SS保存場所(けいおん!) TOP  >  ホラー >  紬「アイスの棒で?」#後編

お知らせ

SS保存場所は移転しました。
現在けいおん!関連の更新はしていません。
今後更新するかは未定です。
SS保存場所






紬「アイスの棒で?」#後編 【ホラー】


SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServiseより


http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi?bbs=news4ssnip&key=1296404684&ls=50


紬「アイスの棒で?」#前編




54 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/03(木) 02:02:53.01 ID:ApuBWSEk0

『もしもし』

「あ、憂? 今、時間大丈夫?」

 家に帰るや否や、私はアドレス帳のア行を辿り、憂に電話をかけた。
 言うまでもなく、真偽を確認するために。
 今、桜ヶ丘を賑わせている事件の犯人は本当に唯先輩なのか、という澪先輩の疑問を晴らすために。
 正直、涙が出そうだった。
 
『うん、平気だよ。どうかしたの?』

「ちょっと憂に聞きたいことがあって……その、ちょっと聞きづらいことなんだけどさ」

『そうなんだ……あ、ちょっと待ってもらってもいい? 今、自分の部屋に移動するから』

 これから私は憂の心に傷をつけるかもしれない。
 いや、間違いなくそうなるだろう。だって、自分の姉があの悪戯の犯人じゃないかと勘繰られるのだから。
 憂が唯先輩をどれだけ慕っているかは皆が知っている。
 そして、憂が唯先輩をどれだけ心配しているかは私しか知らない。

『お待たせ。もう大丈夫だよ』

 姉の凶行に心を痛めている憂に、私はこれから追い討ちをかけなくてはならないのだ。
 思わず、ギリギリと歯軋りの音が零れた。

『梓ちゃん? もしもーし』

「……あっ、ごめん」

『……ねえ梓ちゃん』

「なに」

『梓ちゃんが聞きたいのって、お姉ちゃん事でしょ? そうだよね?』

 苦笑いが零れる間もなく、私は心臓を締め付けられるような感覚に襲われ、眩暈がした。
 ぼふっ、とそのままベッドへ倒れ込む。





55 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/03(木) 02:14:08.28 ID:ApuBWSEk0

『私、気付いてたんだ。多分、梓ちゃんは知ってるんじゃないかなって。お姉ちゃんが、虫のお墓を立てて遊んでること』

「あ、あはは……ばれてたか」

『うん。純ちゃんがあの悪戯の噂をしてる時、梓ちゃん、いつも心配そうな顔で私のこと見てたでしょ? それで、なんとなくわかっちゃったんだ』

「……そっか。そうなんだ。でも、聞いて憂。私、別に唯先輩のこと心配してたわけじゃないよ?」

『え?』

「憂のことを心配してたんだ。唯先輩を気にかける憂のことをね」

『そうなんだ……どうして?』

「どうしてって、そりゃあ……」

 もう一度眩暈がした。
 蛍光灯の明かりの残像なのか、貧血からくるホワイトアウトなのか、よくわからない。
 気がつくと、また歯軋りをしていた。
 今優先すべき事は私の気持ちじゃない。唯先輩の事だ。

「友達が不安そうな顔してたら誰だって心配するでしょ、普通。憂こそ、純が噂話に盛り上がってる時、心配そうな顔してたもん」

『だからバレちゃったのかな? お姉ちゃんのこと』

「ううん、それは違うよ。実は、ちょっと前に唯先輩がね――」

 私は一方的に話を始めた。
 聞きたいこと――唯先輩がやったという確証――を得るのも忘れ、ただありのままの事実を伝えた。
 数日前、唯先輩が部活中に突然始めた思い出話。その時の表情。そして、アイスの棒。
 途中、何度も何度も話を止めようと思っては続け、核心を突く質問を投げようと思っては踏みとどまった。
 結果、何も聞かずにそのまま電話を切って、ベッドに沈んだのだった。

 ……。
 ……。
 ……。



56 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/03(木) 04:03:57.82 ID:ApuBWSEk0

 憂に全てを話した翌日。
 自己嫌悪に朝から死にたいような気持ちを背負って学校へ行った。

「おはよう」

「おはよー梓ちゃん」

「……おはよう憂」

 見た感じ、憂の様子はいつも通りだったが、それを視界に入れることすら私には耐えられそうにもなかった。
 ところが、昼休みに憂にトイレに誘われた。
 純がいないことを確認している風だったから、すぐに何の用事なのかがわかった。

「梓ちゃん、今日、軽音部の部活、お休みできない?」

「えっ、どうして?」

「放課後、家に来てほしいの」

「……どうして?」

「やっぱり、梓ちゃんにはちゃんと話しておかなくちゃいけないなって思って」

「話すって、何を?」

 唯先輩のことには違いないだろうけど、一体何を話すというのだろうか。
 そんな悲しい顔しないでよ。まるで私がいじめてるみたいじゃん。
 正直のところ、もう憂を巻き込んで唯先輩の裏付けをとるのは止めようかと思っていた。
 昨日の電話がいい例で、やっぱりこの話は憂を傷つけるのだ。
 もし時間を戻せるなら、昨日の会話は無かったことにしたい。

「お姉ちゃんのこと」

「……」

「ダメ?」

「……ねえ憂、今更こんなこと言っても仕方ないのかもしれないけどさ、やっぱり――」

 後悔と懺悔を言い終わる前に、急に憂に口を押さえられた。
 
「純ちゃんの声!」



57 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/03(木) 04:04:59.16 ID:ApuBWSEk0

 爪先を浮かせるようにして、私はそのまま個室へと連れられた。目の前の扉が閉まり、入れ替わるようにして誰かが入ってきた。

「ありゃ? ここじゃなかったか」

 憂の言うとおり、純の声だった。
 私達を探しに来たのだろうか。何て寂しがり屋なんだろう……ちっとも可愛くないけどね。
 それよりも私は現状に心臓が口から出そうな気持ちだった。
 
 憂と二人きり。
 しかも、トイレの個室で。
 別にやましい意味も他意も憂には無いのだろうけど。でもやっぱりドキドキする。
 唇に当たる憂のたおやかな指。思わず、はむっと甘がみしそうになって慌てて憂の腕の中から逃げ出した。

「あ、ごめんね梓ちゃん」

「べ、べつにいいよ。それより、なにも隠れる必要は無かったんじゃない?」

 必死に冷静な自分を演出しているのだが、結果はどうだろうか。非常に自信がない。っていうか、ニヤけたりして。
 
「……純ちゃんには知られたくないから」

「えっ……そ、そうだね」

「それで、梓ちゃん。どう? 今日、部活お休みできない?」

「……憂がどうしてもって言うなら、私は構わないよ」

「いいの?」

「うん。そんな心配そうな顔をしてる友達を放っておくほど、私は人でなしじゃないしさ」

「ありがとう、梓ちゃん」

 束の間の幸せな時間は終わり、私達はそのまま教室へ戻った。
 
 ……。

 律先輩に訳を話し、私は部活をサボる。そして、約束通り、憂の家へ招かれた。

「お邪魔します」

「私、お茶でも持ってくるから梓ちゃん、先に部屋で待ってて」

 勝手知ったる人の家、とはいかないまでも、憂の部屋がどこにあるかぐらいはわかる。
 大人しく、言われたとおり憂の部屋に向かった。
 意味も無く心臓が高鳴り、不謹慎な自分を呪う。 
 今日の目的を忘れないように、と歯を食いしばって頬を両手でパチンと叩いた。



