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唯「CCA!」#第七話 スウィート・ウォーター! 【ガンダム】


ニュー速VIP避難所(クリエイター) より

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1288440551/

唯「CCA!」#index




209 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:01:06.13 ID:UaMk8EUo

第七話 スウィート・ウォーター!

一時間ほど前から、いちごの落ち着きがなくなってきた。
何度も何度も部屋の扉と時計を確認している。
ノックされると、すぐに扉を開けにいった。

姫子「遅くなってゴメン。 待った?」

いちご「…今起きたところ…特に待ってはいない。」

姫子は、それにしてはノックをしてからの対応が早かったな、と思ったが、口には出さなかった。
制服も、きっちりと着こなされていて、とても今まで寝ていたとは思えない。

姫子「制服かあ…それ以外の服は持ってないの?」

いちご「外に出ることなんて無かったから…。」

姫子「じゃあ最初は、服を買いに行こ!」

手をつなぐと、姫子の温もりが伝わってくる。
いちごは自分の温もりも届くように、とその手をしっかりと握り返した。

姫子「そんなに強く握らなくても、大丈夫だよ。」

いちご「…ごめんなさい//////」





210 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:02:33.58 ID:UaMk8EUo

艦を出て、宇宙港を抜けると、自由の空間だ。
いちごは、今までに感じたことのない開放感を感じている。

港を出るとすぐに、商店の建ち並ぶショッピング街だった。
ショーウィンドウを見ながら、二人で歩く。

姫子「こういう服、あなたに似合いそうだと思うんだけど。」

いちご「こんなの・・・着るの?//////」

それは流行遅れのブラウスとスカートだった。
しかし、難民用のコロニーであるここでは、それでも上等な方である。

姫子「そうよ、だって軍服でショッピングなんて、野暮ったいでしょ?」

いちご「制服は、どうするの?」

姫子「宿舎に送ってもらうから、大丈夫。 さ、早く着て見せて。」

いちご「了解…//////」

姫子「また、そんな野暮ったい言葉遣いして…。」



211 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:03:04.02 ID:UaMk8EUo

しばらくすると、試着室からいちごが気恥しそうに出てきた。

いちご「…着てみた。」

姫子はそれを見て、思わず感嘆の声を上げてしまった。

姫子「うん! 似合ってる似合ってる!! ホントに可愛いよ!!」

いちごはそれを聞いて、ますます赤くなった。

いちご「…そう?/////////」

姫子が俯いて動かなくなったいちごの手をとって、引っ張っていく。

姫子「次はアクセサリー買いに行くよ!!」

いちごはその日の午前中、息つく暇も与えられなかった。



212 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:03:42.82 ID:UaMk8EUo

昼食は、カフェで簡単な食事を取る。
知り合ったばかりの頃、二人で食事をするのが非常に不愉快だったが、
今では二人一緒じゃないと食べる気すら起こらない。
いちごはそんな自分の変化を、戸惑いながら再認識していた。

姫子「しっかし、ホントに可愛くなったね。見違えたよ。」

いちご「…恥ずかしい/////////」

いちごが俯いてしまったので、姫子は話題をそらすことにした。

姫子「それ、美味しい?」

いちご「うん。」

姫子「ちょっと分けてよ。 私のもあげるから。」

いちご「構わない。」

合成した材料を使った粗末な料理だったが、
普段から味気ない宇宙食を食べ慣れていた二人にとっては、素晴らしいご馳走だった。
そしてなにより、二人で食べている、という事実が、この上ない調味料となる。

