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律「平沢唯さん?ああ、あの自閉症の」唯「」 【非日常系】


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/17(月) 22:59:13.50 ID:KgNJPndr0

唯家

唯「」セッセ

唯「」セッセ

憂「お母さん、なんでお姉ちゃんは毎日毎日本棚の本を全部出してまた並べなおすの?」

唯ハハ「私にもわからないわ・・・ただひとつわかっていること、それは」

唯ハハ「あなたのお姉ちゃんは自閉症なのよ」ポロポロ

憂「どうしてこうなった」

唯「」セッセ





6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/17(月) 23:05:09.54 ID:KgNJPndr0

唯「」セッセ

憂「お姉ちゃん、一人じゃ大変でしょ?私も手伝うね」スッ

唯「!?」

唯「ぎゃああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!11」

憂「!」

唯「うああああああああああああああ!!!!!!!!!!あーーーーーーーーー!」

唯ハハ「ちょっと憂!何してるの!?」

憂「私はただお姉ちゃんの手伝いをしようと・・・」

唯「ぎいいいいいいいいいああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 00:10:39.89 ID:PbrdEyAf0

唯「ふー!ふー!」

唯ハハ「大丈夫よ誰も唯の仕事を取ったりしないからね。だから落ち着いて」

唯「ふー!ふー!」

唯ハハは唯を抱きしめた
唯は自分の仕事を奪った憂を睨み続けている

憂「おねえ・・・ちゃん」

唯ハハ「何してるの憂。あなたはさっさとその本を置いて部屋から出なさい」

憂「・・・はい」

唯「・・・」



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 00:23:21.88 ID:PbrdEyAf0

ガチャ、バタン

憂(ハア・・・)

憂(なんであんなのが私のお姉ちゃんなの?)

憂(クラスの子はお姉ちゃんと服を買いに行ったり、ご飯食べに行ったりしてるのに)

憂(私とお姉ちゃんじゃ、一生できないことだよね)

憂(まあお姉ちゃんと一緒にいるところを誰かに見られたくないからいいけど)

唯『ぎゃあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!1』

憂「まーた始まった」



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 00:28:28.09 ID:PbrdEyAf0

翌朝

憂「おはよー」

唯ハハ「おはよう憂。ご飯できてるわよ」げんなり・・・

憂(お母さん疲れてる・・・)

唯「ぱくぱくもぐもぐ」

唯は1秒も狂うことなく毎朝5時に起床する
もちろん目覚まし時計をセットすることはない

憂(我関せずみたいな顔しやがって)



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 00:33:31.00 ID:PbrdEyAf0

玄関

憂「いってきまーす」

母「待って憂。今日は唯の高校まで付いてってあげて」

憂「えー・・・」

母「どうしても外せない仕事があるの・・・お願い」

憂(勘弁してよ・・・)



24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 00:38:41.09 ID:PbrdEyAf0

憂(お姉ちゃんの高校って確か桜ヶ丘擁護学校だったよね)

憂(お姉ちゃんみたいな人がいっぱいいるのかな)

憂(考えただけで寒気が・・・)ぶる

憂「わかった。それでお姉ちゃんは?」

母「うんこ中よ」

唯の大便はきっかり5分である
1秒も狂うことはない



25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 00:40:11.16 ID:PbrdEyAf0

自閉症の症状は俺の記憶で勝手に書いてます
突っ込まれても症状がよくわからないのでなんとも言いようがありません




知的障害や言語障害を伴わない高機能自閉症を
アスペルガー症候群、またはアスペルガー障害と呼ぶ





32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 00:45:35.84 ID:PbrdEyAf0

母「頼んだわね、それじゃ」ガチャ、バタン

憂「はあ・・・」

憂(憂鬱だ・・・)

