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唯「サイレンが鳴ってる・・・」#4 【ホラー】


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唯「サイレンが鳴ってる・・・」#1
唯「サイレンが鳴ってる・・・」#2
唯「サイレンが鳴ってる・・・」#3
唯「サイレンが鳴ってる・・・」#4
唯「サイレンが鳴ってる・・・」#5




179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:11:45.65 ID:wMSAAF0rO

桜ヶ丘 琴吹邸
第二日
PM12:26:32

平沢唯
田井中律

終了条件1 最後の封印を解く
終了条件2 怪力屍人を倒す
───────────

律「ついた…ムギの家。多分ここであってると思う」

唯「そう言えばムギちゃんの家って来たことなかったよね」

律「だな。住所は知ってたけどやっぱり突然は押し掛けにくいっていうか…。
  一回家に電話はしたことあるんだけどな」

唯「へぇ~そうなんだ」

律「そしたら執事みたいな人が出てさ。ビックリしたよほんと」

唯「なんとなくそんな気はしてたけど…やっぱりお嬢様だったんだね、ムギちゃん」

律「別荘何個も持ってる時点でそうだとは思ってたけどな」



183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:20:27.69 ID:wMSAAF0rO

唯「でも……それを鼻にかけてたことなんて一度もなかったよね」

律「ああ。好奇心だけは人一倍あったけどな」

唯「そこがムギちゃんの可愛いところだよぉ」

律「だな」

唯「……封印はこの中だよ、りっちゃん。
  近くって言ってたけどこんなにもムギちゃん家広いって思わなかったから」

律「まさか敷地内とは思わなかったか」

唯「そういうこと」

律「唯、先に言っとくよ。何があっても封印を解け、何があっても……だ」

唯「りっちゃん…それって…」

律「わたしはみんながいる世界がいい。一人も欠けてない…元の世界がいい」

律「だからその世界に、お前が導いてくれ。唯」

唯「…うん」



190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:30:45.87 ID:wMSAAF0rO

律「行こう。終わらせるんだ、この世界を」

唯「うん!」

車にあった役に立ちそうなものを一式持ってゆき、広大な敷地に足を踏み入れた。

律「……」

律が片目を閉じる。

律「多いな…執事とか使用人が屍人化したのか?」

律「唯、封印されてる場所は?」

唯「真ん中の中庭辺りかな?」

律「ならど真ん中を突っ切った方が早そうだ」

拳銃の弾の残りは後5発、それが切れたら後はバットで押すしかない。
唯は何故か車の中に入っていた火かき棒を新たな武器として持っている。

「ッラハギッ」「ラハギッ」「ギッ」

律「番犬の登場ってわけか!」



193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:37:13.68 ID:wMSAAF0rO

無駄撃ちは出来ない…。銃をスカートとおへその間にし舞い込むと両手で金属バットを握る。

律「唯!」

唯「うんっ!」

左右から攻めてくる犬屍人に対抗するため唯と背中合わせになりながら迎え撃つ。

「ギイイイッ」

律「なろっ!」

飛びかかって来た一匹目を平行にスイングして弾き飛ばす。

「ッギ!!!」

続けざまに襲って来る犬屍人。
こっちに二匹来てくれたのは都合がいいが後ろに唯がいるから避けるわけにもいかないっ!

律「くっ」

バットの端と端を持って壁を作り、

律「てやっ!」

なんとか押し返す。



194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:42:36.41 ID:wMSAAF0rO

唯「このっ! このっ!」

片目を閉じ、唯の視界をジャック。
火かき棒を振り回して何とか近づけさせてないようだ。
ちょっと可愛いな、なんて思ってたのは内緒。

「ッラハギッ!!」

律「来たか…!」

押し返した犬屍人が勢いをつけ、もう一度飛び込んで来る。
もう片方の目でも同じような光景が繰り広げられていた。

こうなったら…!

1 このまま迎撃だ!
2 唯を信じてしゃがみ、犬屍人同士の相討ちを狙う

>>196



195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:46:03.58 ID:ZLAxZEhuO





196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:46:18.51 ID:WY1j8nub0

怪力屍人は簡単に言うとマツコ





197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:50:15.79 ID:wMSAAF0rO

2



202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:59:18.07 ID:wMSAAF0rO

ここは唯を信じて……!

律「そりゃっ!」

一気にしゃがむ……もし唯がここでしゃがまなかったら…。

唯「わわっ」

おおっ! さすが唯! わたしの意思を読み取ってくれたか!

「ギャンッ」「キャウンッ」

私達の上空で凄い勢いでぶつかり合う犬屍人達。
それぞれ明後日の方に弾き飛ばされたのを見て、一気に仕留めにかかる。

律「唯! そっち任せた!」
唯「う、うん! わかったよりっちゃん!」

弱っている犬屍人にわたしの必殺技が襲いかかる!
喰らえっ!

技名>>203




203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:01:51.99 ID:MJqd9Kcr0

はかいこうせん



204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:03:25.52 ID:hdxRY8rJ0

をいwww





205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:05:16.07 ID:wMSAAF0rO

律「はかいこうせん!!!」

「フクラハギッ」

律「決まった……」

打撃なのにこうせん? って質問は受け付けな、い、

唯「なんかちょっと触っただけで倒しちゃったよ~。
  あれ? りっちゃんなにやってるの?」

律「……反動で動けない」

唯「ふえ?」

律「恐ろしい技だ……」



207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:09:52.19 ID:wMSAAF0rO

犬屍人を撃破した私達はいよいよムギの家の中に潜入を開始する。

律「おじゃまします!」
唯「おじゃましませんよ~」

律「それ小さい時に澪ん家でやったやった」

唯「わたしも和ちゃん家でおじゃましま~すって言うと
  邪魔になるなら帰ってって言うからおじゃましませんよ~って言ってよぉ」

律「和は厳しいな~。あっ! そう言えば和から電話があったんだよ!」

唯「えっ?! いつ?!」

律「朝方だったかな。何でかわからないけど交番の電話から」

唯「う~ん……携帯も圏外でかからないはずなのにね」

律「謎だな…」



209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:16:52.12 ID:wMSAAF0rO

途端、体が震える。

律「唯! 伏せろ!!!」

唯「えっ?」

反応しきれていない唯の頭を掴んで無理矢理下げさせる。

チュインッ──

間一髪と言った具合にギリギリかわし、わたしと唯は左右に別れ、壁に隠れた。

律「唯、わたしが囮になるからお前は中庭の封印を解きに行け!」

唯「そんなの無茶だよ! 相手は銃を持ってるんだよ!? りっちゃんが死んじゃうよ…!」

律「唯…車で言ったろう!? 何があっても封印を解けって!」

唯「でも…やっぱりやだよ!! りっちゃんを置いてなんていけないっ!!」

駄々を捏ねるように首を振り拒否する唯。



210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:18:08.84 ID:wMSAAF0rO

1 それでも行くんだ、唯
2 全く…お前が死んでも知らないからな!

