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憂「・・・60分4000円?」 【非日常系】


http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1307883455/l50





1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 21:57:35.53 ID:IJzEWQwm0

代行ID:tHI6m6ZS0





5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 21:59:47.56 ID:tHI6m6ZS0

>>1
代行ありがとう!!



1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 21:57:35.53 ID:IJzEWQwm0

唯「うーいー!ただいまー!」ガチャッバタバタバタ

憂「おかえりー、お姉ちゃん 晩御飯もうちょっと待ってね」

唯「ごめん憂、今日もりっちゃん達と外に食べに行ってくるよー」

憂「あっ・・・そうなんだ、分かった 気にしないで!楽しんで行ってきてね」

唯「ありがとー!たまには憂も一緒にきなよー みんなで食べると楽しいよー」

憂「うーん、おかずの残り物増えちゃうし・・・じゃぁ今度行くときはご一緒させてもらおっかな」

唯「そかそか じゃぁちょっと着替えてくるー!」パタパタパタ・・・

憂「・・・」





5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 21:59:47.56 ID:tHI6m6ZS0


最近、お姉ちゃんは外食が多いようだ

行先は駅前にできたローカロリーが売りのファミレスで

中でも日替わりのサラダがおいしいって嬉しそうに話してくれた

それでも立て続けに通ってるとふとっちゃうかなぁ、なんて笑ってたけど

私が本当に心配なのはカロリーなんかじゃない

軽音部の部室で律さん達に相談された日・・・あれは一週間前だったかな

・・・・・・



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:02:33.69 ID:tHI6m6ZS0

憂「(コンコン、ガチャ)こんにちはー」

律「おっ きたきた憂ちゃん!」

紬「こんにちは、憂ちゃん」

澪「ごめんな、急に呼び出したりして」

憂「大丈夫です それより、お姉ちゃんのことでご相談って・・・?」

律「澪、ムギ、さっそく本題だけどいいよな?」

澪「うん 私はすぐにでも話すべきだと思う」

紬「ええ」

憂「なにか・・・深刻なことなんですか?」



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:04:34.62 ID:tHI6m6ZS0

律「あっ いやっ 深刻っつーか・・・」

澪「人によるというか・・・家庭によるというか・・・」

紬「とりあえず、さっき話してたことだけでも憂ちゃんに聞いてみましょう」

律「そ、そうだな」


憂「お姉ちゃんの、おさいふ事情?」



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:06:53.15 ID:tHI6m6ZS0

紬「おこづかい大体どれくらいもらってるとか、憂ちゃんなら知ってるんじゃないかなーと思って」

憂「ええ・・・家計は任されているようなものなので、おおまかだったら」

律「さっすが憂ちゃん!じゃぁさっそく先月の唯のおこづかい金額を」

澪「律っ!家庭事情なんだから、聞き方ってもんがあるだろ!」ゴツン

律「うぐっ・・・(ジーン)じゃ、じゃぁ澪が聞けよぉー!」

澪「えっ・・・おっ・・・おいくらまんえん・・・」

律「同レベルじゃねーか!むしろそれオブラートに包みきれてねーから!」

澪「・・・(涙目)」



12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:08:58.89 ID:tHI6m6ZS0

紬「憂ちゃん、大体でいいの 答えられる範囲でいいのよ」

憂「月5000円ですよ」

律・澪「言っちゃったーッ」

律「って・・・え・・・?」

澪「5000・・・円・・・?」

紬「・・・」

憂「??」


憂「(・・・はっ もしかしてみなさんもっとおこづかいもらってるのかな
   だとしたら勝手にお姉ちゃんのおこづかいバラしちゃってよかったのかな
   でも背伸びして友達付き合いするのはきっとお姉ちゃんに良くないし
   いやいやっ 軽音部のお付き合いがひと月あたりのおこづかいなんかで揺らぐはずは)」