憂「・・・」

憂「はやくしてよもー!遅刻しちゃうじゃない!」

カラカラカラ、ふきふき、ジャー

ガチャ

唯「ふぅ」

憂「急いでよお姉ちゃん!」



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 00:55:20.16 ID:PbrdEyAf0

むんず

憂「あ・・・やばい・・・」

憂は唯の靴を踏ん付けてしまった
唯は学校から帰ると、毎日靴を磨く
唯は靴の汚れひとつ許さないのだ

憂「やばいいい・・・騒がれたらどうすれば・・・」

唯が近づいてくる
その距離3m



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 00:59:13.54 ID:PbrdEyAf0

憂「ああ・・・」

唯「あ・・・」

憂「お姉ちゃん、ごめんなさい。ごめんなさい!」

唯「・・・」

憂「許して・・・くれるの?」

唯「うわああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」ポカポカ

憂「い、痛い!やめて!お姉ちゃん痛いよ!」



43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 01:03:26.80 ID:PbrdEyAf0

唯「ぎゃああああああああ!!!!!!!ぬわーーーーーー」ポカポカ

憂「痛い痛い!ごめんなさい!お願いやめて!」

憂「一体どうすれば・・・そうだ靴を磨いて履かせちゃえば・・・」

唯「」ポカポカ



47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 01:08:42.11 ID:rGdWkvYoO


憂「うぐっ…いた…あぅっ」ゴシゴシ

唯「ぎゃあああううういああああ」ポカポカ

憂「キレイになった!あとは履かせちゃえばいいはず!えいっ」スポ

唯「」

憂「…」

憂「大丈夫…?お姉ちゃん」



48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 01:14:32.44 ID:rGdWkvYoO

唯は何事もなかったかのように玄関のドアを開け、歩き出した

憂「うぅ…私ボロボロじゃない…血も出てるし…」

憂「私がこんな辛い目にあってるのにお姉ちゃんはあんなにアッケラカンとしてるなんて…」

憂「自閉症が他人の気持ちを理解できないのは知ってるけどこれじゃあんまりだよ…」

憂「もう嫌だ…あんなお姉ちゃん…」

憂「^q^の方がまだましだよ…」




50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 01:16:31.85 ID:NJGZ/VcV0

^q^と自閉症ってどう違うんだ?



51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 01:17:56.21 ID:+SIMnvx8O

>>50
赤ちゃんか機械かの違い





53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 01:20:47.54 ID:rGdWkvYoO

憂「お姉ちゃん、待って~」タタタタ

唯は憂の言葉を無視し、歩き続ける

憂「お姉ちゃんてばー!ハアハア…」

唯は待たない
なおも養護学校へ向け歩を進める

憂「お姉ちゃん、そっちよりここ通った方が近道だよ」グイッ

唯「!?」



56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 01:26:11.03 ID:rGdWkvYoO

唯「――!」ギリギリ

憂「だからこっちが近道なんだってば…うぐっ…凄い力…」グイグイ

唯「…!」グググ

憂「うぐぐ…」グイグイ

ついに唯は力つき、憂に引っ張られた
通学ルートから外れてしまったのである

唯「あああああああああああああ!!!」



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 01:33:22.29 ID:rGdWkvYoO

憂「しまった…時間がなくてつい…」

唯「うあー!あー!」

憂「ごめんねお姉ちゃん。私は遅刻してもいいから元の道から行こう」

唯「あーーーーーー!うああああああああ」

おばさん「ちょっとあなた、朝からイジメなんてどういうこと!?」

憂「!?」



67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 01:43:29.23 ID:rGdWkvYoO

憂「ち、違います!イジメじゃないです!これは…その…」

憂(お姉ちゃんが自閉症なんて言いたくない…)

ババア「嘘おっしゃいな!こんなに泣かせて!普通じゃないわよ!」

唯「ああああああああああああああ!!!」

ババア「どんな酷いことしたらこんなになるのよ!ほとんど奇声じゃない!」

憂「だから…これは…」

警官「どうしたんです?なんの騒ぎです?」

憂「!?」



69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 01:50:01.01 ID:rGdWkvYoO

ババア「あらちょうど良かった。刑事さん、この子がイジメをしててね。
    どうやらカツアゲしてたみたいなの」

憂「え!?違います!イジメてもないしカツアゲなんてしてな」

警官「なんだと?カツアゲとはいかんな。とにかく交番へ。そこでゆっくり話を聞こう」

憂「違います!警察が出てくることじゃないです!それよりお姉ちゃんを元の道に戻さないと…」

警官「君、態度が悪いね。君のような子をゆとりと言うのだね。とにかく来い」グイッ

警官「泣いてる君、もう安心していいからね」

唯「ぎゃああああああああああ!あああー!」




84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 05:20:32.84 ID:VX4GraxcO

つか実際自閉症ってこんなのなのか?
友達の弟に自閉症居るけど、少なくともこんな感じでは無いなぁ
ただ見た目は年齢より幼く見えるよねやっぱり



91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 08:20:56.38 ID:HgAmvWR+O

>>84
一口に自閉症と言っても、症状は個人によって差があるんじゃないか?



