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梓「律先輩、行っちゃうんですね…」 【非日常系】


http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1269355044/




1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/23(火) 23:37:24.38 ID:Ua3sadR60

私は、律先輩と付き合ってる。

軽音楽部の部員としても楽しませてもらったし、

プライベートでもたくさん遊んでもらった。

気がつけば3月も終わってしまう。

同じ地域にいられるのも、今月でおしまいだ。

-----

「私、自衛隊に入るんだ」

「自衛隊…律先輩がですか?」

私が高校2年生に上がってからすぐに言われたこと。
自衛隊か、かっこいいな。





4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/23(火) 23:38:27.50 ID:Ua3sadR60

「すごいですね」

「試験はまだまだ先だけどな」

「受かってから報告してくださいよ」

このときは、素直に先輩の進路の方針が決まったことを喜んでいた。

「陸軍…?」

「軍じゃねーしw」

正直軍隊と自衛隊の何が違うのかはわからないけど、そのうち授業でも習うらしい。
自衛隊、自衛隊かあ。



5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/23(火) 23:39:17.04 ID:Ua3sadR60

「よーし今日も練習頑張るぞー!」

「律、最近燃えてるな」

入隊を志してからの律先輩は、いつもに増して積極的で

「そこ走りすぎじゃないか?」

「あっごめんごめん気をつけるよ」

なんだかすごく素直になった。

「りっちゃんのドラムはパワフルだよね」

「私は元気が取り柄だからなっ」

変わらないところはいつも通りだけどね。



6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/23(火) 23:41:11.20 ID:Ua3sadR60

毎週日曜日は、私と律先輩で遊ぶ約束をしていた。
今日はどこに連れて行ってくれるんだろう?

「お待たせ梓」

「遅いですよ先輩」

初めて会ったときからずっと変わらない笑顔だけど、なんだか照れるな。
変な考え方かもしれないけど、私のためだけに笑ってくれてるんだって思うと、ね。

「今日は地元の公園に行かないか?」

「珍しいですね」

いつもゲームセンターやボーリングに行くのに先輩らしくないな。
たまにはこういうのもいいけど。

「なんかこう…地元っていいなと思ってさ」

ちょっと哀愁を帯びた律先輩の横顔は私の思考を停止させるのには十分な威力だった。

「梓? おーい?」

「はっ すみません!」



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/23(火) 23:43:16.37 ID:Ua3sadR60

好きだとか愛してるだとかお互いあんまり言わないから
時々恋人なのか仲良しなのかわからなくなる。
それでもただ仲良しなだけじゃないっていう証拠は私の家で2人きりになったとき。

男女の恋人同士でするように、私たちもまた体を求めあったりもした。
女同士でどうやってやるのか?

秘密だよ。

たいてい律先輩が私に覆いかぶさる。
最初は怖かったけど、好きだから耐えられたんだ。

回数を重ねるごとに快感も増していった。

情事の時でさえ愛の言葉はあまり交わさない。
普通破局モノだと思う。



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/23(火) 23:44:25.96 ID:Ua3sadR60

「律先輩は私の体が目当てなんですか?」

好きだとも言われず、うちに来るたびにそんなことばっかりしてくるからつい言ってしまったこと。
体が目当てといっても、攻める側は特に気持ちいいわけじゃないからそんなわけないと思うんだけど。

「梓は嫌なのか?」

困った顔。
この表情割と好きなんだけど、もしかして私ってSの気あり?

「ごめん、もうしないよ」

しょんぼり、かわいいな。意地の悪いこと聞いてごめんなさい。

「このやろー! 本気で落ち込んだじゃないか!」

「私は梓が好きだ」

付き合い始めてから、何か月ぶりにその言葉を聞いただろう。



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/23(火) 23:45:50.17 ID:Ua3sadR60

春、夏、秋、冬。

あっという間に時間は過ぎて行った。

「明日は卒業式ね」

ムギ先輩の淹れてくれるお茶を飲めるのも、今日が最後。

「あずにゃーん卒業しても忘れないでねー!」

この奔放な唯先輩を見れるのも最後かも。

「けいおん部、頑張ってな」

澪先輩、もう泣きそうだ。

「まだ卒業してないんだからしんみりすんなよー」

卒業ムードの先輩方を励ます律先輩。そうはいっても…

「やっぱり寂しいです」

「そういう言葉は明日にしようぜっ」

強い人だなあ。



10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/23(火) 23:46:35.11 ID:Ua3sadR60

