SS保存場所(けいおん!) TOP  >  シリアス >  梓「Have A Good Die」#第3話

お知らせ

SS保存場所は移転しました。
現在けいおん!関連の更新はしていません。
今後更新するかは未定です。
SS保存場所






梓「Have A Good Die」#第3話 【シリアス】


SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServiseより


http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1302437096/


梓「Have A Good Die」#第1話
梓「Have A Good Die」#第2話




81 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:17:42.91 ID:9XY2+n4bo

 第3話

―― 病院

梓「」にこにこ

金田「何かいいことあった?教えてよ」

梓「そんなもったいないことできません」

金田「あ、そう」

梓「恋人ができました」

金田「平沢さん?」

梓「どうして知ってるんですか?」

金田「ふっふっふ」





82 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:18:24.20 ID:9XY2+n4bo

―― 翌日

梓「いけない、朝の薬飲み忘れちゃってた。すぐ飲まなきゃね」

 休み時間、朝飲む予定だった薬を
 今日は飲み忘れてたのに気が付いた私は給湯室にあわてて駆け込んだ。
 
 薬袋を流し台の上に置いて備え付けのコップで
 カプセルを一気に飲み干した直後私を呼ぶ声がした。

クラスメート「中野さんここにいたんだ、探したよ」

梓「どうしたの?」

ク「今日の日直の子がね、急用できて早退しちゃったんだ。
  それでね、明日中野さん日直でしょ?
  だから悪いけど次の授業の用意代わりにやってくれないかなって」

梓「えー」

ク「お願い!この通り!」

梓「うーん、しょうがないなぁ。それじゃあ職員室へ行けばいいんだよね」

ク「うん、本当にありがとう。恩に着ます!」

梓「早退じゃ仕方ないもんね。じゃ行ってくる」

 この時の私は知る由もなかった。取り返しのつかないミスをしていた事に。



83 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:20:11.43 ID:9XY2+n4bo

 昼休み

純(今日はいつもと趣向を変えて金ちゃんヌードルにしてみました!、お湯お湯ー♪)

ドボドボ

純「よし、あとは2分待つだけ!
  3分も待ってられないもんね、麺ふにゃふにゃになるし」

純「ん?何この紙袋。誰かの忘れ物かな」

純「病院の薬かぁー誰のだろ……ん?中野梓?梓のか」

純「ちょっと中身はいけーん。失礼しますっと」ごそごそ

純「……!?このカプセルまさか!何で梓がこんな物もってんの!?」

純「多分梓が取りに戻ってくるだろうから
  これはここに置いて教室に戻ろう……」すたすた

 この数分後

梓「いけない、薬持ってくの忘れてたよ、こんなの誰かに見られたら大変だもんね」

梓「よかった、ちゃんとある。誰にもバレてないよね、よしよし」

梓「純と憂待たせてるから早く教室戻らなきゃ」



84 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:22:41.86 ID:9XY2+n4bo

教室

梓「相談したいことがあるんだ。もしかしたら気付いてるかもしれないけど……」

純「…!」

憂「なになに?」

梓「実はね、唯先輩とお付き合いする事になったんだ」

憂「それなら昨日お姉ちゃんが嬉しそうに教えてくれたよ。本当におめでとう」

純「ほっ……」ぼそっ

純「昨日何かあったの?梓と憂のお姉ちゃんと」

憂「お姉ちゃん、梓ちゃんとキスしたんだって」

純「うわー、とうとうゴールインですか!」

梓「や、やめてよ純」

純「なるべくしてなった感じだねー」

梓「はいはい」

梓「なんか私、憂から唯先輩取っちゃったようで悪い気がする」

憂「そんな事ないよ。2人共私の大事な人だもん。
  梓ちゃんとお姉ちゃんが幸せならそれは私にとっても幸せだから」

梓「憂にそう言ってもらえると嬉しいよ、ありがとう」

憂「それで今度の金曜映画行くんだよね?」

梓「うん」



85 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:24:24.36 ID:9XY2+n4bo

 ここで机の上の焼きそばパンを手に取り口に入れる、
 
 が、一気にいったせいか喉に詰まらせてむせてしまう。

梓「うぐっ!?げほっ!ごほっ!ごほっ!」

純「あずさあっ!!!」ガタンッ

憂「純ちゃんどうしたの?いきなり大声あげて立ち上がって」

梓「何なの純怖い顔して。ただパンが挟まってむせてただけなのに大袈裟すぎ」

純「う……」

梓「ほら、純のせいでみんな見てるし。恥ずかしいじゃんもう」

純「ぬぅぅ……まー気にしない気にしない!それよりさっきの話だけどさ」

憂「そうそう、金曜の話だったね。これってお姉ちゃんが誘ったんだよね」

梓「うん、でもこれって普通に考えたらデートだよね」

純「そうなんじゃない」

梓「じゃあ私、唯先輩の恋人でいいんだよね」

憂「うん、2人共とってもお似合いだよ」

梓「でも信じられないよ、私恋人の実感全然わかなくて」

純「私も突然すぎて驚いちゃったけど」

梓「全く予想がつかない事が起こると
  最初は実感わかないものなのかな。いいことも……悪い事も」

純「悪い事って?」

梓「ううん、別に何もないよ」

純「私こう見えても口堅いからどんな事でも相談してよ」

梓「なんか信用できない」

憂「ふふっ」

純「……」



86 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:27:07.54 ID:9XY2+n4bo

―― 学校の屋上

梓「純、用事って何?」

純「梓、最近病院通ってるよね?」

梓「え?」

純「給湯室で薬の袋みちゃったんだ」

梓「あ、あれね、そ、そう、胃腸薬なんだ」

純「私のおばあちゃんが飲んでた薬と一緒だった。
  おばあちゃんは本当に胃腸薬だと思ってたけど梓は違うよね」

梓「言っている意味がよく分からないんだけど、純ってほんと変な事いうよね」

純「ふざけないで梓、真面目に答えてよ!!」

梓「……っ!」

純「私の目はごまかせないよ、本当の事話してよ!ねぇ!」

梓「お願い……この話はみんなに黙ってて」

純「……学校通ってて体は大丈夫なの?」

梓「しばらくは薬を飲みながら続けていいって言われてる」

純「手術は?」

梓「もう無理だって。あともって1年くらいらしいんだ」



87 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:28:41.75 ID:9XY2+n4bo

純「そんな……1年って」

梓「学校には時期見ていうつもりだけど今はまだ話すつもりはないよ」

純「私のおばあちゃんは医者に言われたよりずっと長く生きてたからさ……
  ねぇ、私に出来る事があったら何でもするから。
  身体が辛くなったらすぐ言ってよね?」

梓「うん、ありがとう純」

純「それとさ……この事、他の人達は知ってるの?」

梓「知ってるのは純とムギ先輩だけだよ」

純「唯先輩は……まだ知らないんだ」

梓「うん……でも話さなきゃいけないよね?」

純「私が唯先輩だったら話して欲しいと思う」

梓「そうだよね……」



88 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:31:47.19 ID:9XY2+n4bo

―― 金曜

唯「今日は楽しかったねぇ」

梓「はい、そうですね」

梓(先輩の顔ばっか見て浮かれてて映画の内容なんて全く覚えてない……)

