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紬「超特急ヴェガ?」#3日目 【クロス】


SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServiseより

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1301931951/


紬「超特急ヴェガ?」#index




81 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 08:58:48.63 ID:RC6p1yPRo


             8月3日


コンコン

紬「・・・」

コンコン

紬「まだ寝ているのかしら・・・」

コンコン

梓「むぎ先輩おはようございます」

紬「おはようあずさちゃん」

梓「唯先輩まだ起きないのですか?」

紬「そうなの」

梓「まさか・・・」

ガチャ

唯「おはよう~・・・むぎちゃん」ボケー

紬「おはよう唯ちゃん。もうそろそろ出かける時間なんだけど・・・」

唯「えっ、もうそんな時間なのっ?
  ・・・えへへ、昨日勉強の合間に練習しちゃって」

梓「・・・」

紬「あらあら」

唯「やりだしたら止まらなくて・・・、あずにゃんには内緒だよ?」シー

梓「唯先輩・・・私はココですよ・・・」

唯「あずにゃん! ・・・・・・てへっ☆」ウィンク

梓「ゆ~い~せ~ん~ぱ~い~」ゴゴゴ

唯「ごめんなさい! ちゃんと勉強もします!
  今すぐ準備しますので5分だけ時間をください!」

梓「もぅ・・・」

紬「私たち先にホームへ降りてるわね」

唯「了解です」ビシッ





82 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 08:59:14.71 ID:RC6p1yPRo