卒業式当日、在校生は休みだ。
休みっていうか役員と吹奏楽部以外は立ち入り禁止。

部活をしてなかったら学年が違う人たちなんてなんのかかわりもないから、
式典で学校が休みになって嬉しいんだろうな。


部室にギター忘れちゃったから、家でやることもない。
暇だな。

12時だ。
そろそろ卒業式も終わって、クラスで担任と生徒、保護者が
最後のホームルームをしているところなんだろう。

卒業式が終わったら部室でけいおん部は集合する約束をしていた。
でも、私は行かなかった。

別れが怖かったし、先輩の前で泣いてしまうのも嫌だったし、なによりばかだったから。

17時。
それまでに先輩方からメールが数通届いた。
全部卒業祝いの言葉とともに、謝罪の文で返信した。

「私、なにやってるんだろ」

後悔とか、焦燥とかいろんな感情が体を駆け巡ったけど、私はベッドの上から動かなかった。


律先輩が自衛隊に行っちゃったら、二度と会えなくなったりするのかなあ。
携帯とかあんまりつつけないみたいだし、私物の持ち込みもだめらしい。



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/23(火) 23:48:00.70 ID:Ua3sadR60

ピンポーン

突然チャイムがなった。
急いで玄関まで行くと、律先輩がいた。

「こんにちは、卒業おめでとうございます」

「おう」

そういうと無言で家に入ってきて、靴を履き替えるところの段差に座り込んだ。

「みんな、会いたがってたぞ」

唯先輩は私立の音大に
澪先輩は国立の大学に
ムギ先輩は海外研修に
律先輩は自衛隊入隊を。

将来に向かって自分の知らないところで進んでいくのを見たくない。
なんでかわからないけど、先輩方みんながうらやましくて妬ましいような
不思議な感情が私の中でぐるぐるしている。

「私は4月1日にあっちに行くからみんなより長く地元にいられる」

私が養うから、行かないでくださいよ。
なんて言えたらなあ。

「30日くらいあるし、たくさん遊ぼうな」



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 00:34:36.02 ID:PtNWQW110

遊ぼうと言っても30日全部暇なわけじゃない。
入隊に向けての準備もある。
律先輩の人づきあいもある。

私も学校があったし、けいおん部復興の建前部活をさぼるわけにもいかなかった。

結局、律先輩が地元を出てしまう2日前にしか、会うことはできなかった。

「久しぶりだな」

「…先輩のばか」

最後に会った日から変わらない先輩を見て、なんだか悔しくなってきた。

私はずっとさびしかったのに、平気そうな顔してるもん。

「ばかってなんだよ」

苦笑している先輩に返す言葉が思いつかなくて、外なのについ抱きついてしまった。



19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 00:39:18.30 ID:PtNWQW110

「いつになく甘えんぼだな梓」

そう言いながら軽く抱きしめてくれる律先輩、なんだか少し痩せたようだ。

「今日は、家で1日すごしませんか」

「うん、私今日は梓以外の人間を見たくないかも」

「なんですかそれw」

待ち合わせ場所から私の家まで10分くらい。
その間、会えなかった鬱憤を晴らすかのように喋り続けた。

「梓の家に来るの久しぶりだ」

「部屋に行っててください、お茶持って上がります」



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 00:43:00.97 ID:PtNWQW110

お茶とお菓子を持って部屋に入ると、先輩は私のベッドの上で穏やかな寝息をたてていた。
やっぱり、準備とか忙しかったんだろうな。

このまま寝かせてあげたいとも思ったけど、せっかく2人きりなんだから
しゃべったりしたいな。

「先輩、起きてます?」

無言。起きてるわけないんだけどね。

「すー…すぅ…」

寝顔なんてあんまり見たことなかったけど、まじまじと見るとなんか間抜けだな。
そこがかわいくもあるけど。



24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 00:50:15.11 ID:PtNWQW110

今まで私がされてばっかりだったことをやり返してみよう。

手始めにほっぺたをつっつく。
柔らかい。
頭をなでたりしてみたけど反応がない。

やっぱり起きてないと物足りない…

もう一緒に寝ちゃおうか。

お茶とお菓子は机に置いて、律先輩の横に寝っ転がってふとんをかぶった。

「あずさ…」

不意に名前を呼ばれてびっくりしたが、どうやら寝言のようだ。
夢に私が出てるのかな。だとしたら嬉しい。

寝顔を眺めてる間にやにやしちゃってたけど、だんだん瞼が重たくなってきて
私も一緒に夢の世界に行ってしまった。



25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 00:57:06.37 ID:PtNWQW110

ふと寝苦しさを感じて目を覚ました。
まさか金縛り? 女性は金縛り状態になりやすいらしいし。
体が寝てるだけ、脳も早く寝てください…とか思ったけど、普通に体が動かせて拍子抜けした。

