SS保存場所(けいおん!) TOP  >  非日常系 >  憂「お姉ちゃんありがとう」

お知らせ

SS保存場所は移転しました。
現在けいおん!関連の更新はしていません。
今後更新するかは未定です。
SS保存場所






憂「お姉ちゃんありがとう」 【非日常系】


http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1312203821/l50




1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:03:41.06 ID:f9s7N8pS0

梓「唯先輩! かき氷買ってきましたよ!」

唯「ありがとうあずにゃんっ」

梓「はいっどうぞ……」

梓は河川敷で座っていた唯にかき氷の容器を手渡すと

寄り添うように隣へ座った

梓「もうそろそろかな」

ヒュルルルルル……

ドーン!!

唯「花火……」

梓「始まりましたね!」

唯「もう……あれから三年経ったんだね」

梓「唯先輩……」





4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:04:35.38 ID:f9s7N8pS0

――三年前 平沢家


憂(ん……朝か)

私は憂……私の一日は隣で一緒に寝ている大切な人を
起こすところから始まる


憂(お姉ちゃん!朝だよ起きて~)

唯「」ZZZ

憂(もう! 起きないと……キスしちゃうんだから)

チュッ 

唯「ん………」

ペロペロ……

唯「あぁ……ん……」



6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:05:57.06 ID:f9s7N8pS0

憂(おはよ! お姉ちゃん!)

唯「憂……おはよ~」


……
………

唯「え……と……朝ご飯は……」ペタペタ

お姉ちゃんは生まれた時から目が不自由だった

唯「ごめんね憂~ちょっと待っててね!」

唯「お待たせ~! さ、食べよっか」

憂(わーい! 頂きます!)



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:07:28.90 ID:f9s7N8pS0

私はというと……生まれつき言葉を喋ることができず
手がお姉ちゃんのように上手く動かすことができなかった
手探りで家事をこなすお姉ちゃんの姿を見る度に
何もできない自分が心底情けなくなる

でも、そんな私にも一つだけお姉ちゃんの役に
立てることがあるんだ……

唯「じゃ、行こっか!」

憂(うん! 掴まってお姉ちゃん!)



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:09:10.73 ID:f9s7N8pS0

――学校

律「おーす唯!!」

梓「おはようございます唯先輩!」

澪「憂ちゃんもおはよう!」

紬「朝から仲がいいわね~」

唯「あっこの声は……みんなおはよ~!」

憂(おはようございます!)

律「憂ちゃんは偉いなぁ~毎日唯を学校まで送って」

憂(えへへ……)

唯「ありがとね~憂~!」

憂(うん、行ってらっしゃいお姉ちゃん!)



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:10:08.65 ID:f9s7N8pS0

律「行こっか!」

唯は律が差し出した手に触れた

唯「大丈夫だよりっちゃん! ほら、杖もあるし」

律「手を出しただけだよ~ん!」

唯「ぶー」

学校に通っていない私はお姉ちゃんを学校まで送り届け

帰りにまた迎えに行くのが日課だった

お姉ちゃんが学校から出てくるまでどこで暇を潰そう

寂しさを感じずにはいられない時間がまた始まる……



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:11:15.77 ID:f9s7N8pS0

――放課後

律「おーい! 唯~!!」

唯「りっちゃん! ゴメンね~いつもいつも私のクラスまで
  迎えにきてくれて」

律「気にするなって! なな! 今日はさ……」

唯「えぇ!? うん、もうそろそろ学校に来てるはずだけど……」


……
………

律「あ、いたいた! 憂ちゃーん!!」

憂(あっ! 律さん!)

律「ちょっと憂ちゃんに見せたいものがあるからおいでよ!」

憂(え!? いいんですか? 私は……)

律「ほらっ! 早く早くぅ~!」

憂(ちょ……律さん引っ張らないで~)



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:12:20.13 ID:f9s7N8pS0

――音楽室

律「おっすー!!」

澪「遅かったじゃないかり……憂ちゃん!」

憂(わぁ~ここがお姉ちゃんのいる学校かぁ)

律「たまにはいいだろ?見つかったって怒られやしないって!」

唯「うーーいーー!」だきっ

憂(お姉ちゃ~ん!)

