましょう」タッタッタッ

紬(お友達だから……ね)



363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 03:51:57.23 ID:DdARmwIGO

一階・団欒室。

四日目、17時2分

金田一「……」

美雪「二人とも遅いわね」

金田一(まさか、彼女たちに何か……)

タタタッ。

律「お、あの足音は」

紬「お待たせ~」タッタッ

唯「待たせてごめんなさ~い」スタスタ

澪「遅いぞ二人とも~」

唯「えへへ、ごめんごめん」

律「休んで、ちょっとは元気になったみたいだな~唯」



364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 03:56:02.89 ID:DdARmwIGO

唯「うん。おかげさまで! もう大丈夫だよ!」フンス

美雪「……ねえ唯ちゃん。本当に体調悪くない? 無理しないで大丈夫なのよ?」

唯「ふぇ? 私は大丈夫だよ?」

美雪「……でも、何だか辛そうに見えちゃって。気のせいかしら?」

唯「そうだよ気のせいだよ~。私は大丈夫だから、気にしないでね?」

美雪「そう……ね。それならいいんだけど」

金田一「?」

律「さて、全員揃った所でさ」

律「……聞かせてもらおうかな、はじめちゃんの推理とやらを」



367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 04:06:25.78 ID:DdARmwIGO

佐木「先輩、準備出来ましたよ」

金田「よし……」

律「ありゃ。もしかして本当に推理するの?」

澪「律、ちょっと黙ってろって……」

金田一「言ったろ、犯人はこの中にいるって」

美雪「犯人がわかったの?」

金田一「……ああ」

全員「……!?」

金田一「一番最初の事件から、順番に話していこうか」

金田一「事のはじめは地下室で被害者、鈴木純が見つかった二日目からだ」



369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 04:24:29.84 ID:DdARmwIGO

金田一「俺はまず、現場の異変とその服装に注目した」

律「服装は覚えてるぞっ! ええっと……確か毛布を羽織っていて……」

唯「違うよりっちゃん。純ちゃんは最初バスタオルを巻いた状態で見つかったんだよ~」

澪「あれ? でも確か毛布を巻いたって聞いて……」

美雪「それは、確か憂ちゃんが発言したんじゃないかしら。ほら、梓ちゃんの遺体が見つかってから……」



370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 04:31:16.28 ID:DdARmwIGO

律「ああね~。って……あれ、唯。どうしてそれ知ってるんだっけか?」

唯「? 憂に聞いたんだよ~」

金田一「!?」

唯「ほら、あずにゃんと一緒に地下に言った時にね。見ちゃったんだって」

唯「毛布の下の、格好をさ」

澪「そ、そうだったのか……」

律「憂ちゃんがねえ……度胸あるなあ」

金田一「……なあ唯ちゃん。他に憂ちゃんから聞いた事はあるかい?」

唯「ん~っとねえ……」

紬「……」



372 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 04:40:43.31 ID:DdARmwIGO

唯「話ながら、出てきたらお話するよ。あんまりいっぺんに話しても……ね」

金田一「……」

金田一「わかった。それじゃあ話を続けよう」

金田一「次は現場の異変についてだ」

金田一「彼女があの格好で、現場にいたのはなんでだろうか?」

律「だって、階段から落ちちゃったんだろ? だったら別に現場まで行かなくても……ほら」

律「そこの地下室の扉を開けて、一歩だけ踏み出して落ちちゃった可能性もあるんだろ?」

律「別に変な事は……」

金田一「想像してみなよ。風呂上がりの水分を纏ったような体でさ、明らかに冷たい空気が流れている場所に入りたいと思うかい?」

律「ん……あんまり」

澪「まあ、確かに……一歩踏み出してみようとは思わないかな」



373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 04:46:37.38 ID:DdARmwIGO

金田一「しかも、地下に電気がついていない状態だったら尚更さ」

紬「……非常用として、常に電気がついている食料庫もあるけど。今回はスイッチで明かりをつけるタイプのお部屋よ」

金田一「普段も消灯を?」

紬「管理の都合上、そのはずよ」

律「ん~、真っ暗で冷え冷えじゃあさすがの私でも遠慮かな~……」

金田一「そうなった場合、どこが現場になるか。考えてみてほしい」

美雪「亡くなった理由が階段から落ちた、っていう条件なら……階段は……」

澪「この団欒室から、二階に繋がっている階段か!」



374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 04:55:56.15 ID:DdARmwIGO

