SS保存場所(けいおん!) TOP  >  日常系 >  律「ばか、何言ってんだ」

お知らせ

SS保存場所は移転しました。
現在けいおん!関連の更新はしていません。
今後更新するかは未定です。
SS保存場所






律「ばか、何言ってんだ」 【日常系】


http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1272103241/




1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:00:41.69 ID:vnMbagk40

私と律は幼馴染で親友だ

それだけであって、それ以上でも以下でもない

このけいおん部に入部してから、私と律の距離はより縮まった気がする

他の3人とも凄く仲はいいけれど

律のそれとはやっぱり違う

なんというか、本当に心を許すことができる唯一の人物

うん、そんな感じ

もちろん、唯や梓やムギも親友だと思っている

でも律は・・・・・・なんでだろう

わからないけど、やっぱり特別なんだ





4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:02:12.98 ID:vnMbagk40

律「おーい澪ー!一緒に帰ろうぜー!」

澪「わかったわかった」

唯「りっちゃん隊員!今日も一日お疲れでござった!」

律「唯隊員!また明日な!」

唯「うん!また明日!あずにゃーん!帰ろー!」

梓「ちょ、唯先輩!急に抱きつかないでくださいよ!」

紬「うふふ♪」

紬「澪ちゃん、りっちゃん、またね♪」

律「おうムギー!またなー!」

澪「また明日」

紬「うんっ!明日っ」



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:03:32.39 ID:vnMbagk40

毎日のように行われる一通りの挨拶を終わらせ、私は律と一緒に帰り始めた

律「澪ー、ちょっとゲーセンよってこうぜ!」

澪「昨日も行ったのにまた行くのかー?」

律「いいじゃんいいじゃん!ほら!」

澪「あ、ちょっと律!」

そして入店したゲームセンターで、私と律は対戦型のゲームをした

律「うっしっしー!また私の勝ちだー!」

澪「う、うるさいっ!」



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:04:48.45 ID:vnMbagk40

律「ほんとに澪はいつになったら私に勝てるんだよ
  毎日やってるだろー」

そういいながら律は嬉しそうに笑う

その顔を見ているだけで、私の心はとても落ち着く

律「ん?私の顔なんかついてる?」

澪「な、なんでもないっ!」

律「?・・・・・・変なやつだなー」

澪「い、いいから!早く帰るぞ!」

律「えー!もう帰るのかよー!
  あ、そうだ!プリクラ撮ってこうぜ!プリクラ!」

澪「ダーメーだ!
  帰って歌詞を書かないといけないんだよ」

律「少しくらいいいじゃねえかー」

澪「大体昨日も撮っただろ
  いいから早く帰るぞ!」

律「ちぇー、澪のケチ」



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:06:52.20 ID:vnMbagk40

最近はこんな感じ

部活の後、毎日ゲームセンターに行って、決まった対戦型ゲームをして

どちらかに用事があれば帰り、何もなければプリクラを撮って帰る

すごく幸せで、楽しくて、かけがえのない時間だ

律「ところで澪」

澪「んー?」



12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:08:17.01 ID:vnMbagk40

律「最近ベースの調子悪くないか?」

そう

最近、私はスランプに陥っていた

何度演奏しても、どこかしっくりこない

その度にバンドの演奏が止まってしまい、迷惑をかけっぱなしだった

同時に、そのことに対して私は深く自責の念を感じていた

澪「そうなんだ・・・・・・なんでだろう」

律「まあ弾いてる内にまた元に戻るだろー」

澪「だといいんだけど」

律「だいじょぶだいじょぶ!」

澪「ありがとう・・・・・・」



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:11:04.20 ID:vnMbagk40

その後は、いつものように何気ない会話をしながらお互い帰路に着いた

私は、少しでも早くスランプから抜け出せるように

運指やメトロノームを使用したリズムキープの練習など、

基礎的なことを家でやっておくことにした

早く前みたいに納得のいく演奏ができるようになりたい

ただそれだけだった



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:12:11.99 ID:vnMbagk40

次の日、遅くまで続いた自主練の影響で、夜更かしをしてしまった私は

眠たい目をこすりながらも、どうにか登校し

いつものように授業を受け、部室へ向かった

唯や梓がムギの持ってきたお菓子を食べている間、私は1人で練習することにした

これもやっぱり、早く元に戻りたいから

唯「澪ちゃん!やってるねー!」

澪「早く前みたいにならなくちゃな」

