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律「探したよ婆さん!」#律編 【ミステリィ】


http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1297444828/l50




1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:20:28.06 ID:UHEKicpV0

律「何やってんの婆さん?」

老婆「………」

律「こんな路地裏でフリマやってても誰も来ないぜ?」

老婆「………」

あたしが下校途中にたまたま見つけた路地裏にフリーマーケットを開く占い師のような白髪の老婆。

しかも品物は一つだけかよ。
『あらかじめ日記 売ります』と立て札がありその隣に本が一冊置かれてあるだけだ。

律「こんなんじゃ商売にならないだろ」

老婆「………」




2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:24:40.08 ID:js86m7oC0

まさかストーリーランドじゃないだろと思ったらその通りだった



3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:28:45.19 ID:O8eFMcVkO

老婆のやつか

女警部や三面記事、御奉行の話もあったな







4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:34:13.21 ID:UHEKicpV0

律「(喋んないなーこの婆さん)」

律「この売ってる『あらかじめ日記』って何?」

老婆「あらかじめという意味でございます」

律「うお、しゃべった!」

老婆「………」

律「あ、それで…つまりどういう意味?」

老婆「それはお買いになった方だけが解るのでございます」

律「えー…何円?」



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:39:04.53 ID:UHEKicpV0

老婆「50円でございます」

律「50円って。そんなに安くていいのかよ?」

老婆「高いか安いかは、お客様のお考え次第でございます」

律「(気味悪いババァ。ま、五十円ならいっか)」

律「買うよ」チャリン

老婆「お買い上げありがとうございます」

この日からあたしの運命は狂い始めたんだと思う。

いい意味で。



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:45:22.89 ID:UHEKicpV0

―律の家


律「つい買っちまったけどこれ何に使うんだ?」

律「日記なんてつけたくねーし…」

律「けど、この『あらかじめ』ってのが気になるぞ」

律「そもそもどういう意味だったったっけ。辞書、辞書と」

ペラペラッ

・あらかじめ
―前もって何かをしておくこと。

律「…直訳すると前もって日記」

律「えーと、つまり前もって書いた日記が本当になるってか?」

律「へー。すげぇな、未来が思い通りってことか」

律「寝よっと」パチッ



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:50:32.49 ID:UHEKicpV0

―次の日

教師「えー、で、この公式をうんたらかんたら」

律「(授業だりぃーなー。何か暇潰しできるモンねーかなー)」

律「…あ」

律「(そういや昨日変な婆さんからヘンテコな日記帳買ったんだった)」ゴソゴソ

律「(あった。どうせ何もないだろうけど暇つぶし程度にはなんだろ)」

律「(何て書こうかなー…まずは澪のことでいいか)」

カキカキ

●月▲日■曜日
今日、授業中にあたしのクラスメイトの秋山澪が急に立ち上がって寒いギャグをかました。



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:54:09.09 ID:UHEKicpV0

律「ブッ…クククッ」プルプル

ホントにやったらどんだけ面白かったんだろ、と思ったその時…

澪「……」ガタッ

教師「ん?どうしました秋山さん?」

澪「あ、アルミ缶の上にあるミカンっ!!!」


・・・・・・・・・・・。


唯「み、澪ちゃん…」

律「」



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 02:58:51.24 ID:UHEKicpV0

澪「…はっ!?」

ざわ…ざわ……と教室がざわめき出した。

和「ちょっ、どうしたの澪?」

紬「澪…ちゃん?」

教師「秋山さん、どこか具合が悪いのですか?」

澪「え?え?あのっ?」

澪「あ…あっ…そのっ」カァァァ


澪「うわぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁん!!」ダダダッ



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:06:16.09 ID:UHEKicpV0

唯「あっ、どこ行くの澪ちゃん!?」

律「はは。偶然だよな?」

偶然?いや、待てって。
澪があんなことするわけが無いって昔からの付き合いのあたしが一番分かってるハズだ。

律「…まさか」ゾクッ


唯「…ってことがあったんだよ」

梓「信じられませんよ。澪先輩がそんなことするなんて」

紬「本当なの。私も見たから」

いつもの放課後。そこに澪の姿は無い。
