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梓「とある日の夢」 【ファンタジー】


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1 名前:1:2010/08/11(水) 15:03:46.71 ID:9N6TWRMV0

タッタッタ

唯「あーずにゃーん!」

梓「きゃっ……ちょ、唯先輩!」

唯「んー」ムギュ

梓「んもう…」

純「本当仲良いよねー」

憂「………」

梓「やめてください!」

唯「あぅぅ……憂~あずにゃんがいじめるよ~」

憂「梓ちゃん!」

梓「えっ、私?」

唯「みたか!姉妹のパワー!」

梓「そんなあ…」





2 名前:1:2010/08/11(水) 15:04:20.48 ID:9N6TWRMV0

放課後、音楽室


唯「ほらあずにゃん」

梓「え」

唯「いつものあれやってよ!」

梓「?」

唯「『にゃあ!』だよ、もー」

梓「やってませんし、やりません!」

唯「けちー!」

梓「あたりまえです!」

澪「あんま梓をいじめるなよ、唯」

唯「はーい……」



3 名前:1:2010/08/11(水) 15:04:57.70 ID:9N6TWRMV0

憂「……」ジッー

律「あ、あの…」

憂「あっ…」

律「入っても……いいかな?」

憂「え、あ、その………ひゃ…!」

バターーン


唯「憂!」

梓「どうしたの?」

憂「えっと……あ!お姉ちゃん大丈夫かなあって…」



4 名前:1:2010/08/11(水) 15:06:04.18 ID:9N6TWRMV0

唯「わたし?わたしなら全然…」

律「?」

憂「あ、わ、私用事あったんだった!」タッタッタ

梓「憂?」

律「……!」

律「はっはーん………そういうことか」

紬「……ウフフ」

澪「え?なに?」

唯「ちょっと何が何が?」



5 名前:1:2010/08/11(水) 15:06:55.87 ID:9N6TWRMV0

唯宅

唯「でねーそしたらあずにゃんが…」

憂「ごめんね……昨日あんま寝てないから寝るね…」

唯「え……あ……うん、おやすみ」

唯(どうしたんだろ)



6 名前:1:2010/08/11(水) 15:07:44.82 ID:9N6TWRMV0

梓宅

憂どうしたんだろ…

律先輩とムギ先輩はなんとなくわかってたような……

というか憂はちょっと前からああだったような……んー

梓「あ」

梓「え…うそ」

そうだ…よくよく考えてみたらいつも唯先輩が絡んできたときに憂……

で、でもそんなのってありなの…?

梓「禁断の愛……とか?」


ないない、いいや今日はもう寝よう

梓「いつかわかる日がくるよね…きっと」



7 名前:1:2010/08/11(水) 15:08:33.44 ID:9N6TWRMV0

チチ…

翌朝


ふわぁ……今日も1日頑張るぞー!

梓「にゃっ……」

ポリポリ

梓「にゃー…」(ふー…)




梓「にゃ?」(あれ?)

梓「にゃにゃ?」(なにこれ?)

毛むくじゃらになって……なにこの手…これじゃあ私まるで本当のネ……


梓「!?」



8 名前:1:2010/08/11(水) 15:09:18.28 ID:9N6TWRMV0

この鏡に映ってるの私?


トントン

母「そろそろ起きないと遅刻するわよー?」


や、やばい!

ガチャ

母「んもういつまで寝て…」

梓「……!」

母「……あ…」

母「梓どこー?なんでネコなんているのー?」タッタッタ


梓「みゃー!みゃー!」(私ここだよ!ここにいるよ!)



だめか……どうしよう…



9 名前:1:2010/08/11(水) 15:10:02.96 ID:9N6TWRMV0

あ、唯先輩ならもしかしてわかってくれるかもしれない!


こういう時にこそあの頭は使われるべきなんだ!

と、とりあえずこっからでなきゃ

梓「にゃぅぅう!」(窓よ開けー!)

バタッ

梓「ふーふー」

開かない…

なんだ、鍵かかってるじゃん…

よし、それなら

梓「にゃ!にゃ!」ピョンピョン


届け~!

