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紬「心に響いたの」#1 【シリアス】


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1 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:07:36.20 ID:1pR0LJ60

大切な注意事項

中途失聴に関する
症状、治療法、経過等色々は実際の物と違います
けいおんでやる必要が無い内容ですよ



2 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:12:20.74 ID:1pR0LJ60

その日は、私達の初めてのライブだった。
各々大成功の余韻に浸って(一人例外は居たが)、部室で打ち上げ。
正式に放課後ティータイムが形を成した日。


「かんぱーいっ!」

グラスを打ち、ジュースを飲む。
いつもは私が紅茶を入れるのだけれど、
さすがにティーカップで乾杯は出来ないようだ。

「皆の衆、お疲れさん! 部長として誇りに思いまっす!」

「そうだな……演奏は、大成功だったよな……」

「み、澪ちゃん、元気出して……」

澪ちゃんは今日のライブの退場時に転んでしまい、
スカートの中を大勢の観客に見られてしまっていた。
まぁ、気持ちは分からないでもないか。

「澪ちゃん、失敗は誰でもあるわ。私だってよく転んだりするもの」

「ムギぃ……いやで、私……りかも……」

「だ、ダメだよ澪……ん、そん、言っちゃ……」

「そー……それにファンサー……とかどーよ? な、ムギ!」

ふと、耳に違和感。
そうだ、耳に水が入った時のような。

「? おーいムギー?」

「ご、ごめんなさい、上手く聞き取れなくて……」





3 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:15:40.79 ID:1pR0LJ60

「ムギちゃん大丈夫?」

「うん、心配しないで、もう大丈夫だから」

「ライブの後だからか?」

確かに大音量を聞き続けていると耳鳴りが起こったりはする。

でも、ついさっき自らの身に起こった症状は、
りっちゃんが言ったようなそれとは違って思えた。

その差は本当になんとなく、の範囲であって、
確信が持てるものではなかったのだけれど。

「やっぱり疲れちゃったんだろうねー」

「そーだな、打ち上げも良いけど早めに切り上げるか。ほら澪、早く立ち直れよ?」

未だあうあう言い続ける澪ちゃんを宥めている。
その姿は親友と言うか、むしろ親子と言うか……

それにしても、さっきの耳の違和感は何だったのだろうか。
軽く頭を揺すってみるも、特に変化はない。
やっぱり気のせいか。

「ムギちゃん、私も片づけ手伝うよ!」

「おいおい、唯に手伝わせたら……」

失礼だけど、確かに。
とはいえ断るのもまた失礼で、
食器がダメになってもまた新しい物を買えば良い。
唯ちゃんに手伝いを頼むことにした。



4 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:18:33.38 ID:1pR0LJ60

「私が食器を洗うから、唯ちゃんはそれを拭いて、棚に戻してくれる?」

「らじゃ!」

びしっ、と言う擬音がピッタリな素早い動作で敬礼する唯ちゃん。
布巾を持ち、洗い終わった食器が私から渡されるのを今か今かと待っている。

「はい」

「いえっさー!」

本当に賑やかな子だ。
お皿を拭く度にあわあわ言いながら落としかけるし、
一枚拭く度に食器棚に戻しに行くために、この上無く非効率的。
それでも楽しいし、手伝ってくれるのが嬉しかった。

