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律「探したよ婆さん!」#澪編 【ミステリィ】


http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1297444828/l50


律「探したよ婆さん!」#律編
律「探したよ婆さん!」#唯編
律「探したよ婆さん!」#梓編




512 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:45:36.30 ID:Z2l7N6+q0

少しでも早く投下できるようにと書溜めしてました。まだ書き切ってませんが。

流れ的に梓→澪の時間枠です。



513 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:47:12.45 ID:Z2l7N6+q0

誰も居ない部室で一人、茶をすする。

澪「…不味い」

長椅子には松葉杖があり私の右脚には包帯がぐるぐる巻きにされていた。

澪「やっぱりムギのお茶が一番おいしい」

澪「早く元気になってくれないかな…みんな」


ある日を境に放課後ティータイムは崩壊していった





514 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:49:36.63 ID:Z2l7N6+q0


唯は現在、頭に怪我をして入院中。
電話で「大丈夫だよ!」と言ってる分心配はないだろう。

梓はいきなり不登校になった。
最初は律、ムギ、憂ちゃんと鈴木さんに協力してもらい一緒に梓の携帯に頻繁にかけてみたんだが全く繋がらず。

律は帰り道で落盤事故に巻き込まれ意識不明の重体に…いつ回復するか目星はつかないそうだ。

ムギは突然、家庭の事情とやらで休学している。「学校に来る暇が無くなった」と。

憂ちゃんは姉と同じく照明で頭を怪我して入院。
病院生活は「お姉ちゃんと一緒だから寂しくない」らしいけど、あの家の照明を変えることをおススメする。

鈴木さんも大怪我で学校に来てないらしい…。


律が病院に搬送された次の日、私も階段から落ち右足を骨折した。
と言っても唯と律の見舞いに行った病院での出来事だったのは不幸中の幸いだった。



516 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:54:29.96 ID:Z2l7N6+q0

結局私も入院することになったのだが処置が早かったおかげで少しのリハビリで退院できた。

澪「すごい泣いてたな私…今思うと恥ずかしい」

ガチャ

和「やっぱり居たのね、澪」

澪「和か。唯の見舞いはいいのか?」

和「この後行くから、何か伝言があればと思ってね」

澪「私も行きたいんだけどな…」

松葉杖が無ければ自由に動くこともできない。
階段の上り下りだけで汗だくになるのに。



517 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 20:57:56.52 ID:Z2l7N6+q0

