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律「METAL GEAR RITU WORLD OF SONG」#6 【クロス】


ニュー速VIP避難所(クリエイター) より

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1276934441/

律「METAL GEAR RITU WORLD OF SONG」#index




541 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:47:51.27 ID:3YGr.wAO

唯「他でもないりっちゃんが一番ムギちゃんを助けたいと思ってるはずだよ。
  そのりっちゃんが無理だって言うんだからきっと無理なんだよ…」

りっちゃん「……」

梓「でも…ぉっ! じゃあ諦めろッて言うんです言うんですか!」

唯「りっちゃん。私達は一人じゃないよね?」

りっちゃん「…ああ」

唯「りっちゃんは私達を助ける為にずっと一人で背負い続けてた。
  だからってこれからも一人で居る必要はないんだよ? 頼ってくれていいんだよ。私達を」

唯「確かに無理かもしれない。…りっちゃん一人なら」

りっちゃん「っ! それじゃあ助かるんだな!?」

梓「唯先輩…!!」

唯「みんなで協力しよう。だから、喧嘩なんてしてる場合じゃないよ、二人とも」

りっちゃん「唯…。全く言ってくれるぜ」

梓「唯先輩に諭されるなんてちょっと心外ですけどね」





542 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:49:59.69 ID:3YGr.wAO

唯「酷いなぁあずにゃんは」

梓「それよりそんなこと言い出すってことは何か手があるんですよね?」

唯「手、って言うほどじゃないけどね。多分ムギちゃんは今ショック症状に入ってると思うんだ」

りっちゃん「ショック症状? ってことはまだ生きてるってことか?!」

唯「一応はね」

梓「律先輩脈とか確認したんじゃないんですか!?」

りっちゃん「えっ…だって急にくたって力なくなっちゃうんだもん…。
      この傷だしさ…。普通そう思う…だろ?」チラッ

梓「はあ…」

唯「でもあながち間違いでもないんだよ。もうあんまりは時間はないと思う。
  出血多量で死ぬのは体の血の1/3が目安って言われてるの」



543 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:51:26.80 ID:3YGr.wAO

りっちゃん「つまり?」

唯「血液量は体重の7~8%って言われてるからムギちゃんなら50キロとして
  総血液量は約4000cc。つまりこの1/3以上、1333ccが流れた時点で命に関わるってこと」

梓「ムギ先輩は今どれぐらい血を流してるんだろう…」

唯「多分…800ccぐらいだと思う」

りっちゃん「800…。何でわかるんだ?」

唯「ショック症状が起きるのは総血液量の1/5ぐらいだから。
  もしかしたらもっと流してるかもしれないけどね…」

りっちゃん「理屈はわかった。それでどうやったらムギを助けられるんだ唯!?」

唯「……手術するしかないよ」



544 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:52:58.46 ID:3YGr.wAO

梓「手術!? ここでですか?」

唯「うん。それしかないと思う」

唯「ムギちゃん…ちょっとごめんね」

唯はムギの撃たれたお腹の裏を少し擦る。紬は気絶しているのかピクリとも動かなかった。

唯「やっぱり…。弾は貫通してない。ムギちゃんの体の中にあるんだ。取り出さないと…」

りっちゃん「取り出すってどうやって…」

唯「…あずにゃん、ナイフ貸して」

梓「…まさか、唯先輩」

唯「そうするしかもう方法はないの!! いいから貸して!!!」

梓「は、はい!」

唯「出来れば使ってない綺麗なやつがいい」

唯は腕捲りとすると何やらゴソゴソし出した。



545 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 00:57:20.68 ID:3YGr.wAO

梓「これ…」

唯「もっと刃が細いやつじゃなきゃ。それじゃ切った時傷口が広くなって縫うとき大変だから」

梓「わ、わかりました」

りっちゃん「縫うって…?」

その言葉を待っていたかのように唯は懐からあるものを取り出す。

唯「これだよ」

そう言ってちらつかせたのは細く光るギターの弦。

りっちゃん「ギターの弦なんかで出来る…」

唯「出来る出来ないじゃないよりっちゃん!
  やらないとムギちゃんは死んじゃう…だからやるしかないんだよ」

りっちゃん「唯…。頼む。ムギを助けてやってくれ」

唯「知ってても…こんなことするのは初めてだから上手く出来るかどうか…
  ううん。やらないといけないよね。わかってる」

りっちゃん「(こんな時憂ちゃんがいてくれたら…。
       さっきからCALLしてるけど出ないし…あっちにも何かあったのかな)」



546 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 01:04:21.43 ID:3YGr.wAO

唯「実はね…教えてくれたの澪ちゃんなんだ」

りっちゃん「澪が?」

唯「うん。私はみんなを守る責任があるから…
  何かあった時みんなを助けられる様に少しでも知識を詰め込むんだって。凄い色々なこと勉強してた」

りっちゃん「そっか…」

唯「朧気にしか記憶にないんだけどね。その頃はもう私は私じゃなかったから。
  だからそんなひたむきに頑張る澪ちゃんに……何も言ってあげられなかったんだ。
  それを今でも後悔してる」

梓「唯先輩、これ…」

唯「ありがとうあずにゃん。あずにゃんもきっと同じ気持ちだと思う」

梓「はい…」

唯「ムギちゃんはメタルギアの開発でほとんどいなかったから……
  結局澪ちゃんはずっと一人で戦って来たんだよ」

りっちゃん「一人か…」

唯「りっちゃんと同じだね」フフ

りっちゃん「そうだな」フフッ



547 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 01:12:12.71 ID:3YGr.wAO