またしても耳に違和感。これは何なのだろう。
しかも今回はそれだけでは終わらなかった。

「っ……?」

眩暈に襲われる。
思わず手に持つお皿を落としてしまった。

「ほらーだから言わんこっちゃない」

遠くからりっちゃんの声が聞こえてくる。
違う。唯ちゃんじゃなくて私だよ。そう言おうとしても、言葉が発せない。
眩暈のせいでそれどころじゃなかった。



5 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:22:22.71 ID:1pR0LJ60

一体どうなっているのか。
これほどまでに強烈な眩暈は、今まで経験したことが無い。
平衡感覚が完全に崩れて流し台にしがみ付くも、その力すらすぐに出せなくなる。

「ムギちゃん……?」

いつの間にかすぐ隣に居た唯ちゃん。
心配を掛けまいと、
咄嗟に「大丈夫」と言いそうになってしまうが、これは本当に辛い。

「ムギちゃん!しっかりして!」

そして何よりおかしかったのは、右側の耳が聞こえなくなっていることだった。
聞こえている左耳では、唯ちゃんの叫び声が突き刺さるように痛い。

「唯ストップ。ムギ、立てないか?」

りっちゃんの声がする。
何とか「無理」と返事をすると、その言葉と共に嘔吐しそうになった。
口を塞ぎ、辛うじて堪える。

「唯、長椅子までムギを運ぶぞ。澪、保健室行って先生呼んできて」

「わ、わかった!」

その指示を聞き、澪ちゃんは部室から出たようだ。
二人に支えられて眩暈に耐えながら長椅子まで辿り着く。



6 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:25:43.64 ID:1pR0LJ60

「ムギ、喋れるか?」

「うん、なんとか……バケツ、あったら嬉しいけど」

「ある。出したくなったら言ってくれよ」

なんていうか……部長だ。
りっちゃんが本当に頼もしく思えてきた。

「ごめんね、りっちゃん……」

「なーに言ってんだ。それより、今どんな感じだ?」

しかしまるでりっちゃんは医者のようだ。
さっきの素早い行動といい、この応答といい。

とはいえ、今の状況が何かおかしいことは分かっていた。
この強過ぎる眩暈と吐き気、そして両耳に起きている異常。

「眩暈が強い……あと、耳が聞こえない……」

「耳?」

眩暈のせいで顔を見ようとは出来ないが、りっちゃんの声が一気に強張った。
そして、立ち上がる気配と共に、指示を出す。

「すぐにムギを下まで連れて行くぞ」

「え、え?」

「早く」

りっちゃんの声が、いつもと違う。
その声に押されるように、体を二人に支えてもらいながら部室を出る。
私の左肩を支えてくれている唯ちゃんの体が震えているのがよく分かった。



7 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:29:23.51 ID:1pR0LJ60

「変更。私達でムギを下まで連れてく。
 さわちゃんでも誰でも良いから車出してもらえるように頼んどいて」

歩く最中、澪ちゃんに電話を掛けるりっちゃん。
さすがにここまで来ると疑問が大きくなる。

「りっちゃん……?」

「何だ?あんまり無理して喋んなよ」

「これが何なのか、知ってるの……?」

「まだ分かんないよ」

あんまり話すのは良くない……のかな。
ぴしゃり、と短く一言で答えたりっちゃんに圧倒され、黙って階段を下りる。
なんとか一階まで降りると、山中先生が車を用意してくれていた。

「何があったの?」

「ムギの耳が聞こえなくなったんだよ。すぐに耳鼻科に連れて行って欲しい」

その声は、大人である山中先生よりよっぽど落ち着いて聞こえた。


車に乗り込み、背凭れに体を預ける。
そういえば、眩暈の方は楽になってきた気がする。
或いはただの慣れだったのかもしれない。

「ちょっと、あなた達!?」

山中先生の声。
車が揺れた辺り、おそらく皆も車に乗ったのだろう。

「車の中で待つから、私達も乗せて」

「……分かったわ」

そして山中先生も運転席に着き、エンジンを掛けた。



8 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:33:02.74 ID:1pR0LJ60

「……!……?」

「……」

どうも今度は耳の方が辛い。
山中先生の運転が特別荒いという訳ではないのだが、
車の揺れる音やエンジンの音が耳の中で反射しているように感じる。

さらに唯ちゃん達の会話さえ耳が痛くなってしまう為、こうして塞いでいる。
このおかしな症状が怖く、しかも音を遮断してしまうことで
より不安が圧し掛かってきてしまっていた。

と、どうやら目的地に着いたようだ。


「突発性難聴、と呼ばれる物です」

告げられた病名は聞いたことは無いけれど、難聴ぐらいは分かる。
聴力が低下し、補聴器を使用しなければならない。
これからの人生への大き過ぎる影響が脳裏を過ぎる。

「ふとした時にいきなり片側の耳が聞こえなくなる病気です。
 現状、明確な原因は不明と言われている難聴ですが、
 こうしてすぐに治療を受けにきたのは正解ですね。
 難聴は一刻も早い治療が大切ですから」

同伴の山中先生が話を聞いていてくれるだろうけど、私の方は正直頭に入らなかった。
自身の身に起きる現実と不安で一杯一杯だったのだ。



9 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:35:46.22 ID:1pR0LJ60

ここでは設備が不十分、ということで大学病院を紹介してもらった。
重度の物らしく、入院も覚悟しておいたほうが良いらしい。
どうやらここからは大きな病院に行ってからの話になりそうだ。
ただ、一つだけ聞いておきたかった。

「……治るんでしょうか」

「発症は今日起きたばかり、
 それにあなたはまだ若いですから、十分に可能性はあります。
 しかし聴力が戻っても、
 眩暈や耳鳴りといった症状が残る患者さんも多い病気です……
 まずは、しばらく治療に専念する必要がありますね」