紬「憂ちゃんお菓子が余ってるんだけど食べるかしら?」

憂(えぇー! いいんですかぁ!?)

紬「はい、マドレーヌよ!」

唯「よかったね憂~!」

憂(おいしいよぉ~……ありがとう紬さん!)



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:13:18.11 ID:f9s7N8pS0

紬「うふふ……気に入ってくれたみたいでよかったわ」

梓「さて、ギャラリーもいることですし今日という今日こそは……」

澪「練習するぞ!」

律「えぇ~もうちょい待ってくれ~」

唯「ムギちゃんお茶おかわりー!」

澪「お前ら……」



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:14:15.88 ID:f9s7N8pS0


……
………

唯「よし……と」

憂(わぁ~! お姉ちゃんかっこいい!!)

律「いくぞー! 1・2・3・4!」

お姉ちゃんは高校に入ってバンドを始めた

目が見えないかわりに聴力が人の数倍も発達していたお姉ちゃんは

どんな音でも瞬時に聞き分ける特技を持っていた

バンドを始めてからお姉ちゃんは毎日が凄く楽しそう……

私といる時間が少なくなったのはちょっと寂しいけど

生き生きとしたお姉ちゃんの顔を見るのが私の生きがいでもあった



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:15:33.74 ID:f9s7N8pS0

澪「しかし……唯もよくここまで上達したよな」

唯「えへへ……ギー太のどこを触ったらどの音が出るのか
  耳と体で覚えちゃった!」

梓「それにしても一回聞いただけで
  メロディーを覚えちゃうんだから凄いです!」

澪「それを勉強に生かせたらもっと凄いんだがな」

唯「う……それは言わないでぇ~」

あははははは……

憂(いいな……私も学校に行けたらな……
  みんなと一緒に……)



27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:16:59.33 ID:f9s7N8pS0


……
………

律「じゃあな~!」

澪「また明日!」

唯「うん! ばいば~い!!」

唯「じゃ、帰ろっか!」

憂(うん!)


梓(唯先輩……)



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:17:59.39 ID:f9s7N8pS0

唯「……ねぇ、憂~」

憂(なぁに?)

唯「昔この道であたしがいじめられた時……
  憂が助けてくれたよね! 覚えてる?」

憂(どうしたのいきなり~? ……覚えてるよ!確か……)



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:20:13.63 ID:f9s7N8pS0


……
………

男の子A「おい平沢が来たぞ!」

男の子B「ホントだ……よし」

男の子B「はいダメ~! ここは通れません~」

唯「!! 通してよぉ……」

男の子A「お前なんでいっつも杖ついてんだ? 
      おじいちゃんか?」

男の子B「ははは~! おじいちゃんおじいちゃん~!!
      ほらよっと」ヒョイッ

唯「あ! 返して!返してよぅ~」



33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:21:07.24 ID:f9s7N8pS0

憂(お姉ちゃんをいじめるな!!)

唯「憂……」

男の子A「な、なんだこいつ……」

憂(お姉ちゃんをいじめる奴は私が許さないんだから!)ズイッ

男の子B「わ、悪かったよ……ほら、返してやるよ」

男の子A「お、おい、行くぞ!」

男の子B「待ってよー!」

唯「うぅ……ありがとううい~」



35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:22:18.00 ID:f9s7N8pS0


……
………

憂(懐かしいなぁ……)

唯「いっぱいいっぱい守ってくれたよね!」

唯「これから憂に何かあったら……私が守るね!」

憂(お姉ちゃん……ありがと!)



36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:23:22.34 ID:f9s7N8pS0

――その夜

唯「ごちそう様でした!」

憂(ごちそう様でした!)

唯「うーいー! お風呂入ろっか!」

憂(わーい! 入る入る!)