あたしはと言うとムギのお菓子にも手が出ず日記のことばかり考えていた。



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:12:21.71 ID:UHEKicpV0

唯「りっちゃん何か知ってる?」

律「…へ?」

梓「へ?じゃないですよ。話し聞いてました?」

律「あ、ごめん。聞いてなかった」

梓「澪先輩のことです!」

紬「りっちゃんいつも澪ちゃんと登下校してるから…朝から様子がおかしかったとか無い?」

律「し、知らない」

唯「りっちゃんも知らないんならもうお手上げかー」

結局今日はそのまま帰ることになってしまった。



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:19:20.20 ID:UHEKicpV0

梓「私と唯先輩はこっちですから」

唯「じゃあね。りっちゃん、ムギちゃん」

紬「またね、みんな」

律「おう」

唯と梓、ムギ、あたしは別々の方向へ帰って行く。
本来ならあたしは澪と一緒なんだけど…。

さわちゃんの話によると澪は早退してしまったらしい。

何でも澪は「身体が勝手に動いた」と言っていたとか。



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:26:33.06 ID:UHEKicpV0

―公園

律「この日記…いや、偶然だ。やっぱり」

ベンチに座って例の日記を出した。

律「澪もそういう気分だったんだ。そうだな、きっと!」

子供A「パスパス!」

子供B「こっちにも!」

丁度、公園の中央で複数のガキどもがサッカーをしているのが目に入った。

律「……ためしてみるか」カキカキ



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:38:23.24 ID:UHEKicpV0

●月▲日■曜日
今日、授業中にあたしのクラスメイトの秋山澪が急に立ち上がって寒いギャグをかました。

夕方、ベンチに座っていると足元にボールが転がってきた。
あたしが滑り台に向かってボールを蹴ると、滑り台は跡形も無く粉砕した。

律「これなら…」

ポーンポン

子供A「おねえちゃんボールとってー!」

書き終ると同時に本当にボールが転がってきた。

律「(どうする…蹴るk)」ドキドキ

考えるよりも身体が勝手に動き、滑り台に向かってボールを蹴ってしまう。

子供A「ああっ、どこにとばして…」



28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:45:58.44 ID:UHEKicpV0

その瞬間。

ドンガラガッシャンと幾数もの鉄の塊がぶつかり合い崩れ落ち砂になっていくのを見た。

律「」

子供A「」

子供B「」

子供C「」

子供D「」

子供E「」



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:47:09.98 ID:UHEKicpV0

気付いたら全力疾走。

律「はーっ、はーっ!何だよ、あれ!」

律「そ、そうだ。あの滑り台の建てつけが…

悪かったっても女の蹴ったサッカーボール程度であそこまで壊れるわけが無いだろ」

律「まさか…信じられねーけど。これ本物?」

手に握る日記に若干の恐怖を覚えつつも好奇心も無くは無い。

そしてあたしは再びあの路地裏へと脚を運んだ。



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:51:15.79 ID:UHEKicpV0

律「よー、婆さん。えらいもん売ってくれたな」

老婆「……」

律「あぁ?」ジッ

よく見るとまた何か売ってる。

律「…何、これ。ゴム手袋?」

『スーパーな手袋 売ります』

律「ただの手袋じゃん。どの辺がスーパー?」

老婆「お買い上げになるのですか?」



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 03:56:07.76 ID:UHEKicpV0

これまた嘘っぽいガタクタだけどあの日記の効力は本物?だった。

律「まだ買うとは言ってないだろ。それよりあの日記のこと…」

老婆「左様でございますか。お客様は他にもいらっしゃるので」

遠まわしに「今買わないと無くなるぞ」って言ってんだろこのババァ。

律「今度は幾らだよ?」

老婆「500円でございます」

財布から硬貨を一枚取り出し婆さんに渡す。

老婆「お買い上げありがとうございます」



33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:02:48.11 ID:UHEKicpV0

律の家―


律「何でまたいらんもん買ってんだよあたし…」

律「スーパーな手袋ってスーパーで買って意味だったんじゃないか?」

買った後にとてつもなく後悔した。しかも日記のこと聞きそびれたし。
今なら通販にハマる梓の気持ちが分からなくもないな。

律「そういや今日の放課後から何にも飲んでないぞ。何か飲も」

そういやペッドボトルの蓋はゴム手袋使えば簡単に開くらしい…憂ちゃんが言ってた。

律「…ペッドボトルの蓋とか簡単に開けるのに使えそうだな」

律「てなわけで装着~」ギュッ

ポケットから出し、腕に手袋をした後ペッドボトルの蓋と腹を指で摘む。



35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:09:17.07 ID:UHEKicpV0

そんでちょっと力を入れただけだ。
いや本当にちょっとだけだぞ?

