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梓「じゃじゃ馬娘とドラ息子」 【非日常系】


SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServiseより

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1310045824/




1 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 22:37:04.78 ID:R98mJ+xs0

梓「ただいま~」

梓「ふぅ~」

今日も一日がほぼ終わりそうな帰宅後...

私は部活で使っているエレキギターを肩から降ろして、ギタースタンドに立てかけた...

立てかけつつも、複雑な思いが浮かんでは消え、浮かんでは消え...

梓(はぁ~...なんで唯先輩はレスポールスタンダードを持ってるんだろ...)

梓(しかも本家のレスポールだし...)


梓(分不相応だし...)

私はもともとジャズ指向だったんで、ソリッドギターにはあまり興味がなかった...

女子高生がロック系で扱えるギターは少ないことはわかってたけど...

現実を考えると、選択肢が少ないこともわかっていた

1. 体格的ハンディキャップ

そう、いくらロックバンドといっても、女子高生、しかも、私の様な小柄な体型だと、
扱えるギターは限られてくる。

・軽くて、小さなギター

これが絶対条件になってしまう。

もし、ジャズバンドで椅子に座っての演奏なら気にもならないけど、

そんな老獪な演奏スタイルを好む女子高生は人間国宝なみに少ないに決まってる...





2 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:08:21.93 ID:R98mJ+xs0

.......

梓(やっぱ、唯先輩は凄いや...)

梓(唯先輩の体格だとフェンダーファミリーを選ぶのが普通でしょ?)

私は唯先輩の選択を(良い意味で)疑ってしまった...

梓(高校生で、レスポール本家のスタンダード持ってるって反則じゃん!!)

私はフェンダー(ジャパン)のムスタングという珍しいギターを軽音部で弾いているけど、

このギターは手の小さいプレイヤー向きだけど、決して扱いやすいギターではないことは知っている。

本当は...



本当は...



中学2年の時にインターネットで見つけた「イ○ベ楽器のエピフォンジャパン在庫一層セール」で

で、目を惹いた「レスポールジュニア・テレビイエロー」が欲しくって、欲しくって...

でも半額になっていながらも5万円近くするこのギターは中学生に私には手が届かなくって...

両親にお願いしたら、

梓父「梓もなかなか見る目があるなぁ~」

梓父「いいよ!!、このギターは掘り出し物みたいだし、ホールドして一緒に見に行こう」

理解がある両親で良かった~

かくして、私はエピフォンジャパンのレスポールシグニチャーのレスポール Jr テレビイエローを
入手できた。

1PUで、コントロールもボリュームとトーンだけのシンプルなギター...

びっくりするほどシンプルなギターだけど、愛用しているギタリストは数知れず!!

そんなギターを手にした私は家に帰って早速弾いてみた。



3 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:14:07.85 ID:R98mJ+xs0

梓(良い!!良いよ!!)

梓(P-90 というピックアップってこんなにパワフルなんだ!!)

梓(おまけにギター自体も軽いし、ミディアムスケールだし!!)

梓(私がステージに立っても十分主張できるじゃん!!)

私はP-90 を1つだけ搭載しているこのシンプルなギターを

梓「あなたはこれからキューピーだよ(Pと9をひっくりかえしただけだけど)」

と命名した。

梓「いつか一緒に音を奏でようね!!」

私は根拠の無い浮遊感を覚えた




5 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/07(木) 23:25:13.88 ID:tL9GwBaDO

p100積んだジュニアなら俺使ってた

支援





8 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 20:36:08.73 ID:4nl/e92W0

キューピー(QP)と名付けたレスポールJr...

私はQPをもって両親のいるリビングに向かい、洒落のわかる(に違いない)両親に対して

梓「.......」

ほんのちょっと芝居っ気をだした沈黙を醸しだし、意を決したように顔をして!!

梓「お父さんとお母さんに私の恋人を紹介します!!」

梓「愛しのQPです!!」

といってJrを差し出したら、父親は間髪を入れず

梓父「いやぁ~タケルノミコト君!!よろしく~」

梓母「よろしく~」

梓「タッ、タケルノミコト?」

梓「なっ?なんなのその名前!!」

梓父「だって、漢字で書くと、義武尊なんだろ?」

梓「????」

梓母「ロッドカバーのシグニチャーを見てみなさいよwww」

梓「?」

梓「..........」

梓「あっ!!」

ロッドカバーには

G
i
b
s
o
n

ゴシック文字で書いてある。

梓「うっ...」

梓「たしかに、ぎ・ぶそんって読める...」

というか、その方が名前らしいっちゃあ名前らしい

梓父「なっ?でもって武尊をタケルノミコトって読むとだな...」

父親の得意気な説明を遮るように私は

梓「そっ,そんな日本神話に出てきそうな名前はやだ~」

梓「P-90 を積んでるから、QPなの!!」

梓両親「あははっ」

梓父「いや、冗談冗談!!」

梓父「でも、そこまでそのギターを気に入ったんだったら、それだけで買った価値はあるな!!」

梓母「そうねぇ~www」

梓両親「大事にこき使ってやれよwww」

梓「うん!!」



9 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 20:36:39.71 ID:4nl/e92W0

それにして、さすがはジャズを生業とする両親だけあると思った。

とっさに武尊がでてきて、それをタケルノミコトって読む発想なんて私には無かったし

発想できたとしても花の女子中学生の私には、そんな武骨な名前を付けたくはなかった...

梓(でも、Jrには武骨な名前の方が似合うかな?)

梓(いやいや!!QPはQP!!そんな武骨な名前は似合わない!!)

梓(まぁ~ B.C. Rich なんかだとそんな名前もいいかもしれないけどね...)

もちろん私が B.C. Rich を持つことは終生ない事は明白だから、
タケルノミコト君にはお会いすることはないだろう!!

梓(でもタケルノミコト君みたいな「男の子」には逢ってみたいなぁ~)

なんてことを考えながら私は自室に戻った


ところで...

後で聞いた話だとGibson を"ぎ・ぶそん"、もしくは"じ・ぶそん"と呼ぶのは有名な話だそうな...

ぶそんを、蕪村と書くか、武尊と書くか、はたまた不遜と書くか...

それは自由だそうな(パンク系は不遜と書くらしいけど)



10 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 21:02:17.86 ID:4nl/e92W0

...話は今に戻って...

軽音楽部での私の立場といえば、基本的にはサイドギターです。

リードは唯先輩のギターと、ムギ先輩のキーボードが担当してます。

唯先輩のレスポールの音色はソロでは映えますが、唯先輩はトーンチェンジをしません。

それどころか常にリアピックアップで Volume も Tone も常に10!!

梓(ギー太が可哀想)

とは思うものの、ムギ先輩は唯先輩の不器用さ(?)を知っているかのように

・オールタイムリアピックアップのVolume・Toneフル10

でも通用するようなアレンジを考えてくれているから、唯先輩もギー太もキラキラ輝いている。

私はというと音と見た目のバランスを考えてムスタングを使っている。

ムスタングを使うことに不満はないけど満足しているとは言えない。

梓(ほんとうはQPを使いたいんだけどなぁ~)

梓(唯先輩がレスポールスタンダードを使っている横で Jr を弾くのは...)

