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唯「岡崎さん…私……」#前編 【非日常系】


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唯「岡崎さん…私……」#前編
唯「岡崎さん…私……」#中編
唯「岡崎さん…私……」#後編




1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 20:27:41.76 ID:UHzzQkyoO

この街は嫌いだ。忘れたい思い出が染み付いた場所だから。
毎日学校へ行き、友達と駄弁り、帰りたくもない家に帰る。
こうしていていつか、何かが変わるんだろうか。

「うんたんっ」

「!?」

「この学校は好き?私はとっても好き…。
 でも私は何もして来なかったから……本当に好きにはなれない。」

見知らぬ女生徒、俺に向けられた言葉ではなかった。多分心の誰かに語りかけているのだろう。

「楽しいこととか、嬉しいこと、やりたいこと……全部…全部。
 やれたら……この場所が本当に好きでいられるのかなぁ…」

「見つければいいだろ」

「!?」

「楽しいことや嬉しいこと、やりたいことを見つければいいだろ。ほら、行こうぜ」

俺達は登り始める、長い、長い、坂道を





3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 20:29:30.02 ID:UHzzQkyoO

春原「ひぃっ」

ラグビー部「ちったぁ反省したか春原(すのはら)!
      てめぇの下手くそなギターのせいでこっちは寝不足なんだよ!」

春原「でもギタリストになるには練習しないとさ……」

ラグビー部「スクラムッ!」

春原「ひぃぃぃっ」

岡崎「毎日飽きずによくやるなぁ~」

春原「お、岡崎!見てないで助けてくれよっ!」

岡崎「アホが移るからパス」

春原「あんためちゃめちゃ薄情っすねぇ!!!っておわああああっ」

岡崎「お前のことは忘れないぜ……春原」

星になった春原に敬礼

+キュピーン



5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 20:30:29.56 ID:UHzzQkyoO

学生寮 春原の部屋───

岡崎「お~生きてたか~」

春原「勝手に殺すなよ!」

岡崎「まあまあ。」

春原「クソッ!ラグビー部め……」

岡崎「そんな小さな声じゃ聞こえないだろ。クソォォォ!!!ラグビー部めっ!」

隣の部屋のラグビー部「あぁん!?今の誰だ!?」

春原「ヒィィィィィッ!僕を殺す気か!」

岡崎「お前ビビりすぎ」

春原「一対一なら僕だって引かないさ!ただあっちは人数多いだろ?まあ見てなって!
   卒業間際になったら派手にお返ししてやるから!そん時は僕の背中はお前に任せるよ岡崎!」



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 20:31:47.53 ID:UHzzQkyoO

岡崎「ラッキーッ!ざっくり行くな♪」

春原「来るなよっ!行けよ!」

岡崎「だって俺ラグビー部の味方だから」

春原「いつからだよっ!?」

岡崎「その時だけ」

ラグビー部「うるせぇっつってんだろっ!」

ガンッ

春原「はひぃっ!す、すいませんッ!」

岡崎「蹴り返してやろうか?」

春原「ヒィィィィィィィィィ」

─────────

岡崎「春原、お茶」
春原「ねーよそんなもん」
岡崎「拝むから」
春原「拝まれても出ねぇよ!」

こうして何もない一日が過ぎていく……。目標も、情熱を傾ける何かがあるわけでもない
のっぺらな一日が



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 20:33:01.85 ID:UHzzQkyoO

3年D組 教室────

ガララ(ry

岡崎「……ん?」

生徒1「岡崎と春原、来てねぇの?」

生徒2「あいつら進路とか受験どうする気なんだろ。もう俺達三年なのに」

生徒3「ほっとけほっとけ。暇な奴らに構ってる場合じゃないだろ俺達は」

生徒1「おいっ……」

岡崎「……文句があるなら直接言ってみろよ?あぁ?」

生徒1.2.3「……」

岡崎「……けっ」

梓「あの……岡崎君」

岡崎「ん?なんだ、中野?」

梓「岡崎君、また遅刻です…」

岡崎「だから?」

梓「毎日ちゃんと登校した方がいいです…。」



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 20:33:47.56 ID:UHzzQkyoO

岡崎「ふ~ん、クラス委員みたいなこと言うのな」

梓「みたいなじゃなくてクラス委員ですっ!」

生徒4「お~い岡崎。委員長泣かせんな~姉貴分が飛んでくるぞ~」

梓「泣いてなんていませんっ!」

岡崎「ちっ……わかったよ。明日の気分次第ってことで」

梓「気分じゃなくて…ちゃんと来てくれないと…困るです」

岡崎「しつこい。」

梓「うっ……うぅ……」

生徒5「あ~あ……泣かした~。俺し~らねっと」

ズンズンズンズンッ

澪「岡崎朋也ッ!!!」

ビュッン────

岡崎「のぅわっ」



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 20:34:49.37 ID:UHzzQkyoO

何かが鼻先をカスっていった……。ギターのピックか?

岡崎「いきなり何すんだよ澪!」

澪「それはこっちの台詞だ。私の可愛い妹分の梓を虐めるなんて許さないからな!」

岡崎「ただ話してただけだろ!」

梓「そ、そうだよ澪ちゃん。虐められてなんかないから…」

澪「そう?ならいいけど…」

岡崎「全く……」

澪「でも今度梓に迷惑かけたら私が許さないからな、岡崎」

岡崎「わかったよ」

梓「ありがとう、澪ちゃん」

澪「お姉ちゃんだろ?」

梓「ありがとう、お、お姉ちゃん///」

澪「よしよし///」

岡崎「なんだこいつら……」



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 20:35:40.02 ID:UHzzQkyoO

昼休み─────

岡崎「さ~て昼飯昼飯。」

生徒6「おい聞いたか?例の幽霊の話」

生徒7「あぁ、何でもこの学校の事故にあった女生徒が出るらしいな……」

生徒8「ほんとかよ?」

生徒6「らしいぜ!何でも結構可愛いとか」

岡崎「幽霊ねぇ……ん?」

三階の窓から中庭を見ると、いつか見た彼女が行儀よく座って食べていた。

岡崎「あいつ………」



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 20:37:32.04 ID:UHzzQkyoO

中庭──────

岡崎「よぉ、一人か?教室で友達と食えばいいのに」

唯「…………モグモグ」

岡崎「おい、聞いてるのか?(平たいおにぎり?)」

唯「ごめんね、今ご飯中だから」

岡崎「そっか」

岡崎「(俺も食うか……)隣いいか?」

唯「うん」

岡崎「どーも」モグモグ

唯「モグモグ……」

岡崎「モグモグ」

唯「モグモグ……ゴクン。……何だっけ?」

岡崎「ゴクン。教室で友達と食べないのか?って話」

唯「君はこの学校好き?」

岡崎「いやとりたてては」



17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 20:38:24.40 ID:UHzzQkyoO

唯「私は大好き。けど…私って行動力ないから……これまでずっと何もして来なかった。
  小学校も中学校も…そして高校も。そして三年生になってもやりたいことが見つからなくて…」