金田一「そう。おそらく犯人はそこの階段で彼女を殺害。そして……人目につかないよう、地下室まで運んだんだ」

律「殺害って……」

紬「……」

金田一「しかし……この犯行には『計画性が全く無い』んだよ」

澪「……それは、どういう事だ?」

金田一「考えてみなよ。本当に殺すつもりがあるなら、わざわざ階段から人を落としたりするだろうか?」

金田一「もっと人目につかない場所とか、遺体を隠す場所をもっと考えるもんじゃないかな?」

律「んん~、言われてみれば確かに……」

澪「じゃあ、最初の事件は一体……」

金田一「そこに興味をもったのが、中野梓だった」



376 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 05:03:57.52 ID:DdARmwIGO

金田一「彼女は、親友の死を嘆いていた。そして犯人を探そうと必死だった」



金田一「食事中、ムギちゃんに質問してしまったのもその表れさ」

梓『あ、あの。ムギ先輩』

梓『気になったんですけど……あの地下室って一体何なんですか?』

律「……そうか、だから梓のやつ」

金田一「おそらく、夜になるまで色んな場所を調べていたんだろう」

金田一「しかし、どこか別の部屋で犯行が行われた様子は無い。これは俺も調べたからよくわかる」

金田一「……そして、夜になってから憂ちゃんにメールをして……遺体のある地下室へ向かったんだ」



377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 05:13:13.10 ID:DdARmwIGO

金田一「おそらく、犯人にとって遺体を調べられる事が怖かったんだろう」

金田一「犯行の現場が違うにしろ、何か証拠が見つかってしまってはマズイと思った犯人は……」

唯「あずにゃんを……」

金田一「……」

紬「……」

金田一「一応……これが二件目までの流れさ」

澪「……」

美雪「……」

金田一「ところで、あの地下室なんだが……あそこに扉があるのを知っていた人はいたのかな……」

佐木「扉……ですか?」




378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 05:17:41.82 ID:bnTfbfrA0

ほう・・





379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 05:21:20.36 ID:DdARmwIGO

金田一「……まず、一日目の途中からここに着いた俺たち三人は知るはずがない。現に俺も気付かなかったし……」

金田一「では、合宿に参加していたみんなはどうだろうか。律ちゃん」

律「……私は、知らない」

金田一「澪ちゃんは?」

澪「私も、知らなかったぞ」

金田一「……唯ちゃんは?」

唯「知らないよ~」

金田一「そして先ほどの質問から、中野梓もその扉の奥は知らなかった事になる」

紬「……つまり、何が言いたいのかしら?」

金田一「遺体の隠し場所を、知っている人物がいたかどうか、さ」



380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 05:27:45.77 ID:DdARmwIGO

金田一「階段から落とした後の遺体をどこに隠すか。犯人は考えたはずさ」

金田一「首の骨が折れている状態だ、余っている客室に放り込むのも不自然だ」

金田一「他にいい場所もない……犯人は戸惑った。しかし、すぐに最適な場所を思い出す」

律「それが階段のある……地下室?」

金田一「ああ、そうだ」

澪「で、でもさ。さっきの話だと……」



381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 05:33:45.83 ID:DdARmwIGO

金田一「……地下室の存在を知っていた人物。それが第一の事件の犯人さ」

金田一「それは……あんただよ」

金田一「琴吹紬!」

紬「……」

金田一「あんたが鈴木純を殺害した……犯人だ」

澪「そ、そんな……」

律「ムギが……犯人」

唯「……」

ムギ「言い逃れは、しないわ」

!?

