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「澪ちゃんはなんで人間をたべるの?」 【非日常系】


http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1263532699/




1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 14:18:19.20 ID:jyWU9IgsP

「なんでって・・・人間だから?」

澪ちゃんはちょっと首を傾げて答えた。口からスジみたいのが垂れてるよ

「ぇー・・わかるようなわからないような・・・」

澪ちゃんが人間だから人間を食べるの?人間じゃない肉は食べないのかな

でも澪ちゃん昨日のお弁当に鶏肉入ってたし・・・ うーん?

「おいおいおい、だったら私達も人間食べろってことか?」

律っちゃんが身を乗り出して、テーブルの紅茶が少しこぼれちゃった

「あー別にそうじゃなくて、律も多分同じ事を自然にしてるんだよ」

「でも 私は人間食った覚えないぞ・・・?」

「食事だけじゃないよ。傷つけてるだけかもしれない・・」

「傷つける・・ねぇ・・」

律っちゃんは降参のポーズをして、また背もたれに吸い込まれてた

「あら、澪ちゃん・・・口から垂れちゃってるわよ?」

「へ?」

ムギちゃんの言葉に澪ちゃんはハッと気付いて、それを見た律っちゃんが楽しそうに笑う





2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 14:20:56.87 ID:jyWU9IgsP

「雑談もほどほどにして、練習もしっかりやるんだぞ」

立ちあがりながら澪ちゃんがベースギターを肩に掛ける

まだまだお菓子食べたいんだけど・・・

「澪ー 最近私達真面目に練習してたろ?今日は休もうぜ」

うんうん

「ダメだ。梓が休んでるからってサボりはよくないぞ」

あらら・・・

「あずにゃんどうしたのかな。調子悪いみたいだけど・・」

あずにゃんも人間を食べる子だったんだけど、最近は控えるようにしたみたい

わたしもその方がいいと思うなぁ

「ダイエットだってよ」

律っちゃんが少し呆れた顔で答えた



5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 14:24:45.68 ID:jyWU9IgsP

「ほら、人間食うとスゴい太るって言うじゃん?梓も気にしてたみたいだぜ」

ニヤニヤと少し意地悪な顔をしながら澪ちゃんを見つめる律っちゃん

「でもあずにゃんすっごいスマートなような・・」

「どうだろうな 人間みんな着痩せするもんだぞ」

「な、なんだよ!私も太ってるって言いたいの・・!?」

澪ちゃんが少し焦って答える。もう練習の事は忘れてるみたいだね

「そりゃあ太るかもしれないけど・・食べなきゃいけないんだから」

少し寂しそうな顔・・・

「私は食べるんだ。人間だから人間を」

「そして律は・・ そう、傷付けるんだ。人間だから人間を」

律っちゃんが少し眉を顰めてる

「またそれかよぉ 私ってそんなに悪者か?」

「でも律は私がいないと困るだろう?」

「ぇ」

キョトンとした顔で律っちゃんが声を漏らした



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 14:28:32.20 ID:jyWU9IgsP

「私は律が心底大嫌いだって言ったらどうする?」

「え・・」

「澪?」

律っちゃん、膝が震えてるよ

「言われてみると心当たりがいくらでも、記憶の底から湧いたりしないか?」

「じぶんで無意識的にやってきたことを思い出して・・」

「み、澪・・・」

動揺する律っちゃんとは対照的に、澪ちゃんの顔はどのパーツも微動だにしない

「冗談さ」

「そんなセリフ、私が言えるわけないじゃないか」

「ハハ・・だよな・・」

律っちゃんは心ここにあらずって感じで、その場にへたり込んじゃった・・


「・・・だから食べるのね」

ムギちゃんがポツリと呟いたのが聞こえたよ



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 14:32:13.91 ID:jyWU9IgsP

その日の部活が終わって、帰り道で和ちゃんが歩いてた

「あら唯、偶然ね」

「うん・・」

今日の部活でわかんないことがいっぱい出てきたから

「どうかしたの?」

「和ちゃんは・・・」

「和ちゃんはなんで人間が人間食べるのかわかるかな!?」

私の疑問をぶつけてみた。頭の良い和ちゃんならわかるかもしれないもん


突然の質問にも落ち着いて和ちゃんは答えてくれたよ

「そりゃあ・・」

「美味しいし、何より食べなきゃ死ぬじゃない」

とっても落ち着いてた・・・けど

「えー そんな単純な事で人間を食べちゃうの!?」

「嫌なら食べなきゃいいのよ」

うーん・・・



10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 14:36:40.76 ID:jyWU9IgsP

「食べなきゃ食べないで、他の事を味わうのね」

「アイス!」

やっぱりこれだよね!

