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梓「唯先輩っ!ギターを叩きつけるの止めて下さい!!」 【非日常系】


http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1247232306/




1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 22:25:06.47 ID:C2p5YkHxO

唯「こんにちは!放課後ティータイムです!」
 
唯がそういうと観客席から割れんばかりの拍手と歓声が送られた
 
律「…」チラッ
 
律がみんなに合図する。澪は軽く緊張しながらも頷いた
 
律のフィルが炸裂する。同時に唯のギターが奏でるリフ。『私の恋はホッチキス』である 





3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 22:27:54.12 ID:C2p5YkHxO

梓の繊細なリードギター。紬のメロディアスなキーボード。澪のリズミカルなベース
 
わああぁぁぁぁぁ…!! 
 
オーディエンスはそれと共に激しさを増していった
 
 
今夜もこのライブハウスで彼女達の音が響き渡る



4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 22:29:47.60 ID:C2p5YkHxO

澪「お気に入りのうさちゃん~♪」
 
ライブも終盤にさしかかった。
澪のボーカルはライブハウス全体を優しく包み込んだ。少し前まではこれが主役であった
 
 
しかし今は違う
 
梓「……」
 
梓が心配そうに唯を見つめる。もうすぐ唯のソロが始まる。
オーディエンスは何かを待ちわびるように静かに佇んでいた



5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 22:30:34.85 ID:C2p5YkHxO

唯「」ギャオォオン!
 
そして唯のギターが火を吹く。爆発するようなギターソロ。一年前の唯とは大違いだ
 
唯はザ・フーのピートのように腕をブンブン振り回しながら弾いた。
 
 
……わああぁぁぁぁぁ!!!
 
皆立ち上がって華麗にプレイする唯に大喝采を送った。スタンディングオーベーションである
 



6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 22:34:53.40 ID:C2p5YkHxO

律「(すご…!)」
 
律は汗を垂らしながら唯のプレイに見入っていた 
 
紬「(……唯ちゃん)」
 
律だけじゃない、ステージに上がっているメンバー全員が今唯のギターソロを見ている。
音だけじゃないそのプレイはここにいる全ての人間を魅了した
 
唯「ふんっ!」バッ
 
律「わっ!!」
 
梓「…!!」
 
唯はギターを宙に投げた。綺麗に舞うオレンジ色の光沢
 
唯「よっ」ガシッ
 
唯「…!」ガンッ!
 
そしてギターを両手でキャッチすると、そのまま曲の終わりとともにギターを床に叩きつけた



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 22:38:57.50 ID:C2p5YkHxO

わああぁぁぁぁぁ…!! 
 
