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唯「お母さんには黙ってようね」#1 【シリアス】







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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[代理]:2011/02/21(月) 23:26:49.72 ID:2ftguitg0


唯「……ぁ、っ!」

 誰にも触れさせたことのない部分を優しくなぞる指に、唯は胸をそらすように二度震えた。

 リズムの狂った呼吸をゆっくりと落ち着け、首を垂れて目を閉じる。

 温水シャワーを止めた浴室内は容赦なく冬の気温に落ちていく。

 体を伝う滴がすでに冷たいことに唯は気付いていたが、

 その両手は膝を押さえたままであり、蛇口をひねろうという意志は見られなかった。

唯「はぁ……ふぅ」

 ぐっと唾を飲み込むと、唯は再び太ももの上に右手を滑らしていく。

 自分の手が「そこ」に近づいてくることに高ぶりを感じているのか、

 落ち着けた呼吸はすぐに乱れ始めた。



5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/21(月) 23:29:18.59 ID:C3mgBRfE0


 そして、指先が無毛の恥帯に触れる。

唯「……んー」

 同じようにそっとなぞり上げてみるものの、今度はくすぐったさが先行した。

 僅かに体も震えるが、それは求めていたものとは違う。

 不満げにうなった唯の左手が、右手と同じ位置へ動きだす。

 深く前のめりになり、唯は自らの場所を覗きこんだ。

唯「やっぱり肌色のとこじゃだめかぁ」

 大陰唇を人差し指でひとしきり押してみてから、

 唯は器用に左手の人差し指と中指で陰唇を押しのけた。

 赤いそこが、突然冷たい空気にさらされて驚いたようにひきつった。



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/21(月) 23:33:24.57 ID:C3mgBRfE0


 この赤い場所を、あまり唯は好いていない。

 触れれば確かに「気持ちいい」。

 だが、よく練った納豆のようなヌメリが、唯の指をいまひとつ不快にさせるらしい。

 それが不満で、未だに唯は自慰に耽ったことがない。

唯「はあっ。……」

 左手が乱雑に陰唇の形を戻し、唯は前のめりにだらけたまま、蛇口に手を伸ばす。

 一瞬だけ右手の指先を唯は見たが、後のことを考え、そのままバルブを回した。

 壁に掛けられたシャワーノズルから湯がはしる。

 髪を湯に浸し、先ほど性器をなぞった指をシャワーに当てながら、再度体を温め直す。

唯「……ほんとにできるのかな、私」

 呟きが体を伝う湯に溶けて、排水溝に吸われていく。

 唯はこの時、小さな悩みを抱えていた。

 悩みの種である予定はそれなりに差し迫っているのだが、

 いまだ覚悟を決めきれないところがあったのだ。



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/21(月) 23:36:04.14 ID:C3mgBRfE0


 やるしかないと分かってはいた。

 恐らく大丈夫だろう、とも踏んでいる。

 体が温まったところで蛇口をしめて、湯を止めた。

唯「……できるよ」

 椅子から立ちあがり、髪にしみた湯を絞る。

 上階で足音がした。

 唯にはそれが誰の足音か判別することができた。

唯「お姉ちゃんだもん」

 鼻を鳴らして浴室の戸を開くと、冷え切った空気に震えながら、

 唯は脱衣場に戻っていった。



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/21(月) 23:40:08.33 ID:C3mgBRfE0


 水滴をバスタオルで取り、シャツを着てから、

 洗面台のコンセントにドライヤーをつなぐ。

 くもり気味の鏡を見つめて、親指でドライヤーのスイッチを入れた。

 熱い風が吹き出して、髪を撫でていく。

 湿気が乗って重たそうにしていた肩も、乾いた風をまとって軽くなったようだ。

 唯がしばらく髪を乾かしていると、脱衣場のドアが2回ノックされる。

唯「憂?」

 ドライヤーを切り、唯はドアのほうを向いた。

憂『ねぇお姉ちゃん、今日って』

唯「わかってるよ、憂」



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/21(月) 23:44:24.70 ID:C3mgBRfE0


 1枚板を通ってきた妹の声は、不安げに聞こえた。

 唯はその声を遮って、おだやかに言う。

唯「そんなところにいたら風邪引くよ? 髪乾かしたらすぐ行くから、お部屋で待っててね」

憂『ん……うん。すぐだよ、あと10分しかないからね?』

唯「あー」

 言われて時計を見ると、盤は11時44分を示していた。

唯「大丈夫、すぐいくよ」

 まだ16分もあったが、唯には

 妹の求めていることは12時に間に合うことではないと分かっていた。

 ドライヤーを再度入れ、急ぎ髪を乾かすように手櫛で払う。



19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/21(月) 23:47:04.53 ID:C3mgBRfE0


 足音が去っていき、しばらく間をおいて天井から聞こえた。

 髪はまだ水分を飛ばし切れていない部分があったが、

 唯はドライヤーのコンセントを抜き、フワフワしたフリースを着て、脱衣場の明かりを消す。

 ドアを開けると、足元にスリッパが並べて置かれてあった。

 それは唯が風呂場に来るときに履いてきたスリッパではなかったが、

 唯は頬を緩めて素足を入れると、ぱたぱた床を鳴らして階上へ駆けていった。

 3階まで上がると、唯は右手にある自分の部屋ではなく、

 すぐそこにある妹の部屋のドアノブをつかんだ。

唯「うい、おまたせーっ」

 唯はベッドに座っていた妹に駆け寄ると、少し息を上げたまま飛びこむように抱きついた。

 憂もそれは予想していたのか、ぎゅ、と声を漏らしたがそのままベッドに押し倒される。



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/21(月) 23:51:01.81 ID:C3mgBRfE0


