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唯「CCA!」#第十話 天に火を噴くもの! 【ガンダム】


ニュー速VIP避難所(クリエイター) より

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1288440551/

唯「CCA!」#index




284 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:26:20.69 ID:bWtwiBEo

第十話 天に火を噴くもの!

ブリッジは、緊張でパンパンに膨らんだ風船のようになっていた。

艦長「第一波ミサイル、発射用意だ!!」

艦長の号令で、それに穴が開いたようにせわしなくブリッジが動き出した。

砲手「第一波ミサイル、発射用意!!」

通信手「じ後、管制を戦闘ブリッジへ移行します! ミノフスキー粒子、戦闘濃度散布!!」

副長「総員、有視界戦闘用意!! 監視機器を作動させろ!!」

レーダー手「…ミノフスキー粒子散布完了! 監視機器、良好です!!」

艦長「…3・2・1 第一波ミサイル、発射!!」

砲手「第一波ミサイル、発射!!」

ラー・チャターの前部ミサイル発射管から、次々にミサイルが発射される。
旗艦ラー・カイラムによって統制された艦隊すべての艦が、
同じようにミサイルを発射し、その針のような航跡がアクシズへ殺到した。





285 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:26:49.76 ID:bWtwiBEo

戦闘開始の雰囲気は、MSデッキにも伝播していた。

通信手「MS隊各員、発進用意! 繰り返す MS隊各員は、発進用意!!」

律「澪、私らは第二波だ! 大丈夫か!」

澪「ああ、もう怖くない!」

唯「あずにゃん!!」

梓「やってやるです!!」

和「いよいよね!」

紬「必ず…帰ってくる。」

純「真鍋先輩のウエディングドレス姿見るまでは死にませんよ!」

和「こんな時にふざけないでよ!/////////」



286 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:27:19.65 ID:bWtwiBEo

戦闘中はブリッジのやり取りが艦内放送となり、艦内のどこにいても聞こえるようになっている。

通信手「デッキ内減圧5分前! 作業員はノーマルスーツの点検!」

艦長「第二波ミサイル、発射用意!!」

和は、艦長の声を聞いて、心がくすぐられているような気持ちになった。
ミサイルが次々に発射される中、出撃前独特の重苦しい緊張が、MS隊のメンバーにまとわりついてくる。
純が、その緊張を振り払うように、冗談を言った。

純「真鍋先輩、艦長の声、凛々しいですね!」

和「ハァ…しつこいわよ!」

和は、呆れて物が言えないようなふりをしながら、少し誇らしい気持ちになっていた。



287 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:27:48.77 ID:bWtwiBEo

最初に敵を感知したのは、いちごだった。

いちご「…来る!」

その声に、全員が防御の態勢を取る。

潮「おい、全然見えないよ、本当に…」

来るのか? と潮が言おうとしたときに、前方に瞬くミサイルの光芒が出現した。
アクシズから出た、赤い機体がMS部隊に命令する。
総帥の専用機だった。

シャア「MS部隊は、アクシズの北弦より攻撃! 味方にやられるな!」

信代「言われなくったって…! 打ち落とすよ! ノズルはやらせない!!」

MS部隊が前に出て、ライフルで次々にミサイルを落としていく。
アクシズ付近からは、艦艇がメガ粒子砲や対ミサイル粒子弾で対抗している。

エンジンのノズルは、無傷のままだ。



288 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:28:19.80 ID:bWtwiBEo

信代「相手がMSじゃなけりゃ、ちょろいもんさ!」

と、信代が言った瞬間、ひときわ大きな火球がアクシズを照らし出した。

姫子「何…あれ…?」

いちご「核爆発…。」

慶子「あんなのが当たったら、ノズルが一発でおジャンになっちゃうじゃない!」

信代「敵も馬鹿じゃないってことさ! 第二波もきっと核混じりで来るよ! 全力で阻止する!!」


まだ、戦闘は始まったばかりだが、たった一発で任務成功を脅かす核ミサイルの存在は
アクシズのノズルを守る信代達にとって、大きなプレッシャーとなる。
それが、知らず知らずのうちに疲労を誘発するのだ。

いちご「…第二波…来る!」

そんな中、敵を素早く察知し、少しではあるが
行動の余裕を与えてくれるいちごは、信代達にとって女神のような存在であった。

信代「撃ち落せ!」

ミサイルが撃ち落されるときに発する無数の光が、アクシズの前面に、帯のように広がった。
黙って見れば、それは美しい光景だったが、そんなものをまじまじと見る余裕は、誰にもなかった。



