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唯「憂、おいしいよ」 【非日常系】


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:16:09.61 ID:6V/MTKm00

 部活の帰り道。
 
 背負っているギー太がいつもより重い。

 今日はたくさん、練習したからかな?

唯「ただいま~」

 私はいかにも疲れましたというようにそう言った。
 
 すると、タッタッタッとかわいらしい足音が二階から聞こえてくる。





3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:17:33.63 ID:6V/MTKm00

憂「お姉ちゃんおかえり」

 階段の上から憂がひょこっと上半身だけをだす。
 
 あ、手から水が垂れてる。

 きっと慌ててきてくれたんだろうな。
 
 かわいい。

唯「えへへ。憂、ただいまー」

 なんとなく、もう一回言ってみる。
 
 憂は、何も言わずに笑ってくれた。
 
 その何気ない笑顔もかわいい。



4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:18:51.32 ID:6V/MTKm00

 二階からはいい匂いがする。

 私が大好きな匂い。

唯「今日はカレーだね?」

憂「そうだよ。昨日お姉ちゃんが食べたいって言ってたから」

 そんなこと言ってたっけ?
 
 たぶん私のことだから、何となく言ったんだろうな。
 
 言った私でさえ覚えてないことを、憂は覚えててくれた。
 
 なんかうれしい。

憂「もう少しで出来るから、着替えてね?」

唯「ほーい」



6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:20:10.57 ID:6V/MTKm00

 私はお気に入りの普段着に着替えてリビングへ下りる。
 
 憂はいつもの場所でちょこんと正座して待っててくれた。

憂「お姉ちゃん、座って座って」

唯「えへへ、お待たせー」 

憂「じゃあ食べよっか?」

唯「うん!」

憂「それじゃあ、いただきます」

 憂は胸の前で合唱してそう言った。



9 名前:間違えた。:2010/02/22(月) 00:22:02.86 ID:6V/MTKm00

唯「いただきまーす」

 憂が作るカレーはいつも甘口。

 なぜかというと私が辛いものが苦手だから。

 でも知ってるよ。

 憂は辛口が好きだってこと。

憂「お姉ちゃん、美味しい?」

唯「憂がつくったんだから美味しいに決まってるよ!」

 そうだよ。

 憂が作ったものなんだから美味しいに決まってる。

 高級フランス料理よりも美味しいに決まってる。



10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:23:58.20 ID:6V/MTKm00

憂「ふふ、よかった」

唯「世界一……宇宙一美味しいカレーだよ!」

憂「それは大げさだよ」

 褒めたけど憂が喜んでくれない。

 それだけで私の心は痛む。

憂「あ、でも」

憂「すごく褒めてくれたんだよね?ありがとう、お姉ちゃん」

 憂が笑顔で私にありがとうって言ってくれた。

 それだけで私の心はドキッとする。

 やっぱり私、憂のこと好きなんだ。



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:25:51.98 ID:6V/MTKm00

唯「ごちそーさまでしたー」

 テーブルの上には何も乗ってない皿が二枚。

 おかわりは、二回しちゃった。

 でも私は太らないから大丈夫だよ。

 ……たぶん。 

憂「お粗末さまでした。じゃあ片付けるね」

 カチャカチャという音を立てながら、憂がお皿を台所に持っていく。

 私だってお片づけを手伝いたい。

 でも憂は、私が怪我するからと言ってやらせてくれない。

 本当は私だって憂と一緒に食器を洗いたいんだよ?



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:29:03.03 ID:6V/MTKm00

 そんなことを思いながら、私は寝転がる。

 食器をせっせと洗う妹と、リビングで寝転がる姉。

 あぁ、私ってだらしないな。

 そういえば前にりっちゃんが、憂にいいところ全部取られたんじゃないかって言われたっけ。

 それは違うと思うよ、りっちゃん。

 だって私のいいところすべて取っても、こんなに可愛くて働き者になるわけないもん。

 憂は私から何も取らなくても、すごいんだよ。



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:31:01.11 ID:6V/MTKm00

憂「……ちゃん、お姉ちゃん!」

唯「ほえ?」

 目を開けると、憂が私を見下げていた。

 私、いつのまにか寝てたみたい。

憂「お風呂、沸いたから入りなよ」

 お風呂?もうそんな時間なんだ。

 ちょっと前の私なら、一緒に入ろーなんて言えたかもしれない。

 けど、今は言えない。

 憂とお風呂入る。

 そう考えるだけで、顔が熱くなる。



17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:33:07.83 ID:6V/MTKm00

唯「憂ー、おこしてー」

 そう言って私は、両手を憂に向ける。

 妹に恋をするのはいけないこと。  

 だけど、甘えるくらいはいいよね?