 ベッドの軋む音の残響が消えてから、憂がそっと唯の背中で腕を交差する。

 折り重なったまま、二人はしばらく抱き合って動かずにいた。

憂「いい匂いだねお姉ちゃん」

唯「憂もせっけんの匂いだよ」

憂「……そだね」

 そんな会話をした後、唯はスリッパを蹴とばし、全身がベッドに乗るように足を進め出した。

唯「ほっ、ほっ」

 よたよたと、憂を抱きつかせたまま膝を2、3回前に歩ませて、

 唯は再び倒れ込む。

 ちょうど憂の頭と唯の顔が枕にうずまった。

唯「ふぃー……」

 空気の通り道を確保するように顎を上げて、唯は一仕事終えたふうに大きく息を吐く。



25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/21(月) 23:55:11.63 ID:C3mgBRfE0


 二人は呼吸を静かにして、

 心臓がお互いの胸を叩きあっている感覚を確かめた。

 ほとんど同じリズムで、しかし微妙にズレて返ってくるのを唯はくすぐったく感じていた。

憂「はあっ」

 やがて呼吸を小さくすることに疲れたか、憂が溜め息を吐いた。

唯「苦しかった?」

憂「ううん、大丈夫だよ。このまま」

 憂はそう笑ったが、唯はちょっと悩んだ後、憂を抱いたまま体の横へ転がった。

唯「これなら重くないでしょ?」

憂「いいのに……」

 すこし憂がくちびるを曲げる。

 しかし、唯が頭に手をやって軽く撫でると、すぐに抑えたような笑顔を見せた。



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/21(月) 23:59:03.87 ID:C3mgBRfE0