紬「あずさちゃん面倒見いいのね~」

梓「いいえ、そういう訳ではないです。憂に頼まれましたから」

紬「そういう事だったの~」

唯「お ま た せ !」

紬「出発しましょうか」

梓「はい!」

唯「それでどこ行くの?」

梓「昨日食堂車で話したじゃないですか」

紬「先ずは竜飛岬からいきましょう」

唯「その後に津軽鉄道だったね。しゅっぱ~つ!」

紬「おー」




大きな地図で見る



83 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:00:04.46 ID:RC6p1yPRo

―――――竜飛崎

紬「結構風が強いわね~」

唯「あずにゃん、飛ばされないように気をつけてね」

梓「それはないです・・・」

紬「風車がきれいに並んでいるわ~」

梓「私こんなにたくさんの風車を見たの初めてです」

唯「わたしも~」

紬「たくさんの風車の回すなんて、風の力って凄いわね~」

唯「あずにゃん、飛ばされないように」

梓「だからそれは」

ビュウウウウウウウ

梓「っとっと・・・」グラグラ

紬「あずさちゃん」ガシッ

唯「あずにゃん」ガシッ

梓「・・・飛ばされないですから、両腕を離して下さいませんか?」

唯「両腕に花だよ!」

紬「ホントね~」ニコニコ

梓「私も花に入ると思うんですが・・・」

唯「それにしても地元の人達は大変だね、こんなに風が強くちゃ」

紬「そうね~、でも逆転の発想で風を利用するなんてすごいわ」

梓「逞しいですよね」

唯「ここに立つとさ、とても遠いところへ来たような気がしない?」

梓「この先が海だからでしょうか」

紬「ちょっと寂しい感じもするわね」

梓「今は昼だからいいですけど、夕方に来ると哀愁漂う気がします」

唯「私達がいるよ!」ガシッ

紬「そうよ!」ガシッ

梓「いや、あの、歩きにくいので・・・」

唯「よーし、次の観光地へ行くぞー」

紬「おーっ」

梓「あの・・・」



84 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:01:09.81 ID:RC6p1yPRo


チリンチリン

唯「涼しい~」

紬「外は暑いけど電車の中はいい感じね~」

梓「・・・」マッタリ

唯「このまま電車に揺られてどこまでも行こうか~」ノンビリ

紬「いいわね~」マッタリ

梓「だ、だめですよ!」

唯「冗談だよ~」

梓「唯先輩が言うと冗談に聞こえません」

唯「え~。でもこのまま風鈴電車に揺られるのっていいと思わない~?」

紬「いいわね~」マッタリ

梓「風情があっていいと思いますけど」

唯「でもさ、秋になったらどうするのかな?秋に風鈴が鳴ってたら寒そうだよ」

紬「9月からは鈴虫列車に変わるそうよ~。ガイドに書いてあったわ」

唯「それじゃあ、梅雨にはカエル、春にはウグイスが乗ってるのかな?」

梓「そんな訳ないじゃないですか」

紬「賑やかになるわね~」

唯「冬には何を乗せよう」

紬「そうね~」

梓「うさぎとか・・・?」

唯「うさぎは鳴かないよ~、狼はどうかな?」

紬「オォーン」

梓「それを列車で聞いてどうするんですか」

唯「それじゃ熊?」

紬「グルルルル」

梓「冬眠してますよ。なんで戦闘態勢時の声なんですか」

クスクス アノコタチカワイー

梓「せ、先輩方次で降りましょう・・・」

紬「そ、そうね」

唯「もうちょっとのんびりしようよ~」

チリンチリン




参考:津軽鉄道株式会社:イベント貸切列車





85 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:01:35.73 ID:RC6p1yPRo


紬「ちょっと照れちゃったわ」テレ

梓「すこしはしゃいでしまいましたね」

唯「もうすぐ夕方だけど、どうしよっか~」

紬「私もう一度新町通りへ行ってみたいの」

唯「あ、私も~」

梓「私はベイブリッジへ行ってみます」

唯「一緒に行かないの?」

梓「日本としては有数の規模の橋だそうです。興味があるので」

紬「別行動ね」

唯「あずにゃん一人で大丈夫?」

梓「大丈夫です!」キリ



86 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:02:40.55 ID:RC6p1yPRo


唯「ねぶた祭り絶賛開催中!・・・だから人が多いね~」

紬「そうね~、今夜も賑やかになるわね、きっと」

唯「むぎちゃん、何か用事があるの?」

紬「そうじゃないけど、
  私こんなに人が集まることあまり来ないから、もう一度味わいたかったの」

唯「そっか~、それなら今度みんなで地元の祭りにでも行こうよ!きっと楽し~よ~」

紬「まぁ、それは楽しみだわ~!」

唯「へへ~、また楽しみが一つ増えちゃった~」ルンルン

紬「ふふ、ありがとう」

唯「いえいえ~、あっ・・・むぎちゃん、あれ真美ちゃんじゃない?」

紬「あら本当だわ、困った顔してるけどどうしたのかしら」

唯「お~い、真美ちゃ~ん!」

真美「あっ」ホッ

紬「道に迷いましたか?」

真美「い、いえ、私人ごみが苦手なので・・・少し心細かったです」

唯「それならどうして新町通りにきたの~?」

真美「絵の具を切らしてしまったので、
   買出しに来たのですが、画材屋が見つからなくて・・・」

紬「それなら一緒に探しましょう?」

唯「そうだね、その方が早いよ」

真美「いいんですか?」

紬「もちろん!」

唯「もちろんだよ!」

真美「あ、ありがとうございます。もう諦めていた所なので助かります」

唯「真美ちゃんはいつもスケッチブックを持ってるけど、どんな絵を描くの?」