58 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/03(木) 04:06:03.95 ID:ApuBWSEk0

 
「お待たせ」

 程なくして、お茶とお菓子を携えた憂がやってきた。
 あの話さえなければ、本当に楽しい一時なのにと思う。はあ……なんでこんなことになってるんだろう。
 私はあえて何も言わず、憂が話し始めるのをじっと待った。
 憂が私を見つめ、私も憂を見つめる。言葉の無い時間がゆっくりと過ぎていく。
 やがて、憂が何かを決心したかのように立ち上がると、近くの戸棚から何かを取り出した。
 それは、クッキーとかサブレのお菓子が入っているような、可愛い模様が描かれたノートくらいの大きさの缶ケースだった。

 思い出、というフレーズが頭に浮かんだ。

「誰にも見せた事ないんだけど……梓ちゃんは特別に見せてあげるね」

「それ、なあに?」

「思い出入れ……お姉ちゃんと私の。小さい頃に書いたお手紙とか、図工で作ったプレゼントとかが入ってるんだよ」

「へえ……なんか憂らしくて可愛いね」

「へっ?」

「あ、ごめん。なんでもないよ。それで……その中に私に見せたいものが?」

「うん……これ、なんだけど」

 そう言って憂が差し出したのは、日焼けした大量の木の棒。
 
「……お墓、なの?」

「うん」

「っていうことはさ、やっぱり唯先輩の話は本当だったってことだよね」

「うん」

「……詳しく教えてもらってもいい?」

「うん。そのつもりで呼んだんだもん」

 ふう、と一息ついてから憂は話を始めた。



59 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/03(木) 04:08:27.50 ID:ApuBWSEk0

「一番最初はね、お姉ちゃんが幼稚園の頃。いつ、誰が教えたのかわからないんだけど、ある日、お姉ちゃんがお墓遊びしよう、って誘ってきたの。
 まだ小さい頃だったから、私もよくわからずにお姉ちゃんと一緒にこれで……アイスの棒で死んだ虫のお墓作ってたんだ。
 毎日毎日、公園や川の近く、側溝周辺の小さな草むら、とにかく虫の死骸を探して見つけては、洗って保管しておいたアイスの棒を地面に立てたよ。
 でも、何だか次第に気味が悪くなって、私はお姉ちゃんよりも一足先にお墓遊びを卒業したの。そしたら……」

 憂が自分の胸元をギュッと掴み、目を伏せた。
 出来るならこんな話、止めさせてあげたかった。
 けれど、私はただひたすら次の憂の言葉を待った。

「お姉ちゃん、生きてる虫でもお墓遊びするようになったの」

「それってつまり……殺したってこと? 生きてるのを」

「うん。あれは確か、和ちゃんが捕まえたセミを……こう、グチャって手で握りつぶして」

「うわぁ……」

「お姉ちゃん、呆然とする私達に笑顔でバイバイしながら、すぐにそれを持ち帰ってお墓作ってた。
 そして、その頃からお墓の作るペースも、量も増えていったんだ。一匹が二匹、二匹が五匹……ザリガニの時は百匹くらいいたかな」

「ザリガニの時ってひょっとして……」

「知ってるの? 和ちゃんの家のお風呂に、側溝から捕まえてきたザリガニを入れてね」

「そのザリガニって、全部、唯先輩に殺されちゃったの?」

「う、うん。お姉ちゃん……お湯をお風呂に入れて笑ってたんだってさ。真っ赤だよ、きれいだね~って」



60 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/03(木) 04:10:23.49 ID:ApuBWSEk0

 いつの間にか、憂の顔色がさっきよりも白くなっていた。体も小刻みに震え、いつ泣き出してもおかしくない雰囲気だ。
 それにしても……知らなかったな。
 和先輩の美談はいつもどこかズレているとは思っていたけど、裏にそんな凄惨な結末がある話を学園祭前に話すとか……やっぱりあの人も変わり者なんだ。
 
「まさか、殺した全部のザリガニのお墓作ったの?」

「うん。その時のアイスの棒がこれなんだ」

「うわぁ……憂、いくら唯先輩の思い出だからって、そんな気持ち悪いモノ保管するのはやめたほうが……」

「あ、ううん、そういう理由で持ってたわけじゃないよ! まだ話に続きがあるの」

「ザリガニの話?」

「うん。ほら、ザリガニって虫じゃないでしょ? これは、お姉ちゃんが虫以外の生き物のお墓を作り始めた最初のモノなの」

 虫以外? 最初?
 すごく嫌な予感がする。
 たとえ憂の口からでも聞きたくないような……背筋がゾクゾクとする。途端に鳥肌が立って、落ち着かなくなった。

「お姉ちゃん、次に何のお墓作ったと思う?」

「さ、さあ……?」

 ガチャ。
 
「憂ー、お腹すいたよぉ――あれ? あずにゃん来てたんだ?」



61 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/03(木) 04:12:36.93 ID:ApuBWSEk0

一先ず、今日はここまで。

この分だと、次で完結できそうです。
また機を見て投下します。




62 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/03(木) 04:36:58.64 ID:pftVQPXQo

おつ



63 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/03(木) 10:02:59.22 ID:Z8RjaKIw0

HTTメンバーが頼りなさ過ぎる・・・
唯がマジもんの天然さんでもない限り、これは後輩s無双の予感



64 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/03(木) 19:03:39.63 ID:aaWs2uNCo

セミー太で吹いたwww



65 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 00:45:12.60 ID:qcjU5Oyq0

次回で終わり・・・?いいネタなのに100くらいで終わっちゃいそうなのは残念だな
>>43みたいにどんどん殺しがエスカレート、ついに人を殺した唯の心の闇と過去に軽音部が迫る!
みたいな推理+ホラー+友情+百合長編だと思ってたんだけど

何にせよ続きがはやく読みたい





66 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 03:28:37.45 ID:NOUrG0Tf0

遅くなったけど、続き投下します



67 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 03:31:50.01 ID:NOUrG0Tf0

 ……。

 全身から血の気が失せて、いつ倒れてもおかしくないと思った。
 けど、実際に血が抜けているわけでもない。体は気絶という逃げ道を許してはくれなかった。

「……」

 真っ暗な視界。
 憂と唯先輩の話があまりにもショッキングで、私は家に帰ってからも満足に食事を取らず、ただ自室のベッドでうつ伏せになっていた。
 
「……ヒクッ」

 お腹をさする。
 口の中にすっぱい嫌な味が思い出され、また吐き気がこみ上げてくる。気持ち悪い……からだが寒い。


『ゆ、唯先輩!? こんな早くに……練習はどうしたんですか?』

『あずにゃんもいないし、ってことで今日はお休みになったんだよ。それより、あずにゃん』

『は、はい』

『……具合だいじょぶ? りっちゃんから、今日は重いから休むって聞いたよ』

『えっ……あ、そ、そうなんですよ、あはは……』

『お薬飲む? 私のが、たしかまだ残ってたはずだから』

『け、結構です』

『そっかぁ……それで、どうしてうちにいるの?』



68 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 03:32:51.43 ID:NOUrG0Tf0