岡崎「それがここで一人で飯食ってる理由か?」

唯「それはただ友達いないだけ…かな。私って空気って読めない子らしいから……」

岡崎「自分で言うなよ…。で、やりたいことは見つかりそうか?」

唯「……」

岡崎「まあ三年だもんな…。今更か…。ならせめて友達だけでも作ろうぜ」

唯「友達…?」



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 20:39:36.00 ID:UHzzQkyoO

岡崎「おっ、ほら。こっち見てるぞ。
   そんなしょぼくれた顔じゃ友達もできないぞ。笑顔で手振ってみ」

唯「えっ…う、うん。あはは~」ブンブン

屋上の二人に一生懸命手を振る彼女

岡崎「(なるほど……これは重症だな。天然ってやつか)」

─────────

岡崎「気づかれなかったみたいだな」

唯「私…教室でも空気ってやつだから…」

岡崎「さっきのもそうだが…誰かにそう言われたのか?」

唯「……うん」

岡崎「……そっか。ん?何かあっちの方が騒がしいな。行ってみようぜ」

唯「えっ、あっ、うん……」



24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 20:49:39.74 ID:UHzzQkyoO

岡崎「お~い春原。なんかあったのか?」

春原「あぁ岡崎。何かどっかの学校のやつが乗り込んで来たみたいだね~」

唯「乗り込む?」

春原「そうそう。ここって一応街一番の進学校だからね~そのことを恨んで……って誰?」

岡崎「おい、誰か向かってくぞ」

春原「ん?女の子じゃん」

岡崎「………」

春原「おっ加勢すんの?」

岡崎「まあな」

生徒A「大丈夫ですよ。真鍋先輩強いですから」

岡崎「真鍋先輩?」



27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 20:55:31.64 ID:UHzzQkyoO

─────────

春原「僕人が飛んでくの初めて見たよ……」

岡崎「奇遇だな、俺もだ」

唯「確か転校生の真鍋さんでしたっけ」

生徒A.B.C「きゃあ~真鍋先輩カッコいい!」

岡崎「人気あるな~。お前もあんな人気者になるよう頑張れよ」

唯「は、はい……」

岡崎「(まあ人に言える立場じゃないが)」

唯「あ、あの」

岡崎「D組の岡崎朋也だ」

唯「B組の平沢唯です」

岡崎「やりたいこと見つかるといいな、平沢」

唯「うんっ!」



28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 21:01:21.19 ID:UHzzQkyoO

放課後─────

岡崎「終わった終わった~」

春原「岡崎~ゲーセン寄ってこうぜ」

岡崎「悪いな、今日はちょっと寄るとこがあるんだ。」

春原「珍しいね~。まあどうせ後で来るんだろ?
   ならついでにギターのピック買っといてよ。前の欠けちゃってさ」

岡崎「お前俺がどこ寄るかわかって言ってんのか?」

春原「よろしくなっ!じゃな~」

岡崎「ったく……」

平沢の奴やりたいこと見つかったのかな



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 21:07:07.55 ID:UHzzQkyoO

旧校舎三階────

岡崎「って何で俺はこんなとこにいるんだ」

あいつ教室にもいないし……

岡崎「あ、いた」

音楽室の前で何やらもぞもぞやっている。ちょっと様子でも見るか

唯「うんたん……うんたん……」

岡崎「またうんたんか。オラウータンの仲間か何かか?」

唯「し、失礼します!」

ガラララ

岡崎「おっ、入った」

1分後────

岡崎「お、出てきた」

唯「…………」

元気なくトボトボ歩いて行くな。一体音楽室で何があったのか……

岡崎「やりたいこと見つかったらいいな何て無責任なこと言っちまったからな。
   乗り掛かった船だ、ちょっと調べて見るか。」



31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 21:10:12.91 ID:UHzzQkyoO

音楽室──────

岡崎「ちぃ~ス」

紬「あら?今日はお客様が多いわね。どうかしましたか?」

岡崎「さっき女の子が来なかったか?」

紬「来ましたよ」

岡崎「そいつはルパンだ!」

紬「まぁっ」

岡崎「追え~!」

紬「…………」

岡崎「…………冗談はこれぐらいにしとくか。で、何話したんだ?」

紬「ルパンさんは……悪い方じゃありません」

岡崎「まだその話題続いてたか」



34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 21:15:38.20 ID:UHzzQkyoO

紬「さっきの方でしたら軽音部ですか?って私に聞いて来まして
  私はここは合唱部ですよと言いましたらそうですかと言い出ていきましたよ」

岡崎「ご丁寧にどうも。軽音部……か。やりたいこと決まったんだなあいつ」

紬「でも軽音部は…今はありませんよ?」

岡崎「あちゃー……。」

紬「ですが部員4人以上と顧問の先生、活動する教室があれば作れますよ」

岡崎「本当かそれ!?」

紬「はい♪」

岡崎「まだ可能性は消えてないわけか…。そういやここって合唱部だよな?他の部員は?」

紬「いませんよ。私一人っきりです」



35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 21:20:35.43 ID:UHzzQkyoO

岡崎「えっ…?てことは合唱部って…」

紬「廃部が決まった部活ですね~。合唱部は三年がほとんどで二年の部員は私一人でしたから。」

岡崎「そうか…。こんな時にこんなこと聞くのは失礼かもしれないけど…
   廃部ってことは音楽室は空くってことだよな?」

紬「そうなりますね」

岡崎「そうか…。なあ…え~と」

紬「琴吹紬です」

岡崎「琴吹さん、あんた軽音部に入らないか?」

紬「軽音部?」



36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 21:25:37.65 ID:UHzzQkyoO

岡崎「さっきのあいつが作るからさ。もし出来たら入ってくれないか?」

紬「軽音楽…ですか」

岡崎「無理強いはしない。それに廃部する合唱の部室を使わせてもらうだけじゃなく
   その部に入れ…なんてムシが言いにも程があるのはわかってる。
   三年で受験とかが忙しいのも……それでも……」

あれ……俺は何でこんな必死になってんだ

紬「……わかりました。軽音部が出来た暁には是非入部させてもらいますわ」

岡崎「ありがとう!」

紬「岡崎さんって思ってたより良い方何ですね。やっぱり噂は信じるべからずです」



37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 21:29:14.96 ID:UHzzQkyoO

岡崎「俺のこと知ってたんだな」

紬「はい。ある意味人気者ですから、岡崎さんは」

岡崎「だろうな…。また来てもいいか?色々相談したい。軽音部について」

紬「わかりました。
  次の部活が決まるまでここは合唱部の部室ですから放課後はここにいると思います。
  美味しいお茶を用意しておきますからさっきの彼女さんと一緒にいらしてください」ニコッ

