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唯「寄らば大樹の陰」#後編 【非日常系】


http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1296643516/l50


唯「寄らば大樹の陰」#前編




91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 02:06:22.14 ID:bcjfaAOK0

※梓

【尻尾の無い黒猫】


唯「あずにゃんがお母さん……は、一番ありえないよね」

梓「いきなり何ですか? 私はお母さんよりお嫁さん希望です」

唯「そうじゃなくって、いやあずにゃんくらい可愛いお嫁さんなら私も欲しいけどそうじゃなくって、この世界を創ったのはあずにゃんなの? って」

梓「……それを聞いてどうするんですか?」

唯「止めさせるよ。やっぱり、こんな世界は間違ってるよ」

梓「……人を好きな気持ちを、大切な人を想う気持ちを、間違ってると言うんですか、唯先輩は」

唯「そうじゃないよ。ありがちな言葉だけど、やっぱり前に進まないとダメなんだよ。停まってちゃ、ダメなんだよ」

梓「停まってて何が悪いんですか! 仕方ないじゃないですか! 一緒に居たい人がそこにしかいないんだから!!」

唯「……私は、あずにゃんには前に進んで欲しいよ。停まってるあずにゃんなんて見たくないよ」

梓「じゃあ唯先輩も一緒に来てくださいよ! 戻ってきてくださいよ!!」

唯「それは……できないよ」

梓「私も出来ないんですよ! 唯先輩が居ないと生きていけないし、生きていたくない!!」

唯「あずにゃん……」





92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 02:11:27.15 ID:bcjfaAOK0

状況が状況でなければ、「ワガママさんだねぇ」といって頭を撫でてやりたいくらい。
あずにゃん、元々は真面目でしっかり者だったけど、本当はこんなにも幼い子供だったんだね……

唯「ごめんね、でも私も譲れないよ。私のせいでみんなが進めないのは、見ててとっても辛い」

梓「私だって、同じくらい、いえ、きっとそれ以上に辛いんですよ。わかってくださいよ…」

唯「……ごめんね」ギュ

梓「ゆい、せんぱい…」ギュ

抱きしめると、素直に抱きしめ返してくれる。本当に、子供みたいに。
こうしてると私がお母さんみたいだけど、でもあずにゃんを困らせているのは元々は私で。
だからといってその元々の私をどうにかすることなんて出来なくて……

唯「…どうすればいいのかなぁ」

梓「唯先輩がどうにかして私を元の世界に――唯先輩の居ない世界に戻したら、その場で死んでやります」

唯「……困ったねぇ」

梓「……このままで、いいじゃないですか…」

唯「…ダメだよ。私が、耐えられないよ」

あずにゃんも少しは落ち着いたのか、私のその言葉に考える様子を見せる。
あずにゃんだって、私の気持ちをわかってないわけじゃない。あずにゃんはそんな子じゃない。
そうして、少しの間だけ考え込んだあずにゃんが、私をしっかり見て口を開いた。



93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 02:18:05.14 ID:bcjfaAOK0

梓「……じゃあ、私だけを、ずっと見ててくれますか?」

唯「……どういう意味?」

梓「私と唯先輩だけで、この世界に残りましょう、って意味です」

……あずにゃんの言ったことが唐突すぎて、予想通り私の頭はついていけなかった。

梓「簡単に言うなら取引です。他の皆は戻しますから、私が残ることを認めてください」

唯「それって……」

梓「……他のみなさんを見捨てるわけじゃないですよ。元に戻るだけ。唯先輩が望んだことです」

唯「…でもやっぱり、あずにゃんも戻ってくれないとダメだよ…」

梓「戻ったら死んでやるって言ってるじゃないですか……あ、でも戻って死んだほうが死後の世界で唯先輩と会えるかもしれませんね。そうですね、それもいいかも」

唯「よ、よくないよ! 死んじゃうなんて絶対ダメ!!」

梓「私の人生はもうその二択なんですよ、唯先輩。この世界に残るか、戻って死ぬか」

ダメだ、あずにゃんがワガママすぎる……
一見究極の二択のようだけど、実際のところはその二択なら選ぶほうは決まってるようなものだし。
あ、でも、そのあずにゃんの提案は考え方を変えればあずにゃんが『お母さん』ってことになるのかな?



94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 02:24:21.71 ID:bcjfaAOK0

唯「……本当に、他のみんなを戻せるの?」

梓「もちろんです」

唯「……じゃあ、それに加えて、私の記憶がリセットされないように出来る?」

梓「もちろんです。無理と言われてもやってみせます」

唯「…根拠は?」

梓「この世界は、唯先輩を除いた沢山の人の願いが叶った世界です。それが私と唯先輩、たった二人だけの願いが叶った世界になるだけですから、無理な道理がありません」

うん、だいたい納得できそうではあるけど……まてまて、そもそも認める気なの? 私。
認めるというか…あずにゃんだけ諦める、とも言える。そんなの、許されるはずはない。
でも、あずにゃんは本当にワガママで、子供で、きっと本当の世界に戻したら本当に死んでしまう。それよりはこっちででも生きてもらったほうがまだいいかな、とも思う。
それに、他のみんなは戻すって約束してくれたし……

唯「…さっき言った二つを、絶対に守るって約束してくれるなら……私は、あずにゃんだけを大事にするよ」

梓「……本当ですね?」

唯「あずにゃんこそ」

梓「ところで、二つ目の願いは、どういう意図があるんですか?」

唯「意図ってほどじゃないよ。そもそも私一人が忘れてのうのうと生きているのがおかしいんだし」

梓「おかしくは…ないと思いますけど」



95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 02:30:21.70 ID:bcjfaAOK0

唯「……それに、あずにゃんと二人だけで繰り返す世界になるんだから、あずにゃんのことを覚えておくのが私の責任だと思うし」

梓「……脅したというのにそんなこと言ってくれるんですね、唯先輩は」

唯「もうそういう脅しはゴメンだからね?」

梓「はい、もう言いません。私を選んでくれたんですから、私は唯先輩に身も心も尽くします」

唯「いや、そこまでかしこまらなくても……」

梓「まぁ、まずは約束を果たしてきますよ。少々日数はかかるかもしれませんが…信じて待っていてください」

唯「……うん」

頷いたものの、やっぱりどこか後悔はあった。
……私は、あずにゃんの人生を奪った。その事実を償うには…これから一生、一緒にいてあげるだけで足りるのだろうか?



