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憂「ブラックアウト」 【SFホラー】


唯「ブラックアウト」 より

http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1284387520/



202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 01:52:31.57 ID:9BOiQqHVO

憂「ブラックアウト」





205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 02:02:04.28 ID:9BOiQqHVO

10月10日。

私は遺影の中でニッコリと笑うお姉ちゃんを見ながら静かに手を合わせる。

9月1日。
この日、お姉ちゃんはトラックに轢かれ死んでしまった。

神様は息をするように私からお姉ちゃんを奪った。

お姉ちゃんが死んでから私の生活は変わった。
何をするにも無気力で、ご飯もコンビニの物ばかり食べている。
学校にはたまに行く程度で私を気遣う友達の言葉もほんの慰め程度ぐらいにしかならなかった。




206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 02:03:44.44 ID:tThEEL3eP

やっぱそうだったか





208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 02:09:14.60 ID:9BOiQqHVO

遺影に写るお姉ちゃんの顔が少しだけ変わったように見えた。

きっと目の錯覚なのだろう。

ふと時計を見ると時刻は夜の9時を回っている。
今日はもう寝よう。

そう考え腰を上げた瞬間に酷い頭痛がした。

両手で頭を押さえるが頭痛は更に酷くなる一方で、私はその場に寝転び、ただひたすら頭痛が治まるのを待った。

体が重くなり視界が……白くなる。次の瞬間、私の意識は遥か遠くに飛んでしまった。



211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 02:17:28.83 ID:9BOiQqHVO

不思議だ。
ついさっきまで私はお姉ちゃんの仏壇の前にいたのにいつの間にかトイレにいる。

トイレに行った記憶も無いしさっきまでの酷い頭痛も消えてしまっている。

お姉ちゃんが死んでからろくに寝ていない。
きっと私は疲れているんだろう。

とりあえずトイレを出て洗面所で自分の姿を写しだす。
だけど、鏡に写ったのは私ではなかった。

憂「お姉ちゃん!?」



212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 02:26:01.34 ID:9BOiQqHVO

それは、紛れも無く私のお姉ちゃんだった。
後ろを振り返るが誰もいない。

それに、やけに外が明るい。
大きな疑問感じながら鏡の前で右手を動かす。

全く同じ動きをした。
もしかして私、お姉ちゃんになってしまったの?

もう一度、右手を動かし今度は頬をつねる。
微かな痛みを感じる。
これは……夢ではないのか?

現実なのか?私は幻を見てしまっているのか?
分からない。

視界の隅に日めくりカレンダーが見えた。
8月31日。
お姉ちゃんが死んだ一日前だ。




215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 02:28:09.37 ID:sMsZJTo50

憂が唯に乗り移ったとか



216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 02:29:10.06 ID:4Dn2oCzL0

憂ちゃんが唯の事故を回避して10月終わりまで生かすのか



217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 02:29:46.52 ID:0xYBqHk20

過去の唯に乗り移っているのか。





219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 02:37:28.46 ID:9BOiQqHVO

もし、これが現実なら私はお姉ちゃんの姿を借りて過去へ戻ったって事になる。

だけど、そんな事って有り得るの?
あまりにも非現実的過ぎて何が何だか分からずにいる。

夢……なのかな?
さっき頬をつまんで痛みを感じたけど夢の中でも多少の痛みぐらいは感じるだろう。

だけど、よかった。
夢でも現実でもお姉ちゃんの姿を見る事が出来たのだから。



221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 02:43:44.82 ID:9BOiQqHVO

私は洗面所を出てリビングへと向かった。
テレビが何かだろう微かに数人の声が聞こえた。

憂「お姉ちゃーん!まだトイレにいるのー?」

微かなテレビの音に混じり私の声が聞こえた。

唯「………………」

リビングの中央には私がいた顔を上げジッと私を見詰めている。

憂「あ、お姉ちゃん!長かったね~」

唯「…………え?」

また意識が遥か遠くに飛んだ。



223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 02:51:35.14 ID:9BOiQqHVO