『私が誘ったんだよ、お姉ちゃん』

『憂?』

『梓ちゃんが具合悪いから一緒に帰ってたの。だけどね、あまりにも顔色が悪かったから、うちに寄って、休ませてあげてたの』

『そうなの?』

『あ、はい。実はそうなんですよ』

『ふーん……お薬は?』

『憂のをもらいました』

『そっかぁ。よかったね、あずにゃん』

『はい。ご心配かけてすみません』

『……ところで、それなあに?』

『あっ! い、いえ、これはなんでもありません!』

『へぇ、憂、まだそれ持ってたんだ。てっきり捨てちゃったのかと思ってたよ』

『……捨てないよ』

『あ、あの……唯先輩? どうしたんですか……ひょっとして、お、怒ってますか?』

『へ? まさか、どうして怒るのさ。むしろ、泣きそうだよあずにゃん~!』

『わわっ、ち、ちょっと――』

 私はトイレに駆けこんだ。

 ……。
 ……。
 ……。



69 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 03:34:25.60 ID:NOUrG0Tf0

 翌日、教室へ行く途中で律先輩に止められた。

「昨日、どうだった?」

「どうもこうも、途中で唯先輩が帰ってきて大変だったんですよ!? もう、どうして引き止めてくれなかったんですか?」

「わるいわるい。いやさあ、本当はムギがアイスティーとお菓子を用意して時間稼ぎするつもりだったんだけど」

 普通に練習をするという発想はなかったのか。
 ダメだ、この部長。

「お茶葉を切らしてたみたいでな。それで仕方なく、解散ということに」

「練習してくださいよ、練習! もうっ」

「まあ、そう怒るなって。その分、ちゃんとした収穫もあったんだから」

「収穫?」

 そうそう、収穫で思い出したけど、私の得た確信を先輩達にも伝えておかないといけないな。
 でもその前に、律先輩の話を聞いておこう。

「唯が帰った後、ほらこの前立てた作戦の段取りをしてたんだ」

「シミュレーションですか?」

「そ。梓がメインとは言え、こっちもしっかり打ち合わせしておこうと思ってさ。そしたら、偶然、ムギが……その、本格的にヤバいものを見つけた」

「何ですか?」

「……あー、なんだ。その、直接見てもらったほうが早いと思う。まだ朝のHRまで時間があるだろ? 一緒に部室に来てくれ」

 なんだろう。律先輩の表情がぎこちなくなって、そわそわと落ち着かなくなってきた。
 ぎゅっと胸を締め付けられるような、嫌な予感。一体、何度目になるかわからないけれど、またそれがやってきた。
 私は律先輩の言葉に従い、かばんを携えたまま、部室に向かった。



70 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 03:39:45.12 ID:NOUrG0Tf0

 部室は朝の静けさに包まれていた。
 それよりも、そのヤバいものとは一体どこにあるのだろうか。ヤバいものとは一体何なのか。
 律先輩が無言のまま、どんどん先へ進んでいく。

「あ、あの律先輩?」

 律先輩はちょうど皆の机の前で止まった。そして、手でツーっと机の縁をなぞりながら、反対側へと移る。
 そこは唯先輩の定位置。

「こっちこっち」
 
 早鐘を打つように心臓が脈打つ。そういえば……さっきから妙な違和感がある。何か大事なものを忘れているような、変な感じ。
 それが何なのかを理解する前に、私の思考は律先輩の言葉にによって中断された。
 
「ほら、これ」

 律先輩の方へ歩を進める。いやだいやだと思いつつも、気がつくと足が前に出ている。
 そして、私も唯先輩の席の前へやってきた。相変わらず、頭の中から違和感は消えない。
 それでも、律先輩は、ほら早くと私を急かす。
 律先輩の人差し指が、机の中を指していた。

「早く」

「はい」

 中を覗き込むと、

「……こ、これ」

 セミの死骸。
 そして、アイスの棒。



71 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 03:50:08.05 ID:NOUrG0Tf0

「き、聞いてください律先輩!!」

「なんだ」

「やっぱり唯先輩が犯人で間違いないです! 私、昨日、憂から唯先輩の思い出の話聞きました。やっぱりあの人、小さい頃から頭がおかしかったんです!」

「……」

「このセミとアイスの棒が何よりの証拠じゃないですか!? やっぱり、やっぱり……」

 そして、私は言うべき事がもう一つある。

「あ、あと……その、どうやら虫だけじゃなかったみたいなんです……唯先輩が小さい頃に、お墓を作ってたのは」

「えっ? それ、どういうことだ」

 虫だけじゃない。唯先輩が手をかけてお墓を作った生き物は、虫だけじゃない。


『悲しい思い出だよ。私ね、近所にいた動物のお墓も作ったことあるんだよ。それでね、お父さんとお母さんにすごく怒られちゃったんだ』


 息が詰まるような感覚に襲われる。遠くで律先輩の心配そうな声がするが、よく聞き取れない。
 ジワジワと聴覚が犯されるような気がする。
 唯先輩の告白は、その情景を想像するだけで吐き気がこみ上げそうだった。
 虫一匹殺さないような顔した先輩が、遊び感覚でそれらを大量に殺していた事実。
 けど、虫だけならまだ……と、心のどこかで甘く考えていたのだ、私は。

「動物も……あんなかわいい動物も……あ、あの先輩は……」

「お、おい梓、大丈夫か?」



72 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 03:52:17.34 ID:NOUrG0Tf0


 虫だけじゃなく近所の動物も手にかけていたという事が、私には信じられなかったし、それから何年も経った今、罪悪感どころか反省の色もない先輩がただ恐ろしかった。
 そう、恐ろしかった。あまりの怖さに私は嘔吐感さえ覚える。


『だからね、それからもう生き物を殺すのはやめたんだ。生きたモノのお墓を作るのは悪い事だって教えられたから』


 ソーダよりもバニラ、バニラよりもあずき。

「虫よりも動物……動物よりも……動物よりも」

「梓! しっかりしろ、大丈夫か!?」

「……りつ、せんぱい……わ、わたし……わたし……」

「だいじょうぶ、大丈夫だから。何も怖くないぞ、何も怖くない。よしよし」

「私……唯先輩が……怖いです……怖くて……怖くてたまらないです……」

 律先輩に抱きすくめられ、それから背中をさすられた。
 よしよし、大丈夫。大丈夫だから、と子供をあやすように律先輩は私を慰めてくれた。



73 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 03:58:28.27 ID:NOUrG0Tf0