真美「なんでも描きますけど、人物画が多いですね」

紬「展望車で何度か描いてますよね」

真美「あ、勝手にモチーフにしちゃってすいませんでした。琴吹さん・・・」ペコリ

紬「いえいえ、その後絵を見せてくれたので問題無いですよ」

唯「えっ、むぎちゃんモデルになったの?」

真美「私が勝手に・・・。
   その、琴吹さんと中野さんの間にある優しい雰囲気が描きたくなったので、つい」

紬「気になさらないで~」

真美「そう言ってくれると助かります。ちゃんと仕上げて差し上げますので・・・」

唯「あずにゃんも?いいなぁ~」

紬「あずさちゃん眠ってたから。唯ちゃん、びっくりさせたいからこの事内緒ね」

唯「むぎちゃんも悪よのぅ」イッヒッヒ

紬「うふふ」



87 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:03:16.64 ID:RC6p1yPRo


真美「みなさん仲がよろしくて羨ましいです」クスクス

唯「今度私もモデルにしてくれないかなっ?」

真美「い、いいのですか?」

唯「いやかな・・・?」

真美「いえ、ぜ、是非!」

唯「わーい!」

紬「桜井さん、このお店はどうですか?」

真美「は、はい」

唯「入ってみよう!」

真美「わぁ・・・こんなに画材があるなんて!」パァァ

紬「よかったですね」

真美「はい、少し見て回ります! わぁ~」キラキラ

唯「嬉しそうだね」

紬「あんなに生き生きした桜井さんみたの初めて」



88 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:03:55.40 ID:RC6p1yPRo


星奈「おや、こんな所でなにしてんの?」

唯「あ、星奈ちゃん!」

紬「桜井さんを待ってるの~」

星奈「そうなんだ。あ、あのさ唯ちゃん?ちゃん付けはやめてくれないかな~?」

唯「じゃあ、星ちゃん!」

星奈「別の呼び方を希望!」

唯「スターちゃん」

星奈「ノー!」

唯「星奈っち」

星奈「ダメ!」

唯「すぇいぬぁ」

星奈「じゃあそれで」

唯「すぇいぬぁはぬぁにすぃてとぁの~」

星奈「あっはっは! 私の負けだわ~」

紬「うふふ」

星奈「それで、唯は今なんて言ったの?」

唯「星奈ちゃんはなにしてたの~」

星奈「ちゃん付けは変えないのか・・・。ベイブリッジ見てきたとこだよ」

紬「あずさちゃん居ませんでした?」

星奈「梓ちゃん?見てないな~、行き違いになったかな?」

紬「そうですか」

唯「ベイブリッジはどうだった~?」

星奈「カップルが多くて居心地悪かったかな~」

紬「あずさちゃん一人で大丈夫かしら」

星奈「つばさちゃんと修治もベイブリッジに行くと行っていたから会うかもね」

唯「私も行けばよかったかな~」

紬「もう時間ないわね・・・」

星奈「そろそろ列車に向かった方がいいね。大丈夫だよあの子しっかりしてるし」

唯「そうだね」

真美「お、おまたせしました! あ、星奈さんもいらしてたんですね」

星奈「おいっーす」

紬「買い揃えることができてよかったですね」

真美「はい、二人ともありがとうございました」ペコリ

唯「いいよ~お礼なんて~」エヘヘ

星奈「列車に戻ろっか」

紬「えぇ」



89 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:05:08.88 ID:RC6p1yPRo


唯「青森楽しかった~!」

星奈「楽しかったー!」

車掌「お帰りなさいませ。青森の観光は楽しめたようですね」ニコニコ

紬「車掌さん、あずさちゃん戻ってますか?」

車掌「中野さんですか?いえ、まだお戻りになっていませんが・・・」

真美「そろそろ出発時刻ですけど・・・」

唯「大丈夫だよ~むぎちゃん」

紬「えぇ・・・」

車掌「噂をすれば・・・ですね」

星奈「やっぱり三人一緒だ」

つばさ「やっほー!」

唯「やっほー」

梓「ただいまです、むぎ先輩」

紬「えぇ、おかえりなさい」

星奈「姉妹かっ!」

真美「ふふふ、本当の姉妹みたいですね」

梓「?」

修治「どうしたの?」

唯「むぎちゃんが心配してたんだよ~」

梓「遅れてすいませんでした」

紬「ううん、なんとなく気になっただけよ。気にしないで~」

車掌「それではみなさん、もう間も無く発車致しますのでご乗車下さい」

つばさ「はーい!」

星奈「ささ、乗り込めー」

真美「ふふ」

唯「ヴェガが走るよあずにゃん!」ワクワク

梓「いいから早く乗ってください」

唯「ちぇー」

紬「うふふ」



90 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:05:44.38 ID:RC6p1yPRo


修治「俺で最後だな」ヨシ

唯「あずにゃん!展望車行こうよ!」

梓「真っ先にですか?もっとゆっくり行きませんか?」

修治「展望車はずっとついてくるから大丈夫だよ」

唯「そうだけど~」ウズウズ

キャァ

紬「?」

修治「どうしたの琴吹さん?」

紬「今声が・・・?」

修治「ん?・・・あっ、危ない!」

紬「え・・・あ!」

「た、たすけて・・・」

唯「生首っ!」

梓「ドアに挟まっているんですよ!」

修治「俺がドアをこじ開けるからみんなはこの子を引っ張って!」

紬「はいっ」

梓「はい!」

修治「せーっの!」

唯「よいしょっー!」

ガラッ

「きゃああああ」

ドサドサドサッ

プシュー  

ガタンゴトン ガタンゴトン

修治「ふぅ~。なんとか走るまでに間に合ったな・・・」

梓「び、びっくりしました」