 唯の手が後ろ頭に伸びる。

 憂はお風呂に入った後にも関わらず、またリボンをつけ直していた。

 親指と人差し指でつまみ、引っぱってほどいてやる。

 そしてまた、髪を整えるように頭を撫でる。

憂「……」

 それまで唯の顔をじっと見つめていた憂が、ふと俯いた。

 その頬はくすぐったそうに笑いながらも赤らんでいるが、唯は気付かない。

 このとき、唯もまた憂の表情の変化を悟れないほど必死でいた。

 ちらりと壁の時計に目をやると、11時59分。

 秒針が既に下の角度を向き始めていた。

 間もなく、自らに課した姉としての試練を実行しなければならない。

 この時間となった今では考え直すことも不可能だ。

 やるしかない、と憂の髪を撫でながら唯ははらをくくった。



27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:01:19.58 ID:qYY8yQWK0


 憂の髪をひとしきり撫でて、整え終える。

唯「うい……」

 せっけんの匂いが微かにうつった手を下ろし、きつく憂を抱いた。

憂「お、お姉ちゃん……」

 憂が苦しげに呻いたが、それすら気遣えないほど唯の神経は憔悴していた。

唯「14歳のお誕生日おめでとう、憂。……それでね」

 早口で定型句を述べてしまうと、あっという間に例の試練が目前に立ちはだかっていた。

唯「お誕生日プレゼント、今年は、起きたあとじゃなくて……今、あるんだ」

 何度も言い淀みそうになりながら、どうにか唯はそこまで言うことができた。

憂「誕生日プレゼント?」

 憂は疑うような声で、唯の苦しげな顔を見つめる。

 今度は唯が、目をそらした。



28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:03:27.17 ID:qYY8yQWK0


憂「ほんとに、あるの……?」

 唯が何も手に持っていないのは、憂にだって分かっていた。

 しかし、手ぶらならば何がプレゼントになるか、というところまで憂は想像が至らなかった。

唯「う、うん。ある……」

 唯が言い淀むせいもあったが、

 憂のほうも知識が乏しいということもあった。

唯「ほんとだよ? だけど、あるっていうか……物じゃないんだ」

憂「物じゃない?」

唯「うん、けど、練習はしてきたから……」

 顔を上げ、唯は大きく深呼吸をする。

 そしてようやく、憂の目を見つめ返した。

唯「もらってくれる、憂?」



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:07:03.82 ID:qYY8yQWK0


憂「……お姉ちゃんがくれるなら、もらうけど」

 とつぜん真剣になった瞳に見つめられた憂は戸惑ったが、目をそらしはしなかった。

唯「ん」

 強く頷き、唯は憂を抱いていた手を離す。

憂「だっこやめちゃうの?」

唯「うん。離してくれないとあげられないよ?」

憂「……んー」

 不満そうに憂も腕をほどいて、数分ぶりに二人の体が離れる。

憂「ねぇお姉ちゃん、なにくれるの?」

唯「んっと……」

 口ごもりながら唯は起き上がった。

 すぐさま憂も体を起こす。

唯「憂はさ……クンニって知ってる?」



34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:10:21.82 ID:qYY8yQWK0


憂「くんに?」

 こてんと憂は首を倒した。

唯「知らない?」

憂「ちょっと、聞いたことないかな……」

唯「……そっか」

 唯はくちびるを舐めた。

 一度では潤わず、何度も舌を出す。

唯「クンニっていうのは、そのぉ」

 妹の顔を見ることなど到底できず、そっぽを向いて指をこねる。

 憂もなんとなく唯の瞳を追いづらく、ただその場から唯の後ろ耳を眺めていた。

唯「アソコを……なめる、ことだよ」

憂「……」



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:14:01.38 ID:qYY8yQWK0


 動いているのは唯の指だけだった。

 しかしながら、その動きもやがて部屋に流れ込んだ冬の空気に凍らされていく。

憂「……お姉ちゃん。それ、誰に教わったの?」

唯「いや教わったっていうか、自分で調べたんだけどね……」

憂「そういうこと調べちゃだめでしょ」

唯「ちっ、ちがくて、お父さんのパソコンにそういう動画があってね?」

憂「だからそういうのを見ちゃ……はぁー、お父さんもぉー……」

 嘆息にうやむやになって、憂の怒りはおさまっていく。

唯「……きいて、憂」

 苦笑しかけた憂の肩を、唯が固くつかんだ。

 いつになく真剣な表情に、憂の全身が強張った。



40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:17:31.24 ID:qYY8yQWK0


唯「あのね、憂……やってもらってる女の人、すごく気持ちよさそうだったんだ」

唯「自分でも、ちょびっとだけど触ってみたよ……ぬるっとして指がやだけど、よくって」

唯「初めて触った時、憂にもしてあげたいって思ったの」

憂「ふぇっ!?」

 まるで、姉がクンニをしようとしている対象が自分だと

 その時はじめて知ったかのように憂は驚いた。

唯「舐めてもおいしくはなかったけどさ。誕生日プレゼントだし、お姉ちゃん頑張るよ?」

唯「憂の指も気持ち悪くならないし、きっとすごいよ? だから、ねぇ、受け取ってよ」

 掴んだ肩をがくがくと揺さぶり、唯は懇願する。

憂「え、えと……」

 首のすわらない赤ん坊のように揺れる頭の中で、憂はあくまで冷静に状況を整理する。



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:21:01.32 ID:qYY8yQWK0


憂「……舐めるの、いやなんでしょ?」

唯「いやじゃないよ。自分の……中のお汁舐めてみてあんまりおいしくなかったけど、」

唯「憂のだったら舐めたくないってほどじゃないよ」

 強がりを言っていることを自覚しながら、唯はそれを決して顔に出さないようにした。

 憂の表情が揺らぐ。

憂「でも……」

唯「今日は憂の誕生日なんだよ? 今日ぐらいお姉ちゃんらしいことさせてほしいな」

唯「いつも憂に迷惑ばっかりかけちゃってるしさ……」

憂「そんなことは……」

唯「あるよ。なのに、これぐらいのことがしてあげられないなら、憂のお姉ちゃんやめる!」

 唯の放った言葉が、静まり返った夜に残った。

 会話のあとに突如現れた静寂が、余計にその言葉の力を強めた。

憂「……だ、だめ、やだよそんなの」



43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:24:00.32 ID:qYY8yQWK0


 憂の顔が歪んで、唯が声をかける間もなく涙が零れ始める。

憂「……嫌ぁ、なんでそんなこと言うの、私はおねえちゃん大好きなのにぃ……」