ガチャン



10 名前:1:2010/08/11(水) 15:10:38.68 ID:9N6TWRMV0

き、きたー!


よしそれじゃあここから脱出………

高い…


で、でも…行かなきゃ!私行かなきゃ!


梓「にゃああああ!」(いっけえええ!)ビョイーン


スタッ

梓「にゃあ」(やったぜ)キラーン

行っくぞー!

タッタッタ



11 名前:1:2010/08/11(水) 15:11:12.15 ID:9N6TWRMV0

女の子「あ、ママ見て可愛い!」

母「本当ねー」

女の子「かわいー」サワサワ


梓「にゃうっ!?」


なんだこの気持ち良さは…


梓「みゃー!みゃー!」(もっともっと!)

母「遅刻しちゃうわよ?」


女の子「あ、うん!じゃあね、ねこさん!」

もっとやってよ……

……ってこんなことしてる場合じゃないんだ!

タッタッタ



12 名前:1:2010/08/11(水) 15:12:15.45 ID:9N6TWRMV0

もう少しだ!


「キミ、可愛いね!」

梓「え、ちょっと」

♂ねこ「ちょっとデートとかどう?」フリフリ

梓「そんな暇ないんですけど…」


♂ねこ「いいじゃんいいじゃん!流行りの猫じゃらしデートとかしようよー!」

梓「なんですか…それ」


「こら!いじめない!」


♂ねこ「っち、またこいつか……まあまた時間があるときにでもな」テクテクテク

梓「……」



13 名前:1:2010/08/11(水) 15:12:56.76 ID:9N6TWRMV0

唯「ケガはないかい?子猫ちゃん!」

梓「にゃ!?」

唯先輩……!

唯「よいしょっと」ヒョイッ

憂「可愛いね!」

唯「べっぴんさんだねー」ナデナデ

梓「にゃ…」


気持ちいい…

唯「ほれほれー!」サワサワ


梓「にゃ……にゃあにゃあ」


やばい…これはやばい………!



14 名前:1:2010/08/11(水) 15:13:26.07 ID:9N6TWRMV0


憂「ってお姉ちゃん時間!」

唯「はっ……じゃあまたね!子猫ちゃん!」

ってなに気持ち良くなってんだ私!



テクテク


憂「お姉ちゃん……?」

唯「ん?」

憂「なんかついて来ちゃってるみたい…」

唯「え」

唯「ダメだよついてきちゃー!家族が心配してるよー」



15 名前:1:2010/08/11(水) 15:14:24.33 ID:9N6TWRMV0

梓「みゃー!みゃー!」(私ですよ!梓です!)

唯「?」


通じるわけないかー…いくら天然な唯先輩とはいえ…


憂「!」


唯「どうしたの?」

憂「い、いやなんでもない!って早く行かなきゃ!遅刻遅刻!」


唯「本当だっ!もうついてきちゃだめだよー!」タッタッタ


とりあえず学校向かおう…


テクテク



16 名前:1:2010/08/11(水) 15:15:00.64 ID:9N6TWRMV0

…にしてもこんなにも違うんだなあ…


全部恐いもん


ププー


梓「にゃっ!?」

車も大きいし危ないなあ…

ねこって大変なんだなあ…


あ、ついた、ってデカっ!


んまあこの体なら隠れるには良いけど


とりあえず…今は隅でじっと日向ぼっこでもしてよう




17 名前:1:2010/08/11(水) 15:16:28.58 ID:9N6TWRMV0

2年教室

純「梓遅いねー、遅刻かなぁ」


憂「そうだねー」


ガラガラガラ

純「あっ先生来ちゃった」


先生「えーと、この中に中野さんを昨日から今日にかけて見たという人はいませんか?」


純(なんだろう…)


憂「………」



18 名前:1:2010/08/11(水) 15:17:30.97 ID:9N6TWRMV0

3年教室

唯「今日可愛いねこがいてさー!もう本当可愛いの!」

澪「へー!」

さわ子「ちょっとあなたたちいいかしら?」

唯「え?」


さわ子「……という訳なの」

澪「梓が行方不明?」

律「別に昨日はなんにも問題無さそうだったけど」

さわ子「今はもう警察にも連絡しているそうだからすぐ見つかるだろうって、
    んまあ何かあったら私に言いに来なさい、良いわね?」

唯「はーい…」
唯「あずにゃん…どうしたんだろ」

紬「昨日はあんなに元気だったのに」

澪「本当だな…」

律「何もなきゃいいけど……」



19 名前:1:2010/08/11(水) 15:18:02.43 ID:9N6TWRMV0

一方その頃

梓「にゃー、にゃー、にゃー」ゴロンゴロン

太陽気持ちいいなー

はー

うー…

ん?