92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 08:35:18.52 ID:dYxAkw2fO

自閉症は個人差が大きいな





99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 09:35:06.89 ID:rGdWkvYoO

交番

警官「なぜカツアゲをしたんだ」

憂「だから違うって言ってるじゃない!私はただお姉ちゃんを学校まで送り届けようと…」

警官「キミは姉からカツアゲするのか!なんて奴だ!」

憂「うぅ…全然話を聞いてくれない…」ポロポロ

唯「あーあー」

憂が交番に連れて来られて1時間が経過
さすがの唯も叫び疲れていた



102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 09:44:21.79 ID:rGdWkvYoO

憂「お姉ちゃんは少し他人と違うんです…本当なんです」ポロポロ

警官「だったら親御さんに連絡を取ってみよう。それでキミが嘘つきかどうかわかるからな」

憂「…」

憂(ひどい)


警官「もしもし、私○○交番の警官と申しますが、
   あなたのお子さんがカツアゲしようとしてましてね、実の姉から」

警官「お姉さんの方がすごく泣き叫んでいましたのでね、
   え?はあ、なるほど。わかりました。それでは」ガチャ

警官「なんだ、キミの姉は自閉症だったのかい。自閉症なら自閉症と初めから言ってくれないと」

憂「…」



104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 09:54:27.05 ID:rGdWkvYoO

警官「あーもう帰っていいよ」

憂(詫びの一言もなしか…まあ、いいや。こんな気分の悪いところ早く立ち去りたい)

警官「しかし自閉症の姉の世話とはね。大変だなキミも」

警官は憂に哀れみの目を向けた
憂の中で何かが切れた

憂「うわああああああああああ!」

憂は警官に飛び掛かった

警官「うわっなんだ!?」

憂「好きでお姉ちゃんの妹になったわけじゃないんだよおおおお!」

憂「私だって普通の姉妹のように買い物に行ったり映画見たり一緒に遊んだりしたかったよ!」

憂「だけど物心着いた頃にお姉ちゃんは自閉症だって聞かされて…
  お前なんかに私の気持ちがわかるかああああ!」

警官「なんなんだ急に!公務執行妨害だぞ貴様!」

唯「」

唯は二人のやり取りを静観していた



105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 10:00:30.77 ID:rGdWkvYoO

憂は警官に羽交い締めにされた

憂「うぅ…」ポロポロ

警官「まったく最近のゆとりはすぐにキレるんだから」

警官「私にキミの気持ちなんてわからないよ。家族に自閉症はいないからね」

憂「ちきしょう…」ポロポロ

警官「もう暴れないなら今回は見逃してやろう。私は心が広いからね」

憂「…」



111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 10:04:41.29 ID:rGdWkvYoO

唯はすっかり泣き止んでいた

憂「ハアハア…」

唯「」

憂「行こっか。はは、私もお姉ちゃんも完全に遅刻だね」

唯「」

憂「なんとか言ってよ…私のせいでごめんねくらい言ってよ…」

唯「」

憂「無理に決まってるか…」

憂は養護学校へ向けて歩き出す
唯は黙って憂の後ろを追い掛けた



115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 10:16:32.45 ID:rGdWkvYoO

憂「お姉ちゃん、着いたよ。もう完全に遅刻だね」

唯「」スタスタ

憂「…」

唯は憂の言葉に何ら反応を示さず、学校へ入っていった

憂(学校の先生や友達はお姉ちゃんとどう接しているんだろうか)

憂(何か参考になるかも。どうせ私も遅刻だし、ちょっとお姉ちゃんの様子見てみようかな)



117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 10:21:50.32 ID:rGdWkvYoO

