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澪「忘れたのか? 私にはファンクラブがついてるんだぞ?」#1
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 20:06:25.91 ID:hVzeTrRP0
第1会議室。
桜が丘高校で最も大きな会議室であるこの部屋は、
すっかり澪ファンクラブに私物化されていた。
和「澪のパンツはー!」
佐「縞パンツ!」
幹部「縞パンツ!」
幹部「縞パンツ!」
幹部「縞パンツ!」
幹部「縞パンツ!」
幹部「縞パンツ!」
幹部「縞パンツ!」
幹部「縞パンツ!」
和「全員揃ってるわね」
澪「なあ、この挨拶やめにしない?」
今ここには澪ファンクラブ会長の和、
そして幹部の面々と秋山澪がいる。
澪ファンクラブの幹部会議が行われるのだ。
議題はもちろん、澪の出生証明書がARCHに奪われたことについて。
議長は和だが最終議決権は澪にある。
またこの場に集まっている幹部たちはみな佐々木派の人間であるので
この会議に和の意向が反映される余地はない。
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 20:08:35.08 ID:hVzeTrRP0
和「みなさんも既に聞いていると思いますが、
秋山さんが在日だということの証拠である
出生証明書が反体制組織ARCHに奪われました」
幹部「奪われた者の責任は?」
和「それは今話し合うべきではありません。
まず早急に考えなければならないのは、今後の対策」
幹部「あれが公表されると命取りだ」
幹部「ファンクラブは崩壊する」
幹部「なんとかして取り戻さねば」
幹部「しかし本当にARCHの手に渡っているのか」
和「立花姫子がARCHのメンバーだった。
それを考えるとARCHに渡ったと考えるのが妥当でしょう」
幹部「ならば早く手を打たねばなるまい」
幹部「ARCHが動き始める前に」
佐「待ちなさい。そう焦ることもないわ」
幹部「どういうことか」
幹部「説明を求む」
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 20:11:56.20 ID:hVzeTrRP0
佐「そう、やつらは出生証明書を武器に動き出す。
つまり逆にやつらを釣ることも出来るわ」
幹部「なるほど」
佐「ARCHの過激派は夏休み前の吹奏楽部大逆事件で一掃できた。
となれば今のARCHは穏健派が主流ということになるわ」
幹部「となるとどうなる」
佐「吹奏楽部大逆事件のような無茶な行動はしない。
やるならしっかりした確実な方法で来るわ。
そして仲間を助けるために、迅速に」
和「だとしたら、狙いは澪ね」
澪「え、私?」
佐「でしょうね……
出生証明書で秋山さんをARCH側に引きずり込もうとする。
それが一番確実な方法だものね」
和「考えられる作戦としてはこうね。
澪を一人でくるようにメールで呼び出して
のこのこやってきたところに出生証明書を突きつける」
澪「じゃあ、呼び出されても行かなきゃいいんだな?」
佐「いや……逆に利用させてもらいましょう」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 20:16:51.76 ID:hVzeTrRP0
和「利用?」
佐「ええ。秋山さんの偽物を立てるのよ」
幹部「偽物なんて用意できるのか」
幹部「秋山さんのそっくりさんなどいるのか」
佐「うちのクラスに居るわ、高橋風子さんって言ってね。
メガネを外してちょっと釣り目に見えるようにメイクすれば
あっという間に秋山さんよ。
背格好も同じくらいだし、髪型なんて秋山さんそのもの」
和「そんなに似てたかしら」
佐「彼女もファンクラブの会員だから、協力してくれるわ」
澪「高橋さんなら騙せそうだな。
じゃあそれで頼むよ」
佐「ええ、分かったわ」
和「ところで高橋さんを影武者にしている間、
ホンモノのほうはどうするの?」
幹部「地下壕にでも隠れていてもらえばいい」
幹部「秋山さんが二人いるのはおかしいからな」
和「地下壕って……」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 20:21:52.04 ID:hVzeTrRP0
ここに集まった幹部連中は
もはや澪への忠誠心など持ち合わせていない。
佐々木と同じく権力に固執するだけの者たちだ。
だからこそ澪を地下壕にぶちこめ、などという
乱暴な提案も平気でできる。
佐「秋山さん、それでいいわよね?」
澪「えー……まあ、仕方ないな……」
佐「賛同してくれてありがとう。
早いうちに出生証明書を取り戻して自由にしてあげるわ」
澪「ああ、頼むよ……
私もあれを公にされたくはないからな……」
和「……本当にいいの? 澪。
嫌なら嫌って言ってくれていいのよ」
澪「嫌だけど、仕方ない。私はみんなを信じてるから、
きっと早くあれを奪還してくれるって」
佐「ええ、秋山さんのために、一刻も早く奪い返してみせるわ」
和「……」
佐「ではこの後、秋山さんには早速地下壕に行ってもらうから」