金田一「……」

ムギ「考えてみれば、当然よね。みんなが地下室の存在を知らないって言っちゃえば……それまでですもの」

律「ムギ……」



382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 05:41:43.56 ID:DdARmwIGO

金田一「俺が、アンタを疑った理由はもう一つある」

金田一「それは救援の電話さ」

紬「……」

金田一「俺が、ある知り合いの警察官から連絡を受けた……ついさっきの事さ」

金田一「この辺りで崖崩れなんて、全く起こってなかったんだろう?」

律「な!」

唯「そう……なの?」

美雪「本当なの、はじめちゃん!?」

金田一「……ああ。今ここに助けの車が向かってるよ。着くのはまだしばらくかかるみたいだけどさ」

紬「……」

金田一「考えてみれば、アンタはこの別荘内の事で中心になってよく動いていた……」

金田一「俺たちも、まんまとその印象に騙されたってわけさ」

金田一「おそらく、別荘にかかってきた電話も自分の携帯からかけていたんだろう」



383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 05:49:25.50 ID:DdARmwIGO

金田一「なんなら、通話記録を調べてみてもいいんだぜ?」

紬「……その必要はないわよ。だってその通りなんですもの」

澪「ムギっ、一体どうして……!」

紬「ごめんなさい。怖かったの……一時間もしないうちに、私がどこかへ連れていかれて……一人になってしまう」

紬「そう考えたら、自然と嘘を並べていたわ……本当に、ごめんなさい……」

律「そんな事から……逃げたってなあ!」

律「いい事なんかあるわけないだろ! そうやって、私たちを騙しながら……楽しく……ぐっ」

美雪「律ちゃん……」

律「ぐっ、ちくしょー……楽しくても、悲しいじゃねーかよっ……バカ……ムギっ。ぐすっ」

紬「律ちゃん……」

紬「ごめんなさい、本当に。心配させてしまって、ごめんなさい……」



385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 06:00:21.09 ID:DdARmwIGO

律「……ぐしっ。ところではじめちゃんよ~、さっき『第一の事件の犯人』って言ったよな?」

金田一「ああ」

律「もしかして、はじめちゃんはこう言いたいのかな。第二と第三の事件は、別の犯人がいるって」

澪「な……!」

金田一「その通りさ。でも、そう考えるまで苦労したぜ。それぞれの事件の中で……」

金田一「犯人が一人だと考えると、どうしても成立しない犯行があるんだからな」

律「それは一体……どういう事なんだ?」

金田一「ここからは、また中野梓の事件の話さ」



387 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 06:10:41.79 ID:DdARmwIGO

金田一「彼女の行動を思い返して欲しいんだ。彼女は地下室に行く前に……まず何をしたのか」

澪「……メール、だっけか?」

金田一「そう。平沢憂に地下室へ一緒に行くためのメールをした。すぐに返事が来て……彼女は一人で地下室に向かった」

金田一「憂ちゃんの話だと、最後にメールをしてから15分。この時間の間に殺された事になる」

澪「15分、か……」

律「意外と時間あるように思えるな~」

金田一「これが、メール上のやり取りって事を忘れちゃいけないぜ?」



388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 06:16:29.66 ID:DdARmwIGO

金田一「なありっちゃん。そもそも、犯人はどうやって中野梓が地下に向かう事を知ったんだろう」

律「え……そ、そりゃあ扉の前で聞き耳立ててだな~」

澪「ただ廊下を歩く音だけで、判断出来るのか?」

律「う……ま、毎回廊下に出て確認してみるとか?」

唯「何にもないのに、廊下ばっか出ていたら不審者だよ~?」

律「い、いいんだよ! そこは犯人なんだからっ!」

金田一「おまけに、殺しに使える時間が15分以下だ。よほどいいタイミングで地下に向かわないと、この犯行は成立しない」

金田一「……要するにあの時間。犯人が情報無しに、中野梓を地下室で殺害するのは不可能なんだ」



390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 06:24:12.81 ID:DdARmwIGO

唯「……」

律「情報があれば殺人できるって? どんな情報だよ?」

金田一「簡単さ。犯人は中野梓本人からのメールを見て地下に向かったんだからな」

美雪「え……それってもしかして犯人は」

金田一「そう。中野梓を殺したのは、メールをしていた平沢憂自身さ」

澪「じ、じゃあ……梓は」

律「メールしなきゃあ殺されなかったかもしれない……のか?」

紬「……金田一さん。ちょっといいですか?」

金田一「……」

紬「そもそも、どうして憂ちゃんが梓ちゃんを殺さなきゃいけないのかしら?」

紬「純ちゃんを殺した犯人は、私。憂ちゃんは殺人に関係なんか無……」



391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 06:32:19.81 ID:DdARmwIGO