そんだけだけどペッドボトルは、ものの見事に破裂した。

聡「なになに?!何の音?」

破裂音を聞いた弟がこちらへ来た。

聡「うわ、姉ちゃんビショビショじゃん!」

律「タオル…取ってきてくれ」

なるほど。
スーパーってこういう意味のスーパーなのか。




36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:11:54.71 ID:lCh6ITN+0

ドラえもんの道具にスーパー手袋ってあったよな





39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:18:13.72 ID:UHEKicpV0

>>36
本家の道具だとすぐにDEAD ENDになるから
基本的にドラの道具ベースにしてるよ



40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:20:03.64 ID:UHEKicpV0

―翌日の朝

登校途中、いつもの道を変えて違う道から進む。
手にはもちろんスーパーな手袋をつけている。

律「さーて…何かいいのは、と」

律「!」

DQN1「マジだりぃーなガッコー」

DQN2「サボりてー」

DQN3「今日ゲーセン行かね?」

使ってもよさそうな物を探していると、コンビニの入口の前にたむろっている不良が三人。

爺「……」

明らかにコンビニに用がある通行人の邪魔になっている。



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:23:25.85 ID:UHEKicpV0

律「…おし」ギュッ

スタスタスタ

律「おいお前ら!」

DQN1「あぁ?」

DQN2「何だこのちっこいの?」

律「そんなとこに居たら人様の迷惑だろ!隅っこ行けよ」

DQN3「何言ってだお嬢ちゃん?早く帰ってママのオッパイでも吸ってなさい」

DQN1、2「ぎゃははは!」

律「へぇー」ガシッ



43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:25:37.86 ID:UHEKicpV0

決めた。まずはコイツからだな。

DQN3「お、やる気?」

とりあえずあたしを馬鹿にした奴の胸倉を掴む。

律「おら!」

そんでそのままグイッ、と片手で持ちあげる。

DQN3「うおわ!(このアマなんつーパワーだよ…っ!)」

DQN2「おいてめ、離せ!」

律「うお!」ブンッ

DQN2「ぎゃふ!」



44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 04:29:11.08 ID:UHEKicpV0

殴りかかってきたもう一人の不良を開いていた右手で薙ぎ払う。

だけのつもりだったが、キリモミ回転しながら5m先まで飛んで行ってしまった。

DQN1「うぐぐ…」ガクガク

最後の一人はもう完全に戦意喪失してるみたいだな。足震えてるし。

DQN3「ぐ、ぐるじい、はなじでくれ」ピクピク

律「うん。分かった」ブンッ

DQN1「うわっ!」ガゴッ

急に仲間を投げられ、受け止めきれずに後ろへ倒れるビビりくん。



50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 10:11:01.09 ID:UHEKicpV0

律「帰ってママのオッパイでも吸ってろよな」ビシッ

DQN1「は、はい!吸わせていただきます!」

そう言うとそいつはさっきあたしに殴られて気を失ってる男と、胸倉を掴まれてた男を背負い去って行った。

律「(すげぇ…この手袋すげぇ!)」

パチパチパチパチ!!

律「ん?」

いつの間にかあたしを取り巻くようにしてギャラリーができていたらしい。

周りの老若男女があたしに拍手を送っていた。



51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 10:16:50.22 ID:UHEKicpV0

男「姉ちゃん強いねー!」

女「カッコいいよー!」

爺「ありがとう。助かりました」

律「はは…」

いやあんたら助けるためじゃ無かったんだけどさ。

でもこういうのって、何か気分いーなー!


澪「……」

律「ん?」クルッ

そこの門から誰かが今誰か見てた様な…。



52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 10:26:29.80 ID:UHEKicpV0

律「おーっす!」ガラッ

唯「おはようりっちゃん」

紬「おはよう」

和「…今日澪は一緒じゃないの?」

律「あ!」

やっべ、迎えに行くのすっかり忘れてた。

和「でも昨日あんなことがあったぐらいだから…」

律「(あたしのせいなんですけどね)」



53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 10:31:33.00 ID:UHEKicpV0

唯「うーん」

でもどうすっかなぁ。
日記使って無理やり来させるンも悪くないけど。

律「そんなことさせる必要ねーんだ」

紬「え?」

律「ああ、こっちの話」スタスタ

律「ぷっ、変なりっちゃん」

話を切り上げ席に着き日記帳を机の上に出す。

律「よし」カキカキ

●月▲日■曜日
校舎のメンテナンスとやらで今日は朝礼だけで学校が終わった。



54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 10:38:15.40 ID:UHEKicpV0

律「これで実現するはず…」

唯「何書いてるのー?」ヒョコッ

律「わわっ!」バタン

唯「どしたの?そんなに驚いて」

律「な、何でもない!」

唯「ははーん」ニヤリ

…悪寒。

唯「さては極秘事項でも書いてますなりっちゃん隊長」

何だ、ビビらせんなよな。



55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 10:45:12.80 ID:UHEKicpV0

ガラッ

さわ子「おはようみんな」

丁度その時さわちゃんが教室にやってくる。

さわ子「早く席についてー!今日は大事なお知らせがあるから」

来た…!