何か忘れてるような…

まーいっかー!

梓「みゃーうみゃーみゃー」ゴロンゴロン



私は本来の目的を忘れ本物のねこになりかけていた




20 名前:1:2010/08/11(水) 15:19:07.83 ID:9N6TWRMV0

寝てしまった…今何時だろう…
この明るさはもう放課後かな…よし音楽室行ってみよう…

生徒「うわっ!」

生徒「ねこだあ!」

生徒「入ってきて大丈夫かなあ」

梓「にゃーにゃーにゃー」テクテク

私は今度は自分がねこだということをすっかり忘れていた

きたきた音楽室

てかどうやって開けるのこれ

梓「にゃあにゃあ」トントン

あんま響かないなあ

梓「みゃーみゃー」(よいしょよいしょ)
押しても開かない

こうなったら体当たりだ!
梓「フンス!」

梓「うみゃあああああああ!!」(いけええええええ!!)



21 名前:1:2010/08/11(水) 15:19:43.48 ID:9N6TWRMV0

唯「まだあずにゃん見つからないの?」


和「そうみたい」


憂「梓ちゃん大丈夫かなあ」


澪「家出か?」

律「いや梓に限ってそんなことは…」

紬「駆け落ちとか?」

澪・律「おい」


ドンッ

一同「?」



22 名前:1:2010/08/11(水) 15:20:17.17 ID:9N6TWRMV0

憂「わ、私見てきます!」

ガチャ

開いた!


唯「あ!キミは!」

憂「………」


澪「どうしてここに?」


律「まさか唯達を追いかけて……すごい」

梓「にゃーにゃー!」(皆さん私ですよ!中野梓ですよ!)

紬「でもなんか小さくて梓ちゃんみたいね…」

もう!どうして伝わらないんだ……


和「でもどうするのよこれ、唯が責任持って帰してよね」

唯「うんいいよー!」



23 名前:1:2010/08/11(水) 15:21:12.93 ID:9N6TWRMV0

梓「みゃあみゃあ!」(気付いてよ~)

唯「でもどうしてついてきたんだろう……迷子かなあ」

唯「あ!なら憂、今日だけでも家に連れて帰っていい?」

憂「……うん、いいよ」

唯「やったねー!」

梓「にゃうにゃあ!」(先輩先輩!)

澪「なあ……この猫さっきからなんかおかしくないか?」

澪「なんか私たちに何か伝えてるような……」


律「まさか梓が本物のねこになってたりしてな!」

紬「そうだったらすごいわ~」

和「アニメの見すぎよ」

唯「お湯かけたら元に戻るんじゃないかな!」

和「どっかの1/2じゃないんだから」



24 名前:1:2010/08/11(水) 15:21:50.63 ID:9N6TWRMV0

なに話してるんだろう…


「おーい」

だれ?

