SS保存場所(けいおん!) TOP  >  日常系 >  けいおん!の真鍋和ちゃんはチェケラチョイかわいい#1

お知らせ

SS保存場所は移転しました。
現在けいおん!関連の更新はしていません。
今後更新するかは未定です。
SS保存場所






けいおん!の真鍋和ちゃんはチェケラチョイかわいい#1 【日常系】


けいおん!の真鍋和ちゃんはチェケラチョイかわいい より
http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1298977356/l50

けいおん!の真鍋和ちゃんは過去スレ可愛い




397 名前:思ったより上手くまとまらんかった:2011/03/03(木) 22:30:22.08 ID:h9otyYg80

生徒会長の朝は早い。
とは言っても、
まさか夏休みの初日からこんな早くに起きるとは思わなかった。
それもこれも、融通の効かない目覚まし時計のせいだ。
休日の朝六時からりーりー鳴って、迷惑な事この上ない。

「眠い……眠いん、だけど」

寝ぐせのついた髪の毛を撫で付けて、布団から窓の外を見る。
カーテンを透かして入ってくる日光が、
完全に私を夢から引き剥がそうとしている。

「ちぇ」

これじゃあ寝られないな、と思ってそのまま布団から出た。
一階にドタドタと降りて、シャワーを浴びる。
少し汗ばんだ夏の朝に、冷たいシャワーはとても心地良い。
髪を乾かすと、
せっかく真っ直ぐに降りた髪の毛がまた耳の辺りで跳ねて、なんだか可笑しい。

「さ、て」

そのままシャツとジーンズという
色気もなにもない服に着替えて、ソファに横になる。
やっぱり寝られない。
朝から蝉がじーわじーわと鳴いていて、嫌がらせのように感じられる。

今日一日、こんなに早い時間に始まった日を、
何もせずに過ごすなんて損な気がする。
それで、また二階に上がって机の上の携帯電話を手にとった。

幼馴染なんだから、朝っぱらからメールするくらい許してよね?




398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/03(木) 22:32:03.87 ID:h9otyYg80

朝六時。唯は絶対に起きてない。
たるんだ唯を起こすくらいのつもりで、メールを送る。

『今日暇かしら、遊ばない?』

送った後で、また一階のソファに座る。
外の蝉の声はどんどんと大きくなっていく。
じーわじーわが何度も重なって、
耳に張り付いて離れなくなったころ、返信がきた。

『ごめんね、今日はみんなと合宿の準備に行くの。
 っていうか寝てるんです、マジで』

ぱたん、と携帯電話を閉じて、横になる。
それでもセミは泣き続けている。
なんだ、もうちょっとくらい寝たっていいじゃないか。
抗議したってセミは鳴く。

何だって言うんだ。
暇なのに寝かせてくれないなんて、あんまりだ。

蝉の声に飲まれて気が変になりそうだ。
自分たちですら仲間と一緒に鳴いているのに、
独りぼっちの休日は楽しいですか、と馬鹿にされているような気になる。

負けられない。
私はあえて蝉の声に直に囲まれるために、外に出た。

それで外に出てみると中々気持ちがいい。
今まで部屋に響いていた蝉の声も、
透き通るように高い空の方へ飛んでいって、二度とは落ちてこないようだ。
反対に、これから来るべき熱気の前にあって、空気は澄んでいて涼しい。

さっきとは打って変わって、ちょっと得した気分だ。



399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/03(木) 22:33:48.41 ID:h9otyYg80

流石に連休始めなだけあって、通りには人が殆どいない。
こうも一人だと却って清々しい気分で歩けた。
けれど残念、それも直ぐに終わった。

「あれ……」

私の目にうつるのは、道端に屈んでいる、
ふぉーりんらぶ、と書かれた訳の分からないセンスの部屋着を着た、
柔らかい茶色の髪をした女の子の姿だった。
どこからどうみても唯だ。

「唯?」

そう言って、唯と思しき人が振り向くまでに、
夏の暑さで不必要なほどエネルギーを貯めた頭には、様々な考えが浮かんだ。

嘘、だったのだろうか。
さっき寝ていると言ったのに、どうして今ここにいるのか。
誰と会うのか、どうして私じゃないのか。
そもそも最近唯は……

「お姉ちゃんじゃないよ、私」

私のくだらない考えを晴らすように、そ
の子は振り向いて自分の髪をゴムで括ってみせた。
唯ではなく、妹の憂だ。

「あら、ごめんなさい」

私は憂に、そして心のなかで唯に謝った。



400 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/03(木) 22:35:22.22 ID:h9otyYg80