――あずにゃんが戻ってきたのは、卒業式も前日になろうかという頃だった。

家のドアの開く音を耳にし、私は駆け寄る。

唯「あずにゃん!!」



96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 02:35:48.19 ID:bcjfaAOK0

駆け寄る勢いそのままに、あずにゃんに飛びつく。待ちくたびれたよとか、髪が少し伸びたねーとか、お風呂入ったほうがいいよとか、いろいろ言いたいことをそのままぶつけた。
けど……

唯「あずにゃん?」

あずにゃんからは一向に返事がなかった。さすがに怪訝に思い、体を離すと、あずにゃんが手に持っているものが見えた。

唯「…スケッチブック? いや、クロッキーブック?」

あずにゃんは私の視線に気づき、そのクロッキー帳(らしい)の最初のページを私に広げて見せた。

梓『ごめんなさい、唯先輩』

唯「え……なにが…なの?」

あずにゃんは黙って次のページをめくる。

梓『耳が聞こえません、声も出ません』

唯「えっ………」

梓『もう、一緒に演奏も出来ません』

唯「そんな……どうして!? なんでそんなことに…!?」



99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 02:43:23.23 ID:bcjfaAOK0

>>97
そこにいたのは――鬼。そう、今日は節分だったのだ――

=============================


梓『理由を説明したほうがいいと思うので、一応書きますが』

梓『世界を創った代償です。私一人で創るのは思ったよりオオゴトで、失うものが大きすぎました』

梓『偉そうなことを言っておいて、こんなになってしまって申し訳ありません』

梓『私には、唯先輩と一緒にいる資格なんて、やっぱりなかったんです』

そう書いたページを私に見せ付けるように投げつけて、あずにゃんは私の元から逃げ出した。

……いや、正確には逃げ出そうとした。けど私だって、それが見えていてなお逃がすわけがなかった。
たぶん、人生で一番素早く動いたと思う。瞬時に私の手はあずにゃんの腕を掴んでいた。

唯「勝手なことばかり言って、勝手に出ていこうなんて――」

いろいろ言おうと思ったけど、そっか、耳が聞こえてないんだった。
まだ暴れる小柄なあずにゃんを引っ張り、クロッキー帳を拾って、適当な筆記具を探し出して。
とりあえず、私も勝手なことばかり言ってやる。自分勝手なあずにゃんに、思い知らせてやるんだ。



101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 02:49:47.17 ID:bcjfaAOK0

唯『逃げるなんて許さないよ』

唯『私からみんなを奪っておいて』

唯『最後は私を一人にするの?』

……あれ、みんなって誰だっけ?
名前も顔も出てこないや、大切な仲間だったはずなのに。
でもいいや、それもこれもみんなあずにゃんのせいなんだ。

唯『そんなことしたら私だって死んでやる』

唯『死んでやって、あずにゃんのことなんか忘れて』

唯『ずっと遠くで、あずにゃんなんかいない遠くの世界で生きて』

幸せになってやるんだ、と書こうとした。
でも、私の震える手は、どうしても一本の線が引けなくて。


唯『辛い』

思い知らせてやろうと、思ったのに。
思い知らされたのは私だった。私も、もう、この世界では、あずにゃんがいないとダメなんだ。
もう、私の大事な人は、あずにゃんしか残ってないから。



102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 02:56:15.18 ID:bcjfaAOK0

唯『あずにゃんがいないと辛いよ』

唯『もう私には他に誰もいないんだよ』

そこで、あずにゃんが私の手から鉛筆をひったくって。

梓『私にも、もう唯先輩以外誰もいません』

梓『でも、私はもうこんなんですから』

梓『一緒にいても、迷惑になるだけです』

いてもたってもいられず、もう一本、鉛筆を取りに走る。

唯『迷惑なんかじゃない!』

唯『私にはあずにゃんしかいないって言ってるのに』

唯『他の誰と比べてそんなこと言ってるの!?』

梓『……普通と比べて、ですよ』

ああ、口を開かずともあずにゃんは頑固だなぁもう。
……ごめんね、あずにゃん。私、もう少しだけ酷いこと言うよ。

唯『じゃあもう迷惑でいいよ。すごい迷惑。見てられない』

梓「」



103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 03:00:59.68 ID:bcjfaAOK0

唯『だからほっとけない。絶対助ける。見捨てない、手放さない。ずっと私のそばに置いておく』

唯『拒否権なんて無いよ。あずにゃんは私に迷惑かけてる悪い子なんだから』

唯『いい子になるまでずっと、私が面倒見る』

唯『それにあずにゃん、言ったよね。私に尽くすって』

唯『あれは嘘?』

梓『嘘じゃないです。でも……もう、何もしてあげられません』

唯『耳が聞こえなくて、声が出せなくて……でも他のことは出来るでしょ?』

梓『……たとえば、何でしょうか』

唯『私の気持ちを当ててみて』

それだけ書き殴って、あずにゃんを抱きしめる。
強く、強く。もう二度と、私の腕の中から逃がさないと、そんな思いを込めて。

梓『……どこにも行かないで、だったら嬉しいです』

唯『正解だよ。私の気持ちがわかるんだったら、大体のことは出来るでしょ?』

梓『唯先輩は……わかりやすいんですよ』

唯『困る?』

梓『いえ…助かるし、嬉しいです…』



105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 03:06:55.71 ID:bcjfaAOK0


――たった一人の卒業式を終え、私は音楽室に向かった。
別に部活とかは入ってないんだけど、そこには確かに思い出があって。私の持ち物――ギー太にも、大事な思い出がきっとあって。
今は思い出せないけど、不思議と罪悪感はなかった。思い出せないほうが、その思い出の人のためにはいいんだって、なぜか確信があったから。

唯「さわちゃん、いるー?」ガラッ

さわ子「うへぇー」グデー

唯「情けないなぁ……何か飲む?」

さわ子「いやいや、卒業生に何かさせるわけにはいかないわよ。何もいらないわ」

唯「私が準備するわ、くらい言ってくれればかっこいいのにー」

さわ子「イヤよそんな面倒な――っと、来たかしら?」

梓『遅くなりました』ガラッ

唯『大丈夫だよあずにゃん』

最近は、というかあれから私達はそれぞれ一冊のクロッキー帳を持ち歩いている。
なんだか書くのも最近は楽しくなってきた。



106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 03:11:29.70 ID:bcjfaAOK0