畳みの上に倒れていた私は重い体を無理矢理起こす。

憂「……あ、あれ?」

お姉ちゃんの仏壇の前にいる。
それに、外は暗い。

元に戻ったのか?それとも夢から覚めたのか?
きっと夢から覚めたのだろう。

憂「お姉ちゃん……」

久しぶりに見るお姉ちゃんの顔はとっても可愛らしかった。



224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 02:59:22.89 ID:9BOiQqHVO

10月11日。

この日、私は学校には行かなかった。
友達からのメールも無視してただひたすらお姉ちゃんの遺影をずっと見つめていた。

午後を過ぎた頃、また激しい頭痛が私を襲った。
視界が白く染まり体が軽くなる。

次の瞬間、私はお姉ちゃんがトラックに轢かれた場所に立っていた。



227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 03:09:11.82 ID:9BOiQqHVO

カーブミラーで自分の姿を確認する。また、お姉ちゃんになってる。

遠くの方を見るとハンカチが風に揺られヒラヒラと空中を漂っている。

制服のポケットに重みを感じる。
ポケットに手を突っ込みそれを取り出す。

お姉ちゃんのケータイだ。
ケータイを開いて日付を確認する。

8月31日。
お姉ちゃんが死んだ日だ。
この日、私が忘れ物なんかしなければ……お姉ちゃんはまだ生きていたのに。



228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 03:17:05.71 ID:9BOiQqHVO

空中を漂うハンカチはやがて地面に落ちた。
その先で見覚えのあるトラックが私の視界から消えた。

あれは……お姉ちゃんを轢いたトラック。
寒気がして体が小さく震える。

私はトラックを追うように歩き出し道端に落ちていたハンカチをポケットに入れた。

あのトラックさえ……ここを通らなければお姉ちゃんは……。

視界が白く染まり体が軽くなる。




230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 03:25:29.13 ID:vwAY13ds0

>その先で見覚えのあるトラックが私の視界で消えた。

これは憂がトラックをかわしたってことかな? 
それで本来死ぬはずだった人間が
生き延びることになったってことか・・





231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 03:25:32.98 ID:9BOiQqHVO

紬「はい唯ちゃんの分よ~」

唯「わぁ!ありがとう」

梓「でも、こんな高そうなケーキどうしたんですか?」

紬「お父様がみんなの為にケーキ屋さんに作ってくれて頼んでくれたの!」

律「みんなって私達の事か?」

紬「えぇ!紬がお世話になってるからってみんなに渡すように頼まれたの」

澪「お世話になってるのは私達だけどなぁ~…」

紬「さ、早く食べましょう?」

いつの間にか私は軽音部の部室にいた。

唯「わ、私は後から食べるよ」

きっとこのケーキはお姉ちゃんのケーキだろう。
夢の中だからってお姉ちゃんの食べ物を奪うのはよくない。



232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 03:29:23.53 ID:9BOiQqHVO

律「ん?どうしたんだ?」

唯「わ、私は後から食べるよ」

澪「さっきまで早く食べよーとか言ってたのにいきなりどうしたんだ?」

また視界が白く染まり体が軽くなる。

次はどの場所に行くんだろう?



233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 03:39:48.59 ID:9BOiQqHVO

唯「………………まただ」

今度は通学路にいた。
空は赤く染まりひぐらしの声が私の心を切なくさせた。

背後に軽い衝撃。
後ろを振り返ると子供が倒れていた。

子供「あ痛ててて……」

唯「大丈夫?」

よく見ると子供は膝を擦りむいていた。
私はお姉ちゃんの鞄を漁り絆創膏を取り出す。

唯「コレ、あげるよ」

視界が白く染まり体が軽くなる。
今度は自分の体へと戻り元いた場所に戻っていた。



235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 03:51:07.58 ID:9BOiQqHVO

憂「…………何だったんだろ?」

夢から覚めた私は頭をフルに回転させ考えていた。
今まで私に起こった事はあまりにもリアルだ。

紬さんが持って来たであろうフルーツケーキの甘い匂い。
喉の震え夏の暑さ絆創膏を触る感触。

全てがリアルに感じた。
夢か現か……思考が曖昧で区別がつかない。

リリリリリとケータイの着信音が辺りに響く。
紬さんから電話だ。

余りにも珍しい人から掛かって来たので私は無視出来ず電話に出た。



236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 04:00:35.18 ID:9BOiQqHVO