「こっちだよこっち!」


梓「……」

梓「とんちゃん…?」

とんちゃん「気づくのが遅いよー」

梓「ねこと亀って喋れるんだ…」

とんちゃん「細かいことはいいんだよ!で、キミは何しにここへ?」

梓「私朝起きたらねこになっててそれで…」

とんちゃん「ってことはキミは梓ちゃんだね!」

梓「えーっすごい!」

とんちゃん「僕も心配したよー」



25 名前:1:2010/08/11(水) 15:23:41.39 ID:9N6TWRMV0

梓「………ぼく?」

とんちゃん「え、ああ、僕オスなんだ」

梓「とんちゃんってオスだったんだ…」

梓「ねぇ、私どうしたら戻れるかな」

とんちゃん「んー、もうそのままでいいんじゃない?」

梓「それは…」

とんちゃん「そしたら僕と一緒にたまにお喋りできるよ!僕も一人じゃ寂しいんだ」

梓「……それはできない」

梓「私が居るべき場所はこっちじゃないから……」


梓「だって、5人揃って放課後ティータイムでしょ?」

とんちゃん「そ、そうだよね……あはは」

とんちゃん「でもまあキミならそう言うと思ったよ」


唯「んもー、とんちゃん食べようとしちゃだめだよー!」ヒョイッ

梓「にゃっ!?」



26 名前:1:2010/08/11(水) 15:24:38.17 ID:9N6TWRMV0


とんちゃん「喋れて良かった」

とんちゃん「今のうちに言っておくよ」

とんちゃん「梓ちゃん、」

梓「え?」

とんちゃん「いつもありがとう」


とんちゃん…


唯「ねこって亀食べるのー?」

律「知らんわ!」

澪「ってもうこんな時間じゃないか!梓がいないから練習もままならないな」

和「明日になったら何か進展あると良いわね」

憂「………」



27 名前:1:2010/08/11(水) 15:26:44.32 ID:9N6TWRMV0

唯「じゃ、帰ろうかね」
律「だなー」

帰り道

紬「ねえ唯ちゃん?」

唯「ん?」

紬「今日唯ちゃん家泊まってもいいかしら」

唯「え、いいよー!ねえ憂?」

憂「……いいですよ!」

紬「わたしも世話してみたいのー!」

唯「みんなもどうせなら来ない?」

澪「私は今日はちょっと用事があるから…」

和「私も今日は…」

律「私もまた今度にするわ」

唯「えー、んまあいいや!じゃ!」

「ばいばーい」



28 名前:1:2010/08/11(水) 15:27:34.95 ID:9N6TWRMV0

唯宅

唯「ただいまー」

紬「おじゃましまーす!」

憂「じゃあご飯作るねー!」

なんか唯先輩の家に連れてこられちゃった…

でもこれはビッグチャンス!


唯「……でさー、ん?」

トントン

梓「みゃーみゃー」(せーんぱーい)トントン


唯「どうしたのかな…」

紬「お腹でも減ってるんじゃない?」



29 名前:1:2010/08/11(水) 15:28:24.33 ID:9N6TWRMV0

唯「じゃあ私、餌買ってくる!」

憂「大丈夫?」

唯「大丈夫大丈夫!じゃ、行ってくるよ!」

紬「あ、私トイレ借りるわねー?」

憂「どうぞー」

憂「………」

やっぱりダメだよなあ

伝わるわけないよな……

憂「……ねえ」

紙にでも書けばいいのかなあ

ペラ

え?

[梓ちゃんなんでしょ?]



30 名前:1:2010/08/11(水) 15:29:10.51 ID:9N6TWRMV0

梓「にゃ………にゃあ!にゃあ!」(うそ……すごいよ憂!)

憂「……だと思った」

良かった…これでなんとか進展が…

ヒョイッ

梓「にゃぅ!?」

憂「お姉ちゃんは渡さないから」

な、なんか殺気を感じるんだけどー…

憂「どっかの国ではねこ食べちゃうらしいし平気だよね」

憂「……殺しちゃっても」

梓「にゃ……」

憂「………」ガサゴソ

梓「!?」



31 名前:1:2010/08/11(水) 15:29:57.11 ID:9N6TWRMV0

ちょっと、包丁でしょそれ~!

憂「………フフフ」

梓「にゃにゃにゃ~!?」(ストップストップー!)


トン



梓「………」

梓「………?」

憂「いやこれじゃあお姉ちゃんにバレちゃうなあ」

助かった……の?

ていうかなんで私こんな目にー?

憂「あっ、その手があったか……えっと、携帯携帯……」

今のうちに…

タタッ

憂(家からは出られる訳ないのに…)



32 名前:1:2010/08/11(水) 15:30:29.26 ID:9N6TWRMV0

タタッ


こっちだ!