梓(浮かれてもいられない。病気の事言わなきゃな……今日言えるかなぁ)

唯「この後どうしよっか。あずにゃんどっか行きたいとこある?」

梓「うーん」

唯「そうだ!あずにゃんの家行ってもいい?」

梓「へ?まあ今家に誰もいないからいいですけど」



89 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:34:58.74 ID:9XY2+n4bo

―― 中野家

梓「どうぞ、あがってください」

唯「お邪魔しまーす」

梓「先に私の部屋で待っててください。お茶持っていきますから」

唯「おーけー」

 梓の部屋

唯「そいえばあずにゃんいっつもお留守番してるよね」

梓「親は仕事でいつも家を留守にしてますからね。
  家にいるのは1年通しても数日程度ですよ」

唯「私の家族と同じだねー」

梓「唯先輩には憂がいるじゃないですか」

唯「そうだよね。だから私あずにゃんは本当にすごいと思うよ」

梓「買いかぶりすぎです。
  だけど先輩は姉なんですからもっとしっかりしてください」

唯「そうだよね。
  私憂がいないと何もできないからさ。お姉ちゃんなのに妹に頼りっきり」

梓「先輩はやればできる人なんだからその気になれば絶対に何でも出来ますよ。
  ギターだってそうだったじゃないですか」

唯「あずにゃん私を励ましてくれたんだ、嬉しいなぁー」

梓「なっ!違いますよ!そんなんじゃないです」

唯「あっずにゃーん」ぎゅー

梓「ふにゃああっ」

唯「ありがとねあずにゃん」

梓「え?」

唯「私あずにゃんに出会えて良かったよ。
  卒業してからもずっとずっと一緒にいようね」

梓「は……はい」



90 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:36:16.25 ID:9XY2+n4bo

●REC

『2月11日、黙っている私はずるいですか?
 これぐらい許してもらえますよね?』

梓「話さなきゃないい加減……」



91 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:38:38.06 ID:9XY2+n4bo

―― 学校

純「それで、結局言い出せなかったんだ」

梓「うん……言おう言おう思ってたけどいざとなると言い出せなくて」

純「後に引き伸ばせばそれだけ辛くなるよ。お互いにさ」

梓「話すのが怖いんだよ。純はどう思う?
  これからもずっと一緒にいたい大事な人が私のような人だと知ったら」

純「そんなの聞かないでよ。一緒にいたいと思わなくても、
  ただの部活の先輩後輩の関係というだけでも……うぅっ」ぐすっ

梓「ごめん……変な事聞いちゃったよね」

 有耶無耶になった状態でそれから数日が過ぎた。
 授業を受けていた私の元に1通のメールが届いた、唯先輩からだ。
 そう、先輩達全員第一志望の大学に合格した報せ。



92 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:40:48.03 ID:9XY2+n4bo

―― 中野家

梓「いいんですか先輩。折角の律先輩達との打ち上げ抜け出してきちゃって」

唯「いいんだよ。今日くらいあずにゃんと2人きりで過ごしてもバチは当たらないもん」

梓「そうですか、私も本当に嬉しいですよ。先輩達が無事同じ大学に行けるようになって」

唯「ありがとうあずにゃーん」ぎゅっ

梓「もう……今日だけ特別……ですよ」



93 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:42:19.17 ID:9XY2+n4bo

唯「あずにゃん、来年受験だよね?どこに行くかもう決めたの?
  あずにゃんしっかりした子だからもう決めてるんじゃないかなーって思って」

梓「え?ああ、そうですね。もし行けるのなら先輩方と同じN大に行きたいですね」

唯「おおっ!それなら私から1つ提案があります!」

梓「何ですか?」

唯「私春から1人暮らし始めるつもりなんだけどね、
  もし良かったら来年私と一緒に暮らさないかなーって」

梓「え?同棲ですか」

唯「うん!」

梓(どうしよう……唯先輩すごい嬉しそうな顔してるし、これじゃ言い出せないよぉ)



94 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:43:27.46 ID:9XY2+n4bo

●REC
『2月16日、明日こそ話そう。
 あと生きられるのはせいぜい1年ぐらいだということ。
 一緒に暮らす事はできないということ』



95 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:46:31.23 ID:9XY2+n4bo

―― 中野家・夜

唯「あずにゃんの手料理おいしいよー」

梓「喜んでもらえて何よりです」

梓「そういえば、唯先輩って今まで深く悩んだ経験ってあるんですか?」

唯「そりゃあるよ。私だって人間だもん!」

梓「どんな時なんです?」

唯「私と憂が小さかった頃にお母さんが死んじゃった事かな」

梓「!?す、すいません!変な事聞いてしまって……」

唯「いいよー。それにさ、
  今は軽音部のみんなや何よりあずにゃんがいるから寂しくなんかないよ」

梓「先輩……」

唯「でも出来ることなら、もう二度と大切な人を失いたくないんだ……」

梓「……っ!」

唯「どったの?」

梓「い、いえ、そうだ!
  飲み物切らしちゃってるからちょっとコンビニ行ってきますね!
  あ、アイスもついでに買ってきますから!」

 唯先輩の一言で締め付けられるようなショックを受けた私は
 コンビニに行くという名目を作って逃げるように部屋を出た。
 
 一瞬だけ見せた先輩の悲しげな顔が
 コンビニに行く最中ずっと脳裏に焼きついている。



96 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:49:10.88 ID:9XY2+n4bo

唯「うーん、ヒマだよぉ……」

唯「そうだ、あずにゃんのお部屋拝見しちゃおっと」

唯「ほえ?何でこんなとこにビデオカメラ?
  三脚付いててテープが入ってる……何かこの部屋で撮影してたのかなぁ」

唯「まだ帰ってきそうにないしこっそり見ちゃってもいいよねー。
  なんか気になるもんね、あずにゃんにホームビデオの趣味があったなんてさー」

唯「それでは、ちょいとご拝見いたしますっ」かちっ



97 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:53:53.59 ID:9XY2+n4bo

―― 翌日

 放課後、私は近くの喫茶店にムギ先輩に来てもらって相談をしてもらっていた。
 受験が終わって3年生は学校へ登校する事も無くなったから。

紬「そう、唯ちゃんがそんな事を……」

梓「皮肉ですよね。私が病気にならなかったら
  唯先輩とは只の先輩後輩の関係のままだったかもしれないのに」

紬「そうね……」

梓「でもこんなことになるんなら先輩の言った通りもっと早くに病気の事を言うべきでした。
  もしかしたら恋なんてするものじゃなかったのかもしれません。
  ムギ先輩、あの人が私の病気を知ったらどうなるんでしょう」