梓(いかにも「後輩なんで、一歩控えています」って感じがするし...)

梓(どうしたらいいんだろ?)

梓(一度、QPを持ってきてみようかな?)

些細な事でありつつも、気にしだすとモヤモヤが続く今の心境はどうしたものか?

梓「悩んでも仕方ない!!」

梓「先輩、憂、純、さわ子先生、それにお父さんやお母さんに思い切って相談してみよう!!」



11 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 22:09:39.55 ID:4nl/e92W0

梓「って思ったけど...」

梓「そんな大げさなことでもないよな~」

梓「まぁ、たかがギター一本!!」

梓「気楽に考えて」

梓「いけないからモヤモヤするんだよなぁ~」

梓「見た目のバランスと音のバランス...」

梓「考えれば考えるほど、考えがループするし」

梓「ハッ、これが10代の荒野!!」

梓「なーんてね!!」

梓「........................」

梓「だから10代の荒野なんだな~」

梓「流されるべきか、流されないべきか...」

梓「それが問題だ!!」

梓「.....................................................」

梓「.....................................................」

梓「.......................zzzzzZZZZZZZZZZZZZZZ」



12 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 23:14:17.07 ID:4nl/e92W0

チュンチュン

梓「はっ!!」

梓「もう朝なんだ」

梓「いつの間にか寝ちゃったんだ」

梓「でも、あっさり寝入ってしまったところをみると大した悩みじゃないんだな~」

梓「さっ、起きよっと」

いつもと変わらないような朝を迎え、
いつもと変わらないように学校に行って、
いつもと変わらないように授業を受けて、
いつもと変わらないように放課後がやってきて、
いつもと変わらないような部活を始めようと思っていたけど...

たまたま部室にはムギ先輩しかいなかったので、いつもとはちょっと違うことをしてみようと思った。

ムギ先輩はバンドの創作面の要で、作曲はもちろんのこと基本的な編曲もこなしてしまう、
スーパー女子高生。

そんなムギ先輩にギターの音に関して、質問する体で私の抱えているささやかなモヤモヤ感を
知ってもらおうと思った。

梓「あの~ムギ先輩?」

紬「なぁに?梓ゃん?」

ムギ先輩はティータイムの準備をしながら、笑顔を私にむけながら返事をくれた。

梓「ムギ先輩は唯先輩のギターの音に変化を付けたいって思いませんか?」

紬「へっ?それはどういうこと?」

梓「例えば、もっと柔かいというか丸いというか...キラキラとしたいうか...」

梓「専門的に言えばウーマントーンとか、ハーフトーンとか...」

梓「とにかく今のように1つの音色でいいんでしょうか?」

紬「うーん...」

ムギ先輩はちょっと考えたけど、ポワポワの笑顔をたたえながら

紬「唯ちゃんはワウペダルとデジタルディレイだけ使えれば良いのよ!!うふふっ」

............................

梓(うわぁ~、そこに触れちゃった~)

梓(ライブの場面でも足元にはエフェクタもスイッチもない上にアンプ直なのに...)

梓(そこに踏み込んだらフォローできませんよ)アセアセ

紬「大丈夫よ梓ちゃん!!だれもそんなに気にしていないし」

紬「それに、重箱の隅をつついてたら感動なんて生まれないものwww」

梓「そんなもんですかぁ~...」

紬「そんなもんでぇす!!」

ムギ先輩のおおらかさの前では大いなる矛盾も微細なものです。

梓(では、私のギターの音についてはどう思ってるのかな?)

梓「じゃあ、ムギ先輩!!私のギターはどうですか?」

梓「音色とかアタックとか!!もっとバリエーションがあってもいいのか!!今まででいいのか!!」

私はちょっと興奮したのかな?いつも以上に矢継ぎ早に言葉をつないでしまった...



13 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/08(金) 23:22:43.09 ID:4nl/e92W0

紬「ちょっと、ちょっと梓ちゃん」

紬「少し落ち着いてね」

紬「梓ちゃんの言っていることが良くわからないわ」

紬「だから、ちょっと落ち着いて!!

紬「ねっ?」

紬「そうそう、こういった話はお茶でも飲みながらゆっくり話をしましょ!!」

梓「...そうですね...失礼しました。」

紬「まぁまぁ、そんなに深刻な顔をせずに」

ムギ先輩は1脚は私のために、もう1脚はムギ先輩自身のためにお茶を用意してくれた。

紬「さてっと」

紬「梓ちゃんが言いたいことって何かしら?」

紬「ギターの音色とか言っていたけど」

紬「今のポジションに不満があるの?」

梓「いえっ、違うんです。」

梓「その~なんというか...」

いざ表現しようとするとシドロモドロになってしまうものです。

梓「その~...」

紬(ニコニコ)

ムギ先輩は、黙って私の言葉を待ってくれています。

プレッシャーを与えるでもなく、ただひたすら見守ってくれているようです。

梓(ムギ先輩はなんでも受け止めようとしている)

梓(それなら、私も思いっきり気持ちをぶつけなきゃ!!)

私は意を決して口を開いた。



16 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/11(月) 22:21:48.90 ID:KMUKoGcV0

ちょっと展開に窮しまして...

アニメの映像を見ると、唯のピックアップは常にフロントだったり...

音と想定外の設定だったんで困ってます。

でも、スピンオフってことで、梓メインのジャズロック路線を目指してみます。
...スイングロックではなく、ジャズロック...



17 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/12(火) 21:37:07.25 ID:L2YZRcbS0

梓「唯先輩って、いつも同じ音色ですよね?」

紬「?」

梓「ムギ先輩はギターには詳しくないと思うんですが、
  唯先輩のギー太って音のバリエーションが多いギターなんですよ!!」

梓「それなのに、それを活かさないでいるのはもったいないと思います!!」

梓「ギー太を持っている唯先輩はズルいです。」

梓「唯先輩がギー太を使いこなしていたら、私は何も不満は無かったのに...」

梓「ギー太が可哀想です!!」

私は何を言ってるんだろ?それが証拠にいつもニコニコのムギ先輩が困惑してる...

..........沈黙............

紬「あのね?梓ちゃん。」

紬「私はギー太の事がわからないし...そもそもギター自体がわからないの...」

梓「すいません...」アセアセ

紬「ううん、誤らなくてもいいのよ。」

紬「でもね?梓ちゃん」

紬「唯ちゃんは、まだまだ初心者なのよ。」

紬「曲の途中で音色を変えたり、それどころか曲ごとに音色を変えるのはまだ無理だと思うの」

紬「私はどんな曲でも無難にプレイできると思う音なら、それでいいと思ってるの」

梓「.........」

紬「梓ちゃんにできることでも唯ちゃんには無理なのよね~」

梓「わっ、私も今のギターでは音色を自由に変えられません。」

梓「ムギ先輩にはわからないことですけど、私の弾いているギターは音色を変え難いギターなんです!!」

紬「???」

梓「変え難いと言ったら語弊があるんですが、とにかく扱い難いギターなんですよ。」

紬「え????でも、なんでそんなギターを梓ちゃんはつかってるの?」

梓「......」

ちょっと言葉に詰まってしまった。

本当はQPを弾きたいのに...