憂「はいはい」

 憂は私の両手をしっかり掴み、引っ張ろうとする。

 けどなんでかな?

 私の悪戯心が働いちゃったのかな?

 憂が私を引っ張る力より強く、私は憂を引っ張った。



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:34:36.74 ID:6V/MTKm00

憂「きゃっ!」

 憂は私に引っ張られるなんて想像してなかったんだろうね。

 簡単に前へ倒れる。

 私に覆いかぶさる形で。

憂「もうお姉ちゃんったらふざけないでよー」

 ふざける?

 そっか、私ふざけて憂を引っ張ったんだ。

 姉がふざけて妹を倒した。

 それだけだよね。



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:36:09.88 ID:6V/MTKm00

 でもおかしいな。

 憂の体の感触、憂の髪の匂い、私にかかる憂の吐息。

 そのすべてが、私の体を熱くする。

 ああ。

 私、女の子に。

 実の妹に。

 欲情してる。



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:37:20.33 ID:6V/MTKm00

唯「憂ぃ……」

 私はめいいっぱい甘えた声で憂を呼ぶ。

 その手でぎゅっと、憂を抱きしめながら。

憂「お姉ちゃん、どうかしたの?」

 大丈夫だよ憂。

 だから、そんな顔で私を見ないで。

唯「なんでも……ないよ」

 何でもないんでしょ。

 だから手を離しなよ私。

 憂が苦しそうだよ。



24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:39:47.10 ID:6V/MTKm00

憂「熱とか、ないよね?」

 そう言って憂は、コツンと自分の額に私の額を当てる。

 憂の吐息がかかる。

 憂の顔が視界いっぱいに広がる。

 なんだろう。

 よくわかんないけど、私が私じゃなくなる気がした。

 憂、ごめん。



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:40:39.71 ID:6V/MTKm00

憂「熱はないみた……!?」

 憂にキスしちゃった。

 別に初めてじゃないよ。

 小さい頃から何度もしてきたもん。

憂「ん…………」

 さっきまで憂を抱きしめていた手が、今は憂の頭を抑えている。

 憂、もっと抵抗してよ。

 私のことぶってよ。

 お姉ちゃんやめてって言ってよ。 

 じゃないと私、このまま憂に甘えちゃうよ。

 だって駄目なお姉ちゃんだもん。



27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:42:02.02 ID:6V/MTKm00

唯「ふゅい……」

 あはは、ふゅいだって。

 キスしながら名前を呼ぶからだよね。

唯「んむ……」 

 何してるの私。

 何で憂の口の中にベロ入れてるの。

 私、知ってるよ。

 こういうの、ディープキスって言うんだよ。

 好きな人じゃないとしちゃ駄目だよ。

 あ、なんだ。

 私のしてること、おかしくないじゃん。



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:46:04.06 ID:6V/MTKm00

憂「んふ……」

 静かなリビングで、小さな音がする。

 私が憂の口を、食べる音。

 憂の涎、おいしい。 

 憂のベロ、おいしい。

 憂の歯、おいしい。

 憂の歯茎、おいしい。

 憂、おいしいよ。



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:46:50.46 ID:6V/MTKm00

唯「ぷぁ……」

 あ、涎が糸を引いてる。

 えへへ、私と憂が一緒に作ったものだね。

 二人で作るものは、料理だけだと思ってたのにね。

唯「憂、おいしいよ」

 いつものように褒めてあげるよ憂。

 お願い、ありがとうって言って?

 いつものように、かわいい笑顔でありがとうって。



33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:47:33.27 ID:6V/MTKm00

憂「……そっか」

 なんで。

 なんでそんなに哀しそうな顔なの。

 なんで喜んでくれないの。

唯「……ごめんね、憂」

 なんで謝るの私。

 何か悪いことしたの?