姫子「ほんとだ、美味しいね。」

いちご「あなたのも、美味しい。」

二人は食事が終わると、長々とおしゃべりをしてから笑顔を作ってカフェを出た。



213 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:04:23.79 ID:UaMk8EUo

ロンデニオンに入港直前のラー・チャターでも、食事の時間だった。
和の向かいは唯達が来る前は艦長専用だったが、今は紬専用になっている。

純「またムギ先輩そこに座ってる!」

紬「和ちゃんの向かいがいいの~」

純「どうして艦長の邪魔をするんですか?」

紬「別に邪魔なんかしていないわ~」シラジラ

律「そういえば艦長、最近食堂で見ないな。 和、なんかしたのか?」

和「」ボー

律「お~い、和!!」

和「え…何?」

律「いや、艦長に何かしたのかなって…」



214 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:05:03.05 ID:UaMk8EUo

和「やだ…な…何も無いわよ!!/////////」

律「へ?」

澪「和?」

紬「和ちゃん…?(…この反応は…!?)」

純「…何かあったんですね?」ニヤニヤ

その時、訓練をしていた唯と梓が遅れて食堂に入ってきた。

梓「唯先輩、もうみなさん食事していますよ。」

唯「ちょっと訓練に集中しすぎちゃったね…。」



215 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:06:13.18 ID:UaMk8EUo

すかさず和が唯に話しかける。
逃げているのではなく、心配なだけである。

和「唯、調子の方はどう?」

律純(あ…逃げたな)

唯「うん…もう大丈夫だよ…」

唯の表情がまだ少し暗いのが、和の心に重たかった。

和「無理しないでね…あまり根を詰めると訓練も逆効果よ。」

和は、辛かった。
唯を戦いにけしかけるような計画を立てたのは、彼女自身だからだ。
何度、唯にそれを打ち明けようと思ったか知れない。

しかし、そんな事をすれば、
和をかばって唯を戦いに向かわせくれた艦長の気持ちを無駄にしてしまうことになる。



216 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:06:45.43 ID:UaMk8EUo

艦長の、気持ち…

律「おい、和!!」

和「え!?」

律「またぼーっとしてたぞ。 最近は唯よりお前の方が心配だぜ!」

和「あ…ご…ごめんなさい。」

澪「何かあったら、相談してくれよ。」

和「ありがとう、澪。 それじゃあ私、MSデッキ行くね。」

律純(怪しい…)

そう言って和は、逃げるように食堂を出た。
しかしMSデッキに特別用があるわけではない。
結局自室に入っていった。

和「艦長、どうしたのかしら…?」

艦長室に行ってみたい衝動に駆られたが、結局行くことは無かった。



217 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:07:18.30 ID:UaMk8EUo

いちごと姫子は、カフェを出ると、今度はゆっくりと歩き始めた。

いちご「これからどこに行くの?」

姫子「午前中は飛ばしすぎたからね、午後は公園にでも行ってゆっくりしようよ。」

いちご「分かった。」

ゆっくり歩いていると、今度は色々なものが眼に入る。
街をゆく人の流れや、動物など、いちごは様々なものに興味を示した。

いちご「あれは何?」

姫子「あれはホットドッグを売っている屋台かな?
   今ごはん食べたばかりだから、また明日にしましょ。」

いちご「あれは?」

姫子「エレカ? 乗ったことなかったっけ?」

いちご「無い。」

姫子「じゃあ、あれでドライブしましょ。」

電気自動車エレカは、所定の停留所に行き、クレジットカードを使えばいつでも乗れる。
二人はそれに乗って、コロニー内を散策してから公園に着いた。



218 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:08:03.02 ID:UaMk8EUo

姫子「運転、上手じゃない。」

いちご「そう?//////」

いちごは姫子に褒めてもらうのが、一番の喜びになっていた。
しかし同時に照れくさくもあったので、すぐに話をそらしてしまう。

いちご「…あれ食べない?」

姫子「アイスクリーム?」

いちご「そう。」

姫子「甘いモノは別腹だし、食べましょうか。」

ベンチに座って、アイスクリームを食べながら、姫子が口を開いた。

姫子「楽しい?」

いちご「…うん。」

姫子「よかった。 最近、若王子さん明るくなったよね。」

いちご「…あなたのおかげ//////」

ありがとう、と言いたかったが、口にはでなかった。
きっと、いつか伝えるべき時が来る。

その時に、今までためてきたありったけのありがとうを、姫子に伝えればいい。
それは、素敵なことだ、といちごは思った。



219 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:08:29.95 ID:UaMk8EUo

姫子「あ…ちょうちょ!!」

姫子が突然、空に指をさした。
風に舞う紙のようだったが、それとは違い、自らの意志で方向を変え、
気流に乗って背丈より少し高いくらいのところをひらひらと飛んでいる。