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:11:21.58 ID:tHI6m6ZS0

律「なぁ、唯がバイトしてる可能性は?」ズイッ

憂「な、ないはずです そんな話聞いたことないです」

律「ここ最近、まさか唯に通帳丸投げしたりしてないよな?」ズイズイッ

憂「えぇっ・・・?」

澪「律っ!」

律「・・・ごめん いや、憂ちゃんに限ってそんなことはないと思うけどさ・・・」

憂「あのっ・・・何かあったんですか?」

澪「なにか・・・あったというか・・・」

紬「・・・変に憂ちゃんに誤解させるよりは、全部話して相談するべきじゃないかしら・・・」

律「・・・そうだな」



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:13:46.16 ID:tHI6m6ZS0

その日、帰り道で律さんたちと別れる寸前まで

ここ一か月のいろんな話を聞かせてもらった

部活終わりに寄り道するのが、ハンバーガーショップから駅前のファミレスに変わったこと

たまにファミレスに寄った後、ブランド物が並ぶお店まで買い物しにいくこと

一度、お姉ちゃんのおこづかいじゃ到底買えないような額のポーチをおそろいで買ったこと

そしてそのすべての支払いを、お姉ちゃんがクレジットカードで払っていたこと



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:15:47.32 ID:tHI6m6ZS0

学校からの帰り道は、みんな家の方向がバラバラなので

途中ぽつんぽつんと別れていくことになる

でもその日は家の手前まで律さん達と一緒だった

いや 律さん達が「ついてきてくれた」といったほうが正しいかもしれない


律「やっぱりおかしい・・・」

澪「もう・・・唯に直接聞いちゃだめなのか?」

律「じゃあ聞けるか?澪」

澪「私は・・・」

紬「・・・っ」ポロポロ

律「お、おいムギ なんで泣き出すんだよ」

紬「ごめんなさい、私が支払いしておけばこんなことにならなかったかもしれないのにっ」ポロポロポロ

律「ムギは悪くないだろっ・・・それに今は誰が払うかが問題じゃない・・・」



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:17:48.95 ID:tHI6m6ZS0

紬「私っ・・・やっぱり今から電話して唯ちゃんにクレジットカードのこと聞いてみ・・・」スッ

紬「・・・憂ちゃん?」

憂「大丈夫です・・・カードのことも含めて、私がお姉ちゃんに詳しく事情聞いてみます」

澪「憂ちゃん・・・」

律「ごめんな・・・なんか面倒押し付けるみたいな形になっちまうけど・・・」

紬「・・・お金のことだけじゃなくて、なにかあったらすぐに相談してっ・・・
  私にできることだったらなんでも協力するからっ・・・」

憂「ありがとうございます、紬さん 律さんも澪さんも」


本当は何も大丈夫じゃなかった


憂「(・・・お姉ちゃんがどこからそんなお金を?
   お母さんやお父さんは旅行で家にいないから、財布からカードを盗むなんてできない
   むしろそんなのお姉ちゃんにかぎって考えられない)」