憂はポケットからハンカチを取り出して、しっとり汗ばんだ額を拭った。
私がじっと見つめていると、

「ゴミ捨てに来たの。和ちゃんは、散歩?」

と訊いてきた。
散歩なんてほどのものでもないが、なんと答えればよいか分からず、

「まあ、そんなもの」

とだけ答えた。そっか、と微笑む憂はやけに大人びているように見えた。
彼女が私に背を向けたときに見せたうなじは白くて綺麗で、
けれどこれから焼けていくのだろうと思うと、なんだか寂しくもなる。

余計なことばかり考える私のほうを見て、憂はまた微笑んだ。

「朝御飯、家で食べていく? よければ昼ごはんも」

「あら、いいのかしら」

「うん、全然おっけー」

私は言われるがままについていった。

朝は夏でも涼しいね、と憂が私と同じようなことを言った。
蝉は朝から五月蝿いわね、というような返事をして、
周りを見ながら歩いていると、直ぐに憂の家に着いた。
憂は私より先に急いで家に入り、ただいま、と言い、ドアを閉めた。
ちょっとして私がドアを開けると、憂が正座をして

「いらっしゃいませ」

と言ったので、二人して笑った。



401 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/03(木) 22:36:59.59 ID:h9otyYg80

憂が料理をしてくれている間、私は床に直に寝転んだ。
この家は私の家より広い。
それでも蝉の声は篭って五月蝿い。
私が渋い顔をして外を見ているのに気がついたのか、憂が台所から手招きをした。

「玉ねぎみじん切りにして。眼鏡かけてるから平気でしょ?」

と言い、くつくつ笑う。
少し腹がたつけれど、こんな風に茶化されるのも久しぶりな気がして、
よく分からない気持ちになって私は憂の頭を撫でた。
それから、包丁を動かす。

とんとんとんとん、た、たん。
金属と板のぶつかる音が蝉の声に混ざっていく。
変な感じだ。余計不安になる、嫉妬してしまうような異物感がある。
そのうち、じゅーと肉を焼くような音も加わって、いよいよ五月蝿くなってくる。

「それはなに?」

「ああ、ホットサンド用にね、ハッシュドポテトをオーブンで焼いてるの」

「美味しいの?」

「上げないよ、お姉ちゃんのお弁当用だからね」

むう、残念。

なんだかんだ、私がやったのは結局玉葱のみじん切りだけだった。
ほかに何をする暇もなく、憂は朝食を完成させてしまった。

玉ねぎとジャガイモなんかを焼いて、溶けたチーズをかけたの。
あと、トーストにスクランブルエッグに……正直料理の名前はあまり良くわからない。



402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/03(木) 22:38:10.70 ID:h9otyYg80

「いただきます」

「はい、どうぞ」

憂がなんだか偉そうだ。
ちょっと悔しくて、憂が玉ねぎを口に運ぶときに、

「はい、どうぞ」

と私も言ってやった。
憂は楽しそうに笑った。

一緒に食事を作ったからか、いつも以上に会話は弾む。
その間も唯は寝ているのか、一向に一階に下りてくる気配はなかった。

「憂って料理上手になったわよね」

「ふふ、まあね。玉ねぎしか切れない和ちゃんとは違ってね」

「それしかできないわけじゃないわよ。憂の手際が良すぎるだけ」

「ありがと……昔からさ、私と和ちゃんってなんでも出来たじゃない?」

なんでも出来た。
そうかな、そうかもしれない。
私が何かを始めると、唯と憂がついてきて、私と憂が最初に終わらせてしまう。
唯は最後までむつかしそうな顔をして、
止まってしまったような時間の中で、折り紙やら縄跳びやら竹とんぼと向き合っていた。

ただ……ただ、もしかしたら、唯が一番楽しんでいたんじゃないかと思う。
私は唯が羨ましかったんじゃないかとも思う。



403 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/03(木) 22:39:13.44 ID:h9otyYg80

「……ねえ、聞いてる?」

「あ、ごめん……聞いてるわ。昔っから憂が万能だった話ね」

「ちょっと違うけどね。それでお姉ちゃんはさ……いや、まあ、いいけど」

「なによ」

「なんでもないもん」

それきり、憂は顔を背けてしまった。

しばらくすると、唯がドタドタと足音を立てて二階から降りてきた。
リビングに顔も出さずに玄関まで走っていき、遅れる遅れると言って外へ出た。

「お姉ちゃん、弁当が……あるんだけど……」

憂の声が彼女を追っていったが、
閉じられたドアに突っぱねられて、届くことはなかった。
憂は肩を竦めた。

「寝坊かな、忙しないね」

「ええ、本当に」

私はパン、と手を打ち、ごちそうさま、と言って食器を下げた。
わあ、偉い、とまた憂が茶化すように言ってくる。



404 名前:以下、名無しにかわりましてUIがお送りします:2011/03/03(木) 22:41:09.66 ID:h9otyYg80

「はいはいどうも。憂の皿も洗っちゃうから、早く食べなさい」

しかし既に憂の朝食はすっかり片付いていた。
なにかと思って見てみると、
じっとホットサンドを見つめたまま、頬杖をついてなにやら考え込んでいる。
私の視線に気づいたのか、憂は寂しそうに笑って、