>>212




211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:18:41.97 ID:VeofsMAu0

222222



212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:19:22.67 ID:ZLAxZEhuO





213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:19:23.46 ID:fO1pPja90






214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:25:29.68 ID:wMSAAF0rO

律「全く……お前が死んでも知らないからな!」ニヤッ

唯「りっちゃん…」

律「わたしが銃を撃って間を作る。その間に唯は中に入って隠れるんだ。
  そして視界ジャックで様子を見て後ろを取れそうなら
  そいつで一発頼む。くれぐれも無茶はするなよ!」

唯「了解でありますりっちゃん隊員!」

律「幸運を祈る、唯隊員!」

敬礼を交わし、りっちゃんの拳銃の音が合図になった。

パァン──

よーい…どん、まるでかけっこが始まる時の前みたいに緊張していて…
ちょっと転びそうになったりした、けど…!
何とか中に入ることに成功した。とりあえずすぐ側にあった部屋へ逃げ込む。

唯「わぁ…本がいっぱい」



216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:31:52.01 ID:wMSAAF0rO

律「唯は上手くやったか…」

弾は後一発…陽動に使うにしては勿体無い。
私は再びそれをスカートにし舞い込むと、機会を伺う。

バァン───
バァン──

律「くっ…」

鈍々しい音を上げながら玄関、
いや、門の方が表現は正しいかもしれない。を削り取っていく。
撃たれるごとに自分の居場所が削り取られているみたいで悪寒が走った。

律「だけど…ここがチャンスでもある」

あの猟銃は古いのか弾が二発しか込められないようだ。
その証拠にどんな時でも二発撃つとその後若干間があった。

律「その間にわたしも飛び込めれば…!」



218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:41:42.42 ID:wMSAAF0rO

次だ…次に来たら飛び込む。出る振りをして陽動をかける、すると、
バァン──

律「(一つ…)」
すかさず陽動、
今度はギリギリまで行く。

バァン──

律「(二つ!!!)」

一気に飛び出し手短な部屋へと、

バァン──

律「なっ……」

ズウッ───

律「あ゛あ゛あ゛があああっ」

足を撃たれた……。
痛い……痛いよぉ……クソッ……何で三発目が…。
部屋に転がり込みながら片目を閉じ猟銃を持っている屍人の視界ジャック。

──【フエッヘッヘッ……】──

屍人は弾を一発だけ入れ、また狙いをつけている。
そうか……普段は一発づつにしておいて……
わたしが出てこようとした時に素早く二発弾を入れたのか……
なんてリロードの早さだよ…。




219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:42:41.52 ID:dXJcjA4bO

りっちゃん!りっちゃん!



220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:43:38.27 ID:ZLAxZEhuO

りっちゃん…





223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:47:02.15 ID:wMSAAF0rO

それにこの知能……並みの屍人レベルじゃない。何だよ……こいつ!!!

律「クソ……立てよ…立てよわたし!!」

足から大量の血を流しながら、それでもバットを支え棒代わりにして立ち上がる。
幸い弾は貫通しているらしく、風通しはいい…かな。

──【死ね…殺してやる…幸せそうな面をしたやつなんてみんな死ね…】──

エントランスを降りてこっちに来ている…わたしを仕留めるつもりだろう。

律「な…ろうっ!」

バットを下手に持ち構える、唯だけはやらせない…!
相討ちになってでも倒す…!



225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:52:47.41 ID:wMSAAF0rO

ギリギリの所で視界ジャックか切れる、
なるほど…体力がなくなると出来なく…なるのかな?

ただ扉に向かって走り、敵が見えたところでバットを大きく振りかぶる。

律「持っていけ!!!」

わたしの命と引き換えだ!!!

カチャリ……

コンマ数秒、多分テレビでよく言われてる百分の何秒ってやつ足りない。
このバットが当たる前に…やつは引き金を引くだろう。
そうわかっていてもわたしはもう逃げない。
この一発にはわたしだけじゃない、澪や梓…みんなの気持ちが込もってんだよ!!!

律「届けええええええええええええええええ!!!!」

バァン──




226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:54:59.90 ID:NfeHGXPx0

あ…



229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:59:07.32 ID:ZLAxZEhuO

りっちゃああああああああああああああん



230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:59:40.44 ID:Z06KmN11O

ああ…





231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:00:40.68 ID:wMSAAF0rO

律「……」

「…………オゥ…」


唯「間に合っ…た?」
律「…………」

糸の切れた人形みたいに倒れ込む律。

唯「りっちゃん!!!!」

頬と足から血を流し、眠ったように倒れている。

唯「…り゛っち゛ゃん……」

律の頬にポタリと落ちる……

律「……」

鼻水。

律「やけにねっとりしてると思ったら鼻水かよっ! 視界ジャック損だよ!」

唯「りっちゃん!!! 生きてて良かったよぉ……」

律「ギリギリな。
  唯がなんか投げつけたおかげで射線がズレたみたい。てか何投げたんだよ?」

唯「火掻き棒!」



235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:05:48.70 ID:wMSAAF0rO

律「あの車に入ってたやつか……救われたな、火掻き棒に」

唯「だね!」

律「」ビクッ


律「唯、わたしは動けないから一人で封印を解きに行ってくれないか?」

唯「でも……りっちゃんの手当てしなきゃ!」

律「それぐらい自分でできらぁい。心配するなよ。
  人間頑丈に出来てるからこれぐらいじゃ死なないよ」

唯「……ほんとに?」

律「ああ。りっちゃん嘘つかない」

唯「…………うん、わかった。
  じゃあ行ってくるね! 封印解いたらすぐ戻ってくるから!」

走り去る唯の後ろ姿を見て、安心した。これでもう大丈夫だな。

律「さて……と。いるんだろう、ムギ。出てこいよ」



237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:12:12.01 ID:wMSAAF0rO

怪力紬屍人「オギャアァァァァァ……」

律「変わり果てちまったな……ムギ」

よっこらしょっと。
バットを杖がわりにして立ち上がる。このバットには本当世話になったな…。

律「今……楽にしてやるから」

ごめんな……唯。わたしは結局生きられる運命じゃなかったみたいだ。
でもここまでお前を守れて良かったよ。
あの時光る世界でしたみんなとの約束……守れたかな?