和「じゃあ今日の幹部会議はここまでね。
最後に澪ファンクラブの歌を歌って解散にするわ」
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 20:26:52.67 ID:hVzeTrRP0
地下壕。
澪「いつ来ても不気味だなあ、この地下壕は……」
佐「不気味なのは廊下だけよ。
部屋の中はちゃんとしてるから」
澪「それならいいんだけど」
佐々木は地下壕の一番奥、
扉にビップルームと書かれた部屋に澪を案内した。
その部屋は床に絨毯が敷かれ、綺麗な壁紙が貼られて、
ベッド、ソファ、マンガやゲームなどが揃っていた。
佐「食事は一日三回、他の会員に持ってこさせるから。
あ、授業中と完全下校後は無人になるからね」
澪「ええっ!? 誰もいなくなっちゃうのか?」
佐「音楽でもかけてれば怖くないでしょ。
あと、この部屋から出ちゃダメよ。絶対に」
澪「う、うん」
佐「着替えは明日高橋さんに持ってきてもらうから。
それまでは制服で我慢して。
じゃあ私はこれで」
澪「ううー……早く解放してくれよー……」
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 20:31:52.53 ID:hVzeTrRP0
翌朝、秋山家。
風子「おはようございます、お父さん、お母さん」
母「え、ああ、おはよう……」
風子「朝御飯はいりません。
それでは私、学校へ行きますので」
母「行ってらっしゃい……」
父「いってらっしゃーい」
母「ちょっとあなた。
昨夜からなんだか澪の様子がおかしいんだけど」
父「そうかあ? 普通だろ」
母「いやいや絶対普通じゃないニダよ」
父「大丈夫だって。お前は心配しすぎなんだよ。
中学の時もなんかアニメに影響されて変な感じになってたろ。
また別のアニメにはまったんじゃないのか」
母「まったく、高校生にもなってアニメだなんて」
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 20:36:52.14 ID:hVzeTrRP0
学校。
風子が校門をくぐると
待機していたファンクラブの会員たちが風子の護衛についた。
ちなみに澪と入れ替わっていることは、一般の会員たちは知らない。
「秋山さん、お荷物をお持ちします!」
風子「ええ、お願い」
「秋山さん、最近反体制者が活気づいているとの噂があります! お気をつけください!」
風子「あなたたちが守ってくれるんでしょ」
「秋山さん、今日の時間割は現国、数学、体育、世界史、英語、生物です!」
風子「体育はサボるわ」
「秋山さん、今日は一段と可愛いですね///」
風子「ありがとう」
そんな風子たちを見つめる反体制者たち。
梓「やはり警備は厳重ですね」
佐藤「大丈夫、私たちの作戦なら成功するわ」
エリ「決行は今日の昼休みだよ。いいね」
梓「はい」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 20:41:52.28 ID:hVzeTrRP0
そして昼休み。
「秋山さん、パン買ってきました!」
風子「ありがとう……ん、メール?」
風子が持っているのはもちろん澪の携帯。
携帯をひらくと唯からのメールが届いていた。
文面は以下のとおり。
『澪ちゃん、突然こんなメールしてごめんね。
どうしても澪ちゃんに伝えておきたいことがあるの。
大事な話だから、二人きりで言いたい。
昼休み、東校舎の屋上に一人できてくれる?』
風子はそのメールを読んで、
携帯の画面を佐々木に見せた。
風子「すごいわね、本当に呼び出しが来たわよ。
反体制者の連中も単純ね」
佐「まだ喜ぶのは早いわよ、
その反体制者どもを一掃するまでが計画なんだから。
これが成功したらあなたを幹部に昇格させてあげるわ」
風子「そう、それは頑張らなくては」
携帯を閉じる。
風子は不敵に微笑んで、
東校舎の屋上へと向かう。
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 20:47:41.96 ID:hVzeTrRP0
昼休み、東校舎屋上。
ここは校舎内に出入りする扉以外は何もない……はずなのだが、
今は屋上の一角に大量のダンボール箱が積み重ねられていた。
その陰に梓、紬、エリ、アカネの4人が隠れて様子を伺っている。
かなり怪しい。
屋上にやってきた風子もダンボールに気づいたが
あえて無視して、すでに到着していた唯の方へと歩み寄っていく。
唯「あ、来てくれたんだ」
風子「うん、約束通り一人で来たよ。
それで大事な話ってなんなんだ?」
唯「澪ちゃんにだけ伝えたかったことなの……」
風子「え、それって……///」
唯「……」
風子による澪の口調の模倣は完璧であった。
目の前にいる唯も、遠くから見守る梓たちも、
この澪が偽物だと疑いすらしない。
唯は唯で、完全に澪を騙せていると思っている。
梓たちも作戦の成功を信じて疑わない。
全員(駄目だ、まだ笑うな……)
141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:06:09.24 ID:hVzeTrRP0