 このまま誰かに慰めてもらったまま、できることなら全てを忘れたい。もう嫌な目にも遭いたくないし、嫌なものも見たくない。
 けど、物事ってそう思い通りはいかないらしい。
 背中をさする手が止まった。

「……なあ梓。実はさ、見せたいものってこれだけじゃないんだ」

 律先輩は私を一旦離すと、見たことも無い真剣な眼差しで私を見つめた。
 えっ? 何なの、まだ何かあるの?
 そう思っただけで私はまた感情の奔流に飲まれそうになる。

「落ち着いて……落ち着いて聞いてくれるか?」

「ひっぐ……えぐっ……せ、せんぱい……」

 憂のとびっきりの笑顔を想像する。
 少しだけ気持ちが安らぎ、どうにか律先輩の問いに頷く。
 私の肯定を受け取ると、律先輩はスッと立ち上がり、ポケットを探った。そして、

「ムギがさ、ティーセットの棚を整理してたら……こいつが出てきた」

 
『澪ちゃんの墓』


 律先輩の震える手の平に、アイスの棒がのっていた。
 嗚咽がぴたりと止んだ。



74 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 04:03:08.92 ID:NOUrG0Tf0

 律先輩の震える手の平に、アイスの棒がのっていた。
 嗚咽がぴたりと止んだ。
 
「な、なにかの冗談かと思ったんだぜ。さ、さすがに唯もこんなこと……こんな酷いことしないよなってさ」

「……ま、まさか……澪先輩は」

「安心してくれ。澪はまだピンピンしてるから……けど、これを見て卒倒したよ。正直、私も同じ気持ちだった」

「は……はは……良かった」

 何が良いのか。いいことなんて何一つ無い。
 それが証拠に、律先輩の顔色が真っ青になっていた。私の話を聞いて、墓を模したアイスの棒に急に現実味が帯び、途端に怖くなったのだろう。
 澪先輩が、唯先輩に殺されるんじゃないかって。
 
「な、なあ梓、あの作戦、早いとこ実行に移った方がいいんじゃないか? このまま唯を放っておいたらシャレにならないぞ」

「わかってます。わかってますよ」

「もう証拠は十分あるんだしさ、早いとこ唯を懲らしめないと。じゃないと……」

「わかってますってば! ……あ……すみません」

「……私こそ、ごめん」

 どうしたらいいんだろう。
 今日にでも作戦を決行するか? いや、でも、果たして効果はあるのだろうか。
 作戦を考えていた時は、あの人の異常さを甘く見みていた。だから、ひょっとするともう少し作戦を練らないといけないのかもしれない。
 それとも、私達だけでどうこうしようというのが、そもそもの間違いなのかも。

「ああもう……どうしたらいいのよ」



75 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 04:04:53.96 ID:NOUrG0Tf0

 いっそ先生方にお願いした方が……と、馬鹿げた考えが浮かぶ。
 私も律先輩も無言。
 窓の外から、運動部の朝練の声が聞こえている。もうすぐHRが始まるというのに、熱心なことだ。

「……また墓の発見者が出るんでしょうか」

「えっ?」

「ほら、今まで見つけたのって全部、外じゃないですか。必然的に、外の部活の子が見つけやすいっていうか」

「あー……そうだな」

 律先輩が気の無い声を出しながら、何気なく窓の方へと近づいていく。
 私は途方に暮れ、何気なくそれを目で追った。
 ……あれ?

「り、律先輩?」

「ん? どうした、梓」

「あ、あの……その……えっ、うそ……うそ、でしょ……?」

 私はようやく、さっきまで抱いていた違和感の正体に気がついた。
 窓の横――空っぽの水槽。

「どうした?」

「……トンちゃんが」

「えっ?」

 ……。
 ……。
 ……。



76 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 04:12:12.96 ID:NOUrG0Tf0


 その日、私は早退した。
 こみ上げる嘔吐感も、目から零れ落ちる涙も、全てどうでもいい。世界が灰色に見えるって感覚、本当にあったんだ。
 お客さん、つきましたよ。
 タクシーの運転手に何枚かのお札を投げつけ、そのまま外へ這い出る。瞬間、地面に吐いた。

「……トンちゃん……トンちゃん……」

 脳裏に浮かぶのは、地面に突き刺さる無数の棒。『スッポンモドキの墓』と書かれたアイスの棒。
 胃液にむせ、その場で咳き込んだがタクシーは私を無視し、無情なエンジン音を響かせて去っていった。
 
「……トンちゃん……ぐすっ……トンちゃんトンちゃん……!」

 涙で滲む視界。
 吐瀉物の中に、バラバラになったトンちゃんの一部が見えたような気がして、思わず絶叫した。
 ガラガラと気味の悪い音が喉から漏れ、それを聞きつけた母が慌てて家から出てきた。
 よく覚えていないが、気がつくと自室だった。
 気だるい感覚がじわじわと体を侵している。何もする気力がわかない。
 どうしてこんなことになったんだろう。どうして私がこんな辛い思いをしなくちゃいけないんだろう。
 どうして……。

「どうして……どうしてよ!!」

 どこから湧いてくるのか、まだ涙は尽きない。
 早くこの悲しい気持ちが怒りに変わればいいのに。そうだ。そうだよ。
 結局、私も律先輩もムギ先輩も澪先輩も、アクションを起こすのが遅すぎたのだ。
 だからトンちゃんは殺された。あの真性のイカれ女に。
 唯先輩。あなたは今どんな顔をしているのですか?

 電話が鳴った。外を見ると、もう黄昏時になっていた。




77 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 04:14:25.71 ID:jfYzoxEgo

どうなるか…





78 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 04:17:36.30 ID:NOUrG0Tf0

「もしもし」

『……梓ちゃん、大丈夫?』

「ムギ先輩。何かご用ですか?」

『あ……うん、その、トンちゃんのことなんだけど』

「……」

『梓ちゃん?』

 吐き気を堪えて、電話口の声に集中する。
 
「大丈夫です……続けてください」

『う、うん……トンちゃんは皆でちゃんと別のところに埋めてあげたから』

「そうですか」

『用務員の方にお願いして花壇の端のスペースを借りて、そこに。さっき、りっちゃんと一緒にお線香も買って供えてあげたの』

「……そうですか。ありがとうございます」

『……梓ちゃんには、ショックだったわよね。皆、トンちゃんを可愛がってたけど、特に梓ちゃんは……ね』

 気が触れそうだったけど、私は迷わず疑問を口にした。



79 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 04:26:06.07 ID:NOUrG0Tf0

「唯先輩は?」

『へっ?』

「唯先輩はどうしてるんですか?」

 まさかとは思うけど、その場に居合わせたわけではあるまい。殺した本人が供養だなんて、そんな馬鹿げたこと。
 私の中で、ようやく灰色の気持ちが赤く色づき始めた。
 唯先輩の奇妙な笑みが浮かぶ。トンちゃんを殺している様、トンちゃんを埋めている様、そして、お墓を立てている様。
 ふと油断したら絶叫になって口から出そうになる。