紬『憂ちゃん……?』

憂「あ、はい…どうしたんですか?」

何だか紬さんの声は震えていた。
何故だか分からないが泣いているのだろう。

紬『ごめんなさい!本当に……あの時私が唯ちゃんを唯ちゃんを一人で帰らせなかったら……通り魔に刺される事は無かったのに……本当にごめんなさい』

涙ながらに話している彼女に悪いが言っている事が全く理解出来ない。

憂「あ、あの……どうしたんですか?」

紬『憂ちゃん本当にごめんなさい!!』



237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 04:12:22.09 ID:9BOiQqHVO

憂「あ、あの……電話もう切りますね……」

紬『はい……憂ちゃん本当にごめんなさい』

憂「……さようなら」

何故、紬さんは私に謝っていたのだろう?
その疑問はすぐに解決した。

リビングにあるテレビに聞き覚えのある名前が聞こえた。

テレビを見ると見覚えのある道。
多くの花束やお菓子が通沿いに沢山置いてある。
また聞き覚えのある名前が聞こえた……平沢唯。

テレビは私に告げた。
私のお姉ちゃんが9月5日に通り魔に刺され……死んだ?

憂「そんな……嘘だ」



238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 04:27:22.33 ID:9BOiQqHVO

私のお姉ちゃんは9月1日に死んだ筈だ。
おかしい何かがおかしい。

お姉ちゃんは9月5日に死んでいない……通り魔になんか殺されてなんかない。

憂「どーして?」

テレビに疑問を投げ掛けるが当然、答えなんかは帰って来ない。

まさか、今日起きたあの事と関係があるのかな?
いや、他に考えようが無い関係があるに違いない。

疑問が確信に変わったよ。
私はお姉ちゃんの姿を借りて過去へと戻っていた。

これは現実だったんだ。



241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 04:56:23.97 ID:9BOiQqHVO

10月13日。

学校から帰って来た私はすぐにお姉ちゃんの仏壇の前へと座った。

この二日間、何故お姉ちゃんは通り魔に刺されて死んだのかを私は考えていた。

その考えは下校中にようやく答えを見い出だす事が出来た。

お姉ちゃんは元々トラックに轢かれ死ぬ運命だったけど、お姉ちゃんの姿を借り私が過去に戻る。そして私が試行錯誤している内にトラックはお姉ちゃん轢かずに通り過ぎた。

それから、過去の出来事が変わってしまい今度は通り魔に刺されてしまった。



242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 05:03:26.28 ID:9BOiQqHVO

過去が変わった事により未来も変わってしまう。
だから紬さんは私に謝っていたのか……。

もしかしたら、お姉ちゃんを救える事が出来るかもしれない。

私がお姉ちゃんを救う……。
またお姉ちゃんと一緒に暮らせる。

急に頭が痛くなり視界が白く染まる。
体が軽くなり次の瞬間、私はお姉ちゃんが通り魔に刺された場所にいた。

唯「私がお姉ちゃんを救わなきゃ」



243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 05:08:38.06 ID:9BOiQqHVO

唯「よし……」

確かこの先を行った所でお姉ちゃんは刺された筈だ。

だから……このまま違うルートで帰ればお姉ちゃんは助かる。

唯「よし……行こう」

出来るだけ注意して家に向かおう。
そして、お姉ちゃんを救おう。



245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 05:16:39.32 ID:9BOiQqHVO

憂「…………ふぅ」

元に戻った私はお姉ちゃんの遺影を見上げた。
お姉ちゃんを救う事が出来た……がまだ救えていない。

まだお姉ちゃんは死んでいる。
きっと、違う日付違う死因で過去が変わっているはず。

テレビを付けてニュースが放送しているか確認するがこの時間帯はアニメとバラエティー番組しかやっていない。

リビングにまとめられている新聞を手に取る。
もしかしたら、新聞に載っているかも知れない。

お姉ちゃんの死んだ日付や死因が。



246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 05:22:33.96 ID:9BOiQqHVO