24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:19:54.02 ID:tHI6m6ZS0

とにかくいろんな可能性や考えがぐるぐる回る中

ふっと お姉ちゃんに何かあったら、なんてことが浮かんで

紬さんが電話をかけようとするのを思わず止めてしまった

電話で問いただしてしまうと、私の知ってるお姉ちゃんが帰ってこない気がした

私が頭の中で描いていた「私の知ってるお姉ちゃん」は

もしかしたらもういないのかもしれないけど・・・



25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:21:55.44 ID:tHI6m6ZS0

憂「(考えててもきりがない やっぱりお姉ちゃんに聞かなきゃ)」トントントン・・・コトコト

唯「うーいー、ただいまー」ガチャッ

憂「っ・・・おかえり、お姉ちゃん!」

唯「うへー、疲れたよぉ うーいーアイスー」パタパタパタ

憂「(いつものお姉ちゃんだ・・・)ごはん食べてからだよー」

唯「ぶーっ 今日はほんとにいっぱい疲れたんだよーっ ごほうびごほうびーっ」ジタバタ

憂「しかたないなぁ、ちょっとだけだよ?」

唯「やったー!憂、だいすきー!!」スリスリ


お姉ちゃんはアイスをほおばりながら、

ホームセンターまで梓ちゃんと一緒にトンちゃんのエサを買いにいったことを話してくれた

エサ代はちゃんと部費からひいてくれるのかな・・・

その程度の立替え、今のお姉ちゃんだったら苦にもならないのかな・・・



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:24:01.81 ID:tHI6m6ZS0

唯「ほほう、今日はハンバーグですな」

憂「(・・・だめだ、やっぱり聞けない)」

憂「うん しばらく作ってなかったからいいかなと思って」

唯「くーっ これが焼きたてで食べられないのはつらいなーっ」

憂「えっ・・・お姉ちゃん、もしかして今日も・・・」

唯「エサ置いてくるとき、
  部室でちょうどりっちゃん達と鉢合わせして約束しちゃったぁ ごめんよ憂ぃ・・・」

憂「そ そっか 残念」

唯「心配ないよ!憂のハンバーグだったら
  冷めても出来たて並においしいからお弁当でしっかり味わうからね!」フンスッ

憂「・・・そうだね、ハンバーグはお弁当にいれるよ」

唯「じゃぁ、着替えてくるねー」パタパタパタ・・・

憂「・・・」


お姉ちゃんは、嘘をついていた



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:26:13.50 ID:tHI6m6ZS0

律さん達は私と別れた後、紬さんの家でカードを作るときの審査について調べると言っていた

それに、今日の話だと部活の帰りにファミレスに寄ることはあっても

家に帰ってきて着替えた後一緒にでかけることはないはずだ

たくさんの嘘を重ねてお姉ちゃんは今からどこへ行くんだろう・・・?


唯「ふんふふーん♪ふんふふんふふんふーん♪」パタパタ



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:28:14.31 ID:tHI6m6ZS0

憂「お姉ちゃん、駅前のとこそんなにおいしいの??」

唯「うん!最近いちごフェアやってて、限定パフェがセットについてくるんだよー
  それがもうおいひくておいひくて・・・」

憂「私も一緒に行っちゃ・・・だめかな?」

唯「いいよー!また今度一緒に行こうよー!」

憂「・・・うん、ありがとうお姉ちゃん」

唯「憂にもあのいちごパフェ食べてもらいたいなーって思ってたんだぁ♪今度一緒に行くの、約束だよっ!」

憂「うん、楽しみにしてるね」

唯「じゃぁ、いってきまーす!」ガチャ パタン


核心に触れるのが怖い

「今日はだめなの?」って言えなかった

これじゃいつまでたってもお姉ちゃんにお金のこと聞けないな・・・

・・・・・・



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:30:25.61 ID:tHI6m6ZS0

・・・・・・

結局何もできずに一週間が経ってしまった

でも今日こそは絶対に何かを掴まなきゃいけない


―憂へ

今日の分のノートありがと

もう私、唯先輩の前で気づかないふりをし続けるのは無理になってきたかも

唯先輩からみんなに話さなきゃいけないときを待つのが、本当にベストなの?

何かおっきい事件とかに巻き込まれてたらどうするの?