唯「で、話って言うのがね……」
風子「うん」
唯「あずにゃん」
梓「はい」
唯に呼ばれて、出生証明書を携えた梓が
ダンボール箱の陰から歩み出る。
風子「な、なにやってるんだ梓、
こんなところで……」
梓「澪先輩に、見せたいものがあって」
一歩一歩、風子に近づいていく梓。
梓(これを澪先輩に突きつけて脅せば
澪先輩をこちらに引きこむことが出来るはずだ……
でもこんなことくらい向こうも予測しているはず……
このタイミングでファンクラブのヤツらが飛び出してきて
私たちを一網打尽にすることも……いや、
そんなことがないようにこの東校舎屋上を選んだんだ。
誰も隠れられる場所はない……
ファンクラブのヤツらなんていないはずなんだ……
でもなんなんだろう、
この嫌な胸騒ぎは……)
風子「……」
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:10:39.01 ID:hVzeTrRP0
梓「っ!!」
梓はピタリと脚を止めた。
さらに大きく目を見開いて、わなわなと唇を震わせる。
冷や汗が頬を伝う。
尋常ではない様子の梓に、唯が問いかける。
唯「ど、どうしたの? あずにゃん」
梓「……に、偽物です」
唯「え?」
梓「その澪先輩は偽物です!!
唯先輩、はやく逃げてください!!」
唯「ええええっ!?」
風子「……」
紬「偽物ってどういうこと?
どう見ても澪ちゃんじゃ……」
梓「おっぱいが2cm足りません!!
私の澪っぱい観察眼は確かです、はやく逃げて!」
梓に言われて慌てて逃げようとする唯の腕を
風子がガッシと捕まえた。
風子「ふふふ……バレてしまってはしょうがないわ」
146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:15:56.55 ID:hVzeTrRP0
唯「ひいいいいい!」
風子「出てきなさい、お前たち!」
風子の号令と共に
校舎の外壁に張り付いて隠れていた
ファンクラブの会員たちが一斉に屋上へと上がってきた。
その数およそ20。
風子「澪のパンツは!」
会員達「「縞パンツ!」」
紬「なっ、そんな場所に隠れてたなんて」
エリ「まるで忍者だねっ」
佐藤「そ、そんなこと行ってる場合じゃないでしょ!!」
風子「さああなたたち、出生証明書を出しなさい。
おとなしく言うことを聞かなければ……
どうなるか分かってるわよね」
梓「くっ……こうなったら」
風子「ふふん、ここにいる戦闘員たちに出生証明書を見せつけても無駄よ。
こいつらはみんな佐々木さんの直属部隊、
秋山さんへの崇拝心なんかかけらも持ち合わせていないからね」
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:20:49.21 ID:hVzeTrRP0
佐藤「ど、どうするの?」
エリ「どうするって言ったって……」
紬「……」
風子「こちらに従う気はない、ということね……
ならばこちらも遠慮なく行かせてもらうわ。
お前たち、やっておしまい!」
風子の命令一下、20人の戦闘員が
エリたちを取り囲み、一斉に襲いかかった。
紬「オラオラオラオラオラオラ」
唯「すごい、ムギちゃんが20人相手に互角に戦ってる!」
風子「なんですって!?」
佐藤「私たちは今のうちに逃げよう!」
エリ「えっ、でも唯とムギが!」
梓「今は私たちが逃げるのが先決です!」
紬「あまり時間は稼げないわ……
私のことはいいから、はやく逃げて!!」
エリ「む、ムギ……!」
155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:27:14.24 ID:hVzeTrRP0
そのとき校舎内に通じるドアが開き、
佐々木曜子が姿を表した。
佐「ごきげんよう」
エリ「佐々木さん……!」
佐「あら、もうとっくに全員捕まえられてるもんだと思ったのに。
20人じゃ足りなかったかしら?」
風子「大丈夫よ、今は琴吹さんが粘っているけれど……
すぐに力尽きるでしょうから」
20人の戦闘員に囲まれながらも
必死に戦っていた紬であったが
明らかにバテてしまっている。
もはや気力だけで戦っている状態だ。
佐「ふふん、もうボロボロね。
おとなしく諦めたほうがいいわよ……
琴吹さんだけじゃなく、あなたたち反体制者もね」
梓「だ、誰が諦めるもんですか!」
佐「反骨心だけは立派ね。褒めてあげてもいいわ。
でもそれだけじゃどうにもならないって、
もう身に染みて分かったでしょう?」
梓「ぐぬぬ」
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:32:37.39 ID:hVzeTrRP0
佐「それにしても佐藤さん、瀧さん、
あなたたちがARCHの一員だったなんて。
毎日同じ教室で授業を受けていたのに全然気づかなかったわ」
佐藤「一員どころじゃないわ。
私は副リーダーで、エリはリーダーなのよ」
エリ「アカネ……」
佐「へえー、まさかリーダー自ら最前線に出てくるとはね。
吹奏楽部大逆事件の時にも思ったけれど、
あなたたちは本当に愚かしいわね。そして面白い」
梓「……」
佐「それで、出生証明書を持っているのは誰なのかしら?
