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澪「よう澪、元気か、と律が言った」 【ホラー】


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/12(木) 16:42:08.10 ID:DKhrRo7+0


澪はバイトを終え疲れた体で寮へ帰ると自室のパソコンの前に座り、
昨夜から書いている小説の続きに取りかかった。

昨日はいいところで中断したので、
剥けかかった皮を剥がすようなスムーズさで
物語の世界に入り込むことができた。

書き出しの一文は「よう澪、元気か、と律が言った」。





2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/12(木) 16:43:55.77 ID:DKhrRo7+0


澪は大学で軽音部と文芸研究会を兼部していた。

結果としては後悔していないが、
高校では希望していた文芸部に入部できなかったので
大学に入って晴れて望みが叶ったという訳だ。

これは研究会の会誌に載せてもらう小説の原稿である。
この作は実験作で普段書かないものを書こうと決めている。

身近な人物のことを書いてみると良いとの先輩の助言に従って
登場人物の名前にはすべて友人の名前をあてた。

内容はフィクションだが、他人のことを書くよりか
自分自身の心情の方が理解が容易だろうとの考えから
主人公には澪自身を選んだ。



4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/12(木) 16:48:59.37 ID:DKhrRo7+0


小説は律が澪の家を訪ねるシーンから始まる。

律は親友を訪ねるときの常で了解も得ずに部屋に上がりこむが、
その様子からは常ならぬ何かが漂っている。

澪はつとめて平静を装う風であり、その演技は律にも知れている。
律は片手を後ろに回して何かを隠しているらしいが
澪からはそれが何であるかまではわからない。けれど予感はしている。

二人の会話は曖昧で、いかようにでも解釈できる言葉が交わされる。
特定のワードがいくつか頻繁に飛び交う。
ギター。唯。バンド。

唯の名前が飛び出すたびに澪は狼狽していく。
次第に読者には唯と澪の間になにか悪いこと、
それも極端に悪いことがあったのだろうということがわかってくる。

澪は額の汗を拭く。
ペットボトルの水を飲み、
今までタイプした文章を読み返して二三の誤字を修正する。



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/12(木) 16:54:03.14 ID:DKhrRo7+0


傾いた陽が部屋を朱に染める。
しばしの沈黙が場を支配する。
律は次に言うべき言葉を探しあぐねている。

ふと澪はある物を取り上げる。
それは律と澪との共通の思い出に関わる道具だ。
澪は過去を懐かしむ声音でその思い出を語り始める。

今や部屋はノスタルジックな雰囲気に捉われ、
律も態度を軟化しかける。

ある時やわらいだ視線と視線がぶつかり、
古い馴染みの友人との繋がりが言葉以上のところで確認される。
澪は自分の手管が十分に効果をあげたと知り、
その最後の仕上げに取り掛かる。



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/12(木) 16:59:06.92 ID:DKhrRo7+0


だが、すべては水泡に帰す。
唯、と澪が口にした途端、律は思い出してしまう。

そして澪に籠絡される寸前だった自分を恥じ、
その怒りを目の前の女にぶつける。
ズボンの後ろに手をやり隠していたものを抜いてみせる。

澪は自分が失敗したことを、友人の叫びによってよりも、
突きだされたナイフの輝きの中で知る。

読者は律の発言によって、
それまでおぼろげに示されていた
律と唯との特別な関係をはっきりと認める。

そして澪が唯に汚い手を出した事をも同時に了解する。

読者は次第に律に感情移入しはじめる。
その深い怒りにあてられて少しめまいを感じ、
目の前の女にナイフを突き入れようと右腕はけいれんをする。

澪はもはや無意味とわかりつつ
刃を逃れるすべを探して時間稼ぎの言い訳を口にし始める。
そのような態度はますます律の怒りを誘う。



10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/12(木) 17:04:10.72 ID:DKhrRo7+0


部屋の扉を誰かがノックする。
澪は額の汗を拭きながら立ちあがり
訪問者を迎え入れようとする。
扉は彼女がノブに手をかける前に開く。

そこには律が立っている。
いつもとは様子が違い何かを隠している。
点けたままのパソコンの排気音に澪は気付く。


よう澪、元気か、と律が言った。


end



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澪「よう澪、元気か、と律が言った」
[ 2011/05/12 22:30 ] ホラー | | CM(17)

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タイトル:
NO:1938 [ 2011/05/12 22:37 ] [ 編集 ]

>>読者は次第に律に感情移入しはじめる。

残念ながらここはなかったな。
もう少し律と唯についてちゃんと書いてないとわからんよ。

タイトル:
NO:1940 [ 2011/05/12 23:24 ] [ 編集 ]

とりあえず作者の文章が下手なのはわかった。

タイトル:
NO:1941 [ 2011/05/12 23:58 ] [ 編集 ]

雰囲気にならって所々難しい表現を使おうとしてるのは分かるけど、そうじゃない所との描写の落差が激しくて違和感。
でもホラージャンルってめずらしいのでたまにはいいよね。