ベースをチューニングしている最中に、離れたテーブルから唯達が話しかけてくる



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:14:28.20 ID:vnMbagk40

梓「澪先輩、無理はしないで欲しいです」

澪「わかってる、ありがとう」

唯達の会話を邪魔しない様に、アンプに繋ぐのはやめておいた

紬「焦らなくていいからね」

澪「うん」

律「早くしっかり演奏できるようになるといいなー」

澪「ああ・・・・・・」



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:17:30.00 ID:vnMbagk40

結局その日も、私は変わらず皆の足を引っ張ってしまった

本当に、腹立たしい

なんで弾けなくなったのか、わからない

今までできていたこともできなくなってしまっている

これほど悔しいことはない

考えれば考えるほど悔しくて、目にうっすらと涙が浮かんでくる

そんな自分を必死に隠したくて、律に「帰ろう」と言われたのに

今日は1人で残って練習をすると言って、断ってしまった

その時の、背中越しに聞こえた律の寂しそうな声が、いつまでも頭の中で反芻していた



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:19:07.14 ID:vnMbagk40

その後、私は1人でただがむしゃらにベースを弾いた

何度やってもうまくいかなくて、指で弦をむちゃくちゃに掻きならした

その度に、汚い音が部室内に響いた

イライラする

悔しい

弾けない

何よりも、皆と楽しく演奏できないことが、悔しい

なんで、私は・・・・・・どうして・・・・・・

今日はこれ以上弾いても無駄だろう

そう思って帰宅することにした



19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:22:50.38 ID:vnMbagk40

それから、次の日も、また次の日も、そのまた次の日も、

私はスランプから脱出することができなかった

けいおん部もここ数日、私の所為でまともに練習できていない

唯やムギは、大丈夫と言ってくれたけど、どう考えても私が悪い

そうに決まっている

ここ数日、私は律とは一緒に帰らず、放課後は1人で練習をするようになっていた

何度も律が一緒に練習すると言ってくれたんだけど、私はその都度断っていた

自分の弱っている姿を律に見せたくない

この時の私は愚かだった

変に意地を張っていたんだと思う



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:23:42.64 ID:vnMbagk40

そして次の日

放課後、部活動が一通り終わり、私が自主練の準備を進めていると、律が話しかけてきた

律「なあ、澪」

澪「なんだ?」

律「今日は、一緒に帰らないか?」

澪「・・・・・・私、練習があるから」

律「ほ、ほら!たまには息抜きも必要だろ?」

澪「このままじゃダメなんだ
  これ以上皆の足を引っ張ったままじゃ」



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:25:01.62 ID:vnMbagk40

律「澪は、最近がんばりすぎてるぞ?
  今日はゲーセン行こうぜ?な?」

律「そ、それに!最近私ずっと一人で帰ってるしs

澪「うるさいなっ!そんなに一人で帰るのが嫌なら唯達と帰ればいいじゃないか!!」

律「み、澪・・・・・・」

やってしまった

私は最低な人間だ

自分の至らなさを、あろうことか律にぶつけてしまうなんて

確かにここ最近、スランプのせいでずっとイライラしていたけど

律にあたる理由は、何一つないだろう

律「わ、わかったよ!!澪なんかもう勝手にしろ!!」

そう言って律は勢いよく飛び出して行った



22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:27:31.65 ID:vnMbagk40

当然だ

あした、しっかり謝らなくちゃな

その翌日、私は朝一で律に謝ろうと、勢いよく教室に入った

でも、そこに律の姿はなかった

唯に聞いてみたけど、わからないらしい

いつもの待ち合わせ場所にもいなかったし、どうしたんだろう

やっぱり私の所為なのかな

決めた

放課後、お見舞いに行こう

そこで、しっかり謝ろう



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:28:40.29 ID:vnMbagk40

そして放課後

部室に先に来ていた梓に用件を伝え、私は1人律の家へ向かった

律の家までの道中、私は律に謝る言葉を必死に考えていた

何パターン考えたのかもう分からなくなったところで

ようやく律の家に辿り着いた

呼び鈴を押したのに、反応がない

澪「いないのか?」

不安が広がり、ついつい声に出してしまう

この声は律に届くはずがないのに



24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:29:46.39 ID:vnMbagk40

ダメもとでドアノブを回してみた

開いてる・・・・・・?