姫子「きれいだね。 農業ブロックから流れてきたのかな?」

いちご「欲しい?」

姫子「え…?」

姫子がちょっと待って、と言おうとしたときいちごはすでにその蝶に向かって真っ直ぐに跳躍していた。

ピンと伸ばしたその手が、吸い寄せられるように蝶に伸びていき、
ヒラヒラと不規則な軌道で飛ぶそれを、次の瞬間、しなやかな二本の指がしっかりと挟みこんでいた。

地表に降りると、いちごは一直線にそれを姫子にさし出して、言った。

いちご「あげる。」



220 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:09:28.86 ID:UaMk8EUo

いちごは姫子の喜ぶ顔を想像して、得意げになっていた。
しかし、それに反して姫子はあまり嬉しそうな顔をしていない。

姫子「…死んじゃった…」

いちご「え?」

いちごは、姫子が喜んでくれなかったのが意外だった。
その理由が分からずに、姫子に聞いてみる。

いちご「どうしたの?」

姫子「殺しちゃ、ダメだよ…」

姫子の掌に乗っているそれは、もう動かなくなっていた。
それを見て、いちごは心臓をつかまれたような気分になった。

いちご「…ごめんなさい…」

姫子「もう、こんな事しちゃだめだよ。
   私のために捕まえてくれたのは嬉しいけど、死んじゃったら、取り返しが付かないんだから…」



221 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:10:18.49 ID:UaMk8EUo

いちご「取り返しが、つかない…」

姫子「そう、もとに戻すこと、出来ないでしょ?」

いちご「…出来ない。」

姫子「それが、取り返しが付かないってことだよ。 だから殺しちゃ、いけないの。」

いちご「…ごめんなさい。」

姫子「埋めてあげよっか…」

そう言って、姫子は植木の根元に穴を掘って、
動かなくなった蝶を置いて、土をかぶせてやっていた。

いちごには、何故土に埋めるのか分からなかったが、
その場に置いておくよりはずっといいのだろう、と思っていた。

姫子が蝶を埋め終わると、いちごはさっきから気に掛かっていたことを俯きながら、か細い声で聞いてみた。

いちご「今ので私のこと、嫌いになった?」

姫子「ううん。 そんなことないよ。」

いちご「でも私…取り返しの付かないことを…」

そう言って、いちごが蝶を潰した指を見たとき、
その指からかすかにハーブのような香りがすることに気がついた。
この香りが、蝶の魂のようなものなのかな、といちごは思っていた。



222 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:11:05.28 ID:UaMk8EUo

姫子「そうね…でもまた同じことをしようって、思わないでしょ。」

いちご「もうしない。」

姫子「それが人間なんじゃないかな?
   間違いを犯すけど、それを間違いだって気づくことができて、二度と繰り返さない。」

いちご「…」

姫子「あたしだって、数えきれないくらい、取り返しの付かない間違いを犯してきているんだろうし…」

いちご「…そうなの?」

姫子「そうよ、そんなあたしのこと、嫌い?」

いちご「ううん。」

姫子「でしょ、だからあたしも、あなたが一つ間違いを犯したからって、嫌いになったりしないよ。」

そこまで聞いて、ようやくいちごに笑顔が戻った。
それを見て、姫子は感想をストレートに言葉にしてみた。

姫子「フフフ…あなたやっぱり、可愛いね。」

いちご「…/////////」

それを聞くやいなや、いちごはまた、俯いてしまった。



223 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:11:37.66 ID:UaMk8EUo

唯は、目の前の敵に、梓と協力して当たっている。
敵と言っても、憂と律達の戦闘データから作り上げられた特別機の模倣品である。
それでも、戦い方の癖なんかまで、
結構正確にコンピューターが再現してくれるため、訓練としてはバカにできたものではない。