───────

リキッド「これが弱さだ! 仲間を持つと云うな!!! 世話になったお嬢様を苦しめるわけにもいくまい」

ガンナイフの照準を定める。今度は確実に仕留められるように、紬の頭を────

スネーク「うおおおおおおおお」

雷電「させるか」

リキッド「遅いっ!」

突っ込んで来る二人を無視してガンナイフの引き金を弾こうとした時だった───

突如跳ね上がるガンナイフ、手には強烈な痺れ。

リキッド「なにいいっ」

スネーク「リキッドォォォォォォォォ!!!」

そこにスネークの加速をつけた渾身の体当たりがリキッドを捉えた。

リキッド「がはあッ」

勢いよく吹っ飛んだリキッドは二転三転しながら研究所の壁に激突し、ようやく静止した。



548 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 01:28:53.44 ID:3YGr.wAO

スネーク「終わりだ…リキッド」

雷電「見えてない目でよく当てたな」

スネーク「あいつの声はよく耳に響くからな。雷電、やつをこれで縛ってくれ」

雷電「わかった。それにしてもさっき奴が持っていたナイフが弾き飛ばされたのは一体なんだったんだ」

スネーク「? そんなことがあったのか」

雷電「ああ」



「それは自分がやったんだ」

雷電「……あんたは?」

斎藤「斎藤。琴吹お嬢様に使える従者だ」

肩にモシンナガン掛けた姿で森から出てきた斎藤。

雷電「テロリストの仲間と言うわけか」

斎藤「そんなあなたは政府の犬かな?」

雷電「そんなところだ」

斎藤「ふ、犬と言う点では似ているな、自分と。
   誰かのおかげで熟睡していたが外がドンシャカとうるさくてね。
   出てきて見ればあの男がお嬢様を狙い撃っていたところだ。慌てて撃ち落とさせてもらったってわけだ」



551 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 01:38:37.47 ID:3YGr.wAO

スネーク「雷電。話はそれぐらいにして奴を」

雷電「そうだったな。安心しろ。あんたの体当たりで奴はノびてるさ」

斎藤「……お嬢様。 お嬢様!!!」

スネーク「りっちゃんの仲間が撃たれたのか……」

ようやく視力が戻ってきたところで辺りを確認する。
目を慣らしながら研究所の方を一瞥。
倒れたリキッドを雷電が縛り上げている。

反対側を向くとりっちゃん達が集まって治療か何かをしている。

スネークは少しも迷うことなく研究所とは反対側の方へ踏み出した。

スネーク「(これで俺達から始まった連鎖は終わった。これからの時代を作るのは俺達じゃない)」



553 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 01:52:15.79 ID:3YGr.wAO

─────

唯「誰かライター持ってない?」

りっちゃん「ない…」

梓「持ってないです…」

唯「消毒も兼ねてやっときたかったけど……このままいこう」

唯が持っているナイフがゆっくりと紬の腹部へと降ろされる。

梓「ふううう……」ブルブル

りっちゃん「梓、見たくないならあっち向いてろよ。唯の気が散る」

梓「だ、大丈夫ですっ」

唯「(気絶してるとはいえ麻酔なしで開腹なんて……
   もしかしたら途中で起きちゃうかもしれない。そしたらムギちゃんはきっと耐えられない…でもっ…)」

ナイフを持つ手が震える。

唯「(怖い…もし失敗してムギちゃんが死んじゃったら…私は…私は…)」

「待て、麻酔を入れる」

バシュッ────

急に現れた男が手にもった何かを紬に打ち込む。

りっちゃん「あんたは…」

斎藤「事態は大体わかっているつもりだ。代わろう、紬様のご友学」

唯「斎藤さん…」



555 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 02:05:01.43 ID:3YGr.wAO

唯「…いえ、私にやらせてください!!」

りっちゃん「唯…」

斎藤「…お嬢様の命がかかっているんです。わかりますね?」

唯「わかってます。それでも…私がやりたいんです! 私がムギちゃんを助けたい!」

斎藤「…わかっているならもう少し気を抜いてください。それではお嬢様も怖がります」

唯「は、はいっ」

斎藤「自分がアドバイスするので唯さんはそれに従ってください。いいですね?」

唯「わかりました!」

りっちゃん「唯! 頑張れ!」

梓「がんばってください唯先輩!」

唯「うん!」

スネーク「切る前にこいつで炙るといい」

りっちゃん「スネーク!」

スネーク「りっちゃん、いざって時に煙草は役に立つ。持っていて損はない」

ポンッと放られたライターをキャッチすると
律は笑いながら「吸わないけど持っておくことにするよ」と微笑んだ。



556 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 02:18:42.81 ID:3YGr.wAO

ナイフを炙るといよいよその時がやって来た。

斎藤「お嬢様はレディです。なるべく傷口が残らないよう横に開いてください」

唯「わかりました…やってみます」

持っていた水でしっかりと手を洗いナイフを握る。
ナイフは徐々に紬のお腹へと向かうと、皮膚の上で一度止まり、……

唯「っ」

一気にその尖端を内部へと侵入させた。

斎藤「上手いですよ。あまり時間がないです。ここから血が吹き出ますのでお二人は止血を」

りっちゃん、梓「はい!」

斎藤「唯さんはここから手を入れて弾を取り出してください。
   レントゲンもクソもないので触診で……女の勘に任せます」

唯「うう……わかりました」

傷口に手を伸ばすと、周りの臓器を傷つけないようゆっくりと捻り込む。

斎藤「ガンナイフの弾は小さいですから注意しながら探ってください。
   威力もそこまでないのでそんなに奥へは行っていないはずです」

唯「はい……」

唯「(痛いよね……苦しいよね。今助けてあげるからね……ムギちゃん)」



557 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 02:27:53.50 ID:3YGr.wAO