タイトル:
NO:1943 [ 2011/05/13 01:38 ] [ 編集 ]

続きが見たい

タイトル:
NO:1944 [ 2011/05/13 03:03 ] [ 編集 ]

>>米1
その辺は小説の内容を端的に示してるんだろ
たしかに現実描写との読み分けは難しいが、それも意図的にあえてそうしたんだろうに
それくらい読み取ってやれよ

タイトル:
NO:1945 [ 2011/05/13 06:36 ] [ 編集 ]

米1だけど

いやさ、最後の律のセリフから、この話がこの後現実になるってことになるよね。それで今度は「澪の書いた小説の内容」じゃなくて「それから起こったこと」としてこのssを読んでも、律と唯については詳しく知らないから「律に感情移入」なんてしないってことだよ。

タイトル:
NO:1947 [ 2011/05/13 13:16 ] [ 編集 ]

そうじゃなくて、澪は小説を書く際のプロットとして、読み手に作中の律への同情に向かう書き方に移行していくってことだろ

タイトル:
NO:1948 [ 2011/05/13 14:03 ] [ 編集 ]

澪が書いてる話のプロットを淡々と説明している文章の中に
澪自身の行動(水を飲んだり)が同じトーンで混ざってるのは、書き手さんの意図なのかな。

詳細が書かれていないことでいくらでも深読みできる面白さはあると思う。

タイトル:
NO:1949 [ 2011/05/13 14:26 ] [ 編集 ]

米7がいってることはわかるし、俺もそうだと思う。だから、多分、同じこと話してるように見えて、違うこと話してるんだろな。そういう印象を受けた。
こっちが話してるのはこのssを読んでる「読者の視点」の「読者」が1回目読むのと2回目読むのじゃ違うってこと。1回目の読者は澪の世界観の中の「読者」だけど、2回目の読者は「このssを読んでる俺ら」だと思う。

タイトル:
NO:1952 [ 2011/05/13 18:42 ] [ 編集 ]

みなさん語ってくれてるから、書くことないな!

タイトル:
NO:1954 [ 2011/05/13 20:05 ] [ 編集 ]

真面目に語るのは結構だが、結局は澪唯律はどんな関係なの?
理解できてる奴は教えて下さいな

タイトル:
NO:1955 [ 2011/05/13 20:35 ] [ 編集 ]

●小説

律→唯と付き合ってる?
唯→律と付き合ってる?
澪→唯が好き?汚い手を出したとある通り
  なんらかの強引な手段を取った?

●現実
3人の関係は不明

小説の内容はフィクションと書かれているが
律が最後に小説の台詞を言うことから

・小説は私小説に近いものだったのか?
・現実が小説に近くなってるのか?
・それとも最後の部分も小説の一部か?
 (小説を書いている自分の小説)


色々考えれるからいいよね

タイトル:
NO:1956 [ 2011/05/13 20:50 ] [ 編集 ]

律が部屋を訪ねてくるところからがフィクション(未来:澪の心情を反映させた予想・予感)で、
澪が唯に何らかの行為(律が澪に殺意を抱く何か)を済ませているのが現在。

澪が書いているフィクションのプロット通りの行動を律がとったことで
ホラーとして成立している…って作品じゃないかなと思いながら読んだ。

タイトル:
NO:1957 [ 2011/05/13 20:57 ] [ 編集 ]

澪が好きなのは律だろ?

タイトル:
NO:1959 [ 2011/05/13 21:09 ] [ 編集 ]

解がないものを考えてもしょうがないだろ……
作者の情報提供量が足りない、それだけのこと。これが続編書くって意味なら納得できる

タイトル:
NO:3389 [ 2011/07/29 23:08 ] [ 編集 ]

なるほど、わからん。

タイトル:
NO:4089 [ 2011/10/17 07:16 ] [ 編集 ]

小説を書いている澪の描写を澪が書いているのかと思った。
読み手次第で話がかわる物語はどんなジャンルでも面白い。
登場人物の関係をすごく気にしてたり、情報提供量が足りないとか書いてる人もいるけど、筆者はそんな細かいこと気にしてほしいと思ってたのかな?
他に気にすべきところがあるんじゃない?

>律は片手を後ろに回して何かを隠しているらしいが
澪からはそれが何であるかまではわからない。けれど予感はしている。
二人の会話は曖昧で、いかようにでも解釈できる言葉が交わされる。

次第に読者には唯と澪の間になにか悪いこと、
それも極端に悪いことがあったのだろうということがわかってくる。

こういう表現からも、澪の小説でははっきりしたことが書かれていなくて、読者の想像に任せていることがわかる。
最後に律が訪ねてきたときも、小説の出だしと一緒なうえに、作中の律と同じく手を背後に回していたからナイフを持っていると思っちゃうと思うんだけど、実際に律がナイフを持っていたかどうかは書かれていない。
だからもしかしたらナイフじゃなくて、澪を驚かせるためのものとか、プレゼントとかだったりしたかもしれない。

あんまりにも細かいことは書かないけど、もっと自由に読んでみるといいんじゃないかな。

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