予告ホームランの構えでいい放つ。

律「りっちゃん甲子園、開幕だぜ」

唯、後、任せた。




238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:13:08.45 ID:MJqd9Kcr0

マジでムギが怪力屍人かよ



239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:13:23.15 ID:spHR6xlx0

ておおおおおおい



240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:13:27.16 ID:jWo3m7pn0

やっぱり紬が怪力屍人かよおおおお





242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:19:16.15 ID:wMSAAF0rO

──

唯「早く……早く封印を解いてりっちゃんの手当てを…」

ドアと言うドアを、扉と言う扉を開け、白色の光を追う。
まるで江戸時代の殿様みたいな絵面だなんて思いながら、ようやく中庭へ辿り着いた。

唯「この噴水を壊せば……!」

目に入った大きめの石の目の前でしゃがみ込み、

唯「ふんすぅぅぅぅぅぅぅぅいっぱああああああああああつぅぅぅぅぅぅぅぅ」

ありったけの力で持ち上げる。
よたよた歩きながら水を溜めてる要因となってる噴水の段差に上り、石を、

憂「やめて、お姉ちゃん……」

唯「憂……?」



244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:26:16.89 ID:wMSAAF0rO

──

律「どうしたよ!? そんなもんかぁ!? 今のりっちゃんは絶好調だぜ!?」

怪力紬屍人「アアアアアアアア」

なんとかキッチンまで誘導出来たのはいいけど……そろそろ立ってるのも限界くさいな。

ここに入って回してから数分……そろそろいいか。

律「どうしたよ! そんなもんか!?」

ひたすら煽る、もっと近づけないと……!

怪力紬屍人「ウキャアアアアアア」

中華鍋を投げつけてくるムギ。それを弾かずかわす……。

律「あっ……」

余程足に来てたのか避けた拍子に尻餅をついてしまった。
その間に距離を詰められ、

紬「シャランラァァァァァァァァァァ」

首を締め上げられたまま持ち上げられる。



248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:30:22.76 ID:wMSAAF0rO

なんて力だよ……、こりゃ後数秒持たずにへし折られるな。
他人事みたいに洞察した後、スカートとヘソの間にある拳銃を取り出す。

これで仕上げだ……。
・・
また、救えなかったな……ちくしょう。

でもまあ……いっか。
次こそは……必ず。

全員助け出すんだ……。

その時力を貸してくれよ……わたし。

意識が消える前に、引き金を、引いた。


ズオオオオオオオオオオオオオオオンンンンンンンンン

───────────



249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:35:24.74 ID:wMSAAF0rO

唯「憂……なんで」

憂「お姉ちゃん……。どうして諦めてくれないの?」

唯「諦められるわけないよ!!! みんながこんなことになる世界なんて……」

憂「それが現実なんだよ」

唯「違うっ! わたしの知ってる世界は……もっと希望に溢れてた!!!」

憂「絶望は希望、一緒なんだよ、お姉ちゃん」

唯「ちがうちがうっ!
  わたしは……わたしは……みんながいない世界なんて絶対に認めない!」

憂「……じゃあ私が消えてもいいの? お姉ちゃんは」

唯「えっ……」

憂「お姉ちゃん、私は……」



堕辰子なの──



253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:42:22.03 ID:wMSAAF0rO

唯「堕辰子…?」

憂「そう。この世界を作って、みんなを苦しめてる元凶なんだよ?」

唯「そんな……嘘でしょ…?」

憂「……嘘じゃないよ。その証拠に」

憂が何かを差し出して来る。
青い炎……。

唯「宇理炎……?」

憂「それで私を焼けばこの世界は終わる。安心して、お姉ちゃんは死なないから」

唯「……?」

憂「終わらせたいんでしょ?
  なら封印を解くなんてまどろっこしいことしないで私を焼けばいい」

唯「憂……」

私は……

1 宇理炎で憂を……
2 宇理炎で憂を……

>>253



255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:45:20.62 ID:wMSAAF0rO

ミス

>>256




256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:45:29.72 ID:Z06KmN11O






257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:50:40.07 ID:wMSAAF0rO

唯「……焼かないよ」

憂「なんで……? お姉ちゃんを刺したり…みんなにいっぱい酷いことしてるのに!!」

唯「だったら怒る。めっ、そんなことしちゃダメでしょ!」

憂「なんで……なんでそんな優しいの……? お姉ちゃん」



唯「お姉ちゃんだからだよ。憂」

憂「…………」


唯「それに……憂を宇理炎で焼いても終わらないしね」

憂「!? なんで……そのことを」

唯「前はそれで失敗したから、もうしない。憂を助け出すから……必ず」

憂「お姉ちゃん……って呼んでもいいの?」

唯「いいに決まってるでしょ? 姉妹なんだから」



258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:58:01.84 ID:wMSAAF0rO

憂「お姉ちゃん……」

憂「うっ……あ……ああっ……」

唯「!?」

突然頭を抱えて苦しみ始める憂。

憂「お姉ちゃん……来ちゃ……ダメ……ああ……ああああああああああああああ」

ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ──────

間近で聴こえるサイレンの音、いや、違う……あれよりもっと獰猛的な……。
唸り声のような…………。

憂「お……姉ち……ゃん……」

憂の伸ばした手を、

唯「憂いいいいいっ」

わたしは、掴めなかった。

唯「憂……」

跡形もなくどこかへ消え去ってしまった憂……。



270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 09:46:21.47 ID:wMSAAF0rO

唯「どれだけ時間がかかっても……」

唯「どれだけ絶望したって……!」

唯「絶対に助けてみせるから……!!!」

だから待ってて、憂。

そう決意するのと、爆発の余波が来るのは、同時の出来事だった。

わたしはりっちゃんとの約束通り石を投げ入れ封印を解く。

光の塊が天へ穿たれ、最後の封印が解かれた。

唯「ここから始まる……」

でも、それはもうちょっと先になりそうだ。



終了条件達成



271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 09:48:10.99 ID:wMSAAF0rO

??? ???
???
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平沢唯

───────────
「ウアアアアアアアアア」

「グギャアアアアアア」

「ギイイイイイイ」

唯「何匹でもおいで……」

右手には火掻き棒、左手には宇理炎。

唯「はあっ!!!」

宇理炎を掲げ、浄化する。

「ギイイイッ」 「ウオオオオオ」 「ヒイエエエエエエ」

唯「次こそは……絶対に」

今はただそのピースが揃うのを待とう。

この、煉獄で。

ジェノサイドEND



321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 19:16:28.00 ID:wMSAAF0rO

私がその事を知り、愕然としたのはちょっと前のこと。
塾が終わり、桜ヶ丘行き、帰りのバスに乗り込みうとうとしていた私は
突然の急ブレーキという派手な起こし方により強制的に意識を覚醒させられた。
桜ヶ丘への通行が全面封鎖───

不可解、としか言いようがない。

桜ヶ丘一帯にだけ強烈な地震が襲いかかるという現象。
隣町の私が揺れさえ感じなかったのだから
これはもう珍事なんて言葉じゃ済まされないだろう。

更に不可解なのは桜ヶ丘の住人は一人を除き全て……消息不明と言うことだ。
当然、桜ヶ丘に住んでいた私の幼なじみ……平沢唯もその例外ではない。



326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 19:30:28.48 ID:wMSAAF0rO