梓「!」

紬「えー、何してるのー?」

梓「にゃー!」(そうだムギ先輩ドア開けてください!)

紬「ほらほらあっちに行きましょうねー」ヒョイッ

そ、そんなあ…


憂「[ねこ 食べさせてはいけない]で検索……と」

憂「………へぇ」

紬「唯ちゃんまだかなあ…」

憂「もうすぐ帰ってきますよ!」

紬「なんかこの子様子が……」

憂「私、簡単にねこが食べられそうなもの作ってみました」



33 名前:1:2010/08/11(水) 15:31:10.77 ID:9N6TWRMV0

紬「えー、すごーい!そんなことできるのー?」

憂「前一度ねこ飼ってた時があって!」

憂(う そ)

コトッ

憂「いっぱい食べてねー!」


ま、まあ今日何も食べてないし…なんか美味しそうだから食べよう

梓「にゃー」(いただきまーす)

梓「」(あーん)

梓「……………!?」ピトッ

紬「食べないねー…」

そういえば…

純『いい、梓。絶対にネギとかチョコとか食べさせちゃダメだからね!
  死んじゃうから!他に食べさせちゃだめなやつここに書いてあるから!』



34 名前:1:2010/08/11(水) 15:32:46.23 ID:9N6TWRMV0

どう見てもこれはネギ…

梓「!」

視線を感じる…

梓「………」ブルブル

憂「^^」

めちゃくちゃ見てるー!(^ω^;)

ガチャ

梓「!」

憂「………ちっ」

唯先輩だー!

唯「ごめんごめん遅れちゃって」

憂「あ、全然大丈夫だよ!ちゃんと買えた?」

唯「それがよくわからなくてさー」ガサゴソ



35 名前:1:2010/08/11(水) 15:33:32.28 ID:9N6TWRMV0

唯「チョコレートとかなら食べるかなーって」

梓「にゃー!」(それは先輩が食べたいやつでしょー!!!)

憂「あー、いいね!じゃあ私達もご飯にしよっか」

唯「うん!」

唯「ごはんごはん~♪」

唯「ん?」

梓「みゃぁみゃあ」(先輩先輩)

唯「」ジーッ

梓「にゃにゃにゃにゃ、にゃあ、にゃーう、にゃーにゃー!」
  (こっから私を早く出してください!このままだと私死んじゃうかもしれません!)

唯「……」ジーッ

唯「んにゃあ?」(しらす?)


梓「にゃー…」(ですよね…)ガクッ



36 名前:1:2010/08/11(水) 15:34:16.90 ID:9N6TWRMV0

紬「ごちそうさまー!」

唯「今日もありがとうね、憂!」

憂「いいえー!」

私どうなるの…

唯「じゃあお風呂入るね」

憂「うん!」

ヒョイッ

梓「!?」

憂「私と紬さんで面倒見ておくね!」

紬「任せてー!」



37 名前:1:2010/08/11(水) 15:35:18.13 ID:9N6TWRMV0

梓「にゃうっ!?」

このパターンはまずいよ…

唯「えーっ!?ダメだよー私と一緒にお風呂入るんだもん!」ヒョイッ

憂「………」

唯「そうだにゃ?」

唯「『その通りだにゃあ!唯隊長!』ビシッ」

唯「ねー?」

助かった…



38 名前:1:2010/08/11(水) 15:35:56.78 ID:9N6TWRMV0

お風呂場

唯「今日もご苦労様ーっと…」ザバーン

唯「……はぁ」

梓「……」ジーッ

唯「キミどうしたのー?」

梓「……」

唯「………?」

ヒョイッ

ザバーン

梓「にゃあ…」(お風呂気持ちいい…)

唯「どっかで会った?」

梓「……」



39 名前:1:2010/08/11(水) 15:37:29.15 ID:9N6TWRMV0

梓「……」ジーッ
二人きりのお風呂……
梓「にゃあ………///」

唯「ん?」
唯「あっそうだ!」

ヒョイッ

梓「……」ブルブルブル

唯「私がきれいにしてあげるね?」

ザーッ

唯「気持ちいい?」ゴシゴシ

気持ち良いー!