昔からこの家には何度も遊びに来て、律の家族とは仲良くなっていたので

勝手に上がらせてもらってもいいだろう

澪「おーい、律ー!上がるぞー!」



25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:32:12.26 ID:vnMbagk40

律は、その声を自室のベッドの中で耳にした

―――――澪が来た

一瞬弾んだ彼女の心も、昨日の放課後のことを思い出すと、急激に落ち込む

律は、怒っていた

当たり前だ

何度手助けを申し出ても断られ、息抜きを提案しても断られ、挙句怒られた

あまりにも理不尽すぎるだろう

そんな思いが募っている時に、自室のドアがゆっくりと開く音がした



27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:34:22.36 ID:vnMbagk40

律「何しに来たんだ」

澪「り、律!なんだ、起きてたのか?」

眠れるはずがない

あんなことを言われたんだ

私の気持ちが分からないのだろうか

澪「し、心配したんだぞ!なんで学校休んだりしたんだ!?」

律に、「私の所為で休んだ」という可能性を、否定して欲しかった

この時の私は自分のことしか考えていなかった

もしそうだったら安心できるから

本当に最低だ



28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:37:24.08 ID:vnMbagk40

律「なんで休んだか分からないのか?」

澪「あ、いや・・・・・・」

澪「り、律!ごm」

律「帰って欲しい、今は1人がいい」

澪「り、律」

律「明日は学校に行くから」

澪「・・・・・・わかった」



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:41:38.02 ID:vnMbagk40

次の日

律は部室に来なかった

学校にはちゃんと来ていたけど、一言も会話をしていない

こんなはずじゃなかった

早く謝りたい

謝って、元の関係に戻りたい

それだけだ

その日は、律が来ていないことで全体練習もなく、早めに切り上げた

心配そうな顔で帰って行く唯達を見送った後、私はいつものように自主練に取り掛かる



31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:42:36.24 ID:vnMbagk40

やっぱり、調子が悪い

いや、調子が悪いなんてものじゃない

意味はないとわかっていながら、爪を切ってみたり、弦を張り替えたりしてみたけれど

やっぱり何も変わらなかった

ただただ、懸命に弾き続けていた

気がつくと、もうあたりはうす暗くなり、帰らなければならない時間帯だった

帰りの準備を行い、下校する

帰り道の途中、ふとゲームセンターに寄ろうと思った

なんでかは分からない



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:45:41.74 ID:vnMbagk40

もしかしたら、そこに律の姿を探していたのかもしれない

しかし、ゲームセンターに着いても、律は見当たらなかった

澪「もうこんな時間なんだ、家に帰ってるに決まってるか」

私は、いつも律とやっていた対戦型のゲームを始めた

同じ色のスライムを、淡々と積み上げていく

赤・・・青・・・赤・・・紫・・・緑・・・・・・

気がつくと熱中してしまっていた

何度も立ち向かってくる敵を倒し、ステージを進めていった



33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:46:59.61 ID:vnMbagk40

ついにラスト

ここまでやってきたのは、初めてだった

しばらくの死闘の末、私はなんとか勝った

自分の成長と、勝利したことに歓喜し、自然と笑みが広がっていった

何かが「できた」と実感したのは、何日振りだろう

この調子でスランプから脱出できているといいな

スランプってのは、突然脱出できるものだと、聞いたことがあるしな

その時、目の前の画面が急に光った

「対戦者あり 挑戦しますか?」



34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:48:36.03 ID:vnMbagk40

