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唯「けいろうのひ!」 【日常系】


SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServiseより

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1316561913/




2 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 08:40:54.73 ID:9EVV8yLAO

唯「ふーでぺーんふーふー♪」

晶「何やってんだ、唯?」

唯「手紙を書いてるんだよ、小さいころからずっとお世話になってたおばあちゃんに」

唯「ほら、もうすぐ敬老の日だからさ」

晶「……意外とまめなとこもあるんだな」

唯「え、今ほめてくれた?」

晶「別に……っていうかお前、筆ペンで書いてんのか」





3 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 08:42:51.63 ID:9EVV8yLAO

唯「うん。普段は筆ペンなんて使わないんだけど、
  おばあちゃん宛の手紙を書くときだけは、筆ペンって決めてるんだ」

晶「へー……なんでだ?」

唯「聞きたい?」

晶「……別に」

唯「そ、そんな!」

晶「……まあ、聞いてほしいってんなら聞くけど」

唯「あ、やっぱり聞きたいんだ」

晶「ち、ちげーよ!」

唯「そっか……」シュン

晶「……話せよ、聞いてやるから」

唯「うん! えへへ、えっとねー、去年の九月のことなんだけど……」



4 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 08:48:09.29 ID:9EVV8yLAO

――――
――

唯「三連休終わっちゃったねー」ダラー

律「なー」ダラー

梓「だらけてないで、早く練習しましょうよ」

唯「あずにゃーん、次の祝日っていつだっけー?」

梓「えーと……二三日の秋分の日ですね」

律「二三日!? じゃあもうすぐじゃん!」

唯「やった! それなら私、頑張れそうな気がするよ!」

澪「そうか、なら早く練習に入るぞ」

唯「……あれ? でもさ、二三日が秋分の日なら、昨日は何の日だったの?」



5 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 08:50:29.63 ID:9EVV8yLAO

紬「昨日は敬老の日よ、唯ちゃん」

唯「え……敬老?」

律「お、なんだ? もしかして敬老の日を知らないのか、唯?」

唯「……敬老……敬老……」

唯「う、うわああああ!!」ガタッ

律「うわっ! な、何だよ急に」

唯「どどどどうしよう! 私、おばあちゃんに何にもしてあげてない!」



6 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 08:52:25.78 ID:9EVV8yLAO

律「あ、何をする日なのかは一応知ってるんだな」

唯「知ってるよ! みんなは!? みんなは昨日何してあげたの?」

律「あー、私は……電話かけて、ちょっと会話したくらいだな」

梓「私は……特に何も……」

澪「私は手紙を書いたぞ」

律「メルヘンチックな手紙をか?」

澪「ふ、普通の手紙だよ!」

紬「私はケ-キを焼いたわ」

唯「ケ-キ!」

紬「ええ」

唯「私もケ-キにしよう! ありがとうみんな! 悪いけど今日は帰るよ!」ダッ

律「お、おい! 練習は……って行っちまった」



7 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 08:57:29.76 ID:9EVV8yLAO

澪「そういえば、近所のおばあさんに昔からよくしてもらってるって言ってたな」

律「だったら敬老の日を忘れんなって話だよ……」

紬「まあ、唯ちゃんらしいと言えば唯ちゃんらしいわね」

梓「私も……何かしたほうがいいのかな」

澪「電話くらいはしといたらどうだ?」

梓「……そうですね」



8 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 09:01:20.27 ID:9EVV8yLAO

平沢家前

唯「ケーキ! ケ-キ!」タタタタ

唯「はあ……はあ……やっと家に着いたよ……」

ガチャガチャ

唯「あれ? 開かない……もしかして憂、買い物いってるのかな」

唯「鍵は合鍵があるから大丈夫だけど……一人でケ-キなんて作れるかな?」

唯「憂が帰ってくるまで待とうかな……いや、一人でもできるよね、きっと!」

唯「うん、レシピ通りにやれば大丈夫だよ!」



9 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 09:03:54.24 ID:9EVV8yLAO

キッチン

唯「ヘラをゆっくりと動かす……『の』の字を書くように」

唯「型に流し入れて……」

唯「あとはオーブンで三十分焼けば完成だね!」

唯「うん、砂糖と塩は間違えてない! 計量もちゃんとやった!」

唯「ひとりでできたもん!」グッ
ピッピッ

ブイーン

唯「うん、これであとは三十分待つだけだね!」

唯「その間に……ホントのおばあちゃんに電話を……」ピポパ



10 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 09:07:31.50 ID:9EVV8yLAO

――

唯「うん、うん、じゃあねー!」ピッ

唯「えへへ、久しぶりに電話したら喜んでもらえたよー!」

唯「そろそろケ-キも焼けたかなっと」ヒョコ

バチバチバチ!!

唯「ひ、ひええ!! 火花が散ってるよ!!」

唯「と、とにかく取り消しボタン!」ピッ

唯「……ケ、ケ-キはできてるかな……」ガチャ

唯「……真っ黒こげ……」

唯「……とりあえず、取りだそうか……あっつ!!」

ガシャーン!