隣町 避難所
PM18:14:32

真鍋和

────────────
和「……唯」

国が一時的に用意した避難所で昨日は一日を過ごした。
すぐにでも唯達を探しに行きたかったけれど街は封鎖されている為入れない。

和「……」

テレビに目を向けると、恐らくどのチャンネルでもやっているだろう
桜ヶ丘についてのニュース。

桜ヶ丘怪奇現象なんて面白半分のタイトルをつけられた
特集番組が視聴率を集めてると思うと無性に腹がたった。

少女「和お姉ちゃん……」

和「ん? どうかしたの?」



328 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 19:44:16.09 ID:wMSAAF0rO

少女「私達……お家に帰れるのかな?」

和「大丈夫よ。きっとすぐ帰れるから。心配しないで」

そう言って頭を優しく撫でると不安がっていた顔がゆっくりと笑顔に変わって行く。

少女「うんっ!」

そのまま私の膝にちょこんと座ると安心しきった猫の様に一緒にテレビを見始める。
私はすぐさまテレビの番組を楽しそうな童話の話に変えると
その女の子は嬉しそうにテレビを見始めた。

和「……」

私にもこれくらいの妹がいた。弟も……、勿論両親も。
今じゃ消息不明なんて言う勝手のいい言葉に握り潰され、
生きてるのか死んでいるのかさえわからない。
そして、この子の両親も……。



329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 19:54:25.75 ID:wMSAAF0rO

そもそも地震が起きて消息不明とはどういうことなのだろう。
死体さえ発見されないと言うのはどう考えたっておかしい。
世論では集団失踪やら桜ヶ丘地盤沈下等々勝手に盛り上がっているが
これはどう考えたって現実から逸脱している。
何かが起きているのだ、あの街で。

和「……」

ただ、どうすればいいのか……。
街に行ったところで私みたいな学生は門前払いだろう。

もし上手く入り込めたとしても、
国が何百人体制で探しているのに見つからない人達を私が見つけられるとは思わない。

和「八方塞がりね……」

少女「はっぽ~ふさがり? ってなぁに和お姉ちゃん」

和「どこに行っても出口が見つからないな~って意味よ」

少女「怖いね……」

和「そうね…」



330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 20:00:27.82 ID:wMSAAF0rO

和「でもほら、あの仔猫はちゃんとお母さんのところへ帰れたでしょ?」

テレビを指さすと丁度母猫と仔猫が仲良く抱き合っているシーンで、
少女も安心したのか「良かったね!」と笑顔を取り戻した。

和「そう……出口のない迷路なんてない」

ここでこのまま何もせず、ただ時が過ぎるのを待つなんて出来ない。
どう動いていいかはわからない……けど、必ず唯達や家族を見つけ出してみせる。



339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 20:38:41.51 ID:wMSAAF0rO

隣町 図書館
第二日
AM9:00:00

真鍋和

───────────
次の日から私は唯達を助ける為に動き出した。
世論のように現実的に捉えても埒が明かないと思い
別の観点から物事を見ることにしてみる。

過去に同じ象例がなかったか調べ、その事件との関連性がないかを調べてみる。

少しでも関わりがありそうなものはファイリングし、コピー、ないしは書き写す。

それを何時間も行った結果たどり着いたのが……。

和「羽生蛇村土石流災害……?」



341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 20:49:06.54 ID:wMSAAF0rO

和「今から27年前…か」

村全体が土石流災害に合い…
死体も出てこなかったと言う点では今の桜ヶ丘で起きている事と合致する…。

和「当時はこれを自然災害として処理…ね」

多分このまま行けば桜ヶ丘の件もこうやって風化していくのだろう。

和「実際に行って確かめた方が早いかしら」

いや、その前に桜ヶ丘にも足を運びたいわね。
何か見落としてることがあるかもしれない……。

和「……」

1 桜ヶ丘へ行く
2 羽生蛇村へ行く

>>343




342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 20:50:08.27 ID:d1OI2ReE0

1



343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 20:50:28.64 ID:OTzzc2tFO

2





344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 20:55:04.39 ID:wMSAAF0rO

和「羽生蛇村へ行きましょう。何かわかるかもしれない」

善は急げと云う言葉に従い荷物をまとめると、私はすぐさま羽生蛇へと向かった。



349 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 20:59:59.28 ID:wMSAAF0rO

──羽生蛇村跡地

和「地図だとこの辺りだけど……」

思ったより近く夕方になる前につけた。

和「立ち入り禁止……か」

村全体を襲った土石流災害なんて……ちょっと出来すぎてるわよね。
中に入ろうかとも思ったけれど、入口は土に埋もれて
入って行けそうもなく……仕方なく引き返すことにした。

和「無駄足だったかしら……」

とりあえず現場を見れただけでよしとしておこう。



351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 21:07:57.59 ID:wMSAAF0rO

──

それからも色々調べてみたけれど……結局有力な情報は得られなかった。

それから時間はあっという間に過ぎて行き……
桜ヶ丘の立ち入り禁止が解かれたのは、事件発生から1ヶ月後のことだった。
とは言ってもまだ住めると言うレベルにはほど遠く、ただの一時的な帰宅が許されただけだ。


和「地震があったにしてはあんまり変わってないな……」

1ヶ月振りに見た自分の家。勿論……誰もいなかった。



354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 21:17:16.76 ID:wMSAAF0rO

唯の家にも行ってみた。
本当は盗難防止の為に自分以外の家には入ってはいけないのだけれど……
見つかっても幼なじみだと言えば疑われはしないだろう。

やっぱり二人はいなかった。
写真やアルバムなどを見つけ出しては
どうしてこんなことになったのかと悲痛に嘆くしかなかった。

階段を上がり、右の部屋に入る。

和「唯の部屋……懐かしいわね」

部屋の片隅に置かれてあるギターの埃をはらうと大事にギターケースの中に収納する。

和「全く……世話が焼けるわね……ほんと」

あんなに……大切にしていたギターを置いて……どこに行ったのよ……唯。



356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 21:24:45.06 ID:wMSAAF0rO

和「このまま置いといたら唯が帰って来る前にボロボロになっちゃうわね……」

ギターケースを肩に背負う。

和「これは私がちゃんと預かっておくから。ちゃんと取りに来るのよ、唯」

そう言い残し私は平沢家を出た。

──

その後も澪の家や律の家何かに言ってみたけれど……
やっぱり誰にも会うことは出来なかった。
ムギの家は交通機関がストップしてる中では
時間的に行けそうにない為断念することにした。

和「そろそろ帰ろうかしら……時間もないし」

生徒会の人達と良く行った大手スーパーを横切り、交番を通った時だった。

ジリリリ……ジリリリ……

和「えっ……」

電話が……鳴ってる




358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 21:27:05.16 ID:ukdtPPFZO

ここにつながるのか





363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 21:33:42.68 ID:wMSAAF0rO

まだ復旧してない筈の電話が何故か鳴っている。
まるで私が通るのを見越していたかのように。

和「……」

交番に中に入るとその音の主、
今の時代で型遅れな黒電話の受話器を……ゆっくりと耳元へ持って行く。

もしもし、なんて流暢な返しも忘れ……ただあっちが喋るのを待った。

「悪いな、射殺される前に撲殺したよ」

いきなりそんな物騒な言葉を吐き捨てる相手、しかし私はその声の主を知っていた。

和「もしもし!? その声もしかして律!?」

律「えっ……もしかしてその声……」

あっちも同様に驚いたのかさっきと声色が変わる。



366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 21:43:19.86 ID:wMSAAF0rO

「ちっ……追ってきたか!」

パァンッ──

何?! あの音……銃声?