91 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:06:10.47 ID:RC6p1yPRo


つばさ「梓さんどうかしたのー?」

星奈「なにごとー?」

「た、助けてくれてありがとうございました」

唯「発車直前にこの子がドアに挟まっててさ、危なかったよ~」

「め、めがねが・・・」

紬「これですよね、はいどうぞ」

「あ、ありがとうございます」

唯「あー、荷物が散らばっちゃったね~」

星奈「拾うの手伝うよ、あっ、修治は向こう行ってて!」

修治「なんでだよ」

つばさ「お兄ちゃん!」

修治「へいへい」

梓「つばさ、これもケースに入れて」

つばさ「はーい」

唯「おたま、お鍋に枕?」

「みなさん、手伝ってくれてありがとうございます・・・」

紬「これで全部ね・・・」

星奈「修治にこの子の下着まで拾わせる訳にはいかないからね~」

つばさ「お兄ちゃんはデリカシーに欠けるよ!」プンスカ

「今日はラッキーだわ・・・」

つばさ「え!?」

星奈「えっ!?」

梓「え・・・」

紬「まぁ・・・」

唯「え~、どうして?」

「だって・・・列車に乗れたもの・・・」

星奈「なんか凄い子が乗ってきたなぁ・・・」

梓「そうですね・・・」



92 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:06:54.49 ID:RC6p1yPRo


「松浦愛といいます。よろしくお願します」

唯「よろしく~」

愛「みなさん、先ほどは危ないところを助けていてありがとうございました」ペコリ

紬「いえいえ」

修治「どういたしまして」

梓「どうしてラッキーなんですか?」

愛「私、いつもなら乗り遅れてしまうんです。でも今日は乗ることができたので」

星奈「ポジティブだね」

梓「それはちょっと違うような気がしますけど」

唯「いつも乗れないの?」

愛「はい、私なにかと運が悪くて、財布はよく落とすし、買いたい物はいつも売り切れ
  電話の三回に一回は無言電話なんです」

紬「まぁ・・・」

星奈「怪我とかなかった?」

愛「はい、大丈夫です。あれくらいいつもの事ですから」ニコニコ

修治「あれが日常茶飯事なのか・・・壮絶だな・・・」

つばさ「お兄ちゃ~ん、車掌さん連れてきたよ~」

車掌「松浦愛さんですね? 乗車証の確認をさせていただきます」

愛「は、はい」

紬「それじゃ、私達はお暇しましょうか」

梓「そうですね」

つばさ「お姉ちゃん達行っちゃうの?」

唯「私もう少しここにいたいな~」

梓「松浦さんの手続きの邪魔になるじゃないですか」

つばさ「そっか」

唯「そうだね」

星奈「修治、愛ちゃんの案内ちゃんとするんだよ~!」

修治「えっ?俺?」

つばさ「お兄ちゃん後でね~」

紬「それでは」



93 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:07:22.75 ID:RC6p1yPRo


梓「それでは問題です」

紬「じゃじゃん!」

梓「先ほど、松浦愛さんと話をした客車は何号車でしょう」

唯「う~ん、座席が黄色だったから・・・3号車!」

梓「正解です」

紬「」パチパチ

唯「やった!」

梓「では次です。ここの客車は何号車でしょう」

唯「緑だから・・・、1号車!?」

梓「不正解です。連続解答とはなりませんでした」

紬「2号車よ、唯ちゃん」

唯「あ~、そっちだったか~」アウチ

梓「残念でした。ギー太は没収です」

唯「そ、そんなぁ~」

紬「ひょっとして、あずさちゃん、ギター弾きたいのかしら?」

梓「うっ」ギク

唯「なんだ~それならそうと言ってくれればいいのにぃ~」

梓「そ、それはその・・・」モジモジ

紬「うふふ、なんだか私も鍵盤に触りたくなってきたわ」

梓「それなら展望車へ行きませんか?
  ピアノもありますし、そこでならギターの練習しても大丈夫かと」

唯「いいですな~。それならギー太連れてくるよ!」ガタ

梓「ヴェガで練習できるなんて・・・」ワクワク

紬「車掌さんの許可がいるかしら?」

梓「そうですね、あ」

紬「どうしたの?」

つばさ「お姉ちゃ~ん、梓さ~ん」

梓「つばさその格好どうしたの」

紬「あらあらまぁまぁ」



94 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:08:08.64 ID:RC6p1yPRo


つばさ「えへへ、東京のお兄ちゃんの挙式で着るドレスなんだ~似合ってる?」

梓「うん、似合ってるよ」

紬「えぇ、とってもキレイよ」

つばさ「えっへへ~、嬉しい~」テレ

梓「でも、どうして今着てるの?」

つばさ「これから食堂車でお兄ちゃんとデートなんだぁ」ルンルン

紬「嬉しそうね~」ニコニコ

梓「待たせるの悪いから早く行った方がいいよ?」

つばさ「そうだね、行ってきま~す」タッタッタ

紬「あら? そう言えば・・・」

梓「どうしたんですか?」

紬「つばさちゃんとあずさちゃんの雰囲気変わったなぁと思って」

梓「あ、はい。ベイブリッジで名前で呼んでくれって頼まれまして」

紬「なんだかいい友達が出来たみたいね」

梓「そう、見えますか?」

紬「えぇ」

梓「わ、私車掌さんに展望車の使用許可取ってきますね!」ガタ

紬「うふふ、お願いね~」



95 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:08:41.83 ID:RC6p1yPRo


梓「えーと、動力車かな?」

「にゃー!」

ドテッ

梓「?」

「ふぇーん」

梓(あ、売店の店員さんだ・・・派手に転んだな)