……
………

唯「よし! 私が洗ってあげよう!」

憂(え! いいよ……って私自分じゃ洗えないんだった……)

唯「ほらっ!座って座って!」

憂(ごめんねお姉ちゃん何から何まで……)



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:24:57.49 ID:f9s7N8pS0

ゴシゴシ

シャカシャカ

唯「あ……ここ……憂のおっぱ~い……」

憂(あああ! そこは……ちょっと……)

唯「あれ……もしかして気持ちいいのかなぁ~?」

憂(やだ……恥ずかしいよぅ)ハァハァ



39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:26:19.87 ID:f9s7N8pS0


……
………

唯「はぁ~気持ち良かった~! さっぱりさっぱり!」

憂(気持ち……良かった……)ハァハァ

ピンポーン

憂(あれ? 誰だろうこんな時間に……はーい!)タタタ

ガチャッ

梓「あれ、開いてる」

憂(あ!梓ちゃーん!)

梓「憂~! こんばんは!唯先輩いるかな?」

憂(お姉ちゃーん! 梓ちゃんが来たよー!!)タタタ

憂(あれ……なんか頭がボーっとする……
  のぼせたのかな……)



42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:28:08.86 ID:f9s7N8pS0

唯「え? 誰か来たの?」

梓「唯先輩! 鍵もかけないで物騒じゃないですか!」

唯「あ、あずにゃ~ん! ゴメンうっかりしてた……」

唯「どうしたのこんな時間に?」

梓「あ、いや……たまたま近く通りかかったから
  アイス食べるかなって思って……」

唯「アイスー!? 食べる~!!入って入って~」

梓「あの、唯先輩……ご両親は?」

唯「あ、仕事で海外に行ってて今はいないんだぁ」

梓「え!?」

唯「でも大丈夫! 家事なら私一人で何とかできるし……」

唯「それに……憂もいるから寂しくないよ!」

唯「ね! うーいー!………憂?」

憂(え?……うん!!)



43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:29:34.30 ID:f9s7N8pS0

梓「知らなかった……」

梓「唯先輩! これからたまに遊びに来てもいいですか!?」

唯「もちろんだよ~!」

梓「それと……明日から
  毎日迎えに行っても……いいですか?」

憂(え?)

唯「私なら憂がいるから大丈夫だよ~?」

梓「一緒に行きたいんです!」

梓「少しでも……唯先輩と一緒に……」

唯「あずにゃん?」

梓「あ、いえ!! なんでもないです!」

梓「じゃ、じゃあ今日はこれで失礼します!!
  また……明日」

唯「うん! ばいばーい!!」

憂(…………)



44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:31:11.65 ID:f9s7N8pS0

……
………

ボフッ

唯「はぁ~今日も一日終わったぁ~!」

唯「うーいっ! おいで……」ぽんぽん

憂(わーい)モゾモゾ

お姉ちゃんとご飯を食べて学校へ行って

お風呂に一緒に入って同じベッドで寝る

お姉ちゃんと一緒にいる時が一番幸せ!

明日も……目が覚めたらお姉ちゃんにキスして

おはようって言うんだ……



45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:33:09.06 ID:f9s7N8pS0


……
………

唯「憂! うーい!朝だよ!!」

憂(ん………)

唯「どうしたの? 珍しい……」

憂(あ……お姉ちゃんおはよ……)

憂(ダルい……最近日を追うごとに体が重く感じる……)

唯「今ご飯の支度するね!」

憂(うん……ありがとうお姉ちゃん)

唯「さ! 食べますかぁ~いただきまーす!」

唯「あれ? 憂どうしたの?食べないの?」

憂(最近食欲があんまり……)

唯「食べなきゃこの夏を乗り切れないぞー!!」

憂(う、うん! いただきま……)

ピンポーン



46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:35:27.48 ID:f9s7N8pS0

唯「もぐもぐ……ふぁ~い!!」

ガチャッ

梓「おはようございます! 唯先輩!」

唯「もぐもぐ……もぐにゃーん!!」ブパッ

梓「うわっぷ! ご、ごはん中だったんですね……
  すいません!」

唯「いいのいいの! 入って~」

梓「お邪魔しまーす! あっ!おはよう憂~!」

憂(おはよう梓ちゃん!)