「ッ! 銃持ってるやつもいんのかよ! やっぱりあの魚潰しとくんだったな…」

和「もしもし!? どうなってるの!? 無事なの!?」

銃と云う単語に一気に不安感が高まる。

「悪い、話してる場合じゃないみたいだ」

和「律!!!」

「じゃあな、和」

そう言い残し、電話は切れてしまった。

和「律……」

かけ直すことも出来ず、またかかって来る可能性もあの様子だと薄いだろう。

和「でも……」

これで確信出来た。

律達は消えてなんかいない。生きている……どこかで。



371 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 21:50:12.14 ID:wMSAAF0rO

それから避難所に帰宅し、物事を整理する。

和「律達が生きてるとして……どこにいるのかしら」

ヒントは律が撲殺なんて仄めかす程の治安……
銃がどうこうと言うのと掛け合わせると益々危険な場所に身を置いているのがわかる。

和「あ~もうっ! なんでどこにいるのかぐらい言ってくれないのよ!
  全く律はいつもいつも……」

三年間全ての書類を忘れに忘れただけのことはある。

和「変わってないわね…ほんと」

律が生きていると言うことは唯や憂、
私の両親に弟や妹、他のみんなも生きている可能性は高いだろう。
希望は見えてきた。後はみんながどこへ行ったのか…と言うことだけだ。



377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 21:57:28.36 ID:wMSAAF0rO

次の日、私はまた桜ヶ丘に一時帰宅をした。
数少ない生存者だからか二度目の帰宅に対してあれこれ言われることもなかった。
今日は昨日行けなかったムギの家に行ってみる。

和「大きいわね……」

唯から合宿した別荘のことやチェーン店を展開しているなど
ムギの話は聞いていたけれど……
まさかこんなにもお嬢様だとはさすがに思わなかった。

和「門から玄関までがこんなに長い家初めて見るわね……」

ようやくたどり着いた入口の扉を開け、中に入る。



383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:05:55.58 ID:wMSAAF0rO

解放感あふれるエントランスに圧倒されながらも一部屋一部屋回ってみる。

和「あんまりいい趣味じゃないわね……他人の家にづかづか上がり込んで物色なんて」

いくら手がかりを掴むためとはいえさすがに気が退ける。
最後にここを見たら帰ろうと、扉を開けてみた時だった。

和「本……それも凄い数ね」

ムギのお父様かお母様か、それともムギ自身が勉強家だったのか。
その本の数は並みの図書館なら凌ぐほどだった。

和「……」

その中の、たった一冊に目が行く。
それを手に取ると、タイトルを読み上げてみる。

和「羽生蛇村異聞……」



390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:19:57.78 ID:wMSAAF0rO

内容は、異界に取り込まれた人達が
色々な思惑を抱いて繰り広げられる群像劇のようなものだった。
多分羽生蛇村の事件をネタに書いたフィクションだろうけど
……何故か無視出来なかった。

和「異界……まさか……そんなわけ……」

もしも、律達もこれと同じような状況にあるとしたら?

和「……非科学的過ぎるわ」

それでも、律からの電話はもうこの可能性しかないと告げてくれた。

和「…………」

パタン。

和「ムギ、ちょっとこれ借りて行くわね」

やっと、やっと繋がった。

それは紙よりも薄い可能性だけれど…………もう、これしか考えられない。

唯達は何らかの影響で異界に取り込まれたのだ……。



397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:28:16.41 ID:wMSAAF0rO

──避難所

和「これでよし……」

準備は整った。後はもう信じるしかない。
自分がたどり着いたこの結論に。

少女「和お姉ちゃん……またどこか行くの?」

和「……ごめんね。お姉ちゃん大切なお友達を助けに行かなきゃいけないの。
  だからまた今度遊ぼうね」

優しく撫でる、けれど不安な色は消えていない。
多分この子も何となくわかっているのかもしれない。
私が今からどれだけ危険なことをするのかを。

和「大丈夫。お姉ちゃんは生徒会長なんだから」

少女「生徒会長……?」

和「そう。みんなを守る力が備わってるの。だから心配しないで」

少女「……うん」



400 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:32:58.28 ID:wMSAAF0rO

ゆっくりと立ち上がり、少女に背を向ける。

和「じゃあ……」

ほんとに何でもないことのように。
まるでちょっと散歩に行くような気軽さでこう告げる。

和「じゃあ、私羽生蛇村に行くね」

少女「??」

今はわからないだろう。でももしいつか……覚えていてくれたら。
こんな変なお姉ちゃんが居たなって思い出してね。

それが、私達が確かにここに居た証になるから。



408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:46:54.20 ID:wMSAAF0rO

羽生蛇村 入り口付近
PM23:54:49

真鍋和

───────────

ギリギリの終電に飛び乗った甲斐あって何とか今日中にたどり着けそうだ。
繋がる可能性が一番高そうなのは
異聞にあったサイレンが鳴る時間帯。6時12時18時0時だろう。
元々万に一つに賭けた可能性だが少しでも上げておきたい。

和「ギターって結構重いのね…」

背中に背負った唯のギターのせいでだいぶ体力を消耗させられた。
唯にあったらいっぱい文句を言ってやろう。

真っ暗闇の静寂の中、私の足音だけが周りを支配する。
風に揺れる葉の音はまるで私を拒むかのように叫びをあげている。



412 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:55:10.73 ID:wMSAAF0rO

ようやく入り口にたどり着こうと言うところで、
不気味に浮かび上がる人型のシルエットを眼孔が捉えた。

和「誰か……いる」

私が言えた義理じゃないが
こんな時間にこんな山奥にいる人など正気の沙汰ではないだろう。
私は警戒心を強め、ゆっくりと近づき……、声をかけた。

和「あ、あの…」

「和先輩……こっちにいたんですね。良かった」

和「あなたは確か……」

純「梓と憂の同級生の鈴木純です。
  ここにいるってことは先輩も皆さんを助けに来たんですね…」

和「こっちとかあっちとか…詳しく説明してくれるかしら? 鈴木さん」

純「純でいいですよ。ただ時間がないですから、詳しい話はあっちでしましょう」



416 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 23:02:46.28 ID:wMSAAF0rO

和「あっちって…」

純「簡単に言えば異界……ですか」

和「それじゃやっぱり唯達は!!!」

純「先輩、時間がありません。この柵を登ってください」

そう言うと純は簡易的に置かれたであろう鉄の柵をよじ登った。
幸い高さは全くなく、ただここから先は立ち入り禁止という目印だけに置かれたのだろう。
私も後に続き鉄の柵を登り、上に立つ。

純「先に言っておきます。行きはよいよい帰りは怖いです」

和「?」

純「一度入ったら最後、抜けるのは奇跡でも起きない限り不可能ってことです。
  その覚悟は先輩にありますか?」

和「……あなたにはあるの?」



419 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 23:09:06.40 ID:wMSAAF0rO

純「質問を質問で返さないでよ~」

和「そうね、ごめんなさい」

純「って梓によく言われました」

和「……そう」

純「わたしにはあります。その覚悟。
  絶対に助け出してみせる……梓が私を助け出してくれたみたいに」

和「……じゃあ行きましょうか」

純「聞かないんですか?」

和「詳しくはあっちで……でしょう?」

覚悟なんてとっくに出来ている。あの日みんなを失った日から……!