「起きたのか」

仰向けに寝てる私の目の前に律先輩の顔があった。

やけに服がごわついてるなと思ったら、机の上にさっきまで着ていたはずの服が畳んで置いてあった。
この人いつの間にこんなに器用になったんだろ。

「…したいんですか」

「うん」

起こせばいいのに…こういうの積極的っていうのかな。



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 01:05:41.48 ID:PtNWQW110

私も律先輩もあんまり女の子じゃない。

なぜならどちらもキスに特別な意味を見いだせないでいる。
初めにおもしろ半分でしてみたときも、特に何も感じなかった。
だから、普段はキスより専ら手をつないだりとか、抱き合ったりとかの方が多かった。
体を重ねる時も、唇と唇を合わせることはほとんどなかった。

でも、今日は違う。

理由はわからないけど、どちらともなくキスをした。

たぶんお互いすごくどきどきしていた。

初キスって、本当はこんな気分なんだろうな。



28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 01:12:42.68 ID:PtNWQW110

まあそれから約1時間に及んだ行為の内容は恥ずかしいから細かくは言わないけど、

今回初めてキスマークというのをつけられた。

先輩は

「初めてつけるからこうやるのかわからないけど、やるからな!」

といって1回で真っ赤な印をつけてくれた。

ちょっとちくっとしたけど、それがまた一緒にいるっていうのを感じさせてくれた。

いつもなら終わった2分後には寝付く先輩だけど、今日は起きていた。



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 01:19:24.11 ID:PtNWQW110

「珍しいですね、いつもはすぐ寝るのに」

ちょっと軽口を叩いてみたけど、律先輩はいたって真面目な顔だった。

「なあ、気持ちよかったか?」

本当に真面目な顔でそんなことを聞いてくるからすごく恥ずかしくなった。

「…はい」

「そうだよなっめちゃくちゃかわいかったし!」

自信満々に言う先輩を見るとちょっと腹がたったので、でこぴんしておいた。

「意外と痛いんだぞ」

困ったような顔で笑う先輩はなんだかずっと大人に見えた。



31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 01:28:17.98 ID:PtNWQW110

「梓、好きなだけ甘えていいんだぞ?」

「別に平気です!」

上から目線で言われてしまうと、つい反抗してしまう。
私ってひねくれてるなあ。

「じゃあ私が甘えさせてもらおうかな」

そう言って私の胸あたりに抱きついてきた。
頭が自分より低いところにあるっていうのはなかなか新鮮。
でもまだ服着てないからちょっと恥ずかしい。

「んー梓の匂い」

「そんなのあるんですか」

自分ではわからないだけにすごく気になる。



33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 01:45:55.21 ID:PtNWQW110

「私さ…」

耳をすまさないと聞こえないような声で、律先輩の独白が始まる。
なんとなく、寝たふりをしてしまう。

「梓に会えなくなるの、やだよ…
 いつか必ず帰ってくるから、待ってて欲しいな」

「よく考えたら、別に一生の別れってわけじゃないし
 こんなに悩んだりすることじゃないのかもしれないけど」

「梓が他のやつにとられたらやだな…」

「うー…なんかわかんないけど泣きそう」

そう言って抱きしめる力を強くする先輩は、さっきと違ってすごく幼く見えた。



37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 02:04:57.78 ID:PtNWQW110

先輩が少し震えていたから頭をなでてみたけど、余計に腕に力がこもるだけだった。

「私は律先輩一筋ですよ」

「……」

長い沈黙。
もしかして私何か悪いこと言った? 心当たりはないんだけど…

「…あずさー!」

泣いてるのかと勘違いするほどしおらしかった先ほどまでと打って変わって急に首に飛びついてくる。

「うぐっ」

うわ変な声出た。

「梓かわいい!」

叫びながら抱きつかれてちょっと困ったけど、やっぱりこの人は元気がいちばん似合ってる。



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 02:13:42.14 ID:PtNWQW110

「梓に告白されちったー♪」

本当にさっきまでの雰囲気はどこに行ってしまったのか。
にやにやしながら見つめてくる律先輩。さっきの方がかわいげがあるかも。

「今日はいい夢見れそうだ! おっしゃ寝るぞー!」

寝るつもりなはずなのにばんざいしながらものすごく叫ぶ。

「隣も近いんですからあんまり騒がないでください!」

「これで聞こえるんだったら梓の声も」

「ちょ…セクハラ発言はやめてください!」

恥ずか死してしまいそうだ。

「よしおやすみ!」

「おやすみなさい」

まだ昼間なんだけど、たまにはこんな日があってもいいんじゃないかな。



40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 02:24:42.44 ID:PtNWQW110