澪「……」ポカーン
 
紬「……」
 
律「……ゆ、唯…」
 
梓「……」
 
唯「ふぅい」
 
呆気にとられた4人。オーディエンスは満足そうに喝采を送った。唯は笑顔でそれに応えた
 
唯「ありがとー♪」
 
今日もライブは大成功だった



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 22:43:48.74 ID:C2p5YkHxO

――居酒屋
 
唯「お疲れ様ー♪」
 
律「疲れたー…」
 
梓「……」
 
律「今日はいつもより客がいたな」
 
唯「そう?」
 
澪「というかだんだん増えてってる気がする…」 
 
唯「それはいいことだよ澪ちゃん!」
 
澪「そ、そうなんだけど…」
 
梓「…何ていうか」
 
唯「?」
 
梓「唯先輩のプレイだけ先走りしてるような…」



12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 22:48:07.90 ID:C2p5YkHxO

唯「そ、そう?」
 
梓「そうですよ!」ガタンッ
 
紬「唯ちゃん今日もハッスルしてたわねぇ…」
 
 
律「そう!!あのギターを空中に放り投げるやつ!」
 
唯「えへへーすごかったでしょあれ?」
 
律「いや…すごかったはすごかったが…」
 
澪「一歩間違えたらギター壊れるんだぞ?唯だってケガするかもしれないし…」
 
唯「やだなぁー大丈夫だよ澪ちゃん♪」
 
梓「………」



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 22:52:16.83 ID:C2p5YkHxO

梓「唯先輩…」
 
唯「ん?あずにゃんどうしたの?」
 
梓「…ギターを叩きつけるの止めて下さい!!」 
 
唯「ふぇ?」
 
梓「あんなプレイ、唯先輩らしくないです!!止めるべきです!!」
 
唯「………」
 
紬「梓ちゃん…」
 
澪「確かに放課後ティータイムには合わないプレイだな…」
 
梓「…当たり前です!唯先輩、今まで通り普通にして下さい!」
 
唯「…………」



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 22:58:43.77 ID:C2p5YkHxO

律「でも……唯がそういうプレイをするようになってからライブ動員は増え続けてるんだよな~…」ボソッ
 
澪「…まぁ確かにライブ時もそれまでとは比べものにならないくらい盛り上がりるけど…」
 
唯「……そうだよあずにゃん。みんなこのプレイを望んでるんだよ!」
 
梓「…!」
 
紬「…凛々しい女の子が、まるでどこかのロックスターのように
  ギターを荒々しくプレイする…。そのギャップがたまらなかったんでしょうね」
 
 
唯「うんうん」
 
梓「でも…!」



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:04:46.04 ID:C2p5YkHxO

梓「こんなの唯先輩じゃないです!!」
 
唯「……」
 
梓「ギターだって可哀想じゃないですか…!」
 
唯「……」
 
律「唯が初めて買ったギター…」
 
澪「…確かに唯がそういうことしてから私達のライブはすごくなった。
  いい刺激を与えてくれるし、率先してそんなことしてくれるなんて今までなかったもんな…」
 
唯「…」
 
澪「…でも唯。それでいいのか本当に?」



19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:09:11.01 ID:C2p5YkHxO

唯「……」
 
紬「…唯ちゃん」
 
唯「…いいのっ!」バンッ 
 
梓「なっ…」
 
澪「唯…!」
 
唯「私のプレイは私で決めるもんっ!ギー太だって分かってくれるはず!!」
 
唯「大体あずにゃんがこういうプレイを見せてくれたんじゃん!」
 
梓「…!」
 
唯「………今日は帰るよ…」スクッ
 
律「…あ、唯!」



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:12:09.81 ID:C2p5YkHxO

唯「またね…」カラカラ…
 
澪「……」
 
紬「…帰っちゃいました…」
 
梓「…唯先輩…」
 
澪「梓、どういうことだ?梓が見せてくれたって…」
 
梓「…………」
 
梓「…実は、私がいけないんです…」
 
律「へ?」



22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:17:04.85 ID:C2p5YkHxO

梓「…半年くらい前に唯先輩が悩んでいたんです…」
 
 
唯『はぁ…』
 
梓『どうしたんですか?溜め息なんかついて』
 
唯『あ…あずにゃん…』 
 
梓『なんか悩み事ですか?相談乗りますよ』
 
 
梓「唯先輩の悩みは、最近ギターの練習をしても一向にうまくならない…
  いわゆるスランプってやつにかかってて…」
 
律「スランプ…」
 