紬「どうなるのかしらね。梓ちゃん、あなたはどうなった?」

梓「え?」

紬「あなたは病気を知ってどう変わった?あなたの人生はどう動き出した?」

 そうだ、私の人生は病気になって前向きに動き出したんだ。



98 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 22:57:49.16 ID:9XY2+n4bo

―― 平沢家

唯「……ごちそうさま。悪いね憂、せっかく作ってくれたのに残しちゃってさ」

憂「どうしたのお姉ちゃん、体の具合でも悪いの?」

唯「そんなんじゃないよ、ちょっと……ね」

憂「何かあったの?」

唯「あのね憂、私思い知らされたんだ……」

唯「私って今まで大して悩んだりもせず
  その上何も知らずに能天気に生きてきたんだなって」

唯「やっぱり私温室育ちだったんだよね」

憂「お姉ちゃんいきなり何言ってるの?今日のお姉ちゃん変だよ」

唯「ごめん憂、私今日はもう寝るね。おやすみ……」



99 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:05:11.04 ID:9XY2+n4bo

―― 翌日・中野家

 今家には唯先輩が来ている。
 卒業旅行はどこに行くか相談するつもりで来たらしいけど
 私にとっては病気を告白する唯一の機会だ。
 テーブルの上に散らかされたツアーのチラシに見入っている唯先輩の反対側に座る。

梓「唯先輩に聞いてもらいたい話があります」

唯「あ、私もあるんだよー。
  旅行なんだけど暖かい所でのんびりしたいからさ、ハワイなんかどうかなぁ?」

梓「その前に私の話をきいてください。
  私は12月の健康診断で引っかかって
  再検査の結果病気がみつかりました。病名は胃癌です」

梓「私の場合かなり進行していて肝臓にも転移してました。
  手術は無理で抗がん剤で治療していますが今の医学では完治する見込がありません」

唯「~♪」

梓「現在もってあと1年近くの命です。黙っててすいませんでした」

唯「知ってたよ」

梓「えっ!?」

唯「でさー、あずにゃんは何処がいいの?やっぱり海があった方がいいよねー?」

梓「ですから私はあと少ししか生きられないんですよ。私の話聞いてます?」

唯「あー、ハワイじゃあずにゃんまた焦げちゃうよね、やっぱりアメリカにしよっか」

梓「唯先輩私の顔を見てください」

唯「うーん、悩んじゃうねぇ」

梓「いい加減にしてください唯先輩」

唯「じゃあ私が決めてもいいよね、じゃ決定」

梓「唯先輩っ!!!」

唯「だから分かってるって言ってるでしょ!!!」ドカッ

 唯先輩はテーブルを両手で思いっきり殴りつけながら
 今まで聞いたことない位大きな声で怒鳴った。
 
 その目は怒りというより悲しみに満ちた目をしていて
 今にも涙がこぼれ落ちてきそうで正直見ているこっちも辛かった。

梓「私は唯先輩と一緒にいる事はできません」



100 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:07:51.06 ID:9XY2+n4bo

 しばらく気まずい時間が流れる。
 私はじっと唯先輩の目を見つめる、というより視線を逸らす事が出来なかった。
 そんな私を唯先輩は今まで見た事もないような目で睨みつけている。
 この時私は病気を告白した事が本当に良かったのかどうか自分を疑ってしまう。
 
唯「私……帰るね……」

 それだけ言うと唯先輩は荷物を取って足早に逃げるように家から出て行ってしまった。
 私はそれを止める事も追いかける事もなくただその場に立ち尽くす。

梓「あれ?これって……」

梓「私のビデオカメラ……電源が入ったままだ。そっか……唯先輩、これ見ちゃったんだ」

 ふと机に上に散らばった旅行のパンフの山を見る。

梓(神様、お願いです。私の運命を変えてください。だめですか?)



101 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:13:21.96 ID:9XY2+n4bo

―― 公園

唯「はぁっ…はぁっ……」

 私はあずにゃんの家から逃げるように家の近くの公園まで走ってきてた。
 昨日興味本位で見てしまったビデオカメラの内容を半ば信じきれずに……
 いや、信じたくなかったといのが正しいのかも。
 
 そしてあずにゃん本人から今さっき一番聞きたくなかった事実を告げられた。
 私は自分を誤魔化して旅行の話をして何とか逸らそうとしてたけど
 あずにゃんに怒鳴られて……そして私は堪えていた感情が爆発してしまった。
 
唯「そっか……
  前々からおかしかったよねあずにゃんの様子。何で私気が付かなかったんだろ」

『旅行なんかも老後の楽しみにしようと思ってどこにもいきませんでした。
 でも彼女はある日、自分があと1年しか生きられない事をしってしまったんです』

『将来を考えるのは大事な事です。
 でも将来の事ばかり考えすぎて今を見失ってはいけないんじゃないでしょうか』

『私はもう明日があると思って生きるのをやめたんです』

『自分にはやりたいと思ってもやらなかった事がいっぱいあるって。
 ですからもうやりたいと思った事を先延ばしにするのはやめようと思いました。
 私は今日やろうと思った事は今日中にやっておきたいんです』

 そういえば思い当たる事前々からこんなに言ってたんだよね……
 あの余命1年を宣告されたお友達ってあずにゃん自身だったんだね。
 やっと分かったよ。

 同時に今まであずにゃんと過ごしてきた日々が頭の中を駆け巡る。
 中学まで部活に入った経験のない私にとって初めて出来た只1人のかわいい後輩。
 口では言わないけどこんなダメな先輩を受け入れてくれて慕ってくれた大事な大事な後輩。
 