和「まずは脚を治すことを考えて」

澪「うん。ありがとな」

澪「そうだな…『部室で待ってるぞ』とでも言ってくれ」

和「分かった。確かに伝えておくわね」

澪「頼んだよ」

和「それじゃあ、私行くね」

澪「ああ、またな」

バタン

澪「じゃ、私も帰ろっかな」

松葉杖と鞄を持ち部室を後にする。

愛用のベースは荷物になるから持ってきてはいない。



518 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:01:48.10 ID:Z2l7N6+q0

澪「(だいぶ松葉杖も使いこなせるようになったぞ)」カツン カツン

最初は学校を車で送り迎えしてもらっていたが、慣れてきてからは自分で行くことにした。

澪「いい運動にもなるしな…ん?」

反対側の歩道橋の階段の下に、木箱の前に座っているお婆さんが見えた。

澪「あの人、占い師かな」

占い師なら私達の今後でも占ってもらおうか。

そう思って信号を渡りお婆さんが居る階段の下へと行った。



519 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:06:41.38 ID:Z2l7N6+q0

澪「あの、お婆さん占い師ですか?」

老婆「……いいえ」

澪「あ、すいません…間違えました」ペコリ

どうやら期待とは違ったようだ。

澪「?」

『人生やり直す時計 売ります』

頭を下げた視線の先、木箱の上にはカレンダー付きの腕時計が置いてあった。

澪「珍しいですねこの時腕時計」



520 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:09:49.98 ID:Z2l7N6+q0

へー、カレンダー付きで目もりが24まであるんだな。

老婆「三千円になります」

澪「あ、別に買う気は…」

いや、でもこれだけの多機能付き腕時計で三千円って安いよな。

いつか腕時計買おうと思ってずっと買わないままだったしいい機会だ。

澪「やっぱり買います」

老婆「お買い上げありがとうございます」




521 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:12:20.03 ID:w68KE9da0

澪に救いを澪に救いをおおおお





523 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:14:19.09 ID:Z2l7N6+q0

―澪の家


勉強を終え、暇になった私は歌詞の続きを作っていた。

みんながもう一度全員揃った時に演奏しようと思って書いている歌だ。

澪「とは言ったものの…中々いい歌詞が出来があがらないな」

自分で書いた歌詞にもう一度目を通す。

『人生がもしやり直せるのなら、今度はもう失敗などしない。運命を変えるのは私次第』

澪「…あ」

そう言えばあのお婆さんから買った時計の前に「人生やり直す」って書いてあったぞ。

澪「本気にしてるわけじゃないけど…もし本当に戻れるなら」

腕時計の時間とカレンダーのダイヤルを唯が怪我する前の日に合わせる。

澪「戻りたいな。あの日まで」



524 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:19:13.00 ID:Z2l7N6+q0

――


気がつくと私は部室に居た。

澪「……え?」

右足も治ってる…松葉杖も無い。

ガチャッ

梓「こ、こんにちは」

澪「!?」

不登校だった梓が申し訳なさそうに部室へと入ってきた。

澪「あず…!」

唯「あずにゃん!」ガタッ



525 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:24:12.09 ID:Z2l7N6+q0

律「またお前が来なくなるかもって、みんな心配してたんだ」

紬「ごめんね。今日からはもっと真面目に取り組むわ」

梓「いえ、私が悪いんです。皆さんに私の考えを押し付けてしまってすいませんでした」

唯「いいんだよそんなこと!あずにゃんが来てくれればそれで!」ギュー

梓「くすぐったいですよ唯先輩」

澪「…あ」

この光景は見覚えがある…。
確か梓が私達を罵倒した次の日の放課後だ。



526 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:28:12.39 ID:Z2l7N6+q0

携帯を見るとやっぱり私がダイヤルをセットした日だった。

そう、この日を境にみんながバラバラになっていったんだ。

澪「信じられない…この腕時計の力なのか?」

どうやら腕時計を使う前の記憶は引き継がれているらしい。

紬「お茶入りましたー」

律「おっし。今日は食ったら練習するぞ!」

唯「おー!」

梓「はい!」

澪「……」

一見平和に見えるが私はこの後起こる全ての災いを知っている。

澪「(絶対に変えてやるんだ…この先の未来を)」



529 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:32:13.51 ID:Z2l7N6+q0

しかしそうは決意したものの、簡単に変えることはできなかった。

唯は再び照明の餌食になり、梓は不登校に。そして分かっていたのに律の落盤事故で入院。

澪「間に合わなかった…」

唯には「照明を取り替えろ」と再三に忠告したが防げず。
梓には再び連絡とどかす。
律を呼びとめた時には、もう遅かった。

やっぱりこれは変えられない運命なのだろうか。

澪「次は私が骨を折る番か…」

またあの痛いのを味合わなければならないのか。いやだなー。

澪「待て…あの時私が右足を折ったのは見舞いに行ったからだ」

つまり『もし』行かなかったら?



531 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:37:57.54 ID:Z2l7N6+q0

澪「痛ったああっ!!ぐぉぉぉ!!」

紬「だ、大丈夫澪ちゃん!?」

すると今度は学校の階段で骨を折ってしまった。

澪「(どうしても運命からは逃れられないと言う事か…)」

私は救急車に搬送されながら考えていた。

澪「(痛い…死ぬ…本当に死ぬ…どうにかこの痛みから抜け出す方法は)」

澪「!」

まさかと思い、腕時計のダイヤルをもう一度あの日にセットする。



534 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 21:41:47.47 ID:Z2l7N6+q0