12 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 09:15:25.80 ID:9EVV8yLAO

唯「…………」

唯「……ひぐっ……ぐすっ」

唯「うまくいったと……おもったのに……ひぐっ」

ガチャ

憂「あれ? お姉ちゃん、もう帰って……どうしたのお姉ちゃん!」

唯「……ケーキ……作ろうとしたら……火花が散って……真っ黒くろすけに……ぐすっ」

憂「火花が?……うーん、もしかして……レンジとオーブンを間違えちゃったとか?」

唯「……そうかも」



13 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 09:19:12.89 ID:9EVV8yLAO

憂「でも、なんでケーキを作ろうとしてたの?」

唯「……昨日が敬老の日だってこと、忘れてたから……」

憂「敬老の日……おばあちゃんにプレゼントするために?」

唯「……うん」

憂「……ごめん、お姉ちゃん。それなら私が悪いよ」

唯「……なんで憂が謝るの?」

憂「私、昨日クッキー焼いて、おばあちゃんの家に持っていったの」

憂「クッキー作るときに、お姉ちゃんにも声かければよかったのに……」

唯「……憂は何も悪くないよ」

唯「去年までずっと、そういうのは全部憂に任せっきりだったんだから……」

憂「でも……」



14 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 09:22:48.30 ID:9EVV8yLAO

唯「今年は、ちゃんと敬老の日に何かお礼をしようって決めてたんだ……
  来年からは私、この街にはいなくなるから」

唯「でも……肝心の敬老の日を忘れちゃうし、ケーキは失敗しちゃうし……ダメダメだよ」

憂「……そんなことないよ」

憂「『お礼がしたい』っていうお姉ちゃんの気持ちさえあれば、
  敬老の日じゃなくても、ケーキじゃなくても、ちゃんと伝えられるよ」

憂「伝えられるときに、自分の一番伝えやすい形で、伝えたらいいんだよ」

唯「自分の一番伝えやすい形……」

憂「うん」



15 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 09:24:18.33 ID:9EVV8yLAO

唯「そっか……そうだよね」

唯「……私決めたよ、おばあちゃんへのお礼の仕方」

唯「ケーキはダメになっちゃったけど、私にはもっといい方法があったね……」

唯「それで……憂にも手伝ってもらえないかな?」

憂「もちろん、私にできることならなんでもするよ!」



16 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 09:33:56.21 ID:9EVV8yLAO

唯「ありがとう、憂。それでね――」

とみの家

ピーンポーン

とみ「はいはい」ガチャ

唯「こんばんは、おばあちゃん」

憂「こんばんは」

とみ「あら、唯ちゃんに憂ちゃん、こんばんは。何の御用かしら?」

唯「おばあちゃん、突然で悪いんだけど……今、時間あるかな?」

とみ「ええ、お夕飯もすませたし、ちょうど暇だったところよ」

唯「よかった……じゃあさ、敬老の日からは一日遅れになっちゃったけど……」

唯「私たちの気持ち……私たちの演奏を、聴いてくれるかな?」

とみ「まあ、演奏してくれるの? 嬉しいわねぇ」

唯「……うん、頑張るよ!」

とみ「さあ、上がって上がって」

唯憂「おじゃましまーす!!」



17 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 09:36:26.75 ID:9EVV8yLAO

とみの家・居間

ジャーン♪

唯「……よし」

憂「こっちもOKだよ」

唯「うん」

唯「……さて、本日はお時間いただき、ありがとうございます!」

唯「私、ギターの平沢唯と!」

憂「私、鍵盤ハーモニカの平沢憂!」

唯「二人合わせてー!」

唯「ゆい!」

憂「うい!」

唯憂「です!!」ビシッ



18 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 09:39:42.00 ID:9EVV8yLAO

とみ「待ってましたー」パチパチ

唯「今日は、日頃お世話になってる
  おばあちゃんへの感謝の気持ちを込めて、精一杯演奏したいと思います!」

憂「はい!」

唯「最初は、ケーキを焼こうと思ってたんだー。
  でも、レンジとオーブンを間違えたせいで、真っ黒こげになっちゃいましたー!」

憂「なにやってんねーん」スパーン

唯「でも、真っ黒になったケーキもいいものだよ!」フンス

憂「そうなの?」



19 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 09:42:15.66 ID:9EVV8yLAO

唯「うん! 憂はさ、いいケーキってどういうケーキかわかる?」

憂「うん、ふわふわした生地のケーキだよ!」

唯「いやいや、こげて真っ黒な生地こそ、いいケーキと言えるんだよ!」

憂「どうして?」

唯「いいケーキなら、黒字になるからね!」

憂「それは景気やろー」スパーン

とみ「ふふふ」

唯「……というわけで、ふわふわなケーキ作りには失敗しちゃったけど、
  もっと素敵な『ふわふわ』を演奏でお届けするよ!」

唯「お聴きください、『ふわふわ時間』!――」



20 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 09:57:36.81 ID:9EVV8yLAO

――

唯「――えー、私たちの演奏も、いよいよ次で最後の曲になりました」

唯「曲目は『筆ペンボールペン』――七月の演芸大会で演奏した曲です」

唯「あのときは、結局途中までしか聴かせてあげられなかったけど……
  今日は、きっちり最後まで演奏します! お聴きください!」

♪~♪♪

唯(おばあちゃんには、今まで本当にお世話になったよ……)

唯(「ありがとう」だけじゃ言葉が足りないから……音楽に乗せて、この気持ちを伝えるよ!)