憂「……いいよ」

 許してくれるの?

 また私に笑ってくれるの?

 かわいくて、優しい憂になってくれるの?



34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 00:48:22.83 ID:6V/MTKm00

唯「憂……」

唯「私、憂のこと大好きだよ」

 えへへ、告白しちゃった。

 憂、どんな顔してくれるかな。

 にっこりして、私もだよお姉ちゃんって言ってくれるかな。

憂「……私もだよお姉ちゃん」

 言ってくれた。

 でも、なんでなの。

 なんで、そんな哀しそうなの。

 ねぇ憂、いつものように笑ってよ。

 ねぇ。



80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:07:40.30 ID:6V/MTKm00

 ある冬の日の夕方。

 私はキッチンでカレーの入った鍋をかき混ぜる。

 ルーは甘口。

 お姉ちゃんが大好きな甘口。

 でもごめんねお姉ちゃん。

 私、本当は甘口そんなに好きじゃないんだ。



81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:08:45.81 ID:6V/MTKm00

下の階からドアの開く音がする。

唯「ただいま~」 
 
 疲れてそうだね。

 私は手を軽く洗い、その手を拭くのも忘れ階段に向かう。

 玄関を覗くと、お姉ちゃんが靴を脱いでいる。

憂「お姉ちゃんおかえり」

 そう私が声をかけると、お姉ちゃんはこっちを向いてくれた。

唯「えへへ。憂、ただいまー」

 もうお姉ちゃん、わざわざもう一回言わなくてもいいよ。

 ちゃんと聞こえたよ、お姉ちゃんのかわいい声。



82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:09:57.34 ID:6V/MTKm00

唯「今日はカレーだね?」

憂「そうだよ。昨日お姉ちゃんが食べたいっていったから」

 お姉ちゃんがぽけーっとした顔になる。

 たぶん、そんなこと覚えてないんだろうな。

 でもその顔はすぐ笑顔に変わった。

 カレーが嬉しいのかな?