さわ子「あら。今日は澪ちゃん休みなのね…まぁいいわ」

さわ子「今日は校舎のメンテナンスで、みんなこの後すぐに下校になるの」

律「おっしゃ来たーーーっ!!」ガタン

あたしが席を立った瞬間にどっ、と笑いが巻き起こる。



56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 10:50:31.76 ID:UHEKicpV0

唯「あははは!りっちゃん喜びすぎだよー」

和「律…」

やべ、ちょっと調子に乗り過ぎた。

さわ子「りっちゃん。喜ぶのは後でね」

律「…はーい」ストン


唯「今日の部活どうする?」

律「いや、だから校舎のメンテだから無いだろ」

紬「帰りにお茶でもして帰らない?」



57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 10:54:24.72 ID:UHEKicpV0

和「いいわね。それ」

唯「あ!じゃああずにゃん達も呼んでこようよ」

律「悪ぃ、あたしはパスだわ」

唯「えーなんでなんでー?」

律「澪ん家行ってくるわ」

紬「あ…じゃあお大事にって伝えてくれる?」

律「おう。んじゃな」

とりあえず昨日のことはあたしが原因なんだし…。



59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:02:30.76 ID:UHEKicpV0

―澪の家

律「みーおー!」ピンポーン

澪「はーい、どちら様で…」ガチャ

律「おっす」

澪「えっ?お前、何でこんな時間から!?」

律「はは、何か今日学校が中止になってさ!」

澪「…まぁいいよ。上がって」

家え上がり、澪の部屋へと行く。

律「何でお前学校休んだんだ?元気そうなんだけど」



60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:11:29.24 ID:UHEKicpV0

澪「…本当に分からないか?」

律「ごめん分かるわ」

澪「あんな…あんなことをしてしまうなんて…もう学校に行けない…」

律「なーに言ってんだよ。パンモロしたことに比べたら」

澪「あれはあくまで『事故』だっただろ!今回のは『故意』だ!」

いや、故意ってかあたしのせいなんだけどさ……なんて口が裂けても言えない。

澪「本当にどうしてあんなことをしたのか自分に疑問だよ」

律「は…は」

まずい…このままじゃこの先澪の人生を壊しかねないぞ。



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:18:08.40 ID:UHEKicpV0

澪「そう言えば律…」

律「ふぇい!?」ドキッ

澪「お前今日、コンビニの前で不良と喧嘩してただろ」

そっちか。ビビったじゃねーか。

律「おま!見てたのかよ…」

まさか見られてるとは思わなんだ。しかも親友に。

律「…チクるか?」

澪「そんなことしないよ!ただお前…強かったんだなぁって」



62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:24:10.28 ID:UHEKicpV0

律「そうだぞ。あたしは実はすっげぇ強いんだぜ」

ドーグに頼った嘘の強さだけどな。

律「だからお前のこと馬鹿にする奴がいたら守ってやるからさ、学校来いよ」

単なる自業自得だけどな。

澪「…考えとくよ」

少し話した後、澪の家から出た。

そんで自販機でジュースを買い飲みつつ独り言を言った。

律「ぷはーっ!…あらかじめ『澪は明日から学校に来るようになる』って書いててよかったよ」



63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:26:08.96 ID:UHEKicpV0

不思議な道具に魅せられたあたしの常識は

恐らくこの辺から消えていった。



64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:31:00.08 ID:UHEKicpV0

一度家に帰り、着替えてからあの路地裏へと向かう。

律「おいす婆さん」

老婆「……」

律「何かもっと面白いモン売って無いの?」

老婆「……」スッ

『熱線銃 売ります』

これはタイトルからしてやばいぞ…。




65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:32:30.14 ID:oXQIKthQ0

これは・・・このばあさんが何者か気になるな



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:34:04.07 ID:sowhezDs0

>>65
元ネタ知らんのか?



70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:36:42.53 ID:oXQIKthQ0

>>66
しらない
なに?