職員室
さわ子「授業を見学したい?」

憂「はい。今後お姉ちゃんとどう接すればいいか、参考にできればと思って」

さわ子「へー、それよりあなた学校は?」

憂「あ、ああああの今日は休みでして…」あたふた

さわ子「制服を着てるみたいだけど?」

憂「これは…部活に行こうとしてて…」

さわ子「ふふ、まあいいわ。苛めるのはこれくらいにしときましょ。どうぞ見学していって」

憂「は、はい!ありがとうございます!」

さわ子「ふふ、お姉さん想いなのね」

憂「…」

憂(そんなんじゃない)



118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 10:28:00.35 ID:rGdWkvYoO

憂は唯に見つからぬよう教室の外から見学していた

憂(休み時間、お姉ちゃんはずっと座りっぱなし。誰とも会話する気配はないなぁ)

「ちょっと失礼」

憂「あ、ごめんなさい」

頭に黄色いカチューシャを着けた髪の短い女の子が憂に声を掛けた
その女の子は両足がなく、車椅子で移動していた

憂(あの子は身体障害者クラスの子かな)



119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 10:34:48.66 ID:rGdWkvYoO

車椅子の女の子は唯に近付く

律「おいっす唯ー!」

唯「」コクリ

律「今日も部活来るだろ?」

唯「行く」

律「そ。今日は澪とむぎも来るから久しぶりにみんなで演奏できるな」

唯「」コクリ

律「用はそんだけだ。じゃな~」



憂「お姉ちゃん、部活してたんだ…一体何の?」



128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 11:08:22.07 ID:rGdWkvYoO

授業中

憂(お姉ちゃん、数学が得意なんだな。スラスラ解いてるみたい)

憂(国語は苦手か。漢字とかは解けるみたいだけど)

憂(ふふ、悩んでる悩んでる。遠くからみると普通の女の子なんだけどな)

憂「…」

憂(家族は一生自閉症と向き合わなければいけない。私にそんなことができるだろうか)



163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 11:38:50.89 ID:rGdWkvYoO

放課後、音楽室

憂(お姉ちゃん、軽音部だったんだ。楽器なんでできるのかな)

憂(さっきの車椅子の子と眉毛が太い子もいるな)

律「澪はまだかー!」

紬「?」

律『澪はまだか?』手話

紬『お茶でも飲みながらゆっくり待ちましょ♪』手話


憂(あの子は耳が聞こえないんだな)



166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 11:47:52.35 ID:rGdWkvYoO

憂(お姉ちゃん大丈夫かな…また騒ぎ出してみんなに迷惑をかけるんじゃないだろうか)

コツンコツン

憂(心なしか家にいるときより落ち着いてるような…)

コツン

澪「ん?」

憂「え?」

澪「律か?」

澪は憂の顔をペタペタと触る

澪「あれ?違う?」



169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 11:54:54.20 ID:rGdWkvYoO

澪「ごめんなさい私ったら…」

憂「あ、いえ」

澪「軽音部に何か用ですか?」

憂「別に」

澪「そう。良かったら中に入らない?お茶やケーキがあるよ」

憂「いえ、本当に結構ですから」

澪「そうですか…それじゃあ…」コツンコツン

憂「…」

憂「目が見えないんだな」



177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 12:13:51.92 ID:rGdWkvYoO

ガチャ

澪「おいっす」コツンコツン

律「おっそいぞー澪ー!」

澪「仕方ないだろ。ゆっくりしか歩けないんだから」

律「まあ、いいや。ほらこっち」

澪「いつも悪いな」

律は澪の手を引いてやった

律「気を付けろよ。ゆっくり座れ」

澪「ああ、わかってる。よっこらせ」

澪「唯とむぎはもう来てるのか?」



179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 12:20:21.31 ID:rGdWkvYoO

律「むぎも唯も来てるよ」

唯「」

紬『今日はダージリンティーよ、澪ちゃん』

律「むぎが今日はダージリンティーだよって」

澪「へー、飲んだことないけどうまそうだな」

律『澪がうまそうだなって言ってる』

紬『ふふ♪』


憂「なんだろう…何かすごく心が痛い…」



181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 12:27:48.79 ID:rGdWkvYoO

律「ふーふー」

律「ズズッ」

律「うん、飲めるな」

律「ほら澪」

澪「ありがと。ズズッ」

澪「うん、うまい」

律『美味いって』手話

紬『良かった♪』手話



184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 12:31:40.58 ID:rGdWkvYoO