 そして勇気をだしてプロポーズまでしてくれたのに
 それを断った私を笑って許してくれた大好きな人。

唯「あずにゃん……私嫌だよ……
  あずにゃんが死んじゃうなんて……あんまりだよぉ」ポロポロ

唯「ひぐっ……ぐすっ……うわあああぁぁぁぁん!!!」

 私は泣いた、人目も憚らずに。
 多分今まで生きてきて一番長く激しく泣いた、
 でもいくら泣いても涙が枯れるなんて事はなかった。
 
 それは私にとって今一番大切な人がもうすぐいなくなってしまうかもしれないから。



102 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:14:24.29 ID:9XY2+n4bo

―― 学校

梓「ねぇ純」

純「どうしたの梓」

梓「私ね、言っちゃった、とうとう」

純「え?」

梓「言っちゃったんだよ病気の事、唯先輩に」

純「そうなんだ。それで唯先輩は?」

梓「泣いてた、すごく。私酷いよね。勝手にプロポーズして勝手に振って」

純「確かにちょっと酷だと思うけどいつかは言わなきゃいけなかったんだよね。
  だけどまだ全てが終わったわけじゃないよ、別れるなんて絶対にダメ」

梓「終わったよもう。終わらせたんだ、私が」



103 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:15:57.19 ID:9XY2+n4bo

―― その頃病院

唯「じゃあ本当に病気を治すのは無理なんですか」

金田「はい」

唯「でも何かある筈じゃ」

金田「……」首横振り

唯「そんなぁ……もうそこまで病気が……」

金田「ええ、残念ですが……」

唯「それで、梓ちゃんは今どんな気持ちでいるんでしょうか」

金田「中野さんの気持ちは中野さんにしか分かりませんから。
   中野さんの痛みをあなたが理解しようとしてもそれは無理なんです」

唯「先生、私にできる事って何ですか」

金田「中野さんの話し相手になってください。
   中野さんが辛い時に辛いって言える相手になってあげてください」

唯「はい……」



104 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:19:23.19 ID:9XY2+n4bo

―― その日の夕方・中野家

梓(あれ?家の前に誰かいる)

唯「やっほーあずにゃーん」

梓「唯先輩……」

……

梓「どうぞ……」

唯「お邪魔しまーす」

梓「ちょっと座ってください、聞いてもらいたい話があります」

唯「うん」

梓「唯先輩にはもっと早く事実を話すべきでした。
  自分の身体の事を最初に知ったとき本当に信じられませんでした。
  ヤケになったりもしました」

唯「……」

梓「でも今は自分の運命を受け入れてます。
  唯先輩を始め軽音部の皆さんと一緒に過ごした時間はかけがえのない物となりました。
  ありがとうございました。最後にこれだけは言っておきたかったので」

唯「何か別れ話してるみたいだよ?」

梓「それはそうですよ」

唯「私と別れたいの?」

梓「私は長く生きられないんですから」

唯「別れる理由にはならないよ」

梓「なりますよ」

唯「私はずっとあずにゃんのそばにいたいんだよ」

梓「いいですか?この先私は体調が悪くなる事でしょう。
  気持ちが不安定になって自制が効かなくなる事もあるでしょう。
  そんな私のそばにいようと思ったら大変なエネルギーが必要です」

唯「分かってるよ」

梓「本当に分かってるんですか!?それって自分を犠牲にするって事ですよ!」

唯「違うよあずにゃん!私はそんな風に思わないから!」

梓「いくら唯先輩が違うと言っても私はそう思うんです」

唯「私のためを思ってそう言ってるのならさ」

梓「唯先輩のために言ってるんじゃありません。私が辛いんです。
  先輩に無理をさせてるんじゃないかと思うと私が辛くなるんです。
  私が苦しくなるんです」

 私は願った。唯先輩が幸せになってくれる事を



105 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:21:35.53 ID:9XY2+n4bo

―― 病院

梓「唯先輩に病気の事を話しました」

金田「そう、よかったよ。君に今必要なのは辛い時に辛いって言える相手だから」

梓「私は自分の辛さを誰かに話すつもりはありません」

金田「誰にも話さないつもりなの?」

梓「ええ、そうです」



106 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:25:26.07 ID:9XY2+n4bo

―― 平沢家

唯「ねえ憂、ちょっと聞きたい事があるんだ」

憂「なに?」

唯「お母さんが死んじゃった時ね、憂はどう思ったの?」

憂「どうしたの突然」

唯「ちょっとなんとなくね」

憂「そうだね……お母さんがこんなに早く死んじゃうとは思わなかったから。
  さよならくらい言いたかったかな」

憂「それに、死ぬとわかってたらもっと色々してあげたかったよ」

唯「何をしてあげたかったの?」

憂「特別な事っていうより当たり前の事かなぁ。
  例えば作ってくれたご飯が美味しかったら美味しいって笑顔で言ってあげたりするとかね」

唯「当たり前の事、かぁ……」




107 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:27:26.38 ID:9XY2+n4bo

―― 翌朝・学校

憂「という訳なんだ。お姉ちゃん何か様子がおかしいんだよ」

純「訳を聞かなかったの?」

憂「聞いてもはぐらかされちゃうんだ。
  こんなの初めてだよ、お姉ちゃん今迄隠し事なんかしなかったのに」

純「そっかー」

憂「思えばちょっと前に梓ちゃんの家に行ってからかな。梓ちゃんと何かあったのかな」

純(……これはマズい)