69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:36:03.75 ID:UHEKicpV0

>>65
ようつべで「週刊ストーリーランド」って調べてみて。
1つ1つの話は短いしすぐ終わるよ。




71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:37:34.06 ID:oXQIKthQ0

>>69
あんがと
みてくる





67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:34:12.41 ID:UHEKicpV0

律「でも本物かよ?えらい軽いし」ヒョイッ

老婆「3000円でございます」

律「3000か…キツイな」

老婆「高いか安いかは」

律「ヨアセルフって言いてんだろ。ほら」

婆さんにヒデヲを三枚手渡す。

老婆「お買い上げありがとうございます」



72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:40:56.85 ID:UHEKicpV0

買った熱線銃を手に、あたしはそのまま街に繰り出した。

律「さぁて。どこに向けてぶっ放すか」

気付くと物騒な事を言ってしまっていた。
しかしあらかじめ『今日は死者は出なかった』『外であたしの姿を目撃されなかった』と書いておいたのだ。

だから大丈夫だろ…多分。

律「でも何か実験できるよーな物は無いんかなー」

律「…あの停車してある駐車場辺りがいいかな」

目標は駐車場に停車されてある車。勿論、人は乗っていない状態だ。

そして誰にも見つからないように隠れながら銃口を向ける。
この時のあたしは高揚感と効果を見てみたいしてみたいと言う気持ちに駆られていた。

律「いっくよーん!」

馬鹿みたいな声で何の躊躇も無くグッとトリガーを引いた。



74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:46:29.78 ID:UHEKicpV0

解き放たれた熱線は次々と車を貫通していき、最後には大爆発が起こった。
炎は駐車場全体を包み込み、ガソリンに引火して炎はより一層空高く燃え上がった。

律「うひゃーー……」

いつの間にか尻もちをついていた。

周りが急に慌ただしくなり、サイレンの音が聞こえてくる。
紅蓮の炎は未だに高くうねっている状態である。

律「ここにいると危ないな」

あたしはニヤケ顔を押さえつつ、その場を離れた




76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:50:01.45 ID:npZ+Lx+f0

急にクズになったなw
せめて車を直してやれよ





79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:54:10.52 ID:UHEKicpV0

>>76
タイムふろしき無いっす…



77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:50:35.22 ID:UHEKicpV0

―律の家

テレビ「ただいま入った速報です。●●街の駐車場で突然大炎上するという事故が―」

聡「うげっ、これって近くじゃん」

律「蒲焼三太郎うめぇ」ムシャムシャ

テレビ「幸い死者は無しと言う事です。警察は原因の追及と―」

世間があたしの為にざわめき始めるという優越感。

しかも日記帳のおかげで捕まることは無いし手袋で喧嘩は無敵。

それにこの銃一つあれば軍隊でも壊滅させることができる。

律「くくくくく…ふぁーっはははは!完璧だ!」

聡「…?」



80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 11:55:57.52 ID:UHEKicpV0

それからと言うもの、あたしは日記帳を使い親の仕事を成功させ金を増やし

手袋を使って不良狩りを始め、街のヤンキー達のカリスマ的存在になり(知人に知られないように前髪下ろしフードで)

銃を使い死者が出ない程度に世間を騒がせていた。

そうしてだんだん使っていくう内に道具の欠点も分かってきた。

あらかじめ日記はあくまで「あらかじめ書いておいたことを現実にする」だ。

つまり突然の事柄には対処できない。

スーパー手袋は当然だがその場に無いとどうしようもない。

熱線銃は…言わずもがな。



82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 12:03:56.13 ID:UHEKicpV0

ある日の夜、ついに最悪のことが起こった。

律「今日ドコ行く?」チャラチャラ

男A「最近オープンしたバーとかどっすか?」

男B「今日は俺の奢りっす。律さん限定で」

男C「俺にも奢ってくれよーん」

澪「…あれ?」

クラブに入る階段でたむろっているとジーっと見てくる女が一人。



85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 12:07:46.48 ID:UHEKicpV0

男A「何かあいつ俺らのこと見て無いっすか?」

律「あぁ?……ゲッ!」

何でこんな所にいるんだよ、澪!

澪「…」ジーッ

律「(見んな見んな!こっち見んな!)」

澪「…律?」

律「あ?律って誰だよ俺は男だぜ?」(裏声)