憂(ホントに毎日迎えに来るのかな……)



48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:37:18.49 ID:f9s7N8pS0

唯「ごちそうさまでしたー! さて……と」

梓「あっ! 洗い物私がやりますよ!
  唯先輩は支度しちゃってください!」

唯「そんな悪いよ~」

梓「いいんです! 気にしないでください」

唯「じゃあお願いしよっかな……ありがとうあずにゃん!」

憂(私の手が動けば……
   お姉ちゃんを手伝ってあげれるのに……)

憂(悔しいよぅ……)



50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:39:16.45 ID:f9s7N8pS0


……
………

梓「忘れ物はないですか!?」

唯「大丈夫~!」

唯「よし! 行こっか!憂!」

憂(うん!)

梓「憂は唯先輩と一つ違いでしたよね?」

唯「そうだよ~」

梓「ずーっと唯先輩の支えになってきたんですね……」

唯「うん……憂がいてくれなかったら
  今のあたしはなかったかも」

憂(お姉ちゃん……)

梓「私も……唯先輩の支えになりたい……」

唯「え?」



51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:41:55.10 ID:f9s7N8pS0

梓「唯先輩……私にできることなら何でも言ってくださいね!」

唯「うん……ありがとう!」

憂(…………)

唯「ありがとね憂~!」

憂(行ってらっしゃい……)

梓「あの……唯先輩」

唯「なぁに?」

梓「憂……最近ちょっと疲れてるように見えるんです」

梓「毎日の送り迎えもツラそうかなっ……って」

唯「そう……なのかな……
  あたし、憂の顔見えないから……」

梓「これから毎日迎えにきますから! 
  唯先輩の家まで送り届けますから!
  憂を……休ませてあげてもいいんじゃないですか?」

唯「憂……うん、そうする!」



54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:45:04.79 ID:f9s7N8pS0


……
………

澪「じゃあ、また明日!」

唯「じゃあね~!!」

憂(さようなら~!)

梓「私も失礼します」

律「あれ? 梓んちそっちじゃないだろ?」

梓「ゆ、唯先輩を送ってこうかと思って……!」

律「そっか! じゃあな~」



55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:46:15.21 ID:f9s7N8pS0


……
………

梓「はい……着きましたよ」

梓「憂もお疲れ様……疲れたでしょ?」

憂(疲れてなんかないもん!……ないもん)

唯「ありがとあずにゃんっ!」

梓「じゃあまた明日!」



56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:47:27.99 ID:f9s7N8pS0

―――平沢家

唯「さて……と」

唯「うーいー、今日の晩御飯……」

ドタッ

憂「」ハァハァ

唯「憂!? どうしたの!?憂!!」ペタペタ

唯「大変だ……」

唯「憂! 病院へ行くよ!!」

唯「しっかりして! よいしょっと」

唯(あたし一人で行けるかな……)



58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:49:59.12 ID:f9s7N8pS0

――病院

医者「ふむ………」

唯「先生……憂は………」

医者「これは仕方のないことですな……」

憂(ん……ここは……病院?)

唯「そんな……元気になりますよね!?」

医者「本人の気力次第でしょうな」

医者「それよりも君……色んなところを擦り剥いてるみたいだけど」



59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:53:05.63 ID:f9s7N8pS0

憂(お姉ちゃん……大丈夫……!?)ムクッ

唯「憂……?」

唯「私の心配なんかしなくていいのっ!」

唯「………帰ろうか」

憂(うん……)

唯「ありがとうございましたー」

唯「憂……歩ける?」

憂(大丈夫……お姉ちゃんを家まで連れて帰らなきゃ……)

唯(憂……)



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:54:28.95 ID:f9s7N8pS0


……
………

唯「ただいまー」

唯「憂、ご飯……食べる?」

憂(んーん……ありがとうお姉ちゃん)

唯「いらないか……あたし、お風呂入ってくるね!」

憂(うん!)