唯「うい、ちょっと……泣かないでよ」

憂「ばか、お姉ちゃんのばかぁ」

唯「う、うそうそ、冗談だよ」

 内心はかなり焦りながら、唯は憂を抱き寄せて頭をごしごし撫でた。

唯「お姉ちゃんやめたりしないよ。絶対そんなのありえないから」

憂「うぅ、ひっ……おねえぢゃぁん……」

唯「お姉ちゃんはずっと、憂のお姉ちゃんだよ」

憂「……ほんとにぃ?」

唯「当然。……でもね」

 憂は涙と鼻水で汚れた顔を上げて、首をかしげた。



45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:27:04.89 ID:qYY8yQWK0


唯「やっぱり私はお姉ちゃんらしいことしたいよ。……憂がいやじゃなければ、だけど」

憂「いやじゃないよ。お姉ちゃんが、ずっとお姉ちゃんでいてくれるんでしょ?」

唯「ん、もちろん」

 唯は妹の言葉に少しだけ引っかかりを感じたものの、

 それを気にするだけの余裕を持っていなかった。

憂「だったらいい。してほしいよ」

唯「おっけ、まかせて。出来る限りがんばるから」

 憂は唯の胸で涙を拭くと、顔を上げて頷いた。

 頷きを返すと、唯はいまいちど憂をベッドに寝かせる。

憂「だっこしてちゃだめなの?」

唯「だからだっこしてちゃだめなんだって」

憂「んぅー……」



48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:30:06.61 ID:qYY8yQWK0


唯「よいしょっと」

 体を離し、唯は憂の腰まで下がると、暖かなズボンに手をかけて引き下ろす。

憂「っ……」

 突然脱がされて寒かったのか、憂が小さく震えた。

 これも、唯は気付いていなかった。

 足元までいっぺんに下ろし、足を持ちながら片足ずつ抜き取った。

唯「憂は、自分で触ったことないよね……」

憂「ううん」

 パンツを下ろしに腰の横へ戻る間に尋ねたが、憂の答えは唯の予想に反していた。

唯「あれっ、そうなの?」

憂「ほんの何度かだけど……」



49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:33:05.50 ID:qYY8yQWK0


唯「うぅ、私は知らなかったのに……どんな感じだった?」

憂「どんな感じ……わかんないよ。触ってると、お姉ちゃんのことで頭がいっぱいになっちゃって」

唯「あ、やっぱりそうなんだ」

 精巧なガラス細工を扱うような手つきで、憂のパンツに手をかける。

 大事な「そこ」はまだ見ないようにして、太ももを滑らしていく。

唯「私もね、触ると憂のことを考えちゃうんだ」

唯「もちろんいつだってそうだけどさ。ほんとに憂以外のこと考えられなくなっちゃう」

唯「変かと思ってたけど、憂と同じなんだね」

憂「そうだね、一緒だ」

 照れくささを感じながら笑いあい、足元までパンツを下ろす。

 憂が少し足を上げて、今度は両足からいっぺんに脱がせた。



51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:36:05.93 ID:qYY8yQWK0


唯「……うーい」

 唯が膝をそっと撫でると、憂はくすぐったそうに膝を立ててからゆっくりその脚を開いていった。

憂「……っは、はぁっ」

唯「憂、顔真っ赤だよ」

憂「だ、だって……っ」

 開かれた脚の間にうずくまり、それでもまだアソコからは目をそらしていた。

 前へ進み、目を閉じてから両の太ももに腕を回す。

 喉を衝くような濃い愛液の匂いが唯の脳髄を震わせた。

憂「ひッ!?」

 次の瞬間、唯は憂のあそこに顔面をうずめていた。

 外側から膣を叩かれ、衝撃で憂の体が大きく跳ねた。



52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:39:09.04 ID:qYY8yQWK0


唯「んぅいっ、ういういっ」

 顔を憂の股間に押し付けたまま、唯は唇で性器を探した。

 少し首を動かすたび、顔に熱い溶鉄が塗りつけられる。

憂「おっ、おねえちゃ……」

 「練習した」の割に乱暴な行為に抗議しようと憂は体を起こし、

憂「ふあぁッ!?」

 前触れなく脊髄を駆けた全身をはじくような感覚に、再びベッドにその身を落とす。

 唯の舌が、性器を見つけていた。

 ざらついた舌が粘膜をなぞりあげる。

憂「ぁ、はぁ……」

 愛液の味を知っている唯は、ためらいをとっくに捨てていた。

 触ることも嫌っていた液体に潤う秘部に、迷いなく舌を這わせる。



53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:42:03.37 ID:qYY8yQWK0


憂「んっ、んん……」

 憂は喉から細い声を漏らす。

 腰が小さな痙攣を起こし、肩はいやいやをするように揺れていた。

憂「はぁっ、っ……」

 刺激としては、そこまで強烈ではない。

 しかし、大事な姉が舌で愛撫をしてくれていることが、憂の興奮を徐々に高めていった。

 熱い胸の鼓動が、快感を増幅する。

憂「おねぇ、ちゃあん……っ」

唯「えへへ、うーいっ」

 切なくあがった声に反応し、唯は少しだけ顔を憂に向けた。

 そしてまたすぐに、憂の性器にむしゃぶりつく。

憂「んんっ、あぁ……っ、おねえちゃんっ、おねえちゃ、は……!」



56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:45:05.40 ID:qYY8yQWK0


 一心不乱に妹の股間を舐めまわす様は、

 傍から見ては到底「お姉ちゃん」ではなかっただろう。

 実際この時の唯が妹へのプレゼントとして、

 姉にできることとしてクンニをしていたかと問われると頷けない。

 唯は今や、憂の性器からにじむ愛液を啜り飲むために、舌を這わせているだけだった。

憂「んぁ、ぅぅ! おね、ちゃぁ、おねえちゃんっ、ん……!」

 にも関わらず憂は、そんな唯を必死に姉と呼ぶ。

 それが余計に唯を興奮させ、より激しく舌をうごめかせた。

 互いの興奮が互いを刺激し、本能へ導く。

憂「は、はぁっ、おねえちゃんっ、ねぇっ」

唯「ぷぁ。ん……なぁに、うい」

 顔の下半分が愛液でべとべとになっていて、唯が顔を上げるといくつも糸が引かれた。

 それを舌で舐めまわし断ち切ってから、唯はようやく応じる。



58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:48:09.90 ID:qYY8yQWK0


憂「はふ……あの、ね。おねえちゃんのも……」

唯「わたしの?」

憂「うん、舐めさせてほしい……んだけど」

唯「んっと」

 唯は少し考えたが、それはクンニをさせるか否かの選択ではない。

 ただ、まだ憂の陰唇を舐めていたかったのだ。

唯「おいしくないよ?」

憂「おいしくなくてもいいから……舐めたいの、ねぇおねえちゃぁん」

 甘えた声で懇願され、唯は気持ちが揺らいだ。