梓『ところで、そもそも何の用でしょう?』

さわ子「まあ、言えるわけないわよね。サプライズだものね」

唯「とはいえ、あずにゃんにどこまで届くか…わからないけど」

梓「???」

さわ子「通じるわよ。お互いを大事なら、きっとね。はい、メトロノームだけあげるわ」カチコチ

唯「うーん、心細い…」カチコチ

梓『あの、何が始まるんですか? 私、聴こえませんよ?』

唯『聴こえなくてもわかる!…かもしれない、なぜか覚えてる曲メドレー! 平沢唯ソロver!』

唯『はじまりはじまり~!』ジャラーン


――たった一人で、たった一人のために演奏する放課後。
誰が作ったのかもわからない曲と、誰が書いたのかもわからない歌詞を、私は一人で奏でる。
本当は、あずにゃんのために準備した曲もあったんだけどね、誰かと一緒に。でも、耳の聞こえないあずにゃんはさすがに新曲じゃ楽しめないよね。
だから今日は、私がなぜか覚えてる曲で。きっと、あずにゃんも覚えてるはずだから。
いつか、遠い昔に、一緒に演奏したんだよね。あずにゃんと、もう覚えてない仲間達と。
もう、今は誰とも演奏することは叶わないけど。それでも、私は後悔なんてしてない。
……してないけど、やっぱり、どこか涙が出てきそうで、ちょっと困るかな。



107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 03:15:50.21 ID:bcjfaAOK0


でも、私は泣けなかった。

唯「……あずにゃん?」

だって、あずにゃんが先に、涙を溢れさせていたから。

唯『ごめんね……あずにゃんを傷つけてしまうかもとは思ったんだ。けど、私に出来ることってこれくらいしかなくて……』

でもやっぱり、あずにゃんに『耳が聞こえない』という現実を見せ付けてしまうだけの行為だったのかな。
私にとっても、あずにゃんにとっても、高校生活で一番の思い出といったらコレだと思ったんだけど。

梓『いえ、傷ついてはないです、大丈夫です。それに、聴こえなくても…まるで聴こえているかのように、伝わってきますから』

唯『そう?』

梓『はい。だから、この涙は、嬉しいような、それでいてやっぱり唯先輩に申し訳ないような、そんな物です』

唯『申し訳ないは言いっこなしだよ。お互い様だから』

あずにゃんは、私からみんなを奪った。
でも、本当は私が先にみんなの人生を奪ったようなものだから。本当は私のほうが悪いんだけど、それを言うとあずにゃんは泣いちゃうから。
だから、この世界に二人っきりである以上、お互い様ってことにしとくのが一番いいよね。



108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 03:20:59.77 ID:bcjfaAOK0

さわ子『実は唯ちゃんの未発表曲が一曲あるのです!』ダンッ

唯「ちょっ、何勝手に入ってきてんのさわちゃん!?」

梓『…聴きたいです』

唯『でも…あずにゃんは……』

梓『聴きたいです。耳で聴けなくても、唯先輩の演奏なら心で聴ける気がします』

さわ子『言うじゃない。応えてあげないの? 唯ちゃん』

唯『…わかった。がんばるよ』

初めて人前で披露するこの曲。それもそのはず、この時のために作ったんだから。…もちろん、私一人の力じゃないけど。
上手く弾けるかな、という不安は無かった。あった不安は、ただ一つ。
――あずにゃんに、ちゃんと届くかな?

梓「!?」

弾き始めてすぐ、あずにゃんの顔色が変わった……ような気がした。
気にはなるけど…でも、途中で止めるわけにはいかない。これは、あずにゃんに贈る曲だから。



109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 03:27:59.08 ID:bcjfaAOK0


唯『――おしまいおしまい』

梓『……聴こえました』

あずにゃんが涙を流しながら言って――書いてくれる。うん、頑張った甲斐があったかな……

唯『それはよかったよ』

梓『そうじゃないです! 音が――耳が聞こえたんです!』

唯「え、ええええええっ!?」

さわ子「どひゃー」ドヒャー

梓『嘘じゃないですよ! 例えばさっきの曲の冒頭…楽譜にすると、こうでしょう!?』ダンッ

唯「ゴメンあずにゃん、楽譜読めないんだ……」

梓『…帰ったら教えてあげますよ』

唯「……クロッキー帳使ってないのに会話できてる…」

梓『だからさっきから言ってるじゃないですか……』



110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 03:33:00.29 ID:bcjfaAOK0

唯「や、やったー、かんどー??」

さわ子「なんでイマイチ盛り上がらないのよ…」

唯「ものすごーく自覚がないといいますか…」

梓『私はものすごく感動してますけどね』

唯「そりゃそうだよ。耳が聞こえるようになったんだし」

梓『いえ、唯先輩が――唯先輩達が、あんないい曲を作ってくれたことに、です』

唯「それは……あずにゃんのためだもん。私一人の力じゃないけどね」

梓『そして、唯先輩が私のために演奏してくれたことに』

唯「それは……あずにゃんのためだもん!」フンス

さわ子「この二人って思ったより会話進まないわね…弾まないわけじゃないんだろうけど」


唯「じゃあさわちゃん、さよなら!」

さわ子「ええ。大学でも頑張って」

こういう会話をしていると、やっぱりさわちゃんは知らないんだな、って思う。本当に巻き込まれただけの人だったんだな、と。
まぁ、もう今更どうこう考える必要はないんだけどね、という結論に達してボーっと歩いていると、あずにゃんが袖を引っ張ってきた。



111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 03:38:21.45 ID:bcjfaAOK0


梓『家に行ってもいいですか?』

唯「いいけど、どうしたの?」

梓『あと3日です。少しでも長く一緒にいたいです』

唯「……私が死ぬまで?」

コクリ、と頷く。

唯「いいよ。っていうか断る理由も無いけどね」ギュ

梓「」ジタバタ

唯「かわいいかわいいあずにゃんと過ごす、残り3日、かぁ…」


――とはいったものの、過ぎてみれば特に特筆するようなことをする3日でもなく。
いつもどおりダラダラして、ゴロゴロして。大学の準備をしてるごっこをして。
誰かがいないから料理に苦戦して。一緒にお風呂に入って。一緒に寝て。そんな普通の3日間。
でもただ一つ、またあずにゃんと一緒に演奏できたのは、すごく嬉しいことだった。

唯「――今日かぁ……具体的にいつごろなの?」

梓『もうすぐ、とだけ言っておきます。なるべく普通に過ごしてほしいですから』

唯「それは無理じゃないかなぁ……こう見えても怖いんだよ?」



112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 03:43:38.46 ID:bcjfaAOK0