憂(どうしちゃったんだろ……私の体……)ぱたっ

憂(お姉ちゃん……私から離れていかないで……)

憂(私……お姉ちゃんしか……)

憂「」zzz



64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:57:10.95 ID:f9s7N8pS0

うい! うーい!! ペタペタ

憂(はっ!……私寝ちゃってた?)

唯「こんなところで寝てたら風邪ひくよ? さっ部屋に行こっ!」

ボフッ

モゾモゾ

唯「さすがにこの季節に一緒に寝ると暑いね……」

憂(!! やだやだ!!私暑くてもいい!!
  お姉ちゃんのぬくもり感じてたい!)

唯「憂……どうしたの?」

憂(お姉ちゃん……大好きだよぅ!)

憂(お姉ちゃん……)チュッ

唯「憂……大好きだよ!」ぎゅっ

憂(あぁ……幸せだよぅ……)



65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 22:58:50.96 ID:f9s7N8pS0


……
………

チュン… チュン…

憂(ん……朝……)

憂(今日は体が軽いぞ!)

唯「すぴー」zzz

憂(うふふ……お姉ちゃんの寝顔可愛いっ)

憂(お姉ちゃん! 朝だよ!)チュッ…… 

唯「ん……憂…おはよ~」

憂(お姉ちゃんおはよう!)

唯「調子はどう?」

憂(今日はいいみたい!)

唯「今ご飯の支度するね」



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:00:08.42 ID:f9s7N8pS0


……
………

ピンポーン

唯「はーい!」

梓「おはようございます!」

唯「おはようあずにゃーん!」

梓「もう準備できてるんですね!」

憂(あ……待って!お姉ちゃん!)

唯「憂……今日はあずにゃんと二人で行くよ」

憂(!!)



67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:02:07.51 ID:f9s7N8pS0

唯「家でゆっくり休んでて!」

憂(そんな……)

唯「じゃあ行ってくるね!」

バタム

憂(お姉ちゃん……)

憂(寂しい……)

この日を境に私は眠ることが多くなった気がする

夢の中ならいつだってお姉ちゃんと一緒にいれるから……



69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:04:52.29 ID:f9s7N8pS0


……
………

憂「お姉ちゃんただいまー!!」

唯「お帰り憂~! ねねっ今日の晩御飯……」

憂「今日は私が作るよお姉ちゃん!」

憂「いつもいつも作ってくれてありがとう……」

唯「え……いいの~?」

憂「任せて! 今日は美味しそうな鳥肉があるんだぁ」

唯「へぇ~! じゃああたしここに座ってるね~!!」

バタム 

―――ただいまー!―――

憂(ん……夢か……お姉ちゃん!?)

憂(私……ずっと寝てたの?)



70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:06:54.43 ID:f9s7N8pS0

唯「遅くなってごめんね憂~!」すりすり

憂(お姉ちゃん……お帰りなさい!!)

唯「今ご飯用意するから待っててね!」

憂(いつか……お姉ちゃんにご飯作ってあげたいよぅ)

私は嫌でたまらなかった

お姉ちゃんに何もしてあげられない自分が

認めたくなかった

自分の体が急激に衰えていくのを……



71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:09:24.32 ID:f9s7N8pS0


……
………

梓「唯先輩……」

唯「うん……行ってくるね、憂……」

憂(行ってらっしゃい……)

憂(ダメだ……もう玄関で見送ることもできないよ……)

憂(私……どうなっちゃうのかな……)

憂(眠い……)

梓「唯先輩……憂はもう……」

唯「やだ!! 憂は元気になる!!
  絶対元気になるもん!!」

唯「憂がいなかったら私……」

梓(唯先輩……)



73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:12:31.57 ID:f9s7N8pS0

―――放課後

ジャジャ ジャジャ ジャーン

律「ふぅ……この時期のドラムは暑くてたまんねーよ!!」

澪「唯……どうした? 元気ないぞ?」

紬「演奏にも覇気がないような……」

唯「え? あ……ゴメンゴメン!!
  集中するからもっかいやろっ?」

律「おおっ!!唯の口からそんな言葉が出るとは……!!
  裏切り者め!!」

澪「お前が一番集中しろっ!」



74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:14:37.34 ID:f9s7N8pS0


……
………

律「そういや明日は花火大会だな!」

澪「もうそんな時期か!」

唯「花火大会か……」

唯(そうだ……!!)