可能性はある、か。
正直なところ「治る」と断言してほしかった。


「ムギちゃん! どうだった!?」

車まで戻ると、唯ちゃんが身を乗り出して尋ねてくる。
その甲高い声に、思わず顔を顰めてしまった。

「ばか、唯、声を抑えて」

「ご、ごめん……」

「ううん、気にしないで。
 ……とりあえず、もっと大きな病院で診てもらうの」

「一旦学校に寄るから、あなた達三人はもう帰りなさいね」

確かに、長くなってしまいそうだから、それでいいと思った。



10 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:38:10.08 ID:1pR0LJ60

「大丈夫だよさわちゃん、私達待ってるから」

「ダメよ」

「だってムギちゃんが心配だよ……」

唯ちゃんがこう言うだろう事は、想像しないでもなかったんだけど。
私は大丈夫だから、と声を掛けようとすると、
またしてもりっちゃんの声が飛ぶ。

「唯、もうやめとこう。
 私達素人だから、病院に任せとくしかないだろ?
 私達は居なくてもいいし、結果は後で連絡してもらえば良いんだから」

私が言うのもなんだけど、正論だ。
原因不明、早期治療が大事、と言われている以上、
何も起こさずただ専門家の知識に頼るしかない。
そして何より、皆にこれ以上迷惑は掛けられない。

「りっちゃん……さっきから変だよ……! ムギちゃんが心配じゃないの?」

「……心配に決まってるだろ」

まずい。
車内の空気が一気に重くなる。

「二人共、やめなさい。これ以上ムギちゃんを刺激しないで頂戴」

今まさに口を開こうとしたその時に
出された山中先生の声によって、唯ちゃんも口を噤む。

車内は無言のまま、学校に到着。
車を降りる際にりっちゃんが、
「ごめんなムギ、唯とはちゃんと話すから」と声を掛けてくれた。



11 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:41:42.73 ID:1pR0LJ60

「ごめんなさいね、ムギちゃん。
 皆貴女の事を心配して、心に余裕が無いんだと思う」

大学病院へ向かう際、二人きりの車内で山中先生が優しく言う。
そんなことを言われると、
りっちゃんも、先生も、二人共に謝られたのが申し訳無く思えてくる。

言葉が見つからず、
ただ「気にしないでください」としか返事が出来なかった。

この状況でも他人の事ばかり考えてしまうのは、単なる現実逃避なのか。
相変わらず機能しない右耳、回る視界に止まない音の反響。
一瞬でもそちらに気を逸らしてしまうと、
一気に不安に駆られ、目の奥がじわりと熱くなる。

皆の事が気掛かりでないなんてことはない。
ただ、他のことを考えていたかった。


不意に肩を叩かれ、飛び上がる。
その様子に驚いたのか、肩を叩いた張本人の先生は目を丸くしている。

「声、掛けたんだけど……耳大丈夫……?」

「大丈夫です、ちょっと考え事していて……」

「そう、着いたわよ」

見れば大きな病院だった。
周囲の風景に全くピンと来ない。どうやらそれなりに遠い所のようだ。
ここでなら、きちんと治療が受けられるのだろうか。



12 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:44:51.79 ID:1pR0LJ60

静かな病室。腕にチューブを繋ぎ、点滴を受けていた。
最初に尋ねた耳鼻科の先生が言っていた通り、入院治療になるようだ。
どうやら初期症状が重かったらしい。

山中先生には帰ってもらった。
一週間か二週間程の休みを貰う、
ということと、軽音部皆への連絡をお願いして。

軽音部といえば……
さっきの唯ちゃんとりっちゃんのやり取りが、未だ頭を離れずにいた。
それと、何故りっちゃんは、あそこまで冷静に行動が出来たんだろうか。

医師からの説明によれば症状の重さに合わせて、
点滴を行う入院治療か、内服の通院治療をするかに分かれる。

およそ一週間から二週間で治癒、あるいはそれの兆しが見られるらしい。
原因に関しては、主にウィルス説や内耳循環の障害、ストレス説が上がっている。
その両方を見た治療法を続けていくようだ。


消灯時間になった。
自分でも、よくここまで冷静に話を聞けたものだ、
と思っていたけど、いざ布団に潜るとどうしようもなく不安に駆られる。

消えた電気と聞こえの悪い耳。まるで世界が失われたかのように感じられた。
それは大袈裟な喩かもしれないけど、暗闇では五感の内二つが失われてしまう。
周囲の情報をここまで感じ取れないなんて思わなかった。
今までの、聾者に対する考えがどれだけ他人事だったかを、私は思い知ることになる。