岡崎「いや…そんな関係じゃないんだけどな。」

やれやれ……まためんどくさいことになったな。
けどまあ暇潰しくらいにはなるか……



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 21:37:15.98 ID:UHzzQkyoO

帰り道───────

岡崎「ったく何で俺がギターのピックなんぞ……」

まああいつの部屋に毎日毎日居座らせてもらってるからな。そんぐらいはしとくか。

岡崎「しかしこの辺りにピックなんか売ってるとこあったっけ……ん?」

平沢楽器店

岡崎「こんなとこに楽器店あったんだな。ん…待てよ?平沢…ってまさかなぁ」

ガラララ

岡崎「あの~…」

早苗「いらっしゃいませ~。」

岡崎「(う~ん……平沢には……似てないな)え~とギターのピックってありますかね?」

早苗「ありますよ。私が作った新作のピックです♪はい♪」

岡崎「あぁ、ども…って重っ!なんすかこれ!?」

早苗「私が作った特製、鉄ピックです♪」



39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 21:42:17.11 ID:UHzzQkyoO

岡崎「鉄って……また何で?しかもこれ厚すぎでしょう…」

早苗「ギターのピックはよく欠けたり割れたりしますからね。それらを補った夢の商品なんです♪」

岡崎「……俺はギター素人ですけど…これ誰も使わないと思います」

早苗「えっ……」

岡崎「だって重いし握り難いですし……
   これでギター弾けって無理な話だと思います。正直これただの鉄の塊ですよ」

早苗「私の……私の商品は……鉄の塊だったんですね~!!!」タッタッタッタ

岡崎「何なんだよ……」

秋生「やっちまったな小僧」

岡崎「!?」



40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 21:49:02.64 ID:UHzzQkyoO

秋生「まあ言いたい気持ちはわかる…。確かにこんな鉄の塊でギター弾けなんざ無理があるよな。
   だがなぁ……世の中には言っちゃならねぇこともあんだよ小僧」

岡崎「はあ」

秋生「ここの楽器達はな……俺と早苗が丹精込めて作った……言わば子供だ!
   子供をバカにされて怒らねぇ親はいねぇだろ!?」

岡崎「はあ」

秋生「このピックも同じよぉ!てめぇは俺達の子供をバカにした!
   その罪は償ってもらわなければならない……!つまり!」

岡崎「つまり?」

秋生「買え、このピック」



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 21:55:06.32 ID:UHzzQkyoO

岡崎「嫌ッス」

秋生「かあああああ~てめぇ!俺の言ったことがわかってねぇみたいだな!?
   ならこの早苗の作ったへんちくりんのドラムを使っての紙相撲で決着をつけようじゃねぇか!」