「ドロドロと・・形を崩しながら・・・」

「落ちないように少しづつ舌で絡めて削り取っていく・・・」

脅かすような口調で和ちゃんが語り始め・・って

「アイスはそんな怖い食べ方しないよぅ~」

「冗談よ」

アイスは正義だもんっ

「でも嫌いなのよね あの食べ方って・・」



そのあと自宅に着いて思ったけど

「あ、人間は食べると太るって教えてあげればよかった・・・」



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 14:42:54.62 ID:jyWU9IgsP

「おかえりお姉ちゃん!」

憂がいつも通り料理を準備してくれてる

ありがとう~

「憂~ 今日のご飯は何かな~?」

「ビーフシチューだよ!お姉ちゃん昨日食べたがってたじゃない」

うん覚えてるよ。でも不思議と聞かずにはいられなかったんだぁ


「あずにゃん最近ダイエット始めたんだって」

「梓ちゃんが?」

憂には珍しく高めの声を上げて、頬にもシチューが付いたままだった

「連絡も無しに休んじゃって、最近どうしたのかなぁって・・心配で」

やっぱりあずにゃんのことがとっても大切なんだね

「・・・でも 学校休んでるってことはやっぱり何かあったのかな」

「大丈夫だよ。人間食べるのやめて、ちょっと調子出ないだけじゃないかな」



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 14:48:59.26 ID:jyWU9IgsP

今日の憂はおっちょこちょいだね

スプーンの落ちる音が部屋に響いて、一瞬時間が止まったような気持ちになった・・

「あ、ごめんねお姉ちゃん・・」

「大丈夫、憂?」

「うん。・・そっか、梓ちゃんは人間食べるのやめるんだ」

「人間は食べると太るんだよ!じょしこーせーの天敵だね!」

今日得た知識を満遍なく披露できた私は鼻高々にいばって見せる

「あ、それ迷信だよお姉ちゃん」

「太ってる人もいるけど、食べたら太るわけじゃないんだよ」

スプーンを取り変えながら、憂が少しが申し訳なさそうに言う

「えーじゃあ律っちゃんのはガセネター!?」

「みんな着痩せしてるだけだって言ってたけど・・」


「食べない人はみんな理由が欲しいんじゃないかな」



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 14:52:53.21 ID:jyWU9IgsP

「自分は人間食べないっていうのに、理由を付けたいんだよ」

「ぅーん私はああいうのせーりてきに無理っていうか・・」

そういうのに理由っているのかなぁ

食べないのが悪い事っていうか・・そういう風に思ってる人もいるのかなぁ

「ごちそうさまー」


そのあとは

憂が買ってきてくれてたアイスを食べて

お風呂に入って、またアイスを食べて おやすみの時間になりました

「おやすみ、お姉ちゃん」

おやすみ憂ー

「憂は寝なくていいの?」

「うん・・ちょっとお腹空いちゃって・・」

「夜食食べちゃおうかなって」

憂にしては珍しいね

夜食は太っちゃうよー



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 14:55:47.61 ID:jyWU9IgsP

その日の学校はいつも通りの授業と

いつも通りのお昼休みと

いつも通りの軽音部で終わるはず・・だったけど

「え・・梓ちゃんが・・・?」

「あぁ・・」

そのいつも通りは今日で終わった



17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 15:00:19.24 ID:jyWU9IgsP

律っちゃんがいつもと違う暗い顔でティーカップを見つめてる

ムギちゃんがいつもと違う哀しい顔でお茶を淹れてる

澪ちゃんがいつもと違う怖い顔で窓の外に目を向けてる

「転校・・かぁ」

「体調、よくならないんだってさ」

律っちゃんの視線はティーカップから離れない

「あずにゃん病気だったの!?」

「詳しい事はわからないけど・・・」

「このまま容態が良くならなければもっと遠くへ行く必要があるみたいね」

私の分のティーカップをムギちゃんが置いてくれた

「そんなに大変なことになってたんだ・・・」

「食べないから」

澪ちゃんが呟く

「でも、傷つけようともしないから・・・」



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 15:04:40.26 ID:jyWU9IgsP

その日、軽音部のみんなであずにゃんのおうちに行ってみることになった

「誰もいないみたいだな・・・」

けど、今は病院にいるのかもしれないし、どこかへ出かけてるのかもしれなくて

おうちは空っぽだった


「大丈夫かなあずにゃん・・」

「平気さ。きっとすぐ良くなって戻ってくるよ」

励ましてくれる律っちゃんは、自分に言い聞かせるみたいに言う

「今私達にできることは、待つことだけなのかしら・・」

「そうだ!手紙だよ、みんなであずにゃんに手紙を書こう!」

ピーンと閃いて、すぐ発言

やっぱり友達が困ってる時はこれだよね

「いいなそれ!ついでに曲も録音しとこう」

「梓も元気出るかもな」

聞くまでもなく満場一致

もと来た道を戻って、すぐ学校で演奏を始めたよ



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 15:13:44.62 ID:jyWU9IgsP