梓「きゃっ!」

唯「あずにゃん、ファンネルだよ!! シールド!!」

梓「はいです!!」

唯が、散弾を撃つ。

梓「攻撃が止みました! ファンネル撃墜!」

唯「まだいくつ持っているか分からないよ! 気を抜かないで!!」

梓「唯先輩、後ろ!!」

唯「来た!!」



224 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:12:20.21 ID:UaMk8EUo

特別機を型どったCGが唯にビームライフルを連射する。

唯「正確な射撃だ!! あずにゃん、散弾!!」

梓「はいです!!」

敵の形をしたCGが、散弾の有効範囲に入らないように大きく回避機動をとった。
それは、大きな隙になる。

唯「今だ!! あずにゃん、突っ込むからライフルで掩護して!!」

梓「はいです!!」

唯のジェガンがサーベルを発振して突っ込む。
敵を型どったCGはライフルを連射する梓の方に釘付けだ。

唯「憂の仇! もらったよ!!」

斬りかかろうとしたとき、敵は唯の方に向き直り、そのまま格闘戦に移行した。
恐ろしい反応速度である。
唯は信じられなかったが、
これは実際戦闘で敵がとった行動を基に作り上げられたシミュレーションなのである。



225 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:12:55.82 ID:UaMk8EUo

梓「私も行くです!!」

梓もサーベルに持ち替え、ふたりがかりで格闘戦を行う。
しかし2機は、今一歩攻めきれない。

梓「あっ!!」

梓の機体が攻撃を受ける。
ファンネルだ。
すぐに撃墜と判定され、梓のジェガンはシミュレーターを終了させた。

唯「あずにゃん!! このォーっ!!」

突っ込むと、敵の姿がモニターから消え、すぐに唯のシミュレーターも終了された。

唯「また、勝てなかった…」

梓「もう3時間もぶっ続けでやってますよ、一旦休憩しましょう。」

唯「そうだね…」

梓「ムギ先輩がお茶を入れて待ってくれているそうです。」

二人はフラフラとコックピットを出て、休憩室へ入っていった。



226 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:13:41.61 ID:UaMk8EUo

紬「はい、お茶。」

唯「ありがとう、ムギちゃん。」

梓「頂きます。」

美味そうにお茶をすする二人を見て、紬が口を開いた。

紬「今回はどうだったの?」

唯「また負けちゃったよ。 すっごく悔しい。」

紬「りっちゃんも交戦したとき、
  すごく強かったって言ってたけど、やっぱりニュータイプなのかな?」

唯「そうだと思う。」

梓「反応速度が尋常じゃありません。
  シミュレーターで敵機の性能を割り出して、
  同等のものを作って操作してみたんですけど、ジェガンより機動性が低いんですよ。」

紬「そうなの?」

梓「ええ、びっくりしましたよ。
  そんな機体をあそこまで操るなんて、とても人間技じゃありません。」

素早い反応速度は、サイコミュ試験型に搭載されている
サイコ・フレームの影響もあるのだが、梓達にそんな事は分からない。



227 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:14:17.14 ID:UaMk8EUo

唯「でも、必ず勝ってみせるよ。 もう少しで何とか形になりそうなんだよ。」

梓「ですね!」

紬「和ちゃんも言ってたけど、あまり根を詰めないでね。
  ロンデニオンに入港したら、一度みんなで上陸しましょう。」

唯「うん、そうしようか!」

梓「そういえば律先輩達は…?」

紬「二人と同じことをやっているわ。 気がつかなかった?」

唯と梓は、ハンガーに固定されている律と澪のジェガンに目をやった。

紬「二人も、あの特別機を倒すためにシミュレーターで小隊訓練しているの。
  憂ちゃんの仇を取りたいのは、唯ちゃん達だけじゃないってことね。」

唯「そうなんだ…」

梓「頼もしいですね!」

紬「ちなみに、私達もシミュレーター訓練するときは必ずあの特別機を敵機に混ぜて行っているわ。」

紬「必ず、私達の手で憂ちゃんと曽我部先輩の仇を討ちましょう!!」

唯梓「おーっ!!」



228 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:14:52.32 ID:UaMk8EUo

無重力用の食器を片付けて、解散する。
片付けているさい、唯は紬の表情が少し陰っているのを見逃さなかった。
妹を失った唯は、同じような雰囲気をまとったものに対して敏感になっていたのだ。