――


澪「……」

思った通り、右足の痛みが消え去った。

ガチャッ

梓「こ、こんにちは」

唯「あずにゃん!」ガタッ

律「またお前が来なくなるかもって、みんな心配してたんだ」

紬「ごめんね。今日からはもっと真面目に取り組むわ」

梓「いえ、私が悪いんです。皆さんに私の考えを押し付けてしまってすいませんでした」

唯「いいんだよそんなこと!あずにゃんが来てくれればそれで!」ギュー

梓「くすぐったいですよ唯先輩」



543 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:12:40.21 ID:Z2l7N6+q0

戻ったはいいがどうすればいいんだ。
私達がバラバラになる運命は変えようが無いって自分自身で証明したじゃないか。

澪「いや…未来は無限大なんだ。変えられないなんてありえない」

律「何だいきなり。それ新しい歌詞か?」


それからは何度も救おうとし、何度も失敗した。
代償と言ってはアレだがそんな事を繰り返す内に少しずつ分かっていったことがある。

まず、唯が入院した時点でほぼ暗い未来は決まったようなものだ。
唯だけが入院して梓と律が救われるってことは無かった。

そしてどんな形であれ、必ず災難がやってくる。



546 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:16:10.96 ID:Z2l7N6+q0

ここまで過去を繰り返しても回避不可能と来ると…もう呪いの領域だ。

誰かが私達に呪いをかけているのか、それとも私達の内の誰かが『不幸になる』物を持っているのかの二択。

そう、例えばこの不思議な腕時計を売ってくれた『老婆』から買った物とか…。

実際に私はお婆さんから買った腕時計で何度も時間旅行をしているわけだしな。ありえない話じゃない。

ベッドに横になり独り言を呟く。
因みに時間は私が一番最初に戻したあの日よりも一日前の夜だ。

澪「常識に考えて前者は無いとして…問題なのは後者か」

澪「誰がその『不幸になる』道具を持っているかなんだけど」

澪「怪しいのはいつも一番最初に怪我をする唯か急に不登校になる梓だな」

律とムギの線も捨てきれないが…憂ちゃんと鈴木さんもありえなくはない。



548 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:18:16.46 ID:Z2l7N6+q0

澪「疲れた…」

いくら時間を永遠に巻き戻せても、精神的疲労までは戻せない。

澪「明日だ。明日で必ず終わらせてやる」




律「みおー、あっちにアイス屋あるから唯に買ってってやろうぜ!」

澪「でも唯…まだ安静にしてなくちゃ駄目なんだろ?」

律「それなら病室の冷蔵庫にでも閉まっておけばいいじゃん!」

澪「…んー、そうだな」

律「そんじゃレッツゴー!」タッ



549 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:20:16.70 ID:Z2l7N6+q0

アイス屋へと駆け出す律。

澪「あ、待って…よ」

突然ピシッと私の前ににヒビが入った。

澪「!」

私は本能的にそのヒビから逃げた。

だけど、そのヒビはしだいに広がっていき律に近付いていく。

澪「逃げろ律っ!」

律「は?」

遅かった……律は何が起こったか分からないという表情で暗闇に落ちて行った。



550 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:22:28.86 ID:Z2l7N6+q0



澪「りーーつーーっ!!」ガバッ

チュンチュンと雀の鳴き声が耳に入る。

澪「……夢?」

もう空はすっかり明るくなっている。

澪「最悪の目覚めだ…」

今日やることは

みんなの荷物の仲に変な物が無いか調べることだ。

でも何て言って見せてもらおうか…。



552 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:25:05.44 ID:Z2l7N6+q0

ひぐらしは映画の一作目しか見てないけど、似てたんですか。


ちょっと頭冷やしてきます。




553 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:28:49.24 ID:CwcXJAypP

>>552
いやタイムパラドックスに付き物の展開だから似てるってわけじゃないだろう
続きを



554 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:29:45.40 ID:icbErPB40

なんというか悲劇を回避するために何度もやり直す所が似てるってだけ

気にせず続きを



555 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:29:49.40 ID:t7j6hOftO

ひぐらしと似てるっていっても
ループしてる事ぐらいでしょ





563 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:34:10.30 ID:Z2l7N6+q0

すいません、単純に頭洗ってくるって意味です。

すぐに戻ります。




570 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:48:37.76 ID:oENRWBeFO

しかし通販に介入してきて勝手に鏡が割れた梓は酷すぎる
原作で婆さんの道具が通販で売ってることなんてなかったし
ここからしてなんか裏がありそうなんだよなー



573 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 22:55:46.72 ID:PtaF0SqQO

>>570
え?婆さんは通販もやってるぜ?