13 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:48:33.28 ID:1pR0LJ60

翌日。携帯の画面とひたすら睨めっこ。
軽音部の皆にメールを送ろうと思ったのだが、その内容に悩んでいた。

入院について皆に説明してもらうように
先生に頼んでいたけど、自分からも話しておきたい。
それと、りっちゃんと唯ちゃんのこともどう聞くべきか。

結局、メールは部長であるりっちゃんだけに。
それに内容もまるで業務連絡のように堅苦しい。

まぁ……いいか、となあなあに送信ボタンを押す。
うひゃっ、と病室の前の廊下から奇声が上がる。

どこかで聞いたような声、と思ったら、
またしてもどこかで聞いたような「病院では携帯を切れ!」という声。
りっちゃんと澪ちゃんだ。

「来てくれたのね」

廊下に声をかける。
すると照れくさそうに頬を掻くりっちゃんが顔を覗かせる。
その後ろには澪ちゃん……そして唯ちゃんも居てくれた。

「……」

黙ったままの三人。
何かと思っていると、りっちゃんがA4サイズのメモ帳を見せてきた。

『耳、大丈夫? 今、私達の声聞いても問題ない?』

確かに安静にしていないといけないのだが、さすがにそこまでの遮音は必要ない。

「問題無いわ。だけどあんまり大きくて高い音を出されると耳が痛むの」

「そっか、じゃあ気を付けろよ澪」

「それは私の台詞だよ」

「うるせー」

と、二人の後ろを見ると唯ちゃんは俯いている。
思えばさっきからこんな様子だ。



14 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:50:47.18 ID:1pR0LJ60

「唯ちゃん、来てくれてありがとう」

「う、ううん……別に、当然だよ」

唯ちゃんは所々吃り、表情は浮かないままだった。
一体どうしたのだろうか。
何度も口を開いては閉じ、スカートの裾を握り締めた唯ちゃんは、
終いにはしゃくり上げ始めてしまった。

「ごめ、ごめんなさい、ムギちゃん……!昨日は、迷惑掛けて……!」

「私も。ゴメン、ムギ」

「唯ちゃん、りっちゃん……いいのよ」

違う。そもそも昨日の事を私は迷惑だなんて思っていない。
ミラー越しに見えた二人の本気の表情。私をただ心配していてくれた。
そのことを喜びこそすれ、疎むなどあるはずがない。

「嬉しかったの、心配してくれて。だからありがとう」

「こっちこそありがとな……
 それで、どうなんだ? 突発性難聴だったんだろ?」

りっちゃんの口から出た病名は、私のそれと同じだ。
話しただろうか、少なくとも私にその記憶は無い。
あるいは山中先生からか。

「なんでそれを?」

「聞いた訳じゃないよ、ただ何となくそうかなーって」



15 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:53:51.57 ID:1pR0LJ60

「なんとなく、って……」

……まるで誤魔化すような言い方をする。
するとりっちゃんは、いやいや、と顔の前で手を振って言った。

「私な、親戚に突発性難聴を発症した人が居てさ。
 だから昨日はあんだけ有無を言わさず、ってなっちゃったんだよ。
 昨日のムギと、聞いてた話が同じだったからそうなのかもなーって」

だからあんなにてきぱき行動していたのか。
昨日から疑問だったのだが、いざ聞いてみるとなんてことないものだった。

「そうだったの。ありがとう、りっちゃん」

りっちゃんはよせやい、と顔を赤くしてそっぽを向いた。
周囲への気配りがちゃんと出来て、
それでいてお礼を言われると照れくさい、だろうか。
一度も見たことのないそんな一面が、とても可愛らしく見えた。

それからしばらく皆と話していた。が、もうそろそろ夕食の時間だ。
時計をちらちら見る私に気付いたのか、
またしてもりっちゃんが一番に鞄を手に取る。

「あんまり長居するのも良くないから、そろそろ帰るな」

「ええ、今日はわざわざありがとう」

「ムギちゃん、またね」

病院での夕食は夕方6時から。
確かに入院生活は退屈で、こうして皆が来てくれるのは嬉しい。
しかし学校帰りに来るとなると、
この病院が学校から離れているのもあり、あまり時間が取れないのだ。

こんな僅かな時間の為に来てくれる事が、
皆の負担になっている気がしてならなかった。



16 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 00:59:15.46 ID:1pR0LJ60

それから一週間が経ち、再検査。
これで聴力が戻っている傾向にあるならば、
ここから快復まで薬の量を減らしていくらしい。

受けた検査はお馴染みのヘッドフォンをつけてのものだったのだが、
どうも医師の表情が良くない。

そしてそれは私も同じだった。
聞こえない右耳はそのままに、左耳までもが
以前より聞こえにくくなっているような気がしていたからだ。

「……検査の結果は良くありません。
 やはり、初期症状が重かったと思われます」

「それじゃあ、私の耳は……」

「まだ諦めてはいけません。
 他の治療法もありますので、そちらへの移行を行いましょう」

確か早期治療が大切だと言っていなかったか?
その他の治療法も駄目だったら、また別の?

