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唯×和#6 【非日常系】


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209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/10(木) 23:55:56.74 ID:yvemPcUY0

さっきの人じゃないけど、何か書いてみる



211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:01:59.40 ID:7D//vLac0

初体験は、中学校の時。
相手は、幼稚園の頃からの幼馴染。
とはいってもそれは世間一般で言われているような行為を指すのではなく、でも、もしかすると、それより複雑かもしれないこと。





212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:03:08.90 ID:7D//vLac0

― ― ― ― ―

「おはよう、唯……ちゃん」

「あ、和ちゃんおはよう」

初体験、それは、この幼馴染を呼び捨てにすること。
小学校までは「ちゃん」だとか「さん」を付けないで友人のことを呼ぶと先生に叱られていた。でも、中学校に上がるとそんな制約は無くなり、周囲の友人たちは思い思いに互いを呼び合っている。
そこで、私もそれに便乗して幼馴染を「唯」と呼び捨てにしてみようと思うのだけど、なんだか気恥かしくてその度ごまかしてしまう。

そんな訳で、今日も失敗。
「初体験」までの道のりは、どうやら中々険しいらしい。



214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:09:59.85 ID:7D//vLac0

― ― ― ― ―

その日も結局失意に沈んだまま下校することになった。家に帰りつき、夕食、お風呂を済ませると居間でテレビを見ることもなく部屋に閉じこもる。さっさと宿題を終わらせ、翌日の授業の準備を済ませるとなんだか手持無沙汰になる。
そんな時、頭に浮かぶのはいつだって同じ人のことだった。

あのうっかり者の幼馴染は宿題を忘れてはいないだろうかと思って念のためメールを打つ。「文字ならいけるかも知れない。もし何か言われれば打ち間違えたと言えばいいのだ」とも一瞬考えた。
しかし、そんな風に逃げ道を用意している自分が嫌になって、結局「宿題ちゃんとやった?」と、彼女の名前抜きの文面にした。
それはそれで逃げなのかもしれない。頭の中で色々渦巻いて訳がわからなくなる。

そのままベッドにもぐりこんだところで、あれこれ考え込んでしまって目がさえてしまって眠ることなど出来やしない。
布団を頭から被って、唯、唯と口に出してみる。それだけでなんだか恥ずかしくて頬が熱くなる。

なにをやっているんだ、私は。



215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:18:08.03 ID:7D//vLac0

― ― ― ― ―

転機が訪れたのは、その次の日だった。
その日も今までと同じように呼び方を変えることはできず、鬱屈としたまま放課後を迎えることになった。

「唯ちゃん、帰ろうか」

「うん」

いつものように、一緒に教室を出ようとする。
「またね、真鍋さん」だとか「唯ちゃんまた明日」だとか、クラスメートたちは思い思いに私たちに声をかける。
そんな中、誰が投げかけたのかもわからない言葉に、思わず耳を疑った。

「唯、バイバイ」

彼女も、自然にバイバイと返す。
ただ、余りのショックに打ちのめされてしまって、相手の名前までは耳に入らなかった。

先を越されてしまった、というのと同時に、なんだか幼馴染を取られてしまったような感覚に襲われる。
それが悔しくて、悲しくて仕方なくて、気が付いたらその場から走って逃げだしていた。



216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:26:07.39 ID:7D//vLac0

― ― ― ― ―

勢いで学校を飛び出してしまった。
今の私はきっと酷い顔をしている。息は上がって、髪はぼさぼさで、涙はぼろぼろと溢れ出している。
こんな顔のままじゃ家にも帰れない。仕方がないので、いつもの通学路にある公園に立ち寄り、ブランコに座って心を落ち着かせようとした。

なにをやっているんだ、私は。

今まで散々繰り返してきた自問自答だった。
自分自身の中にある、幼馴染への思い。それは陽だまりのような温かい気持ちであったり、底冷えしてしまうような醜い独占欲だったりして、どうやってそれと付き合っていけばいいのか、私にはわからなかった。