ふと、手に当たる熱を持たない塊。

唯「あった! これだ!」

斎藤「慌てないでください。ゆっくりと引き抜いて」

唯は言われた通りにゆっくりと手を引き抜くと、血だらけになった指先に小さな弾丸を摘まみとっていた。

斎藤「よく頑張りました。衛生上の問題は色々ありましたが
   とりあえず後は塞いで輸血すれば命に別状はないでしょう。
   縫合は自分がやります。針も毒針に使ってたやつが余ってるので大丈夫です。糸だけ貸してください」

りっちゃん「毒針って……大丈夫かよ」

斎藤「塗る前だから問題ないですよ。本当はあなたに撃ち込む予定だったんですがね」

りっちゃん「恐ろしや恐ろしや…」

唯「長さはこれぐらいでいいですか?」

斎藤「ええ」

唯「和ちゃんお願い」

和「……」

りっちゃん「うわっ! いたのかよ和」

和「ずっと居たわよ。ただここで出ずっぱるのも悪いと思って」

和はマチェットで極薄弦を一断するとまた少し後方へ下がった。

りっちゃん「そんな気ぃ遣わなくていいのに」

和「ふん……」



558 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 02:37:48.95 ID:3YGr.wAO

りっちゃん「なっ」

唯「早いっ」

梓「まるで針と糸のダンスです!!」

和「ゴッドハンドね…」

スネーク「日本のアニメの闇医者みたいなやつだな」

斎藤「裁縫は執事のたしなみですから。終わりました。この糸はいい素材ですね。本当に弦なのですか?」

唯「和ちゃんに切られちゃったからね。色々な弦のストックを持ち出してたの」

和「私があの時切ってなかったら…ってこと?」

唯「うん。凄い偶然だよ」

スネーク「偶然や奇跡何かはそうそう起きるもんじゃない。それはお前さん達が起こした必然だ」

斎藤「さすが伝説の傭兵、言うことが一々かっこいいですね。癪に障ります」

りっちゃん「まあまあ。これで一件落着なんだしさ! そう目くじら立てない立てない」



559 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 02:46:13.62 ID:3YGr.wAO

斎藤「後は輸血ですが……」

唯「私O型です! ムギちゃんもそうだよね!」

斎藤「はい。唯さんの血ならお嬢様もさぞお喜びになるでしょう。
   傷口は塞いだのでしばらくは大丈夫でしょう。研究所から器具をとって来ます。すぐ戻ります」

唯「ふう……良かったぁ」ぺたん

梓「お疲れ様でした。唯先輩。また水流すので洗ってください」

唯「ありがとうあずにゃん」

りっちゃん「本当にお疲れ、唯。唯がいなかったと思うとぞっとするよ」

唯「そんなことないよぉ。私はりっちゃんがいない方がぞっとするよ」

りっちゃん「なんだよそれ~」

唯「ふふ」

りっちゃん「ふふふ」

梓「良かったです。本当に…」

紬「すぅ……すぅ……」



560 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 03:02:15.03 ID:3YGr.wAO

りっちゃん「さて……」

スネーク「さてと…」

りっちゃん「あいつ、どうするんだ?」

スネーク「(本当なら殺してしまうのが一番だが…)知り合いにCIAがいてな。
     そこから頼んでICPOの厳重な檻に永檻してもらうさ
     (この子達には俺達みたいな生き方をして欲しくない)」

りっちゃん「そっか……」

りっちゃん「これで本当に終わったんだ…。この無人島でのことは」

スネーク「俺と雷電がお前達を見過ごせば…な」

りっちゃん「やっぱりそう来るのかよ…」

スネーク「ならどうする? 戦うか? 俺達と」

りっちゃん「…戦いたくないな。出来れば」

スネーク「俺も出来ればそうしたくはないがな。
     ただここでお前達を逃がせばこれまで俺達がやって来たことが無意味になるからな(越えてみろ…)」

りっちゃん「私はもう決めたんだ。迷わないって!
      例え伝説の傭兵が相手でも!!! みんなを連れて帰るって!!!」

スネーク「(そうだ…来い。越えてみろ、時代を)」

りっちゃん「行くぞ…スネーク!!!」

スネーク「かかってこい。ルーキー」



561 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 03:15:24.49 ID:3YGr.wAO

りっちゃん「でやっ」

まず律から動いた。対リキッド戦にも見せた拳法を交えた戦い展開する。
鋭く降り下ろされた手刀をスネークは腕でガード。

スネーク「いいクンフーだ。格闘技はいくつヴァーチャスしたんだ?」

りっちゃん「さあ! 覚えてない!」

律は更にそこからスネークの懐に回り込む様にして肘を穿つ。

スネーク「視線を相手から離すな! 必ずしも当たる攻撃なんてないぞ」

スネークは肘打ちをスウェー気味にかわすと律の勢いを利用して足をかけつつ投げ飛ばす。

りっちゃん「んなあっ」

思いきり背中から地面に叩きつけられるもちゃんと受け身をとって回避。

スネーク「ほぅ、いい受け身だ」

りっちゃん「似たようなことを最近されたからな! 同じものを二度食わされるりっちゃんじゃないぜ!」



562 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 03:26:09.98 ID:3YGr.wAO

律はすぐに立ち上がると今度は打撃戦に打って出た。

りっちゃん「(CQC、CQBじゃあっちが専任だ。なら勝ち目は打撃戦しかないっ!)」

自分より遥かに大きな存在に果敢に打撃を打ち込む。

スネーク「どうした!! そんなもんじゃ人は倒せないぞ!!」

りっちゃん「にゃろぉっ!」

スネーク「焦って出るな!」

りっちゃん「なっ……あーっ!」

体重をかけた拳を捕まれ、後は流れ作業の様に足をかけられ宙に舞う。
顔から地面に落ちるのだけは回避するために律は無理矢理空中で前転し、

律「あだっ」

しかし背中から落ちた。

スネーク「どうした!? お前の覚悟はそんなもんか!」

りっちゃん「まだまだァ!」



563 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 03:32:21.10 ID:3YGr.wAO