そんな悠長な事を言っていられるのか。
こんなことじゃ、一ヶ月なんてあっと言う間に過ぎてしまう。

医師は、新しい方法を持ってくる。
思い詰めるな、とはいつも言われるが、どうやって落ち着けというのか。
長くても2週間の入院のつもりだったのに。

検査をする度に芳しくない経過を聞かされ、
治らないかも、という不安に幾度も駆られ。
他の病院に何度セカンドオピニオンを求めても結果は同じで。

そもそもこの病気は、タチが悪過ぎる。
ストレスを感じてはいけないのに、ストレスを感じさせられてしまうなんて。
もっとも、ストレス云々は全病気に言えることではあるんだけれど、
この病気で失うのは聴力だ。これからの人生に与えるダメージがあまりに大き過ぎる。

一ヶ月が過ぎ、私は退院した。
無論、完治したからではなかった。



17 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 01:00:42.01 ID:1pR0LJ60

一旦、キリの良いところで

ご覧の通り、人によっては不快なSSになるのではないでしょうか
承知の上で書いていますので回れ右です

ゆっくりやっていこうと思いますのでお付き合い頂ければ




18 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 01:09:20.89 ID:PVu1LYIo

お疲れ様です続き待っております



19 名前:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!:2011/01/05(水) 02:06:32.30 ID:sUB/Zag0

待ってるよ





24 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/06(木) 22:40:07.52 ID:6G3i3jc0

斉藤の運転する車に乗せられ、学校へと向かう。
一ヶ月ぶりの学校ではあるが、気は全く進まなかった。
何せ、今日は授業を受けに来たのでは無いのだから。

医師の話では、「現代医学では、現状固定、あるいは失聴」という結果だった。
実質「もう無理です」と言っているようなもの。
医者である以上、そのような言葉は言ってほしくなかった。

その後様々な治療を試してきたが、結果は全てダメだった。
聞く話では治療の為にもっと長い時間をかけ、闘い続ける患者もいるそうだ。
それなのに僅か一ヶ月。
たったそれだけの期間で、私の中では諦めの感情が強く芽生え始めてしまっていたのだ。
我ながら、なんとも情けない話だ。

校長室へと向かう。思えば入室するのは初めてだ。
行われた話は当然、私の耳のこと。この学校に居られるかどうか。
自分の事でありながら居た堪れなくなりそうだったが、
学校側の回答は、最大限のサポートをさせて頂きます、とのことだった。

「しかし、これからの難聴の進行があり、仮に聴力を失ってしまった場合。
 生徒達の協力が必要不可欠となります。
 もし理解者が少なければ……」

その時は……学校を去る、か。

まだ一年も居たことのない学校で得た、かけがえの無い友達。
失いたくなかった。
それとも、いかにも私の事を理解してくれそうな彼女達を手放す事が惜しいだけなのか。



25 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/06(木) 22:44:38.85 ID:6G3i3jc0

軽音部室前。
皆にも、顔を見せなければならない。
治療に専念する為に面会拒絶になっていて、皆と会うのは久しぶりだった。
会いたい。でも皆は今の私を知ってどう思うだろうか。

扉をノックする。
中から辛うじて聞こえた覇気の無い返事を受け、震える手で扉を開けた。

「ム、ムギちゃんっ!!!」

椅子が倒れるのも御構い無しに唯ちゃんが、こちらに走ってくる。
そして、思いっきり私に抱き着いた。

「治ったんだね……良かったよぉ……!」

「……ううん。違うの」

ほえ、と唯ちゃんが私のお腹に埋めた顔を上げる。
あぁもう、こんなに鼻水垂らして。

「今日はね、皆に大切な話があるの」

部室の中にはりっちゃんと澪ちゃんも居た。
そして山中先生も居るとは好都合。

お茶会が中心になってしまっているとはいえ、名前は軽音楽部だ。
その中に耳の聞こえない私が所属してしまっていること。
それを皆はどう思うのか、聞いておかなくてはならない。



26 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/06(木) 22:50:21.51 ID:6G3i3jc0

「まずは……長い間入院してて、迷惑掛けてごめんなさい。
 お菓子も持ってこれなかったわ。
 
 ……それでね、私の耳はこれからどうなるのか分からないの。
 今右耳が聞こえなくて、左耳は聞こえにくくて……近い内に補聴器も使う予定よ。
 
 お医者様は、『今のままか、左耳も聞こえなくなるか』って言ってた。
 今の医学じゃ、治療法がもう分からないんだって」

とんでもないことを言っているのに、妙に落ち着いて話せた。
唯ちゃんと澪ちゃんは、もう涙を零してしまっている。

「私は最悪の事を考えて、これから手話と読話の練習をしようと思うの。
 あ、読話っていうのは、相手の口の動きで言葉を読む事ね?
 