梓『大丈夫です、私も一緒ですから』

……そこに書かれた言葉の意味が、さっぱりわからなかった。

唯「…どういうこと?」

梓『世界の代償、です。私の命を苗に、唯先輩のために創った世界ですから、唯先輩の終わりにあわせて私の命も尽きるんです』

唯「……そんな、ダメだよそんなの…!」

梓『…どうしてです? 私に、唯先輩が死ぬところを見届けろと言うんですか?』

唯「そうじゃないけど、でも、死ぬってきっと痛くて苦しいよ!? ずっと覚えてるんでしょ!?」

梓『そういえば言い忘れてましたっけ。あれも失敗しました』

唯「……へっ?」

梓『唯先輩の記憶の引継ぎです。失敗っていうか、やめさせたんですけどね』

唯「……どうして!? どうしてそんな勝手なこと…!」

梓『それはもちろん私も一緒に死ぬからですよ。唯先輩は優しいですから、そんなつらい記憶を引きずって欲しくないです』



113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 03:47:32.66 ID:bcjfaAOK0

唯「だったら……その言葉、そのままあずにゃんにも返すよ!」

梓『そう言うと思って、私の記憶もリセットされるようにお願いしました』

唯「…あれ、そうなの? だったらいい…のかな?」

てっきり、またあずにゃんが背負うのかと思ってた。私だけが忘れて、のうのうと繰り返すのかと思ってた。
でも、二人とも条件が同じなら、別にいいのかな?

梓『これで唯先輩も、少し重荷が減るでしょう? それに……本当は、きっと私も、唯先輩の悲しい顔や苦しい顔をこれ以上引きずって生きるのは、無理だと思いますし』

唯「…ううん、それでいいんだよ。それが普通だよ。私達は誰も、そこまで強くないよ、きっと」

梓『ただ、一つだけ不安なことがあるんです』

唯「ん? なあに?」

梓『今回が終わって、全部忘れて、最初に戻って……私達は、また出逢えるんでしょうか?』

最初に……そうか、私が戻る時は、今まで通りなら高校の入学式。
その頃は、確かに私はあずにゃんの存在を知らない。

梓『もう、他の人はいないんです。戻った先の時間では、唯先輩はギターを持ってさえいません』

唯「……そうだね」



114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 04:00:37.62 ID:bcjfaAOK0

梓『そして、私ももう思い出せませんが、唯先輩にギターを買うきっかけを与えてくれた人も、もういません』

唯「…そうだね」

梓『私と唯先輩の絆は…演奏にあったはずです。それが…もう、次の世界では、無いかもしれないんです』

唯「そうかもね」

梓『だから……もう逢えないんじゃないかと、思うんです』

唯「それはないよ」

梓『…どうしてです?』

唯「だって、私にはあずにゃんしかいないんだから。あずにゃんにも、私しかいないんでしょ?」

梓『…はい、それは偽りない私の気持ちです』



115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 04:08:06.99 ID:bcjfaAOK0

唯「だったら離れ離れになるわけないよ。すぐに逢えるし、見つけてあげる。きっと、すぐに見つけられるくらい近くにいるよ」

梓『…そうですね。そうだといいです。信じてます』

唯「うん」

そこまで会話した後、あずにゃんが私に抱きついてきた。クロッキー帳を投げ捨てて。
……そうか、きっともうすぐなのかな。もう書く時間もないのかな。

そう察した瞬間、私は幻視した。

幻だと断言したのは、あまりに非日常的でオカルトな光景だったから。

私に抱きしめられて笑顔のあずにゃんから、あずにゃんの頭から、何かが伸びていく。
半透明の何かが、伸びて、天に昇ろうとする。

それは幻。
でも、幻だとしても。

私はそれに手を伸ばし、触れて、捕まえた。感覚なんてなかったけど、ちゃんと捕まえた。


――ホラね、あずにゃん。離れ離れになんてさせないよ。


次の瞬間、眩しい何かに貫かれ、私の意識は蒸発した。



118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 04:12:13.84 ID:bcjfaAOK0


――身体が揺すられている。

何かに、誰かに。なんだろう?

隣に人の気配。そして瞼の上からでも少し眩しい視界。ということは朝かな?

唯「ん………」

朝だとしたら、誰かが起こしてくれてるんだろう。そんなことをしてくれるのは、きっと妹――

梓『朝ですよ、唯先輩』

――のような、大事な大事なかわいい子。



唯「いやー、あずにゃんがいてくれて助かるよ。おかげでお父さんお母さんも安心して旅行に行けるって言ってたし」

梓『最初は旅行の間だけ泊まって面倒見てくれって話だったのに、どうしてこうなったんでしょうか』

唯「今やうちが第二の家だもんねぇ。あずにゃんの部屋も出来てるし」

梓『実家にいる時間がどんどん減ってるのに、両親もあまり気にしてないんですよね……』

唯「そういえばこの間『娘をよろしく』って言われたんだけど何だろ?」

梓『あの両親……!』



120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 04:16:25.82 ID:bcjfaAOK0

……私の妹みたいな存在の女の子、あずにゃん。
両親同士が知り合いで、ずっと昔から仲良しで。
あずにゃんは耳は聞こえるけど、声が出せない。たまに変な目で見る人もいるけど、私にとってはそんなことは関係なくて。
あずにゃんは可愛くて、ギターも上手で、私の一番大事な存在。それだけで充分。

唯「そういえばギターといえばね、入学祝いに買ってもらえることになったよ!」

梓『何が『そういえば』なのかわかりませんが、よかったじゃないですか。でも何でギターを?』

唯「そんなの、あずにゃんと一緒に演奏したいからに決まってるよ。いろいろ教えてね?」

梓『ええ、まぁ…私でよければ、いくらでも』

妹みたいな存在とか言っておきながら習うのもおかしな話だけど、少し照れてるあずにゃんが可愛いからいいんじゃないかな。
っていうか、あずにゃんは私と違って真面目だから、これまでもいろいろ教えてもらってるし。
……でも、私はちゃんと知ってるよ。あずにゃんは真面目でしっかり者だけど、本当は幼くて、弱くて、守ってあげないといけないところもあるってことは。
だから……

唯「これからもよろしくね、あずにゃん。大好きだよ」


    エンド3『廻る風車』



122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 04:23:09.80 ID:bcjfaAOK0

>>71から


【残月にお祈り】


それとも……もしかしたら、前提が間違ってる?

私も、さわちゃんも、『誰か』が母親だと思い、探し出そうとしてきたけど。
よくよく考えたら、私達が、誰よりも仲良しな私達が、誰か一人を生贄にするような真似、するだろうか?