紬「ねぇ、みんなで見に行きましょうよ!」

梓「いいですねっ! 唯先輩も……」

唯「わ、私はいいや……」

律「なんだよ~つれないヤツだなぁ」

唯「だってほら……私花火見えないから……」

紬「あ………」

律「そ……そうだよな……」



75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:16:42.56 ID:f9s7N8pS0

唯「ううん! 気にしないで~!」

唯「じゃあ私は帰るね!」

梓「皆さんお疲れ様でしたー!」

梓「唯先輩……いつか二人でお祭り行きましょうね!」

唯「お祭りなんてずっと行ってないなぁ~」

梓「唯先輩……浴衣着たら絶対似合うと思います!」

唯「そ、そうかなぁ……えへへへ」

梓「二人で浴衣着てお祭り行きましょう! 約束ですよ!」

唯「うん!」

梓「じゃあ、失礼します」

唯「ばいばーい!」

唯(花火……)



76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:21:47.09 ID:f9s7N8pS0

ガチャッ

唯「ただいまー!!」

憂(ん……)

唯「憂! ただいまっ」

憂(おかえり……お姉ちゃん)

唯「憂! 明日一緒に花火見に行こう!」

憂(え?)

唯「花火! キレイなんだよ~!
  この目で見た事ないけど……」

唯「お願い……私を花火に連れてって!
  憂が私のかわりに花火見てよ!」

憂(お姉ちゃん……?)



77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:24:36.23 ID:f9s7N8pS0

唯「ありがとね……憂…ずっとあたしの目になってくれて」

憂(そんな……私こそ……
   お姉ちゃんに何回ありがとう言っても足りないよ)

憂(ちゃんと喋れたら今すぐだってお姉ちゃんに……)

唯「きっとキレイな花火見たら元気も出るよ!」

憂(うん……うん!!)

その日、私は夢を見た

夢の中で私はお姉ちゃんと二人で浴衣を着て

手を繋ぎ花火大会に出かけていた

唯「早く! 早く!始まっちゃうよ~」

憂「お姉ちゃんそんなに走ったら危ないよ~」

私達は河川敷へと急ぎ

人気の少ない場所を選び腰を下ろす



78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:27:11.98 ID:f9s7N8pS0

唯「楽しみだねぇ~!」

憂「うん!」

ヒュルルルルル

ドーン

お姉ちゃんの横顔が花火に照らされる……

憂「お姉ちゃん……可愛い……」

唯「えへへっ憂も可愛いよ!」

憂「そんな………え!?」

憂「お姉ちゃん………目が……」

唯「見える……憂の顔が見えるよ!」

唯「私そっくりだねっ!」

唯「花火ってこんなにキレイなんだねぇ~
  知らなかったぁ……」



79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:29:38.25 ID:f9s7N8pS0

憂「お…おね……ちゃん」

憂「うわああああああああん!!」

憂「お姉ちゃん……私達……
  ずっと一緒だよね?」

憂「お姉ちゃんとずっと一緒にいたいよおおおお」

憂「なんで……なんで……私だけ……ひっく……」

唯「憂……」

唯「ずっと一緒だよっ!」

唯「だって……憂は私の……」

―――憂!! 憂!!―――

憂(あれ……夢……か……)

唯「おはよう憂! 起きれる?」

憂(うん……よいしょっと)ムクッ

憂(今日は今までで一番ダルいかも……)



83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:32:32.87 ID:f9s7N8pS0


……
………

唯「ごちそーさま!」

憂(…………)

ピンポーン

梓「唯せんぱーい!」

唯「あっ! あずにゃんだ!」

唯「憂……夕方までゆっくり休んでてね!」

憂(うん!楽しみに待ってる……)

唯「行ってきまーす!」

バタム

憂(なんか……苦しい……)

憂(ダメダメ!! 今日はお姉ちゃんと花火見に行くんだ!)