リーダーの瀧エリさんかな?」
風子「多分そこのちっこいツインテの子よ、佐々木さん。
この平沢さんはその子を呼んだもの」
佐「ふーん、あなたねぇ。まだ2年生か」
梓「く……」
佐々木は少しずつ梓ににじりよっていく。
佐「私は下級生だろうと、反体制者には容赦しないわよ。
はやく出生証明書をこっちに渡しなさい。
それさえ取り戻せれば澪ファンクラブは永遠に無敵なのよ!」
162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:41:00.98 ID:hVzeTrRP0
1レス分抜けてた>>160の前
佐藤「おらぁっ!」
佐「ぎゃっ!」
佐々木が梓に掴みかかろうとした瞬間、
すきを見てアカネがタックルをかました。
それをモロに食らってしまった佐々木は尻餅をつき、
その上からアカネが抑えこむ。
エリ「あ、アカネ!」
佐「くそっ、何をするの! 私にこんなコトして、ただじゃおかないわよ!!」
佐「はやく逃げて、エリ!
ARCHのリーダーであるあなたまで捕まってしまったら、
今度こそ本当にARCHは……!」
佐「どきなさい、この卑しい反体制者め!」
佐「私には構わないで、はやくっ!」
佐「ちょっと高橋さん! 助けなさい!」
風子「は、はいっ」
風子は佐々木のほうへと駆け寄ろうとしたが
その場からは一歩も動くことができなかった。
風子が捕まえていた唯が、今度は逆に風子をしっかりと捕まえていた。
160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:37:59.90 ID:hVzeTrRP0
梓「逃げましょう、エリ先輩」
エリ「で、でもっ……アカネが……ムギや唯だって」
梓「今ここで全員が捕まってしまうより
仲間を見捨ててでも私たちが生き残るべきなんです!」
佐藤「梓ちゃんの言うとおりよ、
琴吹さんもそろそろヤバそうだから……今のうちに逃げてっ」
エリ「でも、でもっ」
梓「デモもストライキもありませんっ!
ほらっ!」
おろおろとうろたえるエリを見かねて、
梓はその手を強引に引っ張って
屋上から校舎内へと逃げていった。
紬が力尽きたのはそれとほぼ同時であった。
紬「も、ダメ……」ばたん
佐「ええい、いいかげん離しなさい!」がばっ
佐藤「ぎゃっ」
佐「戦闘員は今すぐあの2人を追いなさい!!
どんな手を使っても捕まえて、粛清してしまうのよ!!」
「はっ!」
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:22:13.24 ID:697aZqAh0
会員が在日ってこと知ってるなら公表しても意味ないよね
うんこぶりぶり
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:24:13.35 ID:yvKCaLi80
権力目的の忠誠心の欠片も無い幹部しか知らないだろ
紬が異常に強くても違和感抱かなくなったのは数あるSSのせいだな
154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:26:59.87 ID:697aZqAh0
>>152
幹部じゃない風子が知ってるみたいだよ
159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:36:47.31 ID:yvKCaLi80
>>154
風子はあくまで澪に似ている一般会員だったか
よく判んねぇな
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:39:08.81 ID:hVzeTrRP0
風子は佐々木直属の部下だった
ってことにしといて
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:51:01.71 ID:hVzeTrRP0
律の病室。
ガラッ
梓「……」
エリ「ただいま……」
律「おー、おかえり。
その調子じゃうまくはいか……なかったみたいだな」
梓「ニセモノ作戦にしてやられました……」
律「……他のヤツらはどうした?」
エリ「多分捕まっちゃったと思う……」
律「そうか……出生証明書は?」
梓「それはまだここにありますけど」
律「そうか、それならまだ大丈夫だ。
今度はちゃんと作戦を練って、ファンクラブをぶっ飛ばして、
唯やムギ、アカネを助けだしてやろうぜ!」
梓「はいっ」
律「ほら、エリも」
エリ「そ、そうだね……
いつまでも落ち込んでても仕方ないよね、うん」
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:54:44.41 ID:hVzeTrRP0
律「そーだぜ、エリが落ち込んでるのなんて似合わねーよ。
お前がARCHのリーダーなんだし、
元気なくしてたら他のメンバーも困るぜ?」
エリ「うん、ありがとう律」
律「今日はとりあえず二人とも休めよ。
また明日から行動を開始すればいい」