我ながらの自分の演技は完璧だと思った。

澪「あっ…すいません!人違いでした」

律「(アブねー)」

男C「何言ってるんすか律さん?」



87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 12:28:32.68 ID:UHEKicpV0


律「この馬鹿!」バキッ

男C「あでっ!」

澪「やっぱり律なんだな!?」

律「…ちっ」パサッ

もう無理かと思い、フードを下ろす。

澪「何やってんだよ……学校にも来ないと思ったら」

律「あんなとこ行く必要ねーだろ。あたしもう一生遊んで暮らせんだから」

澪「放課後ティータイムはどうするんだ?」

律「…知らねぇよ」

新たな居場所を得たあたしに部活のことなんて頭に無かった。



89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 12:33:55.27 ID:UHEKicpV0

澪「お前が作った部活だろ!」

律「忘れたな」

澪「無理やり私を誘ったのも律だ…」

律「あっそ」

男A「この女何言ってんすか?」

律「さぁ?頭イカれてんだろ」

澪「…っ!」

律「大体お前何しに来てんだよ。こんなトコまで」



93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 12:39:08.50 ID:UHEKicpV0

澪「みんなお前のこと心配してるんだぞ…唯も紬も梓も和もさわ子先生も」

澪「家に行ったら聡に泣きながら『姉ちゃんを元に戻して』って言われもした」

律「そいつは御苦労なこったな」

そう言った時、あたしは澪に掴みかかられた。

澪「お前は一体みんなを何だと!」

律「あー、そういうのいいから」グッ

澪「うっ!」

胸倉を掴んでいた手首を掴むと澪は苦痛に顔を歪める。

離してやると涙を流しながら手をさすっている。



94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 12:43:04.13 ID:UHEKicpV0

澪「うっ…うぅ」

律「泣くぐらいなら最初から向かってくんなよ」

男B「やばいっす律さん。そろそろ人が…」

周りを見る、澪が大声を出していたせいか人の視線を集めていた。

律「見せモンじゃねーんだよ!」

こっちを見ていた奴らは顔を背け、再び歩き出す。

律「もうあたし帰るわ…今日はバー行く気分になんねー」

男A「お、お疲れっす」



95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 12:55:25.55 ID:UHEKicpV0

澪「私のこと守ってくれるって…そう言ってたじゃないかっ!」

律「…言ってねーし」

泣き叫ぶ澪を放って歩き出した。


そうしてしばらく歩いていると見知った顔に出会う。

律「…ん」

老婆「……」

変だな。このババァいつもは路地裏にいるのに。

律「よう、婆さん。まだやってんのかよ」



96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 12:58:12.60 ID:UHEKicpV0

老婆「……」

律「今度はどんなオモシログッズを売ってくれんだ?」

『独裁スイッチ 売ります』

律「何だよこれ。ちっさ…」

老婆「30万円でございます」

律「えらく破格だな」

昔のあたしなら到底手の及ばない価格だったが今のあたしは違う。

大金持ちの娘なんだ。



98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 13:03:04.92 ID:UHEKicpV0

律「カードでいいか?」

老婆「現金のみとなっております」

律「…分かったよ。ちょっとATMで下してくるから」

老婆「……」

全速力でコンビニに向かい、ATMで金を下ろし戻ってきた。

律「はぁっ、はぁっ」タッタッ

よし、婆さんまだ居るな。



99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 13:08:05.48 ID:UHEKicpV0

律「ほら!三十万!」バッ

老婆「お買い上げありがとうございます」

律「三十万もしたんだから、そりゃ今までを凌駕する力なんだろうな」

老婆「それはお使いに…」

律「あー分かってるから、もうそれ以上言わなくていい」

買った小さな機械をポケットに入れ、家へと戻る。

日記で親を出世させてからという物、両親は海外を飛び回り家には帰ってこなくなった。

聡「お帰り…姉ちゃん」

律「ただいま」

聡「今日、澪さんが来たよ」



100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 13:12:12.78 ID:UHEKicpV0

律「…あっそ」

聡「すげぇ心配してたよ」

律「そうか」

聡の言葉を聞き流し部屋へ戻ろうとする。

聡「そうかって…姉ちゃん最近おかしいよ!急に学校に行かなくなるし夜は出ていくし!」

律「あたしの勝手じゃねーか。それとも何か文句あんのか?」

聡「大ありだって!今の姉ちゃんは姉ちゃんじゃない!」

律「……」

何を血迷ったのか、あたしはポケットへと手を伸ばし例の機械を取り出す。



101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 13:15:29.98 ID:UHEKicpV0

聡「何だよ、それ…」

指にグッと力を入れ機会のボタンを押した瞬間―


目の前に居た弟が消えた。

跡形も無く綺麗さっぱりと。


律「…え?」

何が起こったんだ今?

律「どこ行ったんだあいつ?」

突然のことで頭が混乱したあたしは、そのままソファーに倒れ込んだ。



104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 13:23:16.28 ID:UHEKicpV0

いつの間にか眠っていたらしい。
起きると、そこは家の居間が目に入ってきた。

律「だる…」

時間は8時。本来ならもう用意しないと遅刻してしまいそうな時間。

だが学校へ行かなくなったあたしには関係のない話だ。

律「…あれ」

窓を見るとハンガーに聡の中学の制服が掛かりっぱなしだった。

アイツも今日学校を休んだのか…まぁ別にいいけど。

律「居るんなら、たまにゃ朝飯ぐらい作ってやるか」

気だるい身体を起こして台所へ向かった。



106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 13:28:23.14 ID:UHEKicpV0

自分で言うのも何だが、中々旨そうなオムライスが出来た。

律「聡ー!起きろ、姉ちゃんがオムライス作ってやったんだぞー!」

返事は無し、と。

律「ったく、自分で起きてこいっての」

仕方ないから階段を上がり聡の部屋の前まで来る。

律「起きろー!」ドンドンドン

再び返事無し。

律「おい、入るからな!」ガチャ



109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 13:33:38.90 ID:UHEKicpV0

律「…居ないのか」

どうやら早朝から出て行っているらしい。

それが遊びに行ってるか病院か何かかは知らないけど…

律「あいつちゃんと学校に連絡したんだろうな?」

念の為、聡の中学に電話を入れてみる。

教師A『はい、●●中学の教師Aです』ガチャ

律「すいません。私、田井中聡の姉ですが…」

教師「たい…なか…さとし?」

律「はい」

教師「ちょっと待っててくださいね(聞いたこともないな)」



110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 13:39:23.97 ID:UHEKicpV0

そう言い、電話は保留になる。

律「何だ?アイツ中学じゃ教師にすら顔覚えられてないのか?」

小馬鹿にしつつ保留が終わるのを待つ。

教師A『もしもし』ガチャ

律「はいはい」

教師A『すみませんが、我が校にそのような生徒は在籍しておりませんでした』

……は?

律「おい冗談だろ?だって聡の制服も鞄も…」

教師A『他の学校とお間違いじゃないでしょうか?』



115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 13:53:25.31 ID:UHEKicpV0

律「はぁ!?何意味分かんねーこと」

ポケットに手を突っ込むと何かに手が当たった。

出して見るとそれは小さな機械だった。

律「……あ」

忘れていた。

教師A『もう一度お確かめになってかけてみてください。それでは』ガチャッ

ツー ツー ツー

あたしが聡を消したんだった。この独裁スイッチで。

律「いや、まだ決めつけるには早い



116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 13:59:45.37 ID:UHEKicpV0

携帯を取り出し澪にかける。

プルルル

澪『…律か?』ガチャッ

律「ああ」

澪『何だ?学校に来る気にでもなったのか』

律「抜かせ」

澪『じゃあ何の要件だ!』

律「そう怒んなって。聡のことなんだが…」

澪『聡?』

律「昨日会ったんだろ?」

澪『お前の横にいた男達の一人か?』



117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 14:05:58.47 ID:UHEKicpV0