289 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:28:45.43 ID:bWtwiBEo

艦は、敵MSが展開中の宙域に近づきつつあった。
艦長は、この言葉を発するのが、一番嫌だった。

艦長「ミサイル第四波発射後、MS隊、第一波、出せ!」

砲手「第四波ミサイル、発射!」

正面のディスプレイに映る顔を見て、ドキリとする。

和「第1編隊、出ます!」

艦長は、ゴクリとつばを飲み込んだあと、

艦長「必ず、帰って来い。」

と言った。

和が笑顔で返事をしたあと、彼女を乗せたジェガンは射出され、
ベース・ジャバーに飛び乗って戦闘宙域に消えていった。



290 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:29:11.80 ID:bWtwiBEo

和は、前にも同じような光景を見たことがある、と思った。

和「…火が付いた…!?」

ひときわ大きな光がミサイル爆発の間に見え隠れする。
核パルスの光である。

唯「でもフィフス・ルナの時と違って核ミサイルで阻止できる! まだあきらめちゃいけないよ!」

梓「そうです!! 止めに行くです!!」

和が立ち直った唯を徹底的にしごいていたので、彼女が編隊長として、唯の小隊が麾下についていた。
紬と純の小隊は、艦隊直掩である。
彼女たちはもう、誰と誰が組んでもチームの形になる位の練度には達していた。

和「…見えた! 離脱!!」

その号令と共に、ベース・ジャバーからジェガンが離脱し、
空になったベース・ジャバーがそのまま敵に突っ込んでいった。
戦闘、開始である。

叩き込まれたチームワークで、
和が囮になり、梓が追い散らし、唯が直撃を浴びせ、瞬く間に1機のギラ・ドーガを撃墜した。

和「ノズルに直接攻撃をかけるわ!! 艦隊は無視!!」

敵を落としながら、3機はノズルに近づいていく。
その方向には、憂を殺したあの特別機が待ち受けている。



291 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:29:37.07 ID:bWtwiBEo

アクシズの異変は、ラー・チャターもすぐにキャッチした。

副長「あ…アクシズに火が入りました!!」

艦長「んなこた見りゃ分かる! 第五波ミサイル発射!」

砲手「第五波ミサイル、発射!!」

艦長「戦闘宙域に突っ込むぞ! 総員、第一戦闘配置!!」

通信手「第一戦闘配置!!」

艦長「ダミー放出! 艦隊戦用意!! 回避運動始めろ!!」

操舵手「了解!!」

艦や岩の形をしたダミー・バルーンが次々に膨らんでいく。
そしてそれは、すぐに敵の砲火にさらされて破れ始めるのだ。
ダミーの風船に敵の攻撃が当たるたびに、艦長はひやりとする。

目の前に、MSの航跡が互いの後ろをとろうとくるくると円を描いているのが幾つも見える。
それに混じって、爆発の光も見えるのだ。

艦長「和、必ず帰ってこいよ。」

艦長は、誰にも聞かれないように、独り、呟いた。



292 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:30:03.16 ID:bWtwiBEo

核パルス推進の超大な光を目の当たりにして、防衛にあたっていたMS隊は軽い興奮を覚えた。

潮「エンジン、点火したよ!!」

信代「よっしゃ! そのまま、行っけー!!」

姫子「気を抜かないで!!」

姫子がそう言うやいなや、また前方で核ミサイルの爆発が起こった。
興奮が一気に冷める。

いちご「敵MS隊、接近!」

その声に、MS隊が信代を中心にしっかりと隊形をとり直した。
次の瞬間、いちごの機体が飛び出して、2機のジェガンと交戦状態に入った。

姫子「若王子さん!」

姫子が掩護に向かおうとしたとき、2機のジェガンは、
いちごの機体から放出された2基のファンネルにエンジンを撃ちぬかれて爆散していた。
その隙に、いちごはライフルでまた1機、撃墜している。