憂「あった……」

新聞の記事には9月7日にお姉ちゃんが交通事故で死亡と小さくまとめられている。

9月7日に私がお姉ちゃんを車に轢かせないようにすれば……。

憂「待っててねお姉ちゃん」



247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 05:25:39.23 ID:9BOiQqHVO

すみません少し疲れて来たので一時間程休みます




248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 05:27:22.99 ID:7cTZ/eo00

おつかれー



251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 05:35:33.90 ID:Vm6/u7FT0

お待たせしました
休憩が終わりましたので、これから読み始めますね。



252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 05:38:54.06 ID:nrS6YR/c0

>>251
勝手にしろwwww





255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 06:17:44.30 ID:9BOiQqHVO

10月15日。

純「お、おはよう憂」

憂「うん!おはよう純ちゃん」

純「な、何か最近元気だね?」

憂「そうかなぁ?」

頭がおかしいと思われたく無いのでとりあえずあの事は伏せて置いた。

それよりも、早く過去に戻ってお姉ちゃんを救いたい。



259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 06:23:25.94 ID:9BOiQqHVO

・・・・・・

憂「…………あうっ!」

純「う、憂!?大丈夫?」

憂「う、うん……」

授業中に急に頭が痛み出す。
やっと来た……これで過去に戻りお姉ちゃんを救う事が出来る。

憂「……………」

視界が白く染まり体が軽くなる。

純「せ、先生!憂が倒れましたぁ!」



260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 06:28:50.43 ID:9BOiQqHVO

唯「憂ー!猫ちゃんだよ~。あ!待って待ってー」

憂「可愛いね~……ダメ!お姉ちゃん車!」

唯「………………」

何故だか分から無いけど過去へと戻った私は走っていた。

車のエンジン音が聞こえる。

憂「お姉ちゃん!車が来てるよ!!」

唯「………私、知ってるよ」

足を止めると車が猛スピードで私の目の前を去った。



263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 06:33:38.92 ID:9BOiQqHVO

憂「…………はぁはぁ」

梓「う、憂?大丈夫?」

憂「う……うん」

純「急に倒れるんだもん……びっくりしたよ」

憂「うん……大丈夫だよ。心配してくれてありがとうね」

また、お姉ちゃんを救う事が出来た。
今回は少し危なっかったけど。



266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 06:42:52.97 ID:9BOiQqHVO

10月20日。

次に私がやるべき事はわかっている。
9月11日。
この日、お姉ちゃんは男の自殺に巻き込まれ電車に轢かれて死んでしまう。

今日の朝、律さんと澪さんから電話が掛かって来た。
私達が遅刻しなければ唯は死ななかった本当にごめんと言っていた。

違うこの二人が悪いんじゃない。
お姉ちゃんを自殺に巻き込んだ男が悪いんだ。



267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 06:50:56.90 ID:9BOiQqHVO

・・・・・・

憂「あ、危なっかった……」

この日、私は間一髪の所だったけどお姉ちゃんを電車事故から救う事が出来た。

今回は本当に危なかった……そして、出来るだけ死体をお姉ちゃんに見せたくは無かった。

きっと見てしまったんだろうな……。

リリリリリリ。
ケータイ電話が鳴る純ちゃんからだ。



268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 06:55:29.36 ID:9BOiQqHVO

憂「も、もしもし?」

純『あ、憂?あのさ……今日こそ梓のお見舞い行かない?きっと梓、寂しがってると思うし』

憂「梓ちゃんのお見舞い?」

純『う、うん……行かない?』

憂「梓ちゃんに何かあったの?」

純『……え?』



269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 07:06:11.14 ID:9BOiQqHVO

憂「梓ちゃんが……どうかしたの?」

純『どうかしたのって……9月18日のバスの事故で……』

憂「9月18日?詳しく聞かせて、お願い!」

純『えっと……どうしたの憂?何かおかしいよ?』

憂「純ちゃん…………お願い」

純『…………ごめん切るね。憂少し休んだ方がいいよ』

憂「あ……純ちゃん待って!……切れちゃった」



272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 07:17:15.48 ID:9BOiQqHVO