憂「純ちゃん何が知ってるの?」

純「あ、いや……」

憂「何があったのお姉ちゃんと梓ちゃんに。知ってるのなら教えて!」

純「……どうせいつかはバレちゃう、か、
  私が黙ってても唯先輩が言っちゃうかもしれないし限界かも」

梓「おはよう、純、憂」

純「あっ、おはよう梓」

憂「おはよう梓ちゃん」

憂「純ちゃん、この話は放課後に……」ぼそぼそ

純「うん」ぼそっ



108 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:29:50.69 ID:9XY2+n4bo

―― 放課後・屋上

憂「それ冗談で言ってるの?全く笑えないよ」

純「冗談でこんなん言えないよ!てか冗談でも言いたくないさこんなの」

憂「だって梓ちゃんまだ17歳だよ?
  それなのに癌であと1年しか生きられないだなんて常識でありえないよ!」

純「間違いないよ。そりゃあ信じたくはないけどさ……」

憂「でも言われてみると
  今までの梓ちゃんとお姉ちゃんの言動を思い返してみれば辻褄が合う……」

純「とにかく、今はあの2人をそっとしておいてあげたいんだ」

憂「そうだね……」



109 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:31:33.78 ID:9XY2+n4bo

―― その頃・校門前

梓「唯先輩?どうしたんですか。
  3年生はもう登校しなくてもいいんじゃないんですか」

唯「あずにゃんに会いたくなってさー。
  それよりも久しぶりに焼き鳥とか鯛焼きでもどう?」

梓「唯先輩、私達は別れたんですよ」

唯「学校帰りのご飯くらいいいじゃん」

梓「やめときましょう」

唯「ちぇー」



110 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:34:16.75 ID:9XY2+n4bo

―― その夜・平沢家

TEL中

唯「うん、そうなんだよ。私、あずにゃんにふられちゃった」

紬『ふられちゃったんだ……あんなに仲睦まじかったのに』

唯「ムギちゃんは知ってたんだよね。あずにゃんの病気の事」

紬『ええ。やっぱりそれが原因だったのね』

唯「私はずっと傍にいたいと言ったんだけどね。
  ムギちゃんならどうするの?やっぱりずっと傍についていたいと思う?」

紬『それはずっと一緒にいてあげたいけど、
  私には耐えられないかも。だって辛すぎるもの』

紬『でも私と違って唯ちゃんは見かけによらず強いから』

唯「そんな事ないよ」

唯「……」ぐすっ

紬『大丈夫?唯ちゃん』

唯「うん、平気だよ私。ああもう!
  私のこと振るなんて何様のつもりなのあずにゃんったらさー!」

紬『そうよ!とっちめてやりなさいよ』

唯「うん!」

――

紬(唯ちゃん、電話の向こうで泣いてた……
  辛いかもしれないけど唯ちゃんなら絶対に乗り越えられるから、諦めないで)



111 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:40:48.40 ID:9XY2+n4bo

―― 学校

梓「そうなんだ……聞いちゃったんだ病気の事。誰から聞いたの?」

純「私が話しちゃったんだ、ごめん」

梓「ううん、別にいいよ。唯先輩が知ってるのなら憂の耳にもいずれ入ってたかもだし」

憂「昨日純ちゃんから聞いてその後お姉ちゃんにも問い詰めてみたよ。本当だったんだね」

梓「うん、隠してたりした事は悪いと思ってる。憂にも……そして唯先輩にも」

憂「本当に体、大丈夫なの?」

梓「今のところは平気だよ。それよりも2人には今迄通り普通に接して欲しいんだ」

純「分かった。それで唯先輩とは本当に別れるつもりなの?」

憂「……」

梓「もう別れたよ。それが唯先輩の為だと思うから」

憂「それは違うよ梓ちゃん」

梓「え?」

憂「昨日から色々考えたんだ。もし私が梓ちゃんの立場だったら。
  学校や将来の事、お姉ちゃんやお父さんの事、好きな人がいたらその人の事」

憂「好きな人の為を想って別れるって私も考えたけど
  それって只の格好つけだと思うよ。私なら別れない、私なら絶対に別れたくない」

梓「憂……」

憂「どうしてもこれだけは言っておきたかったんだ。だから別れるなんて絶対駄目だよ!」



112 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:44:17.21 ID:9XY2+n4bo

―― 中野家

ピンポーン

梓「はーい、今いきまーす」がちゃっ

唯「こんにちはあずにゃん。来ちゃいましたっ!」

梓「何で来たんですか」

唯「えへへ、つい、ねー」

梓「つい、って何ですか」

唯「最近あずにゃん分補給してない禁断症状で体が勝手にここに来てしまったのです!」

梓「全く……まあ立ち話も何なのでどうぞ」



113 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:45:44.69 ID:9XY2+n4bo

唯「あずにゃん、今日はギー太持ってきたんだー。
  私達学校来なくなってからずっと合わせてなかったからさ、
  ちょっと演奏しようよ」

梓「分かりました。少しだけなら……」

~♪

 しばらくの間部屋の中に2つのギターの音が響きあう。
 私は精一杯に無邪気に振る舞いながら演奏して時を過ごす。
 あずにゃんが心変わりしてくれないかな、て願いながら。



114 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:47:49.62 ID:9XY2+n4bo

梓「……唯先輩」

唯「ほぇ?」

梓「私がこんな事いうのはなんですけど、
  私の心を揺さぶるような事をするのはやめてください。
  出来るだけ心おだやかに過ごしたいんです」

唯「あずにゃん前に言ってたよね。
  将来のことを考えすぎて今を見失っちゃいけないって。
  今の私にとって今日という日は1年後10年後のためにあるんじゃないんだよ。
  今日は今日だけの為に過ごしたいんだ。あずにゃんと一緒にね」

梓「それは無理です。本当にこれで終わりにしてください」

ぴんぽーん
そう言った直後、不意に玄関のベルが鳴った。
重苦しい空気が流れ出してたのが止まったような気がして少し安心した。

梓「ちょっと失礼します」



115 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:50:47.80 ID:9XY2+n4bo

がちゃっ

梓母「ただいま梓」

梓「わっ、お母さん!?どうしたの急に。ツアー終わったの?」

梓母「ええようやくね。驚かせたかったからいきなり押しかけちゃった」

梓「もう……連絡ぐらいしてよね」

梓「あらお客さん?」

梓「紹介するね。前にも話したよね?軽音部でお世話になってる唯先輩」

唯「はっ、はじめまして。
  あずに……梓ちゃんといつも軽音部でご一緒させてもらってます平沢唯ですっ」

梓母「あなたが噂の唯先輩ね。
   あなたの話はいつも梓から聞いてます。はじめまして梓の母です」

唯「は、初めまして」アセアセ

梓母「それにしても梓がいつもあなたの話ばかりするから
   どんな人かと思ってたら……期待通りのいい人じゃない。
   これなら梓が惚れちゃうのも無理ないわね」

唯「え!?//」

梓「ちょっ!や、やめてよお母さん」

梓母「ふふっ、照れちゃって、ほんと素直じゃないわねこの子。
   そうだ、唯ちゃんも今日は泊まっていきなさいな。
   梓との仲がどれだけ進展したか私も気になるし」

梓「だーかーらー!違うってばー!そんなんじゃないもん!」


唯「どうしよう、私あずにゃんの恋人だと思われちゃってるよ」ぼそぼそ

梓「とりあえず、今は恋人のフリしててください」ぼそぼそ



116 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:56:25.83 ID:9XY2+n4bo

 その夜、あずにゃんがお風呂に入っている間、
 私は寝室であずにゃんのお母さんと2人きりでいた。
 あずにゃんどうするんだろ……病気の事言わなくていいのかな……

梓母「こういう場合、私は誰と寝ればいいのかしら。
   やっぱり梓と唯ちゃんが一緒に寝るべきよね」

 私は一瞬戸惑った。こういう場合どうすればいいんだろう……
 いつもの私なら「あずにゃんと一緒に寝るー」て言うんだろうけど
 今日だけはそんなの言える気分じゃなかった。
 