……私なら、そんなこと絶対にしないし、させない。だとすれば……

唯「…よし、とりあえず家に帰ろう」

うまく、あの二人を問いただしてみよう。


律「お、唯」

憂「おかえり、お姉ちゃん。何かおやつ食べる?」

唯「……まだいいや。それより、思い出したよ。たぶん全部」

律「そっか」

憂「よかったね、お姉ちゃん」

律「…よかったのかどうかは、わからないけどな」



123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 04:28:34.35 ID:bcjfaAOK0

唯「ううん、よかったんだよ。私一人が知らないままで、みんなに背負わせてるってのは、やっぱり間違ってる」

律「…やっぱり、唯ならそう言うよな。だから私達は悩んでるんだけど」

唯「……もう一度、みんなで答えを出そうよ。今度は私も含めて、さ」

これは私の願い。私の意見も聞いてほしかった。みんなわかってるかもしれないけど、それでも私の口から面と向かって言わせて欲しかった。
そして、ついでといっては何だけど、同時に核心を突いてみる。

唯「この世界は私のための世界って聞いたよ。だったら、この世界を支えてくれてる人というのは、私を支えてくれてる人。憂、りっちゃん、軽音部のみんな。きっとみんなで、一緒に私を支えていこうって決めたんだよね?」

律「……思い出した…というのとは違いそうだな。唯が知るはずは無いんだし。推理か?」

唯「うん。だけど自信はあるよ。誰かが犠牲になってこの世界を創ったんだとしたら、その誰かはきっとみんな。だって、りっちゃん言ったよね」

律「………」

唯「みんな、私のことが大好きだって」

律「……やれやれ。憂ちゃん、ここに皆を呼んでもいいかな?」



124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 04:32:16.34 ID:bcjfaAOK0

憂「入りきりますかね?」

律「それもそうだな。学校に集合とでも言おうか」

唯「……え? あれ? そんなに私の家狭いっけ?」

憂「…お姉ちゃん、もしかして完璧にはわかってなかった?」

え、だって、みんなでしょ?
軽音部のみんな、あと憂とか和ちゃんとか、多くてもクラスメイト何人かくらいじゃ……

律「『みんな』だよ、唯。命を捧げることを選んだのは、ウチの高校の生徒全員だ」

唯「え、ええええ!? なんで!?」

憂「お姉ちゃん、結構人気あるんだよ? 全校生徒の前で演奏しておいて、お姉ちゃんのことを知らない人がいると思った?」

唯「いや、そんなの、考えたこともなかったし…」

……衝撃。それ以上の言葉が見つからない。でも、好かれているというのは本来なら嬉しいはずだけど…今回に限っては、まったく嬉しくなかった。
私は、私が思っていたよりも多くの人の命の上に、生かされていたんだ。
その現実は、嬉しさよりも苦しさを私にもたらす。数え切れないほどの人の未来を、命を、私は奪ったんだ。

――あぁ、そうか、だからあれだけ多数の瞳と声が、私を責めていたのか……



125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 04:37:15.84 ID:bcjfaAOK0


――みんなの集まる学校へ、私と憂とりっちゃんが辿り着こうという時には、私の心は現実の重みに押しつぶされそうだった。

今までは、さっきまでは、軽音部のみんな達を助けてあげたいと思ってた。仲良しだし、大事な大事な仲間だから。
でも、事実を知ってしまった今は違う。名前も顔も知らない人まで、私のために命を捧げた。その命と決意に、私は何を返せばいいのだろう?

私は、何もわからなくなっていた。

周囲はもう夜の暗さを醸し出していることに今更になって気づく。そりゃそうか、授業受けて、さわちゃんと電話して普通に帰って、また学校まで来たんだから、そんな時間だよね。

唯「……そうだ、さわちゃん…!」

一縷の望みをかけて、蜘蛛の糸に、藁にも縋るような気持ちで、さっきの番号にリダイヤルする。
……でも、やっぱりというか、当然というか、誰も出なくて。

唯「…今から出張とか言ってたしねぇ」

憂「どうしたの、お姉ちゃん? 顔色悪いよ?」

唯「……ううん、なんでも」

律「お、澪達だ」



126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 04:43:00.97 ID:bcjfaAOK0

澪「遅いぞ、律」

律「わりーわりー。ってあれ、全校生徒集めろって言ったよな?」

和「ええ。私が全員に連絡したわよ」

律「……グラウンドに集合って言ったよな?」

全校生徒が集まれるような場所なんて、体育館かグラウンドくらいしかない。
その二択でグラウンドを選ぶのはなんともりっちゃんらしいけど。

澪「まぁ、大事な話をするのは主要人物だけでいいだろ」

和「私も入ってるのね。嬉しいやら申し訳ないやら」

唯「和ちゃんがいたらおかしいの? 私は想定してたけど」

律「あー、いや、違うんだよ唯。和は――」

和「私は唯を避けていたほうなのよ。大事だから、大好きだから、故に怖かった」

唯「……私が死んじゃったから?」

紬「というか、この世界は毎回、唯ちゃんが死んで終わるのよ」

梓「どうしても、その運命は変えられませんでした」



127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 04:48:52.96 ID:bcjfaAOK0

憂「だから次第に、どうにかして楽に終われる方法を、っていう方向になって。私がお姉ちゃんに睡眠薬を盛ったり」

紬「私が医者を手配したり」

和「皆はいろいろやってたんだけど、私は避けていた。唯と同じ大学に行くという夢を見ることさえ避けて、別の学校を選んでた。唯の最期を見たくないから」

澪「仕方ないよ。最初に唯が死んだ時、目の前にいたのは私と和だったんだ」

和「……それでも、澪は変われた。私は逃げた」

律「澪の変化だってどうかと思うし、今はそれを責める時でもない。な、唯?」

みんな、いろいろ悩んで、いろいろしてくれてたんだ。私のために。
でも、やっぱりそれは、間違ってると私は思う。

唯「…みんなが何を思って、何をしてくれたのかは大体わかったよ。私からは、ありがとうとか、ごめんねとか、そんなありきたりな言葉しか言えないし、そしてどれも何かおかしい気がする」

憂「お姉ちゃん……」

ずっと、ずっとひっかかっている違和感。大体のは解決したけど、まだ一つだけ、私の中に残ってる。

唯「私は……みんなの全てを奪ったようなものだよ。なのに、私はみんなに好かれてるの? 本当に?」

あの時、みんなは言っていた。
『憎い』と。『許さない』と。
その言葉が、ずっと私の耳にこびりついて。私は、やっぱり生きているべきではないと思っちゃって。
実際そうだと思うし、だから、やっぱり、私のために命を投げ出したみんなも、間違ってると思う。

