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唯「ポケモンマスターになるよ!」#16 【ポケモン】


SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServiseより


http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi?bbs=news4ssnip&key=1294925952&ls=50


唯「ポケモンマスターになるよ!」#index




708 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 18:49:00.88 ID:kyhhjKC8o


――エンジュシティ


ジムの扉の前に少女がいる。

律だ

律がこのジムにきたのは今日で3回目になる

一度目はあの焼けた塔での一件の前。

2度目は昨日だ

目覚めた後、すぐにでもジムに行ってバッチを取ってやると意気込んだものの、ジムの前に来て急に尻込みしてしまった

先日マツバに迷いが晴れたら来い と言われたことが律の心に棘を残していた

自分でもなにかに引っかかっているが、その引っかかっている部分、なにに迷っているのかがわからないのだ

そして、そんなこんなで今日になり、また扉の前で固まっている





709 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 18:50:23.60 ID:kyhhjKC8o


律「……はぁ……」

今日で何度目かになる溜息をつき、また出直すことにした

「こんなところでなにしてはるんどすか?」

言葉と同時に肩にポンと手が乗った

タマオ「キキョウで会ったお嬢さん」

振り返るとそこには、以前会った舞妓さんがいた

タマオ「マツバさんへのジム戦にきはったん?」

律「いや、その……」

居心地の悪さに少しつまった言葉になってしまい

律「……勝負っていう気分じゃないっていうか……あぁ、もう私はなにがしたいんだああ」



710 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 18:55:51.74 ID:kyhhjKC8o


タマオ「なにかお悩みでも?」

その言葉に律がコクリと頷くと、タマオが腕をポンと叩いた

タマオ「……そや!それなら気分転換に自然公園にいってみたらどうやろか? 今日はたしかむしとり大会の日どすから」

タマオが着物の懐に腕をいれ、一枚のビラを取り出し律に手渡した

タマオ「まぁ、気が向きはったら行くといいどす」

そしてニコっと笑うと、そのまま律を通り過ぎ、

律が開くことのできなかったジムの扉を開き中へと入っていった

律「むしとり大会か……」

ビラを眺め、それもいいかも知れないと考える

……なんにせよこのもやもや感が晴れればいいや



711 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 19:01:50.74 ID:kyhhjKC8o


――自然公園(東口ゲート)

律「へぇ、結構参加者っているんだなぁ……」

あたりを見渡すと、老若男女様々だ

そんなことを思っていると、数人並んでいた受付があいた

律「っと、受付はここですか?」



712 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 19:11:14.64 ID:kyhhjKC8o


係員「はい。こちらに、登録ポケモンとお名前をお書きください」

律「登録ポケモン?」

係員「こちらのイベントははじめてでしょうか? この大会ではムシポケモンを捕まえるために使えるポケモンは一体となっております。
なので、ここにその使用するポケモンをお書きください」

律「あ、はい」

律が係員に渡された紙に必要事項を記入すると

係員「はい、承りました。こちらがコンペボールになります。それでは開始のアナウンスまでおまちください。
なおアナウンスは自然公園内とこの受付の東ゲート、南ゲートだけになりますのでお気をつけください」



713 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 19:15:09.94 ID:kyhhjKC8o


――自然公園

律「さてと、ムシポケモンかぁ……あんまりいい思い出はないんだけどなぁ」

ガーディ「がう」

律の言葉にガーディが喉を鳴らしながら答えた

とくにとあるむしポケモンとは腐れ縁といっていいほど関わってきた

おもにこちらが襲われ、それを追い払うといった形なのだが

律「っと、ここの公園の草むらって結構深いんだよなぁ……」

律の目の前には律の全身すらも隠してしまえそうな草むらがある。

それほど草の密度が高いというわけでもないが、視界を遮るのには充分すぎるぐらいだ

律「さてと、それじゃぁさっそく行ってみますか~」

そして一人と一匹が緑の中へと消えていった



714 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 19:20:09.26 ID:kyhhjKC8o