紬「(唯ちゃん……確かに澪ちゃんと梓ちゃんに挟まれて苦しそうだったもの…)」



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:21:17.59 ID:C2p5YkHxO

梓『……しょうがないですね』
 
唯『…なんかしてくれるの?』
 
梓『いいDVD貸してあげますよ。ジミヘンっていうギタリストのライブなんですが…』
 
唯『ジミヘン…?』
 
 
澪「ジミヘン…」
 
梓「…あの時は良かれと思って貸しちゃったんです。
  これで唯先輩がスランプを抜け出す道を見いだせたらって……」
 
律「…だからか…」
 
梓「はい。翌日、弾けもしない歯ギターを披露してきたのにはビックリしました……」
 
紬「……」



25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:25:39.81 ID:C2p5YkHxO

澪「きっと唯には刺激が強すぎたんだと思う…。
  自分が今まで培ってきた教則本には書いてないからな…そんなこと」
 
梓「そうですね…。反省してます…」
 
律「しかし半年でモノにするとは…」
 
紬「先生がいましたし、きっと影で教わってたんじゃないでしょうか…?」
 
律「さわちゃんかぁー…やっぱり…」
 
澪「確か一番始めにそういうプレイしたのは1ヶ月前だったな…」



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:29:24.72 ID:C2p5YkHxO

紬「そのときは腕をブンブン振り回すプレイを…」
 
澪「でも途中でネックに指当てて…」
 
律「失敗してたな…」
 
梓「…ぷっ」
 
紬「…くすす」
 
澪「…ふふ」
 
律「…あっはっは!!唯らしかったなーあれは!!」
 
律「…って笑い事じゃないか…」
 
澪「……」
 
澪「……まぁ本当に唯がいいならいいんだけど……」



27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:31:33.41 ID:C2p5YkHxO

梓「…でも」
 
紬「梓ちゃんは何も悪くないわ♪」
 
澪「そうだな。だから心配しなくていいぞ」
 
梓「…はい」
 
律「…じゃ、そろそろ私達も帰るか!」
 
梓「……」



28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:34:57.12 ID:C2p5YkHxO

――平沢家
 
唯「(私のプレイは間違ってない…)」
 
唯「(…そうだよねギー太?)」
 
唯「(ギー太だって応援してくれてるもん)」
 
唯「……」
 
憂「お姉ちゃーん!ご飯だよー!」
 
唯「はーい!」



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:38:53.78 ID:C2p5YkHxO

――翌日
 
律「みんな聞け!!」バンッ
 
澪「わっ!な、なんだいきなり…」
 
律「ふっふっふっ…実はな……」
 
唯「な、なになにりっちゃん!?」
 
律「Sライブハウスにライブ招待されたんだぜ!!」
 
梓「なっ…!」
 
澪「……え、S…」
 
紬「あのかつてさわこ先生のバンドも演奏した…?」
 
唯「何それすごいの?」キョトン



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:43:01.12 ID:C2p5YkHxO

律「私らのライブ見て感動したんだって!」
 
唯「か、感動…!」
 
律「Sライブハウスは約1ヶ月後に決まった!今からみっちり練習するぞ!!」
 
梓「…す、すごい…」
 
澪「……」
 
澪「……」バタッ
 
紬「あ!澪ちゃん!」
 
唯「澪ちゃんしっかり!!」
 
律「さぁ早く練習しようぜ!」



33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:46:46.39 ID:C2p5YkHxO

――数日後
 
律「さぁ今日はまたライブだ!」
 
唯「うんうん!」
 
律「Sライブハウスだと思って頑張るぞー!」
 
唯「おー!」
 
紬「おー!」
 
梓「……」



35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:50:28.98 ID:C2p5YkHxO

その日のライブは客のノリも、演奏も最高だった 
 
唯「…」ギャオォン!
 
 
唯が奏でる最後のソロにオーディエンスは釘付けだった
 
梓「……」
 
梓は唯の方を心配そうに見ながらバッキングを弾く
 
そして事件は起こった



36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/10(金) 23:55:28.18 ID:C2p5YkHxO

唯「ほいっ!」ブンッ
 
この前初めてやって成功させたパフォーマンス。ギターが宙に舞う
 
 
わああぁぁぁぁぁ!!! 
 