「ぐすっ」

梓「大丈夫ですか?」

「えっ?」

梓「立てますか?」

「大丈夫です~。これから気をつけます~。それでは~」

梓「なんだか子供みたいな人だな・・・」

唯「あずにゃん、どうしたの~」

梓「あ、唯先輩。車掌さんみませんでしたか?」

唯「ううん。見てないよ~。それよりね今可愛い人とすれ違ったよ~」

梓「その人売店の店員さんですよ」

唯「そうなんだ~、なんか楽しいよねこの列車」

梓「そうですね。唯先輩はむぎ先輩と先に展望車へ行っててください」

唯「おっけ~」テクテク

梓「楽しい・・・か、乗って間もないのに。すごいな唯先輩」



96 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:09:26.86 ID:RC6p1yPRo


梓「むぎ先輩~許可下りましたよ~」

紬「ありがとう、あずさちゃん」

「ようっ、君があずさか!」

梓「うわっ、びっくりしたぁ!」

「ガッハッハ」

唯「この人は食堂車の一流コックさんだよ~」

紬「食堂車の味は逸品です~」

コック「おぅ、嬉しい事を言ってくれるな。ガッハッハ」

唯「ガッハッハ~」

星奈「ガッハッハ」

梓「でもどうしてコックさんがここに?」

コック「わしぁこの列車の設備系統も管理していてな、
    ギターの音を拾う機械を弄ろうと来たわけだ」

梓「アンプがあるんですか?」

コック「いや、ちょっと違うんだが、まぁ見ててくれ」ゴソゴソ

真美「すごいですよね、展望車の設備」

梓「あ、桜井さん・・・すいません。
  コックさんの存在が強烈すぎて気付かなかったです」

真美「ふふ、いいですよ。私は琴吹さんにご招待されたんです」

紬「約束だったものね」

星奈「梓ちゃん・・・私もいるんだけど・・・?」

梓「気付いてましたよ」

星奈「私の存在も強烈だというのか、このやろっ!」

梓「もぅ星奈さん、離してください!」ジタバタ

コック「よし、唯、鳴らしてみてくれ」

唯「あいよ~」

ギュィイィン

唯梓星奈「「「 おぉー 」」」

紬「ヴェガで演奏できるなんて素敵ね」

真美「すごいですね」

コック「他のお客さんに迷惑かけるといけないからな、
    2,3曲軽めの曲で我慢してくれ」

紬「はい、ありがとうございます」

唯「ありがとう~コックさん。また食べに行くね~」



97 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:09:58.76 ID:RC6p1yPRo


コック「いつでも来なさい。終わったら車掌に連絡頼むぞー」

スタスタ

梓「車掌さんが手配してくれたんですね」

紬「えぇ、そうみたいね」

梓「唯先輩」

唯「なにかな?」

梓「いや、その、心苦しいですけど、ギー太を」

唯「ついにこの時が来てしまったんだね・・・」

梓「そんな大げさな」

唯「私たち最後の曲です聴いて下さい・・・」

チャララーララ チャラララララー

星奈「おぉー!唯かっこいいぞー」パチパチ

真美「」パチパチ

唯「えっへっへ~。はい、あずにゃん・・・。ギー太を・・・ギー太をよろしく・・・!」

梓「そんな顔されると弾きづらくなるじゃないですか」

紬「あずさちゃん、なにを演奏しましょうか?」

唯「夜に合わせてジャズはどうかな~。
  あずにゃんのジャズ聴いてみたいと思ってたんだ~」

梓「ジャズとなると、澪先輩が居ないと・・・」

紬「そうねぇ」

星奈「・・・」シーン

梓「それに私たちジャズなんてやったことないじゃないですか、唯先輩」

唯「あ、そだね」

真美「リクエストいいですか?」

梓「はい」

真美「ドビュッシーのアラベスクを・・・」

紬「あずさちゃん、それでいいかしら?」

梓「はい、練習用で何度か弾いてますから大丈夫です」



98 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:10:57.14 ID:RC6p1yPRo


真美「あ、ありがとうございます」

唯「えっ、ギターでクラシック!?」

梓「はい。指を動かす練習に最適ですよ」

唯「ふむふむ。今度教えてね、あずにゃん!」

梓(唯先輩がやる気を・・・)ジーン

紬「私がリードするわね」

星奈(なんだか取り残されているような気分・・・)ションボリ

梓「了解です、むぎ先輩。星奈さんもリクエストありますか?」

星奈「えっ、えーと、キラキラ星・・・を・・・」

唯「おぉ」キラキラ

梓「はい、分かりました」

唯「はい、はい!ロシア民謡の一週間をお願いします!」

梓「それではいきます。むぎ先輩お願します」

紬「」コクン

唯「」ガーン

星奈「元気だしなって」ヨシヨシ

ポン ポロロ ポロ ポロ ポン ポロ ポロロン

ジャン ジャラン

星奈「おぉ・・・」

真美「・・・」ウットリ

梓(むぎ先輩のクラシック・・・)

紬「・・・」

―――♪



99 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:11:38.04 ID:RC6p1yPRo


唯「・・・」ウトウト

ポン ポン ポン ポンポロロン

ジャ ジャ ジャ

真美「・・・」ウットリ

唯「」スヤスヤ

星奈「・・・」

紬「」チラッ

梓「」コクン

ポロロロロン

ジャララン

星奈「・・・」

真美「・・・」

唯「」スヤスヤ

パチパチパチパチ

星奈「え・・・」

真美「あら」

唯「ぅん?」

紬「まぁ」

梓「ちょっと照れますね」

「素敵な演奏でしたよー」パチパチ

「ええモン聞かせてもろうた」パチパチ

「よかったですねぇ、おじいさん」パチパチ

星奈「いつの間にか観客が」

真美「素敵でした」パチパチ

唯「よかったよー」パチパチ

梓「唯先輩寝てたじゃないですか!」

紬「うふふ」

唯「いやぁ、むぎちゃんの演奏聴いていたら急に眠気が」エヘヘ

真美「自然の中にいるような気分でしたね」

紬「まぁ、ありがとう~」ニコニコ



100 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:12:27.18 ID:RC6p1yPRo


梓「むぎ先輩のクラシック初めて聴きました」

紬「そうね~弾く機会がなかったものね」

愛「みなさんが演奏していたんですね」

星奈「お、愛ちゃんも一緒に聴こうよ」

唯「おいでおいで~」

愛「で、でも・・・」

真美「ど、どうぞ」

紬「よかったら聞いていってください」

愛「そ、それじゃあ・・・」

梓「次にいきましょう、むぎ先輩」

紬「えぇ、分かったわ。今度はあずさちゃんのリードでいいかしら?」

梓「了解です」

星奈「リクエストした私が言うのもなんだけど、
   キラキラ星なんかでよかったのかなぁ・・・」

唯「私も大好きだから大丈夫だよ~」

梓「では・・・」

デン

ガタン

梓「あれ・・・?」

真美「停電・・・ですね」

星奈「ありゃりゃ」

紬「あらあら」

唯「なんとっ」

愛「・・・」

梓「ヴェガの走行には問題なさそうですね」ホッ



101 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:12:56.95 ID:RC6p1yPRo


唯「しばらく待ってたら戻るよ~」

愛「やっぱり私のせいなんだと思います・・・」

星奈「ん?」

真美「え?」

愛「私の運の悪さは筋金入りなんです・・・」ガタ

唯「あ、電気点いていないんだから歩いたらあぶないよ~」

愛「私が出て行けば電気も回復するはずですから」

テッテッテ

ドンッ

愛「きゃっ」

修治「おっと、・・・愛ちゃん?」

つばさ「どうしたのお兄ちゃん?」

紬「・・・」

ポン ポン ポン ポン ポン ポン ポン

梓(あ、ピアノソロ・・・。ギターは控えたほうがいいな・・・)

星奈(いいテンポで聴きやすい)

真美「・・・」ウットリ

つばさ「暗くて見えない・・・誰が弾いているのかな」

修治「しーっ」

つばさ「ご、ごめんなさい・・・」

愛「・・・」

唯「おぉ~」

星奈「どうしたの?」

唯「星空がキレイだよ~」

真美「ホントですね・・・」

つばさ「あ、星奈さん達がいる」

修治「愛ちゃん、俺らもみんなのところに行こうか」

愛「はい・・・」

ポン ポン ポンポンポロロポン

梓(みんな空を見ているのに、むぎ先輩は演奏を・・・)



102 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:13:27.65 ID:RC6p1yPRo


唯「なんだか贅沢~」

星奈「そうでんな~」

真美「・・・」ウットリ

ポロン ポロ ポロロン ポン  ポン・・・・・・

梓「・・・」パチパチ

星奈「むぎちゃんすごーい!」パチパチ

真美「素晴らしかったです」パチパチ

紬「ありがとう~」ニコニコ

つばさ「お姉ちゃんが弾いてたんだー!すごくよかったよー!」

修治「・・・」パチパチパチ

唯「私はとても感動しました!」パチパチ!