律「そりゃ仕返しか?」

澪『いや、お前の質問に答えてるだけだが…』

律「聡だよ、聡!あたしの弟の!」

澪『お前はずっと一人っ子だっただろ!』

律「もう何言ってんだよお前!真面目に聞いてるんだよこっちは!」

澪『律……まさか麻薬でもやってるんじゃ』

あ、ダメだわ。

もうこれ以上はダメだと思い電話を切る。

澪『お、おい律!今からそっち行くから家にいr』ブツッ



119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 14:19:40.50 ID:UHEKicpV0

これではっきりした。

人物の消滅どころか、こりゃ存在の消失だ。

消した人に関する関係者の記憶も無くなる。

こりゃまさに完全犯罪、神の不在証明だな。

律「はは…本当に消しちまったんだ…たった一人の弟を」

もう乾いた笑いしか出てこねぇや。

何のやる気も起きなくなってソファーに横たわる。

律「待てよ…あらかじめ日記に『そんなことは無かった』って書けば」



120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 14:25:04.71 ID:UHEKicpV0

●月▲日■曜日
昨日、聡が消えたがそんなことは無かった。


これで聡が…

戻ってこなかった。

律「な、何で?この日記は現実を歪めることができる筈だろ!?」

律「現実…?」

あくまで現実を歪めるんであって

独裁スイッチのような同じ非現実を歪めることはできないってことかよ…。

いよいよ絶望感に苛まれていた時、ピンポーンとインターホンが鳴った。

律「……」



122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 14:33:59.32 ID:UHEKicpV0

扉を開けると汗をかいた幼馴染が手を膝につき立っていた。

澪「はーっ…はーっ!」

律「走ってきたのかよ?」

澪「気が気でならなかったんだよ…お前が心配で」

律「余計な御世話だ」

澪「お前が変なことばかりいい出すからだよ!」

律「あたしは変じゃない!変なのはお前らだ!」

澪「落ち着いてよく聞け律!お前は小さいころから一人っ子だった!」

律「お前の記憶が忘れてるだけで本当は違うんだよ!」



123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 14:38:48.16 ID:UHEKicpV0

澪「じゃあ、確固な証拠を見せてやる!」

律「お、おい!」

澪は勝手にあたしの家に上がり、棚からアルバムを取り出し始めた。

律「何やってんだよ澪!」

澪「…あった!この写真」

律「はぁ?」

澪「見ろ。小学校の時、私の家族と律の家族が一緒に遊園地に行った時の写真だ」ペラ

律「……!」

受け取って見るとあたしとあたしの母と父、澪と澪の母さん父さんが映っていて

聡の姿は無かった。



125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 14:43:39.19 ID:UHEKicpV0

あたしの記憶だと、確かにこの時聡も居た。絶対に居た。

澪「これで分かっただろ?」

律「…」

澪「きっとお前は、ストレスか何かで幻覚を見てるんだ」

律「…う」

澪「一人で背負い込むなよ。私が力になるからさ」

律「違う」

澪「え?」

律「間違ってるのはお前らだ」

ポケットから再びあのスイッチを取り出す。




127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 14:47:12.94 ID:DEZgX90IO

りっちゃんらめぇぇぇぇ!





130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 14:52:15.30 ID:UHEKicpV0

律「消えろ」

澪「り…

そしてスイッチ一つで秋山澪と言う人間の存在が地球上から消滅した。

律「……」

律「……くくく」

律「っははははは!消しちまった!!」バッ

あたしは完全に気が狂っていた。

独裁スイッチポケットにしまい、スーパー手袋はめ熱線銃を持って外へと出る。

さて、まずは何処からこの世界を破壊していいものやら。



131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 14:57:52.83 ID:UHEKicpV0

律「くくくく…」

ドス黒い笑みを浮かべながら住宅街を歩く。

子供「ねー、あのお姉ちゃんすごく顔が怖いよ」

親「しっ!」

十秒後。

あたしの眼前に広がったのは赤い返り血が広がったひび割れたアスファルトだった。

近所の奴らが音を聞きつけて家から出てくる。

おばさん「ひ、人殺し!!」

おじさん「誰か警察を!」

律「アァ…」スッ

今度は銃口を家屋に向け、トリガーを引いた。




132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 14:58:07.28 ID:tjBgm7uw0

自業自得なのに " " "



133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 14:59:26.80 ID:y5ghqepnO

どうしてこうなった





134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 15:02:27.14 ID:UHEKicpV0

――

テレビ「速報です」

テレビ「現在、●●で一人の少女が危険な武器を持ち街中で暴れているという情報が入ってきました」

テレビ「倒壊したビルや家屋は100に上り、死者は1000名を超えたとの情報です」

テレビ「軍隊やSWATの要請も…」



135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 15:04:03.80 ID:UHEKicpV0

テレビ「あっ!新たな速報です。少女は自分のこめかみに銃を打ち自害したとの報告が…」



144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 15:12:30.70 ID:UHEKicpV0