 それじゃあ、すぐ食べさせてあげるからね。



83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:10:53.64 ID:6V/MTKm00

憂「もう少しで出来るから、着替えてね?」

唯「ほーい」


 お姉ちゃんが自分の部屋へ向かう。

 気づいてくれるかな。

 今日、お姉ちゃんのお部屋掃除したんだよ。

 もう部屋着脱ぎ散らしちゃ駄目だよ。



86 名前:修正。:2010/02/22(月) 10:13:08.24 ID:6V/MTKm00

 私はカレーをお皿に盛る。

 お姉ちゃんとお揃いのお皿。 

 カレーちょっぴりライスたっぷり。

 これがお姉ちゃんのベストバランスなんだよね。

 お姉ちゃんのことは何でも知ってるよ。


 お姉ちゃんがリビングに戻ってくる。

 「かぶとむし」ってかいてあるTシャツを着てる。

 ふふ、変なの。



87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:14:10.69 ID:6V/MTKm00

憂「お姉ちゃん、座って座って」

唯「えへへ、お待たせー」

憂「じゃあ食べよっか?」

唯「うん!」

 首を縦に振るお姉ちゃん。

 それだけのことで心がぽかぽかする。

憂「それじゃあ、いただきます」

唯「いただきまーす」

 もうお姉ちゃん、いただきますの時は手を合わせなきゃ駄目だよ。

 あ、もう口の横にカレーをつけてる。

 ほら、お皿からカレーがこぼれてるよ。

 そんなことを気にしているうちにお姉ちゃんのお皿はどんどん白くなっていく。



88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:15:28.33 ID:6V/MTKm00

憂「お姉ちゃん、美味しい?」

唯「憂が作ったんだから美味しいに決まってるよ!」

 私が作ったから。

 顔が思わずにやける。

 お姉ちゃんは、素直にこういうことを言ってくれるから嬉しい。

 そんなお姉ちゃんが大好き。

 お姉ちゃんが、大好き。



89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:16:19.63 ID:6V/MTKm00

憂「ふふ、よかった」

唯「世界一……宇宙一おいしいカレーだよ!」

憂「それは大げさだよ」

 私がそう笑って返すと、お姉ちゃんが暗い顔になる。

 どうしよう。

 お姉ちゃんを哀しませちゃった。

憂「あ、でも」

 お願い。

 いつもの顔に戻って。



90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:17:10.59 ID:6V/MTKm00

憂「すごく褒めてくれたんだよね?ありがとう、お姉ちゃん」

 そう言うとお姉ちゃんは一瞬驚いたような顔になる。

 けど、すぐに笑顔になってくれた。

 でもなんでだろう。

 お姉ちゃんの顔が紅い気がする。

 あとで熱、測らないと。

唯「ごちそーさまでしたー」

 そう言ってお腹をポンポンと叩くお姉ちゃん。

 狸さんみたい。

 おかわりは二回もしてくれた。

 それでもカレーはまだ残ってる。

 明日にはもっとおいしくなってるかな?



91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:18:28.71 ID:6V/MTKm00

憂「お粗末さまでした。じゃあ片付けるね」

 そう言って私は二枚のお皿を重ねる。

 ふと私とお姉ちゃんがまだ中学生だった頃のある日を思い出した。

 お姉ちゃんが、食器を洗うのを手伝ってくれた日。

 でもお姉ちゃん、お皿を割っちゃったんだよね。

 割ったお皿を拾おうとして指から血を出したお姉ちゃん。

 気が狂いそうになった。

 たぶん、あれ以来私は泣いてない。

 本当お姉ちゃんと一緒に食器洗いたい。

 でもその願いは、そっと心の中にしまっておこう。



93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:20:13.23 ID:6V/MTKm00

 ふと目を横にやると、お姉ちゃんがゴロゴロしてる。

 テレビもつけず、ただ寝転がってるだけ。

 もうお姉ちゃん、牛さんになっちゃうよ。

 牛さんのお姉ちゃん。

 きっとかわいいだろうな、なんて思ってしまう。



94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:21:28.83 ID:6V/MTKm00

 一通り食器を洗いおわる。

 リビングに戻るとお姉ちゃんは寝ていた。

 カレーで満たされたお腹が膨らんだりへこんだりしてる。

 すー……すー……という小さな寝息が聞こえる。

 かわいい寝顔だなぁ。

 あ、まだ口の横にカレーつけたままだ。

 とってあげないとね。

 ……お姉ちゃん、起きないよね。 

 私は、お姉ちゃんのカレーを唇でそっと取る。

 お姉ちゃん味のカレー、なんてね。



95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:22:32.41 ID:6V/MTKm00

 お風呂を沸かし終えて、お姉ちゃんを起こす。

憂「お姉ちゃん、お姉ちゃん!」

唯「ほえ?」

憂「お風呂、沸いたから入りなよ」

 少しだけ、お姉ちゃんに一緒に入ろうなんて誘われることを期待する。

 最後に一緒に入ったのいつだっけ。

 まだあの時は私のほうが、お姉ちゃんより胸小さかったよね。

 
 あ、私ちょっとエッチなこと考えてたかも。



96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:23:33.80 ID:6V/MTKm00

唯「憂ー、おこしてー」

 お姉ちゃんが私に向けて両手をあげる。

 もしこのまま「憂、おいで」なんて言われたらどうしよう。

 きっと私はその言葉に甘えて、お姉ちゃんの胸に思い切り飛び込むだろうな。

憂「はいはい」

 そんなありえない妄想をしながら、私はお姉ちゃんの両手を掴む。



98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:24:33.08 ID:6V/MTKm00

憂「きゃっ!」

 その瞬間、手を引っ張られ、私がお姉ちゃんに覆いかぶさる。

 お姉ちゃんの体の感触。

 お姉ちゃんの匂い。

 そのすべてを五感で感じる。

 どくん、どくん。

 そんな音を聞こえそうなほど、私の鼓動が大きくなる気がした。



100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:26:25.35 ID:6V/MTKm00

唯「憂ぃ……」

 やめてお姉ちゃん。

 そんな甘い声で私の名前を呼ばないで。

 今の私、笑顔で返事する余裕がないよ。

憂「お姉ちゃん、どうかしたの?」

 自分の気持ちを紛らわせるかのようにお姉ちゃんの心配をする。

唯「なんでも……ないよ」

 お姉ちゃんが苦しそうにそう言った。

 真っ赤な顔で、そう言った。

 本当に具合悪いのかな。



101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:27:25.29 ID:6V/MTKm00

憂「熱とか、ないよね?」

 そう言って私はお姉ちゃんの額と自分の額を軽くつける。

 熱は無いみたい。 

 けどどうしよう。

 顔が熱い。 

 私のほうが熱でてきたかも。

 早く。 

 早く離れなきゃ。



102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:28:51.14 ID:6V/MTKm00

憂「熱はないみた……!?」

 え?