「憂ーただいまー」

ガチャリとドアを開くと

台所の方で慌ただしい音がする

「あ、お姉ちゃん!今日は遅かったね」

憂の声が聞こえてくる

お出迎えが無いなんてお姉ちゃん寂しいよー

「今日はあずにゃんにお手紙書いてたんだよー」

靴を脱いで、憂に抱きつく為にちょっと駆け足で廊下を進む

「梓ちゃん、大変みたいだね・・」


ドアノブに手を掛け   発射準備完了っ

「憂ー!!」

「お、お姉ちゃんっ」

憂、最近背が伸びたね

スタイルも私より良くなったような・・

ついでに口からスジみたいのが垂れてるよ、憂



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 15:20:30.55 ID:jyWU9IgsP

「憂・・?」

「あ・・・」

すぐにスジを拭き取る憂

みんな同じだね

「憂・・人間、食べてたんだね・・・」

「・・・そ、その」

「ごめんなさいっ!」

隠す素振りもなく憂はすぐに頭を下げた

うーん・・

「別に謝ることじゃないよ」

「けど、なんていうか・・」

「少しびっくりしたかなぁ・・・」

憂ー お姉ちゃんの知らぬ間にわいるどな子になってるんだねぇ



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 15:23:15.65 ID:jyWU9IgsP

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

憂、もういいんだよぉ

悪いことしたわけじゃないんだから

「ほら憂の作ってくれた晩御飯食べよ、ね?」

「ごめんなさいっ ごめんね・・おねえちゃん・・・」

憂の姿勢はいつの間にか土下座に変わってた

「ちょ、ちょっと憂・・?」

「ごめんね・・・お姉ちゃん・・・」

なんとなく、わかった



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 15:28:24.93 ID:jyWU9IgsP

わかったと同時に混乱する

「そっか・・・」

「私も、人間食べてたんだ」

「憂の・・料理・・・」

憂が泣きやまない

私も泣いた方がいいのかな

テーブルの上には出来たてのハンバーグが置いてあった

「憂・・どうして・・・」

「・・お姉ちゃんはね、絶対自分から、他人を食べられない人だもの」

「でも他人を傷付けて生きて行って欲しくないし、お姉ちゃんはそれもできないと思う」

他のみんなから、過保護ってよく言われるけど

今初めて実感できたよ



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 15:31:56.90 ID:jyWU9IgsP

あずにゃんから手紙の返信が来た

綺麗な封筒に綺麗な便箋

でも字は私のよりもうんと汚かった

文字が書き主の容態を教えてくれた

「梓・・・」

律っちゃんが途絶えそうな声で喋る

「無理しなくてもいいのに・・」

「優しい子だからな・・」

澪ちゃんは涙を流すわけでもなく

でも少し寂しそうな顔で手紙を見つめて

「誰であろうと大事にしようとする」


あずにゃんの転校が伝えられたのはその次の日だった



31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 15:35:16.77 ID:jyWU9IgsP

「憂はもし私を食べないといけなくなったらどうする?」

ひどい質問だよね

でも少し意地悪してみたくなったんだ

「・・・私は食べないよ。当たり前だよ」

「じゃあ、もし私が食べてほしいって言ったら?」

憂はちょっと強い目になって

「おもいっきりお姉ちゃんを叱って、仲直りするの」

少し微笑んで言った

「あっ みんながそれをしたら、誰も食べなくてよくなるんじゃないかなぁっ!」

我ながら素晴らしい閃きっ

「みんながお姉ちゃんみたいならねぇ・・」

あーなるほどー


今日の夜空はいつもより星が輝いていたよ


おわり



37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 15:52:18.46 ID:jyWU9IgsP

食べなきゃ生きていけない
でも食べたくない
そんな話




40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 16:01:29.69 ID:xjOOAZ8SO

俺は満腹




41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 17:07:13.17 ID:hvX3a1Mb0

一体どんな世界観がこのSSにはあるのだろうか・・・



46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/15(金) 20:07:19.11 ID:ejkScuGK0

人は必ず何かの誰かの犠牲の上に生きてるって事なのかね。






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「澪ちゃんはなんで人間をたべるの?」
[ 2011/09/07 00:56 ] 非日常系 | | CM(0)

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