 それに耳が聞こえなくなったら、発話……喋る事の訓練も受けないといけない。
 なにより、耳が聞こえない私が、音楽なんてきっと出来ない……」

「もう、やめてくれよムギ……なんでそんな事言うんだよ……」

澪ちゃんの気持ちも分かる。
でも私は、ちゃんと病気の事を受け止めて、現実を見なくちゃいけない。
逃げてなんかいられない。

「病院で言われたんだろ!? 今のままかもしれないって……
 もし今のままだったら、そんな練習、しなくてもいいじゃないか……!」

「でも、もし耳が聞こえなくなったら、
 コミュニケーションの方法がほとんど無いまま、放り出されることになるわ。
 とてもじゃないけど、そんな状態じゃ生活が難しいの。
 現実を見なさい、澪ちゃん」

山中先生が澪ちゃんの言葉を遮る。



27 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/06(木) 22:54:20.05 ID:6G3i3jc0

「皆の為に、軽音部に名前は置いておくね。廃部になっちゃうから。
 でも、もう部活にはほとんど参加出来ないと思う。
 だから今日はその挨拶に来たの」

周りの雰囲気は沈んでしまっていた。
私の話はこれで終わり。
最後の最後に、皆にお茶でも淹れてあげようかな。
席を立とうとすると、りっちゃんが私を呼び止めた。

「ムギ、ちょっと待った」

「なぁに?」

「読める?」

と、りっちゃんはいきなり胸の前で手を動かし始める。
その動きは、まるで手話のようだった。

「えっと……」

「……『最悪のこと考えて』ってことは
 わざわざ高い金払って勉強するつもりじゃないよな?」

確かにそうだけど……りっちゃんの言いたい事が分からない。

「私の親戚に居るって言っただろ?
 私だってちょっと、単語をちょっとだけだけど知ってるんだよ。
 だからここに居て一緒に勉強すれば良いじゃん。
 読話だって私達と話している間に意識してればある程度身に付くと思う」

つまり……軽音部の皆に勉強を強いろ、と言いたいらしい。
そんなことをする意味が無い。
私一人が読話を身に付けさえすれば、皆との会話に問題はほぼ無くなるのだから。

もっとも私が在学中に習得が出来るかどうかも疑問だけど。



28 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/06(木) 23:00:01.76 ID:6G3i3jc0

「やる……私もやるよりっちゃん……!」

「良い案だよ律……!」

何で唯ちゃんと澪ちゃんはやる気を出しているんだ。
私と居ても苦労が増えるだけなのに。

「あなた達、そんなに軽々しく決めないで頂戴」

「でもさーさわちゃん。私達はいつも英語を勉強してるだろ?
 つまり第二言語の習得なんて今更ってことだよ」

言ってることが滅茶苦茶だ。
皆は私と、障がい者と居ることを避けようとしない。
むしろ向こうから歩み寄ろうとしてくれるのは何故だろう。
普通は遠慮や気遣いがあるだろうに。

「……皆、ありがとう。
 でもいいの。私なんかの為に、皆が苦労することなんてない」

「何が『なんか』だ。いいからここに居ろって」

何なんだ。

「大丈夫だよ、何とかなる」

人の話を聞いてよ。

「ムギに居なくなられることこそ困るんだ」

……その一言に、頭に血が上る。



29 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/06(木) 23:06:57.42 ID:6G3i3jc0