金田一「いいや、それがあるんだよ。この上ないくらいに、重要な関係がな」

紬「……」

金田一「佐木、ビデオをまわしてくれ」

佐木「はい、わっかりました」

カチッ。

紬『でも、どうして冷蔵室に……』

律「これは……」

金田一「三日目の聞き込みの時の様子さ」

憂『探検じゃないかな。純ちゃんて元気な子……だったから』ジー

唯「あ、カメラ……憂」

澪「唯……」ナデナデ

金田一「ここだ。よく聞いてほしい」

唯『ええ~。でもあんな格好で冷蔵庫開けたくないよ~……』



392 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 06:38:46.85 ID:DdARmwIGO

金田一「そして、ついさっきのこの発言だ」

唯『違うよりっちゃん。純ちゃんは最初バスタオルを巻いた状態で見つかったんだよ~』

律『ああね~。って……あれ、唯。どうしてそれ知ってるんだっけか?』

唯『? 憂に聞いたんだよ~』
紬「……この発言が?」

金田一「よく思い出してほしい。最初の話をした、三日目の時点で。純ちゃんの格好を知っていたのは、誰かっていう話さ」

金田一「まず、現場を直接見た俺と佐木は知っている」

金田一「そして……第一の事件の犯人、琴吹紬もその一人のはずだ」

紬「そう、ね」

金田一「じゃあ逆に知らない人物はどうなんだろうか?」



394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 06:51:37.40 ID:DdARmwIGO

金田一「まあ、これは現場を見ていない人間。さっき名前が出た以外の人物が当てはまる事になると思う」

金田一「……ただ二人を、除いては」

澪「ふ、二人って?」

金田一「三日目に、服装について話していた人物。つまり……平沢唯、憂。この二人のどちらかが……第一、第二の事件の共犯者さ!」

唯「!」

律「唯と……憂ちゃんが? その理由は?」

金田一「……現場を見ていない人間が、被害者の服装の事を知るはずがない」

金田一「そしてさっきの話だ……もしも、本当に憂ちゃんが唯ちゃんに情報を教えていたとしたら」

金田一「毛布を羽織っていた状態だけでなく、パジャマでいた時の事を知っていた……平沢憂が第一の事件に関わった共犯者になる」

金田一「逆に、それが嘘だとしてもだ。服装の状態を知っていた平沢唯が第一の事件の共犯者になるんだ」

金田一「アンタは自分で、逃げ道を潰しちまったんだよ」

唯「……」



395 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 06:59:29.77 ID:DdARmwIGO

唯「えっとね、私は嘘ついてないよ。憂が私に教えてくれたの」

唯「こういう風に話合わせてね、お姉ちゃん、って……」

金田一「……」

唯「嘘じゃないよ? 私は憂に言われたままに動いただけだよ~」

唯「ね、ムギちゃん」

紬「……ん、そうね」

唯「でしょ~」

金田一(……確かに、この話が嘘だという様子は無い)

金田一(最初に姉妹の共犯を疑った、俺の推理も……結果的には正しかったわけだ)

金田一(間違ってはいないはずなのに、なんだ……)

金田一(これじゃあまるで、犯人を見つけて欲しい……だぜ?)



396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 07:04:30.28 ID:DdARmwIGO

紬「……第三の事件は、完全に私一人の犯行です」

金田一(この後、琴吹紬の独白)

紬「鍵はここの……団欒室の引き出しにしまってある、マスターキーを使いました」

金田一(……このマスターキーについては、けいおん部が合宿場に到着した時、一番最初に説明を受けたんだそうだ)

金田一(鍵の管理は大事だからな、とりっちゃんが威張りながら言っていた気がする)

金田一(開けようと思えば、誰でも開ける事のできる密室)

金田一(……平沢憂は、そんな空間で殺されたのだ)



398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 07:12:46.34 ID:DdARmwIGO

金田一(いや、鍵が開いていた時点で、密室でも何でもないのか……)

紬「殺してしまった理由は、やはり事件の発覚が怖かったからです」

紬「ごめんなさい、唯ちゃん」

紬「ごめんなさい……憂ちゃん……」

金田一(……全ての罪を告白した彼女は、その場に崩れさって)