576 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:03:55.86 ID:vXXatFSx0

>>570
ストーリーランドであったよ



579 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:09:55.46 ID:oENRWBeFO

婆さん通販もやってたのか…似合わん
失礼しました





582 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:31:49.05 ID:Z2l7N6+q0

頭冷やしてきました。



583 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:33:29.23 ID:Z2l7N6+q0

教師「ここには、この公式を当てはめれば―」

澪「(もうすぐ放課後だ。このままじゃ、また…)」ボー

この分野はもう何度もやった。
もう頭に入りきっている授業なんて聞く気はさらさら無かった。

教師「何だ秋山。ボケーっとして、手が進んでないぞ」

澪「あ…すいません」

教師「風邪か?受験前に風邪なんてひくなよ」

風邪、か。

澪「…風邪?」



584 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:36:34.44 ID:Z2l7N6+q0

梓がマスクをしてきた日のことを思い出す。

そう言えば最初見た時は風邪か何かひいたのかと勘違いしたんだ。

――


梓「だいたいテメーら揃いも揃ってティータイムなんかしやがってよぉ!」

梓「甘ったれてんじゃねぇよ!」

――

澪「(あの時は梓の迫力に驚いて何にも考えられなかったけど…)」

澪「(あの豹変ぶりは普通じゃなかった。けどマスクを外した翌日にはいつもの梓だった)」



586 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:40:46.91 ID:Z2l7N6+q0

そうか。そう言うことだったのか。
何でもっと早く気付かなかったんだろう。

たとえ命令でも、あの真面目な梓があんな暴言を吐けるわけが無い。

様子がおかしかったのは、きっとあの変なマスクのせいだ。

もしあの不思議な老婆から売ってもらったものだとしたら…。

澪「(しかも梓だけが毎回必ず『不登校』になるってのも理由もひっかかってたんだ)」

澪「(あれだけの不幸を起こす道具って一体どんな凶悪なものなんだ…)」

教師「また手が止まってるぞ秋山」




587 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:44:14.41 ID:A23JHaT50

記憶力が凄いな



588 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:44:46.10 ID:34gjL9E80

鋭い澪ちゃんカコイイ





589 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:46:56.19 ID:Z2l7N6+q0

確かこの日、梓は最後に部室に来た筈だ。

澪「……」ジリッ

私は階段の陰に隠れて梓を待つ。

数分後トントン、と階段を上ってくる音が聞こえた。

澪「(来たか)」

梓「会いづらいなぁ…昨日あんなこと言った手前」

バッタリと出会う直前、私は梓の手をグイッと引っ張る。

梓「きゃ!」

澪「ちょっと来い」



590 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:51:43.71 ID:Z2l7N6+q0

梓「み、澪先輩!?」

澪「話がある」グイグイ

強い力を入れた手で梓を開き教室まで引っ張る。

梓「痛っ、痛いです!」

ピシャリと締め切った後、力を込めていた手を梓から離す。

梓「やっぱり昨日こと…怒ってますよね」

澪「そんな話じゃない」

梓「え?」

澪「ちょっと信じられない話をしてやろうか?」



592 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/13(日) 23:55:35.22 ID:Z2l7N6+q0

澪「私はこれから起こることを全て知ってるんだ」

梓は何を言ってるんだ、と言う顔でこちらを見てくる。

梓「は、はぁ…そうですか」

澪「その顔、信じて無いな」

梓「…すいません」

澪「まぁ当然だな。私なら信じられない」

ますます意味が分からないと言う表情になる梓。

梓「で、話って何ですか?」

澪「ああ。お前最近変な買い物しなかったか?」



601 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 00:05:49.83 ID:Jon2NtgJ0

梓「えっ」ドキッ

澪「例えば怪しいお婆さんから買った、とかさ」

梓「(何で…?あそこに居たのは私とあのお婆さんだけなのに)」

澪「どうした?」

梓「それは…」

澪「それは?」

梓「買い…ました」

やっぱりか。
あんな不思議な商品を売れるのはあのお婆さんぐらいしかいなさそうだしな。

他に居るとしてもこの辺じゃあの老婆以外いないだろう。



604 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 00:14:55.40 ID:Jon2NtgJ0

澪「何を買ったんだ?」

梓「きっと言っても信じて貰えないと思いますけど…」

澪「信じる。信じるから言ってくれ」

どちらかと言うと何度も時間旅行をしてる私の存在の方が「信じられない」だ。

梓「…私が昨日、すごく暴言を吐いたの覚えてますよね」

澪「うん」

確かに昨日なんだがもうずっと遠くの日のことに感じる。

梓「それ、私がしてたマスクの力なんです。『かえすマスク』って言って」

澪「あの暴言の原因はそれか」



608 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 00:21:26.29 ID:Jon2NtgJ0

梓「はい。本当にごめんなさい」

澪「梓のせいじゃないんだから、謝らないで」

しかし、あのマスクが不幸を呼び起こしたとはとても考えれない。

澪「他には何も買わなかったのか?」

梓「あのお婆さんから買ったのはマスクだけですけど…」

澪「マスクだけ?」

じゃあ、他に梓に何か不幸な物を売った奴がいるってことになる。

澪「お婆さんだけじゃなくて、他に何か買った物はない?」

梓「買ったものってだけじゃ多すぎますよ。具体的には?」

澪「…見るからに胡散臭い道具とか」



611 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 00:28:39.71 ID:Jon2NtgJ0