時々、草むらに虫取り網がささっているのは、そこに他のトレーナーがいるのだろう

あちこちの草むらからガサゴソという音が聞こえるが、どうも人が出した音らしい

しかし、そのときブンッと言う音が聞こえた

律「うしろからか……!! ガーディ、ダッシュでこの草むらから抜けるぞ」

ガーディ「ガウ!!」

ガサガサという草を薙ぐ音が耳に障るが、気にしてなどいられない

前傾体勢だった姿勢をさらに倒し、草むらを抜けた

高さはあってもあまり広さはない草むらなので、すぐに終わりが来る

そして、草むらを抜けた瞬間クルりと反転した



715 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 19:24:38.88 ID:kyhhjKC8o


律「ははは、ほんと腐れ縁だよ。お前は」

そこにはよく見慣れた姿

先日夢でも見た姿だ

スピアーだ。だが、群れではなく一匹。

珍しいなと思うと同時に

律はこいつに何度襲われたのだろう……と内心思う



716 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 19:31:07.77 ID:kyhhjKC8o

そして

律「お前を倒して調子を取り戻させてもらうぞ」

「先手だ。ガーディ!! ひのこ」

<<どくどくの牙>>

そのとき、律の脳内で嫌な記憶がよみがえる

律「なんだよ……私はもしかしてビビっているのか……」

耳にまとわりついて離れないよみがえる声は先日のものだ

そして脳に焼き付いて離れない光景すらも。

律「……トレーナー相手でもない野生ポケモン相手でもダメなのか……」

己の震えた手を見て、思いが言葉になった



717 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 19:36:31.00 ID:kyhhjKC8o


だがそんな律の思いとは別にして、技は繰り出される

ガーディの口から出た赤の粉がフワリと宙をまい、スピアーに絡まるようにまとわりついた

チリッっという音がかすかだが、律の耳に届く

しかし、次の瞬間。スピアーが消えた

本当に消えたわけではない

律が目で追えなかっただけだ。

炎の攻撃に宙でもがき始めるだろうと思われたスピアーは、一瞬で距離をつめていた

そう、ガーディの真上にだ



718 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 19:40:00.35 ID:kyhhjKC8o


律「……なっ……!? ガーディ、下がれ」

その指示に朱い体が後ろに思い切り飛び退く

だが、スピアーは焦ることなくその上の空にピタリと張り付いたままだ

律「ガーディ、吼えろ!!」

ガーディが真上を向き、大きく喉を鳴らし、声を張り上げるが

そこにスピアーの姿はない

気付けばそのスピアーはガーディの目の前

喉元へと針を向けたまま、止めていた

まるでそれは降伏を忠告する騎士のように

それは野生のスピアーにはあるまじき行動なのだが、律はそんなことに気付ける状態ではなかった



719 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 19:44:27.88 ID:kyhhjKC8o


律「なんだよ、このスピアー……こんなに強い野生のポケモンがいるのかよ」

「それとも……」

脳がその言葉を言うな とストップをかける

やめろ、認めたくないと

だが

律「私がそんなに弱いのかよ……」

自信はあった

律「(今まで4つのジムを勝ってきたんだろ……? それでも私はこんなに弱いのか……)」

どうしてだろう。以前はこんなに怖くなどなかったのに

いつからだろうと自分に問えば、それはあの敗北からだ



720 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 19:49:27.59 ID:kyhhjKC8o


律「……っ、戻れ……あっ!!」カタッ

ボールはガーディを収めることなく、地に落ちた

見れば手がさきほどより震えていた

そして、しびれをきらしたスピアーがガーディを制した逆のほうの腕を振りかぶった

それは誰の目にも見て明らか

とどめだ

律「(やめろ……やめろって……やめろやめろ……もう)」

「やめてくれ」

その叫びと同時にようやく自分がなにが怖いのか理解した



721 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 19:49:54.80 ID:kyhhjKC8o