律「どわぁっ!!」

急に頭に冷たい感触がした。

目の前には漆黒の闇が広がっている。

老婆「………」

律「…あれ?生きてる?」

確かに自分の頭打ち抜いた筈だけど。

老婆「いらっしゃいませ」

律「婆さん?」

身体を起こして確認すると、此処は昨日婆さんから独裁スイッチを買った場所だった。



146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 15:17:35.85 ID:UHEKicpV0

律「夜…なのか」

公園の街頭に光が付いているだけで、辺りは暗い。

それにあたしが破壊した街も元通りになっている。

携帯を出して日付を確認する。

律「一日前に戻ってる…!」

正確には独裁スイッチを買った瞬間。

確かに自分のポケットにはその『独裁スイッチ』がしまわれていた。

律「あれ?夢…だったのか?」

あんなに生々しい夢が本当にあるだろうか…

まだ自分を打ち抜いた感触も残っている。



150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 15:29:10.90 ID:UHEKicpV0

老婆「当店はこれで店じまいとさせていただきます」

そう言うと老婆は立ちあがった。

老婆「ありがとうございました」

あたしに怪しい笑みをして、品物を置く木の台を置いたまま老婆は闇へと消えていった。

律「……」

とにかく、家に帰ろう。


律「ただいまー」

聡「お帰り…姉ちゃん」

まだスイッチを使う前なので聡もいた。

分かっていたが、なんとなく安心する。



152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 15:33:08.49 ID:UHEKicpV0

聡「今日、澪さんが来たよ」

「あっそ」と言いかけた所で止まる。

確かこの会話前も…デジャヴか?

律「澪が心配してきれくれたんだろ?」

聡「…うん」

律「あたしの所にも来たよ」

聡「え?」

律「今までごめんな。独りぼっちにさせて」

ワシワシと聡の頭を撫でる。

聡「は、はぁ!?ぜ、全然さびしくなんか、なかったし!」

律「はは、無理すんなって」



154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 15:39:01.94 ID:UHEKicpV0

今思えばあの独裁スイッチと言うのは…

自分勝手な者に正しい選択をさせる為の道具だったんだろうと思う。

だから今度は道を間違えずに済んだ。


聡は疲れていたのかそのまま眠ってしまった。

毛布を掛けてやってからあたしは自分の部屋に行く。

律「……」

机の上には
「あらかじめ日記」「スーパー手袋」「熱線銃」「独裁スイッチ」。

恐らくこれほどのレア商品に出会えることはもう無いだろう。

律「でも、けじめってやっぱ大切だよな」

あたしは日記帳を開きこう書き込んだ・



157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 15:41:18.72 ID:UHEKicpV0

●月▲日■曜日
あたしは●月▲日■曜日に老婆と会って不思議な商品を買っていたことは


すべて夢の中のできごとだった。



161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 15:45:12.28 ID:UHEKicpV0

突然ゴツン、と頭に衝撃が走る。

律「いでっ!な、何だ?」

澪「何だじゃないだろ!いつまで眠ってるんだ!」

紬「澪ちゃん、起こしちゃ可哀そうよ」

澪「ムギは甘いんだ!」

律「ここは…」

梓「まだ寝ぼけてるんですか?部室ですよ部室」

唯「りっちゃんよく寝てたねー。こっちま眠くなりそうだったよ」



162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 15:49:01.36 ID:UHEKicpV0

律「今何月の何日?」

澪「おい、本気でボケたのか…?」

唯「えーとね、●月▲日だよ」

つまり…あたしが下校途中にあの老婆に会った日。

ポケットに手を入れてみてもあのスイッチは無い。

鞄を確認して見ても日記帳は無かった。

律「本当にこれで終わったのか?」

梓「まだ終わってません!これからですよ!」



166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 15:56:14.84 ID:UHEKicpV0

一通り練習した後、下校する。

唯達と別れてその後、澪とも別れた後あの場所へと向かってみた。

全てが始まったあの路地裏だ。

律「……」

当然そこに老婆の姿は無い。

律「……」

恐らく一生忘れないだろうと思っていた老婆のことは

何故か次の日からは完全に忘れ去ってしまっていた。



167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:02:35.81 ID:UHEKicpV0

「あらかじめ日記」完




168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:03:16.85 ID:Px6dQB1E0

乙!
不思議な老婆とか、懐かしかったよ



169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:05:35.73 ID:wQtgiVHS0

マジで乙



170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:06:17.94 ID:N9yBMWVoO





171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:06:24.95 ID:EQH4FG360

終わり?





172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:06:28.04 ID:UHEKicpV0

唯編行っていいかい?




173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:07:30.81 ID:EQH4FG360

>>172
律編終わりなのか乙

唯編期待



176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:09:52.83 ID:Px6dQB1E0

まさかの連作とは良いな、期待



179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:10:28.78 ID:btRBGirX0

乙!



182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:25:34.88 ID:SxQg3QKqO

乙&wktk



183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/12(土) 16:26:50.19 ID:tj1ku/Hr0


ストーリーランドは天才ゴキブリ飼う話が好きだった





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タイトル:
NO:1021 [ 2011/02/19 09:23 ] [ 編集 ]

オリジナルの独裁スイッチは幼少期のトラウマ

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