10月25日。

私は知った。
9月18日に何が起こっかを知ってしまった。

その日の新聞を読むと大きな事故があったらしい。
本当に大きな事故でお姉ちゃんや軽音部の皆さんを乗せたバスもその事故に巻き込まれてしまった。

澪さんや梓ちゃんは重傷を負っているらしく今は病院に入院。

紬さんと律さんは骨折だけで済んだらしい。

……その事故でお姉ちゃんは死んでしまった。
お姉ちゃんはその大きな事故でただ一人だけの死者だった。



273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 07:23:36.17 ID:9BOiQqHVO

こんな言い方をするのはどうかと思うけど……どうしてお姉ちゃんだけ死んだの?

新聞の記事を見る限りこの事故は本当に大きな事故だ。
死者、一人だけはどう考えても不自然だ。

最悪の考えが頭を過ぎて振り払う。

憂「お姉ちゃん……」

また頭が痛くなる視界が白く染まり体が軽くなる。



275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 07:35:15.03 ID:9BOiQqHVO

過去へと戻った……。
目の前には軽音部の皆さんがいる。
この人達も救わないと……。

紬「えぇ!バスもあと少しで来るわよ」

唯「…………ダメ!バスに乗ったらダメ!!」

律「……ん?どーかしたのか?」

唯「あ、あの……ダメなんですバスに乗ったらダメなんです!」

梓「どうしたんですか?急に敬語なんて使って」



277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 07:39:23.78 ID:9BOiQqHVO

唯「あ、梓ちゃん……」

澪「梓ちゃん?あ、バスが来たぞ」

唯「ダ、ダメです!」

澪さんの腕を強く掴む。

澪「痛っ!ど、どうしたんだ!?」

唯「お願いです乗らないで下さい!あのバス事故に合うんです!」

律「……は、はぁ?」



280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 07:49:51.92 ID:9BOiQqHVO

唯「お願いです……あのバスに乗らないで下さい……」

紬「唯ちゃん泣かないで……とりあえず何かあったのか聞かせてくれる?」

唯「はい……あの、私は憂なんです。信じて貰え無いですよね?」

梓「憂……?」

唯「うん……あの未来から来た平沢憂なんです」

澪「……未来から?」



281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 08:00:00.42 ID:9BOiQqHVO

梓「で、でも姿や声は唯先輩……ですよね?」

唯「お姉ちゃんの姿を借りて過去へと戻ってるから……あの、おかしいですよね私」

紬「おかしく何か無いわよ……」

唯「紬さん……」

律「あぁ、私もおかしいとは思わ無いよ……少しぶっ飛び過ぎてると思うけど、目の前に泣いて話を信じてくれって頼んでる人がいるんだもん憂ちゃんや唯じゃなくてもその話、信じるよ」

唯「律さん……ありがとうございます」

紬「あの、憂ちゃん?どうして唯ちゃんの姿で過去に戻ったの?」



283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 08:16:18.63 ID:9BOiQqHVO

唯「えっと……それはお姉ちゃんが死ぬのを助ける為に過去へと戻って来てるんです……」

澪「唯が死ぬのか!?」

唯「い、今は大丈夫です……バスももう通り過ぎましたから……」

梓「で、でもやっぱり少し信じられないよ。唯先輩が死ぬだなんて」

唯「あ、あの……お姉ちゃんは通り魔に一度殺されているんです!その、次は電車事故で……」

澪「………あの電車事故の時に唯は死んだのか?」

唯「はい……本当はトラックに轢かれて死ぬ運命だったんですけど……私が過去を変えちゃって今まで何とかお姉ちゃんを救って来ました」



284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 08:30:26.58 ID:9BOiQqHVO

律「えっと……未来の憂ちゃんが過去の唯の姿を借りて過去の唯を死から助けてたって事か?」

唯「はい……でも助けても助けてもお姉ちゃんは死んだままで……助からないんです」

律「私、今の憂ちゃんの状況と少しだけ似た映画を見た事あるよ……」

梓「……どんな映画ですか?」

律「……死ぬ運命からは絶対逃れられないって設定の映画だよ」

憂「…………やっぱりそうだったんですね」



286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 08:38:33.67 ID:9BOiQqHVO