梓「そうですね……今日はちょっと疲れました。色々ありましたし」
律「はやく帰って寝たほうがいいな」
梓「はい、そうします」
エリ「ちょ、ちょっと待って!」
梓「え、なんですか?」
エリ「家に帰るのはヤバいよ。
私たちのこともう向こうにバレちゃったから……
家の前に張り込んでるに決まってる」
梓「あっ、そうか……!」
律「じゃあどうするんだ?」
エリ「ここに泊まろう」
梓「えっ」
166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 21:58:05.27 ID:hVzeTrRP0
エリ「いいかな?」
律「私は別にいいけど……
病院の人に見つかったら叩き出されるぞ」
エリ「バレないようにするから~」
律「えー……
まあ他に行くとこないんじゃ仕方ないか……」
梓「すみません、ありがとうございます」
律「まあいい、今日は一日中作戦会議だ。
今度こそ澪ファンクラブをやっつけるぞ!」
梓「はい!」
エリ「おう!」
律「で、なにかいい案はあるかね」
梓「ありません!」
エリ「うーん……明日中には行動を起こしたいんだよね……
みんなを助けたいし」
律「まずみんなを助けるのを優先するか」
梓「そうですね、洗脳されちゃう前に……」
168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:02:16.11 ID:hVzeTrRP0
梓「でも助けるって言っても……
捕まったみんなはどこに連れてかれたんでしょうね」
エリ「さあ、それが謎なんだよね……
ARCHでも前から行方を追っているけど、
全然見つからないんだよ」
律「澪ファンクラブしか知らない秘密の場所、か」
エリ「校内であることは間違いないんだけど」
梓「学校の地下に秘密基地でもあるとか」
エリ「あはは、いくらなんでもそれはないよ」
梓「ですよねぇ」
エリ「うーん……どうすればいいんだろ」
梓「てゆーか私たちが反体制者ってバレちゃいましたし
もう普通に学校にいくのも無理ですよねぇ」
エリ「ああ、そっか……
学校でみんなを探し出すってのもムリなんだ……」
梓「やばいですねぇ」
エリ「ファンクラブに見つからないようにこっそり……
っていうのも難しいか」
169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:06:26.17 ID:hVzeTrRP0
梓「やっぱりあれですね。
みんなを助け出すには澪ファンクラブそのものを
潰すしかないのかもしれません」
エリ「でも……二人でやれるかなぁ」
梓「やるしかないです。やってやるんです……
ていうか他のARCHの隊員って協力してくれないんですか」
エリ「先の吹奏楽部大逆事件のせいでみんなビビッちゃって。
今日も協力を呼びかけてみたんだけど、誰も」
梓「そうだったんですか……」
エリ「うーん……私がリーダーに向いてないのかな……なんちて」
梓「そんなことないですよ」
エリ「えへへ、ありがとう……」
律(他のARCHメンバーの協力は得られない……
となるとマジで動けるのはこの2人だけか。
これじゃいくらこっちに出生証明書があるとはいえ
流石にヤバいんじゃないのか……?
こうなったら……いやダメダメ、何考えてんだ私)
その後もろくな作戦が思いつかないまま
時間だけがいたずらに過ぎていった。
面会時間が終わっても梓とエリは病室に残り、
ナースが来たときにはベッドの下に隠れてやり過ごした。
170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:10:36.37 ID:hVzeTrRP0
その頃、地下壕では尋問……
いや、世にも恐ろしい拷問が
絶え間なく続けられていた。
拷問を受けているのは
捕虜収容室にぶちこまれた唯、紬、アカネ、
前からここにいた姫子。
佐々木、風子、和は部屋の外から様子を観ている。
風子は今日の作戦の成功を認められて晴れて幹部に昇格、
地下壕に出入りできるようになったのだ。
佐「うーん、ときめきシュガーは効果がないみたいね」
唯「澪ちゃんの恥ずかしい詞には
免疫ついてるから平気だよー。ね、ムギちゃん」
紬「そうそう、表に出ている歌詞よりも
何十倍もの量を読まされてきたんだから」
佐藤「あなた達すごいわね……
私はもうときめきシュガーだけで……うえっ」
姫子「う……思い出しただけで頭痛が」
佐「やり方を変えましょう。
DVDとモニターを持ってきなさい」
佐々木が部下に命じた。
それを聞いた部下は顔色を変える。
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:12:59.39 ID:yvKCaLi80
そりゃけいおん部員に澪洗脳は効かないよなぁ
④
172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:14:47.20 ID:hVzeTrRP0
会員「ま、まさかアレをやる気ですか……!?