信代「…すげえ…。」



293 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:30:29.54 ID:bWtwiBEo

姫子は、それを見てマズイと思った。
また、いちごが頭痛に苦しむかも知れないのだ。

姫子「若王子さん、サイコミュは…」

いちご「問題ない!」

いちごは姫子の心配をはっきりと言葉で制した。
姫子は、いちごが他の仲間に心配を掛けたくないのだろう、と思って言葉を変えた。

姫子「若王子さんだけに負担を掛けないで、私達も前に出るわよ!!」

信代「言われなくったってね!!」

潮「ちょっと遅れをとっただけだよ!!」

慶子「あいつだけに、いいカッコさせないよ!」

目の前に、またジェガンの編隊が出現する。
信代達が前に出ようと思った瞬間、2基のファンネルが1機のジェガンを爆発させた。



294 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:30:56.53 ID:bWtwiBEo

信代「やるじゃないか。」

信代が、ニヤリと笑って軽口でいちごを励ました瞬間、
打ち上げ花火のような光のシャワーがファンネルにやられたジェガンの残骸を消し飛ばしていた。

信代「MS戦に、あんな細かい散弾を持ってくるアホがいるのかい!?
   そんなんでやられるほどギラ・ドーガはヤワじゃないよ!!」

その軽口に、いちごが深刻に返答する。

いちご「…ファンネルを、やられた。」

信代「は?」

いちご「奴らは、広範囲を制圧できる散弾でファンネルを無効化しようとしている。」

信代は、そのやり取りですべてを理解した。

信代「せこい手を使いやがる!! 潮、慶子、散弾を撃つジェガンを黙らせな!!」

潮慶子「了解!!」

通常兵装のジェガンの群れに混じってバズーカを背負ったジェガンの3機編隊が見える。 
1機はバズーカを手に装備している。 さっき撃ったのはこいつだろう。
しかし、その他にもジェガンが居る。



295 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:31:49.08 ID:bWtwiBEo

慶子が一瞬、通常兵装のジェガンに目移りした瞬間に、
バズーカを右肩部のウェポンラッチに接続したジェガンが2機、
慶子のギラ・ドーガを取り囲み、ビームで撃ちぬいていた。

潮「飯田さんがやられた!! バズーカ装備の奴ら、動きが妙にそろってる!!」

いちご「バズーカを潰せば…」

いちごはさらにファンネルを2基放出し、バズーカを手持ちにしているジェガンの方に飛ばした。

いちご「行け!」

バズーカを、2方向から細いビームが溶断する。
次の瞬間、さっきまでバズーカを持っていたジェガンがシールドを構えた。

いちご「…そんなもので!」

いちごは、ファンネルを防ごうとしているのだと思い、ファンネルをそのジェガンの斜め後ろに移動させる。
その際、ビームライフルでバズーカを持った他のジェガンを相手にするのを忘れてはいない。

しかし、あろうことか残りの1機が
シールドで防御しているジェガンに遠慮無く散弾を浴びせかけていたのである。
シールドは、散弾を防ぐ為のものだったのだ。
この散弾で、さらに2基のファンネルを損失した。



296 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:32:24.62 ID:bWtwiBEo

いちご「…!」

ファンネルは残り2基、と思った瞬間、
機体右側に殺気を感じ、鈍足な機体にムチを打って回避機動を取らせる。

いちご「…来る!」

機体右側に衝撃が走り、肩のアーマー型コンテナに格納されていたファンネルが使用不能になった。
また散弾だ。 ファンネルは、残り1基。

その時初めて、いちごはこの統制された動きの3機が、
自分に向けて猛烈な殺意を抱いていることに気がついた。

ライフルでいなすが、3機はまるで一つの意思のもとに動いているように
別れてはひとつになり、いちごに殺気と攻撃を向けてくる。

いちご「…私を…憎んでいる…?」

この時いちごは初めて、軽くではあるが敵に対して恐怖の念を抱いていた。



297 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:33:18.97 ID:bWtwiBEo

梓のバズーカは、ファンネルで破壊された。
しかしそんな事より梓は、唯の攻撃が苛烈になってきているのが、心配だった。
梓と和の2機が何とかカバーしているが、これ以上熱くなられると、チームワークを乱しかねない。

梓「唯先輩、私達と動きを合わせて!」

唯「分かってるよ!!」

憂の仇に向けて、ライフルを連射する。
敵はヒラリヒラリとそれをかわしている。
和が先回りして、後ろから放ったビームも、敵はかわしているのだ。

唯「憂の仇…憂の仇…」


レシーバーに、念仏のような唯の声が聞こえる。
それは、梓にとって恐怖でしかない。

梓「唯先輩!! 訓練を思い出して!!」

唯「あずにゃんうるさいよ!! 黙ってて!!」

さっきから、目の前の敵に散弾以外の攻撃は一発も命中していない。
散弾では、ファンネルを潰せても、MSを撃墜することは難しい。

3機で当たって、1機の敵を仕留められないという事実に、さすがの梓も焦りを感じ始めて来ていた。

和「落ち着いて! 敵は確実に疲れてきているはずよ! 持久戦に持ち込めれば仕留められるわ!」

梓「はいです!」

和の言葉が無ければ、梓も自分を見失っているところだった。
唯も、少し落ち着きを取り戻したらしい。

梓「3機で、一つの仕事をする…!」



298 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:33:49.76 ID:bWtwiBEo

3機が連携しているからこそ敵を落とすこともできるが、個々の練度はそう高いわけではない。
フィフス・ルナの時、一度落とされそうになっている梓はそれをよく知っていた。