律「(そうか……こいつらが……私についてきてくれたポケモンたちが傷つくのが怖いんだ。私の力不足のせいで負けるのが怖いんだ)」

気付いたと同時

「すとーーっぷ!!ビー太!!」

前方、先ほど自分達が抜けてきた草むらから聞きなれた声が聞こえてきた

うつむいた顔を上げるとそこには懐かしい顔があった

律「……ゆ……い?」



722 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 20:10:38.10 ID:kyhhjKC8o




唯「りっちゃあああああん!!」

駆け寄ってきたと思えば、すぐに抱きつかれた

律「うおっと……唯?なんでここに?」

唯「いやー、それがいろいろありましてねー」

「あ、っと、ごめんね。このこ私のポケモンなんだ」

そういって指差すのはさきほどのスピアーだ

そのスピアーは唯の肩の辺りに羽音を鳴らしながら浮いている



723 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 20:16:00.55 ID:kyhhjKC8o


唯「さっき、バタフリーを捕まえようとしたんだけど、ボールをもたついているうちに超音波をくらっちゃって
……それで混乱してビー太がそのままどこかにいっちゃうし……」

「えっと、大丈夫だった……よね?」

唯が不安げにこちらに尋ねてくるので、こちらとしてもその言葉にあぁ、と返すしかなかった

唯「そっか。よかった。でも、ジョウトっておもしろいねー。昨日も美容院にいって……」

律「ちょっと待った。唯。その前になんでこっちにいるか なんだけど?」

唯の思い出話も少し話も長くなりそうだったので、

唯「うーん、それじゃぁ、あそこのベンチに座って話そう?」

その言葉にも軽くうなずき、同意をすると

唯「ほら、いこう!!」

唯が律の手を引いてベンチへと向かった



724 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 20:24:27.04 ID:kyhhjKC8o




『実はね、私まけちゃったんだ……』

唯の口から出たのはトキワのジムでの敗北のこと、そしてジョウトでもバッチを3つ集めなければならないということだった

律「……そっか」

唯「うん、まったく敵わなかったよ。さすが、りっちゃんたちの町だよ」

律「はっは、すごいだろ!! って、なんでやねん」

唯「あー、りっちゃん、コガネ弁だね!!」

唯がおおっーっと声を上げた

律「まぁ、うちの町は最強のジムリーダーで有名だったからなぁ~」

律「あれそういえば…? ということは唯はもうバッチ7個はもってるのか」



725 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 20:30:38.72 ID:kyhhjKC8o


唯「うん、そだよ。 あ、りっちゃんは今いくつー?」」

律「私はまだ4つだ……」

唯「おおー、順調だねっ。」

その唯の言葉が胸に刺さった

順調なものか

律「でもさ……私はもう駄目かもしれない。……唯と澪との約束もさ……」

唯「……どうしたのりっちゃん?」

すると律は一呼吸入れ

律「なぁ、唯。唯はさ、ロケット団と闘ったんだろ?」



726 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 20:35:18.00 ID:kyhhjKC8o


唯「!!……なんでりっちゃん知ってるの?」

律「はは……やっぱり唯だったのか。あの男が言ってたのは」

唯「……まさか、りっちゃんも闘ったの?」

律「あぁ………でも結果は惨敗だったよ。ヒーローごっこの果てがコレだよ」

「なぁ、唯?唯は怖くなかったのか。私は今でも思い出すと手が震えるんだ……」

唯ねぇ、「りっちゃん……」

「私も怖かったよ……でもさ、私が旅にでた理由はポケモンバトルにもトレーナーにも憧れたっていうのもあるけどさ、始めに憧れたのはりっちゃんだったんだよ」

律「――」

唯「だって、りっちゃんは私達のヒーローだったんだよ。
澪ちゃんや私がポケモンに襲われたときもりっちゃんとガーディがすっとんできてさ、守ってくれるんだ。
それでありがとうって言ったら、りっちゃんは照れながら笑うんだ。」