月曜は学校に行って、さわ子先生に私一人で相談しにいってみるよ

ごめんね―



34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:33:00.69 ID:tHI6m6ZS0

梓ちゃんが、体調不良で学校を休んだ

本当に身体が悪いのか、精神的なものなのかは私にも分からないけど

どっちであれこのメールのさわ子先生のくだりは嘘じゃないと思う

妹の私だからこそ、梓ちゃんがどれだけお姉ちゃんのことを大好きで心配してるか分かる

梓ちゃんだけじゃない

律さんだって澪さんだって紬さんだって、みんな悩んでると思う


憂「私が、なんとかしなくちゃ」



36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:35:01.13 ID:tHI6m6ZS0

唯「うー、雨降りだから髪の毛ごわごわだよぉ」パタパタパタ・・・

憂「キャスケット似合ってるよ、お姉ちゃん」

唯「えへへー、ありがとっ(ブイ)じゃぁ、いってきまーす!」ガチャ バタン・・・

憂「いってらっしゃーい」

憂「・・・私も、いってきます」ガチャ バタン・・・


尾行なんて生まれて初めてだよ、お姉ちゃん



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:37:40.83 ID:tHI6m6ZS0

駅の方向までお姉ちゃんをつけていくのは簡単だった

小雨のおかげで、真っ赤な傘が目印になった

慣れた手つきで切符を買うお姉ちゃん


憂「(何円分の切符なんだろう・・・いいや、とりあえず足らない分は着いた駅で払おう)」


お姉ちゃんが駅前のファミレスに見向きもしなかったことにはショックを受けなかった

でも、こんな形でしかお姉ちゃんのこと知れないのはちょっとつらかった

五つほど駅を通り過ぎて、お姉ちゃんが席を立った

ちょっと遅れて後を追う私

お揃いで買ったはずのキャスケットを頼りに、人をかき分けてお姉ちゃんについていく



40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:39:41.69 ID:tHI6m6ZS0

憂「(雨・・・上がったみたい いや、こっちは降ってないのかな?)」

気づくと周りには小さい看板がずらっと並ぶビル

いくら高校生の私でもわかる、この一帯は夜に活気づくようなお店ばかりだ

憂「(お姉ちゃん・・・まさかね)」

足を止めることなく、お姉ちゃんはビルの中へ入っていった



憂「どうしよう・・・」

私はビルの入り口で呆然と立っていた

お姉ちゃんが乗ったエレベーターが止まったのは5階

ビルのエントランスにある看板の名前からして、きっと私が想像しているようなお店なんだろう

辺りには会社帰りのサラリーマンがちらほら見える

週末だし、これからどんどん人が増えるんだろうな

「こういう」お店をめぐるんだろうな・・・



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:41:44.18 ID:tHI6m6ZS0

と、スーツを着た会社員二人組がビルに入ってきた

怪訝な顔をして私の横を通り過ぎていく

お前こういうの初めてだっけ?とかなんとか笑いながら二人組がエレベーターに入っていくのを

私は無意識のうちに睨んでいた


憂「(ここまで来て、何もしないまま帰るのはありえない)」

エレベーターに―というより、5階に向かった「お客」を何組か眺めていると、

いてもたってもいられなくなった

憂「(いこう お姉ちゃんがこのビルの中で何をしてるか確かめよう・・・!)」


エレベーターに乗って5階のボタンを押した

中に貼ってあるチラシを見て私の心拍数はより高まった



42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:43:50.77 ID:tHI6m6ZS0

「Welcome to PureTime」
5F cosplay cabaret
セット料金:60分4000円
延長:30分3500円
◆焼酎・ウイスキー・ブランデー飲み放題◆