私のために何かをしてくれるというのは、本当なら嬉しいはずだけど。
あの言葉があるから、私は、どうしても。



129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 05:00:03.71 ID:bcjfaAOK0

律「……本当に決まってるだろ? どうしたんだ、唯」

どうしても、みんなを、信じきれなくて。

唯「……みんながもし、私の意志を何よりも尊重してくれるなら…」

信じることが出来たら、私がみんなにとってそこまで必要な存在だと信じきることが出来たら、私もこの世界を受け入れてたのかもしれないけど。
もはや、みんなを信じていないのか、自分の価値を信じていないだけなのか、わからなくなっちゃったけど。
でも、今の私に言える事は。

唯「こんな世界、壊して欲しい」

みんなは私のことを忘れて、普通に生きるべきなんだ。



澪「……仕方ない、か」スッ

和「そうね……」スッ

二人が手を上げると、他のみんな――生徒全員が、どこからか出てくる。

律「なんだ、みんな聞いてはいたんだな」



131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 05:05:29.31 ID:bcjfaAOK0

澪「ああ。じゃ、多数決でも取ってみようか?」

律「なんのだ?」

澪「唯の本心を聞いて、これからどうするか、だ」

律「いや、声に出さなくとも、唯の望みを叶えてやりたいと思ってる奴が多いんじゃないか?」

澪「……そうだな。どうりで何か眩しいと思ったら…」

澪ちゃんとりっちゃんが空を見上げる。つられて私も見ると、頭上に浮かんでいたのは……

唯「……月?」

そう、そりゃ夜空に浮かぶのはお月様に決まってる。けど、私はそれに見惚れていた。
いや、見惚れていたというより、目が離せなかった。異様に近くにある、その月に。

どれくらい見惚れていただろうか。
ふと、月に吸い込まれていく『何か』に気づいた。

無数の『何か』が、月に向かって、月に吸い込まれて、消えてゆく。


直感でしかないけど、私はそれは『何か』ではなく『誰か』ではないかと思った。
そして、何かが倒れる音に気づき、視線を正面に戻す。

――みんなが、倒れていた。
正確には、特に私と親密だったみんな以外が、だけど。



132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 05:10:23.80 ID:bcjfaAOK0

私の直感は当たっていて、『誰か』どころか『みんな』が月に吸われていっている。
何が起こっているのかわからない。恐ろしい。
脳が、言葉を発することさえ忘れていた。

でも、忘れている一方で、何かを思い出しそうで。

和「これが唯の望みだというのなら…私に異論は無いわ」

唯「!? 待って、和ちゃん! 私、本当に…これでよかったの!?」

和「何言ってるのよ唯。自分の望んだことに責任くらい持ちなさい?」

唯「でも、でも! 何が起こってるのかさっぱりで……」

和「唯も気づいているんでしょう? 吸われているモノの正体」

唯「……みんな、だよね。魂か命か、わからないけど」

澪「そうだよ、唯。皆で決めたこと。皆で一つ。私達全員が、世界そのもの」

和「その世界が不要だと唯に言われた以上、形作っていた私達も不要」

そう言い始めた頃、和ちゃんの身体が少しだけ、ジワリと光る。
その光は、徐々に頭のほうに集まっていって。

和「…時間ね。それじゃあね、唯」

唯「え……っ」

そのまま背を向けた和ちゃんは、少し後に、力を失ったように倒れた。



133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 05:15:21.81 ID:bcjfaAOK0

唯「和ちゃん!?」

澪「…顔は見てやるなよ、唯。和が背を向けた意味を察してやれ」

澪ちゃんのその言葉がなければ、すぐにでも走り寄って抱き起こして、身体を揺すっていただろう。
そういうありきたりなことをするな、と。現実を受け入れろと、澪ちゃんは言うんだ。

澪「……思い出すなぁ、一番最初の時を。唯はどうだ?」

唯「……え?」

一番最初というのは、きっと、この『世界』が始まった時。
でも、私の記憶にあるのは、私を責める瞳と、声と。
あと、私に気づいていない、親しいみんなの背中。それくらい。

梓「…唯先輩が覚えていたら困りますよ、こんな凄惨な光景」

澪「それもそうか。その時は唯はまだ産まれていなかったはずだもんな」

……おかしい。おぼろげではあるけど、この世界の真実に気づく程度には、私は覚えていた。
それは、澪ちゃん達にとっては、ありえないことだということ?

紬「そろそろ誰の番が来てもおかしくないわ……唯ちゃん、今度はちゃんとお別れを言わせて?」

唯「ムギちゃん……」



134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 05:21:10.80 ID:bcjfaAOK0

紬「最後だから、隠しもしないで素直に言うけど、唯ちゃんのことが大好きでした」

……また、その言葉。信じたくなる、嬉しい言葉。この世界で、ずっと私を包んでくれていた、優しい言葉。
ムギちゃんは嘘なんて言わない。なら、あの時のみんなの言葉は何なんだろう?
わからない。けど、むしろわからないから、私も本心を返す。

唯「…私も、ムギちゃんのこと、大好きだよ」

紬「うふふ、ありがと。たぶん、ちょっと意味合いはズレてると思うけどね」

唯「それでも、ずっと一緒にいたかったよ。自分勝手でごめんね?」

澪「おいムギずるいぞ! 唯、私にも言ってくれ!」

唯「あはは。澪ちゃんはこんな時でもそのノリなんだ」

澪「当たり前だ。恥ずかしがってる場合じゃないし、引っ込み思案な私じゃなにも得られないって、あの時思い知ったんだから」

唯「それは…私はなんて返せばいいんだろう」

澪「まぁ、確かに結局唯は私のものにならなかったけど……でも、こうしてお別れを言える機会が得られただけでもいいことなのかもな」

唯「うん……ありがとう澪ちゃん、大好きだよ」

澪「私も大好きだよ、唯。……ん、ムギ、光ってるぞ」

紬「澪ちゃんもよ?」



135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 05:25:33.29 ID:bcjfaAOK0

澪「時間か。どうしよう?」

紬「実はキーボード持ってきてるの~。これを抱いて眠るように、ってどう?」

澪「じゃあ私はエリザベスを抱いて、か。そういえば名付け親は唯だったな。本当にありがとう」

紬「ありがとう、本当に」

唯「……うん、バイバイ」



二人とも、本当に、私のことを好きでいてくれた。そのまま帰っていった。
……あの瞳は、あの声は、なんだったんだろう? 私の夢か何かだったんだろうか?