 残された僅かな時間、ここは親子水入らずの場面にしてあげるべきなんだろうな。
 だって年に数日しか家に帰ってこれないって聞いてたし、
 次に2人一緒にいられる日が何時になるか分からないんだから。

唯「じゃあお母さんと梓ちゃんが
  一緒に寝るっていうのはどうですか?そうしましょう」

梓母「唯ちゃんがそう言うならそうしましょうか。
   あ、そうだ、ちょっと待っててね」

 そう言うとお母さんは箪笥の引き出しを漁り始め1つの箱を持ってきた。
 中に入っていたのはとても綺麗な真珠のネックレス、
 これをどうして私に見せたりなんかするんだろう。

梓母「これ、唯ちゃんに渡しておこうと思って」

唯「これは?」

梓母「昔ね、私が結婚した時に死んだお父さんからプレゼントされた物よ。
   いつか梓に相応しい人が現れたら渡すつもりだったの」

唯「……え!?それって!?」

梓母「唯ちゃんなら梓の事幸せにしてくれると確信したから
   このネックレスを唯ちゃんに受け取って欲しいのよ」

唯「そんな……こんな大切な物はいただけません!」

梓母「大切な物だからこそ受け取ってもらいたいと思ったんだけど……」

唯「……」



117 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/11(月) 23:59:23.29 ID:9XY2+n4bo

―― その夜

梓「はぁ、なんか寝付けないなぁ」

 私は台所でそう呟きながら水を飲んでいた。

梓(言わなきゃなぁ……はぁ)

梓母「梓?起きてたのね」

梓「お母さん、どうしたの?」

梓母「なんか久しぶりに梓の顔見たら嬉しくてね、寝付けないのよ」

梓「そうなんだ、私もだけどね……そうだ、久しぶりに肩揉んであげるね」



118 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:01:17.63 ID:kSCm5skso

梓「話したいことがあるんだ。あのね」

梓母「なに?」

梓「その……お父さんと結婚してよかった?」

梓(ダメだ……何で言わなかったのよ!私のバカ!)

梓母「父さんは疲れる人だった。
   何もしないし、一々細かいし。でも本当は気の小さい人だった」

梓「お母さんに甘えてたんだよ」

梓母「梓も唯ちゃんと一緒になったら父さんみたいになるのかしらね」

梓「私はならないよ。迷惑なんてかけたりしないから」

梓母「迷惑?」

梓「だから甘えたり我侭を言うことだよ」



119 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:04:54.84 ID:kSCm5skso

 隣の部屋

唯「……」聞き耳

唯(……あずにゃん)

―― 翌日の昼・駅

梓「お母さん、もう少しゆっくり出来なかったの?」

梓母「ごめんね、今回は梓の顔がどうしても見たくて
   無理矢理時間の都合つけてきたからもう行かなきゃ」

梓「飛行機間に合いそう?」

梓母「大丈夫よ。今度は海外だから
   またしばらく帰ってこれそうにないから悪いけどまた留守お願いね」

梓「うん、私ならしっかりやっていけるよ」

梓母「そうだ、唯ちゃん」

唯「はい?」

梓母「これお土産、受け取って」

唯「あ、いや、悪いですよ何か」

梓母「気にしないで、ほら」

唯「……すいません。本当に何から何まで」

梓母「それじゃ、そろそろ時間だから行くわね。元気でね梓」

梓「行ってらっしゃい。お母さんも元気でね」

梓母「あっ!大事な事言い忘れてたわ」

梓「どうしたの?」



120 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:08:22.31 ID:kSCm5skso

梓母「唯ちゃん」

唯「はい」

梓母「梓の事、どうかよろしくお願いします」ぺこり

唯「……!?そんな、顔上げてください滅相もないです。
  私でよければいつだって梓ちゃんの力になりますから」

 こうして私達2人は新幹線がホームを出て行くのを静かに見送った。

梓「帰りましょうか」

唯「そうだね」

梓「!?」

 歩き出した直後、私の手にあの感触が伝わってきた。
 唯先輩が手を握って来たんだ。

唯「少しだけだから……少しだけこのままでいさせて……」

梓「……はい」

 断る気になれなかった。
 最近忘れかけていた唯先輩の手の感触、
 あの雪の日の事を思い出しつい私もぎゅっと手を握り返す。



121 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:12:39.29 ID:kSCm5skso

―― 病院

 この日は定期健診の日、
 
 たまたま診察室にムギ先輩も来ていて先生と3人で会話をしている。

紬「唯ちゃんが恋人と思われて結局言えなかったんでしょ」

梓「そうなんです」

金田「クククッ」

梓「ちょっと!こんな所で普通の医者は笑いませんよ」

紬「いいじゃないの。
  告白の事は置いといて2人の関係はいいとこまで来ているんだから」

梓「そんなつもりなかったのに。
  全く、困りましたよ。母に勘違いされちゃってるし」

金田「いっそのこと結婚しちゃえば?」

梓「私達女性ですよ?」

金田「分かってて言ったんだけどね」

梓「もうっ!//」

紬「梓ちゃん、こんな言葉知ってる?昔の偉い人が言った言葉だけどね」

梓「はい」

紬「たとえ明日世界が滅亡しようとも今日私は林檎の木を植える」



128 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:43:54.27 ID:kSCm5skso

補足

121でムギが言った

「たとえ明日世界が滅亡しようとも今日私は林檎の木を植える」という格言の意味。

簡単に言うと

「例え先の未来が分からなくても自分自身今出来る限りの事をする。
 それが今日を生きている意味だから」

という意味です。
色々解釈もあるけど大体こんな感じ



122 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:20:30.40 ID:kSCm5skso

 家に戻った私の目の前にあったのは机の上に置かれた1通の封筒だった。

梓「ん?手紙だ。お母さん書置きしていったんだ」

『梓へ。誰かに甘えられたり頼られたりすることで
 幸せになれることもあるんだからね。母より』

梓(あんなお父さんでもお母さんは幸せだったんだ……)



123 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:22:17.83 ID:kSCm5skso

―― 平沢家

憂「お姉ちゃんどうしたのその荷物」

唯「あずにゃんのお母さんに貰ったんだ。お土産だって」

憂「へぇー、また1つ進展したんだ、よかったねお姉ちゃん」

唯「だねー。おっ、見て見て、このお菓子美味しそうだよ」

憂「本当だ、後で切ってお皿に出してあげるね」

唯「うん!」

唯「あれ?底に何か入ってる……この箱……」

 私は底に隠したように入れてあった箱を手に取り蓋を開ける。
 そこにはあの日の晩、受け取るのを断った大事なネックレスが入っていた。

唯「……」

憂「わぁー、綺麗な真珠のネックレスだね。
  梓ちゃんのお母さん、結構真剣に考えてるのかもね」

唯(どうしてこんな大事な物を私に……)