 涙を浮かべた憂の表情は、少女ながら胸を打つほど煽情的だった。

 憂に舐めてほしい。しかしまだ舐めていたい。

唯「……なら」

 唯の中で二つの欲求がせめぎ合い、ひとつに溶けた。



60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:51:05.69 ID:qYY8yQWK0


 しっかと腕に抱えていた太ももを離し、唯は起き上がる。

唯「一緒に舐めよ、うい」

憂「……いっしょに?」

 憂も起き上がろうとするが、体に力が入らないらしく、顎が左右に揺れただけだった。

 唯はいそいそとズボンと下着をいっぺんに脱ぎ捨てる。

唯「そ、こうすれば」

 そして、憂に裸の尻を向けて覆いかぶさる。

憂「あ、お姉ちゃんのぉ……」

 さっきとは逆向きから憂の脚を抱えると、唯はそろそろと尻を下ろしていく。

 腰に憂の手が乗せられ、優しく抱き寄せられる。

唯「……はぁっ」

 陰唇が憂の顔につくと、憂が腰をぎゅっと抱きしめて性器を強く顔に押し付けた。

 唯がやったように首を動かし、既に溢れ始めていた愛液を塗りたくる。



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:54:04.36 ID:qYY8yQWK0


唯「っん……」

 負けじと唯は陰唇に舌を忍ばす。

 妹に尻をのせて組み伏せている背徳感に脳がぼやけ、舌の動きはやや緩慢になったようだった。

憂「んっぁ……おねえひゃ、ふ」

 鼻や頬を存分に性器にこすりつけた憂も舌を出した。

 互いの体が細く与えられる刺激に震えあっている。

唯「はっあ、ういっ……」

 陰唇とキスをし、強く吸い上げて愛液をすする。

 姉の行為を憂も真似する。

 ねばりつく蜜が詰まりつつ口中へ飛び込む音を、二人で奏でる。

唯「んっふうぅ!」

憂「んっ……ふぁ、んんっ!」



62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 00:57:03.85 ID:qYY8yQWK0


 ただでさえ濃い愛液の匂いを、体の内からより強く感じながら飲み干す。

 そしてまた、愛液を溢れさせるために舌を這わせる。

憂「はっああ……」

唯「っ、んっ! ういぃっ」

 溢れれば、また吸いついて飲みくだす。

 そうして、どれだけの水分を互いの身体から交換し合ったか。

 二人の体は、徐々に未知の感覚を知り始めていた。

唯「は、ぁ……うい、なんかくるぅ……」

憂「あむ、ん……おねえひゃぁ、ん、も?」

 その未知の何かが冷めぬよう時折アソコにキスをしつつ、

 二人は何かの存在を訴えあう。



64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:00:23.97 ID:qYY8yQWK0


唯「うん、憂も……くる、のぉ?」

憂「ん、うんっ……なんか……きてる、いきたいぃ」

唯「んじゃぁ、ねっ。いこっか……」

 知らずともそれが何だか分かったかのように、二人は再度耽りだした。

 着実に、快感が唯と憂をそれに向けて押し上げていく。

唯「んっんん……ういっ、いふ、いくぅっ……」

 先に唯が切なげに呻いた。

 応じて憂が舌の動きを速める。下唇が陰核をはじいた。

 唯も、体が跳ねようとするのを必死に抑え、憂のアソコをしゃぶり続けた。

憂「んうっ、ん、おねえっ、ちゃ……ああッ!」

 一瞬早く、唯の眼前に飛沫が広がった。

 それが額で撥ねた瞬間、唯も憂の顔で秘部をつぶし、熱い飛沫を噴きかける。



65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:03:44.14 ID:qYY8yQWK0


憂「あぁ、あ、は、はふぁ」

唯「んん、ふ……うぅ」

 ほんの一瞬、死したような感覚だった。

 互い違いに覆いかぶさったまま、力の抜けた体を押しつけ合う。

 そのまま何分も待ち、少しずつ呼吸がおさまる。

憂「はぁ、はぁ……」

唯「……ふぅーっ。うぅ、ん」

 唯が腕を立て、体を起こす。

 手を伸ばしてズボンとパンツを掴むが、

 しばらくぼうっと見つめたあと、ぱっと手を開いて落とす。

 緩慢に膝立ちになって憂の身体を降りると、その側に倒れ込んだ。

唯「……うい」

憂「お姉ちゃん……」



67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:06:06.72 ID:qYY8yQWK0


 唯は軽く憂の頬をつついてやる。

憂「……お姉ちゃんっ!」

 突然、憂がすがりつくように抱きついた。

 襟に自分の愛液がしみるが、もうその匂いやぬるつきに不快感を感じることはなくなっていた。

唯「どした?」

憂「やだっ、やだよぅ、こんなの」

唯「……どうしたのって」

 落ち着けるよう、優しく頭を撫でる。

唯「言ってみて。憂がいやじゃないようにするから」

 長く頭を撫で続けると、ようやく憂は顔を上げた。

憂「……おねえちゃん、これ、今日だけなの……?」

憂「わたしが誕生日だから、なのっ? ちがうよね、ねぇ」



69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:09:14.48 ID:qYY8yQWK0


唯「……最初は、誕生日プレゼントのつもりだったけど」

 唯は何も思わず、真実を語る。

 力が抜けきってしまったのは、体のみではないようだった。

唯「違うよね。私がこれ、1回で終わりにされたら……すごくやだもん」

憂「うん、終わっちゃやだ……」

唯「これからもしよう、憂。プレゼントって、続けて使えるものだしさ」

憂「うん、ずっとずっとしよっ、お姉ちゃん」

 接着剤でくっつけるときのように、憂は体が離れないようきつく抱きしめ続ける。

 唯もためらうことなく、妹の体をさらに抱きよせる。

唯「あ、でも、あれだよ」

 そして、そのまま眠りそうになって、すんでのところで思い出す。

唯「お母さんには黙ってようね。これ、えっちなことだから」



70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:12:04.08 ID:qYY8yQWK0


憂「ん、内緒だね」

唯「内緒なだけじゃないよ。ばれないようにしないと」

 そのまま寝るわけにはいかず、むりやり憂ごと体を起こす。

唯「まず、下……穿かないと」

憂「……んー?」

唯「うーいってばー」

 既に眠ろうとしている憂を揺り起こす。

憂「ん……ぐぅ」

唯「……もう」

 仕方なく憂をベッドに放置し、パンツは濡れているので穿かずにズボンだけを着る。

 スリッパは足音を消すため履かず、部屋を出る。

 廊下の床板の冷たさに鳥肌が立つが、声を上げるわけにもいかない。

 自分の部屋のドアを開け放し、すぐ憂の部屋へ戻る。



72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:15:06.85 ID:qYY8yQWK0