唯「あの二人……まるで先生と教え子みたいだよね」

梓「そうですね。律先輩やられてるのになんだか嬉しそうです」

唯「私達の知らないところで色々あったんだね、きっと」

梓「はい。きっとそうです」

唯「……りっちゃん。頑張れ」

梓「頑張ってください律先輩」

斎藤「とって来ましたよ。って何ですかあれ?」

唯「弟子よ! 師を越えてみなさい!」フォッフォッフォ

梓「唯師匠、覚悟っ!」

唯「的な?」

梓「多分そんな感じだと思います」

斎藤「……? まあほっといて輸血しましょうか」



564 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 03:47:50.44 ID:3YGr.wAO

雷電「……」

和「あら、スネークなら取り込み中よ」

雷電「そうみたいだな」

和「あなたも私と決着をつける?」

雷電「やめておこう。俺はスネークみたいにはなれない」

和「どう言う意味?」

雷電「わざと負けてはやれないってことさ」

和「スネークがわざと負ける?」

雷電「ああ。スネークはわざと負けて戦場から去るつもりだろう。新しい時代に身を委ねる為にな」

和「あなたは?」

雷電「俺はまだここにいなければならない。俺を拾ってくれた恩義の為にもな」

和「日本人でもないのに侍なのね、あなた」

雷電「俺は雷電。雷の化身だ。侍ではない」

和「そう…」

雷電「そろそろ俺は迎えが来る手筈になっている。ここでお別れだな」

和「また会えるかしら? 雷電」

雷電「お前が戦場居ればな。ただもう会うことはないだろう。
   お前達はお前達の戦いをすればいい。戦場だけが戦いの場じゃない」

和「そうね。そうさせてもらうわ。…それじゃあさようならかしら?」

雷電「あぁ。さようなら、侍」



571 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 22:44:37.93 ID:3YGr.wAO

りっちゃん「とりゃあああっ!」

届かない。

スネーク「どうした! 体のバランスが悪いからすぐに倒されるんだ!」

届かない……。

りっちゃん「(勝てないよ……こんな奴に。あっちは伝説の傭兵だぞ? 元々私なんかじゃ無理なんだ…)」

地面に大の字で横になったまま、何度も何度も諦めようと思案する。

スネーク「どうした! もうくたばったのか?! そんなもので誰かを守れると思ってるか!」

りっちゃん「この……!」

崩れかけの体を何とか立ち上がらせ、スネークと向き合う。

スネーク「そうだ。来い、りっちゃん」

りっちゃん「みんなを守るのは……私だあああっ!!!」



572 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 23:07:48.27 ID:3YGr.wAO

一撃、まず一撃入れる。
こっちだってかじったとはいえCQCをVRで嫌って程学んだんだ!

再度律から仕掛ける。早い左ジャブ、

りっちゃん「(スネークは恐らくまた手をとって
       その勢いを利用した投げ技を使う筈! なら逆にそれを利用してやる!)」

スネークは律の予想通り左ジャブを掴んだ。

りっちゃん「(よし……足をかけられる前に!)」

りっちゃん「でやっ」

スネーク「なに!?」

逆にスネークが掴んだ手を支点にして飛び上がる。

りっちゃん「もらっ……たぁ!」

空中で体を横に傾けながらの蹴り。

スネーク「甘い」

スネークはそれを左手で防御。ゴツッと鈍い音が響く。

りっちゃん「なろっ!!」

スネークは律の左手を引き投げ飛ばす。

頭が地面を向いたまま投げ飛ばされた律、
だがそれを予想していたかのように中空で瞬時にサイドホルダーを漁り抜く。
既にリロードされているMKを構え───

りっちゃん「Good night」

パシュン───



573 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 23:22:06.53 ID:3YGr.wAO

スネーク「MKか、だが……」

スネークは銃弾を腕で受け止めると針をすぐ抜き捨てる。

スネーク「腕や脚では、ましてやすぐに抜かれた場合効果はほとんどない」

律は地面に逆立ちするように着地し、その勢いのまま前転、足を地に下ろした。

りっちゃん「ハンディとしてちょっとぐらい眠たい中でやって欲しかったんだけどな~やっぱり駄目か」

スネーク「こい」

両手を突き出して構える。CQCの基本の構えだ。

りっちゃん「……行くぞ」

律も同じように両手を突き出した。

りっちゃん「(今はまだ勝てなくても…きっといつか)」



『メタルギア、第三モード起動。これより核操作モードに移行します』

りっちゃん「なんだっ!?」



574 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 23:30:20.07 ID:3YGr.wAO

リキッド「ククク……」

雷電「!? お前……何をした?」

リキッド「いくら手足を縛った所で口の中までは縛れまい。まだ使うつもりじゃなかったがな」

口の中、奥歯に光る何かを雷電は見た。

雷電「貴様…」

リキッド「このまま俺がいなくなればまた出来もしない平和を謳うだろう。
     この操られた世界の中で!!! 脱却しなければならないのだ!!! 愛国者から!!!」

雷電「愛国者……!」

リキッド「ふふふはははははっ!!! 今日、この日から始まるぞ!!!!! 核戦争が!!!!」

リキッド「これがWORLD OF SONGの始まりだ!!!」

リキッド「核の歌を聞けえ!!!!」



575 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 23:34:35.02 ID:3YGr.wAO