ねこも悪くないなー

梓「みゃあ!みゃあ!」

唯「そうかいそうかい気持ち良いのかい!ならもっともっと~!」ゴシゴシ

梓「にゃーっ!」(おやめになって~)
唯「あははー」

憂「………」



40 名前:1:2010/08/11(水) 15:38:23.66 ID:9N6TWRMV0

24:00

唯「そろそろ寝ようかな…」

憂「そうだねー、ねこはどうする?」

唯「にゃあ!」

梓「?」

唯「一緒に寝るかにゃ?」
梓「……」コクコク

唯「一緒に寝たいそうです!」

憂「…わかった、じゃあおやすみー」

紬「おやすみなさい」

唯「おやすみー、ってムギちゃんどこ行くの?」

紬「いや、ちょっと憂ちゃんと話したいことあるからこっちで寝るね」

唯「え、あ、うん!じゃあおやすみ」

バタン



41 名前:1:2010/08/11(水) 15:39:37.87 ID:9N6TWRMV0

今日を乗り越えれば…!

カチッ

唯「はー疲れたー」バタッ

唯「ほらねこちゃーん一緒に寝ましょうねー!」ムギュ
梓「にゃあ…」(今日くらいはいいか…)
唯「………zzz」

く、苦しい
ん?なんだここ?すごいプニプニ…

梓「………///」ボンッ

む、胸ー!?

唯「むー……zzz」

って近ーっ!
すごい当たってるんですけどー!

唯「もう……くすぐったいよぉ………zzz」

ってなんだか私も眠くなってきちゃった……

梓「………zzz」



43 名前:1:2010/08/11(水) 15:40:14.65 ID:9N6TWRMV0




キィィィ


………ん?朝?

いやまだ全然暗い………ってあれ私下に落ちてるし…

ん?

ヒョイッ

梓「にゃっ!?」

バタン

唯「あずにゃんが……子猫に……zzz」



44 名前:1:2010/08/11(水) 15:40:48.62 ID:9N6TWRMV0

憂「楽しめた?ねこの生活は?」

憂は私を殺そうとしている…

憂「楽しかったよね、お姉ちゃんとあんなことやこんなことができて…」

梓「?」

憂「私の幸せを返してよ……」

唯『でさー今日もあずにゃんが…』

唯『あーずにゃーん!』ムギュ

唯『あずにゃんが本当に可愛くてねー……』

憂「この泥棒ねこ!」バンッ

梓「!?」



45 名前:1:2010/08/11(水) 15:41:26.98 ID:9N6TWRMV0

憂「だから私は考えた…」

憂「どうやって『中野梓』という人間をこの世から消すか」

憂「人間の場合それが難しくてね…
  完全犯罪というものをしない限り私は捕まってしまっちゃうの」

憂「そう」

憂「"人間の場合"はね」

ヤバいヤバいなんか目がヤバいって…

梓「!」

あそこからなら!

タタッ

憂「そこで私は行き着いたの…」

梓「にゃう~」(届け~)

「逃げ場なんて存在しないのよ」



47 名前:1:2010/08/11(水) 15:41:57.08 ID:9N6TWRMV0

憂「…そう、琴吹紬さんに」

紬「本当に馬鹿な子…」

ヒョイッ

梓「にゃ!?」

ムギ先輩どうしてー!?

憂「ありがとうございます」

紬「いいえ」

紬「……で、どうするの?」

憂「そうですね……袋詰めにでもしちゃいましょうか」

紬「良いんじゃないそれなら」

ガサゴソ

憂「ビニール袋ビニール袋……」



48 名前:1:2010/08/11(水) 15:42:34.85 ID:9N6TWRMV0

梓「にゃ?」

紬「いいのよあなたは心配しなくても…どうせもう助からないんだから」

憂「それにしてもすごいですね、"あんな薬"発明するなんて」

紬「あれはまだ完成品じゃないんだけどね……
  まああの日ちゃんと梓ちゃんが飲んでいてくれて良かったわ」

憂「まあいつもお茶会なんてやってる軽音部にとって
  すでに『美味しい紅茶』なんて定着してますから、
  そこに何か"おかしなもの"が入ってるなんて誰も考えないですからねー」

憂「あ、あった」

び、ビニール袋!?