梓「データは、データなんだから…憂なんか、頼りにしないんだから…」

憂のデータで、ジェガンの動きは格段によくなっているものの、梓はそれを当てにしたくなかった。

憂に、負けてしまうような気がしたからだ。

和「唯、左に回って!」

唯「了解!!」

和が上手く編隊を誘導して、他の隊の味方機から離れすぎないようにしてくれている。
悪く言えば、他の味方機を盾にしているのである。
3機には、MS隊の先頭を切るだけの腕が無いのだ。



299 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:34:22.44 ID:bWtwiBEo

梓たちの戦果は、状況判断力と、チームワークだけで
何とか持ちこたえている不安定なものなのである。
その危ういバランスが崩れたら、各個に撃破されるだけだ。

唯「憂の仇…憂の仇…」

また唯が熱くなっている、と梓は思った。
心臓が萎縮し、冷や汗が頬を伝った。

憂が、唯を自分のところに引きこもうとしている。
唯が憂に取られてしまう、と梓は感じていた。

梓「憂、お願い…唯先輩を連れて行かないで…。」

梓の祈りの声が、彼女のノーマルスーツのヘルメット内に響いた。



300 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:35:05.05 ID:bWtwiBEo

敵の攻撃は激しさを増してくる。
姫子は今まで、ジェガンを2機撃墜している。
しかし、それでも目の前にまたジェガンが迫ってくる。

姫子「…そんなに数は多くないはずなんだけど…!」

姫子のサーベルがジェガンを捉えた、と思ったが、敵の右腕を斬り落としただけだった。
もしかしたら、疲労がたまってきたのかも知れない。
敵が後退した隙を付いて、いちごを探す。

姫子「若王子さん…!」

いちごの赤い機体に、3機のジェガンが絡み付いている。
それを見て、姫子の中に怒りが湧き出してきた。

姫子「どうして…あの娘ばかりを…」

蔓草のように纏わり付くジェガンの機動を読み、
射線をくぐっていちごの機体は何とか大した損傷もなく健在だった。
しかし、敵の苛烈な攻撃は、いちごに反撃の機会を与えていない。

姫子「…若王子さんばかりを、狙うのよ!!」



301 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:35:33.64 ID:bWtwiBEo

相手が腕のいいパイロットと見るや、
チームワークでその動きを封じ、撃破しようというのは戦いの常套手段ではあった。
しかし、いちごに対して過剰に思い入れのある姫子には、それが別の光景に見えていた。

姫子「今助けに行くわ!!」

何故、彼女をいじめるのだろう?
今だって、3機も彼女に纏わり付いている。
目立つ機体に乗っているからって、ファンネルを使えるからって、彼女は特別でも何でもないのに。
ただの寂しがりな、女の子なのに…。

姫子は目の前の光景に、そういった理不尽さを感じていたのである。
もしかしたら、敵パイロットのいちごに対する執念のようなものをも感じていたのかもしれない。

ビームマシンガンでいちごを掩護しようとしたとき、また姫子の目の前にジェガンが現れた。

姫子「邪魔をしないで!!」

焦る気持ちが姫子の攻撃を散漫なものにする。
しかし、その気迫は目の前の敵を追い詰め、傷付け、ついには撃破した。



302 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:36:04.09 ID:bWtwiBEo

姫子「若王子さん!!」

もうすぐ、若王子さんに手が届く。
今度はあたしが、助けてあげられる。

彼女は、いつもああやって独りで全部を背負い込んで…孤独に戦っていた。
今だって3機を相手にして、誰かに助けを求めることすらしないではないか。
でも、そのたびに苦しんで、無理をして…きっと辛い思いをしているに違いない。
もしかしたら、怖くて逃げ出したいのかも知れない。

それにあたしは、気がついた。
だから、手を差し伸べてあげる義務がある。
いや、義務とかじゃない。 助けてあげたいんだ。

人の鋭敏な感覚と、発達した感性は、そうやってお互いを思いやり、助けあうためのものではないのか。

姫子「あたしが、助けてあげる!! 守ってあげる!!」



303 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:36:32.41 ID:bWtwiBEo

あの3機のジェガン達は、なんなのだろうか?
さっきから、執拗に若王子さんを追い掛け回して、自分たちのことを卑怯だと思わないのだろうか?
ああやって、多数の敵に追い掛け回される彼女の気持ちを、きっと想像すら出来ないのだろう。