憂「ピュアタイム・・・コスプレ・・・キャバクラ?」

チン・・・という音がしてエレベーターの扉が開く

お店の扉の前に、小さいボードがかけられていた

色とりどりのチョークで、かわいらしい字で料金システムが書かれている

この扉を押せばつけてきたこともお姉ちゃんにバレてしまう

でも入ろう、お店に入ってお姉ちゃんに泣きついて「みんな心配してるよ」って言おう



44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:46:16.46 ID:tHI6m6ZS0

・・・・・・

唯「うーいー、たらいまー!」ガチャッ

憂「おかえり、お姉ちゃん」


言えなかった

私はあのあと結局怖気づいて帰ってしまった

お店の前まで行ったのに、それでも確信に変えてしまうのが怖かったのだろうか


唯「出かける前は小雨だったのにさぁ、帰ってくるときは本降りだよぉ!」パタ・・パタ・・

憂「タオル玄関のとこ置いてるよ、早くふかないと風邪ひいちゃうよ」

唯「うーっ ありがとー!きがえきがえー」パタパタ・・・パタ・・・



46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:48:17.08 ID:tHI6m6ZS0

憂「(はぁ・・・どうしよう、月曜日までに何とかして説明しなきゃ・・・)」

―憂へ
月曜は学校に行って、さわ子先生に私一人で相談しにいってみるよ
ごめんね―

憂「(梓ちゃんが相談しにいって、さわ子先生にこんなこと知られたら・・・
   お姉ちゃん退学じゃ済まないよ・・・)」

ドタドタドタッ ガシャーン

唯「はうぅぅぅ」

憂「お姉ちゃん!?」



47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:50:52.30 ID:tHI6m6ZS0

憂「お姉ちゃん、何今の音!?大丈夫!?」ガチャッ

唯「う、うーいー・・・着替えがとれないぃ」ジタバタ

憂「大丈夫!?手伝うから、どの服か言っ・・・」

唯「憂だー ういーういー」

憂「(っ・・・!?このにおい、もしかして・・・)
   お姉ちゃん・・・まさかとは思うけど・・・」

唯「そうかもしれないですよー」ガバッ

憂「ちょ、おねえちゃ・・・」

唯「そんなことよりーねえういー・・・今日 つけてきてたでしょ?」



48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:52:54.37 ID:tHI6m6ZS0

憂「っ・・・!!」

唯「ういはー・・・あそこがどういう場所か知ってるの??」ギュッ

憂「なっ・・・お姉ちゃん、ちょっと離してっ・・・」

唯「知ってるよね?えれべーたーまえでずーっといたんだよね??」

憂「・・・」

唯「かくしてもだめだよーぉ お客さんが教えてくれたんだもん」

憂「う、うん・・・でも 今日初めて知ったの」

唯「ねえ、だれかにこのこといったの?」

憂「まっ まだ言ってない・・・でもお姉ちゃん、こんなのやっぱり・・・」

唯「いわないでッ!!!言っちゃダメにきまっ・・・て・・・」バッ

ガチャッバタバタバタ・・・

憂「おっ・・・お姉ちゃん・・・?」



50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:54:57.14 ID:tHI6m6ZS0

お姉ちゃんはトイレでもどしていた

背中をさすってあげると、お姉ちゃんは「ごめんね」とつぶやいていた

しばらくしておちついてから、お姉ちゃんはシャワーに向かった

お水と冷やしタオルを準備して部屋で待っている間、

私の腕をつかんで耳元でささやいたお姉ちゃんの声を思い出して

顔が熱くなるのが分かった

憂「(お姉ちゃんの・・・秘密を知ってるのって、私だけってことだよね・・・?)」

なにか抑えがたい感情がわきあがるのを必死にとどめようとしていた



51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 22:57:11.77 ID:tHI6m6ZS0

唯「ごめんね・・・憂」ガチャ パタン

憂「ううん、それより大丈夫?もう気持ち悪くない?」

唯「うん・・・でも、のどがすっごく乾くよ~」

憂「はい、お水 一気に飲んじゃだめだよ、ちょっとずつ飲んでね」

唯「ありがとー」ゴク・・・ゴクン

憂「お姉ちゃん、あのね、いっぱい聞きたいことはあるけど・・・
  話したくないことがあったらいいから・・・ね?」

唯「憂はやさしいなぁー でも大丈夫だよ、話してすっきりしたいから!」


それからお姉ちゃんは、ゆっくりゆっくり、言葉を選びながら話し出した



52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 23:01:19.86 ID:tHI6m6ZS0

唯「文化祭のステージを見て、“惚れ込んだーっ”って店長さんが言ってくれたんだよ」

憂「だめだよ知らない人に話しかけられてついてっちゃ!!」

唯「あっううん、もちろん最初は断ったよ
  でも、どんな子が働いてるか遊びに来てって言われてね・・・」


遊びに来て、なん誘い方は建前で、

もとより体験入店が目的だったんだろう


唯「お店の中でね、さわちゃんが作ってくれたようなメイド服着せてくれたんだよー」

憂「うん・・・うんうん」

唯「それで、写真も撮ってもらったんだ」

憂「い、いきなり?だめだよそんなこと平然と許しちゃ!!」


働いている女の子は澪さんや紬さんみたいな美人が多くて

きれいにお化粧もしてもらったんだよ、ってキラキラしながら話すお姉ちゃんを

怒って問いただすなんて、私にはできなかった



54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 23:04:18.84 ID:tHI6m6ZS0

唯「それで、帰ろうとしたら 封筒を渡されちゃって・・・」

憂「封筒?」

唯「うん・・・お、お給料をもらってしまったのです」

憂「お姉ちゃん、初日に働いたの!?」

唯「ううんっ!まだその時は働くなんて決めてなかったし、
  そもそもあたしメイドさんになって女の子とお話ししてただけだよ!!
  それなのに、い、いちまんえんも・・・」