梓「……唯先輩?」

唯「……ねぇ、あずにゃん。みんな私のことを恨んでないの?」

梓「う、恨む!? なんでですか、そんなわけないじゃないですか!」

唯「……私、最初の日の光景、知ってる気がするんだ」

みんなが私を見ずに、何かを言っていた、歌っていた、その光景。
あれはきっと、お月様にお願いしていたんだと、今ならわかる。



136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 05:30:38.30 ID:bcjfaAOK0

唯「そこでね、みんな私に『許さない』とか『憎い』とか言ってた気がするんだよね…」

梓「えぇっと、そうですっけ……? ……あー、もしかして……」

唯「…やっぱり言ってた?」

梓「いえ、そうではなく……そうだ、せっかくですから語るより、お月様にお願いしてみましょうか」

唯「お願い?」

梓「はい。最後のお願いくらいサービスで聞いてくれますよ、きっと」

唯「そう言われても、やり方とかわからないんだけど」

梓「うーん……ちょっと唯先輩、お顔をこちらに」

言われるまま、あずにゃんの身長に合わせるくらいにかがんで頭を下げる。
すると、あずにゃんが自分のおでこを私のおでこに当てた。

梓「マンガとかでよくこうやってやりますよね。これであとはお願いを聞いてくれれば見えると思いますよ」

唯「そんな適当な……」

梓「ほら、目を瞑って、見たいって願ってください」

唯「はいはい……」



137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 05:35:18.28 ID:bcjfaAOK0

半信半疑だったけど、今の状況――というか世界そのものが非現実的だし、なんか案外見えそうな気がする。
目を瞑り、言われるままに願うと――


――
―――

律「なんでだよ、唯…」グズッ

澪「勝手に死ぬなんて、許されると思っているのか…」ポロポロ

紬「唯ちゃん……ひどい。私を置いていくなんて…」ポロポロ

律「…一生恨んでやる。こんな運命にした奴を…」

あれ? ここはどこだろう? グラウンドにいたはずだけど、少し違うようにも見える…
あ、そうか、これがあの時の光景――すごいよあずにゃん、見えたよ!

澪「死ぬまで忘れない。唯のことも、唯をこんなにした奴も…!」

梓「責任の一つも取らないで逝くなんて、許されると思いますか、唯先輩…! ずっと、ずっと大好きだったのに…! その気にさせといて…!」

憂「お姉ちゃん……ごめんね。何もしてあげられなかったね…」

和「唯…あなたは…あなたに、私は、言わなくちゃいけないことが…」

あれ、もしかして……



138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 05:40:09.80 ID:bcjfaAOK0

「唯……」

「ずっと一緒だって信じてたのに」

「勝手に死ぬなんて許さない」

「運命が、世界が憎い」


……私に向けられた言葉は、瞳は、全部、逆の意味?
そうだとしたら、私は……

―――
――


唯「――あずにゃん、もしかして……」

梓「ええ、ただの唯先輩の勘違いです」

唯「……ごめん」

梓「なにを改まってるんですか、よくある勘違いオチじゃないですか」

唯「違う、違うんだよ、あずにゃん……」



140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 05:45:21.42 ID:bcjfaAOK0

勘違いで済まされるものじゃないんだよ。
勘違いが元とはいえ、私は、みんなを信じきれなかった。それだけで、いくら謝っても足りないんだよ。

梓「……もしかして、勘違いしてたから、この世界を消すことを望んだんですか?」

唯「……それもある、かも。もちろん、私のためにみんなが自分を犠牲にするっていうのは間違ってると今でも思うけど、でも…」

でも、基本的に私というのは自堕落な甘えん坊で。だから。

唯「……何かのキッカケがあったら、みんなの優しさに甘えていたかも」

梓「……それは…やりきれませんよ、さすがに」

唯「ごめん、ごめんね、あずにゃん…!」

梓「…まぁ、今更どうこう言っても仕方ないんですけどね。唯先輩らしいといえば、らしいです」

唯「それでも、ごめん…!」

梓「もうやめてくださいよ、唯先輩。……そろそろ時間みたいですし」

あずにゃんの身体も、いつの間にか光っていた。まだまだ謝り足りないのに…!



142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 06:00:57.30 ID:bcjfaAOK0

梓「……そうですね、それじゃあ唯先輩、一つだけ私の言うことを聞いてくれますか?」

唯「…な、なんでも言って! 何でも聞くよ!」

梓「……では、さいごに抱きしめてくれませんか。好きだって、耳元で囁いてくれませんか」

唯「うん……! 大好きだよ、あずにゃん…」ギュッ

梓「……いい気持ちです。このまま逝きたいので、あとでどこかに寝かせておいてください…」

唯「そんな言い方――」

私の言葉は、最後まで発せられることはなかった。
言ってる途中で、わかってしまったから。

唯「――おやすみ、あずにゃん」




律「――帰依、って言ってたっけ。みんな、縋るものが欲しかったんだよ」

唯「りっちゃん…」

律「…なんか憂ちゃんはともかく、私がこんな時まで残ってるのはヘンな感じだな」




141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 05:53:41.35 ID:I6FRzJkA0

流石にもう睡魔に抗えそうにないから最後の支援
ムギEND終わった時点で4時ごろには寝られると思ったが甘かったじぇ





143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 06:01:44.83 ID:bcjfaAOK0

>>141
ごめんねさるさん喰らいまくっててごめんね




144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 06:05:50.03 ID:KpttlZtYP

さるってたのか。なら支援者するぜ





145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 06:06:37.77 ID:bcjfaAOK0

憂「律さんは、お姉ちゃんのことを誰よりも気にかけてくれてましたから」

律「誰よりも、じゃないな。憂ちゃんには負けるよ」

こうやってみんなを見てると、なんかいつもとあんまり変わらないように思えてくる。
お別れってもっと、涙を流して、わんわん泣き叫ぶようなものだと思ってたんだけど。

唯「まぁ、りっちゃんなら大丈夫だよね。元の世界に戻っても、憂達のこと、お願いね?」

律「………ああ、そうだな、任せとけ…」

憂「…お姉ちゃん、まさか――」

律「出来れば憂ちゃんより先に私が来て欲しいんだけどなー! 姉妹水入らずの時間をあげたいからなー!」

唯「…りっちゃん? どしたの?」

律「いや別に? 湿っぽいのは私には似合わないだろ? まぁみんなのことは私に任せとけって!」

……りっちゃん、さすがに空元気に見えるよ。

唯「…りっちゃん、私はね、本当に、みんな大好きだったよ?」

律「…知ってるよ。そんな唯だから、私も大好きだった」

唯「……あとは、お願いね?」

憂「お姉ちゃん!!!」



146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 06:12:38.27 ID:bcjfaAOK0

突然の憂の大声に、私もりっちゃんも硬直する。え、何、どうしたの?