憂(お姉ちゃん……早く帰ってきて……)



84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:35:27.86 ID:f9s7N8pS0

――放課後 音楽室

律「じゃあ夕方五時に駅前集合な!」

紬「楽しみだわ~!」

澪「み、みんなは浴衣着るのか?」

律「着ねーよ?」

澪「そんなぁ!」ガーン

ガチャッ

梓「あっ皆さん早いですね!」

唯「やっほー!」

律「唯のクラスに迎えに行くのはすっかり梓の役割に
  なっちゃったな!」

唯「えへへ……いつもいつもスマンねぇあずにゃんや」

梓「何おばあちゃんみたいなこと言ってるんですか!」

澪「今日は花火大会もあるしちょっと早めに切り上げようか」

律「おっしゃぁ!」



85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:37:56.20 ID:f9s7N8pS0


……
………

澪「じゃ、お疲れー!」

律「また後でなー!!」

唯「そっか……みんな花火大会行くんだよね」

唯「あずにゃんも行くんだよね?」

梓「あ、私なら気にしないでください!
  ホントは唯先輩と行きたかったけど……
  あっいやいや……
  唯先輩を送ってからでも十分間に合うんで!」

唯「いいよあずにゃん! 一人でも帰れるから大丈夫!」

梓「少しでも唯先輩と一緒にいたいんです!!」

唯「あ、あずにゃん……」

梓「はっ!! ごご、ゴメンなさい! 私何を言って……」



86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:40:16.04 ID:f9s7N8pS0


……
………

梓「じゃあ、わたしはここで……」

唯「うん! ありがとうあずにゃん!」

梓「あの! 唯先輩!」

唯「へ?」

梓「ホントに今日……花火大会行かないんですか?」

唯「う、うん……おうちで音だけ聞くことにするよ」

梓「そうですか……憂の調子はどうですか?」

唯「良かったり悪かったり……かな
  最近は眠ってばっかりだよ……」

梓「そっか……もし憂が……」

唯「え?」

梓「あっいえ!……なんでもないです!!
  じゃあ、失礼します」



87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:43:04.63 ID:f9s7N8pS0

バタム

唯「ただいまー!!」

憂(お姉ちゃんおかえり!!)

唯「あれ? 元気そうだね憂~!!」

憂(うん!! 花火が楽しみで楽しみで!!)

憂(お姉ちゃんに感づかれないようにしないと……)ヨロッ

唯「今準備してくるね!!」

正直立っているのがやっとだった

でも私は昨日見た夢が忘れられない

花火の明かりが照らす中、お姉ちゃんと交わした言葉

もしかしたら今日、奇跡が起こるのかもしれない……

そんなあり得もしない淡い期待が私の体を動かしていた

唯「お待たせー!」

憂(早く行こうよお姉ちゃん!!)

唯「ととと……待ってよ憂~」



88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:45:45.93 ID:f9s7N8pS0


……
………

ドンッ

唯「わわ……ごめんなさい!」

唯「人の声がいっぱい聞こえる……」

憂(お姉ちゃん! こっちこっち!)

唯「ちょ……憂! どこへ……」

私は夢で見た河川敷へと向かった……

憂(ここらへんなら大丈夫かな)

唯「ここ? ここに座るの?」

腰を下ろしたお姉ちゃんに寄り添うように私も座る



90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:47:06.64 ID:f9s7N8pS0

ヒュルルルルル

ドーン

唯「わあっ!!」

唯「すごい音だねぇ~憂~!!」

唯「ねね、花火キレイ!?」

花火は夢で見たそれよりも

ずっとずっとキレイで……

花火に照らされたお姉ちゃんは

やっぱり可愛かった

今なら言えそうな気がする……



91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:49:17.29 ID:f9s7N8pS0

憂「ア………」

憂「オ……オ……」

唯「憂? どうかした?」

やっぱり奇跡は起きないか……

そうだよね……

でも、大好きなお姉ちゃんと一緒にいれる

今はそれだけで幸せ

それだけで……

憂(だめ……もう……体が……)ドサッ

唯「憂!? 憂!!」



92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:51:22.64 ID:f9s7N8pS0

ヒュルルルルル

ド―――――ン

唯「憂ーーーー!!」

唯「誰か!! 誰か助けてぇ!!」

梓(あれ? あそこにいるのは……)