唯先輩が可愛いというだけで選んだギー太が高校生の初心者には分不相応なギター...

ギー太がレスポール・スタンダードでなければ QPを使えたのに...

ムギ先輩に相談しようとしたところで間違いだったのかな?

こういったことは澪先輩の方がわかってくれたかも...



18 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/12(火) 21:54:06.03 ID:L2YZRcbS0

梓「悔しいからです!!」

梓「本当に使いたいギターがあるんですが、それを使うとギー太と比べられるからなんです!!」

梓「もちろん、ギターを知らない人にはわからないことですが」

梓「ギターを知っている人にはすぐわかってしまうようなことなんです。」

梓「ムギ先輩?世の中にはグレードという階級があるのはご存じですよね?」

ムギ先輩はあらゆるヒエラルキーの頂点にいることを承知の上での質問だった。

紬「それはわかってるけど...」

梓「ギターも同じなんですよ!!」

梓「唯先輩のギー太は高校生が持ってるギターとしては頂点に居るんです。」

梓「そんなギターと重ならないようするために、今のギターを選んで弾いているんです。」

紬「重なったらダメなの?弾きたいギターを弾いたらいいじゃない?」

梓「それは...」

梓「QPが可哀想なんです。」

紬「QP?」

梓「あっ、ごめんなさい(ペコリ)。QPは私がとても大事にしているギターの愛称なんです。」

梓「もっとも愛称と言っても私の家族にしか通用しませんが...」

紬「ううん。いいのよ。それより QP ってギターの事を聞かせて」(チョットwkwk)

私は QP こと、レスポール Jr の事をできる限り詳しく説明した。

・とてもシンプルなギターであること。
・レスポールシリーズのスチューデントモデルであること。
・それでいて、そのパワフルな音色で著明なギタリストが多々愛用していること。

ムギ先輩は聞き役に徹してくれたから、私は言いたいことを洗いざらいぶちまけた。

そのせいか、モヤモヤした気分はずいぶんと解消された

けど...

梓(あっ!!ムギ先輩はそんな話をされても困るだけだよなぁ~)

案の定、ムギ先輩は苦虫か亀虫を噛みつぶしたような顔をしている。

梓(ところで亀虫って噛みつぶしたらどうなるんだろ?)

どうでも良いことが頭をよぎってしまった。



20 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/14(木) 16:57:31.70 ID:LSmE85HY0

紬「梓ちゃん?一度そのギターの音を聴かせてくれない?」

紬「梓ちゃんの好きなギターがどんな音色なのか知りたいの!!」

紬「音色と梓ちゃんの指向がわかれば、梓ちゃんのモヤモヤを解消できるかもしれないし...」

梓「部室にですか?」

梓「唯先輩が混乱しないですかね?」

梓「高校生でギターを何本も持ってるって信じてもらえるでしょうか?」

紬「大丈夫よ!!、唯ちゃんは『梓ちゃん大好き』だから気にしないはずよ!」

梓「..........」

紬「大丈夫よ!!音楽って楽しんだもの勝ちでしょ?だから今のバンドにこだわる必要もないし」

紬「今のバンド以外のユニットも面白いと思うの」

紬「テクニック的に梓ちゃんが満足できるかどうかわからないけど挑戦してみるのも楽しいよね!!」

ムギ先輩はクラシックで培ったテクニック(+天性の音楽才能)からか恐いもの無しのようです。

おまけに知らないことを知りたいという好奇心が加わって、私の QP に興味深々です。

ムギ先輩にお願いすれば、おそらく私の欲求を満たしてくれる状況を作ることも可能だけれど、

ムギ先輩はそれを望まないことでしょう。

ムギ先輩の凄いところは高校生としての分をわきまえているところです。

無茶な事でも実現できるだけの境遇にありながら、ギリギリのところで抑えているのがムギ先輩。

もし、ムギ先輩に甘えてしまったら私たち軽音部部員達は全員社会不適格者になったことでしょう。

ムギ先輩は上層階級だからこそ、その影響を知っているんでしょうね。

本当に頼りになりますムギ先輩!!。



21 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/14(木) 17:22:03.92 ID:LSmE85HY0

次の日、私は QP こと レスポール Jr を持って部活に行った。

律「...」

澪「...」

ちょっとびっくりした先輩が二人。

紬「へぇ~」

ムギ先輩は興味津々です。

で、肝心の唯先輩はというと



唯先輩はなにも気にしていません。

梓(助かった~)

私はギターを自在に選べる環境にいることに対する少なからない嫉妬を懸念したけど、

梓(杞憂ってこういうことなんだなぁ~)

紬「そのギターって可愛いわね?、そのギターの方が梓ちゃんに似合ってるよ(ウフフ)」

律・澪「梓って、ギターを何本か持ってるのか?」

梓「えっ?、あっ...そうですね。両親がジャズミュージシャンなので恵まれてるかも知れません。」

梓「でも、このギターは私が本当に弾いてみたかったギターなんです。」

梓「唯先輩のギー太と比べられると思うと気が引けるんで披露できなかったんですが」

梓「このギターがとっても気に入ってるんです。」

早速、ギターを弾いてみたところ、一瞬のうちにムギ先輩はギターの特性を見抜いたみたいです。

紬「見た目とは思えない位にパワーがある上に音がきれいね!!」

紬「特にクリアな高音はとっても気持ち良いと思うわ!!」

紬「ねぇ?澪ちゃん?りっちゃん?」

紬「梓ちゃんのこのギターを活かした演奏ってできないかしら?」

紬「もちろん今の軽音部の5人の活動が基本だけど、課外活動的な感じでユニットを組んでもいいんじゃない?」



25 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 22:20:32.91 ID:EQgP9hnu0

ムギ先輩曰く

紬「5人いるんだから、HTT以外のユニットやソロの可能性は30通りあるんだから、
  梓ちゃん中心のバンドがあってもいいんじゃない?」

30通りの根拠がわからないけど、ムギ先輩は 2の5乗から、HTT と誰もいないの2通りを引いたらとか...

紬「そうねぇ~梓ちゃんはギターが上手いしジャズが好きだから、ジャズがいいんだけど」

梓「そうですねぇ...でもジャズはリズムが難しいから澪先輩や律先輩ではちょっと難しいと思いますよ。」

紬「う~ん...」

梓「あの~ムギ先輩?」

紬「なぁに?」

梓「ジャズじゃないんですけど、ジャズっぽいロックで演奏してみたい曲があるんですけど...」

紬「へぇ~、じゃあその曲を演奏すればいいじゃないの!!」

梓「それがですね~、なんというか...その~」

思い切って言ってみたが、いざ演奏するとなるといろいろな問題があった。

まず、

梓「その曲のギターがメチャクチャ速いんです。」

梓「高速メタルの速さじゃ無くって、泥臭い速さなんです。」

梓「だから格好いいんですけど、今の私のレベルでは演奏できる自身がちょっと...」

紬「へぇ~梓ちゃんでも手を焼くんだぁ~」

ムギ先輩?私は先輩と違って、コンクールで賞を取る程の腕前じゃないんですよ...