姫子「あんな奴ら、すぐにあたしが追い返してあげるからね!!」

姫子の心は、うさぎを追う猟犬のような3機のジェガンに対する怒りで飽和していた。

しかしその怒りと、早くいちごのもとに行ってやりたいと焦る気持ちが、
姫子の機動を単調なものにしていることに、彼女は気づいていなかった。



304 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:37:02.87 ID:bWtwiBEo

艦長は、通信手の言うことを聞き逃した。
さっきから情報が次から次へと押し寄せてくるのだ。

艦長「あん? 何だと!?」

通信手「右弦側から熱源多数、敵艦隊と思われます!!」

艦長「クソ! ルナ2からの増援か!?」

通信手「そう思います!! ラー・カイラムから、第二波MS隊の出撃要請!!
    艦隊は直掩のみで持たせるようにとのことです!!」

艦長「田井中!! 出ろ!!」

律「了解!!」

艦長「琴吹、いいな!!」

紬「持たせてみせます!!」

さっきから、大して時間は経っていない。
それでも艦長は、もう何時間も戦闘を行っているような錯覚に陥っていた。

そして、永遠に戦いが続くのではないかと、絶望しそうになるのだ。



305 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:37:30.99 ID:bWtwiBEo

カタパルトに、律のジェガンが固定される。

律「田井中律、いっくぜー!!」

カタパルトで加速され、敵の居る宙域に投げ出される。
続いて、澪も射出される

澪「秋山澪、イクッ!!///」

2機は、第二波のMS隊と共に、アクシズに向かう艦隊の足を止めに前進する。
澪が、不安そうに律と回線を開いた。

澪「唯達、大丈夫かな?」

律「あんだけ訓練をやってきたんだ! そう簡単に落とされたりしねえって!」

澪「そうだな! みんなで、生きて帰るんだもんな!」

律「澪、敵だ!!」

敵MSの航跡が、クイ、とこちらに曲がってきた。
訓練通り、ここで散開。
散開した間隙を、ビームが抜けていった。
律たちの正面でも、戦闘が始まったのである。



306 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:38:49.70 ID:bWtwiBEo

艦隊は、重要な局面を迎えようとしていた。
本命の核ミサイル6発を含む第六波ミサイルを、アクシズに向け発射しようというのである。

艦長「いよいよ本命の第六波だ!!
   ブライト司令が怪しげな筋から入手した虎の子の核ミサイル6発で、アクシズは粉々になるぞ!!」

ブライトが15発の核弾頭を入手した、という情報だけは艦長たちにも知らされていたが、
それがどこからのものなのかは伏せられていた。
違法に入手したものだろう事は誰の目にも明らかだったが、それを咎めるものが居るはずもなかった。

艦長「第六波ミサイル、発射だ!!」

砲手「第六波ミサイル、発射!!」

艦長は、これで終わってくれ、と、心のなかで何度も祈っていた。



307 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:39:32.55 ID:bWtwiBEo

和は、時間を確認し、目の前にミサイルの航跡が現れるのを見て、とっさに叫んでいた。

和「本命の核ミサイル群が来るわ!!」

和がそう言うやいなや、今までミサイルの航跡があった場所に、六つの大きな火球が姿を現した。
和は内心舌打ちをした。
核攻撃が、何者かによって一度に阻止されたのである。

しかし、心を動かしている暇は与えられない。
赤い特別機は、まだ健在である

和「分が、悪いかも知れないわね…」

ルナ2からの敵艦隊と、こちらの第二波も宙域に合流し、戦場は混沌とし始めてきている。



308 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:40:15.03 ID:bWtwiBEo

信代は、何度も舌打ちを繰り返していた。
主兵装であるランゲ・ブルーノ砲が使い辛い状況だったからである。

信代「ちっ、こう混戦になっちゃあ、仕方ないね!」

敵味方が混じり合う前は、接近信管付きの榴弾で弾幕を張ることもできたが、
混戦になってしまえば味方に当たる可能性もあるため、弾幕は張れない。

モンロー効果を利用した対装甲用榴弾もあるにはあるが、弾速も遅く、MS相手には使い辛い。
これは対艦用の弾薬で、MS相手には、
同じような弾薬であるシュツルムファウストを使ったほうがずっと効果的であった。

徹甲弾で敵MSを何機か落としたが、弾数がすでに残り少ない。
おまけに砲身の長いこの武器は、接近戦では取り回しが著しく悪かった。

信代「対艦戦が、出来ればね…」

潮「予備のマシンガンをあげるよ!! 受け取って!!」

信代「すまん! 恩に着る!」

阿吽の呼吸で、僚機の潮からビームマシンガンを受け取ったが、
ランゲ・ブルーノ砲を投棄することはしなかった。
敵が引いたら、また榴弾をお見舞いできるからである。



309 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:40:49.33 ID:bWtwiBEo

ランゲ・ブルーノ砲を機体後方に格納すると、釣竿を担いでいるようにも見える。

信代「ホントに間抜けだね! 大は小を兼ねるってのは、嘘だ!」

潮「仕方ないよ! 長距離砲だし!」

さっきから、姫子達とははぐれてしまっていた。
潮からもらったビームマシンガンは使いやすかったが、
信代はそのチマチマしたビームの光跡に、違和感を拭いきれなかった。