『アアアアアアアア』

唯「な、なに?」

『アーーーーーーーイウーーーーアーーーイウーーー』

梓「歌……?」

斎藤「メタルギアからか? まさか……!」

和「一体誰が…!?」



576 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 23:42:58.85 ID:3YGr.wAO

『サーーーールヨーーーーーーー』

りっちゃん「なんだ…これ。メタルギアが…歌ってる…?」

スネーク「……」

トゥルル、トゥルル……

スネーク「オタコン…?」

スネーク『どうした』

オタコン『スネーク大変だ! 色々な場所で核の最終ロックが外されているらしいんだ!!!』

スネーク『なんだと!!!?』

オタコン『しかも一気に何ヵ所もさ。アメリカではまだそうなってないらしいけど恐慌状態さ』

スネーク『止める方法は!?』

オタコン『詳しくはわからないが音波はその無人島から出て
     それを衛星が拾って流してるみたいなんだ。スネーク! メタルギアVOICEを破壊するんだ!』

スネーク『わかった!!』



577 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/01(金) 23:49:17.72 ID:3YGr.wAO

スネーク「りっちゃん! メタルギアを破壊する! ついてこい!!!」

りっちゃん「えっ、どういうこと? スネーク! 待ってよ!」



唯「あ、りっちゃん。終わったの?」

りっちゃん「なんかそれどころじゃないらしいんだ」

梓「?」

スネーク「メタルギアが各国の核を操作して発射させようとしているらしい!!!」

りっちゃん「なんだって!?」

唯「大変っ!」

梓「止めないと!!」

斎藤「何かあなた達が言うと軽いですね」

唯「軽い音楽部ですから!」

梓「今そんなこと言ってる場合じゃないです!!!」


雷電「スネーク!!!」

スネーク「雷電!」

雷電「奴が遠隔操作でやったみたいだ。すまない、まさか歯に仕込んでるとは」

スネーク「リキッドめ。最後まで大人しくしないやつだ」



578 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 00:13:59.16 ID:oTSnQ.AO

斎藤「私はお嬢様に付き添います。急いでメタルギアを」

唯「うんっ!」

梓「ムギ先輩をよろしくです」

りっちゃん「何がなんだかわかんないが行こう!」

────

メタルギア『ラアーーーーーーーーー』

スネーク「なんだ…?」

りっちゃん「赤く光ってる…?」

梓「それより早く破壊しないと!」

和「私達の装備じゃ歯が立たないわ。唯、梓、任せるわ」

唯「わかったよ和ちゃん!」

梓「やってやるです!」

スネーク「すまないお前達」

雷電「明日を担う力、見せてもらおう」

唯「いくぞーっ! ギー太!!」

梓「はああっ」

梓が微かに振動しているナイフでメタルギアに斬りかかる。

ブオン───

梓「なっ」

その刃は装甲にさえ届くことなく弾き飛ばされた。



579 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 00:25:51.85 ID:oTSnQ.AO

────

紬「ん…」

斎藤「お嬢様! お気づきになりましたか!」

紬「斎藤…? ここは? りっちゃん達は?」

斎藤「彼女達はメタルギアを破壊しに行きました。
   リキッド・オセロットが核操作モードを起動させたようです」

紬「まさか……! いけないわ! みんなが危ない!」

斎藤「お嬢様! 動いてはいけません! 輸血も終わったばかりで動ける体じゃないんですから!」

紬「でも…」

斎藤「私が伝えて来ます。お嬢様はここに」

紬「…じゃあよろしくね、斎藤。核操作モードはメタルギアVOICE最後の手なの」

斎藤「と、言いますと?」

紬「音波を衛星に飛ばす為に膨大な燃料を必要とするわ。
  それにどんな場所でも行われる様に音波壁を発生させて邪魔が入らなくするの」

斎藤「音波壁?」



580 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 00:39:51.03 ID:oTSnQ.AO

紬「理屈はあの認識刷り込みと同じよ。
  メタルギアの一定内に近づくとメタルギアを攻撃するな、という意識を刷り込むの。
  遠距離からの攻撃は勿論あの装甲が阻むわ」

斎藤「要塞じゃないですか! じゃあもうあそこに行った人達は…」

紬「多分もうメタルギアを攻撃する意思すら危ないわね…」

斎藤「初めからそうすればリキッド・オセロットの計画は実現していた。なのに何故…」

紬「元々核は本当に最後の手段だったの。彼は言っていたわ。人に核は撃てないと。
  何故今それを実行しようとしてるのかはわからないけど…ね」

斎藤「お嬢様。私はどうすればいいんですか?」

紬「同時に別枠の音波を区切って流してるの。
  上には核操作の、周りには敵対阻止の。その音波を混ぜてしまえば或いわ…」

斎藤「それはどれぐらいの衝撃を与えればいいので?」

紬「スピーカーを狙えば一瞬ぐらいはズラせるかも。
  その後直ぐに衝撃修正をして同じ音波を流すけれどね。…任せたわ、斎藤」

斎藤「…了解しました」



581 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 00:53:16.71 ID:oTSnQ.AO

────

スネーク「なにが起こった!」

りっちゃん「大丈夫か!? 梓!」

梓「……、ダメですよ。攻撃なんかしちゃ」

りっちゃん「……なにを」

梓「ダメなんですよ。メタルギアは世界を変える光」

唯「……そうだよね、あずにゃん」

りっちゃん「唯まで! なに言ってんだよこんな時に!」
スネーク「くっ! 貸せ!」

唯からバズーカ型のギー太を奪い取ったスネークだが、

スネーク「ちぃっ! ロックがかかってる! 最近流行りのID武器か…っ」

和「……みんな、見守ろう。世界の始まりを」

雷電「ああ」
スネーク「雷電!」
りっちゃん「和!!!」

りっちゃん「このままじゃまずい! スネーク! ここを……」
スネーク「……攻撃はやめだ」

りっちゃん「スネー……」

駄目だ…、頭が…

頭に何か入ってくる。これは、歌?
歌ってるのか?