岡崎「おっさん……」

秋生「恐れをなしたか小僧!!!安心しろ!
   このドラム叩くには不便過ぎることこの上ない形だが
   こうして紙相撲の土台にすれば一気に役に立っ……早苗」

早苗「私の……私の作ったドラムは…」

秋生「ち、違うんだ早苗…」

早苗「紙相撲の土台だったんですね~!!!」タッタッタッタ

秋生「お、俺は大好きだぁ~!」ドンドンドン

岡崎「ドラム叩きながら走るなんて…近所迷惑だろ」

唯「あれ?岡崎さん」

岡崎「平沢……まさか」



43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 22:02:10.05 ID:UHzzQkyoO

平沢家───────
秋生「唯の友達なら早く言えよバカ野郎」

岡崎「まさか本当に家族なんてな……」

早苗「唯が友達連れて来たなんて初めてですね秋生さん。しかも男の子ですよ」

秋生「あぁんおとこだぁ?」

唯「お父さん岡崎さん怖がってるから」

秋生「てめぇなんかに唯はやらん」

岡崎「わかりました。じゃあ……」

秋生「てめぇ、ウチの可愛い可愛い唯を欲しくないのか!?それでも男か!?」

岡崎「どうしろと…」

早苗「ご飯くらい食べて行ってください。えぇと…」

唯「岡崎朋也君だよお母さん」

早苗「いいお名前ですね♪」



44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 22:06:06.02 ID:UHzzQkyoO

秋生「朋也なんざみみっちい名前やめちまえ!そうだな……岡崎B'zなんてどうだ?」

岡崎「名前ですらないぞ……」

秋生「名字も変えてだな……GLAYB'z!か~イカすぜ!」

岡崎「勝手にバンド合体させるなよ!」

秋生「気に入らないってか。早苗、お前も何か考えろ」

早苗「え~と……響くような名前がいいですね。なら岡崎クラリネットさん何てどうでしょう?」

秋生「岡崎クラリネット!いいなそいつぁ!どこまでも響いて行きそうな奴だぜ!」

岡崎「俺の名前は岡崎朋也だ!」



45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 22:12:00.09 ID:UHzzQkyoO

唯「うわぁ~お父さん達もう仲良くなってる」

秋生「ったり前だろ!誰が大事な娘の友達を粗末にするかってんだ!」

早苗「そうですよ♪」

三人「うんたん♪うんたん♪」

岡崎「…………あの、うんたんってなんスか?」

早苗「唯は昔からカスタネットが好きなんですよ♪」

唯「こうやって……うんたん♪うんたん♪ってすると落ち着くの!」

秋生「上手いぞ唯!」

岡崎「駄目だこいつら……早く何とかしないと」

待てよ?軽音部って……

岡崎「まさかお前軽音部ってカスタネットとかすると思ってんのか!?」

唯「ほえ?違うの?」

岡崎「……終わった……」



46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 22:18:03.71 ID:UHzzQkyoO

平沢家 外─────

唯「私軽音楽ってかる~い音楽だと思ってたんだぁ」

岡崎「あぁそう……。つか楽器屋なのに気づけよ」

唯「えへへ///」

岡崎「じゃあ帰るわ。ピックありがとな。早苗さんにも礼言っといてくれ。じゃ」

唯「あっ、あの……!」

岡崎「ん?」

唯「岡崎さん……私……軽音部を作りたいです!」

岡崎「…………」

唯「だから……その……良かったら手伝ってくれませんか?」

岡崎「……わかった。その代わり部員にはならないからな」

唯「はいっ!」

こうして俺達は軽音部を作るために活動することになった…。

唯「そう言えば私が軽音部作りたいって何で知ってたの?」
岡崎「ルパンが教えてくれたんだ」
唯「ほえ?」



47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 22:23:42.95 ID:UHzzQkyoO

寮─────

岡崎「お~い春原。これ約束の物な」

春原「お~わざわざ買って来てくれたんだ!やっぱり持つべき物は友達だよね!」

岡崎「こいつでラグビー部を一網打尽だなぁ!!!」

春原「ちょ」

ラグビー部「上等だコラァ!今から乗り込んでやろうか春原ァ!?」

春原「すいませんすいませんすいませんすいません」

岡崎「はっはっは。1500円な」

春原「ったく…ほい。さ~てどんなピックか……何これ」

岡崎「ギターのピックだ。鉄製のな」

春原「重っ!」

岡崎「返品不可だから。まあ返品してもいいが命は保障しない」

春原「これでギター弾けってあんた鬼畜ッスね!」



50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 22:32:21.28 ID:UHzzQkyoO

次の日 5時間目───

岡崎「あ~ダル……サボるか。春原も今日は来ないみたいだし」

そう決めると俺は旧校舎へと足を運ぶ。あそこの図書室は絶好のサボり場所だからな。

キーンコーンカーンコーン

5時間目の始業チャイムが鳴る。

岡崎「しっかしな~軽音部を作るか。やっぱりまずは部員集めからか……」

ガラララ

律「あん?」

岡崎「あ?」

図書室には先客がいた。前髪を乱暴にカチューシャで上げている。
偉そうに図書室のソファーを陣取って横になっている。

岡崎「おい、授業始まってんぞ」

律「それはこっちのセリフだ。」

岡崎「そこ俺の指定席だから」

律「あんたが勝手に決めただけだろ?世の中は早い者勝ちなんだよ」

岡崎「……どけ」



52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 22:40:23.22 ID:UHzzQkyoO

律「い~や~だ」

岡崎「……ちっ。」

場所変えるか。しかしこの学校に女で授業サボってる奴がいるんだな

律「あんた岡崎だろ?有名だぜ?結構な悪だってさ」

岡崎「へぇ~そう」

律「実は前々からあんたに興味あったんだよあたし。せっかくの機会だしちょっと話さない?」

岡崎「遠慮しとく。せっかくのサボった時間が無駄になるからな」

律「そんなつれないこと言わないでさぁ~お互い似た者同士じゃんか♪」

岡崎「うるさい」

律「話してくれないと大声で岡崎君に犯されるぅ~って叫ぶよ?」

岡崎「くっ……ちょっとだけだからな」

律「おっけー!」



53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 22:47:02.31 ID:UHzzQkyoO

図書室──────

律「でさあ~そのとき……」

話は他愛のない世間話だった。
先生がうるさいだの、このブレスレット似合ってる?等、まるで彼氏彼女の様な会話。

岡崎「へぇ……」

何度目の適当な相づちを打った時だった

律「あんたって人に興味持たない人?」

岡崎「どうだろうな。考えたこともない」

律「やっぱり噂通り冷たい人間だねあんた」

誰かには噂とは違うと言われたっけな。そうだ、俺は今軽音部を作ろうと……

岡崎「なぁあんた」

律「田井中律。りっちゃんでいいよ♪」

岡崎「……なあ田井中、お前楽器やったことあるか?」

律「律、田井中って呼ばれるのは先生みたいで嫌い」

岡崎「(めんどくさいな…)」



54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 22:54:32.57 ID:UHzzQkyoO

岡崎「律、お前楽器やったことあるか?何でもいいからさ」

律「楽器?高校1年の頃は外バンでドラムしてたよ」

岡崎「おぉマジか!ちょっと頼みがあるんだけど……
   今俺達軽音部作ろうとしてるんだけど部員になってくれないか?」

律「やだよ」

岡崎「即答かよ……」

律「めんどくさいしさ~それに私のドラムって走り過ぎるらしいんだよなー。
  だからみんな合わせらんないよ…」

岡崎「そうか…。まあ気が変わったら来てくれよ」

律「気が変わったらね。ん?もう行くのか?」

岡崎「あぁ。やることを思い出してな。
   それじゃ。あぁ、そのブレスレット似合ってるぞ。ただ先公に没収されないようにな」

ガラララ

律「岡崎朋也…か。やっぱいいかも」



57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 23:38:23.61 ID:UHzzQkyoO

放課後────

ホームルーム終了と同時に俺はB組に走り込んだ

岡崎「平沢!いるか~?」

唯「えっ…あのぉ……」

生徒B「やだぁ平沢さんってあの不良と知り合いだったんだ……」

生徒C「あの岡崎と知り合いとはただ者じゃないな……」

岡崎「周りのことなんか気にするな。行くぞ」

平沢の手を握り教室を出ていく。
後ろからヒュ~ヒュ~なんてちゃかした声もするが今は気にしている場合じゃない。

今日どうしても紹介しておかなくてはならない人がいたのだ。

琴吹紬

何故こんな急ぐかと言うと、明日で合唱部はなくなる…と言うことを耳に挟んだからだ。
と言うことは新たに部活が出来ると言うことに他ならない。
その前に軽音部を作り音楽室を奪取する計画なのだ
時間がない



59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 23:47:46.34 ID:UHzzQkyoO

音楽室────

岡崎「琴吹!いるか?」

紬「はい、いますよ」

岡崎「合唱部、明日でなくなるって本当か?」

紬「はい……残念ながら。」

岡崎「ってことは音楽室は…」

紬「吹奏楽部が楽器を保存するのにこの旧校舎の音楽室を使いたいらしくて…。
  この教室は授業にも使いませんし」

岡崎「楽器なんて他のとこに置けばいいだろうに……。クソッ!」

唯「あ、あのぉ……」

紬「あら?……ニコッ」

唯「(いい人そう…)」ニコッ

岡崎「紹介してなかったな。こっちは琴吹紬。
   合唱部だけど廃部を機に軽音部に来てくれることになってるんだ」

紬「よろしくね♪」

唯「あっ、あの、平沢唯ですっ!不束ものですがよろしくお願い致します」アセアセ



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/03(木) 23:56:16.75 ID:UHzzQkyoO