律「…………え?」

唯「私ずっと疑問に感じてたんです。何度も何度もお姉ちゃんを救っても死んでしまう……ただ私はお姉ちゃんが死ぬ運命を引き延ばしてただけなのかなって……」

梓「そんな……」

唯「痛っ!……そろそろ時間みたいです。あの、この事はお姉ちゃんには言わないでおいて下さいね」

澪「ぐすっ……それが本当なら……嫌だよぉ……」

唯「それじゃあ……さようなら」



287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 08:41:42.23 ID:9BOiQqHVO

・・・・・・

唯「………………はっ!」

紬「……………」

律「……………」

梓「ゆ、唯先輩……?」

唯「ほぇ?……あぁっまた記憶が飛んでる!」

澪「ううっ……ぐすっ」

唯「澪ちゃん何で泣いてるの?……あれ?おかしいな私も泣いてる……悲しくないのに何で泣いているんだろ?」

梓「唯先輩……」

紬「…………ヤダよ唯ちゃん……嫌だよ」

唯「ムギちゃん?」




288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 08:43:51.11 ID:tm74dFVI0

だから唯も泣いてたのか





289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 08:47:34.99 ID:9BOiQqHVO

10月26日。

憂「お姉ちゃん……………」

唯「あ、憂……おはよう!えへへ~まだ眠いや」

憂「お姉ちゃん!!」

唯「わわっ!いきなり抱き着いて来てどうしたのぉ~?」

憂「ううん、ずっとこうしたかった……」

唯「もー憂ってば甘えん坊さんなんだから」

憂「えへへー…………ずっと一緒だからねお姉ちゃん」

びっくりした。
お姉ちゃんの部屋の扉を開けるとお姉ちゃんがいるんだもん。
本当にびっくりした。



291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 09:04:08.46 ID:9BOiQqHVO

お姉ちゃんの体温を全身で感じながら私は涙を流した。

唯「憂、何で泣いてるの?」

憂「ううん。何でも無いよ」

本当にずっとお姉ちゃんを抱きしめたかった。
この優しい香りを匂いたかった。
可愛い声を聞きたかった。

だけど……だけど私はわかってる。
これからは用心してお姉ちゃんと一緒に過ごさないといけない。


憂「これからはずっと一緒だからね?」

唯「当たり前だよー!」

今までの事はほんの始まりでしか無い。
死の運命は一生お姉ちゃんに纏わり付く……。
そう、永遠に。





END




292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 09:07:58.20 ID:ZK2uxEviP

せめて作中記憶が飛んだとこ全て回収して欲しかった乙



293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 09:08:45.50 ID:FtS7lDtA0

追いついたとたん終わった。乙



294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 09:11:49.84 ID:W1WnIx8M0

とりあえずハッピーエンドで終わってよかった





295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 09:12:05.23 ID:tm74dFVI0

乙!



296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 09:12:06.81 ID:/M2i4tK2P

おもしろかった乙





297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 09:16:47.69 ID:9BOiQqHVO

ありがとうございました
何か分から無い所があれば聞いて下さい




300 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 09:57:12.56 ID:vYv8YJY3Q

おつ!!



302 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 11:07:25.54 ID:g9ZTjwIp0


ファイナルディスティネーションも結局皆死ぬよな



303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 11:40:05.04 ID:DOxGbGAK0

乙!



304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 12:15:17.50 ID:l722PBMv0

乙でした!



312 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/15(水) 17:02:39.52 ID:472rz0Ko0

いまさらだけど乙!





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憂「ブラックアウト」
[ 2011/02/22 12:31 ] SFホラー | | CM(2)

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タイトル:
NO:1075 [ 2011/02/23 00:09 ] [ 編集 ]

はあはあ
なるほどなるほど
元ネタがあるとはいえ面白かった

タイトル:
NO:1346 [ 2011/03/13 09:20 ] [ 編集 ]

作者様すいません。
個人的につぼだったので、勝手に続編書いて投稿しちゃいました。
続編なんですけどね・・・ホントもういろいろすいませんorz

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