観客席から一気に声が挙がる
 
唯「…あっ」バタッ
 
ギターをキャッチしようと落下地点にゆっくり歩いてた唯は、シールドに足を引っ掛けて転んでしまった
 
律「…唯!!」
 
梓「…!」
 
―――そして
 
 
バキッ



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:00:41.11 ID:+k++GmNgO

唯「あいたたた………ん?」
 
顔をあげた唯の前には折れたネックと傷ついたオレンジ色のギターがあった
 
唯「………」
 
目を丸くしてそれを見る唯。観客席からは興醒めの溜め息が漏れた
 
澪「……あ、ああ…」
 
梓「…ゆ、唯先輩」
 
今までやってきた演奏が、唯のプレイで全て壊れてしまった。会場は静まり返っていた



40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:05:48.66 ID:+k++GmNgO

―――――――――
 
唯「……」
 
律「おーい唯ー?もう暗いしみんな帰ったぞー?」
 
唯「……」
 
律「ギターはまた買えばいいだろ?それに今日のライブだっていい経験になったはずだ」
 
律「とりあえず早く家に帰れ。憂ちゃんが心配してるぞ」
 
唯「………」
 
数時間に及ぶ仲間の慰めも、唯の耳には入らなかった。
目の前にはバラバラになった自分のギター。レスポール・スタンダート



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:09:19.14 ID:+k++GmNgO

唯「……」ガチャッ
 
憂「あ、お姉ちゃんおかえりー」
 
憂「ライブどうだった?」
 
唯「……」
 
憂「…お姉ちゃん?」
 
唯「…ごめん憂…私もう寝るね…」
 
憂「え……あ、うん……」
 
唯「……」スタスタ



42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:13:07.27 ID:+k++GmNgO

唯は自分の部屋へ行き2時間ねむった…
 
 
そして…
 
目を覚ましてからしばらくして
 
ギー太が壊れたことを思い出し……泣いた………



45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:18:32.45 ID:+k++GmNgO

―――翌日
 
律「唯のやつ…今日は休みか……」
 
紬「やっぱり昨日のこと…」
 
律「引きずってなきゃいいけどなー…もうSライブハウスでのライブも近いし……」
 
紬「…そうね」
 
 
しかし、唯の休みは次の日も、そのまた次の日も続いた



47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:20:30.23 ID:+k++GmNgO

憂「…お姉ちゃん?そろそろ学校行かないと…」 
 
唯「…もう…学校行きたくない……」
 
憂「お姉ちゃん…」
 
唯「…憂…もう学校始まっちゃうよ…」
 
憂「…うぅ……」



49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:24:41.62 ID:+k++GmNgO

唯「(ギー太、ごめんね…。
   私、目の前のことばかりしか考えてなくて…ギー太のこと全然理解してなかったよ…)」
 
唯「(歯で弾いたり、投げたり、叩きつけたり……嫌だったよねギー太……)」
 
唯はベットの中でまた涙を流した。壊れたギー太は戻ってこない。
唯にとって軽音部に入ってからギー太はかけがえのないものだった
 
唯「(……またりっちゃんからメールだ…。心配してるだろうな…みんな…)」



53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:31:07.03 ID:+k++GmNgO

ジャーン♪
 
澪「よーし今日の練習はこんなもんかなー」
 
梓「お疲れさまです」
 
 
律「それにしても唯はいつ学校に来るんだか」
 
紬「もう一週間休んでるわねぇ」
 
律「このままじゃ梓にメインギターの座とられちまうぞー」
 
梓「………」



54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:34:40.15 ID:+k++GmNgO

プルルル…
 
律「ん?電話だ」
 
梓「…!」
 
律「…唯!?何やってんだよ一週間も休んで!!!」
 
唯『………』
 
律「ゆ、唯…?」
 
唯『みんな…Sライブハウス頑張ってね…』
 
律「なっ…!」
 
澪「…唯?」



55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:38:21.06 ID:+k++GmNgO

唯『わたし…この前みんなに迷惑かけたし…ギー太壊しちゃったし……やっぱりダメだよ…』
 
律「……」
 
唯『本番は私抜きの方がいいかも』
 
律「…ゆ」
 
梓「だめですっ!」
 
唯『…!』キーン
 
梓「みんなで本番できないなら辞退した方がましですっ!!」
 
澪「梓……」
 
唯『……』



56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:42:04.50 ID:+k++GmNgO

梓『唯先輩はズルいです!そうやって逃げてくんですか!?何もかも自分のせいにして…!』
 
唯「……」
 
梓『唯先輩!学校に来て下さい!お願いです!!』
 
唯「……ごめんあずにゃん」
 
梓『唯せんぱ』ガチャッ
 
唯「…そんなこと言われたってギー太がいないんだよ…」
 
唯「…私どうしたらいいか分かんないよ……」グスッ



57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:45:19.93 ID:+k++GmNgO