『いないわよ。もう帰ったわ』

「……そうですか。よかった」

『梓ちゃん、あのね……怒らないで聞いてね。実はね……あの作戦、実行しちゃったのよ』

 えっ。
 ムギ先輩は今、何て言ったのだろう。

「ムギ……先輩? 今、何て?」

『……ごめんね。でも、もう皆、我慢の限界だったの』

 そんな。
 目の前がチカチカと明滅した。もう何がショックなのかもわからず、口がパクパクと動いた。

「ど、どうして……そんな……」

『あれはもう仕方がなかったとしか言いようがないの……りっちゃんを責めないであげて』



80 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 04:30:06.54 ID:NOUrG0Tf0

 あんなにきちんと作戦を立てたのに。
 それを狂人唯先輩に? もう何をしでかすかわからないというのに、よりにもよって、私抜きで。

『唯ちゃん何も知らない感じで部活に来て……それで、トンちゃんはどうしたの?、ってりっちゃんに尋ねたの』

「……」

『そしたらりっちゃんが……キレたっていうのかしら、今まで見たことのない怒った表情で。唯ちゃんの頬を――』

 その役目をどうして私に譲ってくれなかったんですか。
 どうして私の役目を。律先輩、なんて身勝手なんですか。

『唯ちゃん、泣いちゃった。私と澪ちゃんはどうしていいかわからなくて、りっちゃんが唯ちゃんに全部話すのをただ見てることしかできなかった』

「……話したんですか」

『ええ。皆、最初から唯ちゃんが犯人だと疑っていたし、知っていたって。全部、話してたわ。りっちゃん、泣いてたわ』

 電話から聞こえるムギ先輩の声は震えていた。
 私もその光景を想像し、ぼんやりする頭で先輩達の心境を察しようと努めた。無理だったけど。
 
『……唯ちゃん、それっきり黙っちゃって……何も言わず、けれど、泣くのをピタリとやめて……すごく、怖かった』

「そうですか」

『皆、唯ちゃんの様子に怖くなって、それ以上責めるのをやめたわ……唯ちゃんも何も言わずに部室を出て行ったし。ねえ梓ちゃん』

「はい」

『これでよかったのかしら……? 私達、何か間違った事してないわよね……?』



81 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 04:40:31.58 ID:NOUrG0Tf0

 間違った事、か。
 そもそもにして、最初から何もかもが間違いだったと言えなくもない。
 ムギ先輩が冷蔵庫を部室に持ち込んだことも、唯先輩がガリガリ君の話をしたことも、そしてそれにムギ先輩が興味を持ったことも。
 アイスの棒。あれさえなければ、こんなことにはならなかったんじゃないの? また皆でダラダラしたHTTを過ごせたんじゃないの?
 ああ、本当に、何もかもが間違いなんだ。
 最初のセミの墓が立った時点で、軽音部の皆で唯先輩を泣かせてしまえばよかったのだ。関係が壊れるとか、そんな小さなこと気にしてないでさ。

「何が間違いで、何が正しいか、私にはわかりません。わかりませんが、先輩達は何も心配する事無いですよ」

『……えっ?』

 後は全て私の仕事ですから、とだけ言って電話を切った。
 先輩の不安はよくわかる。不安で不安で仕方がないのだと。
 追い詰められた唯先輩が次に何をするのか、そんなこと、深く考えるまでもなく自ずと想像がつくものだ。
 そして……先輩たちが私に何を期待しているのかも。結局、そういう嫌な役回りは最後の最後で私にやってくる。
 嫌な役回りなのかな? この手で唯先輩に復讐を……いやいや、きちんと唯先輩を懲らしめてやる事が。
 さっきまではあんなにもその役目を渇望していたのに、今ではどうでもいいとさえ思えるのはなぜなんだろう。

 憂、ごめんね。でも、こればかりは仕方が無いよ。

 ……。
 ……。
 ……。



82 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 04:45:13.71 ID:NOUrG0Tf0

 何日かが経った。
 相変わらず夏の日差しは容赦なく降り注ぎ、女子高生の勉学に勤しむ僅かなやる気すらをも奪っていく。
 天を仰げばどこまでも青い空と、綿菓子のような入道雲がゆったりと流れ、ひりつく肌とは対照的にどこかのんびりしていた。

「唯先輩、今日、一緒に帰りましょ!」

「あずにゃん~……暑いよぉ」

「もうだらしないですよ! しゃきっとしてください、しゃきっと!」

「うーん……あつい……」

 夏は暑い。
 しかし、あともう少しすれば待ちかねた夏休みに突入する。だらだらと汗を流して外を走る必要も、暑さでぼーっとする頭で授業を受ける必要もなくなるわけだ。
 待ち遠しいな。はやく来い、夏休みー。
 浮かれた気持ちを先輩達に気取られないように――だって、絶対にからかわれるもん――けれど、元気な声は忘れずに。
 私はスカートのポケットに入れたギターの弦の存在を、指先でそっと確認した。

「帰りにアイスでも食べていきましょうよ! 純が言ってたんですけど、駅前にジェラードの専門店が出来たみたいですよ」

「えっ、ホントに!?」

「はい。だから、一緒に帰りましょ」

「うん!」

 唯先輩は真っ白な歯を見せて笑った。本当にアイスが好きなんだなぁ。



83 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 05:04:25.75 ID:NOUrG0Tf0

「りっちゃん達も行く?」

「いや、私達は遠慮しておくよ。ほら……邪魔しちゃ悪いだろ」

「も、もう律先輩ってば……恥ずかしいです。別にそんな気を遣ってもわらなくても」

「うふふ……後で詳しく聞かせてね、梓ちゃん」

「もう、からわないでください! い、いきましょ、唯先輩!」

「あ、あずにゃん、そんな引っ張らないで……っとと」

 私は部室を後にした。

 ……。

「ねえあずにゃん、本当にこっちなの? 駅からどんどん離れていくみたいだけど」

「こっちです」

「でも、駅前に出来たってさっき――」

「こっちで合ってます。さっきのは、勘違いです」

「そうなんだぁ……」

 汗だくになった手で唯先輩の手をしっかりと握る。
 ギラギラとした陽光の下。
 私は唯先輩を連れて、自宅へと向かっている。



84 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 05:06:24.60 ID:NOUrG0Tf0

「ねえあずにゃん。どこ行くの?」

「……」

「ねえってば」

「いいところです。心配しないでください」

 不安そうな声で、けれど何かを期待した唯先輩の態度にゾクゾクとしている私がいた。どうしてかはわからない。
 ただ、心臓が早鐘を打っていた。
 程なくして、家に着いた。

「……あずにゃん」

「今、家に誰もいませんから……どうぞ」

「う、うん」

 そこでようやく、私は唯先輩の顔を見た。
 暑さからか、それとも別の何かからか、顔が真っ赤になっている。汗をたらたらと流し、息も上がっていた。
 唯先輩の期待は、とても単純で非常にわかりやすいものだった。
 私の言葉に反応したのを確認して、家に招き入れる。