梓が部屋に帰ったのを確認してから紬を追いかけて、聞いてみる。

唯「ムギちゃん、どうしたの?」

紬「唯ちゃん…何が?」

唯「ムギちゃん、なんか変だったから…落ち込んでいるって言うか…」

そこまで聞いて、紬の目に涙が溜まっていった。

紬「ここじゃなんだから、私の部屋に入って。」

唯は、促されるまま紬の部屋に入っていった。



229 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:15:37.31 ID:UaMk8EUo

部屋に入ると、紬の目から涙が溢れ、無重力に漂った。

紬「私、唯ちゃんに謝らなきゃいけないの…」

唯「え…どうしたの?」

紬「憂ちゃんを死なせたの、わたしかも知れないの…」

その言葉に、唯は目を丸くして問いかける。

唯「どうしてムギちゃんが…?」

紬「さっき和ちゃんから聞いたんだけど…これは唯ちゃんには話すなって言われたんだけど…」

紬「出撃前にね…憂ちゃん、艦長にMS部隊に職域変換したいって、お願いしていたらしいのよ…」

唯「…」

紬「それを艦長は、和ちゃんに相談したかったらしいんだけど、
  私、艦長と和ちゃんが仲良くしてるの見るのが嫌だったから、
  和ちゃんに艦長に近づかないように言ってしまったの…」

紬「もし、和ちゃんが艦長に会って、その話を聞いていたら、
  憂ちゃんが無理して出撃することが無かったかも知れないって思うと、わたし辛くて…」

唯「ムギちゃん…」

紬「唯ちゃん、ごめんなさい…ごめんなさい…」



230 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:16:04.26 ID:UaMk8EUo

紬は、その場に膝を折って泣き崩れた。
今まで溜め込んでいた辛さが、一気に彼女に押しかかってくる。
そんな紬に、唯が優しく語りかけた。

唯「ムギちゃんのせいじゃないよ…」

紬「…唯ちゃん…」

唯「憂は、あれですごく頑固なんだよ。
  だから何がどう変わっていても、あの時出ていたと思う。
  ムギちゃんがそんな風に自分を責める必要はないんだよ。」

紬「唯ちゃん、ありがとう…」

唯「わたしこそ、ごめんね。
  ムギちゃんがそんなに苦しんでいたの。気づいてあげられなかった…。」

唯「みんなで力を合わせて、憂の仇を討とうね。」

紬「うん…頑張りましょ…私達なら、出来るわ…」

紬は、心のなかにわだかまるものが小さくなっていくのを感じていた。
しかしそれは完全には消えず、罪の意識となって心の隅に留まった。

それが、人が人である理由だと、紬は思った。



231 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:17:31.27 ID:UaMk8EUo

民間のホテルだったものを接収した宿舎に、姫子といちごは帰ってきていた。
姫子の部屋の前まで、いちごが付いてくる。

姫子「また、明日ね。」

いちご「…」

姫子「どうしたの?」

いちご「…何でもない。」

姫子「…じゃあ、また明日」

いちご「…ん。」

いちごは、とぼとぼと自室に帰り、冷えたベッドに潜り込んだ。

いちご「独りは、嫌。」

いちご「早く、明日に…」

毛布をかぶっても、温もりが今ひとつ足りないような気がする。

いちご「…寒い。」

姫子の笑顔を思い浮かべながら、目を閉じた。
そうしたら、少し暖かくなったような気がした。


第七話 スウィート・ウォーター! おわり

次回は第八話 愚行!




232 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:31:12.64 ID:S0/2sYDO

参ったなムギちゃん死ぬ気満々だよ。





233 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 21:59:36.11 ID:UaMk8EUo

そういうふうに読めてしまうのは、きっと俺が今まで殺しすぎたせいだ。

ゴメン。




234 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/06(土) 22:40:17.99 ID:S0/2sYDO

でもその一方で次は何を見せてくれるのか期待してる自分も居る、今回の姫いちデートは良かったぜ。



235 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/07(日) 03:57:02.74 ID:dbaDrgso

鬱パートじゃない話の見せ方がうまくなっている気がする。引き込まれた
おつ







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唯「CCA!」#第七話 スウィート・ウォーター!
[ 2011/07/08 22:42 ] ガンダム | 逆襲のシャア | CM(0)

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