アレは危険度ランクSの拷問、
施された全ての人間が精神崩壊したというシロモノですよ」
佐「うるさいわね、つべこべ言わずに用意しなさい」
会員「は、はいっ」
和「DVDにモニター……まさか、アレ?」
佐「そう、アレよ。
約40人の反体制者を廃人にして
ファンクラブへと寝返らせたアレを使うわ」
風子「アレ……?」
唯「あ、アレって何?」
佐藤「知らないけど……なにかすごい物みたいね……」
紬「40人もの反体制者を廃人にして洗脳したって……」
姫子「ま、まさか……私たちをビビらすために
大げさに言ってるだけに決まってるわ」
会員「佐々木さん、用意できました!」
佐「ご苦労。早速はじめてちょうだい」
会員「はっ!」
173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:16:31.54 ID:KATtpNmU0
精神崩壊してんのにファンクラブへ寝返ったってどういう事なの……
よくわかんないけど支援
176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:18:58.14 ID:hVzeTrRP0
部下はモニターとDVDを部屋の中にセットして、
再生ボタンを押した。
モニターに映し出されたのは
軽音楽部の学園祭ライブの映像だった。
澪がふわふわ時間を歌っているので、
2年前のものである。
唯「ああ、澪ちゃんがパンモロしたときのやつだね」
佐藤「秋山さんのパンツを見せて廃人にしようって?
そんなのにかかるわけないでしょう」
紬「澪ちゃんがパンツ見せるシーンなら
私たちもDVDで何度も見てるわー」
姫子「何が出てくるかと思ったら、こんなのか……」
佐「ふっ……余裕こいていられるのも今のうちよ」
和「高橋さんは見ないほうがいい……刺激が強すぎる」
風子「へ?」
モニター内では既に演奏が終わっていた。
ひとしきり拍手喝采を浴びた後、
澪が観客席に背を向けて、
退場しようとしたところで
ついうっかりコードに足を引っ掛け、
そのまま転んでしまい……
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:23:34.80 ID:hVzeTrRP0
唯「……あれっ?」
紬「止まった?」
そう、映像は止まってしまったのだ。
澪が体制を崩してパンツが見えるその直前で。
佐「ふふん」
映像が自動的に巻き戻される。
演奏終了後からまた再生され、澪が後ろを向いて足を引っ掛けて
転ぼうとした瞬間、また映像は止まってしまった。
唯「ああっ! また止まったっ!」
紬「これじゃパンツが見えないじゃない!」
その後も何度も何度も巻き戻され、
何度も何度も同じシーンで停止した。
和「……この映像を見る人間は無意識のうちに
澪のパンツが見えるシーンをクライマックスに置く。
当然そのクライマックスに向けて見る者の心は高ぶっていく……
しかしその直前で寸止めを食らうことによって
消化されなかった期待感がストレスとなって蓄積される。
そのストレスを解消するには澪のパンツを見るしかない……
澪のパンツというクライマックスを迎えるために映像にかじりつき、
そうなるほどに余計ストレスが溜まって最終的に精神が崩壊する……恐るべき拷問だわ」
風子「なんやそれ」
180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:24:37.39 ID:yvKCaLi80
予想外でした
これは拷問だわ
182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:25:52.55 ID:YHgnROcUi
なるほど、TV放送を見てたヤツと同じ心理になるワケかw
185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:28:07.84 ID:hVzeTrRP0
唯「見せろ! 見せろ! パンツ見せろォ!!!」
紬「なんでここで止まるのよぉ、ふざけるんじゃないわよ!!」
佐藤「……」
姫子「唯もムギもやばいんじゃない……?」
↑効いてない二人
佐「出生証明書の所在を吐いたら続きを見せてあげるわ」
唯「あずにゃんが持ってるよ!!!」
佐藤「あっさり言うなよ!!」
佐「中野梓が持ってることくらい分かってるわよ。
その中野梓がどこにいるかを聞いてるの」
紬「知る訳ないでしょう!!」
佐「……あなたたちが活動拠点にしていた場所とかはないの?」
唯「澪ちゃんのパンツ! 澪ちゃんのパンツ!」
紬「縞パンツ! 縞パンツ!!」
和「ちょっとやりすぎてしまったみたいね。
もうまともに会話が出来る状態じゃないわ」
佐「ちっ……」
188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:32:18.62 ID:hVzeTrRP0
佐「もういいわ、モニターを片付けなさい」
会員「はっ」
唯「ああっ、まだパンツ見てないのにィ」
紬「片付けないで続きを見せてよぉ」
佐藤「いいかげん目覚めなさい!!」バコッボカッ
唯「ぶべっ」
紬「げふっ」
姫子「……」
佐「うーん、他に拷問は何があったかしらね……
ときめきシュガーもモロパン寸止めも効果ないとなると……」
和「あまり手荒なことはするんじゃないわよ」
佐「分かってるわよ、うるさいわね」
和「じゃあ私、生徒会の用事がまだ残ってるから」
佐「そう、それじゃあね」