結局2人とも夕方の5時まで寝ていた。
せっかく丸1日一緒にいれる日だったのに…

「明後日出発かあ」

「準備もうできてますか?」

準備といっても最低限のものしか持っていけないから、あんまり手間はかからないと思う。

「なんか下着も柄物だめでさ~ わざわざ白とかベージュとかの探して買ったんだぜー」

やっぱりそういうの厳しいんだ。

そのあとも寝転がったまま話していたらいつの間にか8時になっていた。
時間感覚が鈍いのか、それだけ楽しかったのか…どう考えても後者だね。
1人寂しさを感じていると、突然律先輩が言った。

「今日梓んち泊まる!」



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 02:32:14.46 ID:PtNWQW110

田井中家に連絡を済ませてきた先輩はまたふとんにもぐりこんできた。

「おなかすきませんか?」

「何か食べたいな」

家にはちょうど買い置きのカップラーメンがあるし、それでいいなら…

「梓の手料理食べたい」

予想外の発言。
私、料理はできません。

「いつか食べさせてくれよな」

「はい、いつか」

夏休みにでも料理を覚えようかな。



42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 02:38:24.84 ID:PtNWQW110

お湯を注いで待つこと3分。

チーン

トースターの音と共にカップラーメンのふたがはがされる。

「やっぱりカレーヌードルだな」

「シーフードもおいしいですよ」

ラーメン談義を交わしながら麺をすする2人はなんだか中年サラリーマンのようだ。

「先輩…汁全部飲む気ですか?」

「飲みたくないけど細かい具材の話聞いてから全部食べようと思ったんだよ」

偉いけどあんまりマネしたくない。



43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 02:54:29.07 ID:PtNWQW110

それから一緒にお風呂に入ったりもした。

「おっキスマークまだ残ってんじゃん」

嬉しそうに指をさす律先輩を見て私もどんな気分か知りたくなったから
先輩につけようとしてみたけど、うまくつけられなかった。

「梓へたくそ~w」

初めてじゃ普通できませんよ。

お風呂からあがって髪を乾かして…もうやることがなくなった。

これでいちゃつくのに専念できる!

「昼間寝ちゃったから全然眠たくないですね」

「そうだな…誰だよ寝たの!」

「お互い様です!」



57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 10:10:30.67 ID:PtNWQW110

テレビを見ようかと思ったけど、特におもしろい番組もしていなかったので
つけただけでただのBGMになってしまった。

「梓は将来なにになるんだ?」

「一応ギタリストになりたいとは思ってます」

まだはっきりと言い切れないけどこれ以外考え付かないかも。
みんなどうやって決めたんだろう。

「先輩はどうして自衛隊に入ろうと思ったんですか?」

「いろいろあるんだよ! それよりのど乾いた」

自分のことになると話してくれない。もどかしいな。

「ごまかさないでくださいよ」

「浄水器の水もらうね~」



59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 10:18:54.31 ID:PtNWQW110

たぶんわざとその話題を避けてるんだろう。
空気を悪くしたくなかったから私も他の話に切り替えた。

「あっ今日付変わりましたよ」

「私たちちょっとワルだな」

いつもはしないことってわくわくする。

「なあなあ、キスマークもっかい見せて」

「いっ いやです」

服を脱がしにかかりながらそう言われるとつい抵抗してしまう。

「じゃいいや」

でも嫌でやってるわけじゃなくて、反射っていうのかな。
本当は脱がされても全然構わないんだけど……



60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 10:30:26.08 ID:PtNWQW110

「えっ見ないんですか?」

どう言ったらいいのか全くわからなくて、悩みぬいた挙句の一言。

「嫌なんだろ」

「先輩ならいいです」

これが律先輩のスイッチだったらしい。

急に無言になって私の服をはぎ取った。

何度もされていることだけど、この少し乱暴な律先輩には慣れない。

まじまじと私を見た後、

「つけた時より薄いな」

切なそうにつぶやいて、私の鎖骨の下に口をつけた。



63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 10:43:37.39 ID:PtNWQW110

一瞬だけ針でつっつかれたような感触のそれは、
私に先輩と一緒にいた印を残してくれた。

「へへっ2個目だ!」

得意げに言う先輩もかわいいな。

「友達に自慢していいぞ!」

「恥ずかしくてできません」

でも、ずっと消えないでほしいとか思っちゃったり。

「脱いだし勢いでまたしちゃう?」

「ううっ…好きにしてください」

にやにやしてる律先輩。
自分からOK出すのは恥ずかしい。聞かずにやってほしかった。

先輩のいじわる!