紬「うふふ、よろしくね平沢さん」

唯「ゆ、ゆいでいいよ!」

紬「わかったわ唯ちゃん。私もむぎでいいわ」

唯「うん!よろしくねむぎちゃん」

岡崎「さ~て自己紹介も済んだ事だし早速行動に移るぞ。
   今から明日の放課後までに後二人集めて部活申請書を出して顧問を決めきゃならないからな」

唯「そ……そんなの無理だよぉ…」

岡崎「平沢、お前の悪い癖はそれだ。何でも無理だと決めつけてかかるから実行にも移さない。
   無理だと言う前にやってみればいいんだよこう言うのは」

紬「岡崎さんの言う通りです。私も協力するから、ね?唯ちゃん」

唯「う…うん……」

岡崎「じゃあまずは部員の確保か。これは心当たりがいくつかある。二人ともついて来てくれ」

唯「うん」
紬「はい♪」



64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 00:04:51.66 ID:N1CCc7S8O

岡崎「あいつら帰ってないといいんだが……っといたいた。お~い澪~中野~」

澪「ん?」

梓「あれ?岡崎さん。どうかしたんですか?」

岡崎「ちょっと二人に話があってな。クラス委員会議の帰りか?」

澪「そうだけど。で、その後ろの人達は誰?」

岡崎「あぁ紹介するよ。こっちが平沢唯」

唯「よ、よろしくねっ」ニコッ

岡崎「んでこっちが琴吹紬」

紬「よろしくお願いしますね」ニコリ

澪「秋山澪だ。よろしく」

梓「中野梓です。よろしくです」

澪「で?何の用?」

岡崎「うむ、実はな…この二人は軽音部を発足しようとしてんだが今メンバーが足りない。
   そこで二人に軽音部に入部して欲しいんだ」

澪「……軽音部?」ピクリ



65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 00:11:23.11 ID:N1CCc7S8O

岡崎「そうそう軽音部。確か澪は楽器やってたよな?良くピックとか投げてくるし」

澪「……昔ベースしてたけどもうやめたよ。だから悪いけど他を当たってくれ」

岡崎「何でだよ!籍置くだけでいいからさ!」

澪「……嫌なものは嫌なんだ。ごめん」

岡崎「そうか…中野は?」

梓「私もちょっと…クラス委員の仕事が忙しいので」

岡崎「そう……か」

澪「じゃあね。行こ、梓」

梓「うん……」

唯「あ、あのっ!」

澪「ん?」

唯「部活に入らなくても構いません……
  でももし軽音部が出来て文化祭でライブをすることになったら、見に来てください!」

澪「……うん。その時は行かせてもらうよ」



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 00:16:50.66 ID:N1CCc7S8O

音楽室─────

岡崎「駄目か……自信はあったんだけどな。すまない二人とも」

唯「うぅん。確かに部活には入ってくれなかったけど…
  ライブの時来てくれるって約束してくれたから!それでいいんだぁ」

岡崎「のんきだな~平沢は。その前に部が出来なきゃ意味がないってのに」

紬「まぁまぁ。美味しいお茶とお茶菓子でも頂きながら考えましょう」

唯「モグモグ……んんっ!これ凄く美味しいよむぎちゃん!」

紬「まあ♪お口にあって何よりだわ」

岡崎「はあ……仕方ない。俺も頭数に入れて後一人、どっかから引っ張って来るか」

「話は聞かせてもらったよ!岡崎!」

岡崎「この声は!」



67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 00:24:10.84 ID:N1CCc7S8O

春原「ギターの申し子の僕を差し置いてくれるとはね……!」ジャカジャーン

岡崎「わざわざそれ(ギター)寮から持って来たのか」

春原「最近岡崎が付き合い悪いから何をしてると思えば……
   こんな可愛い子達とお茶ですか!あんたモテモテッスね!!!」

岡崎「何か勘違いしてるぞお前」


─────────

春原「ふ~ん岡崎が人助けねぇ」

唯「はい!岡崎さん私の為に一生懸命頑張ってくれて……私……なんて感謝したらい゛い゛かぁ~」

岡崎「わかったから泣くなよ。琴吹、ティッシュ」

紬「はぁい♪」

岡崎「ほ~ら鼻かめ」

唯「ずじゅじゅじゅ」

春原「…………岡崎」

岡崎「ん?」

春原「僕もこの部に入部します!」



69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 00:30:51.73 ID:N1CCc7S8O

岡崎「却下だ」

春原「え゛ぇ゛ー」

岡崎「マスオさん風に驚いても却下だ」

唯「何でですか岡崎さん!春原さんギター上手なんだよね?!なら是非入ってもらいたいです!」

紬「面白そうな方ですしね♪」

春原「えへへへへ…」

岡崎「見たかあの笑顔。あれは音楽云々じゃなく
   あわよくばお前達にエロいことをしてやろうと言ういやらしい笑顔だ」

唯「ほ、本当ですかっ!?」

紬「春原さん……不潔です…」

春原「ち、違うよ!僕は純粋に音楽がしたくて!」

岡崎「春原、鼻血出てんぞ」

春原「嘘っ!しまった…過度な妄想をしすぎ(ry」

唯「……」
紬「……」
岡崎「……」

春原「…………てへっ☆」



70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 00:39:41.95 ID:N1CCc7S8O

岡崎「僕は人数合わせの為に仕方なく籍だけ置いているの幽霊部員の春原です。
   はいリピートアフタミー?」

春原「はい……僕は人数合わせの為に仕方なく籍だけ置いている幽霊部員の春原です…。
   好きなものはおしるこです」

岡崎「よ~く出来ました。じゃあ次は顧問を探しに職員室へ行くぞ」

紬「わかりました」

唯「あのぉ…岡崎さん。やっぱり春原さんに悪いよぉ…ちゃんとした部員として扱ってあげようよ」

春原「唯ちゃん…」ニヤニヤ

岡崎「甘やかすな平沢。こいつは甘やかすとすぐに調子に乗るからな。
   これぐらいの扱いが丁度いいんだ。
   それにほら、本人もニヤニヤして喜んでる。冷たくされると喜ぶ変態なんだ春原は」