純「……はいっ!」

腕時計に目を落とす純。

純「00:00:00になったと同時に飛び込んでください! いいですか?」

和「わかったわ!」



422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 23:14:00.25 ID:wMSAAF0rO

5.4.3.2.1...

00:00:00時になったと同時に柵の上から飛び出した。

唯、みんな……待っててね。

今迎えに行くから。

その瞬間世界は暗転し、耳をツン裂くようなサイレンの音が体を駆け巡った。


ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ──────



428 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 23:18:36.89 ID:wMSAAF0rO

??? ???
第三日
AM00:00:01

平沢憂

────────────

和ちゃん…来てくれたんだ。和ちゃんならきっと来てくれると思ってた。
お姉ちゃんを……助けてあげて。

お願い……

私に出来るのはもう……ここまでみたいだから……。



430 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 23:30:26.38 ID:wMSAAF0rO

羽生蛇村
第三日
AM00:15:15

山中さわ子

────────────

さわ子「ここは……羽生蛇村!?」

気づけばいつの間にかアスファルトは土に、ビルや家は木や森に変わっていた。

さわ子「ついにここまで来た……ここまで来たんだわ!」

逸る気持ちを抑え、冷静に分析する。

さわ子「宇理炎がない状態じゃ死に損ね……。
    先回りしてどちらかが持って来てくれるのを待つとしましょう」

そう言い、屍人の巣を目指す。

さわ子「頑張ってね、唯ちゃん。みんな」

それが最後の教師である山中さわ子の言葉だった。



434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 23:38:17.27 ID:wMSAAF0rO

羽生蛇村
第三日
AM00:30:00

斎藤

終了条件1 琴吹紬を探し出す

────────────

斎藤「全く……たらい回しとはこのことか」

ま~た戻って来ちまった。まあ慣れ親しんだ土の道が俺には合ってるがな。

斎藤「紬……いるのか」

ドス黒い雲に覆われている空を見上げる。
本来なら全く光など入らないであろうはずなのに、
不自然に四つぽっかりと穴が開いている。

斎藤「あの時と同じか……急ごう」



436 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 23:43:18.95 ID:wMSAAF0rO

斎藤「探すっつってもどこをどう探せばいいのやら」

薄暗い田んぼ畑をただ闇雲に走り回ってみたが、人っ子一人いやしねぇ。
いると言えば……。

「ウヒャヘハッホ~イ」

斎藤「化け物ばかりか」

猟銃を構え、躊躇いなく頭を吹き飛ばす。

斎藤「死にたくても死ねないか」

懐に入っているこいつを使えば楽にしてやれるんだろうが……。

斎藤「悪いな。まだ使うわけにはいかないんでね」

そうしてまた当てのない探し物を捜し始めた。



438 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 23:48:18.09 ID:wMSAAF0rO

──

真っ暗だった。どうしてここにいるかもわからない。

どうして生きているのかもわからない。どうして私がりっちゃんを……。

記憶にこびりついた焦げを振り払ってみるが一向に消える気配はない。

もう嫌だ……帰りたい……。

みんながいたあの世界に……。希望が溢れていたあの世界に…。

絶望したくない…。

これ以上私を苦しめないで…。

紬「お願い……誰か助けて……」


「何やってるんだよ、お嬢」

紬「その声は……」

斎藤「よっ、やっと見つけた」

紬「斎藤……っ!!!」



445 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 23:55:58.69 ID:wMSAAF0rO

紬「来ないでっ!!! まだ殺し足りないの!? あなたって人は!!!」

斎藤「なにいってんだよお嬢。帰ろうぜ、屋敷に」

斎藤から差しのべられた手を紬は容赦なくはらい飛ばす。

斎藤「なっ……」

紬「この化け物!!! なんで……なんで守ってくれなかったの……。
  そしたらこんな結末にはならなかったのかもしれないのに……」

泣きながら項垂れる紬に対して、斎藤はただ黙って隣に座り込んだ。

紬「……」

斎藤「お前が落ち着くまで隣にいるから。なんかあったら言え」

紬「えっ……」

ぶっきらぼうだがいつもの彼とは全く違ったやり方に紬は目を丸くした。



447 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:00:41.76 ID:QaUct9MlO

紬「あなた……ほんとに斎藤なの?」

斎藤「ああ、多分な」

紬「でも……全く雰囲気が…」

斎藤「何言ってんだよ、紬」

紬「!!」

この一言で確信する。

あの人に無関心な男が人を馴れなれしく呼び捨てしてくるわけがない。

だったら……これは誰?

紬「あっ……ああ……」

頭の中に入ってくる記憶の欠片。

何で今まで忘れていたんだろう……

そうだ……私は、私達は……ここへ来たことがある。



448 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:06:27.33 ID:QaUct9MlO

でも……それでも、私は彼女じゃない。それだけは確か。

紬「ごめんなさい……斎藤。あなたの言っている琴吹紬と……私は違うの」

斎藤「は? 何言ってんだよお嬢。冗談も大概に……」

バァンッ───

斎藤「伏せろ!!!」

紬「きゃっ」

斎藤が紬を守るように覆い被さる。

斎藤「ちっ! どっからだ!」

暗闇の向こう側から放たれた弾丸、その持ち主を探すように目を見開く。

斎藤「あんたはここにいろ、いいな」

紬「待って!! 斎藤っ!!!」


終了条件2 斎藤を倒す




457 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:14:45.71 ID:Bgjp3FAhO

斉藤の父が、紬を紬のお母さんと勘違いしているのじゃなかろうか



461 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:18:08.31 ID:7qPwziBp0

琴吹家が神代家ポジションってわけか





455 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:13:19.31 ID:QaUct9MlO

とりあえず紬に流れ弾が当たらないようにその場を走って離れる。

斎藤「オラオラこっちだ!」

後は陽動に猟銃をぶっぱなしておけば……

バァン──

斎藤「っとおっ」

ノックが返ってくるわけよ。

にしても究極的に視界が悪い……。敵の位置もわかんねぇし……。

斎藤「さてどうすっかな」

思案にふけこもうとすると、

バァン──
バァンッ───

耳元を鉄の塊が通過する。

斎藤「やろう見えてやがるな……」

どんなテクを使ってるのかは知らないが

どうやらこっちの位置はバレバレのようだ。



462 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:19:16.09 ID:QaUct9MlO

自分だけ目を瞑ったまま喧嘩をするようなもんか……。

斎藤「おもしれぇ」


1 弾が飛んで来た方へ走り込み、姿を確認したところで猟銃で仕留める
2 弾幕を張り、物陰に隠れながら進み、仕留める
3 男なら特攻あるのみ! 駆け抜けて猟銃で殴りつける