 ドアは開けたままにして憂を抱きあげ、自分の部屋のベッドまで運びこむと、布団に入れた。

 静かに退出し、憂の部屋へ入ると愛液の垂れた布団に触れる。

唯「ドライヤーは無理かな……」

 ドライヤーの騒音は、使用者が思う以上に大きい。

 使っていると、ドアの向こうから話しかけられても何を喋っているか分からないくらいだ。

 素直にベランダに布団を出して干しておく方がいいだろう。

 唯は布団を抱え、2階へ降りる。

 愛液の匂いが体にまとわりつくような感覚がする。

 そっとベランダへ出て、布団をかける。

 また部屋に戻り、残り2枚の毛布をベランダへ運び、干す。

 かじかんだ手をさすりつつ、サッシ窓を閉める。

 リビングには唯たちの父のパジャマが畳み置かれていた。



73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:18:05.44 ID:qYY8yQWK0


 再び憂の部屋へ行き、シーツを剥がして落ちているパジャマや下着と一緒に丸めこむ。

 リボンは拾って、元の場所へしまっておく。

 シーツ玉をかかえ、今度は自分の部屋へ向かう。

 下着の替えを2枚出して、ひとつは唯が穿き、もうひとつを憂に穿かせる。

 脚をもぞもぞ動かして抵抗するので、時間がかかった。

 なんとか穿かせ終えて、再び引き出しを開いてパジャマの替えを探す。

 だが、洗濯が滞っていたか、替えは一枚も入っていない。

 慌てて憂の部屋へ行くが、そこにも替えは無かった。

唯「……んぁ」

 その時、リビングにあった父のパジャマのことを唯は思い出した。

 憂のパジャマの上も脱がしてパンツ1枚にしてしまった後、

 シーツ玉に一緒にくるみ、脱衣場まで持っていく。



75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:21:02.97 ID:qYY8yQWK0


 脱衣場の洗濯かごはいっぱいになっていた。

 洗濯機の中にも靴下や下着が洗わないまま詰められている。

 それらを全部引っ張り出してから、シーツ玉を洗濯機に投げ込んだ。

 まだ洗濯機は動かさず、リビングへ行き父のパジャマを手に取った。

 上下灰白色だが汚れは見えず、かなり大きい。

 少しきついかもしれないが、唯と憂が二人で入ることも不可能ではなさそうだった。

 父のパジャマを脱衣場に持ち込み、唯は着ていたパジャマを脱ぎ、洗濯機に放る。

 そして、ぶかぶかの父のパジャマを素肌に着る。

 ごわごわした素材がくすぐったかった。

 ずり落ちるパジャマを押さえつつ洗濯機に洗剤を入れて、スイッチを入れた。

唯「よしっ」

 これで後は部屋に戻ればいい。

 深く頷き、唯は寒さに身を抱きしめながら足音を殺して歩く。



77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:24:04.40 ID:qYY8yQWK0


 洗濯を終えた布団や衣服に何らかの痕跡が残っていたとして、

 それは唯がおねしょをした、ということにすればいい。

 憂が誕生日を迎える晩に、唯と憂が同じベッドで眠ることは両親もよく知っている。

 その折におねしょをしてしまい、服もシーツも汚して洗濯せざるをえなかった。

 というのが唯の書いた筋書きである。

 洗濯した後ならば、染みが見つかってもおしっこ染みだと言い張れる。

 パジャマがないのは予想していなかったが、

 それが事実なのだから仕方がない。

 部屋のドアを開けると、素っ裸で寒かったのか憂が目を覚ましていた。

憂「おねえちゃん……寒いよぉ」

唯「ごめんごめん。でもパジャマの替えないから、これ一緒に着よっ」

 そう唯は余った袖を振り、ずり落ちる腰の裾を引き上げた。



79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:27:08.00 ID:qYY8yQWK0


 一度裸になってズボンを足にかけてから、憂も一緒に入れて引っぱる。

唯「よいっしょ……」

憂「んむ……」

 案の定きつかったようだが、どうにか腰まで上がった。

 憂と肌がぴたりと触れあって、

 唯はまた興奮がぶり返すのを感じたが、理性が片手で抑えつけた。

憂「お姉ちゃんあったかいね」

 そう言って憂が抱きつく。

 背中に回った手は、それほど冷たくはなかった。

唯「憂もあったかいよ。……んし」

 頭からフリースをかぶる。

 唯が袖に腕を通し、憂を抱く。

 憂が幸せそうに笑った。



80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:30:03.90 ID:qYY8yQWK0


憂「お姉ちゃん……今年ね、今までで最高の誕生日だよ」

唯「まだ1時間半しか経ってないのに、それ言っていいのかな?」

憂「うんっ、もう確定。ケーキがなくてもプレゼントがなくっても……」

憂「こうやってお姉ちゃんの服の中で抱っこされてるだけで……最高に幸せだよ」

唯「ふふっ、そっか……」

 袖を引っぱって手を出して、頭を撫でた。

唯「もう寝よう、憂。きっと今日は、色んなところにお買い物へ連れてかれるから」

憂「そうだね。おやすみ……お姉ちゃん」

唯「おやすみ、憂」

 二人は目を閉じる。

 少しして、同時に二人の顔が距離を詰め、唇を重ねた。



82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:33:04.60 ID:qYY8yQWK0


憂「……あそこの味がしたぁ」

唯「あはは、顔洗ったほうがいいかもね」

 唯は舌を出すと、憂の鼻頭をつつき、舐めまわす。

憂「ん……私もやるぅ」

 対抗して憂は、唯の顎に舌を伸ばした。

 乾いたはずの愛液のかわりに、唾液で顔が汚れていく。

 互いの頬を舐めながら、これはよだれということにすればいいか、と唯はなげやりに思った。

 すっかり洗いつくした顔を舐めているうちに二人とも寝てしまったらしく、

 いつの間にか夜は明けて、唯と憂のそばには母親が立っていた。

 唯はまずタオルでよだれを拭かれた後、用意しておいた事情を説明した。

 当の母親は話し半分程度で、「そういうことだったの」とあっさり納得していた。

 15歳になっておねしょをした、ということにはあまり触れず、

 ただ「寝る前にジュースを飲むのはやめなさい」と叱り、

 顔を洗い、憂を起こして出かける準備をするように告げたのみだった。



83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:36:04.54 ID:qYY8yQWK0


――――

憂「お姉ちゃん? 朝だよ?」

 呼びかける妹の声に、私は頬をゆるめて答えた。

 ベッドから半身を起こした憂の白い背中に手のひらを当てた。

憂「なあに、お姉ちゃん?」

唯「ういー」

 ぼんやりと視線を天井に向けたまま、私は鳴いた。