憂「どうしたのお姉ちゃん」

唯「あ、いや、何でもないよ」

 その夜

唯梓「……」

唯梓「……はぁ」



124 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:25:57.29 ID:kSCm5skso

―― 翌日

 今私は唯先輩と一緒に近所の河原を歩いている。
 ここは去年、演芸大会に出る為に2人で練習に明け暮れた場所だ。

梓「お母さんを駅に見送りに行った帰り道のこと覚えてますか?
  唯先輩は私の手を握ってくれましたよね」

唯「うん」

梓「正直言ってあの時心がすごく安らぎました」

梓「私は自分の運命を受け入れたと言いましたけどやっぱり怖いです。
  急にたまらなく怖くなったりします」

梓「これから先、もっと辛くなったりもっと苦しくなったりするかもしれません」

梓「唯先輩、ずっと私のそばにいてくれませんか?私とずっと一緒にいてください!!」

唯「うんっ!勿論だよ」

梓「先輩っ……」ぐすっ

唯「えへへ……もう絶対に離さないから、いつまでも一緒だからねあずにゃん」

梓「はい、愛してます唯先輩」

 唯先輩はぎゅっと私を抱きしめる。私はそんな唯先輩の背中にそっと手を沿えた。



125 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:28:44.14 ID:kSCm5skso

 あのプロポーズから数日後、
 
 今私達は私の部屋にいて私が唯先輩の首にネックレスを付けてあげている。

梓「よし、と……先輩、出来ましたよ。はい、鏡です」

唯「どれどれ……おおっ!」

梓「お似合いですよ、先輩!とても綺麗です」

唯「えへへーありがとあずにゃん」

 何となくだけど、より一層先輩との距離が近くなった気がした。
 それにしてもアクセサリ1つで結構雰囲気変わる物なんだな……
 なんか大人っぽく見える。
 
 でも本当の目的はそれじゃない、
 そう、もっと大事な事をしなければいけない。
 私の右手には携帯電話がある。

梓「さて、次は私の番ですね……」

唯「うん」

梓「お母さんに報告しなくちゃ」prrrr

梓「もしもし、お母さん?
  私だけど今日報告しなくちゃいけない事があるんだ」



126 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:32:05.88 ID:kSCm5skso

梓母『どうしたの?』

梓「唯先輩にプロポーズしてね、OKもらったんだ」

梓母『プロポーズならとっくにしてると思ってた』

梓「お母さんごめんね」

梓母『どうして謝るの?』

 思わず口をつぐんでしまう。言わなきゃ……覚悟を決めろ私!

唯(あずにゃん……頑張って)

 固まっている私を見て、唯先輩は私の手を両手で握ってきた。
 優しい笑顔を浮かべて見つめているのを見て勇気付けられた気がする。
 
 やっぱり私にはこの人が必要だ。
 今までずっとそうだったように……そしてこれからも。

梓「あのね、お父さんに会ったら伝えておくから。
  お父さんはお母さんに甘えてばかりで我侭だったけど、
  お母さんはすごく幸せだったって……
  私、お母さんより先にお父さんに会うことになりそうだから」

梓母「梓?」

梓「お母さん。実は私……」

 私は1言1言ゆっくりと、ありのままの全てを伝えていく。
 お母さんの動揺したような声が受話器越しに聞こえてきた、
 だけどすぐにその声は嗚咽交じりになっていった。
 
 途中言葉に詰まりそうになるものの、
 しっかりと、今まで育ててきてくれた事への感謝の気持ち、
 親よりも先に逝ってしまう事への謝罪を告げる。
 
 電話の向こうからヤカンの沸騰する音が聞こえる、
 それだけの大きい音にも気が付かない程お母さんは動揺していて
 話す声も涙声で何を言っているのか聞き取るのも困難になっていた。
 
 私も貰い泣きしそうになるけど必死に堪えた。
 その間も唯先輩は何も言わずずっと手を握り続けて寄り添っていてくれた。



127 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:33:23.73 ID:kSCm5skso

 この日私達は誓った。
 2人で幸せになる事を。
 例え明日世界が滅亡しようとも今日私達は幸せに生きる事を……



129 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:45:09.29 ID:kSCm5skso

―― 病院

金田「そうか、報告したんだね」

梓「はい、母は何度もごめんね、ごめんね、って謝ってました。
  多分代わってやれなくてごめんねって事だと思うんですけど」

梓「母は仕事を全てキャンセルして帰ってくるって言ってくれましたけど
  私の事で振り回させたくなかったので断りました。
  もっとも私が生きてる間にまた会えるかどうかわかりませんけどね」

金田「そっか、君にとっても辛かっただろうね。今回の報告は」

梓「辛かったですけど、
  今迄言いたくて言えなかった事が全て吐き出せたのは良かったと思ってます」

金田「君がそれなら良かったじゃない。それで、これからどうするの?」

梓「唯先輩と一緒に暮らすつもりです。大学に行けたらですけど。いいですよね?」

金田「ダメ」

梓「何でそんな意地悪言うんですか!」

金田「ははは、
   いやあ、幸せそうな顔してる君の顔見てたらさ、ついからかいたくなってね」

梓「もう、それでも先生ですか!……ふふっ」



130 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:49:56.53 ID:kSCm5skso

―― 平沢家

唯「待ってたよあっずにゃーん」ぎゅっ

梓「もう!いつになっても変わりませんよね先輩は」

唯「えへへ、今日のあずにゃん分補給です」

梓「離れてください暑いです」

憂「いらっしゃい梓ちゃん」

梓「こんにちは憂。呼んでくれてありがとう」

 今日は平沢家でのお食事会です

唯「そうだあずにゃん、
  一緒に住む話お父さんに報告したんだけどOKもらったよ」

梓「OKしてもらえたんですか、
  病人の私と住むなんて言ってどうなるかと思ってましたけど何よりです」

憂「私達家族の過去がアレだったからね。
  お父さんもすぐに理解をしてくれたんだよ」

梓「なんか嬉しいですよ、本当に」

憂「……でもやっぱり納得いかないな。
  梓ちゃん幸せそうなのに、まだまだこれからなのに……
  不公平だよ、この世の中は」

梓「憂、私は別に不公平だなんて思ってないよ」

憂「どうして?」

梓「病気になって私の人生は大きく変わったからね。
  失うばかりじゃなく得たものもあるから」

唯「得た物って?」

梓「私が得た一番大きなものは唯先輩、あなたです。
  唯先輩と一緒に生きていきたいと思ったことです」

唯「ありがとうあずにゃん。
  私もあずにゃんと一緒に生きて行きたいからさ、
  そう言ってもらえて私も嬉しいな」

憂(梓ちゃんもお姉ちゃんも本当に幸せそうだな……
  まるで新婚の夫婦みたいに。でも、だからこそ……)