>>464




463 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:19:56.52 ID:oZDyZhPoO

2



464 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:20:06.57 ID:Bgjp3FAhO

2



465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:20:38.24 ID:YjPLX4ss0

2





468 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:26:04.40 ID:QaUct9MlO

斎藤「さすがに相手が見えないんじゃ突っ込むのは分が悪いか……」

しゃあねぇ、弾幕張ってチマチマ進むか。

物陰に隠れては撃ち、そしてまた安全マージンを確保するのをひたすら繰り返す。

斎藤「……」イライライライラ

斎藤「……追ってもあっちが離れてるからいつまで経っても追い付けねぇな……」

しゃなあない。

1 大和魂見せてやるよ!
2 チマチマ行くか……

>>470




471 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:28:02.76 ID:HZHfJ2Du0






473 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:35:13.90 ID:QaUct9MlO

斎藤「大和魂見せてやるよ!!!」

一気に物陰から隠れると畳み掛ける。
多分その先にいると思われる敵目掛けて全力疾走する。

バァンッ──
バァンッ───

斎藤「っと!!!」

ギリギリをかすれて行く銃弾。

斎藤「今お前怖いだろ!!!! 銃に向かってくる人間なんてそうそういねぇもんな!!!」

そう叫んでやる。あっちにわかるかどうかは不明だが狂人は常人を行動だけで喰らう。
その異質な動きが相手を震わせる、ありえないと。

斎藤「捉えた……!!!」

闇の中に浮かぶ人型をついに眼中に捕らえる。



478 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:44:27.31 ID:QaUct9MlO

斎藤「っ……と」

二人同時に構える──

斎藤は走りながら──

もう一人は止まりながら──

一発目、互いに当たらず。

二発目、相手の攻撃はほぼ直撃コースだったが
斎藤の天性の勘で撃たれる僅か0.コンマ何秒に首を振り、それを回避。
斎藤も避けるのに必死だった為に二発目を外してしまう。
決着はリロードの早さによって決まることとなった。

もう一人の斎藤のリロードの早さは律のお墨付きで、
人間の速度ではないとまで言われていた。
この勝負どう考えてももう一人の斎藤が勝つ、筈だった。



481 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:49:59.57 ID:QaUct9MlO

カチャ──

弾倉を開き、そこに、

斎藤「ぺっ」

さっき口にくわえさせた弾を寸分の狂いなく吐き捨てる。

斎藤が構えた頃にようやく弾を込め終えたと云った感じで顔を上げると、

もう一人の斎藤と斎藤の視線がぶつかる。

斎藤「おせーよ」



バァンッ────



終了条件2 達成




482 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:51:34.06 ID:lwzOtlvnO

勝ったぁ!!



483 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:52:42.83 ID:J7osDp9X0

( ゚д゚)、ペッ






486 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:55:02.36 ID:ak2U6hgU0

よくわかんないけど斎藤の勝ちでおk?



489 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:56:28.77 ID:eZji1BPAO

>>486
斎藤が勝って斎藤が負けた





490 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:57:15.06 ID:QaUct9MlO

──

紬「……」

斎藤「よっ」

紬「その調子だと勝ったのはあなたの方だったみたいね…羽生蛇村の斎藤さん」

斎藤「勝ち名乗りありがとよ、桜ヶ丘の琴吹紬」

紬「……わかったの?」

斎藤「あぁ。あいつとあんたを見てな。
   そしてどうして俺があっちに飛ばされりこっちに戻ったりしたのかも大体な」

紬「……多分繋がったのね異界同士が」

斎藤「俺にはよくわからんがそういうことみたいだな」

紬「……あなたの探している琴吹紬は……多分もう……」

斎藤「言うなよ。泣いちまうだろ……」

紬「ごめんなさい……」



493 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 01:05:57.37 ID:QaUct9MlO

斎藤「いけよ、やることがあんだろう。
   もう一回、次こそは繰り返すなよ……紬お嬢様」

紬「もう助けてくれないの?」

斎藤「二度は助けない主義なんでね、紬以外」

紬「そう。うん……それじゃ行ってくるわね…斎藤」

斎藤「ああ。倅が迷惑かけたな」

闇の中へ消えていく紬をただ黙って見送る斎藤。

斎藤「やることなくなっちまったな」

ドサリとその場に寝転び、星空も見えない夜空を眺める。

斎藤「さようなら、お嬢様」

っと、後一つだけ役割があったな。それまで寝てるとしますか。

そうして目を閉じた、何も見えない暗闇が即座に広がった。



513 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 01:49:53.07 ID:QaUct9MlO

羽生蛇村
第三日
AM1:00:00

田井中律

終了条件1 屍人の巣への到着

────────────

体にまとわりつくような雨だ。
また……わたしはここにいる。

律「…………冷たい」

もしかしたらまた繰り返すかもしれない。それでも行かなきゃ……。

律「みんなが待ってる」

地面から跳ね起き、向かうべき場所に向かって走り出す。

──【フッシフッシフッシ】──

──【ユンケーーーーーーーール】──

──【ギョギョギョギョギョ】──

視界ジャックを済ませ、いつの間にか持っていた金属バットを握る。

律「もうちょっとだけ付き合ってくれよな」



517 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 01:56:33.77 ID:QaUct9MlO

廃虚の外周を彷徨いているブレインを潰す為に罠を打つ。

律「あの時みたいに逃げられても厄介だからな」

こんなもんでいいか。さて……。
視界ジャックをしながらゆっくりと後ろから近づく。

「ギョ?」

律「ハロー」

「ギョギョギョギョギョ!!!!!」

律「逃がすかああああああああっ!!!!」

追いかけっこ開始。
魚頭は家の周りを回るように逃げ始めた。
その後を追う律。

「ギョギョギョギョギョ」

もうまもなく律がいたところまで来て、
一周目のラップタイムが表示されようかと言う時だった。



520 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:06:08.03 ID:QaUct9MlO

「ギョーーーー」ズコー

律「引っかかったな!!! 足元を見ないからこうなるんだよ!!」

律はただ帯を紐代わりにしてそこらへんにあった鉄の棒と
床下が見えるようになっている場所にある金網のようなものを結びつけ、
鉄の棒を紐がピンと張るまで引っ張り、そして地面に差し込んでいた。
その紐に引っかかり魚頭は激しく転倒したというわけだ!