春原「ちょ!岡崎何を言(ry」

唯「……(冷たい目線)」

春原「ご、誤解だぁ!」



71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 00:45:21.41 ID:N1CCc7S8O

職員室────

春原「まさか自分からこんな所に来る日が来る何てね……」

岡崎「全くだ。……いたいた。幸村のじいさん!」

幸村「なんじゃお前らか。また悪さして呼び出しでも食らったか?」

岡崎「今日はそうじゃないんだ。
   俺達新しく軽音部を作ろうと思ってんだけどその顧問になってくれないか?」

幸村「お前達が部活とな?………明日は槍が降るのぉ」

春原「相変わらず失礼なじいさんだな」

幸村「じゃが残念ながらワシはもう他の部の顧問での。掛け持つにはちと歳苦しいわい」

唯「そ、そこを何とか……!」

紬「もう一声~♪」

唯「お願いしますおじいちゃん!」

幸村「孫(生徒)の頼みを聞いてやりたいのは山々なんじゃがの……すまんの」

岡崎「そうか……」



72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 00:52:56.21 ID:N1CCc7S8O

幸村「じゃが他に顧問を紹介することは出来る。山中先生~少し来てくださらんか」

さわ子「?何ですか幸村(こうむら)先生」

幸村「この子達が顧問を探していての。
   軽音部らしいんじゃが音楽は山中先生が詳しいと思っての。丁度合唱部もなくなって空きがあるじゃろ」

さわ子「う~んですが元々吹奏楽部の顧問もしてましたから……。
    あれ?むぎちゃんじゃない。軽音部に入ることにしたの?」

紬「はい♪」

さわ子「そっかぁ……掛け持ちとは言え合唱部の最後の教え子の頼みを無下には出来ないわね」

岡崎「じゃあ!?」

さわ子「そうね、演奏を聴いてから決めるわ」

唯「演奏……?」



73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 00:58:21.85 ID:N1CCc7S8O

さわ子「あなた達は三年生よね。
    この時期から軽音部を作りたいってことはそれなりに腕に自信があってのことよね?」

岡崎「」ギクリッ

さわ子「ならそれを聴いてから顧問になるかどうか判断するわ。」

唯「わかりました!」

岡崎「わかりましたっておいっ!お前何か弾けるのか?」

唯「勿論!岡崎さんは私を見くびりすぎだよっ!」

岡崎「そ、そうか……?琴吹は?」

紬「キーボードを少々」

岡崎「おぉ!何とかなりそうだな」

春原「任せときなって岡崎……この僕のギターテクを見せたらさわ子先生も一発で……」

岡崎「じゃあ旧校舎の音楽室で待ってます」

さわ子「わかったわ」

春原「って聞けよ!」



74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 01:02:57.85 ID:N1CCc7S8O

音楽室────

とは言ったものの

春原「ジャカジャカジャーン!」

唯「うんたん♪うんたん♪」

紬「唯ちゃんカスタネット上手ね♪」

岡崎「…………いや、どう考えても駄目だ。つか平沢!お前弾けるってカスタネットのことか?!」

唯「うん!小さい頃から先生やお父さんやお母さんにずっと誉められてたから!」

岡崎「あの夫婦は余計なことを……」

春原「な~に心配してんだよ岡崎っ」

岡崎「お前は少し黙ってろ。頼みの綱は……琴吹、ちょっと演奏してみてくれないか?」

紬「わかりました」

───────♪



75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 01:09:29.46 ID:N1CCc7S8O

俺は演奏に初めて、世界を見た。
弾けるビッグバンの様な荒々しくも優雅に高原を駆け巡る子馬のような静けさ……。
あの一曲で俺は世界旅行をした気分だ。

岡崎「琴吹……」

紬「はい?」

岡崎「来てくれてありがとう」ウルウル

唯「むぎちゃん最高だよぉ!」ウルウル

春原「ホント何かすいませんでした」ウルウル

紬「あの……その……」

岡崎「よ~しみんな聞いてくれ!演奏は琴吹をメインにそれを邪魔しないように
   ひっそりと森にいるバンビの様にひっそりと演奏するんだ!それで顧問はいただきだ!」

唯.春原「おー!!!」

ガラララ

さわ子「あら?随分盛り上がってるわね。じゃあ早速初めてもらいましょうか」

岡崎「えぇ」

さわ子先生、あなたにも世界を見てもらいますよ



76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 01:15:14.71 ID:N1CCc7S8O

────────

岡崎「…………」

結果は散々だった。
琴吹の邪魔をしまいと密かに演奏していたのを指摘された所からもう崩壊の序曲は始まっていた。

春原のギターがリズムと言う名の繊維を食い潰し、
平沢のカスタネットはひたすらに音程を保ちながら地獄への道しるべ演出していく。

うんたん……うんたん……と

俺はと言うと慣れないベースに挑戦するもやっぱり無駄に終わった。
そしてそれを聴いたさわ子先生の反応は……

さわ子「あなた達、何やってたの?」

唯「あの……演奏を」

さわ子「演奏……ね。なるほどなるほど……」

岡崎「で……顧問には……?」

さわ子「ハハハ、アッハハハハ」

岡崎「ハハハ……」

アッハハハハ…………



78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 01:20:30.50 ID:N1CCc7S8O

さわ子「ハイハイ廃部決定。あ~まだ出来てもなかったわね~」

岡崎「やっぱり…」

唯「うぅ……」

春原「僕の力が足りないばかりに……」

紬「面目ありません……」

さわ子「じゃあ私はこれで」

岡崎「山中先生!琴吹のキーボードを聴いてやってください!
   邪魔したのは俺達で……琴吹のキーボードは本当に上手いんです!」バッ

紬「岡崎さん……」

さわ子「……岡崎君。顔を上げて」

岡崎「はい……」

さわ子「むぎちゃんがピアノが上手いのは知ってるの。
    合唱部でひいてくれてたから。聴きたかったのはあなた達の演奏なのよ」

岡崎「俺達の……」

唯「演奏……」

春原「……」



79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 01:27:30.56 ID:N1CCc7S8O

さわ子「ここが進学校なのは知ってるわよね?そして今あなた達は三年生なの。
    酷なこと言うけど半端な気持ちでやれば必ず後悔するわ」

岡崎「……それでも…それでも軽音部を作りたいんです!こいつの…平沢の為に!」

唯「岡崎さん……」

さわ子「……岡崎君。あなたのことは良く知ってるわ。この学校の汚点だって先生達は言ってる」

岡崎「っ……」

唯「先生っ!」

さわ子「でもね、幸村先生からこうも聞いてるわ。
    あいつらはまだ蕾(つぼみ)なのだと。それを咲かす前に枯らしては教師失格だってね……」

岡崎「じゃあ!」

さわ子「明日まで時間をあげるわ。ちゃんと演奏出来る部員4名を集めて
    私を納得出来る演奏を見せてくれたら……顧問になってもいいわ」

紬「さわ子先生……」



80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 01:32:37.36 ID:N1CCc7S8O

さわ子「どうせあなた達二人は軽音部を出部する為の幽霊部員でしょ?」

岡崎「バレてたか」

春原「えっ……」

さわ子「特にその金髪の子。春原君だっけ?酷い演奏だったわ。
    まあ今日触ったばかりにしてはほんのちょっとだけマシ程度だったけど」

岡崎「良かったな春原!誉められたぞ!」

春原「えっ……」

さわ子「じゃあ明日の放課後にまた会いましょう」

ガラララ

岡崎「さて……後部員二人、しかも演奏出来る奴を連れて来なきゃならなくなったわけだが…」

外は既に暗く、時計はは7時を指していた

紬「今日は夜も遅いし帰りましょう。」

岡崎「だな。他に誰も残ってないだろうし。明日に賭けるか」

春原「僕の……ギター……って……」



81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 01:37:49.86 ID:N1CCc7S8O

帰り道─────

唯「わざわざ送ってもらって悪いよぉ…」

岡崎「何言ってんだ。こんな遅い時間に女の子一人じゃ危ないだろ。
   それに平沢って自分が思ってるより可愛いと思うぞ」

唯「えっ…///あの……んと……岡崎さん」

岡崎「ん?」

唯「岡崎さんも春原君と同じで……えっ…えっ……エッチなこと考えてたりするの?」

岡崎「ばっ、バカ!そんなんじゃねぇよ!///」

唯「……でも…岡崎さんになら…」

岡崎「何か言ったか?」

唯「はひぃっ!言ってないでごあすッ!」

岡崎「何故に相撲取り口調……」



82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 01:45:44.51 ID:N1CCc7S8O

岡崎「でも何で春原は君で俺はさん、なんだ?同い年に名字でさん付けなんてこそばゆいぞ」

唯「雰囲気…かな。春原君は明るくて…そう呼んでも怒られそうじゃないから」

岡崎「それじゃ俺が怒るみたいじゃないか。
   とりあえずさんはやめてくれ。どんな呼び方されても怒らないからさ」

唯「うん……じゃあ……クラリネット君!」

岡崎「それはさすがに怒るぞ」

唯「クスス、冗談だよぅ。朋也君……で、いいかな?」

岡崎「おぉいきなりランクアップしたな。下の名前で呼ぶのは澪ぐらいだからな」

唯「駄目だった…?」

岡崎「いや、ただ岡崎君じゃないんだなと思って」

唯「名字に君付けだと……春原君と一緒になっちゃうから…朋也君は特別だよぉ?」

岡崎「そっ、そうか///」ドキドキ

何ドキドキしてんだよ俺…



83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 01:52:58.74 ID:N1CCc7S8O

平沢家近く─────

岡崎「じゃあ俺も唯って呼んだ方がいいのか?」

唯「えっ!あの……んと……唯で……いいよ。朋也君」

岡崎「何か照れ臭いな……やっぱり平沢でいいか」

唯「(;□;)!!」ガーン

岡崎「そんな顔するなよ……わかったわかった。呼び捨てでいいんだな」

唯「……うん//」

岡崎「ったく……//」ポリポリ

秋生「おぅおぅ人ん家の前で見せつけてくれんじゃね~か兄ちゃん達」

唯「お父さんっ!」

岡崎「べ、別にいちゃいちゃなんてしてねぇよ!」

秋生「そうか?ならいいんだが…。唯、飯にするぞ。さっさと手洗って来い」

唯「う、うん!それじゃまた明日!おかざ…朋也君!」

岡崎「あぁ、また明日」

秋生「……」



84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 02:00:41.29 ID:N1CCc7S8O

秋生「おい小僧」

岡崎「岡崎朋也だ。なんだよおっさん」

秋生「お前……唯と付き合ってんのか?」

岡崎「なっ、何をいきなり!」

秋生「唯があんなに仲良くしてる奴は見たことないからな。で、どうなんだ?」

岡崎「……別にそうゆう関係じゃねぇよ。安心したか?」

秋生「……そう…か。付き合ってるなら付き合ってるでいい。あいつもそうゆうことする年頃だ。
   だがな小僧、もしあいつを泣かしたら容赦しねぇからな?ベースで頭カチ割られるぐらいは覚悟しとけ」

岡崎「肝に命じとくよ。付き合うつもりもないけどな。あくまで俺と唯は友達だからな」

秋生「友達か。なら言い方を変えるか。あいつと、仲良くしてやってくれ」

岡崎「あ、あぁ…」

突然真面目なことを言い出すおっさんを……今はただ親バカと思うことしか出来なかった。
この時は



85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 02:11:23.19 ID:N1CCc7S8O

久しぶりに家に帰ることにした。
おっさんが子供を心配してるのを見て俺の親父も心配してるのかと思ってのことだった。
この家にはたまに帰って寝るぐらいしか使っていない。後はほとんど春原の部屋に入り浸っていた。

ガラララ

岡崎「ただいま」

誰からの答えもないただいまを告げる。

「───────」

テレビの音が聞こえる、居間からだ

岡崎「親父、いるのか?」

居間に寝転がっているのは……俺の親父だ。
テレビもつけっぱなしなのに電気もつけず、横になって寝ていた。
部屋には無数のビールの空き缶が転がっている。

岡崎「…………」

秋生『あいつと、仲良くしてやってくれ』

子供を心配しない親はいない……

岡崎「親父、こんなとこで寝たら風邪ひくぞ……」



86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 02:20:54.00 ID:N1CCc7S8O

直幸「あぁ……朋也君。これはすみません……迷惑をかけてしまいましたね」

岡崎「……んだよ」

岡崎「何なんだよアンタは!何で実の息子にそんな他人行儀なんだよ!俺はアンタの何なんだ!?」

直幸「…………」

岡崎「……もういい」
ガラララ…ガシャン!