727 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 20:39:16.90 ID:kyhhjKC8o


それは幼い頃の記憶

……そうだ、そこにはじまりがあったんだ。自分も。

……あの時、シルバーを助けたのも間違いじゃない。だってあいつはありがとうって言ってたから

……いつだって、その言葉が嬉しかったんだ

唯「だから、わたしも誰かを守れるようになりたいなぁ ってきっと思ってたんだよ。だから怖くても、それでもここまでこれたんだ」

「だからこれだけは知っててほしいなぁ。」

「――始まりはりっちゃんだったことを。ね?」



728 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 20:44:38.80 ID:kyhhjKC8o


律「………ははははは、あはははは」

唯「りっちゃん?」

唯が首を傾げるが、律は笑い続ける

律「唯には敵わないな。ほんとに。そこまで言われたらもう一回立ち上がろうって気になっちゃうじゃないか」

「まだ自分は強くなれる。まだもっと大きなものを守れるようになるんだって」

「なぁ?唯。最後に聞いていいか?」

唯「?」

律「私は、そのときの私はかっこよかったか?」

すると唯が楽しそうに笑った



729 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 20:52:48.03 ID:kyhhjKC8o


唯「うん!! それにね」

律「?」

唯「りっちゃんにナーバスな雰囲気は似合わないよ」

律「なんだと、こんにゃろー!!」ゴンッ

唯「あいたっー!!」

握った拳が震えることはもうなかった



730 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 20:55:27.98 ID:kyhhjKC8o




律と唯の腕にまいたポケギアがもうすぐ18時をさそうとしていたころ、

2人はもう一度草むらのなかにいた

律「さてと、むしとり大会もあと5分か」

唯「あっちゃー、もうそんな時間だったんだねー」

律と共に歩いていくのは唯だ

律「唯は捕まえに行かなくていいのか?」

唯「うーんとね、よく考えたら私、野生のポケモンって普通にゲットしたことないなぁと思って」

「というか、ゲットできない……ボールが当たらない……」



731 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 21:03:06.53 ID:kyhhjKC8o


律「なんだそりゃ。今までどうやってきたんだよ」

唯「うーん、みんななんか気付いたら仲良くなっちゃって」

律「………ボールいらなくね?」

唯「いや、お家になるんだから、そのためにはいるよ~」

律「うん、どこか唯はおかしい」

唯「えぇ~、そんなことな………りっちゃん!!」

律「あぁ、私にも聞こえた。ガーディ、警戒しろ。このさきにきっといるぞ」

ガーディ「クゥン!!」



732 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 21:05:07.20 ID:kyhhjKC8o


――シュン

そのとき、律の目前の草むらが横一文字に斬れた

そしてそこには刈り取られた草。

サークル上の小さな広場ができていた

律「あれは……ストライク!!」


No.123 ストライク
すばやい うごきが じまん。
あいては たおされたことにすら 
きづかないほど はやく うごける。



733 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 21:09:42.63 ID:kyhhjKC8o


律「いまさっきのは、しんくう波か!!」

唯「まって、りっちゃん。あっちにも大きいのがいるよ!!」

ストライクと向かいあうようにいたのは、大きなはさみを持ったクワガタのようなモンスターだ


No.127カイロス
ツノに はさんでも ちぎれない 
ばあいは はさんだまま ふりまわし 
なげとばす せんぽうを つかう。


律「よっし、2匹いっぺんにいっちゃる」

唯「おー」

ぱちぱちと拍手をする唯を、手で後ろへと制し



734 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 21:16:08.38 ID:kyhhjKC8o