信代「艦を、やりたいねぇ…思いっ切りさ…」

フラストレーションのこもった信代の呟きは、戦場の喧騒に紛れて、潮には聞き取れなかった。



310 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:41:18.85 ID:bWtwiBEo

艦も、敵の攻撃にさらされていた。
ルナ2からのネオ・ジオンの援軍である。

数は多く無いものの、艦隊直掩も同じように数が少ない。
そして、攻める方と、艦を守っている方では、後者のほうが圧倒的に不利である。

純と紬はいっぱいいっぱいだった。

紬「右弦側!?」

純「艦をやらせるわけには行かないんだから!」

純のジェガンが艦を狙うギラ・ドーガに向けてライフルを連射した。
紬は掩護に行きたかったが、自分の前にも敵が迫っていたため、それはかなわなかった。

純「艦橋部!?」

純は、ギラ・ドーガが1機、艦橋部の目前に迫るのを見た。
シールドに搭載したシュツルムファウストを構えている。

純「艦長にもしもの事があったら、真鍋先輩が…」

純は、とっさにギラ・ドーガと艦橋部の間にジェガンを滑り込ませていた。



311 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:41:44.53 ID:bWtwiBEo

シュツルムファウストが、発射される。
シールドごと、左手を持って行かれた。

もう一発。
機体を守るものは、もうない。

ギラ・ドーガの後ろに、サーベルを振り上げた紬のジェガンが見える。

もう艦は、大丈夫。

純「艦長、ちゃんと真鍋先輩を、大事にしてくださいね。」

純は、ゆっくりと目を閉じた。



312 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:42:19.09 ID:bWtwiBEo

艦長は、艦をかばうように爆散したジェガンを、唖然と見ていた。

艦長「おい…あれは誰だ…?」

通信手「鈴木…少尉です…」

艦長「鈴木だと…?」

艦長の脳裏に、純に手を焼かされてきた日々の記憶が蘇ってきた。

艦長『お前、即応部隊に配備されたからって、クサってるらしいな。』

純『当たり前じゃないですか!
  地球のために命なんか賭けたくないですよ! お気楽なコロニー勤務が良かったです!』

艦長『命が惜しいならなんで軍隊なんか入ったんだよ!』

純『資格を取るためですよーだ!! すぐに辞めてやりますからね!!』



313 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:42:50.95 ID:bWtwiBEo

艦長『今日はましな顔してるじゃないか。』

純『面白い事、気づいたんですよ!』

艦長『何だ?』

純『艦長、真鍋先輩のこと、好きでしょ?』

艦長『…分かるのか!?』

純『私が恋のキューピットをやってあげましょうか?』

艦長『二つ返事で頼む!!』

純『はいはい。』



314 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:43:18.93 ID:bWtwiBEo

艦長『最近は楽しそうに勤務しているじゃないか?』

純『艦長と真鍋先輩見てると面白いんですよ!』

艦長『私は真面目なんだ! 面白いとは何だ!!』

純『中学生の恋愛見てるみたいですよ~!』

艦長『貴様、張り倒すぞ!!』

純『じゃあ協力してあげない!』

艦長『すみませんでした。』



315 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:43:51.39 ID:bWtwiBEo

純『艦長、今日は暗いですね。 どうしました?』

艦長『失恋した。
   真鍋少尉に嫌われるようなこと、言っちまったんだ…正直者は、バカを見るんだよ。』

純『エッチさせてくれ、とか言っちゃったんですか?』

艦長『アホタレ! 違う!!』

純『ふうん…それで真鍋先輩、食事の時…
  そうだ、簡易休憩室に居て下さい! きっと誤解が解けますよ!!』

艦長『誤解だあ?』

純『私は、恋のキューピットですから! 休憩室で待っていてくださいね!!』



316 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:44:22.27 ID:bWtwiBEo

艦長「あいつが…あんなことするわけ無いだろ…資格取るために軍隊入った…あいつが…」

通信手「艦長…ラー・カイラムから、撤退命令がでています。」

艦長「…信号を、出せ。」

艦長「…畜生…くそったれ…。」

艦の周りに、もう敵はいなかった。
艦長は、俯いている。

副長は、泣いているのかも知れない、と思ったが、確認はしなかった。



317 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:44:54.52 ID:bWtwiBEo