 憂が視界に入ってきて、瞼をおろした。

唯「んーっ」

 唇がそっと触れてくる。

 じれったい感触を、首をもたげてつかまえる。



87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:39:03.91 ID:qYY8yQWK0


憂「んむぅっ」

 逃げようとした憂を抱きしめて、キスを続ける。

 下唇をはさんで、くちびるで甘がみをした。

 吸ったり触れあったりというより、食べるようなキス。

憂「は、ふぁ……」

唯「ん、……ちゅ」

 憂が甘い声を出したところで、余韻を残して離れる。

唯「さてっ、学校行く準備しなきゃね」

憂「……そうっ、だね?」

 何かしら押しこらえるように憂は拳を握っていた。

 ひとまず体を起こし、ベッドを降りて伸びをする。

 春になってすっかり暖かくなり、

 もうセックスのあと裸でそのまま寝てしまっても風邪をひく心配はなくなった。



88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:42:05.06 ID:qYY8yQWK0


 昨晩脱ぎ捨てたシャツとズボンを拾い、首筋に残る汗を拭いつつ身にまとう。

唯「んじゃ、シーツ洗濯するから先シャワーあびておいで」

憂「わかった。お願いね」

 憂もベッドを降りた。

 その温もりと匂いが消えないうちに、シーツをはがして抱きしめた。

 裸んぼなままの憂と一緒に、脱衣場へ。

 洗濯機にシーツを放り込む私の後ろで、憂が浴室へ入る。

 シャワーの撥ねる音が聞こえてくる。

 私は棚から液体洗剤を取り、槽に少し垂らした。

 2年前の我が家では粉末洗剤を使っていたなぁ、と

 目が覚めた後思い出していた、あの冬の日と比べてみる。



91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:45:03.90 ID:qYY8yQWK0


 そうか、もうあれから2年も経ったんだ。

 憂の誕生日が2月22日だから、今日で2年とちょうど2ヶ月。

 2ばっかりだ。

 洗濯機の蓋を閉じ、スイッチを入れる。

 低い声で唸り始めたそれをぼんやりと眺める。

 そうだ、あれから2年2ヶ月。

 私はもう、高校3年生になってしまったんだ。

唯「……あー、やめ、やめ」

 3年生になって、卒業して、それからどうなるんだろう。

 この2年間、私は何をしてきただろう。

 きつく絞り付けるように、洗濯機の音が耳の奥を穿ってくる。



93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:48:13.71 ID:qYY8yQWK0


唯「……はぁっ」

 最近、あの日のことをよく思い出すのは、

 私があの日に、どこか後悔を持っているからかもしれない。

 憂との関係や、セックスに不満があるわけではない。

 ただ、このままではいけない。そんなことばかり、近頃は考えている。

 セックスを終えて眠り、朝に口づけを交わし、学校へ行く。

 授業が終わるとすぐに帰り、制服を脱ぎ捨てて憂とベッドに飛び込む。

 そのまましばらく眠り、やがて目を覚ますと夕食をとって、それぞれシャワーを浴びる。

 そして夜中の3時か、盛り上がった時はそれより遅くまでセックスをして、また眠る。

 毎日がそういうサイクルだ。

 休日でも大した変化はなく、学校の授業がセックスに変わるだけ。

 有り得ないけれど、私が推薦入試を受けるとしたら、

 面接で高校生活で打ち込んだものを答える時には細心の注意を払わなければいけない。



94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:51:06.88 ID:qYY8yQWK0


 そう、そもそも大学へ行くつもりも持っていなかった。

 学校に行くぐらいなら、憂と1日中セックスをしているほうが余程よくて――

 自然にそんな風に思える私が、恐ろしいと感じる。

 なんとかしないと、とは思っている。

 思うのは簡単なのだ。

 だが実際にこの状況をなんとかするには、どうすればいいというんだろう。

 洗濯機がごうごう唸りだす。

 さして汚れてもいないシーツを、私は日夜のセックスのたびに洗濯機にかける。

 そして、真っ白なシーツを毎日ベランダで太陽に当てている。

 それが傍から見ても不自然だということに気付きながら。

唯「……ん」

 脱衣場を出ても、まだしばらく洗濯機のざわめきが耳の奥に残っていた。




96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:54:06.30 ID:+vMoBVlVO

>学校に行くぐらいなら、憂と1日中セックスをしているほうが余程よくて

さらりとヤバい





95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:54:05.19 ID:qYY8yQWK0


 憂と入れ替わりにシャワーを浴び、その後憂の作った朝食を食べる。

 制服を着せあって髪を整えてもらい、洗濯の終わったシーツを干して、

 なんとなくまたキスをしてから学校へ向かう。

 通りすがる私と同じ色のタイを結んだ子たちは誰も、

 どこの大学を目指すかと神妙な顔で話していた。

 桜ケ丘高校の進学率は高い。

 中には就職をする子もいるらしいが、既に何もしないつもりでいる生徒は私ぐらいかもしれない。

 憂と繋いでいる手に汗がにじむ。

憂「お姉ちゃん、どうかした?」

 焦りを感じているのが憂に伝わってしまう。

唯「ううん、なんでも。ただ……」

憂「ただ?」

 言い淀んだ先を言えないまま、歩き続ける。



97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 01:57:16.11 ID:qYY8yQWK0


憂「お姉ちゃん?」

唯「……大丈夫だよ」

 どこが大丈夫なのやら全く根拠はないが、憂の手前強がった。

憂「そっか。大丈夫だね」

 言いながら憂は、私の手をぎゅっと握る。

 ――やっぱり、どうにかしなきゃ。

 憂の優しく柔らかい手の感触に、強く思う。

 そしてまた、どうすればいいのかと落胆するのだった。

 正門をくぐると、4体の異色が散らばって立っているのに気付く。

憂「なにあれ」

唯「着ぐるみ……?」

 通りかかる生徒たちに何やら声をかけているようで、

 ビラを配っているのも遠目から確認できた。



98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 02:00:02.35 ID:qYY8yQWK0


唯「なんなのかな」

憂「ちょっと見てみる?」

唯「ん」

 そこまではっきり見えたわけではなかったけれど、

 その着ぐるみはけっこう可愛かったように思う。

 私と憂は、一番近くにいた犬の着ぐるみのところへ歩いていく。