21 名前:訂正です×筆ペンボールペン→〇ふでペン~ボールペン~:2011/09/21(水) 10:06:27.00 ID:9EVV8yLAO

――

ジャーン♪

唯憂「ありがとー!!」

とみ「……とっても素敵な演奏だったわ」パチパチ

唯「ほんと!?」

とみ「ええ、演芸大会の時よりも上達してるんじゃないかしら」

唯「やったー!」

憂「えへへ」

とみ「二人とも、よく成長したわねぇ」

唯「おばあちゃんが見守ってくれたおかげだよ!」

憂「うん!」

唯「いつもいつも……本当にありがとう、おばあちゃん」

とみ「こちらこそ、今日は楽しかったわ……ありがとうね、二人とも」

唯憂「えへへ」



22 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 10:09:44.26 ID:9EVV8yLAO

とみ「ねぇ唯ちゃん」

唯「なに?」

とみ「唯ちゃんは来年から、大学生になるのよね」

唯「うん……この街ともお別れだよ」

とみ「……自分の行きたい道を、思いきって進みなさいね。
   どこへ行っても、私は唯ちゃんを応援してるから」

唯「……うん!」

とみ「憂ちゃん」

憂「え?」

とみ「唯ちゃんがいなくなったら寂しくなるだろうけど、辛いときはいつでも、私に言ってちょうだいね」

とみ「友達には言えないようなことだって、私には吐き出してくれていいからね」

憂「……ありがとう」

とみ「唯ちゃんも憂ちゃんも、
   これから生きていく先で何かあったら、遠慮なく私を頼りにしてちょうだいね」

とみ「おばあちゃんはいつだって……二人の味方だから」

唯憂「うん!!」



23 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 10:21:13.09 ID:9EVV8yLAO

平沢家

唯「よかったよ……おばあちゃんに喜んでもらえて」

憂「そうだね」

唯「憂、今日は手伝ってくれてありがとう」

憂「いいよ、私もお姉ちゃんと一緒に演奏できて楽しかったし!」

唯「うん! 私も楽しかったよ!」

唯「でも……」

憂「……どうしたの、お姉ちゃん?」

唯「……来年からは、もうおばあちゃんは側にいないんだなって」

憂「うん……」

唯「そうだ……私決めたよ!」

憂「何を?」

唯「これからは毎年、敬老の日にはね――」



24 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 10:26:12.27 ID:9EVV8yLAO

――――
――

唯「……というわけで、毎年敬老の日には、
  思い出の曲『ふでペン~ボールペン~』にあやかって、
  筆ペンで手紙を書いて送るって決めたんだ!」

晶「へー」

唯「む! 晶ちゃんリアクションが薄いよー!」

晶「……で、どんなこと書いてんだ?」ヒョコ

唯「あ、見ちゃダメだよ!」サッ

晶「なんでだよ、話は聞かせたがってたくせに!」

唯「でも……手紙はやっぱり恥ずかしいよ……//」

晶「んなこと言われると余計に見たくなるんだよ!」ズイッ

唯「ダメぇー!」ガバッ

晶「みーせーろー!」グイグイ

唯「いーやーだー!」グイグイ



25 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/09/21(水) 10:31:31.20 ID:9EVV8yLAO

唯「えい! らくがきこうげき!」スイーッ

晶「あっ! お前、顔に……」

唯「ふふっ、晶ちゃんへんな顔!」

晶「わ、笑うなぁー!//」

唯「にげろー!」ダッ

晶「待ちやがれ!」ダッ

唯「あははは!!」

唯(おばあちゃん、大学生活はとっても楽しいよ!)

唯(おばあちゃんが近くにいないのは寂しいけど……
  今度会うときまでにもっと成長できるように、私頑張るよ!)

唯(そのときはまた、私の演奏を聴いてほしいな……
  たくさん練習して、もっともっと上手くなるから!)




おわり




26 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東):2011/09/21(水) 12:06:51.56 ID:lqyjN1rAO

おつした!



27 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県):2011/09/21(水) 12:20:13.04 ID:Zda7/DXx0

何これ?
なんでこんな胸が暖かくなるの?



30 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越):2011/09/21(水) 17:11:32.49 ID:ECpcSzsAO





31 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2011/09/21(水) 22:56:26.98 ID:vSr6FDmYo

乙乙






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唯「けいろうのひ!」
[ 2011/09/29 00:19 ] 日常系 | | CM(0)

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