やっぱり俺が間違いだった。あの暖かい家庭や唯に触れたことで勘違いしたんだ

俺は……俺は一人だ

唯「と、朋也君?」

岡崎「……唯?何で……」
唯「何でって……ここ私の家の前だよ?」
岡崎「…………」

そうか、闇雲に走ってたらここに来ちまったのか。情けない…。

唯「どうしたの?凄い汗だよ朋也君…」
岡崎「唯……」ギュッ
唯「うわっ…と…朋也君!??ど、ど、ど…どうしたの…?」



87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 02:26:38.06 ID:N1CCc7S8O

岡崎「唯……お前は俺の側にいてくれるか?」

唯「…………」

岡崎「……なんてな。悪かったな……いきなりこんなことして。忘れてくれ」

そうして唯から体を離そうとした時だ

ギュッ……

岡崎「!?」

唯「私は……朋也君の味方だよ。朋也君は……一人なんかじゃない」

岡崎「唯……」

ギュッ……と、俺も唯の小さな体を抱き締めた。淡いシャンプーの香りがとても心地良かった。

俺は初めて、人を好きになったのかもしれない。
だが、それはまだ……言えない。言えば終わってしまう気がしたから。


岡崎「唯……軽音部、必ず作ろうな」

唯「うん♪」

今はただ、その言葉を飲み込んだ。

秋生「…………」



98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 10:26:42.61 ID:N1CCc7S8O

次の日の朝─────

春原「ふあ~……まだ7時30分か……昨日は珍しく早く寝たからな。もう一眠りするかな……」

岡崎「そいつは無理な相談だぞ春原」

春原「おっ、岡崎!いつの間に僕の部屋に?」

岡崎「昨日の10時からいたぞ。お前は珍しく寝てたからな、黙って忍び込んだわけさ!」グッ

春原「いやそんな力強く親指立てられても……。まあいいけどさ。んじゃ僕は寝る(ry」

岡崎「それは聞けない相談だな。今日はお前にも何かと役に立ってもらわないといけないからな」

春原「役に立ってって……軽音部の?勘弁してよ……
   昨日のことで僕のギタリストとしての精神は崩壊したんだ。もう楽器何か見たくもないね」

岡崎「春原、お前は勘違いしているぞ」

春原「?」



99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 10:33:14.85 ID:N1CCc7S8O

岡崎「昨日の帰り道、唯はお前のギターを誉めていた。」

春原「ピクッ……マジかよっ!?」

岡崎「あぁ。春原君のギターは素晴らしいと!」

春原「そ、そんなに誉めてくれてたの?」

岡崎「勿論さ!それに紬だってそう思ってるに違いない!
   確かにさわ子先生には指摘されたがな、あれは全体との音程を見て言われたことだ。
   お前のギターは独奏的過ぎたんだよ!」

春原「そ、そうかな?」

岡崎「あぁ!有名な絵描きは初めは認められなかった……だが今を見てみろ!
   立派に認められ書いた絵には高値がついてる!お前もそうなんだよ春原!」

春原「岡崎がそこまで言うなら……僕……まだギターやってみるよ!」

岡崎「よ~し学校行くぞ!」

春原「うん!」

岡崎「(本当乗せやすい奴だな……)」



100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 10:42:05.30 ID:N1CCc7S8O

AM8:00 校門───

岡崎「おっ来た来た。お~い琴吹~」

紬「おはようございます岡崎さん、春原さん」ペコリ

春原「おはよう!紬ちゃんっ!」

紬「わざわざ待ってくれてらっしゃったんですか?」

岡崎「あぁ。今日の作戦の主旨伝えなきゃならないからな。」

春原「あっ唯ちゃ~ん」

唯「春原君?それにむぎちゃんとおか……朋也君まで」

春原「朋也……君?」

紬「まあ♪」

岡崎「こ、細かいことは気にするな!じゃあ昨日俺が考えた今日一日の作戦を言うぞ」

そう、今日の作戦次第で軽音部が出来るか出来ないかが決まる……。
何としてでも二人、いや出来れば三人…引っ張って来ないとな…

校門に一列に並んだ俺達

岡崎「じゃあみんな…健闘を祈る」

四人同時に中に入って行く、気持ちは一つだった



101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 10:49:01.46 ID:N1CCc7S8O

1時間目───

岡崎「……」

作戦はこうだった。楽器が出来るあてが俺の知り合い、
つまり澪、梓、律しかいないのでその三人を何とか引っ張って来るしかなかった。
唯には悪いが部が出来てからゆっくり練習してもらおう。
とは言っても学園祭までそんなに月日があるわけじゃないが……

とにかく今は部を作るためにまともな演奏出来る奴がいるのだ。

そしてもし上記の三人が無理だった場合の保険として今これを書いているわけだ。
あまりあてには出来ないけどな

岡崎「これでよし……」

『急募!楽器が上手い奴!自信がある人は放課後音楽室に!美味しいお茶もあります!』

岡崎「来すぎて困るなんてことはないだろ。まあこんな胡散臭い張り紙見て来るとは思えないが…」



102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 10:58:41.48 ID:N1CCc7S8O

昼休み────

俺は終了と同時に中野に話しかけた。

岡崎「なぁ中野。今日一緒に飯食わないか?」

梓「えっ……別にいいですけど…。」

岡崎「よし決まりだ!澪も誘おうぜ」

梓「はぁ……」

ちょっと強引だが仕方ない。この二人には是が非でも来てもらわないと……。

─────────

俺は中野を餌に澪も誘い三人で中庭に来ていた。

岡崎「悪いな、待たせたか?」

紬「いえ、さっき来たばかりですよ」

唯「むぎちゃんのお弁当美味しそう……」
紬「良かったら召し上がってください♪」
唯「本当?!やったぁ!」
岡崎「おいおい…。(作戦のこと忘れてないだろうな…)
   こいつらも一緒何だが構わないよな?飯は大勢で食べた方が美味いって言うし」

梓「私は全然構いませんよ」

澪「私もだ。こんな大勢でご飯を食べるなんて初めてで……ちょっと恥ずかしいけど嬉しい」



103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 11:06:50.12 ID:N1CCc7S8O

思ったより好感触だな。これは上手く行くかも。

紬「そう言えば春原さんがいませんね」

岡崎「あいつにはちょっと別の人を連れて来てもらう仕事があってな」

唯「?」

澪「まだ来るのか?岡崎は交友関係だけは広いな」

岡崎「いや、そんなに広くないぞ」

梓「あ、春原君来ましたよ」

ニコニコしながら手を振る春原と、その隣には仏頂面の田井中律がいた。

岡崎「でかした春原!」

春原「まあね~僕のベビーフェイスが役に立って何よりだよ!」

律「私は岡崎がどうしてもって言うから来てやったんだけどな」

春原「あぁ、やっぱり岡崎ですか」

岡崎「サンキューな田井中!」

律「怒るぞ!」
岡崎「わかったよ律。さあみんなで飯にしよう。あんまり時間もないしな」
春原「可愛い子がいっぱい……プフー!」
岡崎「鼻息荒いぞ春原」



106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 11:15:01.34 ID:N1CCc7S8O

岡崎「じゃあ飯食いながら紹介していくか。こうして集まったのも何かの縁だしな」

律「……」

澪「……」

岡崎「じゃあまずA組の琴吹紬だ。」

紬「皆さんよろしくお願いしますね」

岡崎「琴吹はピアノやキーボードが上手いんだぞ!」

律「……なるほど、ね」

岡崎「何か言ったか?」

律「別に、続けてよ」

岡崎「そうか。じゃあ次はB組の平沢唯」

唯「…………」

岡崎「どうした?大勢で緊張してんのか?リラックスしろよ、みんなお前の友達だ」

唯「……!……うん、ありがとう。
  B組の平沢唯ですっ!カスタネットが得意です!田井中さんとは同じクラスだよね」

律「あぁ。りっちゃんでいいよ唯。」

唯「うん♪りっちゃん」



107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 11:22:17.69 ID:N1CCc7S8O