それに好きだから弾けるってもんじゃないです。

梓「私はムギ先輩と違って、演奏面ではまだまだ未熟ですよ...」

紬「うふふっ!!そうよねぇ~」

紬「ねぇ?梓ちゃん?」

紬「今度、その曲を聴かせてくれない?」

紬「梓ちゃんの弾きたい曲って、と~っても興味があるわぁ~」キラキラ

梓「わかりました、今度持ってきます。」



26 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 22:35:36.77 ID:EQgP9hnu0

家に帰って、早速その曲が入った CD を捜し出した。

原盤は廃盤だったんだけど父親が学生の時に CD で再発売という代物。

日本では知っている人が少ないけど、かのウッドストックにも出演した伝説のバンドだそうな...

その CD を手にしながら、ふと...

梓「そういえばお父さんが
  『レスポール Jr と言えば、あのバンドだよなぁ』と言ってたバンドがあったっけ?」

梓「お父さんは CD かアナログ盤はあるはずっていってたけど...」

梓「まぁ、今回はいいや」

CDを鞄にいれながら、

梓「ムギ先輩なら、この演奏をうまくアレンジしてくれるかな?」

と思いながら、20年ほど前に録画した VHS からおこした DVD も一緒に鞄にいれた。

梓(ムギ先輩はどんな反応をしてくれるかな?それに本当にユニットが組めるのかな?)

ムギ先輩!!期待してしまいましたよ!!ちゃんと期待に応えてくださいね!!

小学生の時の遠足前夜のようなワクワク感がどこからともなく湧いてきた。



27 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 23:03:02.58 ID:EQgP9hnu0

翌日の放課後の部室、練習もせずにいつも通りのティータイムを興じている中、
私はムギ先輩に CD と DVD を渡した。

その様子を目ざとく見つけたのは律先輩。

律「梓!!それなんだよ?」

紬「あ~これ?実は梓ちゃんの秘蔵コレクションを貸してもらう約束をしてたのよ!!」

紬「ね~?梓ちゃん」

梓「へっ?あっ、ハイっ!!」

澪「梓の秘蔵のコレクションかぁ~、私も興味があるなぁ~」

紬「澪ちゃんには後で貸してあげるわよ。梓ちゃんいいでしょ?」

梓「へっ?あっ、ハイっ!!」

紬「あっ!!そうそう!!それでね?」

紬「この秘蔵のコレクションの曲で良い曲があったらね?」

紬「梓ちゃんをメインにしたユニットで演奏してみない?」

梓「へっ?」(ここでそれを言うの?)

唯・律「それなんか面白そう!!」

梓(うーん、こればっかりは唯先輩の出番は無いかもしれないけど...)

梓(唯先輩には唯先輩のためのユニットを組んでもらうことにしよーっと)

紬「でしょ~?」

紬「それでね、一度聴いてみて私たち向けにアレンジできればな~って思ったの。」

ムギ先輩はそういいながら、私に軽くウィンクをくれた。

梓(ムギ先輩って、本当に物事に動じないなぁ~)

梓(あたかも自然に振る舞ってるけど、私には予想外の連発ですよ!!)アセアセ

それにしてもムギ先輩のウィンク!!その可愛いさは反則です。

少々ハプニングがあったけど、いつも通りの放課後を過ごし家に帰ったら、ムギ先輩からメールが届いた。

紬『梓ちゃんの演奏したい曲ってCDの2曲目でしょ?』

梓「うっ!!あたってる!!」

紬『DVDの方の曲はちょっとアレンジが難しそうだけど、HTTでも演奏できるよ』

DVDには一曲しかいれていなかったんで、すぐにわかってもらえるとはおもっていたけど

梓「あの曲をアレンジできるの?しかもHTT向けに?」

と、思もいつつも、実はできることはわかっていた。

要は「ムギ先輩のお墨つき」が欲しかったんだと思う。

紬『ある程度アレンジが固まったから、明日にでも皆に提案してみるからね』

紬『演奏することが決まったら、梓ちゃん!!』

紬『頑張ってね』

...........................

アレンジが固まったって?

もう何も言えません。

そこまで私に協力してくれるとは思ってませんでした。

たとえ皆に反対されたとしてもムギ先輩には感謝します。



28 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 23:39:22.84 ID:EQgP9hnu0

...翌日の放課後...

紬「ねぇねぇ、みんな聞いてくれない?」

一同「ん?」

紬「実はね?私、梓ちゃんをメインにしたユニットで演奏したい曲を見つけたの」

澪「例の秘蔵コレクションか?」

紬「ん!!そう」ニコニコ

紬「でもね?とーってもギターが難しいの!!」

紬「唯ちゃんがいくら天才だったとしても、
  これはテクニックの部分なんで残念ながら唯ちゃんには無理なのよ」

唯「チェーっ」

唯「あ?でも、あずにゃんがやってみたいんなら私は構わないよ!!」

唯「あずにゃんはいつも私達を影で支えてくれてるから、たまにはあずにゃんを皆で支えたいよね!!」

紬「ありがとう唯ちゃん!!」

律「で?それはどんな曲なんだ?」

紬「それはね、この曲なの」

ムギ先輩は皆の前で、自分で作成したであろう CD を再生した。

一曲目は例の「2曲目でしょ?」で見事に的中させた曲

Ten Years After の Undead というライブアルバムに入っている

・At The Woodchopper's Ball,

という Jazz のスタンダードのロックバージョン。

ギターとオルガンがリードを取るインストナンバーだけど

とにかくギターが速い!!

何も考えずに速い!!

テクニックではなく単に速い!!

野性的なギターが魅力な曲。

ムギ先輩は律先輩が4ビートで打てれば大丈夫とか言ってるけど、

梓(この曲のギターが弾けたら Go Maniac のソロなんて子供の遊びですよ...アセアセ)

そして、次の曲は 1992 年にバルセロナで開催された
ギタリストの祭典で伝説のギタリスト「レス・ポール」が演奏した。

・How High The Moon.

ギター2本とウッドベースのトリオによりこの演奏にムギ先輩は大層感動したそうです。

ただ、ムギ先輩は

紬「アレンジは難しくないけど、雰囲気が大事だから女子高生が演奏するには枯れすぎてるかな?」

ごもっともです。

この曲は聴き手に徹するに限ります。

梓(この曲を演奏するのは50年後の方がいいかな?)

そして、ムギ先輩は意外な曲を聴かせてくれました。



29 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/15(金) 23:45:23.51 ID:EQgP9hnu0

紬「この曲って、結構面白いのよ」

紬「たしかにだらだらと長い曲だけど、演奏は難しくないのに妙に印象が残るのよ」

ムギ先輩が最後に聴かせてくれた曲はなんと Mountain の

・Nantuchet Sleighride

えっ?なんで?

梓(私も咄嗟にでてこなかったバンドの曲じゃん!!)