金田一(仲間に抱き寄せられたまま、赤ん坊のようにワンワンと涙を流していた)

美雪「……終わったのよね、はじめちゃん」

これで、全てが終わり。

……しかし、俺だけはそう思っていなかったんだ。

金田一(……なんだ、この違和感は……)



401 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 07:17:59.89 ID:DdARmwIGO

紬「うっ……うっ……ぐすっ……」

金田一(事件はこれで終わった。犯人も明らかになった。それなのに……)

金田一(この、胸に引っ掛かるようなモヤモヤはなんだ……!)

金田一(事件は解決したはずだ)

金田一(……それとも)

澪「ムギ、ムギぃ……」

律「よしよし、わかったから。大丈夫だからな」

唯「ムギちゃん……」

金田一(まだ……事件は完全には終わっていないのか?)

……。




402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 07:18:01.21 ID:7KHgye5wO

え、新展開!?
仕事行ってきます

保守頼んだ!





403 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 07:21:03.88 ID:DdARmwIGO

お仕事。
次書いたらきっと終わります。

とりあえず、事件は解決。
解決はしたけれども……な展開です。




404 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 07:21:32.35 ID:3H3DFROhO

どうやって共犯の唯を引っ張り出すのか気になって寝れ憂



405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 07:23:13.98 ID:/S/OKcBGO

解決編に次ぐ真相編か……頑張れ>>1



406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 07:25:30.41 ID:EJr57Mv70

もしかして入れ替わった?



407 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 07:35:01.91 ID:WkQqv+gTO

こんな時間まで楽しませてもらったよ
>>1乙



408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 07:48:43.56 ID:nPW+Z25w0

出社前にほ



410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 08:16:08.77 ID:c5ywIXeM0

ムギが唯を庇ってるのか
殺そうとした相手を庇うとか滑稽だな



411 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 08:24:45.46 ID:yCuBjYPIO

澪があのとき変な発言をしている



412 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 08:26:28.30 ID:+8NblUdqO

はじめが事件を解決しきれないかも……だと?
と思ったが、モヤモヤしているからいつもの「謎はすべて解けた!」がないと解釈



414 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 08:41:30.14 ID:PFQc55W90

誰でも鍵を開けられる状態でみんなよく一人で部屋にいる気になれたよな
澪とかすげー怖がりそうだと思うが
さすがに不自然かと



415 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 08:47:10.02 ID:vW7a4tRr0

株といえば剣持の奥さん株で大失敗してたな

ま、まさか…



416 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 08:47:42.20 ID:qlwGlddTO

まあ普通ならおちおち眠れやしないよな
鍵についてはもっとしっかりしないと



417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 08:47:45.55 ID:qaDsBD2m0

先に話を作ってそれに沿ってキャラを動かしてる感じ
だからキャラの行動に不自然な点が結構出てきてる



420 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 09:06:10.42 ID:ZxD6D/Cgi

なんで憂は唯と部屋を入れ替わったのか



421 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 09:11:24.35 ID:TbzOgY9c0

>>417
書いてるのはプロじゃないしおかしい所があるのは仕方ないよ
おかしいで言ってしまえばそもそもけいおんのキャラが人なんか殺すわけないしw
事故にしたって普通なら隠し立てなんかしないで即救急車コース



422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 09:13:34.33 ID:+8NblUdqO

入れ替わりトリックで、部屋を決める最初から唯と憂が入れ替わっていていたとか?
……いくらなんでも最初から入れ替わってるのはおかしいか



423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 09:17:37.11 ID:q4Y4BAIh0

そもそも純を階段付近で脅かすことが軽率
ムギがそんなに頭が悪いはずがない
事の始まりからしておかしい



424 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 09:20:39.12 ID:qaDsBD2m0

>>421
それは分かってるつもり
>>1さんを叩くつもりはなかったスマンorz



425 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 09:26:59.63 ID:ZECgPN+c0

憂から交換するって言ったのではなく唯から申し出たのかも



427 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/31(月) 09:33:20.87 ID:vW7a4tRr0

憂と唯が入れ替わってたとしても台詞の前に名前書いてあるから殺されたのは憂に違いない





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