律「ほらケーキも。あーんしろ」

澪「あーん」

澪「パクッ」

澪「んー♪ティラミスだな♪甘くて美味しい」

紬『りっちゃんと澪ちゃん、なんだか夫婦みたい』手話

律「な!?そ、そんなんじゃないわい!」

澪「どうした?」

律「なんでもない!ホラ、もっと食え!」グイッ

澪「もががががが」



208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 13:06:50.05 ID:rGdWkvYoO

律「じゃあみんな揃ったことだし練習するか」

唯「」スッ

唯「」スタスタ

唯「」グイッ

律「相変わらず唯は行動が早いな」

律「ほら澪、こっちだ。ベースを持って」

澪「ああ、サンキュ」



217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 13:17:58.72 ID:rGdWkvYoO

律「1、2、3」

~♪

憂(…お姉ちゃんてあんなにギター上手だったの?)

憂(車椅子の子は足がないからドラムに迫力ないし、
  ベースの子は目が見えないから適当に弾いてるだけみたいだし)

憂(キーボードの子は耳が聞こえないから全然みんなと合ってない)

憂(だから余計お姉ちゃんがうまく見えるのかな)

憂(それにしたって上手すぎるよ。私の同級生の梓ちゃん並に)

憂(それに演奏は下手だけど…なんだかみんな楽しそう)

唯はギターを弾いているうちに徐々に笑顔になっていた



326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 15:26:24.28 ID:rGdWkvYoO

ジャーン

律「ふぃー、相変わらず唯は上手いな」

唯「」ジャガジャガ

律「聞いてないし」

澪「ギターを弾いてる時の唯は集中力がすごいな」

律「私達とやってるのがもったいないくらいだよ。外バン組めばいいのに」

唯「」ピタッ

唯「」フルフル

律の言葉を理解できたのか、唯は首を横に振った



332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 15:45:40.66 ID:rGdWkvYoO

唯「」ジャガジャガ

唯はまたギターを弾きはじめた

律「私達と一緒にやっていきたいって言いたいのかな」

澪「そうだとしたら嬉しいな」

紬「?」

律『唯は私達と演奏してるのが楽しいんだと思う』手話

紬『そう、良かった♪』手話

唯「」ジャガジャガ



333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 15:50:52.57 ID:rGdWkvYoO

憂「…」

さわ子「あら、部活動も見学?」

憂「さっきの…」

さわ子「どう?あなたのお姉さんは」

憂「なんだか、すごく楽しそうです」

さわ子「そうでしょう?なぜだかわかる?」



337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 16:12:35.77 ID:rGdWkvYoO

憂「友達と一緒だからとか?」

さわ子「まぁ半分正解ね。正解はあの3人が唯ちゃんの気持ちをわかってるからよ」

憂「お姉ちゃんの気持ち?」

さわ子「こういう言い方は好きじゃないけど、障害者の気持ちがわかるのは障害者だけなのよね」

さわ子「唯ちゃんのような子は感受性が強くて、
    他人がどう思って自分と接しているのかわかっていると思うの」

憂「…」

さわ子「車椅子の子がいるでしょう?」

憂「はい、何かみんなのお姉さんみたいでした」

さわ子「あの中でその子だけが先天性の障害じゃないのよ」

憂「事故か何か?」

さわ子「中学生の時にね。それまですごく明るい子だったのに塞ぎ込んでしまって。
    何度も自殺をしようとしていたの」

さわ子「ここに入学した時もまるで脱け殻のようだったわ」



342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 16:39:27.44 ID:rGdWkvYoO

さわ子「澪ちゃんとりっちゃんは幼馴染みなんだけど、
    まさかりっちゃんも澪ちゃんと同じ学校に入学すると思ってなかったでしょうね」

さわ子「それで自分は障害者なんだと自覚したみたいでますます塞ぎ込んだわ。
    学校でも誰とも喋らず、ずっとボーッとしてたの」

さわ子「さすがの私も見かねてね。
    中学時代ドラムをやってたって聞いたから無理矢理軽音部に入れたの。澪ちゃんと一緒に」

さわ子「最初の頃はやっぱり何もしないでボーッとしてた」

さわ子「でもね、澪ちゃんがあの通りでしょう?あの子は誰かの手を借りないと普通に生活できないのよ」

さわ子「それを見て、りっちゃんも徐々に澪ちゃんに手を貸し始めた。誘導したり、障害物をどけてあげたりね」

さわ子「きっと、その時初めて障害者の気持ちがわかったんでしょうね。
    偽善だろうがなんだろうが、誰かに助けてもらえるのは嬉しいことだと。
    そして障害者だからといって、助けてもらうのが当たり前だと思ってはダメということを」