 何が起こったのかわからなかった。

 目の前がすべてお姉ちゃんになって、唇に柔らかいものが触れる。

 ああそうか。

 私お姉ちゃんとキスしてるんだ。

 頭の後ろにお姉ちゃんの手がまわる。

 大丈夫だよお姉ちゃん。

 そんなことをしなくても私は逃げないよ。



103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:30:10.22 ID:6V/MTKm00

唯「ふゅい……」

 あはは、ふゅいだって。

 キスしたまま名前を呼ぶからだよお姉ちゃん。

唯「んむ……」

 口の中に暖かい物がはいってくる。

 少しカレーの風味が残ったお姉ちゃんのベロが入ってくる。

 へへ、甘口のカレーだね。 

 そのままお姉ちゃんのベロは私の口の中を食べる。

 歯茎なんてくすぐったいよお姉ちゃん。

 そんなこと舐めても、おいしくないよ?



104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:32:30.18 ID:6V/MTKm00

唯「ぷぁ……」

 唇が離れる。

 私とお姉ちゃんの口の間に銀の掛け橋ができる。

 えへへ、いやらしいね。

唯「憂、おいしいよ」

 お姉ちゃんがおいしいって言ってくれた。

 私が作った物かわからないけど、おいしいって言ってくれた。

 ありがとうお姉ちゃん。

 でもなんで?

 なんでそんな暗い顔なの?

 そんなくらい顔されておいしいって言われても私、喜べないよ。



107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:34:40.50 ID:6V/MTKm00

憂「……そっか」

 初めて私は、お姉ちゃんに褒められても嬉しがることができなかった。

唯「……ごめんね、憂」

憂「……いいよ」

 お姉ちゃん、なんで謝るの?

 私、お姉ちゃんが大好きだよ?

 お姉ちゃんとキスできて、すごくうれしいよ?



110 名前:修正。:2010/02/22(月) 10:36:13.99 ID:6V/MTKm00

唯「憂……」

 なあに?

唯「私、憂のこと大好きだよ」

 うれしい。

 お姉ちゃんに大好きって言われちゃった。

 でもそれはどういう大好きなんだろう。

 私は、どういうふうに返せばいいんだろう。



112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:39:08.75 ID:6V/MTKm00

 わからない。

 わからないけどとりあえず今は妹として言うねお姉ちゃん。

憂「……私もだよ、お姉ちゃん」

 ごめんねお姉ちゃん。 

 笑顔で言えなかった。 

 お姉ちゃんの気持ちがわからないから。 

 でも私はお姉ちゃんのことが本当に大好きだよ。 

 お互いの気持ちを理解するのに少し時間がかかるかもしれない。

 でもいつか、お姉ちゃんに笑顔で言えるといいな。

 違う大好きを。



113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:40:26.73 ID:6V/MTKm00

最初はよー、憂の視点なんて考えてないで書き溜めたからよー、色々矛盾してるんだよー。

じゃあこれで終わりでいいね。うふふふ。




116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 10:59:53.69 ID:hyRPaUq/0

乙です



117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 11:00:58.73 ID:+RZWV9eSO


これは素晴らしい…
続きも期待してたり



118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 11:21:55.67 ID:L7s0DDnEO

ご馳走様でした。
また…また気が向いたら書いてくれ。
その時はちゃんと書き溜めてからなwww

乙カレーのちライス。



119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/22(月) 12:01:40.13 ID:va73MTMk0


すれ違っても両想いなんだから成就することを切に願ってるぜ






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唯「憂、おいしいよ」
[ 2011/09/12 21:49 ] 非日常系 | 唯憂 | CM(0)

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