梓「…あ」

何かに気付いたように梓が言った。

梓「これ、通販で買ったものなんですけど」

そう言いながら鞄から一つの鏡と手紙を取り出し、私に差し出した。

澪「…ちょっと小突いたぐらいで割れそうな鏡だな」

梓「多分あのお婆さんから買ったものじゃないんでインチキ商品ですよ」

次は手紙の方を見てみる。

澪「……!」

『この鏡を割ればお客様に幸福が訪れます。ただし割ったお客様の身近な誰かに悪いことがおきます』
『他人を犠牲にしてでも幸せになりたい方は鏡をお割りください』

『P,S 幸福が大きければ大きいほど犠牲が大きいのも然りです』



612 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 00:35:51.45 ID:Jon2NtgJ0


この文章を読んでいるとどことなくあの老婆の顔が浮かんでくる。

澪「ただし割ったお客様の身近な誰かに悪いことがおきます…か」

恐らくあの日…梓は割ってしまったのだろう、この鏡を。

梓「澪先輩?」

だから私を含めて梓の身近な人々が不幸な目にあっていったのか。

梓「あのー?」

そしてその犠牲分だけ梓は幸福を手に入れたはずなんだろうけど…

鏡が本物と知れば真面目な梓にはプレッシャーが強すぎて不登校になってしまったのも納得ができる。



617 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 00:42:19.52 ID:Jon2NtgJ0

梓「澪せんぱーい?」

澪「ごめん。気付けなくって」

梓「あの…何の話ですか?」

澪「私はこれから起こることが分かってるって言ったよな」

梓「え、それ冗談ですよね?」

澪「いいか。落ち着いて聞いてくれ」

これから起こることのあらましを全て話した。


梓「……」

澪「信じてくれ。それでみんなが助かるかもしれないんだ!



619 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 00:52:21.76 ID:Jon2NtgJ0

梓「正直、信じられないです」

頼む…信じてくれ。

梓「でも澪先輩がそんな酷い作り話するって方がもっと信じられないです」

澪「…梓!」

梓「それに、まだ高校生活楽しみたいのにひきこもりなんて冗談じゃないです」

梓「みなさんに不幸が訪れるんならそんな鏡はいらないです」

澪「梓なら信じてくれると思ったよ」

梓「澪先輩の話す『私』は割ってしまったんですね」

澪「これだけ薄いガラスだ。ちょっと小突いただけでもヒビが入りそうなぐらいだ」

澪「だから、あっちの梓のせいじゃないよ」



622 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 01:06:22.09 ID:Jon2NtgJ0

梓「…はい」

あの世界の梓は本当に可哀そうだった。

事故とは言え鏡を割ってしまい、幸福を掴む所か心が壊れてしまったのだろうから。

梓「ゴミ捨て場に捨ててきますね…この鏡」

澪「待て。それで他の誰かが割ってしまったら大変だ」

梓「じゃあ何処に?」

澪「金庫か何かを買ってそれを入れるんだ。それで鍵をしめて川に沈めよう」

梓「まぁ、その方が安全ですね」


この後割れない様に綿で鏡を包み、ホームセンターで安い金庫を一つ購入した。



623 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 01:11:34.35 ID:Jon2NtgJ0

―河原

綿に包みこんだ鏡を金庫に入れ鍵をかける。

澪「これで全部終わる」

梓「私にはよく分かんないですが…御苦労さまでした」

ゆっくり手を離して鏡の入った金庫を川の中へと落としていった。

澪「あと…これももう必要ないな」

例の腕時計を外し川へ投げ捨てた。

これでようやく終わったんだ。

私の長い旅が。



629 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 01:27:00.94 ID:Jon2NtgJ0

澪「……あれ」

どうやら机に突っ伏して眠っていたようだ。

机の上には書きかけの歌詞を書いたレポート用紙が散らばっていた。

澪「全部…夢?」

いや、違う。
腕にはあの腕時計がつけられていない。

人生をやり直す腕時計は私が捨てたんだ。

修正はしたんだから明日に唯はちゃんと学校に来てくれるはず。


…歌詞の続きを書こう



631 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 01:40:51.27 ID:Jon2NtgJ0

唯「おはよー澪ちゃん!」

翌日、唯はちゃんと学校に来ていた。


梓「こんにちはー」

この日は必ず早退していた梓も部活に来た。


澪「やっと取り戻した…」


律「みーおー!この箱、いいもんが入ってるぞー」

律が怪しげな道具を持って歩みよってきた。

澪「何だ?」

律「開けてみな」

どうせロクなもんじゃないんだろうけど、とりあえず開けてみた。



634 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 01:46:48.36 ID:Jon2NtgJ0