??「あらあらこれは重症ね…」
 
唯「…!」サッ
 
唯「だ、誰!?」
 
さわこ「何だか久しぶりね唯ちゃん」
 
唯「さわちゃん…?どうしてここに…」
 
憂「…ごめんねお姉ちゃん…」
 
唯「…う、憂…」
 
さわこ「…憂ちゃんにどうしてもって言われてきたのよ」
 
唯「ど、どうして…」



59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:49:13.19 ID:+k++GmNgO

さわこ「そのギター……直るかもしれないわよ」 
 
唯「えっ!?」
 
さわこ「知り合いに頼めば何とかSライブハウスには間に合うと思うわ」 
 
唯「さわちゃん…」
 
さわこ「…こんなにボロボロにして…ギターが可哀想じゃない…」
 
唯「うっ…それは……」



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:54:17.70 ID:+k++GmNgO

さわこ「…昔ね」
 
唯「え?」
 
さわこ「まだバンドをやってた頃…私もこんなプレイばっかりしてね」
 
唯「…さわちゃんが?」 
 
さわこ「観客はそれはもう盛りあがって、
    おかげでライブは大成功。それからは当たり前のようにやったわ」
 
唯「へぇー…」
 
さわこ「…でもそれからバンドは空中分解したわ。音楽性の違い…ってことかしら」
 
唯「……」



63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 00:57:43.99 ID:+k++GmNgO

さわこ「オーディエンスの反応を伺ってプレイしてた結果、私は大事なものを見失ったのね」
 
唯「さわちゃん…」
 
さわこ「…だからこそ、今の唯ちゃんにはそうなって欲しくないの」
 
さわこ「このギター…初めて買ったギターでしょ?」
 
唯「…う、うん…」
 
さわこ「唯ちゃん、このギターに出会ってよかったとおもうわ」
 
唯「え?な、何で?」



65 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 01:03:35.31 ID:+k++GmNgO

さわこ「一回弾かせて貰ったけど…全然ダメ。全く弾きこなせなかった…」
 
唯「そ、そんなことないよ!さわちゃんうまかったもん!」
 
さわこ「…いいえ。そのギターはやっぱり唯ちゃんのものだわ」
 
さわこ「唯ちゃんはレスポールらしい艶やかな音色を導き出せるもの。学園祭のライブを見て感じたのよ」
 
唯「そ、そうかな…?」 
 
さわこ「唯ちゃん」
 
唯「は、はい!」
 
さわこ「Sライブハウス…頑張りなさいよ」
 
唯「…あ」
 
さわこ「直ったらまた連絡するわね」ガチャッ



66 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 01:05:45.85 ID:+k++GmNgO

唯「……」
 
唯「……私が…ギー太の音を導きだせる…?」
 
唯「艶やかな音色…」
 
 
憂「…お姉ちゃん!」
 
唯「えっ?な、何…?」 
 
憂「私、あの頃のお姉ちゃんの音、大好きだったよ♪」
 
唯「憂……」



68 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 01:13:23.41 ID:+k++GmNgO

――Sライブハウス控え室
 
梓「………」
 
紬「…唯ちゃん、来ないわね」
 
梓「け、携帯は!?」
 
紬「一応来るとはメールで来たけど…」
 
澪「……」
 
律「おさらいしておくか?唯抜きの演奏も」
 
梓「…!」
 
澪「…仕方ないな」
 
梓「…やです!やっぱりやです!!」
 
律「…」



69 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 01:16:33.70 ID:+k++GmNgO

梓「…このまま唯先輩抜きで演奏しても意味ないです!!」
 
律「…梓」
 
澪「…でももう時間が…」
 
紬「…出番はもうすぐ…」
 
梓「…唯先輩」



71 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 01:19:30.61 ID:+k++GmNgO

唯「(…やっぱり…間に合わなかったよ)」
 
唯「(みんなごめんね……また迷惑かけて……)」
 
唯「………」
 
プルルル…
 
唯「…お?」
 
唯「もしもし」
 
さわこ『唯ちゃん!!ギター直ったわよ!学校まで取りに来れるかしら?』
 
唯「…!!」
 
唯「…す、すぐ行きます!!」



72 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 01:22:44.07 ID:+k++GmNgO

唯「…!」ガラッ
 
さわこ「…あら」
 
唯「…さわちゃん先生…ギー太は…?」
 
さわこ「そこよ」サッ
 
唯「…!」
 
唯の目の前に現れたレスポール・スタンダート。
傷は消えていてネックも元通りであった。紛れもないギー太だ
 
唯「ギー太!!」ギュッ
 
さわこ「これからは大事に扱うのね」
 
唯「はい!!」



74 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 01:25:36.13 ID:+k++GmNgO

唯「さわちゃんありがとう!」
 
さわこ「ふふ…」
 
さわこ「それじゃSライブハウス…頑張りなさい!」
 
唯「…え」
 
さわこ「時間的に走れば間に合うわよ。そのためにギターを取りに来たんでしょ?」
 
唯「さわちゃん…」
 
唯「ありがとう!」ダッ
 
 
さわこ「昔を思い出すわね…」



78 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 01:36:38.60 ID:+k++GmNgO