憂「お姉ちゃん! 律さんは――」

律「ッ!? やめろ、憂ちゃん!」

憂「やめません! 律さんが欲しい言葉は、そんなのじゃないよ、お姉ちゃん!」

律「やめろって…! 言っちゃダメだ!!」

憂「お姉ちゃんは勘違いしてる! 私達みんなに『あと』なんて無いんだよ!?」

唯「………え…? どういうこと? だって、この世界が消えて、みんなは元の世界に戻るんでしょ?」

憂「戻らないよ! 戻れないよ! 命を犠牲にしておいて、戻れる訳ないよ!」

唯「えっ………」

律「憂ちゃん、やめろ、唯を苦しめるな…!」

憂「だから! 私も律さんも、本当に欲しいのは、ちゃんとしたお別れの言葉なんだよ!? だから――あ!?」

律「っ!? ……こんなタイミングって、ないだろ…!?」

呆然としている私の前で、二人が光りだす。



148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 06:18:05.77 ID:bcjfaAOK0

きっと、もう少し後で二人は倒れて、この世界から消えて…元の世界に戻る、わけじゃなくて。
そこで、消えて、そのままなんだ。そこで終わりなんだ。

私は――また勘違いをしていた。そのせいで、りっちゃんを、憂を、傷つけていた。
他のみんなには…どうだっただろう? みんなにはまだ先の人生があるからって、ぞんざいな対応をしてなかったとは言い切れない。
もし仮にしてなくても、明るく送り出そうとしていたのは間違いない。そんな気持ちで……これから消えるというのにそんな気持ちを向けられたみんなは、どんな気持ちだっただろう?

唯「…ごめん、ごめんね。りっちゃん、憂、みんな……!」ポロポロ

憂「お姉ちゃん、顔を上げてよ……最期なんだよ?」

唯「……ごめんね、ホントにごめんね…!」

律「唯、いいから。みんな気にしてないから、な?」

唯「でも、でもぉ……!」

憂「お姉ちゃん、お別れだよ。今までありがとう。お姉ちゃんの妹で、幸せだったよ…」

唯「憂、うい、ういぃ……!」



149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 06:24:17.89 ID:bcjfaAOK0

律「美しい姉妹愛だなぁ、ちくしょう、泣けるぜ…」グスッ

唯「りっちゃんも、ごめん、私、ずっとりっちゃんに迷惑かけてばっかだ…!」

律「私はそうは思ってなかったよ。唯、楽しい毎日をありがとうな…」

唯「うっ、っく、みんな、みんなぁ……!!」



【月の雫】


――私は、ずっと泣いていた。
ずっと謝っていた。

疑ってごめんね。
信じられなくてごめんね。
傷つけたよね、ごめんね。
いつも守ってくれたよね、ごめんね。


りっちゃん。
ムギちゃん。
澪ちゃん。
あずにゃん。
憂。和ちゃん。みんな。みんな……!



150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 06:31:20.41 ID:bcjfaAOK0

もう何度目かもわからないほど、叫んだ。みんなを呼んだ。咽がかれるほど。

――みんなに、会いたいよ…!!

私が馬鹿だった。お願いだよ、謝らせてよ。お願いお月様、もう一度だけみんなに逢わせてよ……!
このまま、勘違いしたまま、傷つけたまま、さよならなんて嫌だよ……!
お願い……!!


遠のく意識の中で、私の願いが届いたのか、それはわからないけど。


優しく、眩しい光を、私は最期に見た。



    『あっあっーまた帰ってきたー!!』

   もし きみきみ はねははえました?



唯「――う~ん…」

和「…何うなってるのよ、唯」

唯「あ、和ちゃん…どの部活入ろうか、まだ迷ってて――」


    エンド『蛹』



151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 06:33:27.80 ID:bcjfaAOK0

>>147
おわり ありがと




152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 06:46:19.20 ID:OqVameeZ0

まさか本当にあさきが原典だったとは……



153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 07:08:36.52 ID:nY3sXYJO0

なんか混乱してきた
ざっと解説頼む



154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 07:10:17.44 ID:eqvmNWvzi



これは蛹の歌詞を>>1なりに解釈して
けいおんキャラに当てはめたってことでいいの?






2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/02(水) 19:46:24.59 ID:fSS0m2ie0

優しくされたいんでしょう





156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 07:48:34.49 ID:bcjfaAOK0

>>153
俺自身よくわかってない
どこを解説すればいいのかさえ

>>154
蛹聞いてたら「ループもの!」ってティンときて書いてみただけ
蛹の面影もあんまないから直球なタイトルは止めといた

んだけど>>2で言われて泣いた




157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 08:01:06.62 ID:eqvmNWvzi

>>156
すまん
ID変わってるけど俺が>>2なんだ
なんにせよ面白かったよ




158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 08:08:20.84 ID:H3UPyu1JP

俺の好きなキャラばかり贔屓しおってからにこいつめ





159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 08:58:45.52 ID:mm0ynIAxO

唯がセレブラントに覚醒するのかと思ったけど全然違った 乙



160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 09:22:10.67 ID:Z0ItCaYh0

なかなか良かった




161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 09:54:19.31 ID:zlVj7oUpO

優しくされたいんでしょ?
と書こうとしたらまじであさきで吹いた



162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 10:38:56.28 ID:J/3biEPY0

蛹エンドを見た後だと梓ルートがエグいな



163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 10:43:12.33 ID:MDMi10CJP

わからぬ



164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 10:54:07.06 ID:ca2emxLlO

乙楽しめた
スレタイであさきの楽曲に挑戦するのかと思った



165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 11:13:03.39 ID:I6FRzJkA0

全部読んだ乙

>>162
最後まで読まなかったらただのハッピーエンドだと勘違いしたまま終わるところだったわ
一旦別れる~卒業式前日までの梓視点がみたくなった



167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/03(木) 12:42:35.03 ID:K9RsOQ5dO

乙、ようやく読み終わった
これの元となってる蛹って有名なの?





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タイトル:
NO:785 [ 2011/02/04 03:06 ] [ 編集 ]

あずにゃんendが一番好きだな

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