憂「今までお疲れ様!また来世でも頑張ってくださいにゃあ!」

紬「ちょっと…フフ憂ちゃんったら」

ヒョイッ

梓「に……」(嘘………)

憂「そーれ!」



49 名前:1:2010/08/11(水) 15:43:16.96 ID:9N6TWRMV0

ガサガサガサ

梓「にゃあ!にゃあ!」(ちょっと!出してよ!)ジタバタ

紬「暴れたって無駄なのに…」

憂「まだかなまだかなー!」

ガサガサ

だ……だめだ……もう………

私死ぬんだ

それも一匹の猫として……

先輩……

唯先輩………

バタン

紬「!?」

憂「!?」



51 名前:1:2010/08/11(水) 15:43:48.94 ID:9N6TWRMV0

憂「お、お姉ちゃんどうし……」

唯「あずにゃんをいじめるな!」

憂「ちょ、ちょっと何言ってるの?」

ガサガサ

唯「そこにあずにゃんがいるのはわかってるんだ!」

紬「ちょっと何言ってるの?どこに梓ちゃんが隠れてるって言うの?」

唯「そのビニールの中!」

憂「ちょ、お姉ちゃん大丈夫?こんなのに梓ちゃんが入れるわけ……」

唯「ねこになったあずにゃんが入ってるんでしょ?」

憂「………」

紬「………」

先輩……来てるの?

唯「例えあずにゃんじゃないとしても、動物をいじめるようなやつは嫌いだ!」

紬「ちょ、ちょっと唯ちゃん?あなた大丈夫?」



52 名前:1:2010/08/11(水) 15:44:49.80 ID:9N6TWRMV0

唯「それはこっちの台詞だよ!」

憂「………そっか、そうだよね」

憂「私なんか嫌いだもんねお姉ちゃんは…」

憂「そんなに梓ちゃんといたいのならそうしてあげる」ゴソ

唯「ちょ、ちょっと憂?それ何?」

憂「これ?そうだね……フフ……なんだろうね…
  ただ"人殺しの道具"であることには間違いね」

紬「ちょ、ちょっと憂ちゃんやりすぎじゃ…」ヒソヒソ

憂「ねえ、お姉ちゃん?」

憂「お姉ちゃんは天国ってあると思う?」

唯「?」

憂「私はね、お姉ちゃん」

憂「天国なんてね、無いと思うんだ」



53 名前:1:2010/08/11(水) 15:45:24.35 ID:9N6TWRMV0

憂「笑っちゃうよね…人はみんな死ぬのが怖い、
  だからその怖さを紛らわすためにわざわざ架空の世界………天国っていう世界を作り上げた」

憂「そしてそれと一緒に地獄というものまで作り上げた……
  そしてその地獄には生きている間に悪いことをしたら行くと頭に教えこまれてきた」

憂「死は怖い、だからこそ天国、そして地獄を作った。
  生きている間人が善良に生きることであたかも死後も幸せになれるかのようにね……」

唯「ちょっ…憂………?」

憂「でもいくらお姉ちゃんでももうわかるよね?」

唯「やめてよ…」

憂「"優しさ"を生み出すには同時に心のどこかに"痛み"を生み出していることを」

憂「幸せになるためにはなんでも犠牲が必要なんだよ」



54 名前:1:2010/08/11(水) 15:45:56.34 ID:9N6TWRMV0

憂「だから犯罪者は死んだ後なんて考えない。だってそうでしょ?
  今をあたかも善良のように見せかけて生きていてもそれは幸せとは言えない……。
  人に優しくするというのは心に負担をかけることになるから」