 そして、抱きしめられた。

「あずにゃん、あずにゃん!!」

「……暑いです、唯先輩」

「あずにゃん! ……もう我慢できないよ」

「……そのままなんて、私、いやです。シャワー、浴びてください」

「えっ……あ、うん。そうだね、あはは」

「一緒に……浴びます?」

「大胆だね、あずにゃん~」

「……」

「……あ、その。な、なんか恥ずかしいね」

 そうですね、と俯き加減に答える。



85 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 05:31:23.56 ID:NOUrG0Tf0

「浴室は廊下を突き当たって右です。私、着替えとか用意するんで、唯先輩、先に入っててください」

「……わかった」

 ……。

 作戦実行時にその場にいなかった私に、唯先輩はまるで恋人にそうするかのように始終、べったりだった。
 居場所をなくした子犬のような目で、ただひたすら私の名前を呼ぶ。
 報復を恐れた先輩達の危惧とは裏腹に、唯先輩は目に見えて弱っていた。だから、私はとことん唯先輩を無害化して油断させようと思いついた。
 まず、唯先輩と付き合うことにした。無条件で、また今まで通りののHTTに戻れるという免罪符付きで。
 唯先輩は嬉しそうだった。
 本当はすぐにでも手にかけたいと思う私達の意図には気付かず、一丁前にビクビクと周りの目を気にしながら、けれど元気を忘れずに。
 私は付き合って初日に言ってあげたのだ。もう皆さん、唯先輩のことを怒ってないですよ、と。
 そうしたら、『ありがとう、あずにゃん!』だってさ。今ではその言葉を受け取った時の気持ちは思い出せない。
 兎にも角にも、私は見事、唯先輩を懐柔することに成功した。
 今では、時折、唇を重ねる仲にまでなった。私がちょっとわがままを言えば、すぐに唯先輩が応えてくれる。前の関係とは完全に逆転しているのだ。
 
「あずにゃーん……まーだー……?」

 言うまでも無いのだけれど、憂に事情は話していない。だから、キスをする度に私は心の中で憂に詫びている。
 頭の良い憂のことだ。きっと私達の仲には勘付いているに違いない。けど、それを気にしている様子は見せた事が無い。流石、憂だと思う。 
 唯先輩と付き合い始めて、憂を想って泣かない夜はなかった。毎日毎日、学校で顔を会わす度、胸が張り裂けそうだった。
 ごめんね、憂。本当にごめん……。
 
 しかし、今日で全てが終わるのかと思うと、自然と笑みが零れてしまう。
 口付けの度に舐めていた苦汁も、今日で最後。何て晴れ晴れとした気分なんだろう。

 ……。



86 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 05:33:35.58 ID:NOUrG0Tf0

 浴室の扉の前に立つと、シャワーの音が聞こえてきた。
 私も服を脱ぎ、それからスカートのポケットに手を入れる。指先に触れる冷たい感触があった。
 結局、家に戻ってくるなら別に持ち歩かなくてもよかったのかも。まあ、これはいわゆる気分ってやつかもしれない。
 あるいは……覚悟、かな。あはは。

「唯先輩、入りますよ」

「っ!? う、うん、はやくあずにゃんも入っておいで~……」

「あの」

「えっ? なにか言った、あずにゃん?」

「恥ずかしいので、ちょっと向こうを向いててもらえませんか? その……心の準備が出来たら言いますから」

「あずにゃん、照れ屋だね」

 すりガラスの向こうに、おぼろげな後姿を確認すると、私は二重にした軍手の上からゴム手袋をはめた。
 ごわごわする。手をニギニギして、しっかり弦をつかめるか確かめると、ゆっくりとドアを開けた。

「まだ見ちゃダメですよ」

「……うん」

「私……今、すごいドキドキしてます」

「わ、私もだよあずにゃん」

 きれいな背中だなぁ……思わず、そこに憂の姿を重ね、見とれてしまった。

「……唯先輩」

 左手でボディソープを掴み、床にぶちまける。
 そして、両の手に弦を巻きつけ、ピンと引っ張ってみた。よし、準備OK。
 あとはこれを唯先輩の首の前にかけて、力いっぱい引けば。

 終わる。



87 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 05:45:11.24 ID:NOUrG0Tf0

「あずにゃん……その……エ……エッチを、する前にさ、言っておきたいことがあるんだよ」

「何ですか? 何でも聞いてあげますよ」

 シャワーに流され、唯先輩の足元にボディーソープが流れ出す。
 これで唯先輩が抵抗して暴れても、足元が掬われて踏ん張りが利かない。
 
「私ね……前にりっちゃんに怒られて本当にショックだった」

 念の為に弦は二重にしてあるから、ちょっとやそっとじゃ切れないはず。
 まあ、切れたら切れたで、脱衣所に用意したドライバーを使えばいいわけだし。
 いずれにしても、これで終わる。

「すごい落ち込んだし、皆に嫌われちゃったんじゃないかって思うと、胸が苦しくなったよ」

「たしかに唯先輩、この世の終わりみたいな顔してましたね」

「うん。でもね……でも、あずにゃんが私をフォローしてくれたから……」

 腕を伸ばして私と唯先輩の背の高さを測る。
 何の問題も無い。あとはこれを振り落として……弦を引くだけ。

「あずにゃんが……私のこと好きって言ってくれたから、私、頑張れたんだよ」

「そうですか」

「だからね、あずにゃん。私、あずにゃんにだけは本当のこと言っておきたいんだ」

「……本当のこと?」

 最後の最後に、何を言うと言うのだろう。思わず、ぴんと伸ばした腕を一旦下ろす。



88 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 05:46:21.59 ID:NOUrG0Tf0

「うん……怒らないで聞いてね」

 そう言って後ろを向いたまま、唯先輩がシャワーを止めた。
 足元はすっかり泡塗れになり、どう転んでも、立ち上がれる余裕は無い。
 
「……セミー太の墓とボー太の墓を作ったの、私なんだ」

 もう作らないって決めたんだよ。でもね、昔の事思い出したら急に、我慢できなくなっちゃったんだ。
 唯先輩、何を言ってるですか。
 そんなこととっくにわかってますよ。
 だから、こうしてあなたを殺そうとしてるんじゃないんですか。

「知ってますよ、そんなこと」

「……そうだったんだ。じゃあ、ムギちゃんのことも、もう知ってるんだね」

「えっ?」

「だからさ、ムギちゃんもお墓作って遊んでたってこと、知ってるんだよね?」

 ――何を言ってるんだろう、この人は。

 なんでこのタイミングでムギ先輩の名前があがるの? 意味わかんないし。
 っていうか、どういうこと? ムギ先輩もお墓遊びをしていた?