思わず椅子から立ち上がる。

「……本当にただの我儘じゃない……!」

対してりっちゃんも立ち上がる。

「我儘で結構」

「開き直らないで……!」

「うるせーこのやろー! 逃げようとしたら無理矢理連れてきてやるからな!」

感情の昂りに合わせ、互いのボリュームも上がる。
耳はギンギン響いて、頭もフラフラしていると言うのに。

「ムギは……どう思ってるんだよ……
 さっきから耳が悪いからやめる、って……
 それなら少しは残念がって言えっての……
 ここに居たくないのかよ……!」

一筋。りっちゃんの頬を涙が伝った。
弱弱しい声に一気に顔から熱が引く。
足に力が入らなくなり、そのまま椅子にぺたんと座り込む。

「ムギちゃん。正直に言えばいいのよ?
 想い合ってる者同士、互いに歩み寄っても良いじゃない?」

「……さわちゃん、反対派じゃねーの」

「失礼ね。そんなわけないじゃない。少なくともりっちゃんとは同じ気持ちよ」

「私もムギちゃんともっと一緒に居たい!
 放課後ティータイムはこの四人じゃなきゃやだよ!」

「勿論私もだぞ。ムギの為に頑張りたい」

みんなみんな我儘だ。
揃って私の決意を壊そうとして、私の考えを台無しにして。

かつて他人の身勝手をこんなに嬉しく思った時があっただろうか。
涙が止まらない。
こんな私を、障がい者をここまで想ってくれる。
私一人で行くはずの道で、手を繋いでくれる人がこんなに居てくれるんだ。

「……ありがとう……」



30 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/06(木) 23:12:24.21 ID:6G3i3jc0

そして今。唯ちゃんと澪ちゃんに飛びつかれ、離してもらえそうにない。
この二人はいつまで泣き続けるつもりだろう。

「ムギ、わりーな。耳大丈夫か?」

「大丈夫じゃないわ。だから責任取って一緒に手話勉強してね?」

「だから最初からそのつもりだったよ」

妙に紅潮した顔でりっちゃんは言う。
と、ふと疑問に思った事を聞いてみた。

「そういえばりっちゃん、さっき手話で私に何て言ったの?」

「ムギのおおばかやろー」

こちらが読めないのをいい事に好き放題言ってくれる。
というか、本人曰く『ちょっとだけ知ってる単語』に
よくそんな言葉が含まれていたものだ。
……りっちゃんらしいと言えばらしいけど。

「……そう」

「まーまー。そんなに怒るなってムギ」

怒ってない。
りっちゃんのために怒るなどあってなるものか。
そっぽを向いた私に、りっちゃんのちょっかいが収まることはなかった。



31 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/06(木) 23:16:21.96 ID:6G3i3jc0

翌日。一か月ぶりの登校だ。
朝のホームルームで、
私の耳について先生から皆へ、簡単な説明がされる。

クラスメイトの反応は様々でりっちゃん達のような子も居れば、
あからさまに私を避ける子も居た。

私の事はあっと言う間に学年に広まったようで、
廊下を歩けば周囲のひそひそ話が一々目につく。

気にならないと言えば嘘になるが、
りっちゃん達がいつも傍に居てくれるお陰で、捻くれることは無かった。


「とりあえず家の者に資料を集めてもらったんだけど……」

放課後。軽音部室にて。
持ってきた手話関連の本を机の上に並べる。
それを見て早くも目を背ける唯ちゃん。

「こ、これは分厚い……!」

「分厚いのは当たり前だろ。手話は一つの言語なんだからな」

澪ちゃんの言う通り。
一応『初心者に優しい手話』『今日から始める手話』など、
簡単そうな本から持ってきたのだけれど。
それでもやっぱり苦労することになると思う。

「ここは部長であるりっちゃん隊長に指示を仰ぎたいと思います!」

「部長だか隊長だかどっちだよ……
 まぁとりあえず指文字を完璧に覚えることからじゃないか?
 これさえ覚えたら、時間はかかっても会話が成立するわけだし。
 単語はその後にするかねー」

「な、なるほど……!」

さすがりっちゃん。
全員異議無し、ということで勉強が始まった。
……これじゃまるで、軽音部じゃなくて手話部だ。



32 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/06(木) 23:21:41.09 ID:6G3i3jc0

「もう駄目だぁ~……お茶にしようよ~……」

唯ちゃんが一番早く音を上げる。
そのままぺにゃっ、と机に突っ伏してしまった。
そういえばまだお菓子を何も出していない。

「皆、そろそろ休憩にしましょ?」

「ありがとう。さすがに頭に糖分が足りなくなる所だったよ」

澪ちゃんも目頭を押さえ、本を閉じた。

ティーセットを取り出しに食器棚へ向かう。
すると、埃が積もっているのに気が付いた。
これはまず洗わなければ、そう思って先に皆のカップを取り出そうとすると、
りっちゃんの腕が後ろから伸びてきた。

「わり、洗うの手伝うよ」

聞こえにくいだけであってまだ大丈夫なのだが、
もし完全に聞こえなくなっていたら……

今のりっちゃんのように、まず私の視界に入るように行動してくれるのは助かる。
実際、りっちゃんが近付いてくる足音に気付けなかったし、
突然声を掛けられたら恐らく驚くだろう。