『アーーー……アーーー……』

なんでそんな悲しそうに歌ってるの?

『ウーーー……ウーーー……』

歌はもっと楽しいものなんだよ?
だからそんな悲しそうに歌わないでよ。

『ラーーー……ラーーー……』

そうだよね。本当は楽しいことなのに、それを悪いことに使われたくないよね。

歌は、みんなを幸せにするためのものだよな!!



582 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 01:04:01.65 ID:oTSnQ.AO

ドゥフンッ───

チュインッ──

唯「!」
梓「!?」
和「!」
雷電「!」
スネーク「!!」

りっちゃん「……」

斎藤「今だ!! メタルギアから離れろ!」

斎藤がスピーカーを狙い撃ちながら叫ぶ。

唯「ほえ?」

梓「私は…?」

斎藤「いいから早くっ! もう弾が少ない!」

雷電「今は彼に従った方が良さそうだ。行くぞ」

一同が言われるがままメタルギアから離れる中、一人だけ立ち止まる。

りっちゃん「梓、ナイフ借りるぞ」

梓「律先輩!?」

梓とすれ違うようにメタルギアに走る律。

斎藤「やめろ!! もう弾が…」

カチンッ

斎藤「ちいっ」

弾が切れ、急いでリロードする斎藤。



583 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 01:11:33.60 ID:oTSnQ.AO

それでも止まらない。

りっちゃん「今解放してやるから」

メタルギア『アーーー……ウーーー……』

りっちゃん「次にお前が歌える時は、きっとみんなが喜ぶ世界にするって約束するから」

メタルギア『ラーーー……ラーーー……』

梓のナイフを逆手に持ち、更に疾走する。

りっちゃん「だから……おやすみ」

律はスピーカーを根本から一閃する。

メタルギア『ラ……ラ……』

片方のスピーカーを失ったメタルギアVOICEは音波を合わすことを出来ず、機能を停止した。

りっちゃん「WORLD OF SONG……次はこんな形で届かないといいな」



584 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 01:24:35.42 ID:oTSnQ.AO

唯「りっちゃあああん!!!」

梓「律先輩! さすがです!!」

駆け寄る二人。飛び付いて来た唯を受け止めながら私は笑みを溢した。

りっちゃん「おいおい大げさだよ」



それを遠くで見守る四人。

雷電「行ってやれ」

和「えっ」

雷電「お前の居場所はあそこだ」

和「……行っていいのかしら」

雷電「それを決めるのはお前だ」

和「……ええ、そうね」

ゆっくりと歩みながら律達の元へ向かう和。

斎藤「信じられないな。まさかメタルギアVOICEから発せられてる
   攻撃するな、っていう神経に訴えられる命令を防ぐとは」

スネーク「きっとそんな難しいことじゃない。
     ただあいつは何も考えずただ止めたかっただけだろう。音が…歌が笑顔を奪うことに利用されるのを」

斎藤「……そうですね。さすが紬様のご友学」

雷電「スネーク。軍の攻撃が迫っている。急いでここを離脱した方がいい」

スネーク「あぁ…」

トゥルル、トゥルル……



585 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 01:41:33.89 ID:oTSnQ.AO

スネーク『オタコン。メタルギアは破壊した』

オタコン『駄目だスネーク! 発射シークエンスが解除されない!!!』

スネーク『なんだって!? どういうことだ!?』

オタコン『一度解除されてもう発射寸前までいった所で音が止まったけど……まだ生きてるんだ!』

スネーク『バカなッ! 音は止まってるのにか!』

オタコン『わからない……でも……もう』

スネーク『……』


『簡単な話だ。音の意思だよ』

オタコン『!?』

スネーク『誰だ!?』

『誰でもいいだろう。それより今は核を止めることが最優先だ。ヒューイ』

ヒューイ『割り込み通信失礼するよ。オタコン……だったね。君にもちょっと手伝って欲しいんだ』

オタコン『ヒューイ……?』

ヒューイ『……。今からデータを転送する』

オタコン『無茶だ! メタルギアVOICEが核操作を行なってる場所を全部特定するなんて……』

ヒューイ『その点なら大丈夫。彼女が突き止めたから』

ストレンジラブ『早くしろ。撃たれてからじゃ遅いぞ』

オタコン『わ、わかった! スネーク!
     ここは僕達に任せてくれ! 君は脱出の準備を! 僕のヘリで向かってるから!』

スネーク『了解した』



586 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 01:49:33.05 ID:oTSnQ.AO

オタコン『それにしてもあなた達は一体……?』

ヒューイ『ちょっと過去の知り合いに頼まれたものでね』

ストレンジラブ『部下の尻拭いを私達にさせるとは。
        相変わらずだなあいつは。死んだと聞いていたのに…全く』

オタコン『?』

ヒューイ『それよりデータはきたかい?』

オタコン『あ、はい! 凄い…これなら!』

ストレンジラブ『場所がわかれば後は上から最終ロックをかけてやればいいだけだ。簡単だろう、お前達なら』

ヒューイ『核発射シークエンスの上書きを簡単だろう?って、君らしいな。』

オタコン『……もしかして、いや……でも…』

ヒューイ『……。さ、今は手を動かそう。じゃあ、また』

ストレンジラブ『……元気でな』

オタコン『!? 待って』

ピピュン……



587 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 01:56:07.63 ID:oTSnQ.AO