愛「・・・素敵な演奏でした」パチパチ

ガタン

梓「あ、点いた」

車掌「申し訳ありません、電気系統のトラブルで
   一時的に送電されない状態にありました
   お怪我なさった方はいませんか?」

唯「みんな平気だよ、車掌さん!」

「また、機会があったら聴かせてくださいなお嬢さん」

「いい演奏でしたよー」

紬「は、はい・・・ありがとうございます~」テレ



103 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:13:54.06 ID:RC6p1yPRo


店員「いらっしゃいませぇ」

梓「この仙台観光ガイドをください」

店員「はいどうぞ~」

梓「これで青森の観光はバッチリです!」

店員「あ、そういえばお客さん?」

梓「はい・・・?」

店員「星奈さんとぉ・・・。すっごく仲良しですよねぇ」

梓「そう・・・見えますか?」

店員「はい~」

梓「そうですか、それではこれで・・・」

店員「また来て下さいね~」



104 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:14:37.83 ID:RC6p1yPRo


梓「盛岡駅に到着ですね」

紬「ん~・・・」ノビノビ

唯「私も真似しよ~、ん~・・・」ノビノビ

梓「いつの間にか演奏会になってましたね」

紬「うふふ、そうね~。でもあずさちゃんと演奏出来て楽しかったわ~」

梓「はい、私もです!」

唯「今度は私も参加します!」フンス!

梓「ぜひ部室でもやりましょう!」

紬「いいわね~」

唯「それにしてもこの停車駅は人がいないんだね~」

梓「降りているのは私たちぐらいですね」

紬「もう夜も遅いから」

唯「もう10時かぁ、こんな時間に家に居ないなんて変な感じだよ」

梓「そういえばそうですね」

紬「普段なら寝る準備をして、くつろいでいる時間ね~」

唯「私はゴロゴロしながらテレビ見てるかな~」

梓「ギターの練習してますね・・・」

紬「そんなバラバラな時間を過ごしていた私たちが、
  今は一緒の時間の中に居るのね~」

梓「・・・」

唯「なんだか貴重な時間に思えてきた!なにかしようよ!」

梓「なにをするんですか?」

唯「そうだな~、うーん。・・・なにしようか?」

紬「トランプはどうかしら~」

唯「それだよ!」

prrrrrrrrrrrrrr

梓「あ、出発しますよ」

紬「乗りましょ~」

唯「アディオース、もりおか~」

梓「人じゃないんですから・・・」



105 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:15:26.58 ID:RC6p1yPRo


―――――展望車

星奈「・・・」ボー

梓「星奈さん・・・?」

星奈「あぁ、梓ちゃんか・・・、テレビ一緒に見る?」

梓「い、いえ。
  あの・・・先輩達とトランプするんですけど、星奈さんも一緒にどうですか?」

星奈「・・・」ボー

梓「・・・星奈さん?」

星奈「あ、ごめん。なにかな~?」

唯「あずにゃ~ん!トランプ無かったからUNO持って来たよ~」

紬「厨房からティーポットとティーカップかりてきちゃった~」

星奈「・・・なにが始まるのかな!? 私も混ぜてよー!」

唯「あ、星奈ちゃんもUNOやろうよ~」

紬「えぇ、人数が増えてもいいようにカップ五つ借りてきたわ~」

梓「よく貸してくれましたね」

紬「夜はお客さんが少ないから構わないそうよ」

星奈「なるほど。・・・唯、私がカード配るよ!」

唯「まかせた!」

星奈「」シュッシュッシュ バラバラバラ

唯「おぉ、プロのような手つきだ」

紬「見事な手さばきね~」

星奈「ふっふっふ、私の数少ない特技の一つだよ」エヘン

梓「・・・」

紬「はい、みんな紅茶をどうぞ~」

唯「ありがとーむぎちゃん!」

梓「ありがとうございます」

星奈「こ、これが噂の・・・」

紬「?」

唯「そうだよ、私たちついに口にすることができるんだよ星奈ちゃん・・・!」

星奈「・・・わ、私緊張してきた・・・!」

梓「ふぅ・・・。やっぱりむぎ先輩の入れてくれる紅茶はおいしいです」

紬「ありがとう~」

星奈「あ、おいしい・・・」

唯「~♪」



106 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:15:59.55 ID:RC6p1yPRo


紬「ごめんなさいね、
  この時間帯だからお茶請けは無い方がいいと思って用意してないの~」

梓「そうですね。こんな時間に食べちゃうと後々やっかいですよね」

唯「私太らないから大丈夫だよ~」

星奈「・・・」

紬「・・・」

梓「・・・」

唯「ん?」

星奈「さぁー、カード配り終わったよー。誰から引く~?」

梓「それじゃ、私から時計回りでどうですか」

紬「そうね~」

唯「UNO大会スタート!」

梓(今はいつもと変わらないよね・・・。さっきは眠たかっただけなのかな?)