217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:34:40.34 ID:7D//vLac0

しばらくきいきいとブランコを軽く揺らしていると、公園に駆け込んでくる人影が一つ。
それは、私の幼馴染。

ぜいぜいと肩で息をしている様子をみると、彼女も走って追いかけてきたのだろう。なんだか申し訳なくって、また泣いてしまいそうになる。

「和ちゃん……よかった、見つかった」

私の前まで駆け寄ってくると、息も絶え絶えに言葉を絞り出し、そのまま彼女はわんわんと泣き出した。

「ごめんね、私頑張るから、私のこと嫌いにならないで」

「私が、唯ちゃんを、嫌い?」



218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:43:51.77 ID:7D//vLac0

「だって、私と一緒に帰りたくないから、和ちゃんは先に行っちゃったんでしょ?」

「そんな訳ないでしょう。私たち、幼馴染じゃない」

「でも、なんか最近和ちゃんよそよそしかったし……」

「それは……」

それは、あなたのことをずっとずっと考えていたから、なんて言えるはずもない。
だけど、私が言い淀むのを見て、更に向こうの誤解は深まってしまったかもしれない。

「和ちゃんが言ってくれれば、頑張って私の嫌なところ直すから。だって、和ちゃんには、これからも大好きな幼馴染でいてほしいから」



219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 00:51:45.99 ID:7D//vLac0

その言葉を聞いて、やっと何故私がここまで呼び方なんて細かいことにこだわっていたのか理解できた気がする。

私も彼女のことを大好きで、だからこそ二人の間の距離を縮めたかったのだ。

その関係の変化の象徴、わかりやすい形として「唯」という呼び名にこだわっていたのだろう。

そしてそれに対するわだかまりは、単なる恥ずかしさだけじゃなくて、拒絶される恐怖。

でも、もう迷うことはない。
自分のために泣いてくれる幼馴染相手に、何を恐れる必要があるだろう。



220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 01:00:46.10 ID:7D//vLac0

もやもやとした気持ちに整理がついても、まだ少し恥ずかしさはある。
けれど、ここで勇気を出さなければ彼女の幼馴染でいる資格などない。
ブランコから立ち上がり、彼女の眼を見つめて、必死に言葉を紡ぐ。

「嫌なところなんてないわ。だって……唯は、私の大切な幼馴染だから」

やっと言えた。
胸のつかえが取れたようで、なんだかほっとしていると、唯がいきなり抱きついてきた。
驚きながらも、私も片手を唯の体に回しながら、彼女の頭をそっと撫でる。
抱きつき癖は昔と全然変わらない。

「これからもよろしくね、唯」

返事の代わりに、唯は腕に込める力を強めた。
今はただ、こうやって唯の温もりを感じていたかった。




おしまい!



221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 01:02:34.14 ID:7D//vLac0

以上です。長々失礼しました。




222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 01:05:50.03 ID:vxeX8V8+0

おつかれ、よくやった!



223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 01:18:18.81 ID:HbxL3UqQ0

ほのぼの唯和だね、お疲れ様



224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 01:36:04.76 ID:iq8vqtEhO

乙乙

ゆいのどスレはまだまだ続くよっ!





225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/11(金) 01:52:16.16 ID:7D//vLac0

この布団の中でゆいーゆいー言いながら悶えてる和ちゃんは、将来ノートに「平沢和」「真鍋唯」って書きながら「どちらがいいかしら」って真剣に悩む人間になりそう。



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唯×和#6
[ 2011/02/14 22:45 ] 非日常系 | 唯和 | CM(2)

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タイトル:
NO:1018 [ 2011/02/19 02:11 ] [ 編集 ]

真鍋唯がいいと思いまっす!

タイトル:
NO:2635 [ 2011/06/18 10:24 ] [ 編集 ]

はあぁ…これは良い!

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