憂「いちまっ・・・ そっか」


お姉ちゃんみたいなハツラツ天然キャラは、

ああいうちょっと大人めいたお店で需要があるのかもしれない

でも、これだけはわかる

お姉ちゃんは私に話さないつもりだけど、いろんなことをお店でしてる

じゃなきゃ、さっきあんなに必死に私の腕をつかんだりしない

でもお姉ちゃんは悪くない

許せないのは、そこにつけこむその店の店長や客だ



58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 23:07:08.72 ID:tHI6m6ZS0

憂「お姉ちゃん・・・できれば、というか 絶対・・・」

唯「うん??」

憂「もう、お店で働かないって約束してほしいの」

唯「あっ、大丈夫だよー そんなに長く働かないって最初から伝えてるから!」

憂「えっ・・・?」

唯「もうすぐムギちゃんが新曲持ってくるって言ってたし、また忙しくなりそうだから
  前もって店長に話しておいたんだよー」

憂「もう、もう絶対終わりだよね?」

唯「うん 嘘ついたり心配かけたり・・・ほんとにごめんね、憂」

憂「ううん・・・ 安心したよ・・・」

唯「あっ でも」


唯「お店の服、返しにいかなきゃいけないや」



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 23:10:21.13 ID:tHI6m6ZS0

お姉ちゃんの部屋のクローゼットに、こんなものがあるなんて思わなかった

胸元がぱっくり開いているメイド服

付け根まで見えるような丈のナース服

レースやファーでびっしりあしらわれたビスチェ

学園祭のステージで着るようなコスプレとはかけ離れた雰囲気のそれらを見て

私の鼓動の音がお姉ちゃんに聞こえてないことを願うばかりだった


唯「ごめんね憂・・・」

憂「なんでお姉ちゃんが謝るの・・・?」

唯「ごめん・・・だって、どうやって着るか分からないって言ったら練習してって・・・」ポロッ

憂「・・・」ギュッ

唯「み、見せたくなかったけど ちゃんと話すって決めたから」ポロポロ

憂「・・・お姉ちゃん」

唯「大丈夫っ そんなに練習もしてないし、こんな服っ・・・着て・・・ないから・・・」ポロポロ



62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 23:12:34.45 ID:tHI6m6ZS0

憂「大丈夫、お姉ちゃん 誰にも言わないし 二人だけの秘密にしておくから
これは全部、私が手洗いして郵送しておくよ」ナデナデ

唯「ごめんねっ・・・ごめんねういぃっ・・・」グスッ シクシク

憂「もう・・・何も言わなくていいから・・・お姉ちゃん、今日はもう寝よ?」

唯「うっ・・・ううっ・・・」シクシク


張りつめた糸がきれたように、お姉ちゃんは泣き腫らした

お姉ちゃんは天然キャラだけど、決して鈍感なわけじゃない

やっていいことといけないことの区別だってちゃんとつく

だからこそ、やめたくても言い出せなかったんだ

だからこそ、周りの誰にも話せなかったんだ

このことは・・・何があっても秘密にしてよう

絶対に、秘密にしてよう


憂「(こんな形になっちゃったけど、話を聞けてよかったと私は思ってるよ お姉ちゃん)」



65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 23:14:50.87 ID:tHI6m6ZS0

―みなさんへ
お姉ちゃんの件、解決できました
わがままかもしれないけど、何があったかは聞かないであげてください
おさいふ事情はちょっとずつ元通りになるはずなので
できれば自然に接してあげてください
いろいろご心配おかけしました・・・ごめんなさい
平沢 憂―

・・・・・・
チュンチュン チュン

憂「お姉ちゃん、起きてー!遅刻しちゃうよー!」

唯「むにゃ・・・もうたべられないでござる・・・」