梓「唯先輩!!!」ダッ

律「おい! 梓!!どーした!?」



94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:54:04.19 ID:f9s7N8pS0

――平沢家

唯「憂……憂~……」グスッ

憂「」ハァハァ

梓「びっくりしましたよ……まさか唯先輩がいるなんて……」

唯「ゴメンねあずにゃん……花火見たら
  憂も元気になってくれるかなって……」

梓「いいんです……今はそれより……」

憂「」ハァハァ

梓「苦しそう……」

唯「憂お願い……あたしを置いていかないで……」

梓「今日、唯先輩のお家に泊まってもいいですか?」

梓「家事は私がやりますから
  唯先輩は憂のそばにいてあげてください」

唯「うん……ありがとうあずにゃん」

唯「憂……」



95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/01(月) 23:57:53.09 ID:f9s7N8pS0


……
………

チュン… チュン…

―――お姉ちゃん!―――

チュッ……

唯「あ……私いつの間に寝ちゃったんだろ」

憂「おはようお姉ちゃん!」

唯「憂おは……!?」

唯「憂が喋ってる!?」



96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/02(火) 00:00:07.37 ID:ebyMnq0M0

憂「お姉ちゃん……今まで私を世話してくれてありがとう」

憂「お風呂に入れてくれて……一緒の布団で寝て……」

憂「私……お姉ちゃんと一緒にいれて幸せだった……」

憂「いっぱいいっぱい愛してくれて……ありがとう!!」

唯「憂? やだ……いっちゃやだ……」

唯「私のそばにいてよ!!」

バンッ

梓「唯先輩!?」



98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/02(火) 00:01:31.45 ID:ebyMnq0M0

―――ワン!! ワンワン!! ワン!!!―――


梓「憂!!」

パタッ

憂は起き上がり最後の力を振り絞ったかのような

大きな声で吠えると

その場に倒れ静かに息を引き取った

唯「あ、ああ………」

唯「うわあああああああああああああああん!!!!」

唯「やだあああああ死んじゃやだああああああ!!!」

梓「う……うっうっ……」



99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/02(火) 00:02:37.75 ID:ebyMnq0M0

お姉ちゃん……泣かないで……

私、お姉ちゃんより先にいっちゃうけど

ずっとずっと見守ってるよ……

梓ちゃん……お姉ちゃんをお願いね!


……もし生まれ変わったら

今度こそお姉ちゃんの妹に……なりたいな……

さようなら……お姉ちゃん……

大好きだよ!!


おわり




関連記事

ランダム記事(試用版)




憂「お姉ちゃんありがとう」
[ 2011/08/02 11:59 ] 非日常系 | | CM(4)

コメント(アンカー機能)
●>>1と半角で書き込むと>>1と記事へのアンカーが生成される。
●*1と半角で書き込むと1とコメントへのアンカーが生成される。
上記の2つのアンカーが有効なのは該当記事のみ。

タイトル:
NO:3430 [ 2011/08/02 19:21 ] [ 編集 ]

憂は盲導犬か

タイトル:
NO:3435 [ 2011/08/03 07:49 ] [ 編集 ]

読み返してみたら涙がとまらなかった

タイトル:
NO:3436 [ 2011/08/03 10:57 ] [ 編集 ]

感動した。二回読んで全て理解できた。
号泣してしまった…

タイトル:
NO:3451 [ 2011/08/04 20:41 ] [ 編集 ]

両親は何やってんのこれ
唯放っといて二人して仕事か。捨てたのか

コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

サイト関連
メール ツイッター 最新記事一覧(30件)
ユーザータグ 検索

U:
P:
色々変更
好みのカラーコードをどうぞ

記事の背景色変更


本体の背景色変更


名前の色変更
IE8:重
火狐4.01:軽
chrome:軽


広告4
広告5
広告6