────

リキッド「これでいい……これでこの世界は……」

「道を間違えるな。オセロット」

リキッド「!? まさか!!! あなたは!!!!」

その男は緑の迷彩服に身を包み、右目は眼帯、額には灰色のバンダナ、口元には葉巻。

リキッド「ビッグボス!!!!! 生きてらっしゃったのですか!!!!!」

ビッグボス「待たせたな、リボルバー・オセロット。色々あってな」

オセロット「ああ……ボス。まさかこの日が来るなんて……」

ビッグボス「話は後だ。今はここを脱出する。いいな?」

オセロット「わかりました、ボス」



588 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 02:12:41.49 ID:oTSnQ.AO

無人島海上上空───

パイロット「あれがメタルギア!?」



『マルチロックオン、目標、ミサイル群』

『発射』

ズシャアアアアッ

メタルギアから発射された17発のロケット弾。
それは爆撃機が放った爆弾を一つ一つ全て撃ち落として行く。
その内の一発が爆弾を抜け爆撃機に向かってくる。

パイロット「くっ、来るぞ! 回避!!!」

パイロットB「間に合いませんっ!」

鈍い音爆発音をあげながら爆撃機はゆっくりと海面に落ちていく。

『ターゲットの破壊を確認。死傷者なし、パイロットは脱出した模様。任務完了、任務完了』

『これよりポイントBへ向かう』

ガシャンガシャン────



589 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 02:22:50.90 ID:oTSnQ.AO

スネーク「お前ら! 脱出するぞ!! 軍のミサイルがいつくるかわからん!」

唯「へ? ミサイル?」

和と戯れていた唯が不思議そうに首を傾ける。

りっちゃん「そうだった! さっき軍から通達があって……」

スネーク「迎えはあるのか?!」

りっちゃん「え~と……」

和「来てるわよ、迎え」

りっちゃん「えっ?」

和が上空を指差すと一機のヘリがこちらに向かって飛んできていた。

憂『おねえ~~~ちゃ~~~~~ん!!!!』

スピーカーを最大にした声で呼びかける

唯「憂~~~~~!!!! こっちこっち~~~~!!!!」

大きく手を振りながらヘリに駆け寄る唯。

梓「待ってくださいよ! 唯せんぱぁい!!!」

その後を追う梓。

りっちゃん「スネーク……あのな、」

スネーク「……俺は」

バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ

島全体に何かが破裂したような音が響き渡る。

りっちゃん「なんだっ!?」

スネーク「軍のミサイルか!?」



590 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 02:46:12.35 ID:oTSnQ.AO

「第一波は防いだ。早く脱出しろ。すぐに次が来る」



雷電「まさか……」

スネーク「バカな……」

りっちゃん「あっ……!」

雷電「ビッグボス…」
スネーク「ビッグボス!!!」
りっちゃん「ジョン!!!」

ビッグボス「おお、りっちゃん。生きてたか。仲間は助けられたか?」

りっちゃん「うんっ! 色々ありがとな! で、ビッグボス? ビッグボス……なんか聞き覚えあるなぁ」

オセロット「……」

りっちゃん「ってお前っ! いつの間に!? まさか……!」

ビッグボス「俺が解いた。悪いな、こんな奴でも大事な部下なんだ」

りっちゃん「ジョン? 何言って……」

ビッグボス「りっちゃん、お前はお前の信じる道を行け、いいな」

りっちゃん「うん……じゃなくて!」

雷電「ビッグボス、何の冗談だ。彼女を裏切るつもりか?」

ビッグボス「雷電、すまないな。
      俺はどうしてもやらなくてはならないことがある。EVAにはそう言っておいてくれ」



591 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 02:57:14.84 ID:oTSnQ.AO