紬「実はね?梓ちゃんが持っているギターって他にもあるの」

紬「そして、梓ちゃんのお気に入りのギターは、部活で使っているギター以外にもあるのよ」

紬「このバンドのギタリストはそのギターを使って有名になったのよ」

紬「バンド自体は古くさい音だけど、この曲は今での通用するような気がしたの...」

紬「この曲だと唯ちゃんはボーカルに専念してもらうことになるから結構難しいかもしれないけど」

紬「ボーカリストの唯ちゃんも新鮮だと思わない?」

ムギ先輩はあらゆる面で想像を軽く越えていきます。

そんなムギ先輩が私のためにアイデアをだしてくれる。

とてつもなく心強いです。

と、ここで疑問が...

梓「あ、あの~ムギ先輩?」

紬「なぁに?」

梓「ユニット編成して演奏するのはいいのですが、どこで演奏するんですか?」

一同「そうそう!!」

紬「??????」

紬「どこでって...どこでも演奏できるじゃない」

紬「ライブハウスでも路上ライブでも...」

紬「あっ!!でも路上ライブは準備が結構大変だから、ライブハウスに出演したらいいんじゃない?」

紬「外バンだと思えばいいじゃない!!」

ムギ先輩は視野が広いです。

お嬢様なムギ先輩ではなく、「お嬢様」はムギ先輩の属性の単なる一つなんですね。

いろいろな面で感動しました。



30 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/16(土) 00:22:28.18 ID:x0uFyuE70

時間は経って、1年生の2月(話は梓が1年の時です...今更ながら)中旬

紬「みんなぁ~、ライブハウスを抑えられたわよ~」

一同「ん?」

紬「ほらぁ~、たまに練習してた梓ちゃんバンドのお披露目ライブよ!!」

紬「いろんな事を考えて3月の中頃かな?って思ってたんだけど」

紬「ちょうど良い場所が見つかったから、ブッキングしちゃったぁ~」ウフフ

一同「え~っ!!」

律「そんな急な話」

澪「そっ,そうだよ!!そんな話聞いてないよ」

紬「だって~、黙って進めてたんだもん♪」

みんなが冷静になったころ、ムギ先輩が詳細を話し始めた。

紬「まず場所はね、駅前から徒歩5分の場所にある小さなライブハウスなの」

紬「椅子は20席くらいだけど、スタンディングをすると100人は入れるところなの?」

紬「それで時間はね、3月○日の土曜日の15:00~17:00」

紬「ノルマはなくって、入場者はワンドリンクの500円だけでいいのよ」

紬「高校生の特権よ!!」

ムギ先輩の言っていることは最もです。

土曜日の15:00~17:00に時間があるのは中・高生くらい。

おまけにノルマはなくって、ワンドリンクで O.K. なんて好条件過ぎです。

ただ...

梓(2時間って長くないですか?)

そんな不安を打ち消すようにムギ先輩は

紬「そこでね?梓ちゃんが入部を戸惑ったジャズ研と合同ライブをしない?」

紬「ジャズ研だってビッグバンドばかりじゃないし、発表の場に苦労しているのは軽音部と同じはずよ」

紬「それなら、梓ちゃんバンド30分、ジャズ研1時間っていう割合でもいいと思うの」

律「ジャズ研に1時間で、ウチらが30分って不公平じゃないか?」

紬「でも、HTTが新曲を発表する場は新歓て決めてるじゃない?」

紬「それを考えると、HTTの出番は無い方がいいと思うの」

紬「そこで梓ちゃんバンドを推すのよ!!」

梓「いや、そこまで私の名前を出さなくても...」

私は照れ半分、本気半分で戸惑いを表現した。



31 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/17(日) 13:37:52.98 ID:+c2UnG6T0

でもなんでジャズ研なんだろ?

律先輩の友達とか、そのつながりとかでも良いと思うのに...

梓「あの、ムギ先輩?」

梓「なんでジャズ研と競演しようと考えたんですか?」

梓「律先輩の友達とかと一緒でもいいと思うんですけど...」

紬「それはそうなんだけど~」

紬「ジャズ研に梓ちゃんの本当の実力を知ってもらいたいのよ」

紬「それにジャズ研には梓ちゃんの友達もいるんでしょ?」

梓「そりゃいますけど...」

紬「私ね?梓ちゃんがジャズの話を良くしてたから、ジャズを聴くようになったの」

紬「さすがにモダンジャズはわからないけど、ジャズって自由なんだなぁ~って思ったのよ」

紬「さすがにロックのような気軽さはないけど、一体感はロック以上かもしれないかな?って」

紬「ジャズの一体感のためを感じたいために梓ちゃんはギターテクニックを研いてたんじゃないの?」

梓「.............」

紬「そしてテクニックがあるからこそ生まれる信頼感がジャズを演奏する面白さって思ってるんでしょ?」

梓(ムギ先輩...なんでそんなことがわかるんですか!!)

梓(そんな簡単な言葉で、そこまで的確に表現できるとは...)

梓(さすがはムギ先輩です。音楽を本当に自由に楽しんでいるんですね?)

私はムギ先輩に感心しつつも、もう1つの意図を感じとれた。

梓「ムギ先輩?ムギ先輩はその気持ちをジャズ研に伝えたいのですよね?」

紬「うーん...そんな大げさなことはないけど...」

紬「ジャズは堅苦しくないことをジャズ研に感じてもらいたいという気持ちは少しあるかも~」ニコッ

紬「りっちゃん?澪ちゃん?唯ちゃん?今回は梓ちゃんの晴れ舞台にしてくれない?」

律「そっだな~、お膳立てはムギがやってくれたことだし」

澪「私も別にいいよ。ベースソロがあるっていっても難しいフレーズでもないし」

律「たしかに!!曲自体は3コードの簡単な4ビートだし」

唯「ちょっと、ちょっとみんな~、皆はいいけど私の出番は?」

紬「うふふっ!!唯ちゃんにはとっても難しいお願いがあるのよ!!」

紬「実はね?」ゴニョゴニョ

ムギ先輩は唯先輩の耳許で内緒話をしたと思ったら...

唯「え~~~~~~っ!!」

唯「そんなことできないよぉ~~~~~~!!」

紬「唯ちゃんなら大丈夫よ!!」

紬「私が練習につき合ってあげるしね」ニコッ

唯「うーん...ムギちゃんがそこまで言うならやってみるよ!!」

紬「うん!!唯ちゃんなら大丈夫!!」

唯「エヘヘッ」

二人で何かサプライズを企んでいるようです。



32 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/17(日) 13:56:14.59 ID:+c2UnG6T0

ジャズ研との折衝は、さわこ先生とムギ先輩が行ってくれて、無事話がついたようです。

最初の30分はジャズ研、次の30分は私たち、最後の30分はまたジャズ研の3セット

各セットの間は15分の休憩(というかセッティング時間)

セットリストは各セットで自由に考えてくれたらいいということにした。

ところで、このセットの組み方って結構美味しいなぁと思う。

押しても私たちでは無く3セット目のジャズ研が影響を受けるだけだし、

もし、前のセットが早めに終わったら、私たちに余裕ができる

さて、肝心な曲の方はと言えば

1. At The Woodchopper's Ball.

2. How High The Moon.

どちらも私のギターをメインにしたインストなんだけど、

一曲目は私がひたすら早弾きを続ける曲で、途中でムギ先輩がキーボードソロを軽くからめると
完コピではないけど、雰囲気はでてる。

この曲を弾くにはやっぱり QP でないと無理!!ムスタングだと体力が持ちません。

二曲目に唯先輩がサプライズで絡むことになっている。

最初に聞いたときはちょっとびっくりしたけど、ムギ先輩はエラ・フィッツジェラルドまで辿りついて、
それを組み込んだアレンジを実際に演奏してみると新鮮そのものだった。



34 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/19(火) 21:49:42.13 ID:zlz4LyXV0

各セットのセットリストはわからないまま向かえた、いよいよ本番当日...