 シュルシュル、と手袋から弦が外れて、床に落ちた。

 ……。
 ……。
 ……。



89 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 05:49:32.94 ID:NOUrG0Tf0

『……ただいま電話に出ることができません。発信音の後に――』

 律先輩、澪先輩、そしてムギ先輩。
 いずれのケータイにかけてもすぐに留守電になってしまった。
 陽射しが暑い。
 喉がカラカラに渇いている。髪を留めるのも忘れ、風に長い髪をなびかせて全速力でペダルをこぐ。
 後ろから唯先輩の情け無い声が追いかけてくるが、今は無視。
 とにかく、学校へ――部室へ戻らなければ。

「おねがい……全部、唯先輩の嘘でありますように……!」

 息も絶え絶えに、呪いの様に口から零れる言葉は一体誰の意思なんだろう。
 私は唯先輩の言葉を反芻しては、泣きそうになる気持ちを堪えていた。


『ムギちゃんもお墓遊びしてたんだよ。私は止めたんだよ、生き物を殺してお墓を作るのはいけないことだって』


 ムギ先輩がお墓遊び。考えもしなかった。
 というよりも、どうして今、唯先輩の言葉なんかを信じて馬鹿みたいに自転車を漕いでいるのだろう。
 どうして。


『私が最初の二つのお墓を作った事を内緒にしてくれる代わりに、ムギちゃんのことも内緒にしてって頼まれて……それで』



90 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 05:51:28.69 ID:NOUrG0Tf0

 もし唯先輩の言っていることが本当だとすれば、トンボ以降に作られた墓は皆、ムギ先輩の仕業という事になる。
 そして……トンちゃんを殺したのも。
 でも、そんなことってあり得るの? だってあのムギ先輩だよ? あの……何にでも興味を示すムギ先輩が。
 とにかく、私は一旦考えるのをやめ、学校へと急いだ。

 ……。

 ガチャ。

「ハァ……はぁ……せ、せんぱい……」

 ドアを開けて入ってみると、ムワっとしたこもった熱気が襲ってきた。
 締め切った部屋。もうみんな帰ってしまったのでは? とも思ったが、だったらなぜ施錠されていないという疑問。
 
「……せ、せんぱい……いないんです、か……?」

 息を整えつつ、先に進む。
 心臓が口から出そうだ。
 
「っ!?」

 本当に心臓が口から出そうになった。
 オルガンの後ろに、ムギ先輩が座り込んでこちらをジッと見つめていたのだ。

「ム、ムギ先輩……?」

「あら、梓ちゃん? どうしたの?」

「あ、その……えっと……」

「唯ちゃんとは上手くいった?」

 どことなく疲れている様子のムギ先輩。
 ふんわりとしたウェーブのかかった長い髪を揺らし、ゆっくりと立ち上がった。
 喉が渇く。上手く言葉が出てこないことが、理由のわからない焦燥をかりたてる。



91 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 05:57:43.59 ID:NOUrG0Tf0

「唯ちゃんとは上手くいったの?」

「……あ、えっと」

「……疲れちゃった? やっぱり人の最後の抵抗って、予想以上にすごいものね」

「えっ」

 ムギ先輩は私が既に唯先輩を殺したと思っているのだろうか。
 それにしては、何か言葉が不自然な気がする。違和感を抱かずにはいられない。
 ムギ先輩の様子。締め切った部室。

「私も疲れちゃった。それで、ちょっとうとうとしちゃって」

「ムギ先輩……私も、って……?」

「へ?」

 あたかも、自分も人を殺したような口ぶりだった。
 見当たらない他二人の先輩の姿。嫌な予感が汗とともに吹き出した。

「どうしたの、梓ちゃん?」

「あ、あ、あの、他の先輩方はどうしたんですか?」

「へ?」

 ムギ先輩が私の言葉に反応し、とぼけた顔で物置のほうを見やると、ニコっと笑った。
 物置の扉が開いている。
 
「うふふ。どうしたの梓ちゃん」

「ム、ムギ先輩こそ」

「へ?」

「あ、あはは……まさか、そんなことありえないですよね……ね?」

「へ?」

「……まさか、殺し――」

 瞬間、目の前が真っ白になった。
 一瞬遅れて、鼻に鈍い痛みと熱い感覚が広がった。



92 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 06:02:12.29 ID:NOUrG0Tf0

 もの凄い音がして、気がつくと天井を見上げていた。
 何が起きたの?
 わけもわからず顔に手を伸ばすと激痛が走った。

「痛かった? ごめんね」

 目の前にムギ先輩の笑顔が広がった。
 声にならない叫びが喉の奥からせりあがる。恐怖で体が床に釘付けになったような錯覚まである。
 なんで? どうして!?
 鼻血が逆流して、むせそうになり、頭が恐怖でパニックになる。

「ム、ムギ先輩……?」

「すぐ楽にしてあげるからね」

 ぐぅ、と喉から変な声があがった。
 カーッと頭が真っ白に、目の前が真っ赤に染まっていく。
 ムギ先輩が、ムギ先輩が私の首を……。

「わあああああああああああぁぁぁぁっ!!!」

「きゃ!」

 自分でも驚くほどの力だった。けれど、その代わり、既に肩の感覚が無くなっている。
 私は無様に鼻血を流しながら、駆け出した。
 けど、気が動転していたらしい。

「あはは。どこに行くの、梓ちゃん」

 出口と反対側に駆け、机に激突した。
 けたたましい音とともに机が倒れる。パラパラと何かが床に散乱した。

「ガリガリ君食べるのも楽じゃないよね。冷たいもの食べ過ぎると、お腹壊すでしょ? もう本当に大変だったのよ」

「わぁぁっ、うわぁぁっ!! こ、こないで、こないでください!!」

「でも楽しかったわ……お墓作りなんて何が楽しいのかな、って最初は思ってたけど。やってみると結構楽しいのね」

「助けてーーっ!! だ、だれか、だれか――むぐっ!?」



93 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 06:10:45.78 ID:NOUrG0Tf0

 口を押さえつけられた。怖くて頭がどうにかなりそうだった。
 噛み付こうと思っても、もの凄い力であごを掴まれていて、口を開く事さえ出来ない。
 なんで、なんでなんでなんでよ! なんでこんなことに……!
 どうして? ムギ先輩は変わった人だけど、まさか人殺しまでするなんて、そんなのって。
 今更、そんな疑問は白々しい。この現状、冗談で通じない今この瞬間が、ムギ先輩の狂気を証明してるじゃない。

「梓ちゃんもそう思わない?」

「うううっ!! むーっ!!」

「そっか。残念だわ」

 また首に白い手が伸びる。
 目玉が飛び出そうになって、次第に意識が真っ白に溶けていく。
 死ぬのかな。

「梓ちゃんのお墓は、あずきバーで作ってあげるね。好きだったでしょ、あずきバー?」

「ぐっ……ぅぅぅぅ……っ……」

「何本ぐらいがいいかしら……トンちゃんの時はちょっと趣向を凝らして、トンと十をかけて、10本立ててみたんだけど、気付いた?」

「……っく……くっ……っっ!!」

 死にたくない。
 やだよ……憂とあんなことやこんなことしたかったのに。どうしてこんなところで殺されなくちゃいけないのだろう。
 殺されたくない……殺されるなんてヤダよ。
 のんきなかんがえがうかんではきえた。もう意識があるのか無いのかよくわからなかった。
 