さわ子「彼女は変わったわ。澪ちゃんだけでなく、クラスの子にも手を貸すようになった」



345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 16:49:18.46 ID:rGdWkvYoO

さわ子「多分りっちゃんは事故に合わなければ、
    一生障害者に手を貸そうなんて思わなかったはずよ。むしろ馬鹿にすらしてたかも」

さわ子「私は、それはそれでいいと思うの。
    健常者が何と言ったところで障害者やその家族の気持ちなんてわかるはずがない。
    わかってやれなんて言うのはエゴになるわ」

憂(警官も言ってた…私の気持ちなんてわからないと…)

さわ子「障害者のことを少しでもわかってあげてる人達が
    手を貸してあげればそれでいいのよ、きっとね」

さわ子「りっちゃんはむぎちゃんのために難しい手話も勉強したし、
    唯ちゃんに教えるためにギターも練習した。
    まあ、すぐに唯ちゃんの方がうまくなったみたいだけど」

さわ子「私は世の中に一人でも多く、りっちゃんみたいな子が増えればいいと思うわ」

憂「そうですね」

健常者であるはずの憂は障害者である律の足下にも及ばないと感じていた
足ないけど



350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 16:54:52.24 ID:rGdWkvYoO

さわ子「さ、立ち話もなんだし中に入りましょ」

憂「でも…」

さわ子「いいからいいから」

ガチャ

さわ子「ちょりーっす」

律「おぉさわちゃん。と、唯の教室にいた子?」

憂「はい…こんにちは」

さわ子『むぎちゃん、お茶』手話

紬『はい♪すぐに♪』手話

憂「お茶くらい自分で淹れますけど…」

さわ子「いいのよ。彼女らにできることはなんでもやらせるようにしないとね」



352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:07:53.46 ID:rGdWkvYoO

帰り道、唯を先頭にその後ろでは憂が律の車椅子を押していた

憂「さわ子先生に聞きました。律さんのこと」

律「え?マジで?いやはや…お恥ずかしい」

憂「律さんは立派です」

律「別に立派なんかじゃないよ。ただ私は自分がされて嬉しいことを他人にしてるだけさ」

律「それに、あいつら私が見てないと危なっかしいのなんのって。
  クックッ、まるで私母親みてぇだな」

憂「そうですね」ポロポロ

憂は律のあまりの聖母ぶりに涙が溢れた
そして、今まで自分が実の姉にいかに酷い考えで接していたか気付いた



357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:16:34.27 ID:rGdWkvYoO

律「唯は私や澪と違うからな。憂ちゃん達家族もすごく辛いと思う」

律「何が辛いって、唯が憂ちゃん達がしていることを理解できてないのが辛いよな」

憂「はい…」ポロポロ

律「そんな時はー、ん~。一緒に歌でも歌えばいいんじゃない?」

憂「歌を?」

律「そ。もしかしたら何か奇跡が起きちゃうかもね。なんつってな」

律「あ、私の家こっちだから。バッハハーイ」

律は後ろを振り返らず手をヒラヒラさせながら、自宅へ向かった

憂「ありがとうございました。今日あなたに会えて本当に良かった」

憂は律に向かって深々と頭を下げた



358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:18:18.45 ID:rGdWkvYoO

憂「お姉ちゃん待って」

唯「」ピタッ

唯は歩くのを止めた

憂「ねぇ、一緒に歌を歌わない?」

唯から返答はない

憂「じゃあ、お姉ちゃん達が演奏してた翼をくださいを歌おうか」

唯「」ピクッ



363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:22:57.22 ID:rGdWkvYoO

憂「今~私の~ねが~いごとが~」

憂はわかっていた
歌を歌ったところで人が生き返ったりしないことを

憂「かな~う~な~らば~」

事故で重症になった人が早期復活などできないことを
病気が治ったりしないことを

憂「つば~さ~が~ほし~い」

まして唯の自閉症が治るはずがないことを

それでも、この歌を歌うことによって唯と共に一歩前に踏み出せる気がした

唯は黙って憂の歌を聞いていた



364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:26:26.67 ID:rGdWkvYoO

憂「ふふ、帰ろうっかお姉ちゃん」

唯「帰る」

憂「手繋いでいい?」

唯から返答はない

憂「繋ぐね」ギュッ

唯「」

普段の唯ならきっと奇声を上げていただろう
しかしこの時の唯は騒ぐことなく、憂のなすがままになっていた

憂は、律の言っていた奇跡とはこのことだろうなと思った



367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:30:30.07 ID:rGdWkvYoO

平沢家

憂「ただいま」

唯「」

唯は家に着くとさっそく靴を磨き、手洗いうがい着替えを済ませた

憂(そういえばお姉ちゃんは毎日本棚整理しているな。一体何があるんだろう)

憂(気になるからお姉ちゃんが来る前に覗いてみるか)



368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:33:50.73 ID:rGdWkvYoO