「そろそろ出番です」
 
澪「……間に合わなかったか」
 
紬「……そんな」
 
梓「でも…」
 
律「もう行くしかない…出るぞ」
 
梓「……」



79 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 01:42:30.59 ID:+k++GmNgO

唯「…はぁ…はぁ…」タッタッタッ
 
唯「…急がなきゃ!」
 
 
澪「ふでペンふっふ~♪ゆれてるふっふ~♪」
 
唯「はぁ…はぁ…」
 
唯「早く早くー!」
 
澪「愛をこめてスラスラとね さぁ書き出そう♪」
 
澪「受け取った君に 幸せが つながるように♪」
 
 
ねぇ 私。 あの頃の私。心配しなくていいよ
 
梓「…」ギャオォン!
 
すぐに大切なものが見つかるから。
 
大切な 大切な



80 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 01:45:09.36 ID:+k++GmNgO

ジャーン♪
 
わあぁぁああ!
 
澪「はぁはぁ…」
 
律「…やっぱり盛り上がりがイマイチ欠けるな……」
 
梓「…唯先輩」
 
紬「…ラストよりっちゃん」
 
律「ん…分かってる」
 
唯「(…着いた!)」
 
唯「(…もうやってるじゃん…!早くしないと…)」



81 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 01:48:19.97 ID:+k++GmNgO

律「いくぞ澪」ボソッ
 
澪「…!」
 
律「…澪?」
 
澪「…唯だ」
 
律「えっ!?」バッ
 
梓「!?」
 
唯「どいてどいてー!!」
 
観客「わっ…!何だ何だ…?」ザワザワ
 
唯「ちょっとごめんよ~!」
 
紬「唯ちゃん…!」
 
律「…間に合った…のか?」



82 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 01:52:21.75 ID:+k++GmNgO

唯「……はぁはぁ」
 
澪「…」
 
唯「…あの…ご、ごめんなさい……私…」
 
澪「…おかえり唯」スッ
 
唯「!!」
 
澪「ほら、早く登れ」
 
唯「う、うん!」
 
梓「……」
 
唯「あ、あずにゃんもごめんね…!」
 
梓「…最低です!こんなの…!」
 
観客「…何やってんだよ!」
 
観客「早くしろ!!」ブーブー
 
紬「観客のフラストレーションが…!」
 
律「…唯!ふわふわ時間出来るか!?」
 
唯「…もちろんっ!」



84 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 01:55:28.29 ID:+k++GmNgO

律「…仕方がないが、ぶっつけ本番で…!!」
 
唯「うん!」
 
梓「唯先輩…あのパフォーマンスは…」
 
唯「大丈夫!もうやらないよ!」
 
梓「…!」
 
澪「唯…」
 
唯「もうギー太に誓ったんだ。私は私の出来る精一杯のことをやる!今はただそれだけ」
 
梓「…唯先輩」



85 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 02:01:45.56 ID:+k++GmNgO

唯「」ジャッジャッジャッ♪
 
 
手拍子とともに唯のギターが鳴り響く。レスポールらしい艶やかなサウンドだ
 
澪「キミを見てるといつもハートDOKI☆DOKI♪」 
 
5人揃った演奏は、徐々にライブハウスに火をつけていった
 
澪「お気に入りのうさちゃん抱いて~今夜もオヤスミ♪」
 
そして唯のソロギターだ。梓は心配そうに唯を見つめている



86 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 02:07:30.14 ID:+k++GmNgO

唯「」キュオォン♪
 
メイプルとマホガニーのレスポール・スタンダード。
優しく甘いこの音は、唯じゃないと弾きこなせない
 
エリック・クラプトンの『ブラッキー』 ブライアン・メイの『レッド・スペシャル』
 
名ギタリストの傍には必ず名ギターがあり、
それらは切っても切れない関係である。唯とギー太も例外ではない
 
梓「(すごい…)」
 
ギー太のことは唯が一番分かっている。レスポール独特の重さも、太いネックも、全て唯は愛していた



88 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 02:11:36.85 ID:+k++GmNgO

唯「…」キュオォン♪
 
ジャンッ!
 