梓「憂どうしたの?なんか元気ないよ?」

憂「ううん、何でもないよ……」

梓「憂、私の事考えてくれてるのならそんな暗い顔しないで。
  私は唯先輩だけじゃなくて憂にも笑顔でいて欲しいから。
  みんなで笑って過ごしていこうよ」

憂「そうだよね!梓ちゃん、これからもよろしくね!」

梓「うん、こちらこそこれからもお世話になります!」



131 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:52:05.19 ID:kSCm5skso

 そして時は流れ、今日は桜高の卒業式の日。
 今日をもって先輩達はこの学校を卒業し去っていく。

 ……とは言ったものの、最後のHRが終わり
 部室に集まった先輩達はいつも通りの平常運転なんだけどね。
 
 泣いても笑ってもこうして5人揃ってこの部屋に集まるのも今日で最後、
 次にこのメンバーが集まるのは何時になるかわからない。
 
 生きてる内ににまた会えたらいいな……
 ううん!絶対に先輩達と大学でまた一緒に音楽やるんだ!



132 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:56:35.58 ID:kSCm5skso

さ「卒業式の後なのに本当にあなた達最後の最後まで変わらないわね。
  いつも通りというかなんというか」

律「なーんか短いようで長かった3年間だったよなー」

澪「それを言うなら長いようで短かっただろ!」

紬「みんなー、お茶が入ったわよー」

がちゃっ

澪「おっ梓」

梓「最後くらい私がお茶淹れようかと思ったんですけど」

律「いーからいーから!ほら」

梓「先輩方ご卒業おめでとうございます」

律「あのさ、これからの事なんだけどな」

梓「大丈夫です」

唯「でも私達あんまり……」

梓「本当に大丈夫ですから!
  新入部員いーっぱい勧誘して絶対!ぜーったいに廃部になんてさせませんから」

梓「そうだ、先輩達に手紙を書いてきました。直接口で伝えるのは言いにくくて」

澪「なあ梓、唯の分は書いてきてないのか?」

梓「昨日の内に言いたい事は全て直接伝えておきましたので」

律「最近益々お熱いですわねーこの2人は」

唯「えへへー」

澪「ちょっと羨ましいよな……な?律」

律「ん?どうしたーみおー」

澪「……この鈍感が」



133 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:58:17.91 ID:kSCm5skso

律「?あれムギ、お前珍しく浮かない顔してるな。何かあったのか」

紬「!なんでもないわーりっちゃん。うふふ」

梓(ムギ先輩……)

さ「さて、そろそろ下校時刻よ。
  名残惜しいかもしれないけど遅くならない内に早く帰りなさい」

HTT「はーい」

律「じゃあな梓、来年大学で待ってるからな」

唯「うん、大学でまた放課後ティータイム再結成だからね!
  必ず来てよね。絶対に絶対だよ!」

梓「はい、また大学で一緒に音楽やりましょう。
  私その為にこの1年しっかりやりますから!」

澪「部長がんばってな。学園祭必ず見に行くからさ」

梓「はい!私頑張ります!」

律「よし、いくかー」

紬「梓ちゃん」

梓「はい?」

紬「体には気をつけてね、何かあったらすぐ連絡してね」ぼそぼそ

梓「はい」

律「どうしたムギ、梓に何て言ったんだ?」

紬「何でもないわよりっちゃん。
  お茶が無くなったら分けてあげるって言っただけだから」

澪「さ、もういい加減時間だ、帰るぞ」

 こうして先輩達の高校生活は終わった。
 同級生も後輩もいない私は1人きりになってしまったが、
 大見得を切った以上廃部になんか絶対させたりなんて出来ない。
 そんな私の前に助け舟が現れる。



134 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 00:59:17.04 ID:kSCm5skso

純「やっほーあずさー」

憂「梓ちゃんお邪魔しまーす」

梓「純に憂、どうしたの?」

純「いやー、先輩達がいなくなって
  落ち込んでる梓を慰めようと思いましてねーわざわざ来たわけですよ」

梓「別に落ち込んでなんかないもん」

純「またまたー、本当は泣きたいくせに」

梓「うっさい!」

梓「もう、それより何の用なの?」

純「来年から軽音部梓1人でしょ?だから新入部員連れてきてやったんだー」

憂「それも2人もね」

梓「……え?どこどこ?」

純「あんたワザとやってるでしょ、そのボケ……」

梓「てことは、まさか2人共入部してくれるの?」

憂「うん、私もお姉ちゃんが1人暮らし始めちゃうから暇になるし」

純「わざわざ放っておくなんて出来ないもんね。梓の体も心配だし」

梓「……」

憂「どうしたの?」

梓「確保ーーーっ!!」ぎゅっ

純「うわーっ!」

梓(ありがとう、純、憂……本当にありがとう)

 私は生き続けてみせる。私を支えてくれる親友の為にも、
 私を信用して軽音部を託してくれた人達の為にも、最愛の人の為にも……
 唯先輩、必ず行きますから……待っててください。

 第3話 終



135 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県):2011/04/12(火) 01:03:47.54 ID:kSCm5skso

長めだったけど3話これで終わらせられました。
今日はここまでにします。
それでは、ここまで見てくれてた人ありがとうございます。

予想してた以上に長くなってしまった…




136 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/04/12(火) 01:28:14.41 ID:PqNbus6IO

おつ





関連記事

ランダム記事(試用版)




梓「Have A Good Die」#第3話
[ 2011/04/21 17:11 ] シリアス | | CM(0)

コメント(アンカー機能)
●>>1と半角で書き込むと>>1と記事へのアンカーが生成される。
●*1と半角で書き込むと1とコメントへのアンカーが生成される。
上記の2つのアンカーが有効なのは該当記事のみ。

コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

サイト関連
メール ツイッター 最新記事一覧(30件)
ユーザータグ 検索

U:
P:
色々変更
好みのカラーコードをどうぞ

記事の背景色変更


本体の背景色変更


名前の色変更
IE8:重
火狐4.01:軽
chrome:軽


広告4
広告5
広告6