107 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:16:48.90 ID:RC6p1yPRo



唯「あずにゃん!ストップだよ!」ビシッ

梓「唯先輩、よく見て下さい。私まだ二枚もってますよ」

星奈「あっはっは、焦らない焦らない~」

唯「だってぇ、私まだ12枚も持ってるんだよ~」アセアセ

紬「私はこれで上がりね」バサッ

唯「え~、むぎちゃんももう上がりなのー?」

梓「残るは私と唯先輩ですね・・・」

星奈「はい、ここで提案! 私唯と組んでいいかな?」

紬「あずさちゃん、どう?」

梓「望むところです!」

唯「星奈ちゃん、どうしよ~」

星奈「なるほどなるほど・・・」

梓「・・・」

星奈「これとこれ出して」

唯「でも、後々使えると思うよ~」

星奈「今使わないと負けるよ?」

唯「分かった。二枚置きます」バサッ(10)

梓「取ります・・・」ペラッ

星奈「これとこれ」

唯「うん」バサッ(8)

梓「ウノ・・・」バサッ

唯「!」

紬「・・・」ハラハラ

唯「スキップ!」(7)

梓「・・・」

星奈「これ」

唯「あいよ」バサッ(6)

紬「・・・」

梓「・・・」ペラッ

唯「ホッ」



108 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:17:39.02 ID:RC6p1yPRo


星奈「これとこれ」

唯「はいよっ」バサッ(4)

梓「・・・」ペラッ

唯「ほぉ・・・」ニマニマ

紬「・・・」ワクワク

唯「これとこれだね」バサッ

星奈「あ、違」

梓「・・・」ペラッ

唯「よし、ウーッノ!wildで指定は赤!」バサッ

星奈「・・・」

梓「wild緑」バサッ

唯「あ・・・」ペラッ

梓「スキップ、スキップ、ウノ。これを出して上がりです・・・」フゥ

星奈「あぁー」

梓「危なかったです」

唯「あ~ん、負けちゃった~」

星奈「唯~、勝利を確信してニヤニヤしてたでしょー」

唯「勝てると思ったら口が勝手に・・・」

紬「唯ちゃん惜しかったわね~」

唯「あと一歩だったんだよー」ガックリ

梓「それでは、一位の星奈さん。罰ゲームの内容を発表して下さい」

星奈「うっしっし。それじゃあね~」ルンルン

唯「お手柔らかに頼んます!」

真美「みなさんこちらにいらしたんですね」

紬「あら、桜井さん。ご用があったのですか?」

真美「いえ、そうじゃないんです。
   なんとなく話がしたいなぁ、と思いまして・・・」

梓「それなら一緒にUNOしませんか?」

星奈「次のゲームの前にやる事あるよ~」

唯「逃げも隠れもいたしません!」

修治「なにしてるの?」

星奈「ッ!」

梓「UNOです。鳥羽さんもどうですか?」



109 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:18:05.42 ID:RC6p1yPRo


星奈「わ、私!用事を思い出しちゃった! ちょっと席外すね!」

修治「せ、星奈・・・」

紬「?」

唯「罰ゲームは~?」

星奈「あ~、デコピンで。真美ちゃん、私の変わりにやっといてね!」

タッタッタ

真美「えっ?えっ!?」

紬「どうしたのかしら・・・」

梓「行っちゃいましたね」

修治「・・・」

唯「さぁ、どうぞ!真美ちゃん!」

真美「え、え~と。よ、よろしいんですか?」

唯「罰ゲームだもん、構わないよ!」

真美「そ、それでは恐縮ですが・・・」

ペチ

唯「・・・優しいね~、真美ちゃん~」

梓「それでは」

ビシッ

唯「あうっ!」

紬「ごめんね、唯ちゃん」

ビシ

唯「あたた・・・」

修治「俺ちょっと」

梓「すいません、私売店へ行ってきます」

紬「オレンジジュースの方がよかった?」

梓「いえ、果物でもあればみんなで摘もうかと」

紬「菓子類よりいいかもしれないわね」

梓「行ってきます」

テッテッテ

修治「・・・」

唯「真美ちゃん、UNOのルールはね・・・」

真美「はい」

紬「紅茶冷めちゃってるわね・・・」



110 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:18:53.57 ID:RC6p1yPRo


―――――1号車

梓(・・・いた)

星奈「・・・」

梓(来たのはいいけど、どう話かけよう・・・)