和「ええ、また明日」
佐「……」
189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:36:28.31 ID:hVzeTrRP0
風子「真鍋さん……なにかクサイわね」
佐「あなたも気づいた?」
風子「ええ。何か企んでる感じがするわ」
佐「ただ焦っているだけよ。
澪ファンクラブが自分の手に負えないくらい
力をつけてしまったことにね。
会長といっても所詮はお飾りでしかないんだから
真鍋さんは黙って会長の椅子に座っててくれればいいものを」
風子「何か仕掛けてくる、ってことはない?」
佐「まさか。何ができるの」
風子「あなどらないほうがいいわ。
彼女は相当の切れ者よ。特に今はこんな状況だし……」
佐「切れ者ねえ。じゃあ分かったわ、
真鍋さんに見張りでも付けておくことにする」
風子「見張り……真鍋さん本人が容認するかしら」
佐「建前は、激化が予想されるARCHの攻撃からの護衛のため……とでもしておきましょうか」
風子「なるほど」
佐「杞憂だとは思うけど、念には念を入れておくのも
悪くはないはずよね」
190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:40:38.26 ID:hVzeTrRP0
翌朝。
梓「ふぁぁー……あ痛っ」
律の病室、ベッドの横の床に寝転んで
一夜を過ごした梓とエリ。
梓が目覚めたときには隣で寝ていたはずのエリは
いなくなっていた。
律「おう、起きたか」
梓「今何時ですか……」
律「7時前」
梓「エリ先輩は?」
律「便所」
梓「……」
律「どーだ、寝てる間になんか良い作戦は思いついたか?」
梓「いえ、まったく……
今日中には決着を付けないとヤバいんですけど……
いつまでもここに隠れてるわけにもいかないし」
昨夜、梓は親に「今夜は帰らない」と電話をかけたとき
かなり心配されてしまったのだった。
何日も帰らずにいると間違いなく警察を呼ばれるだろう。
191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:44:48.75 ID:hVzeTrRP0
そうなれば自分の所在もバレて
澪ファンクラブの連中に捕らえられ、
出生証明書を奪われてしまう。
梓(そーだ、出生証明書だけどこかに隠せば……
いや、どちらにせよ私は反体制者なんだから
澪ファンクラブの狩りの対象になるんだ。
私もエリ先輩も捕まっちゃったら、
もう澪ファンクラブに対抗出来る人間は……)
なるべく早く澪ファンクラブを倒さなければならない。
しかし二人だけではどうにもできない。
いい作戦も浮かばない。
八方塞がりだった。
梓「……」
律「なあ」
梓「はい?」
律「……実はな、まだ誰にも言ってないことがあるんだ」
梓「な、なんですか……?」
律「お前が澪の出生証明書を持ってきた日のことだ。
お前らが病室に来る前に、
和が私の見舞いに来たんだよ」
梓「わ、和先輩が?」
192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:45:47.88 ID:yvKCaLi80
わ先輩!
193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:45:52.35 ID:6bR37dWV0
梓「わ、和先輩が?」
おい
194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:47:22.84 ID:XmHyXsdyO
わ先輩wwwwww
やっちまったなww
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:48:58.72 ID:hVzeTrRP0
律「ああ。
それで、私に協力して欲しいって言ってきたんだ」
梓「協力?」
律「澪ファンクラブも一枚岩ではないらしい。
反体制者を潰して回ってるのは一部の過激派で、
権力に執着しているヤツらがそうやって
澪ファンクラブの絶対的な支配体制を作ろうとしてるんだと」
梓「和先輩は違うんですか」
律「あいつはそんな状況に手を焼いてるらしい。
澪もその過激派側についてるからどうしようもできないって。
それで私に、ファンクラブに入って
澪を和側につくように説得してくれって言われて」
梓「OKしたんですか?」
律「するわけないだろ。
あいつは澪ファンクラブの会長、私らの敵だぜ」
梓「ですよね」
律「でも嘘を言っているような感じでもなかった」
梓「……」
律「なあ、どうせ手詰まりなんだ。
ここは少しの可能性に賭けてみるのも……」
196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:53:09.76 ID:hVzeTrRP0
梓「ば、バカ言わないでください。
もしそれが罠だったらどうするんですか?」
律「そりゃ確かに罠かもしれないけど、
このままじゃ何も出来ないんだ。
それならいっそ……」
梓「和先輩は澪ファンクラブの会長、
私たちが倒すべき敵です。
敵に協力するなんて、ワケわかんない真似できません」
律「梓……」
梓「なにかあるはずです。
私たちだけでも澪ファンクラブを倒す方法。
きっと何か……」
律「……」
梓「タイムリミットぎりぎりまで考えますから、
律先輩もなにか考えてください」
律「ああ……」
ガラッ
エリ「ただいまー。あれっあずにゃんも起きたの?