 ……。
 ……。
 ……。

 ――ムギ先輩の絶叫で私は白濁した世界から引き戻された。



94 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 06:15:16.06 ID:NOUrG0Tf0

「きゃあああぁぁっ!! あああっ、ああああぁぁっっ!!」

 ムギ先輩は自分の顔を押さえて、髪を振り乱しながら大声を上げていた。
 透き通るような白い肌から、赤いものが流れている。
 そして、私の手にもそれが付着していた。血だ。おそらくはムギ先輩の。

「いたいっ、いたいよっ!! あぁぁぁっ……!!」

 けど、一体何をしたのよ私。
 
 ……あっ。そっか。

 暴れまわるムギ先輩の顔のちょうど、目の辺り。そこに、見慣れた木の棒が何本か突き刺さっているのが見えた。
 
「だ、だれかぁっ!! たすけてたすけてたすけて――」

「む、ムギちゃん!? どうしたの!!」
  
 あれ? この声はひょっとして。

「えっ……いやっ、いやあぁぁっ!!」

 部室の出口に息を切らせた唯先輩が立っていた。
 そして、ムギ先輩がその声に驚き……それとも私と同じように気が動転したいたのか、あらぬ方向へかけていった。
 
 
 直後、けたたましい音が響いた。
 尾を引くように、ムギ先輩の絶叫が遠くなっていき、やがて消えた。
 
「む、ムギちゃん……?」

 窓ガラスを破って、ムギ先輩が転落したのだった。



95 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 06:27:08.98 ID:NOUrG0Tf0


 ……。
 ……。
 ……。
 ……。
 ……。
 ……。


「ムギちゃん……」

 割れた窓ガラス。遠くから聞こえてくる生徒の悲鳴、慌しい先生たちの声。
 私は唯先輩の肩を借り、よろよろと立ち上がった。
 見たくなかったけど、唯先輩の横に並び、恐る恐る窓から身を乗り出してみる。

「……」

「ムギちゃんが……ううっ」

 あり得ない方向に曲がった白い足。あり得ない方向に曲がった色白の腕。
 見る見るうちに広がっていく、赤い血だまり。
 私は、倒れるようにして吐いた。
 ヒクヒクと胃が痙攣を始め、食べたものを洗いざらい外に出す。
 視界が滲み、けれど、吐瀉物の上に落ちる自身の鼻血はしっかりと見えた。また吐く。

「……ムギちゃん……ぐすっ……ムギちゃん……」

 唯先輩の嗚咽が聞こえる。
 私はこみ上げる吐き気で顔を上げて少ししか確認出来なかったが、唯先輩はとても泣いているようには見えなかった。
 それどころか、窓を見下ろす唯先輩の口元は不気味に持ち上がって、奇妙な笑顔を作っていた。

「……っ……ゆ、ゆいせんぱい……?」

「あずにゃん……ひぐっ……ムギちゃん、死んじゃったかなぁ……?」
 
「……えっ?」



96 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 06:28:43.21 ID:NOUrG0Tf0

 目の前を誰かが横切って、倒れた机の方へと近づいていった。
 誰って、唯先輩しかいないけど。

「……ムギちゃん、死んだよね、あれじゃあ……ねえ?」

「ゆい、せんぱい……?」

 ゴシゴシと涙を腕で拭う。ぼやけた視界がクリアになり、私の目にはっきりと唯先輩の姿が映った。
 倒れた机。散乱したアイスの棒。誰のものかわからない筆記用具の数々。
 唯先輩が床にしゃがみ込み、そこから何かを拾い上げていた。

「唯先輩? ねえ、唯先輩ってば……」

 アイスの棒。
 そして、ボールペン。
 
「ねえあずにゃん……ムギちゃんさ、勝手に死んじゃったんだよね。私が殺したんじゃないよね」

「な、なにを……? 唯先輩、さっきから何を言って――」

「だからさ、ムギちゃんのお墓作っても怒られないよね?」







 Fin



97 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 06:35:55.69 ID:NOUrG0Tf0

おしまいです。何気に三日もかかってしまった。
いや、この板だと三日は短い部類なのかな。製作板で書くのは初めてなのでよくわからないけど、なんか新鮮でした。
vipほどカツカツしてなく、けど、スレは着々と伸びていく。500とかざらなのを見て、すごいなあと思った。


それにしても、やっぱり俺には台本形式は無理だったww
ホント、みんなどうやって考えるんだろう。すげえな。萌え萌えとかほのぼのも、いつかそれで挑戦したい。
それじゃあ、ここまで読んでくれてありがとう。




98 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 06:52:01.60 ID:ZZHMkrkZP





99 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 06:54:45.89 ID:EBXVlStu0



すごい怖かった



100 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 09:53:47.13 ID:AuG/T/m2o


紬の墓標が気になる・・・



101 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 10:15:02.58 ID:jfYzoxEgo


勘違い展開を期待してて一時は喜んでたらこのざま



102 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 12:02:23.28 ID:pA9IX+ylo

おつおつ
むぎちゃん…



103 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 14:05:49.88 ID:qcjU5Oyq0


これ話には出てこないけど、さわちゃんがすごい迷惑かぶるだろうなぁ・・・



104 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/04(金) 14:39:14.13 ID:OjFas7fvo

乙乙
いやーいいホラーだった
ムギ大好きだけど、こういうのに興味を持ちそうな子だってことを否定出来ないな・・・





関連記事

ランダム記事(試用版)




紬「アイスの棒で?」#後編
[ 2011/02/05 16:25 ] ホラー | | CM(4)

コメント(アンカー機能)
●>>1と半角で書き込むと>>1と記事へのアンカーが生成される。
●*1と半角で書き込むと1とコメントへのアンカーが生成される。
上記の2つのアンカーが有効なのは該当記事のみ。

タイトル:
NO:813 [ 2011/02/05 17:12 ] [ 編集 ]

怖い

タイトル:
NO:815 [ 2011/02/05 20:01 ] [ 編集 ]

背筋にジワジワ来る怖さ。ホラーというかサイコな感じ。
ありがちな変態ムギや天然唯にしてしまわずに
ギリギリの線でキャラを維持しているので原作の世界で
起こっていても不自然さが無い展開が妙なリアリティを持っている。
タイトルだけは本当にほのぼのなのに。

タイトル:
NO:2585 [ 2011/06/16 03:13 ] [ 編集 ]

すげー怖面白い
真夏の暑い夜にまた読みにくるよ…

タイトル:
NO:4515 [ 2011/11/26 14:16 ] [ 編集 ]

懐かしいな
俺が知る限り一番怖いけいおんSSだ

コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

サイト関連
メール ツイッター 最新記事一覧(30件)
ユーザータグ 検索

U:
P:
色々変更
好みのカラーコードをどうぞ

記事の背景色変更


本体の背景色変更


名前の色変更
IE8:重
火狐4.01:軽
chrome:軽


広告4
広告5
広告6