犬「けいおんぶー、けいおんぶいかがっすか~」

 近付くにつれ、着ぐるみの中身が誰だかわかってきた。

唯「あれっ、りっちゃんじゃん!」

犬「おっ唯、おはよーさん」

憂「お姉ちゃん知り合い?」

唯「うん、りっちゃん。2年のときから仲いいの」



99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 02:03:24.31 ID:qYY8yQWK0


憂「り、りっちゃんさん?」

犬「律な、田井中律」

憂「あぁ、律さんですか……」

 りっちゃんは暑苦しそうに、着ぐるみの頭を外した。

 おでこには大粒の汗が浮いている。

律「それにしても唯、よく私だって分かったな」

唯「りっちゃんは動きが独特だしね~」

律「この上から分かるほどかよ……」

 ビラを持った手で、りっちゃんは着ぐるみの頭を叩く。

唯「でも、着ぐるみなんて着て何してるの?」

律「見りゃわかるだろ、ビラ配り。勧誘の時期なんだけど、一人も来なくってさぁ」

唯「勧誘?」

律「……えっと、部員を増やさなきゃなんないんだ。来年の為に」



100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 02:06:08.39 ID:qYY8yQWK0


唯「へぇー……」

 人のことは言えないが、大変だなと思った。

律「妹さんどう? 軽音部」

憂「結構です」

律「くはっ! ちくしょう、もうあっち行けよぅ!」

唯「またね、りっちゃん。行こう憂」

憂「さよなら律さん。また」

 軽く頭を下げた憂の手を引く。

 昇降口に至るまで、他の着ぐるみに話しかけられる事態はなかった。

 ブタとネコと、あと馬がビラを配っていて、

 その光景、というよりは着ぐるみたちの姿が強く胸に残っていた。




101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 02:07:41.01 ID:mFoyYbB70

軽音部ですらないのか



104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 02:11:24.81 ID:+vMoBVlVO

軽音部に入ってなかったのか





103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 02:09:08.76 ID:qYY8yQWK0


 下駄箱で、つないだ手が離れる。

 その後はもう、次に離すのが切なくなるだけので隣を歩くだけだ。

 階段下で別れると、振り返らずに駆けあがってしまう。

 教室に行って、憂のいない寂しさから切り替えるために和ちゃんに抱き着いた。

唯「おっはよう、和ちゃん」

和「あら。おはよう唯」

 和ちゃんは3年生になってからというもの、

 教室での休み時間は英単語帳を開いて過ごしている。

 後ろから覗きこむと、見開き全て知らない単語だった。

唯「和ちゃん見た? りっちゃん達の」

和「律たちの? 何?」

唯「校庭で着ぐるみ着てビラ配りしてるんだよ。可愛かったなぁ……」

和「あぁ、あれ軽音部なの……可愛い?」



105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 02:12:06.59 ID:qYY8yQWK0


 それから和ちゃんと一緒に単語帳を声に出して読んで暇をつぶした。

 じきに担任の山中先生がやって来て、

 少し遅れてりっちゃん、澪ちゃん、ムギちゃんが駆けこんできた。

 ホームルームが始まり、苦痛な授業の時間がやってくる。

唯「ふぁぁ……あ」

 そういえば、この学校の軽音部の成り立ちは少し特殊だ。

 りっちゃんから聞いた話でしばらく忘れていたけれど、

 数学が始まって頭が空っぽになってふいに思い出した。

 私が入学した年、軽音部は廃部になったらしい。

 それまで在籍していた部員が去年で全員卒業していて、

 りっちゃん達3人が入部したのだけれど、部活動は4人いなければ廃部にさせられてしまう。

 部員を集められず、その年はあえなく軽音部は廃部となったそうだ。



106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 02:15:05.42 ID:qYY8yQWK0


 しかし3人はあきらめなかった。

 ベース、ドラム、キーボードしかいない状況で練習を続け、

 翌年の春に山中先生をギターに迎えてオリジナル曲で新入生歓迎ライブを開いた。

 その結果、梓ちゃんというギター担当の子をつかまえて、

 ついに4人の部員が集まり、軽音部は正式にこの学校の部活動として認められた。

 そういう大変な経緯もあってか、

 私の目から見ても軽音部は強く結束しあっている。

 この並べ方はおかしいかもしれないけれど、それこそ私と憂と同じほどに。

和「ゆい。唯っ」

 振り返った和ちゃんに、頬を軽く叩かれる。

唯「……ほぇ?」

和「当てられてるわよ。16ページ」

唯「えっ、16?」



107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 02:18:04.78 ID:qYY8yQWK0


 「そう、16ですね。まぁこれは昨日の復習ですから解説は簡単に……」

和「……運が良かったわね」

唯「……うむ」

 声を落として頷きあう。

和「唯。部活もバイトもしてないんだから、勉強くらいしたら?」

 大きくため息を吐き、和ちゃんは眼鏡拭きを取り出す。

和「だいたいそんなに時間余らせて、何してるのよ」

唯「う、うぅ……まぁ、ゴロゴロと」

和「勉強だったらいつでも教えてあげるわよ?」

唯「……考えときます」

和「ま、気が向いたらね……いつでも言って」

 眼鏡を拭き終わり、再度かけると和ちゃんは前を向いた。

 私はしばらく和ちゃんの後ろ髪を見つめていたけれど、

 ふと思うことがあって、その肩を叩いた。



109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/22(火) 02:21:07.51 ID:qYY8yQWK0


唯「ねぇねぇ、和ちゃん」

和「なに?」

唯「勉強って……楽しい?」

 和ちゃんはちらりと天井に目をやる。

和「稀に楽しいこともあるわ」

唯「……どのくらい?」

和「3日に1回くらい。受験勉強始めてからはだけど」

唯「……そうなんだ」

 頷き、和ちゃんはすぐ前を向いた。

 もう授業は前回の復習を終えて新しい範囲に入っているらしい。

 私は机に伏せた。

 勉強じゃ、だめだ。



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唯「お母さんには黙ってようね」#1
[ 2011/02/23 00:43 ] シリアス | 唯憂 | CM(0)

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