律「よっし、まずはガーディ吼えろ!!」

ガーディ「――!!」

にらみ合った2匹に向かって吠えたことで、2匹の視線がガーディを捉えた

唯「くるよ!!」

律「あぁ」

始めにきたのカイロスだった。ガーディよりもはるかにでかい巨体がはさみを開いて突進してきた

律「ガーディ、もぐりこんでとっしんだ!!」

横へと倒した大きく開いたハサミの下

そこへともぐりこんだガーディが真下からカイロスへとぶちあたり、吹き飛ばした



735 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 21:19:34.36 ID:kyhhjKC8o


だが、

律「まずい!!ガーディ後ろにジャンプだ」

ガーディが後ろにさっと下がった

さきほどガーディがいた位置には、うっすらと透ける綺麗な鎌がある

律「ストライクか……でも、速さはつくしのほうが早かったな」

律「さぁ、炎の牙でその鎌をボロボロにしてやれ」

退いたガーディが今度はさっと前へと跳躍した

噛み付く先は、その地面に刺さった鎌

ガーディ「グルル!!」

熱を帯びた牙は、その刃を焦がし、やがて炎がともったが

ストライクが一振りしただけで鎮火してしまった



736 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 21:25:50.30 ID:kyhhjKC8o


そして

律「次は2匹いっぺんにってわけね……」

吹き飛ばしたカイロスが、再びガーディに襲い掛かろうとし、ストライクがもう一度飛び掛ろうと前傾姿勢をとった

律「2匹の周りを走れ!!ガーディ」

挟むようにジリっと距離をつめてきた2匹の周りを円を描くように駆け抜け

律「――かえんぐるま!!」

その軌道上に炎が灯った

そのうえここは草むら地帯だ

炎は勢いを増し、2匹の囲いながら渦をつくった

律「いまだな。これをっと」

取り出すのは受付でもらったコンペボールだ



737 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 21:29:44.68 ID:kyhhjKC8o




――36番道路

唯「あ~あ、優勝できなかったね」

そうぼやいたのは、不満たらたらの唯だ

律「しょうがないさ。タイムアップだったんだから」

唯「うーん、それでも絶対りっちゃんのほうがあの優勝してた人のポケモンよりすごかったよ」

律「まっ、それでもポケモンはもらえたんだから良しとしよう」

そういってコンペボールをのぞきこみ

律「なぁ?ストライク」



738 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 21:36:42.53 ID:kyhhjKC8o


ボールの中に入っているストライクへと話しかけると

――カタカタ

返事をするかのように、反応があった

律「で、唯は私と一緒に来ていいのか? 飛行手段があって目的のジムへはひとっとびでいけるんだろ?」

唯「うん、でも……ロケット団のこともあるしね……」

律「……そう……だな」

唯「それに、りっちゃんって意外と寂しがりでしょー」

「だから、私が……」

律「はいはい、わかったわかった」

唯「ぶぅ~、りっちゃんノリわる~い」



739 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 21:40:51.34 ID:kyhhjKC8o


北には初めに来たときと同じように塔が見える

唯はその塔を見て、うわぁ~と子供のように走っていった 

そして律は

律「もう大丈夫さ」

呟きの言葉と共に、手のひらに4つのモンスターボールをとりだした

……大丈夫、もう震えることはない。

……怖さも、胸を刺す痛みもまだ消えることは無いけど



律「――強くなろうな」




740 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 21:45:07.22 ID:kyhhjKC8o

すると、一斉に手のひらのボールたちが震えを返した

唯「おーい、りっちゃんはやくはやくー」

遠くからは唯が呼ぶ声がする

見れば、こちらに手を振っている

律「すぐに追いつくから待ってろよー」




「VSカイロス」 〆



741 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 21:46:16.57 ID:kyhhjKC8o

それにしてもこれスピアーさん出すぎだな。
律っちゃんに入ってから、脅威のスピアーさん率




742 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 21:49:54.33 ID:+xLfaJOE0

真下がガラ空きだ!




743 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/06(日) 22:29:14.02 ID:p5beiVYAO





744 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/07(月) 01:52:37.08 ID:h1llIaKO0

>>1乙
ストライクか、いいポケモンだ





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