「ありがとう、りっちゃん」

「敬いたまえよ?」

正直な話。りっちゃんが凄過ぎて引け目を感じます。
普段の様子と、この気遣い上手な一面のギャップがもう。



33 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/06(木) 23:24:15.96 ID:6G3i3jc0

「もっとちゃんとティーセットも綺麗にしとかなきゃいけなかったな」

「埃積もってたものね……」

まずティーセットを洗うところから始まる。
皆を待たせる事になるけど、仕方ない。

「やっぱり、ティータイムはムギが居ないと駄目だったんだよなぁ。
 で、一ヶ月も使わないからこんなことに」

「そうね、食器洗いも本当に久しぶり」

戻ってきてくれて良かったなぁ、
とりっちゃんは大袈裟なリアクションと共に言う。

普通なら何てこと無い会話も、
昨日の私の行動から考えたら軽視出来るものじゃなかった。
不意に口から言葉が零れてしまう。

「……ごめんなさい」

「謝んなよ、ムギ。戻ってきてくれてありがとな」

私は黙って頷いて、後は食器洗いに専念した。
言葉が見つからなかったのと、
お菓子を楽しみにする唯ちゃんのオーラに押されたからである。


「はい、お待たせ」

「はぁぁ~……やっぱりこれだよねぇ~……」

すっかり蕩けた顔でケーキを口にひょいひょい運ぶ。
やっぱり、皆大変な思いで勉強してるんだ。



34 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/06(木) 23:27:36.52 ID:6G3i3jc0

「ムギ、どれくらい覚えられた?」

澪ちゃんから声を掛けられる。
やっぱりそういう話が出てきちゃうか。

「えっと、とりあえず15文字ぐらい……」

「ムギちゃん凄いねー、私あ行だけだよ?」

……さすが、唯ちゃん。
でも、確かにこれは覚えるのに時間が掛かりそうだ。
このままのペースで進めるのを含め、忘れないようにもしていたら。
やはりそうそう上手くはいかない。

「指文字ってさ、
 例えば50音のローマ字表記みたいな、行の共通性があんまり無いよな。
 だから覚えるのも一苦労だよ」

母音のような物がない、ということか。

「澪はどれくらい覚えたんだ?」

「……律から言ってくれたら答える」

「私は30……35ぐらいかな。いざ使ってみると結構頭から抜けちゃってるんだよ」

りっちゃん、やる。
普段よく何かを忘れたりするし、
お世辞にも賢いとは言えない彼女が、予想以上だった。
……いけない。最近失礼な事ばかり考えるようになってる。

「りっちゃん隊長! やってみてください!」

「や、やだよ恥ずかしいし」

またも珍しい。りっちゃんから恥ずかしいなど。
率先して前に出るし、唯ちゃんと二人でよく悪ふざけをするのに。

「りっちゃん、私からもお願い」

りっちゃんはぐぬ、と息を詰まらせると半ばヤケクソのように応えてくれた。



35 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/06(木) 23:30:28.99 ID:6G3i3jc0

「あ、い、う、え、お、か、き、く、け、こ……」

その動きは、曖昧な習得をした人がやるそれではなかった。
手がスムーズに動き、迷いも無い。
ま行まで終えて席に着くりっちゃんに、拍手が送られる。

「すごいよりっちゃん!」

唯ちゃんからの賛辞に、照れくさそうに答えるりっちゃん。
以前から使えた手話がどれぐらいあったのかは分からないが、本当にすごいと思った。
部長に対抗心を覚えたのか、その後唯ちゃんが思った以上の健闘を見せることになる。


そんなこんなで軽音部としての活動そっちのけで
(元よりらしいことはあまりしていなかったが)、私達は勉強を続けた。

特に私の場合、一ヶ月分の授業遅れもあり、毎日のように脳を酷使する破目になった。
それでも頑張れたのは、周りに居てくれる皆のお陰。
2週間も経つ頃には全員が指文字をマスターし、単語の方まで手を伸ばしていた。

そして、私の聴力低下がより顕著に表れ始めたのもほぼ同時期だ。



36 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/06(木) 23:32:19.13 ID:6G3i3jc0

本日はここまで




37 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/07(金) 00:06:48.08 ID:Uh.Gcj.P

>>1っちゃんのいけず~



39 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2011/01/07(金) 06:43:49.03 ID:MTEUjwco

お疲れ様です





動画あり
参考:ポータル熊本 手話 50音指文字


参考:日本手話研究所


画像のみ
参考:NTTデータ 手話 50音指文字






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紬「心に響いたの」#1
[ 2011/04/19 00:21 ] シリアス | | CM(0)

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