観客「………」
 
観客「…すげぇ…」
 
わあぁぁああ…!!
 
律「おいおい…マジかよ……」
 
澪「あのSライブハウスで…」
 
紬「…スタンティグオーベーション…」
 
唯「わあぁ…」
 
観客「アンコール!アンコール!」
 
梓「…うそ」
 
紬「アンコール…」
 
鳴り止まないアンコール。5人は信じられずにいた



91 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 02:16:56.46 ID:+k++GmNgO

唯『あ、このギターかわいいー♪』
 
澪『(聞いちゃいねー!!)』
 
唯『…えへへ』
 
律『でもこのギター25万円もするよ?』
 
唯『あ…本当だ…』
 
唯『これはさすがに手がでないや…』
 
紬『このギターが欲しいの?』
 
唯『うん…』



92 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 02:20:02.21 ID:+k++GmNgO

思えばあの時から、私の中でギー太はかけがえのないものになっていた
 
律「唯!」
 
唯「うん!」
 
梓「…失敗しないで下さいよ?」
 
唯「あははーするわけないよ~…」
 
だから最後に捧げます
 
 
唯「ラスト一曲!!『ギー太に首ったけ』!!」
 


94 名前:◆sd/yNUiLTM:2009/07/11(土) 02:23:41.46 ID:+k++GmNgO

おわり




96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 02:28:39.19 ID:tEIkpDAN0

>>1
乙 これは保存させてもらう



97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 02:33:01.13 ID:D8i9kUvf0

オモロかったぜぃ
乙カレー



98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 02:37:24.78 ID:nXd9Woe20

正直、ライブ間に合わないオチだと思ってた





99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 02:40:43.18 ID:UIIhvfSsO

泣いた





100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 02:47:53.57 ID:lGYomCe7P

ギー太に首ったけは良曲




101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 03:21:04.28 ID:FcNhSz0T0

乙!
いい話じゃないか



107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 07:15:53.62 ID:1YTRlGxfO

>>1

楽しかったぜ!



108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:11:02.80 ID:ubeZLJOvO

おつ



109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 09:41:35.09 ID:4cIFkfkGO

面白かった

お疲れさまです



110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 10:03:29.60 ID:qJcIpMuMO

乙乙乙!面白かった!



111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 10:06:24.13 ID:nEKgI+/DO

音楽ネタはわからなかったが面白かった





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梓「唯先輩っ!ギターを叩きつけるの止めて下さい!!」
[ 2011/06/12 09:54 ] 非日常系 | | CM(8)

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タイトル:
NO:2509 [ 2011/06/12 11:13 ] [ 編集 ]

ツマンネ
過激パフォーマーに対しての
アンチテーゼかは知らんが
一貫して梓がウザイ
すぐ説教が始まるが
数年しかギター経験のない奴に
同じ水準を押し付ける辺りが
欝陶しい

タイトル:
NO:2515 [ 2011/06/12 13:19 ] [ 編集 ]

批判しか脳がないお前のほうが鬱陶しい

タイトル:
NO:2523 [ 2011/06/12 23:05 ] [ 編集 ]

確かに※2みたいなコメの方が100倍鬱陶しいな

タイトル:
NO:2544 [ 2011/06/13 23:23 ] [ 編集 ]

確かに百倍欝陶しいなwきっと2515は梓厨だろ?じゃなきゃすぐに唯や律に説教したりするくせに自分もちゃっかり楽しむ、そんなssの梓にはいい加減うんざりするだろ?

タイトル:
NO:5948 [ 2012/03/16 19:52 ] [ 編集 ]

批判しか脳がないお前が鬱陶しい

つまり唯を批判する梓のことですね?わかります^^

タイトル:
NO:6512 [ 2012/05/23 16:02 ] [ 編集 ]

なんかアニメをそのままやった感満載でオチが読めてあんま楽しめなかった

タイトル:
NO:6537 [ 2012/05/30 23:17 ] [ 編集 ]

梓と作者と米二は俺の敬愛するリッチーやそしてこの俺イングヴェイマルムスティーンは嫌いかね?
俺の音楽が分からないやつはクズ。

タイトル:承認待ちコメント
NO:6848 [ 2017/01/05 21:43 ] [ 編集 ]

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