今の私なら勝てる

いや、これに勝てなければスランプなんて脱出できない

私はゲームとベースを重ね合わせていた

何かにすがりたかったんだと思う

迷わず「挑戦する」を選んだ私は、相手がどれほどのものなのだろうと、身構えた

とても長かった

相手の妨害をしては、やり返されの繰り返しで、一向に勝負がつかなかった

長引く対戦に苛立ち、集中力が切れてしまった私は、簡単なミスを犯してしまった

結局、それがキッカケとなって勝負には負けた



35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:51:04.71 ID:vnMbagk40

やっぱり私はこんなものなんだな

もう帰ろう

そう思い、立てかけてあったベースと、床に置いた鞄を手に取った

その時、私の頭の上で、何やら聞き覚えのある声がした

「帰るぞ、澪」

ハッと顔を上げた

私の目が捉えたのは、黄色いカチューシャと、さらけ出された額

澪「り、律!!」

律「へへ、やっぱり澪は私には勝てないな!」

澪「り、律ぅ・・・・・・」



36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:52:53.18 ID:vnMbagk40

急激に、まさに滝のように私の胸に安堵感が広がり、私は泣きだしてしまった

何故かはわからないけど、今回は律に私の弱い部分を見せることに抵抗はなかった

律「お、おい澪!泣くなって!」

澪「だって、だってぇ~」

律「と、とりあえず店を出よう!」

澪「ごめん~!律ごめん~!」

律「・・・・・・ふふっ、もういいから!」

澪「だって、だって・・・・・・」

律「私は気にしてないから、もう帰ろうぜ」

澪「律・・・・・・」



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:54:30.49 ID:vnMbagk40

その帰り道、いまだに泣き続けている私を律は笑いながら見守ってくれた

律「みーおー!いつまで泣いてんだよー!」

澪「う、うるさい!安心したんだ!」

律「なっ、また怒る気かー?」

澪「い、いや!ご、ごめん」

律「へへ、冗談だよ」

しばらく歩き、ようやく泣きやんだ私を見て、律はさらに笑った

でもその顔は、本当に楽しそうで、本当に嬉しそうで、本当に私の心を安心させてくれた



40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 19:57:00.18 ID:vnMbagk40

澪「もう律と仲直りできないと思ってた」

律「ばか、何言ってんだ」

澪「ありがとう、律」

律「い、いいってことよぉ!!///」

私達は、薄暗い夜道を、街頭にあたりながら

いつまでも肩を組んで歩いた

肩を組んでと言っても、律に一方的に組まれているだけだけどな

でもその感触が、律の暖かさが、妙に懐かしくて、私はとても嬉しくなった

再び瞳に溜まるそれを、律にはばれない様にしないとな



終わり




43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 20:08:01.89 ID:PAVegTloO

終わりか




45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/24(土) 21:16:59.66 ID:KI603QbkO







関連記事

ランダム記事(試用版)




律「ばか、何言ってんだ」
[ 2011/10/01 10:19 ] 日常系 | 律澪 | CM(0)

コメント(アンカー機能)
●>>1と半角で書き込むと>>1と記事へのアンカーが生成される。
●*1と半角で書き込むと1とコメントへのアンカーが生成される。
上記の2つのアンカーが有効なのは該当記事のみ。

コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

サイト関連
メール ツイッター 最新記事一覧(30件)
ユーザータグ 検索

U:
P:
色々変更
好みのカラーコードをどうぞ

記事の背景色変更


本体の背景色変更


名前の色変更
IE8:重
火狐4.01:軽
chrome:軽


広告4
広告5
広告6