スネーク「あんたはあの時死んだはず……!」

ビッグボス「ソリッド・スネーク…。こんな形でまた出会うとはな」

雷電「ビッグママ、俺の組織のトップがビッグボスを再生したんだ。
   ソリダス・スネーク、リキッド・スネークの死体を回収し、ベースにしてな」

スネーク「バカな!!? リキッドならここに……」

オセロット「久しぶりだな……スネーク」

両手を銃に見立てて突き立てる。

オセロット「演技はもう必要ない。俺はリボルバー・オセロット!!! ビッグボスの部下だ」

スネーク「なんだと……?」

ビッグボス「さて……再会はここまでだ。迎えが来た」

ガシャンガシャンガシャンガシャン

りっちゃん「これは……メタルギア!?」

雷電「ZEKEか……また古くさいものを」



592 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:06:22.65 ID:oTSnQ.AO

ウィィィン……

メタルギアの操縦席が開く、それを律達は固唾を飲んで見守る。

ミラー「久しぶりだなスネーク。FOXHOUNDの訓練以来か」

スネーク「マスター!? あんた何故!? リキッドに殺されたはずじゃ……」

ミラー「それ自体が偽装だったんだよスネーク。その時からビッグボス計画は始まっていた」

スネーク「ビッグボス……計画」

ビッグボス「そうだ。俺達はもう一度愛国者からの脱却を試みる!!!
      本当の自由をこの手に掴むためにな!! 俺から始まった因縁だ。俺がケリをつける!」

ビッグボス「行くぞ、オセロット」

オセロット「はっ! ボス!!」

スネーク「待て!!!」

バシュン───

スネーク「ぐっ」

オセロット「ボスに近づくな。一度死んだとはいえ貴様の中のFOXDIEが感染する可能性もある」



593 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:16:51.69 ID:oTSnQ.AO

ビッグボス「止めたければ来い。アウターヘイブンで待っている」

スネーク「アウター……ヘイブン」

りっちゃん「なんだよ……なんだよなんだよ!! どういうことなんだよジョン!!!
      あんたは……あんたは敵だったのか!?」

ビッグボス「……りっちゃん。お前の本当の名前はなんだ」

りっちゃん「……律だけど」

ビッグボス「律か、規律の律、旋律の律、いい名前だ」

りっちゃん「……ありがとう」

ビッグボス「律。お前さんが仲間達と共にありたいように俺は俺の信じるものがある」

りっちゃん「信じるもの…?」

ビッグボス「そうだ。その為にお前達と敵対しようとも、だ」

りっちゃん「ジョン…」

ビッグボス「お前はお前の信じるものと行け。じゃあな」

りっちゃん「ジョン……!!!」

ビッグボス「ピースだ」



594 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:23:54.76 ID:oTSnQ.AO

ミラー「ZEKEに三人乗りはちょっと厳しいぞボス。いくら増設したとはいえ」

ビッグボス「カズ、いいから黙って行け。資料も手に入った、ここにはもう用はない」

ミラー「了解ボス」

オセロット「スネーク!!! また会おう!!!」シュバッ

スネーク「行かせるかっ!!!」

ソーコムを構えビッグボスに狙いをつける

ザンッ───

スネーク「なっ……」

ソーコムは横に真っ二つに斬れ落ちる。

スネーク「雷電! どういうつもりだ!!!」

雷電「さっき通信が入った。ビッグママはビッグボスを全面的に支援すると。
   だから撃たせるわけにはいかない。これが俺の道だ、スネーク」

スネーク「くっ! バカな!!」

ガシャンガシャンガシャンガシャン───

律とスネークは遠ざかって行くメタルギアZEKEをただ見ることしか出来なかった。



595 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:30:08.59 ID:oTSnQ.AO

雷電「悪いな、スネーク……。こちらも迎えがきた」

スネーク「……」

雷電「次に会うときは敵かもしれないな」

スネーク「雷電……お前は」

雷電「俺はただローズを守る。それだけだ。またな、スネーク」

スネーク「……」

雷電「サムライ」

和「……なに?」

一抹の展開をただ傍観していた和に雷電が背中越しに話しかける。

雷電「次に戦場であった時は覚悟しておくことだな」

和「……心得たわ」

雷電「あいつらにも言っておいてくれ」

和「……ええ」

そうして雷電は自分を迎えに来たヘリに乗り、無人島を後にした。
この色々な思惑が交差した無人島を。



596 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:38:24.57 ID:oTSnQ.AO

ババババ……

トゥルル……トゥルル……

オタコン『スネーク! 迎えにきたよ! 今梯子を下ろすから』

スネーク『……オタコン、俺は』

オタコン『スネーク。今はとにかくこの島を脱出するのが先決だ。話はまたそれからしよう』

スネーク『わかった……』

ピピュン……

スネーク「りっちゃん」

りっちゃん「スネーク……」

スネーク「俺はまだ戦場を降りるわけにはいかないらしい。だから決着はまた今度だ」

りっちゃん「……」

スネーク「やつも言ったがな、何を信じるかなんていうのはそいつにしか決められない。
     お前はあいつらと笑って過ごせる世界を作りたいんだろう?」

りっちゃん「うん……」

強く、強く頷いた。

スネーク「それでいい。頑張れよ、ルーキー。
     またいつかもし会うようなことがあったら…その時決着をつけよう」

りっちゃん「ありがとう、スネーク」

敬礼、

スネーク「…」

それに対しスネークも返した。

りっちゃん「(またきっと…どこかで会うような気がする、その時は…負けないよ。スネーク)」



597 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:45:15.05 ID:oTSnQ.AO

斎藤「全く騒がしいですね」

背中に紬を背負った斎藤が見かねてかそんなことを言った。

紬「りっちゃん…」

りっちゃん「ムギ!!! 意識が戻ったのか?」

紬「えぇ。これからですもの、死んだりしたら勿体ないわ」

りっちゃん「ふふ、だな」

唯「りっちゃ~~~ん、和ちゃ~~~ん~~~みんな~~~」

梓「早く乗ってください! 憂の情報だと後数十分でまた爆撃がくるそうです!」

憂「律お姉ちゃん!!!」ギュッ

りっちゃん「憂ちゃん……」

唯「あれ? お姉ちゃん?」

憂「ありがとう……お姉ちゃんを助けてくれて」

りっちゃん「約束したからな」

唯「あずにゃんりっちゃんに憂とられた~~~!!!」

梓「はいはい」

和「行きましょう、時間がないわ」

りっちゃん「……」



598 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/10/02(土) 03:56:12.80 ID:oTSnQ.AO

りっちゃん「みんな、先に行ってくれ」

唯「…」
梓「…」
紬「…」
和「…」

斎藤「なに言ってるんですか! この島にもうやり残したことなんて…」

唯「あるよ」

斎藤「えっ…」

紬「あるわね」

梓「あるです」

和「あるわよ」

憂「澪さん…ですか?」

りっちゃん「うん。私はあのわからず屋を説得してから一緒に脱出するよ。だからみんなは先に」

その中にいる誰もが彼女を信じていた。

斎藤「そういうことなら…。気をつけて行ってらっしゃいませ、律様」

梓「言っても聞きませんから言いません。澪先輩をよろしくお願いします。律先輩」

唯「澪ちゃんを助けられるのはりっちゃんだけだよ!」

暗闇から助けられ、

紬「必ず二人で戻って来てね、りっちゃん」

和「澪のこと、よろしくね。あの子もああ見えて頑固だから」

行く道を照らしてくれた彼女は…彼女達にとってたった一人の…

憂「行ってらっしゃい、律お姉ちゃん」

りっちゃん「ああ、行ってくるよ。みんな!」

英雄だった。



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律「METAL GEAR RITU WORLD OF SONG」#6
[ 2010/10/07 00:26 ] クロス | メタルギアソリッド | CM(0)

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