律「じゃあ次は私な。田井中律、唯と同じでB組。昔ドラムやってました~。これでいいか岡崎」

岡崎「な、何のことだよ?」

律「別にぃ~」

岡崎「じゃ、じゃあ次はD組頼む」

梓「はい。D組の中野梓です。至らない点も多々あると思いますがよろしくです」

唯「梓ちゃん……小さくて可愛いねぇ」

梓「えっ…」

唯「猫耳とか似合いそう!あずにゃんって呼んでもいい?」

梓「別に…いいですけど」

唯「よろしくね!あずにゃん!」

澪「えっと…、C組の秋山澪…です。よろしく…」

岡崎「どうした澪?やけに大人しいじゃないか」

梓「澪ちゃんは恥ずかしがり屋なんです」

澪「ち、ちがっ…」
岡崎「三年になって初めて知ったな…」
春原「いつもの僕達との態度とは正反対だ…」



109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 11:27:50.18 ID:N1CCc7S8O

岡崎「D組の岡崎朋也とその金髪のが春原陽平な!」

春原「僕ついでッスか!?」

岡崎「いいんだよ俺達は。今回は裏方に徹しよう。
   軽音部発足の影には俺達の功労があった、なんてライブで逸話流してやるからさ」

春原「それなんかカッコいいな!」

岡崎「だろ?なら黙って飯を詰め込むんだ」

春原「うん!僕黙って飯を詰め込むよ!岡崎!」

律「お~い!何男子二人でいちゃいちゃしてんだ。
  こんなに可愛い女子がいっぱいいるのにシカトかコラ」

岡崎「悪い悪い」

春原「モグモグモグモグ」



112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 11:37:16.43 ID:N1CCc7S8O

それから俺達は色々なことを喋りながら楽しい昼食会を過ごしていた。
初めはみんなギクシャクしていたが、次第に自然と仲良くなっていった。
昔本で読んだことがある、ある皇帝は敵と和解する為に食事の場を設けたと。
これはそれに限ったことじゃないが、やはり食事は大勢の方が美味いと言うのは本当だろう。
現に俺はいつも食べていたカツサンドがかなり美味く感じられた

キーンコーンカーンコーン

岡崎「予鈴か……」

紬「あっという間でしたね…」

唯「凄く楽しかった!」

春原「またやりたいよね」

梓「楽しかったです」

澪「うん。来て良かった」

律「……岡崎、言うことがあるんじゃないか?」

岡崎「ん?あぁ、まあな。ちょっと聞いてくれないか。中野、澪、律」



114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 11:45:35.12 ID:N1CCc7S8O

これでもしかしたらこの良い雰囲気を壊してしまうかもしれない……それでも俺は言わなければならない。

唯「………」

真剣な顔で見守るあいつの為にも。

岡崎「今日、放課後に軽音部を作る為の大事な演奏があるんだ。
   だが俺は勿論のこと…唯も楽器はカスタネットしか出来ない。
   だが顧問になってくれるって言う山中先生の条件は一つ、先生が納得出来る演奏を見せることなんだ」

三人は何か言いたそうな顔をしているが時間もない、ここは続けることにした。

岡崎「ムシ良いのはわかってる!でも俺達はどうしても軽音部を作りたい!入れとは言わない!
   ただ今日演奏してくれ!そしてもし部が気に入ったら入ってくれ…
   そうじゃなくても友達として、唯に楽器を教えてやったりしてくれ…頼む」

唯「朋也君……」



115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 11:53:54.55 ID:N1CCc7S8O

梓「……今日誘われた理由はわかりました。
  確かに私もギターの経験なら多少あります。でも一つだけ聞かせてください岡崎君。」

岡崎「なんだ?」

梓「あなたがそこまで必死になるのは……彼女の為ですか?」

岡崎「それもあるかもしれない。けどこれは俺の為でもあるんだ」

澪「自分の為?」

岡崎「あぁ。みんな知っての通り俺はこれまで何もやって来なかった。
   スポーツ推薦で入ったこの学校……初めこそは好きだったが今では吐き気がするほど嫌いだ。」

唯「朋也君…」

岡崎「肩を痛めバスケも出来ない俺はただグレるしかなかった。
   何もしない自分に腹も立ったし、この学校が憎かった。」

春原「岡崎……」

紬「岡崎さん…」

岡崎「でもこいつは、唯は違った。何も出来なくてもこの学校を好きだと言った。
   俺なんかと違って何もしない自分をただ嫌悪するだけじゃなくてちゃんと向き合ってた!」



116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 12:00:50.21 ID:N1CCc7S8O

あの日、唯は言った。
学校を好きだと、しかし何もしない自分がそれを大好きには至らさないと。
だから、軽音部は……

岡崎「これまで何もしてこなかった俺達の……夢なんだ」

そう、夢だった。こうして夢中で何かに打ち込むことが。
入学当初はそれが当たり前で、でもいつか忘れてしまった想い。
俺は軽音部を通して、それを叶えたかったのかもしれない。
このまま……学校を嫌いまま終わりたくないと、唯を見て思った。

梓「……わかりました。どこまで協力出来るかわかりませんが…軽音部に入部します。」

岡崎「本当か!?」

梓「はい。岡崎君の気持ちは良くわかりましたから。
  委員の仕事があって来れない日もあると思うけど…よろしくです」

唯「あはぁ!よろしくね!あずにゃん」ギュッ

紬「あらあら♪」



117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 12:09:19.24 ID:N1CCc7S8O

澪「梓が入るなら…私も入ろうかな」

唯「澪ちゃんもおいでおいで~」

紬「美味しいお菓子もいっぱいありますよ♪」

梓「三年最後の思い出にやりましょう澪ちゃん」

澪「じゃ、じゃあ…」

律「そうやって、人の意見に流されやすいのは相変わらずだな澪」

澪「律……」

春原「ん?何?二人とも知り合い?」

律「あぁ、高1の頃ガール&ガールって外バン組んでた時にね。澪はベースで私はドラム」

春原「ガール&ガール……ってあの伝説の!?」

岡崎「知ってんのか春原?」

春原「う、うん。バンド結成して一年だけしか活動しなかったけど
   その演奏にかなりのファンがついてね…
   この辺りじゃ伝説になってるくらいさ。プロも注目してたって話らしい」



118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 12:15:46.70 ID:N1CCc7S8O

岡崎「そんな凄い二人に声かけてたのか…」

梓「初耳です…」

唯「澪ちゃんとりっちゃん凄いねぇ!」

紬「そんな方達が入部してくれたら心強いですわ」

澪「あ、あの…」

律「残念だけど、私は入部するつもりはないから。そんじゃね。」

岡崎「待てよ律!」

澪「あの時の…あの時の約束は嘘だったのか!?律!」

律「……私の走り気味のドラムのせいで解散したんだ。今更音楽に未練なんてないよ」

澪「それは……他の二人が言ってただけで…」

律「もういいよ。終わったことだから。じゃあね岡崎。今日は誘ってくれてありがと。
  軽音部には入らないけど友達が増えて悪い気じゃなかったよ」

岡崎「律……」

そう言って離れて行く律に、かける言葉が見つからなかった




119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 12:17:01.77 ID:csr/AKtVO

律はことみでいいの?違和感がすごいけど





121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/04(金) 12:23:58.00 ID:N1CCc7S8O

>>119
位置的には。180度違うタイプだけど
被りまくりじゃ面白くないけど
どうしてもキャラが似たりよったりになってしまうのを打開してくれるキャラ、それがりっちゃん




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唯「岡崎さん…私……」#前編
[ 2011/07/22 01:44 ] 非日常系 | CLANNAD | CM(0)

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