律「うらー観念しろ魚頭!」



521 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:07:32.56 ID:QaUct9MlO

隣のトトロとかでミニトトロが入って行く穴あるだろ?
あれって網目とか縦に蓋されてるじゃん?
あれに結んだってことなんだけど名前わかる人募集中




522 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:09:04.72 ID:PwjigtITO

まずイメージが分からない件について存分に語りたい



523 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:10:22.73 ID:CJPEowte0

なんかわかりそうでわからないな





525 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:13:52.95 ID:PwjigtITO

網戸みたいなやつか?
それとも床自体が網のやつ?



526 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:15:08.91 ID:GoLHtutpO

鉄の格子でいいんじゃ?



528 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:19:11.57 ID:7oo5zrGQ0

よく側溝とかのフタになってる奴?





531 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:22:22.26 ID:QaUct9MlO

>>525
多分前者かな
床全体のもあるよね!

>>526
そ れ だ
これの為に10分は考えてたわ……

>>528
頭がいたくなってくるからこの話はやめよう



524 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:13:42.43 ID:QaUct9MlO

「ギョ…………」

観念したのか身を固めるようにして死を待つ魚頭。

律「全部終わったら……楽にしてやるから」

わたしは知っている。こいつらが見てる風景はあの光る世界だってことを。
そして多分私達はあっちから見たら化け物だろうってことも。
屍人も私達も多分一緒なんだ。

それでも、行かなきゃ。

ぐちゃっ……ゴスッ…………べちゃっ…………。

律「これでここら一帯の屍人はくたばったはず」

澪達も来やすくなるだろう。

律「先に行ってるよ……」

次こそこの世界を終わらせる為に。



529 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:20:12.55 ID:QaUct9MlO

羽生蛇村
第三日
AM1:30:00

秋山澪

終了条件1 屍人の巣への到着
────────────

澪「暗いよ~……怖いよ~……冷たいよ~……」

行かなきゃいけないのはわかってるよ…。けど怖いものは怖いんだ!

ガサガサ

澪「ひっ」

澪「……なんだ風か…」

昔からこれだけは治らないんだよな…。何でだろ…。

澪「暗いよ~……怖いよ~……」

こんな調子じゃいつ着けるか……。

澪「……そうだ! こんな時は詞を声に出しながら進もう!」

澪「…………」

澪「…………よし!」



533 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:29:19.98 ID:QaUct9MlO

澪「雨、風、暗闇」

澪「一緒に見るとちょっと怖いけど、別々に思えばパーティータイム」

澪「雨が私の心を叩いて刻んでくれるよハニービート」

澪「風がビュービュー後ろから吹き付ける。
  恥ずかしがり屋の私を舞台の表に押し出してくれようとするハリケーンラヴ」

澪「暗闇さんが私を目立たせてくれるためにライトダウン……」

澪「さあ、今日は私ためだけのパーティータイム」

澪「…………」

澪「詞と言うかポエムかな……これ」

気づけば後もう少しでゴールだ。後ちょっとだけ頑張ろう。




535 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:31:28.62 ID:lwzOtlvnO

ハニービート…



536 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:33:34.24 ID:AIkYjSr+O

ハリケーン…ラウ゛………



539 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:37:43.68 ID:lwzOtlvnO

ライト…ダウン……





538 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:37:31.02 ID:QaUct9MlO

羽生蛇村
第三日
AM1:45:00

琴吹 紬

終了条件1 屍人の巣への到着

────────────

紬「雨まで降ってくるなんて……」

どんどん絶望の色が濃くなっている気がする。
心なしか空に穿たれた四つの光も次第に弱くなってきてるように見える。

紬「間に合うのかしら……私達」

そして……

紬「今度こそ堕辰子を倒す」

もう何年前か忘れたけれど、必ず……。

歩き出して数十分、ようやく屍人の巣へ到着した。
どうやら私が最後だったみたい。



542 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:44:30.86 ID:QaUct9MlO

律「遅いぞ二人とも。待ちくたびれたよ。あの魚頭復活が遅いから良かったものの」

澪「」

紬「りっちゃん駄目よ。澪ちゃんが気絶するようなこと言っちゃ」

律「いい加減慣れろよ~」

澪「慣れるか!!!」ポカッ

律「っ~! 怪力澪屍人が出たぞ~」

澪「誰か怪力屍人だ!!!」

律「ムギ~助けて~っ!」

紬「……」

律「ムギ?」

澪「どうしたんだよムギ」

紬「ごめんなさい……ほんとぉに……ごめんなさい……りっちゃん…………」

律「……」

澪「……」

全員いくつか思い当たる節があるのだろう。重苦しい沈黙が流れる。



546 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:52:12.02 ID:QaUct9MlO

律「長かったよなぁ」

律がポツりと呟く、

澪「あぁ、長かった」

紬「……」

律「最初にここへ来たときはまさかこんなことになるなんて思わなかったよな」

澪「あぁ……」

紬「でも……それは……」

律「そう。私達じゃない。前ここへ来たのは27年前の私達」

澪「律が村を探検しようって言い出して巻き込まれたんだよな」

律「唯とムギだってノリノリだったろ! わたし一人だけのせいじゃないしっ!」

澪「まあ止めなかった私にも責任はあるしな」

紬「…………」

律「ここまで来たのは、みんなの選択なんだ。ムギ」

澪「そう。間違ったからって決して戻れない。私達が選んだんだ。
  その責任はみんなにある。だからムギ一人が悪いんじゃない」



548 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 02:58:12.13 ID:QaUct9MlO

律「だからみんなでまたやり直そう」

澪「次が絶望でも……その次はどうかわからないしな」

紬「みんな……」

澪「行こう、ムギ。唯が待ってる」

律「行こうぜ! ムギ! 唯のところに!」

紬「うん……うんっ……」

どうあがいても絶望だとしても、みんなと一緒なら……きっと。


終了条件1 達成




554 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 03:10:56.75 ID:d8P9N3du0

『帯を紐代わりにしてそこらへんにあった鉄の棒と
 床下が見えるようになっている場所にある金網のようなものを結びつけ、
 鉄の棒を紐がピンと張るまで引っ張り、そして地面に差し込んだもの』

人物/田井中律
日時/三日日/01:00:00
条件/ブレインを転ばせる

鉄の格子。側溝に被せられた格子状の蓋などを指す。




557 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 03:12:25.86 ID:QaUct9MlO

>>554
夜中に笑わすなwwwwwwwwwwww




558 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 03:20:33.67 ID:MlUL2sdcO

>>554
アーカイブwww






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タイトル:
NO:4117 [ 2011/10/19 17:31 ] [ 編集 ]

>YUI「タスケテ!ヒトガ、シンダ!」
爆笑した
ハワードかわいいよハワード

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