憂が本棚のある部屋に入ると母が本を抱えて泣いていた

憂「お母さん!?どうしたの!?」

母「あぁ憂…なんでもない、なんでもないのよ」ポロポロ

憂「なんでもないって…そんなに泣いて…」

憂「本…に何かあるの…?」



373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:42:01.39 ID:rGdWkvYoO

憂「本を見せて!」バッ

母「ああ!」

憂「」ペラペラ

ハラリ

憂「これは…?」

本から落ちたのは唯、憂、父母の一家四人で撮った写真であった

憂「これも…これも…こっちにもある…」

母「きっとあの子、栞がわりに家族の写真を挟んでいたんだわ。
  最近写真がよくなくなると思ってたら…」ポロポロ

母「毎日家族の写真を見るために本棚の整理をしていたのね…きっと」ポロポロ

憂「お姉ちゃん…おね…ちゃん…うわああああああああああん!」



376 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:44:50.90 ID:rGdWkvYoO

ガチャ

本棚の整理をしようと唯が部屋に入ってきた

唯「」

本が散乱し、憂と母が抱き合って泣いている

唯「ぎゃああああああああああ!!!」

流石に今回は奇跡は起こらなかったようだった

憂と母は奇声を上げる唯を抱きしめ、また泣いた



378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:50:48.14 ID:rGdWkvYoO

数日後、平沢姉妹は街に買い物に来ていた

憂「お姉ちゃん、この服かわいいよ~」

唯「」

唯からの返答はない

憂「アイスおいしいね」

唯「ペロペロ」

唯からの返答はない

憂(生活は以前と変わりないけど、
  お姉ちゃんの表情が少しだけ柔らかくなったような気がする)

自閉症の姉と向き合う決意をした妹
この先、どんな困難があろうと、この姉妹ならば乗り越えていけることだろう


おしまい



385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:53:36.07 ID:rGdWkvYoO

疲れた
最初おふざけでスレたてした
反省している




381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:51:49.63 ID:amORKsLZO

いちおつ!



382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:52:09.37 ID:gtLLcHIzO

乙!



383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:52:22.33 ID:BrL03uUM0

いい話だった
おつ



384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:53:24.65 ID:WSMboTQg0

終わった!乙!



386 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:54:21.63 ID:TiMTAKi3O

いちょつ!
よかった!



388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:55:06.05 ID:V83MSbmnO

タイトルに騙されたが良いモノ見れたよ……>>1



390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:55:40.20 ID:lO0ApEKr0

乙!



391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:56:08.53 ID:vq56oGCoO

乙!



393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:56:22.75 ID:fbD33IUlO

いちおつ!



394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:56:22.75 ID:t5YvVhSVO

おつー



396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 17:57:40.69 ID:AguqOoDfO

レインマンぽい
おつ!!



398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 18:00:51.57 ID:kW3+IHve0

いまさらながらあの警官を殴りたい





399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/18(火) 18:01:09.99 ID:rGdWkvYoO

めちゃくちゃ叩かれると思って書いてたわwww
さわ子語りとか自分で意味わからなかったし
読んでもらえて良かったです
ありがとう




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律「平沢唯さん?ああ、あの自閉症の」唯「」
[ 2011/07/07 21:43 ] 非日常系 | | CM(0)

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