ジャズ研とのガチンコ(?)勝負は私自身とっても興奮する。

私はジャズの良さを知っているつもりだったけど、軽音部に入って信じられない才能を目の当たりにした。

その才能が「お気楽」に構えた今回のライブが「真剣だろう」ジャズ研にどれだけ立ち向かえるのか?

それとも「真剣さなんか才能の前には無意味」なのか?

軽音部の私としては「才能」を認めたいけど、ジャズマニアとしては「真剣さ」が才能を凌駕して欲しい...



35 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/19(火) 22:11:08.05 ID:zlz4LyXV0

リハは当然のごとく逆リハ...

意外な事に、ジャズ研は新3年のユニットを最初に持ってきて、
最後に(現)1年のユニットをエントリしてきた。

梓(そっかぁ~、ジャズ研はいちおう Big Band 形式なんで、
  セッションユニットやヒュージョンユニットって発表の場が結構ないんだ.

梓(でも...リハを聴いてる限りあんまり期待できないかなぁ~)

わたしたちはリハでは、演奏する予定のない「Summer Time」をぶつけてみた。

ムギ先輩曰く

紬「リハーサルでは音のバランスさえわかれば良いんだから、練習曲でいいのよ!!」

紬「それに手のうちは最後まで明かさないのが、勝負の常套でしょ?」

ムギ先輩のプロデュースセンスは...

頼もしい&楽しい限りです。

澪先輩、律先輩、唯先輩が全幅の信頼を寄せる事がわかります。

才能も技術もありながら決してでしゃばらず、

各々の才能を活かしてベストなアレンジで曲を活かすムギ先輩。

「縁の下の力持ち」ってムギ先輩のための言葉です。

ムギ先輩はそんな私の気持ちを知ってか知らずか

紬「さぁ皆?いよいよ出番よ!!」

紬「さっきのセットは上手かったけど、私たちは梓ちゃんを活かした演奏をしましょう!!」

一同「お~っ]

紬「梓ちゃん?楽しいことは潜在能力を最大限に引き出すんだから」

紬「梓ちゃんが目一杯たのしんで、みんなの能力を引き出してね!!」

全くムギ先輩にはかないません。

澪先輩、律先輩、唯先輩はテンションマックスです。

ムギ先輩はとことんユニットを楽しむ気満々です。



36 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/19(火) 22:22:31.79 ID:zlz4LyXV0

余裕があるって、なんと気持ちがいいんでしょう?

最初のセットではジャズ研の先輩方が楽しそうにフュージョン系の演奏をまとめてきました。

テクニック的には文句なしの完コピです。

でも、なんというか...

完コピすぎて面白みが無くなってしまいました。

梓(...上手いけど、もっと息づかいを感じられるような演奏を聴きたかったなぁ~)

ジャズ研という珍しいクラブがありながら、認知度が低い理由がなんとなくわかったような気がします。

同時に私がジャズ研に入れなかった理由もわかったような気がします。



37 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/21(木) 21:50:32.57 ID:EtWz4kBR0

ジャズ研の最初のセットはちょっと押し気味だったけど、私たちの演奏にはさほど影響はありません。

そもそもエフェクタをあまり使わないセットなんで、

アンプのトーンとボリュームをあわせる時間があれば十分です。

今日のために先輩たちはスイングっぽいリズムを練習してくれました。

スイングっぽいだけでいいんです。

さていよいよ本番。

今日の律先輩はアート・ブレイキー
今日の澪先輩はロン・カーター
今日のムギ先輩はオスカー・ピーターソン

そして今日の唯先輩は...


いつもとかわらない唯先輩です。

そんなことを考えながら、ステージにあがりました。

最初の曲は唯先輩の出番はありませんが、最初の MC をかってくれました。

唯「え~っ、みなさんこんにちわ!!」

唯「今日はお越しくださりありがとうございます。」

唯「いや~、さっきの演奏は凄かったですね~。」

唯「私も、あれくらいギターが弾けたらいいんですけど...」

あれっ?唯先輩のこの口調だと話が長くなりそう...

と心配したのも束の間

唯「さて、今日は軽音楽部が誇るギタリストの梓ちゃんをメインにして」

唯「軽音楽部もジャズ研に負けないところを披露したいと思います。」

唯「では、桜ケ丘軽音楽部特別ユニット「あずにゃんず」です。」

ネーミングセンスは理解不能ですが、MC終了と同時に律先輩がスネアを「タンっ♪]と叩きました。

8分休符後に始まったのはまさに

It's showtime!!

私は QP と名付けたレスポール Jr をひたすら弾きつづけました。

律先輩は少し前のめりになりつつもリズムをキープしてくれてます。

澪先輩は楽しそうに速めのウォーキングベースを弾いてます。

今日の二人は私のサポートに徹しつつも演奏を楽しんでいるようです。

リズムが絡まってうねりになっています。

梓(これがスイングなのかな?それにしてもこのリズムコンビは本当に仲がいいんだなぁ~)

正直私もスイングというものを実感したことがないけど、このリズムの唸りがスイングなんでしょう。

最初からソロで飛ばして5分ほどしたところで、ムギ先輩のそろに交替しました。

ムギ先輩はエレピの音で華麗にソロを展開しています。

まさにオスカー・ピーターソンのような華麗なソロです。

梓(さずがにクラシックの基礎があるからテクニックは完璧だ)

梓(おまけにフレーズも完コピではなく、ところどころ雰囲気で弾いているみたい。)

私はムギ先輩のソロの間はコードすら弾かなかった。

ムギ先輩、澪先輩、律先輩がふと顔を合わせ、アイコンタクトをとったと思ったら。

私も予想していなかった、澪先輩のベースソロが始まった。



38 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/21(木) 22:11:44.03 ID:EtWz4kBR0

澪先輩のソロはお世辞でも上手いとは言えませんが、とっても楽しそうです。

しばらくしたら律先輩のドラムとムギ先輩のキーボードが入ってきます。

私は3人の先輩を見ながら、合図を待っています。

律「もう一丁!!」

最後の仕上げです。

ルーズな構成、ルーズな打ち合わせでしたが、最後の見せ場に関してはしっかり打ち合わせをしていました。

阿吽の呼吸でクライマックスを迎えます。

C6 => F9 => C6 => C6 => G9 => F9 => C6

ジャーン....