憂「おねーちゃーん!遅刻しても知らないよー!!」ユッサユッサ

唯「・・・ハッ うわあああもうこんな時間どあああああ」バタバタ



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 23:16:51.67 ID:tHI6m6ZS0

律「おっはよー、ゆーいー」

澪「唯、憂ちゃんも おはよう」

唯「おはよー!あっ あずにゃんはっけーん はぐはぐ~」

梓「ゆっ唯先輩、みんな見てますっ///」

唯「えへへー はぐはぐ」

紬「あらあらまぁまぁ」


ありがたいのは、律さんたちが私を信頼してくれてることだった

週が明けて学校にいくと、何もなかったかのようにお姉ちゃんと接してくれていた



68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 23:18:53.74 ID:tHI6m6ZS0

学校に行く前、お姉ちゃんは

「もう少し大人になって、お酒ものめるようになったら

 みんなを驚かせるネタとして大公開できるように、大事にとっておくよ」なんて言ってたけど

この話を誰かに話すことは金輪際ないと思う

いつの間にかこの話も忘れて、全部元通りになるんだろうな


私の宝物コレクションに、お姉ちゃんのつけていたガーターベルトが増えたこと以外は――ね?


おしまい




69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 23:19:33.27 ID:PaRXsJf20

おつう



70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 23:20:06.27 ID:UN5uEffWI

お疲れ!



71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 23:20:18.85 ID:AV9udcmKi

よかった、キャバなら



72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 23:20:24.36 ID:gGSIfRnb0


まだ何かあるんじゃないかとヒヤヒヤしたが安心した



79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/12(日) 23:30:24.48 ID:Az6xeWjHO

4000円で憂ちゃんレンタルできるのかと思ったら違った





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[ 2011/06/13 09:59 ] 非日常系 | | CM(4)

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タイトル:
NO:2532 [ 2011/06/13 12:59 ] [ 編集 ]

ズルズルと他人に頼まれるまま断り切れず仕事したり、
憂を安心させるために言い方を選んだりと
唯の事を良く把握している作者さんと感心するばかり。
けいおん的な日常ではちょっとした事件になりそうな話も良い。

タイトル:
NO:2556 [ 2011/06/14 07:26 ] [ 編集 ]

いや、唯の性格ならこういうのはきっぱり断るはず
憂に上手く嘘を吐くのも無理だ

タイトル:
NO:2557 [ 2011/06/14 10:58 ] [ 編集 ]

※2556
確かに、よくよく惟れば本編で初っ端から軽音楽部存続の危機なのに入部断ってるし。
…おっとり、天然、温厚が唯ちゃんと刷り込まれてるが、
結構はっきり言うし強情な所もあり毒を吐いたりと…怖い子だわな。

タイトル:
NO:2665 [ 2011/06/19 17:33 ] [ 編集 ]

唯を池沼扱いしすぎだろ

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