「余っちゃったね、どうしよう」

と言った。

「私がお昼に食べるから、置いておいて」

私は即答した。

朝食が終わると憂も暇なようで、
面倒くさそうに教科書なんかを持ってきて読み始めた。
適当に漫画本を持ってきて読んでいる私のほうを見ては、
「和ちゃんも勉強しないの?」と訊いてくる。
そんな気にもなれないし、
漫画を読んでいるうちに蝉の声にも打ち克つ眠気でうとうととしてきた私は、

「ちょっと二度寝させて」

と断って、そのまま床に転がって、目を閉じた。

夢のなかで、いつも聞いてきた声が響き続けた。
和ちゃん、和ちゃん、という声だ。
二人分の声が、片一方はギターの音に変わって、
もう片方はずっと和ちゃん和ちゃんと言い続けている。
駄目よそんなんじゃあ、などと言いながらも、
私は実はそれが嬉しかったりする。
そんな、夢だ。



405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/03(木) 22:42:43.45 ID:h9otyYg80

一時間くらいは寝ただろうか。
目を覚まして体を起こそうとすると腿のあたりに重さを感じた。
重いだけでなく少し暖かくて、直ぐに憂の頭だと分かる。

手だけ伸ばして頭を撫でてやると、眠そうな声が帰ってきた。

「憂も寝ちゃったんだ」

「……和ちゃんが寝ちゃったからでしょ」

むう、と頬をふくらませる憂を見ると、ほっとする。
いつもいつも私についてきて、
今もついてきているのは、まさかの憂のほうだった。
それに気がつくと、
いつまでもいつまでも鳴り続ける蝉の声にも、少しは優しくなれる気がする。

「暇ねえ」

「暇だね。お姉ちゃんばっかりずるいよね」

ごろごろと転がって、憂は私の足と手に顔を擦り付けてくる。



407 名前:iPhone便利和ちゃん:2011/03/03(木) 22:47:01.74 ID:vCJmmSN70


ギターに一生懸命になる唯を、羨ましい狡いと眺める私たちは、
今はこんな風に互いにもたれ合うのを趣味としている、らしい。
いろんなことを卒なくこなして、とっとと走ってきた。
どこかで止まることを知らない私たちは、
もしかしたらこの趣味も走り抜けるのかも知れない。
やはり、唯が羨ましいと思う。その気持はある種憧憬に達しているようだ。

「だからさあ」

憂は突然体を起こして、責めるように私の両頬に手を当てた。

「……お姉ちゃんばっかりずるい」

憂が私の目を覗き込んで、自分の目を少し潤ませたとき、時間が止った。
そのあいだも蝉は鳴き続けていた。

「寝ようか、もう一回」

私は憂の頭を撫でて、囁いた。



409 名前:iPhone便利和ちゃん:2011/03/03(木) 22:53:24.63 ID:XA7dJurP0

どうして俺が書くSSは尻切れトンボなんだろうね
これで終わりのつもりだったんだごめんね




410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/03(木) 22:57:31.34 ID:qtvCQoGz0

終なり書くとわかりやすかったね乙わちゃん



413 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/03(木) 23:09:02.44 ID:ayFx3/430

>>409
おつおつ
和ちゃんも憂ちゃんもかわいいね



417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/03(木) 23:15:03.38 ID:Qaox72uN0

>>409
おつだなぁ
欲しいなぁ文才



418 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/03(木) 23:17:48.83 ID:vx46/WoB0

乙でした。クオリティ高いな。





関連記事

ランダム記事(試用版)




けいおん!の真鍋和ちゃんはチェケラチョイかわいい#1
[ 2011/03/06 21:40 ] 日常系 | 和憂 | CM(2)

コメント(アンカー機能)
●>>1と半角で書き込むと>>1と記事へのアンカーが生成される。
●*1と半角で書き込むと1とコメントへのアンカーが生成される。
上記の2つのアンカーが有効なのは該当記事のみ。

タイトル:
NO:1275 [ 2011/03/06 22:10 ] [ 編集 ]

たしかに、尻切れとんぼだなチェケラッチョイ

タイトル:
NO:2028 [ 2011/05/17 16:55 ] [ 編集 ]

なんか唯にほんの少しだけ悪意が感じられるのは考えすぎか?

コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

サイト関連
メール ツイッター 最新記事一覧(30件)
ユーザータグ 検索

U:
P:
色々変更
好みのカラーコードをどうぞ

記事の背景色変更


本体の背景色変更


名前の色変更
IE8:重
火狐4.01:軽
chrome:軽


広告4
広告5
広告6