ふぅ~

汗が吹き出します。

なんとも言えない充実感で体全体が興奮しています。

ミック・ジャガーが「ライブの興奮は性的興奮そのもの」といっていたのをふと思い出しました。

残念ながら私は性的興奮の意味がわかりませんが、今の気持ちがそれなのかも知れません。

ジャズ研つながりの友人が多数をしめる客席からも大きな拍手が起こってます。

ジャズ研の人たちも驚いたように私たちを見ています。

そりゃそうでしょう。

律先輩も澪先輩もムギ先輩も(そして唯先輩も)非凡な才能を持っているんですから。

ちょっと誇らしげに客席を見回したら、さわこ先生が友達とおもわしき人たちと談笑しています。

まるで自分の手柄のような顔をしていますが、それだけ演奏が良かったんでしょう。

客席が落ち着いた頃、私たちは次の曲の準備を始めました。

唯先輩もここで登場です。

いつもの唯先輩と違うのは持っているギターがギー太ではなく、私のムスタングというところです。



39 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/21(木) 22:28:24.98 ID:EtWz4kBR0

唯「あずにゃんのギターってギー太より大きいんだね?」

最初の練習の時に、ムスタングを持った唯先輩はちょっと驚いた様子でした。
 
[How High The Moon]

澪先輩とムギ先輩が率先してアレンジしてくれたこの曲はかなりのこだわりを持っています。

私は QP + コンプレッサー + コーラス + エコーと珍しくエフェクタを多用しています。

唯先輩は ムスタングのフェイズアウトでリズムを弾いてもらいます。

律先輩、澪先輩、ムギ先輩はいつものセッティングですが、
澪先輩はトーンを3あたりの丸めの音にして、ムギ先輩はハモンドっぽい音にしています。

共通して言えることは音を控えめにしているところでしょう。

当然ギターが目立ってしまいますが、それが澪先輩・ムギ先輩の狙いのようです。

実は唯先輩はこの手の曲が苦手なようなので、練習でもバッキングが上手く弾けなかったのですが、

澪先輩とムギ先輩はそれを上手くごまかす方法を唯先輩に授けたようで、

強引なようで自然なバッキングが完成しました。



40 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/21(木) 22:48:44.51 ID:EtWz4kBR0

さっきの曲とうってかわったバラード調のこの曲。

簡単だけどタイトル通りの気持ちを伝えなければ駄曲になります。

ゆったりと自分の演奏に酔う位の感傷が必要であるのに、必要以上の感傷に浸ると駄曲になります。

梓(そうなんだよ!!Jazz をプレイするってこのギリギリの緊張感が必要なんだよ)

梓(楽譜にない部分は感性でしか伝わらないんだよ)

梓(その感性を共有できる人がいないと Jazz を演奏しても楽しくないんだよ)

私はこれから演奏する楽譜の上では簡単なこの曲に、とてつもない期待を持っています。

梓(どこまでいけるんだろ?)

梓(律先輩、澪先輩、ムギ先輩、唯先輩!!どこまでもどこまでも高いところにいけると良いなぁ~)

以前、この話を澪先輩とムギ先輩にしたら一笑にふされました。

澪「おいおい!!それは買い被りすぎだろ」

澪「私等は、所詮高校生のお遊びバンドなんだから、そんなに期待しないでくれよ」

紬「そうそう!!まずは演奏することよ!!」

紬「でも、その時の気分次第では、どこまでも高く高~く」

紬「梓ちゃんがそう感じてくれたら良いだけよ」

全く、どこまで欲が無いんでしょうか?

ほんの少し欲があれば、プロデビューも夢ではないんですよ?

でも、そんな純粋な先輩達だからこそ、素敵な曲を作り、素敵な演奏をするんでしょうね。



41 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/22(金) 22:35:21.80 ID:PA/oPpxe0

さていよいよ二曲めです。

エフェクタを踏み込むと、レスポール Jr のキレのある高音がきらびやかに輝きます。

梓(ふ~っ)

大きく深呼吸をして、先輩達とアイコンタクトを取り演奏を始めました。

ゆっくりと昇る月を眺めているような気持ちが感じられます。

律先輩と澪先輩のゆったりとした音数の少ないリズム。

ムギ先輩の抑揚を抑えた控えめなキーボード。

唯先輩の慣れていないけど無理をしないアルベジオ。

全てがゆっくりしています。

最初は面白くなさそうだった客席も、いつのまにかゆったりとした時間の心地よさが伝わったのか、
自然とリズムを刻んでいます。

さて最初のブレイクです。

曲調は一転して3倍ほどの速さになります。

そしてクライマックスに向かって、唯先輩がエラ・フィッツジェラルドのようなスキャットを始めました。

まずは私のギターと掛け合いです。

律先輩のドラム以外に聴こえるのは、唯先輩の声と私の QP の音だけです。

そして最大のクライマックスは

唯先輩に絡むように澪先輩とムギ先輩が加わった3声スキャットです。

先輩方はこのパートを一生懸命練習していたのですが、

音取りに苦労していたというよりは完成度をあげるための練習だったんでしょう。

私も聴き惚れてしまいます。

梓(私も歌に自信があれば加わりたいけど...)

歌うことにコンプレックスを持っている私に、律先輩は

律「梓は軽音部のジェフ・ベックみたいなもんだから歌わなくてもいいんだよ!!」

って言ってくれたっけ?

でも、

梓(ルート音だけでもいいから参加したいなぁ~)



42 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/22(金) 22:44:39.94 ID:PA/oPpxe0

そんなことを考えながらも、エンディングが近づいてます。

まさにタイミングが命のエンディング!!

緊張するはずなのに、なんだか余裕があります。

楽しめてるからなんでしょう。

全員が顔を見合わせています。

そこには笑顔しかありませんでした。

アイコンタクトも必要ありませんでした。

寸分の狂いもなくスキャットパートから私のギターソロに移りました。

私のソロにキーボードとベースがユニゾンで加わります。

もったいぶらすような律先輩のフィルインを絡めて...

F=>F#=>G(ジャーン)




終わった



43 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/22(金) 22:57:30.79 ID:PA/oPpxe0

この充実感ってなんなんだろう?

高校生離れしたテクニック?

いやいやテクニックに満足するほど安っぽいものじゃない!!

こればっかりは簡単に表現できないけど、多分演奏自体が楽しかったんだろう。

客席の反応は遅れてやってきた。

みんなニコニコしながら拍手をくれている。

ジャズ研関係が圧倒的に多い客席からのこの反応は予想外だけど、うれしい限りです。

そんな拍手に包まれて、ステージ上の5人は顔を見合わせながら笑っています。

そんな充実感はさらに客席に伝わっていることでしょう。

私たちは客席に一礼をしてステージを降りました。



44 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/24(日) 13:02:01.48 ID:ZIgObo9p0

控え室に戻り、折り畳み椅子に腰かけた瞬間

梓「ふぅ~」

緊張から解放されたせいか、思わず大きな息を吐きました。

そんな私を先輩たちが囲んでいます。

律・澪「梓」
紬「梓ちゃん」
唯「あずにゃん」

一同「お疲れ~」

唯先輩は私の肩を揉んでいます(もちろん冗談で)。

律先輩、澪先輩、ムギ先輩はただニコニコとしています。

律「いやあ~、梓って本当にギターが上手いんだなぁ~」

澪「本当だよ。リハの時も凄かったけど、本番は凄いとしか言えなかったよ」

紬「梓ちゃんって、ちっちゃくて可愛いのにどこからあんなパワーが出てくるのかしら?」

唯「本当だよ!!今日のあずにゃんは格好よかったよ」

先輩たちは手放しで私を褒めてくれます。

でも、私がそんな演奏ができたのは先輩たちのサポートがあったからですよ。

律先輩と澪先輩のドラムスとベースは疾走感も開放感も自在に表現でき、

ムギ先輩のキーボードはいつも通りに控えめながら、

全体のバランスを考えて私のソロに負けないソロを展開してくれたし。

唯先輩のスキャットは絶対音感の賜です。

そんな唯先輩の才能を際立たせる方法を知っているのが澪先輩とムギ先輩。

梓(お父さん達の才能は凄いことは知っているけど、先輩たちはそれに負けないくらい凄い!!)