律の小隊は、戦場の異変をすぐに察知していた。
無駄な交戦はせず、唯たちと合流しようとアクシズ付近まで流れてきたのである。

律「味方が、νガンダムを先頭にぼちぼち引いていくぞ!」

艦の方角に、発光信号が瞬いた。

澪「信号弾だ! 後退だぞ!」

律「核ミサイル、阻止されちゃったもんなー!」

戦闘が終結しかけている戦場に、激しい戦闘の火線が見えた。

律「おい、あれ!」

澪「識別信号、和の編隊だ! 後退命令に気づいてないのか!?」

律「行くぞ!!」

2機は、ポツポツと後退を始めた味方機の流れに逆らって、まだ戦火の燻る宙域にジェガンを突進させた。



318 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:45:39.60 ID:bWtwiBEo

再起不能かと思われた唯は、憎しみによって立ち上がった。
しかし、極端な感情は、諸刃の剣となりうる。

唯は、憎悪に飲まれそうになっている。

和は、痛いほどそれを感じていた。いや、実際、心が痛かった。 
唯をけしかけたのは艦長だったが、和が提案しなければ、唯は今頃ロンデニオンの療養所だったからだ。

唯「当たれ、当たれ、当たれ当たれ当たれ当たれ!!!!」

梓「唯先輩、落ち着いて!!」

唯は、もう限界かもしれない。
和の頭に、後退という言葉がよぎった。
核ミサイルをことごとく防がれ、本隊はもう一度作戦を立て直す必要に迫られるはずだ。

戦闘はもう、そう長くはない。
そう、和が思った瞬間、動きのいいギラ・ドーガが編隊の中に突っ込んできた。

和「唯、梓ちゃん!! 正面のギラ・ドーガ!!」

こう、号令するだけで、編隊の2機は即座にターゲットを変更する。
訓練通り、和がライフルでギラ・ドーガに注意を向けさせ、
唯と梓の機体がその後方から、挟みこむように包囲した。

終わりだ。
迂闊な敵だな、と和は思った。



319 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:46:08.20 ID:bWtwiBEo

頭痛に耐えながら、いちごは3機のジェガンを相手にしていた。
頭痛が心身を蝕んでいる状態で戦闘が長時間続くと、さすがにこの数の敵はマズイ。
そう思っていると、レシーバーに、聞きなれた声が入ってきた。

姫子「若王子さん! 助けに来たわ!!」

その声とともに、自分に向かっていた殺気がスッ、と引いていく。
嫌な予感がしてその声の主の方に向き直ったとき、いちごの背筋に、冷たいものが走った。

それは、酷くゆっくりとした光景だった。

まず、姫子のギラ・ドーガが1機のジェガンに食いついた。
この時点で、いちごはこのジェガンの役割に気づいていた。

囮である。

いちごが姫子にそれを伝えようとしたとき、
姫子の機体の斜め後ろにそれぞれ2機のアタッカーが配置を終えており、
そのうちの1機が、ライフルを放った。

姫子のギラ・ドーガは、左腕を失い、ビームに弾かれてくるくると回転しながら宇宙空間を溺れ始めた。

次の瞬間、もう1機のジェガンが突進し、サーベルを姫子のギラ・ドーガに突き立てていた。

敵が離れると、すぐに姫子のギラ・ドーガは、爆発して影も形も無くなった。



320 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:46:57.95 ID:bWtwiBEo

姫子に抱き締めてもらった時の、優しい香りがいちごの鼻腔をくすぐったような気がした。
頭の中に、姫子の掌の中で、動かなくなった蝶のイメージが浮かぶ。

いちご「あ・・・ああ・・・嫌・・・嫌・・・」

視界が、ぼやけていく。
涙だった。

まだ、一度だって姫子にありがとうと言っていない。
いつでも、言えると思っていたから。

激しい後悔の念がいちごの心を押しつぶし、そこから悲しみと憎悪が溢れでた。

いちご「立花さんを…私の…大切な人を…!」

残りの2機が、姫子を殺したジェガンをカバーするようにいちごの前に立ちふさがる。
いちごは、その2機のことなど目に入っていない。

いちご「取り返しが、付かないことを!! ファンネル!!」

残り1基のファンネルが、妨害する2機の間を通り抜けて
姫子を殺した機体に飛んでいき、ビームを浴びせかけた。

しかし、そのビームは装甲表面で虚しく散っていく。



321 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:47:33.87 ID:bWtwiBEo

いちご「ビームコーティングか…小賢しい!」

耐ビームコーティング処理は、短時間ならビームを無効化するが、
長時間ビームの照射が続くと、すぐに表面が劣化して、効果がなくなってしまう。

いちごはファンネルを振りほどくように回避機動を取る敵機にファンネルをぴったりと追随させようとした。
だが、敵機は不規則な回避機動を取り、
うまくファンネルの狙いが定まらず、装甲の一点に攻撃を集中させることが出来ない。
その回避機動に、いちごは思い当たるふしがあった。