64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 11:03:04.84 ID:PtNWQW110

どちらも荒い息の中行為にふける。
変な言い方だけど、いつも1か所ずつしかいじられることがない。
たいていは快感に喘ぐ私を上から律先輩が眺めてる感じ。

「なあ、キスしていい?」

「んっ…はい」

片方は気持ち良くないから普通に話しかけてくるけど、されてる方は喋るのがつらいです。
指は動かしたまま、口を口でふさいでくる。

「あっ…んぅ」

快感がさらに増したような気がして、つい律先輩にしがみつく。

「梓、かわいい」

普段言われないからか、一気に体温が上がってしまった。



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 11:21:41.71 ID:PtNWQW110

「りつ…せんぱいっ…!」

ぎゅっと抱きしめると、律先輩も片腕で抱いてくれた。

「せんぱい…んっ」

先輩はすごくあったかくて、安心できる。

「ごめんそろそろ限界」

私たちの行為は先輩の腕が疲れるか、私が痛いと訴えたら終わる。
どっちも男性経験はないから、それで満足できる。

「はぅ…」

余韻に浸りながら、2人でまったり。
私を胸に抱いて髪をなでる手が優しい。

「どうだった?」

そしてまた私いじめが始まった。



67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 11:28:48.78 ID:PtNWQW110

「どうでしょう」

恥ずかしいからごまかす。

「気持ちよくなかったかな…?」

捨てられた子犬のような目で見てきた。
私がいじめてるみたいじゃないですか。

「すごく気持ちよかったですよ!」

照れ隠しに声を張る。

「えへへ」

にやにやじゃなくってにこにこ。
よくわからないけど本当に嬉しいんですね。



69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 11:47:05.55 ID:PtNWQW110

いつの間にか2人とも眠っていて、起きたら朝の10時。
そんなに疲れていたのかな。

「そろそろ帰らないと」

「明日出発ですよね」

寂しいけど、私がぐずっても迷惑かけるだけだからあえて何も言わない。

「寂しいか?」

「…全然平気です!」

私の悪い癖でつい虚勢をはってしまう。

「私は寂しい」

なんて言ったらいいのかわからなかった。



70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 11:51:08.50 ID:PtNWQW110

「しばらくしたら、また会いにくるからな」

「待ってます」

「浮気するなよ」

「先輩こそ」

軽口をたたき合って、最後のお別れ。

「よしよし、寂しくても泣くんじゃないぞ」

「先輩こそ寮で泣いたりしないでくださいね」

「それじゃ、またいつか」

恋人にとっては長い長い別れだけど、あんまり湿っぽくならなくてよかった。
あんまり連絡は取れないみたいだけど、公務員なんだからちゃんと休日くらいあるよね。



72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 11:58:50.82 ID:PtNWQW110

帰宅をお見送りして、私の部屋に戻った。

1人ってこんなに寂しかったかな。

ピリリリ

急に携帯が鳴った。
電話の着信音。律先輩からだった。

「もしもし」

『一つ言い忘れた』

「どうしたんですか?」

『梓、大好きだぞー!』

「私も…大好きです」

なんでだろう、涙が出てきた。

電話越しに小さく『ねえちゃんうるさい』と叫ぶ声が聞こえた。



73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 12:00:38.95 ID:PtNWQW110

おしまい



79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 12:10:47.70 ID:PtNWQW110

悲しさのあまりスレたてちゃってごめんね
ブーンが感謝状読むようなAA探したけど見つからなくてさらにごめんね
そしてこれ8割くらいほんとの話だからあんまり展開とかできなくて本当にごめんね




80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 12:11:55.37 ID:omUhoPaC0

だが乙
りっちゃんがかわいすぎて死んだ



81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 12:12:16.94 ID:Bu6Bp10u0

よかったな、イケメンの恋人がいて



86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 12:24:09.82 ID:hde8LBwo0

俺もイケメンみたいなりっちゃんに抱かれたいわ




91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/03/24(水) 12:33:24.55 ID:H6KaezH0O

乙!!






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梓「律先輩、行っちゃうんですね…」
[ 2011/10/01 00:53 ] 非日常系 | 律梓 | CM(0)

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