梓(こんな人たちが間近にいるなんて...)

梓(私って幸せなんだなぁ~)

そんな思いを知ってか知らずか、才能をひけらかすことのない先輩達。

先輩たちは部室に集まってティータイムを楽しめるだけで十分なんでしょう。

梓(気負わないからこそ生まれる音楽ってあるんだなぁ~)

最初はのんびりとしすぎた部室の雰囲気が嫌だったけど、いつの間にか慣れてしまい。

今は、そののんびりさが生み出す「楽しさ&素晴らしさ」を実感してます。



45 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/24(日) 13:12:05.88 ID:ZIgObo9p0

梓(来年、新入部員が入ってきたら私が率先して、この緩さになれることを伝えよう)

自分の世界に耽っているころ、先輩達はジャズ研の人たちとも談笑してます。

どうやらジャズ研と兼任して欲しいとか言われてるみたいだけど、4月から3年生になる先輩たちには
無理な相談でしょう。

逆に先輩たちはジャズ研の先輩たちになにか一生懸命にお願いをしているようですが、

ヒソヒソ話なんで聴こえません。

舞台では最後のセットが始まりました。

ジャズ研の1年生が主体の演奏です。

演奏はジャズにはほど遠いレベルだけど、一生懸命さは伝わります。

梓(普通の高校生の演奏レベルって、これ位なんだよねぇ~)

梓(聴いていると恥ずかしくなるレベルでも、演奏することの楽しさを知ったもの勝ちだし)

梓(そもそも軽音部のレベルが高すぎるから、生半可なものじゃ満足できなくなったのかな?)

梓(あれ?あの子は憂の友達じゃなかったっけ?)

いろいろな事を考えながら最後の方はぼーっとしながらステージを見ていました。

梓(なんでジャズ研は最初のセットに上級生たちを持ってのかわかった気がする)

梓(ジャズ研でも軽音部は意識されてに違いない!!)

梓(本気の軽音部が前に演奏したら、ジャズ研でもかなわない)

梓(な~んて事を思っていたりしてwww)

ライブが終わった後は、ジャズ研と軽音部で打ち上げでカラオケに行ったのは覚えていますが、

歌が苦手な私は先輩達に歌を任せて、目立たないようにしていました。

ステージでメインを任されたんだから、打ち上げではサブに徹しても許されるはずです。

それにしても

梓(唯先輩や澪先輩が歌が上手いのは知っているけど、ムギ先輩も本当に上手いなぁ~)

梓(ジャズ研の人はボーカルがいないけど、ジャズ好きなだけあって上手い人が結構いるんだな~)

なにもかもが楽しかった一日は楽しいまま終わりました。

数ヶ月後...

私は2年生になりました。

残念ながら新入部員は入ってきませんでしたが、それは仕方ないことです。

楽器に興味がある人であれば、軽音部はあまりにもレベルが高いことがわかったんでしょう。

ちょっと残念ですが、この先輩達のレベルを下げるような事はしたくありません。

今年は先輩たちを一緒に限界に挑戦できたらと思っています。

気楽な軽音部は、私が3年生になる来年度に実現できればと思っています。



46 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/24(日) 13:18:51.06 ID:ZIgObo9p0

...さらに数ヶ月後...

先輩たちはとうとう卒業してしまい、私は一人になってしまいました。

梓「軽音部は絶対続けます!!」

とは言ったものの、一人になると自信が全くありません。

そんな時

純「なあに、そんなに深刻な顔してるんだよ」

憂「実はね軽音部に入りたいって人がいるんだよ!!しかも二人も!!」

梓「えっ?どこどこ?」

純「それってボケてるのか?」

憂・純「私達が入部するってことだよ!!」

..........

梓「.......」

梓「かっ、確保~www!!」

梓(先輩方!!軽音部は続けられそうです。)

梓(しかも先輩達に負けず劣らずのレベルで!!)



47 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/24(日) 13:36:19.85 ID:ZIgObo9p0

純から聞いた話ですが

純「1年前にジャズ研と軽音で合同ライブやったじゃん」

純「その時にね、軽音部の先輩がジャズ研の先輩に
  『うちらが卒業した時に、梓しか部員がいなかったら
   ジャズ研と兼任でいいから軽音部もやってくれるよう後輩にお願いしてよ』っていわれたんだって」

あ~!!あの時のヒソヒソ話ってそう言うことだったんだ!!

純「あっ!でも私は自分の意思で入ったんだからね!!」

純「ジャズ研って人数が多いから、スポットライトが当たる機会は少ないしさぁ」

純「その点、軽音部は数が少ないから、この純様が目立つってもんさ♪」

純は良い奴だけど、ちょっと素直じゃないなwww

でも、そんな純が私にはとても頼もしく思えます。

梓(純って、律先輩そのまんまだなぁ~)

憂は唯先輩が卒業したから入部を決意したようです。

憂「だって、おねーちゃんと比べられるのは恥ずかしいし...」

憂?逆だよ?憂の才能は唯先輩のはるか上だよ?

そんな天然な憂の入部も私は大歓迎でした。

新生軽音部は3人からのスタートです。

関羽のような憂。
張飛のような純。
私はさながら劉備か?

あとは諸葛孔明のような新入部員が入ってくれればいいなぁ~。

新歓ライブでの私は、ムッタンではなく QP を持っています。

初めて私がメインを努めたステージでの相棒。

そして本当に大好きなギター。

あの時のライブの気持ちよさを新歓ライブで表現できれば...

きっと新入部員も入ってくれることでしょう。




...おしまい...



48 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/07/24(日) 13:41:49.87 ID:ZIgObo9p0

あとがき

高校生のうちは楽しかったら青臭い演奏でも許されるにも関わらず、
梓はそれに妥協しないはずと思っていました。

そんな梓は軽音部の奇跡的な才能を見抜いた事でしょう。

でも、そんな才能に囲まれているからこその遠慮があったと想像して書いてみました。

遠慮の象徴をムスタングにしてみました。

途中で展開が発散の方向に進んだけど、無理矢理ながら収束させました。

非才凡文はご容赦を




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タイトル:
NO:6267 [ 2012/04/13 16:11 ] [ 編集 ]

作者さん謙遜しなくていいよ~~!

素晴らしい小説をありがとう!

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