星奈「梓ちゃん・・・?」

梓「!」

星奈「どうしたの?」

梓「あ、えーと。売店に用があって・・・」

星奈「そう・・・。売店車は隣だよ」

梓「は、はい・・・」

星奈「・・・行かないの?」

梓「行きますけど・・・、その、星奈さん、用事終わったんですか?」

星奈「まぁね~」

梓「だったらみんなの所へ・・・」

星奈「一人にして欲しいと言っても連れて行くの?」

梓「そ、それは・・・」

星奈「くっくっく、アイツといい梓ちゃんといい。お節介が多いな~」

梓「・・・」

星奈「あ、悪い意味で言ったんじゃないからね?」

梓「・・・」

星奈「そうだな。それじゃ、アイツと同じ方法で諦めてもらうか」

梓「?」

星奈「私自身の問題で他人を巻き込みたくなくてさ。
   アイツが話せとしつこいから、この方法で諦めてもらったの」

梓「方法?」

星奈「うん、梓ちゃんそこ座って」

梓「は、はい・・・」

星奈「このコインの表がこっち。裏がこっちね」

梓「娯楽車のコインとは違いますね。なにをするんですか?」

星奈「コイントスだよ」

梓「?」

星奈「梓ちゃんが私の運に勝てたら素直に従うよ。でも・・・」

梓「負け・・・たら・・・?」

星奈「私の問題は放って置いて、これからも楽しく旅を続けよう。それだけ」

梓「そんな大事なことゲームで決めるんですか!?」



111 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:19:20.00 ID:RC6p1yPRo


星奈「そうだよ、
   私はいつもこの方法で人生の選択を決めてきたんだ。いくよ~」

ピンッ

シュルルルルルルル

紬「表」パシッ

梓「むぎ先輩・・・」

紬「もっと楽しく旅をするためにも聴かせてくださいませんか?」

星奈「・・・それはコインを見てからだよ」

紬「どうかしら?」

星奈「・・・」

梓「・・・」

星奈「・・・まいったな、私の強運より上に行くなんて・・・」

紬「私の勝ちね?」

梓「・・・」

星奈「分かったよ、今はもう遅いから明日のお昼に仙台の定禅寺通りに来て」

紬「えぇ、分かりました」

梓「・・・」

星奈「修治とは二人で話したいから、むぎちゃんと梓ちゃんの二人で来てね」

梓「はい」

星奈「それじゃ、明日ね・・・」



112 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:19:53.07 ID:RC6p1yPRo




梓「むぎ先輩・・・どうしてここへ?」

紬「紅茶の葉を買いに売店へ通りがかっただけなの」

梓「そうなんですか。
  でも、よくコインの表を引き当てましたね。私自信なかったです」

紬「あれが表で合ってたのね~」

梓「もしかしてどっちが表か知らなかったんですか?」

紬「えぇ。二人の話を途中からしか聞いてないの」

梓「・・・」

紬「星奈さんの事放っておけない、と思ったら無意識にコインを掴んでいたの」

梓「敵わないなぁ・・・」ボソッ

紬「急いで売店へ行かなきゃ」

梓「唯先輩達が待ってますもんね」



113 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:20:33.37 ID:RC6p1yPRo


唯「真美ちゃん覚えるのはやーい!」

真美「私カードゲームは好きなんです」

修治「どうでした?」

梓「私はなにもできませんでしたけど、
  むぎ先輩がいれば星奈さんと話できそうです」

修治「果物があったかどうか聞いたんですけど・・・」

梓「あ・・・」

修治「・・・でも、ありがとうございます。
   俺一人じゃどうにもならなかったかも知れません」

梓「でしゃばった形になってすいません・・・」

修治「いえ、本当に助かります」

唯「あずにゃんや、むぎちゃんはどうしたのかね」

真美「クスクス」

梓「厨房へ行って果物を切ってもらってます。紅茶の淹れ直しも」

唯「果物なにがあったのー?」

梓「ヒントは青森です」

修治「りんご」

唯「ごりら」

真美「ら、らっぱ?」

愛「・・・パイナップル」

梓「なんでしりとりが始まってるんですか、って愛さん居たんですか!?」

愛「はい・・・すいません・・・」

梓「いや、その、ごめんなさい・・・」

唯「あずにゃん元気だね~」

修治「この中で一番若いからね」

梓「みなさんより一つだけしか違わないじゃないですか。
  そういえばつばさは居ないんですね」

修治「あー、あいつは・・・」

つばさ「みなさんおまたせー!お姉ちゃんの特性紅茶だよ~」

紬「あらあら、こぼさないように気をつけてね」



114 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:21:31.65 ID:RC6p1yPRo


真美「噂をすれば・・・ですね」

つばさ「あれぇ、星奈さん居ないのー?」

愛「そういえば・・・」

修治「疲れてるんじゃないかね」

真美「こんなにはやく寝るなんて相当疲れてるんですね」

唯「修治くん、ケンカでもしたんじゃないのー?」ニヤニヤ

梓(変な所で鋭いなぁ)

修治「まぁ、そんな所かな?」

つばさ「早く仲直りしなよ~」

紬「まぁまぁまぁまぁ、みなさん紅茶でもどうぞ~」

愛「あ、ありがとうございます」

紬「りんごもありますよ~」

唯「りんご、りんご!あっぷる!あぷふぇる!」

梓「おいしいです!」シャクシャク

紬「旬には少し早かったけど」

真美「この紅茶、りんごの香りがします」

紬「ちょっとだけ入れてみました」ニコニコ

唯「そうだ、いい事思いついちゃった~。あずにゃん耳をかして」

梓「?」

唯「こういうのはどうかな?」ヒソヒソ 

梓「それは面白いかもしれませんね。次は仙台ですし」

唯「でしょ~」

紬「あらあら、なぁに~」

梓「あのですね」ヒソヒソ

紬「おぉ~」

つばさ「なになに?」

紬「あのねぇ~」ヒソヒソ

つばさ「ほぉ~」

唯「なになに、教えて教えて~」

つばさ「んっとね~」ヒソヒソ

唯「そ、それは名案だよつばさちゃん!」



115 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県):2011/04/05(火) 09:22:13.39 ID:RC6p1yPRo


梓「コントですね。満足しましたか?」

唯「うん!」

愛「クスクス」

真美「ふふ」

車掌「楽しんでいるところ申し訳ありません」

紬「あ、車掌さん」

車掌「仙台への到着時刻は0時となっております。到着時以降も展望車を利用なされる場合
   一度私へ連絡していただきますよう、お願いします」

紬「はい、分かりました~」

車掌「それではごゆっくり、おくつろぎくださいませ」

修治「・・・」

梓「今度は星奈さんも一緒に遊びましょう」

修治「うん、ありがとう。俺はこれで失礼するよ」

梓「そうですか、それではまた明日」

修治「うん。紅茶ごちそうさま」

紬「いえいえ~」

真美「唯さん、UNOしませんか?」

つばさ「わたしもやるー!」

愛「わ、わたしも参加したいです」

唯「よーし、第二回UNO大会始まり~!」



3日目終了--------



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