いちご「…お前は、私が殺したはずだ!」

陽動作戦の時、フラフラと戦場に現れた、素人。
攻撃をかわすたびに成長し、馳せ違う頃には、
いちごに匹敵する腕になっていた、あの危険なパイロットだ。
確かに、コックピットをサーベルで抉ったはず。
殺した、はずなのに。

いちご「邪魔をするな、亡霊が!!」

いちごの意志は、それにも怯まず、振りほどこうともがくジェガンに、
根気よくファンネルのビームを浴びせ続けた。
すると、ビームを弾きながらも、徐々にその装甲板が赤熱しだした。

残り2機がいちごの機体に攻撃を仕掛けてくるが、
いちごはそれに対応しながらも、ファンネルの射撃位置を敵機の胴体から外してはいない。

しかし次の瞬間、頭に重い衝撃が走り、最期のファンネルは消し飛んでいた。



322 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:48:00.91 ID:bWtwiBEo

いちご「新手か!!」

同じようにバズーカを装備した、2機のジェガンがいちごに突っ込んでくる。

姫子を殺した敵は、ファンネルを破壊した散弾をモロに喰らってボロボロになっているが、
動きのいいその2機と、先程囮だった1機が素早くかばうような態勢をとった。

その隙に、残りの一機が姫子を殺した敵を引っ張って後退を始める。
しかし、いちごは敵を逃がすつもりは無かった。

いちご「そいつを殺させろ!!」

いちごは、躊躇なく敵に突っ込んでいった。



323 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:48:36.93 ID:bWtwiBEo

和の散弾は弾切れだった。
唯がファンネルにやられてしまう。
そう思った瞬間、唯の機体ごとファンネルに散弾があびせかけられた。

律「唯、大丈夫か!?」

和「律、来てくれたの!?」

先程から、味方の第二波がアクシズ付近に合流していた。
戦いの中で、律が和たちの編隊を見つけてくれたのだった。

澪「後退命令が出ているんだ!」

和「分かったわ!! 後退掩護をお願い!!」

律「了解!!」

和「梓ちゃん! 唯の機体を艦まで曳航!!」

梓「はいです!!」

和「撤退!!」



324 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:49:03.93 ID:bWtwiBEo

ダミーを放出して後退をかけた編隊に、赤い特別機が単機で突っ込んでくる。
全くおそれを感じていないようだ。

律「私達が相手だ!!」

律が後退しながら応戦しようとしたとき、
重装型のギラ・ドーガが長砲身の重火器を編隊の真ん中に打ち込んできた。
それに反応したのか、サイコミュ搭載機の動きが、一瞬止まった。

澪「今だ、逃げるぞ!!」

その隙に、5機は戦場を離脱することができた。



325 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 19:50:31.43 ID:bWtwiBEo

信代「深追いするな!!」

その声に、いちごの体がピタリと追撃をやめた。
戦闘者として強化された彼女は、命令口調に体が勝手に反応してしまう。
強化人間の、悲しい性だった。

いちご「何故止めたの? 奴らは…立花さんを…!」

信代「立花さんが…やられたのか?」

信代は、信じられなかった。
姫子の死もそうだったが、いちごが涙声なのがである。

信代「私等は戦争やっているんだ。 行動は統制されなきゃならない。
   私等の任務はノズルの防衛だったろ? 敵の撃滅じゃ無かったはずだ!」

いちご「私には、関係ない。 彼女の仇を討つ! 行かせて!!」

信代「補給も整備も無しでか? ファンネルも、無いじゃないか?」

いちご「…っ!」

信代「とにかく、アクシズに帰投するよ。」

潮「敵はまた来るよ! その時一緒に仇を討とう!」

3機のMSが、アクシズに吸い込まれるように、消えていった。


第十話 天に火を噴くもの! おわり

次回 第十一話 律動!

長いな…一話を二回に分けよっかな…。




326 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 20:55:19.89 ID:xhbQM9go

乙・・・



327 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 21:03:32.23 ID:qe1b46DO

あぁごめんね
シナリオタイトルは~って意味だった





328 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/09(火) 21:48:01.03 ID:bWtwiBEo

>>327
ごめんね。

幾つかのシナリオタイトルはべルチルからとった。




329 名前:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします:2010/11/10(水) 00:59:48.41 ID:i114CIDO

確かにGジェネの逆シャアシナリオ短かったな
当然と言えば当然だけどね






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