おっはよーう」
梓「おはようございます……」
198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 22:57:20.78 ID:hVzeTrRP0
梓「てゆーかどうしたんですか、そのパジャマ」
エリ「あー、律に借りたんだよ。
サイズ全然合ってなくてきついけどー」
梓「確かにピッチピチですね」
律「おい、私を憐れみの目で見るな。
梓もパジャマ貸してやるから顔洗ってこいよ。
制服のままじゃ怪しまれるぞ」
梓「はあ、じゃあ貸してください」
律「50着くらいあるから好きなん選べ」
梓「じゃあこれにします」ぬぎぬぎ
律「おー、似合う似合う」
エリ「ぶっかぶかだね(笑)」
梓「うるさいです」
ところでさっぱり出番のない澪はというと、
偽物作戦が終わったあとも地下壕に監禁されていた。
澪「うんこしたい」
201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:01:31.00 ID:hVzeTrRP0
地下壕のVIPルームから廊下に出る澪。
ファンクラブの人は誰もおらず、地下壕はひっそりしている。
澪はトイレを求めて、入り組んだ地下壕の中を彷徨った。
澪「あれ、トイレどこだっけぇ?
たしかこっちを右……いや左? ひぎみだり?」
いつもは地下壕を警備している
ファンクラブ会員にトイレに連れていってもらっていたので、
澪はトイレまでの道のりを覚える努力をしていなかったのだった。
澪「あれー、どこだここ」
資料室、休憩室、武器庫と書かれた扉の前を通り過ぎ、
澪は行き止まりにぶちあたった。
壁には何も書かれていない扉が一つ。
澪「ここだっけ?」ガチャ
澪は躊躇なく扉を開いた。
そこはトイレではなかった。
その部屋にあったのは、
ロープでぐるぐるに縛られた4人のクラスメイト。
唯「み、澪ちゃん!?」
佐藤「なんでこんなところに……」
澪「ゆ、唯? ムギに、佐藤さん、それに立花さんも……!
いったい何やってるんだ?」
204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:05:41.76 ID:hVzeTrRP0
病院の中庭。
いつまでも病室に居座っていても怪しまれるので
梓とエリは中庭のベンチへと移動していた。
二人は今後の作戦を話し合うはずだったが
お互いにいい案はまったく浮かばなかった。
エリ「……」
梓「……」
エリ「……ごめんね」
梓「え、何がですか?」
エリ「私がしっかりしなきゃいけないのに……
こんなダメな先輩で」
梓「別にそんなことないですよ」
エリ「昨日だって……みんなが捕まっちゃったのも、
私のせいで……」
梓「何言ってるんですか、エリ先輩のせいじゃありませんよ。
偽物作戦なんて誰も予想できなかったんですから」
エリ「でも……」
梓「……」
205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:10:03.57 ID:hVzeTrRP0
梓「かーっ!!!」
エリ「!?」
梓「もう、今さらグチグチ言ってもしょうがないでしょ!
今考えなきゃいけないのは、これからどうするか! 未来の話です!」
エリ「あずにゃん……」
梓「あなたはARCHのリーダーなんですから
リーダーらしく堂々としててください!
ルルーシュも言ってましたよ、まず王様から動かないと部下がついてこないって」
エリ「……」
梓「とにかくまだ負けたわけじゃないんですから、
私たちにできることをやりましょう。
弱音は負けてから吐けばいいんです!」
エリ「そうだね……ごめんねあずにゃん、
私ちょっと弱気になっちゃってたよ」
梓「分かればいいんです。
あとあずにゃんって呼ぶのやめてください。
そう呼んでいいのは唯先輩と
二人きりの時の澪先輩だけです」
エリ「よーし、今日中に澪ファンクラブをやっつけるぞ!」
梓「おー!」
206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/02/27(日) 23:14:13.96 ID:hVzeTrRP0
エリ「で、何をしたらいいだろう」
梓「うーん……そこが問題ですよね」
エリ「ぶっちゃけ手詰まりなんだよねぇ……」
梓「うかつに行動を始めると
澪ファンクラブに見つかって捕まるでしょうし」
エリ「もう出生証明書を大量にコピーしてばらまくか」
梓「唯先輩と同レベルの発想ですね……
てゆーかもう最初からそうしとけばよかったなあ」
エリ「今からやろうとしても実行前にファンクラブに捕まるのがオチか」
梓「間違いないですね」
エリ「うーん……」
梓「……」
エリ「んんー……」
梓(ファンクラブの過激派を排したがっているという和先輩……
もう律先輩が言ったとおりに、そっちに賭けてみるか……?
いや、もし罠だったら取り返しが付かないし……
でもこのままじゃどっちにしろ……)
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