箱を開けるとお化けのような人形がビヨーンといきなり出てきた。

澪「……」

律「あれ?ビビんないの?」

ボカッ

律「あうっ!」

澪「お前は相変わらずだな」

幾千もの修羅場を乗り越えてきた私がそんなもので驚く訳無いだろう。

律「変だなぁ…あいついつもこれで尻もちついてたのに」

梓「……」ジッ

澪「(内緒だぞ)」

梓「(まかせてくださいです)」



636 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 01:50:08.33 ID:Jon2NtgJ0

澪「そうそう、そう言えば新しい歌詞考えてきたんだ」

唯「えっ、見せて見せて~!」

紬「私も見たい!」

梓「あ、私もです」


律「もうこんなんじゃ駄目か…澪をアッと言わせれるような道具、帰りに買って帰ろ」



639 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 01:55:00.86 ID:Jon2NtgJ0

澪編完です。
これでifの本編は終わりです。

ムギ編は機会があればまた。




643 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 01:57:52.01 ID:eYatd0ovO





644 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 01:58:14.04 ID:T6u/Ybhi0

乙!
チョコレートをくれてやる



646 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 02:00:12.28 ID:vU5fZRYmO


澪は幾千回も繰り返してよく耐えられたな



647 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 02:00:36.07 ID:KCo3kO49O

このオチやばい
救われたのか救われてないのか考えるだけでゾワっとして泣けてくる



648 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 02:03:10.90 ID:+KMhWgAO0

きっと救われるはず!



649 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 02:08:01.60 ID:17XI9x7L0

乙 ムギ和ちゃん編も期待してる



650 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 02:09:10.65 ID:RhsRexQ5O

澪編読んだ後に
NO Thank you!を見ると…



651 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 02:14:16.66 ID:qH0xkzL/O

時間を戻す度にその分寿命が縮んでいって問題が解決したら死んでしまうみたいなbadendかと思ったらそんなことはなかったぜ乙
むぎゅ編も是非



652 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 02:33:01.29 ID:l0mJGtqG0

乙!

この後、りっちゃんが驚かす道具を婆さんから購入して・・・・



653 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 02:48:49.88 ID:5CGV25N/0

面白い、また続編か再放送してくれないかな



658 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 04:20:45.08 ID:XMY1mMgA0

乙です



663 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 07:08:51.05 ID:Zl7lrQeoO

うーん
良くちゃんと話と話を上手く繋げられるなぁ
凄いと思う
乙乙





692 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 20:08:21.61 ID:Jon2NtgJ0

5人全て書いて終わりたいのでムギ編も続けることにします。

投稿は遅くなると思いますけど完遂はさせます。




693 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 20:09:02.98 ID:ZG02X1410

おお!



694 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 20:11:12.70 ID:eoj/g9kmP

よく言ったガンダムゥゥゥ!!



695 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 20:38:16.22 ID:DhwcsuUA0

よっしゃああああああああ






700 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 22:26:16.31 ID:U4wewxwLO

けいおん部が海で遭難した。
やっとの思いで無人島に辿り着いた。
4人は食料や道具になるものを探した。
しばらすると、紬が古ぼけたランプを見つけてきた。 これはまさか!?と擦ってみると、中から魔神が出てきた。
魔神は「おまえらの願いを一つづつ叶えてやろう。しかし同じ願いはだめだ」


紬は「学校に帰りたい!」

びゅぅ~ん。飛んでいった!

澪は考えて「部室に帰りたい!」
びゅぅ~ん。飛んでいった!

律も帰りたかったが、澪と紬が言ってしまったので「家に帰りたい!」
びゅぅ~ん。飛んでいった!

唯は困って「みんなに会いたい!」

ぶゅぅ~ん。3人が飛んできた。



702 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 22:40:52.18 ID:qoeRk81Q0

>>700
梓がいるはず、うんきっとそうだ




705 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:33:53.45 ID:hxl7/FLoO

地味に>>700が好きだwww
ほしゅ



706 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:42:22.41 ID:N2if5AqbO

>>700クソワロタwww



707 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/14(月) 23:44:42.79 ID:xbokhbLl0

>>700
いいセンスだ





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律「探したよ婆さん!」#澪編
[ 2011/02/18 14:41 ] ミステリィ | | CM(0)

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