憂「だいたい死後幸せになれるなんてのも嘘っぱちなのに、
  それをまるで本当かのように教えこまれて………笑っちゃうよねえ?」

憂「だから私は今が幸せならそれでいいの……
  ましてあるかなんて誰も知らない架空の世界を信じる必要なんてないの」

憂「だからこれは私が幸せになるための犠牲なの…」

憂「大丈夫。すぐに私達もそっち行くから」

紬「…"たち"!?」

グサッ

紬「!?」

紬「憂………ちゃ……」

憂「安心してください放課後ティータイムならまた結集させてあげますから」



55 名前:1:2010/08/11(水) 15:46:50.36 ID:9N6TWRMV0

紬「……っう」バタ
唯「ムギちゃん!」

憂「お姉ちゃん達が信じる"天国"とかいう場所にね…」

憂「………ウフフ」

唯「ちょ、ちょっと待ってよ憂!」

憂『んもうお姉ちゃんったらー』
憂『お姉ちゃん頑張ってー!』
憂『お姉ちゃんスゴい!』
憂『お姉ちゃん!』

憂「もういい……どうでもいい…」

憂『大好き!』

憂「私の気持ちなんてお姉ちゃんにはわからないんだ……」

唯「気持ち?」

憂「一緒に幸せになろう?お姉ちゃん」
唯「ちょっと………憂待ってよ…意味が」

憂「だから…」


憂「死 ね」



56 名前:1:2010/08/11(水) 15:47:26.62 ID:9N6TWRMV0

ガサガサ

梓「にゃー!」(開いた!)

憂「死ねえええっ!」
唯「きゃっ…」

梓「にゃ!」(くらえ!)

憂「痛っ」ストン

梓「にゃにゃ!」(今のうちに!)

唯「………!」

唯「行こう!あずにゃん!」

タッタッタ

憂「なっ………このバカ猫やろぉぉぉぉ!!!」

憂「…………」



57 名前:1:2010/08/11(水) 15:48:15.69 ID:9N6TWRMV0

憂「…………」
憂「………はぁ」
憂「……起きてください」

紬「……いい演技だったよね?」

憂「でも…こんな偽のナイフどこで?」
紬「前に百貨店に行った時買ったのよ、この押すとインクが飛び出るナイフ」

紬「だってなんか自分が死んじゃう話とか授業中妄想しない?」

紬「それでいつかみんなの前でやろうと思ってたの」
憂「しませんよ……ってそれ怖いです」

紬「でもさっきの台詞アドリブ?台本通りではなかったけど……」
憂「いや…なんかナイフ持ったら熱入っちゃって…」
憂「でもここまでする必要なんてあるんですか?」

紬「しょうがないのよ…難しいことはよくわからないけど
  あの薬はこういう状況にすれば解けるって社員の方が言ってたわ」

憂「それどんな会社なんですか……」

紬「まあでもこれでやっと見れるわね」
憂「そうですね……まあとくと見せてもらいましょうか……二人の絆ってのをね……!」



58 名前:1:2010/08/11(水) 15:48:51.26 ID:9N6TWRMV0

タッタッタ

唯「あずにゃん大丈夫?」

梓「にゃー!」

唯「大丈夫そうだね!」

梓「にゃーにゃー!」(先輩!先輩!)
唯「?」

梓「にゃー!」(ありがとう!)

唯「にゃー!」


「逃げ場なんてないって言ってるのに……」


唯「!?」

梓「!?」



59 名前:1:2010/08/11(水) 15:49:34.62 ID:9N6TWRMV0

憂「どうせみんな死んじゃうんだから」

曲がり角

紬「はあはあはあ……」
紬(自転車なんて何年ぶりかしら…)

梓「ニャー!!」

憂「そんな小さな体で何ができるの?」
梓「にゃ……にゃああああ!!」
唯「待ってあずにゃん」

唯「これは私達姉妹の問題だよ」
唯「だからあずにゃんは逃げて!」

逃げろって言ってるの…?

梓「にゃ、にゃあ!」(できません!)


唯「こんなときくらい…先輩面させてよ…」

憂「……」

憂「おらああ!」

ガシッ



60 名前:1:2010/08/11(水) 15:50:27.10 ID:9N6TWRMV0

唯「あずにゃん!」
いや……嫌だ…

そんなことできるわけないですよ先輩

だって先輩…私口には出しませんでしたけど先輩は憧れだったんです

あの時の演奏を見て私はそのテクニックに憧れましたが今は違うんです

私は"平沢唯"という一人の人間に憧れていたんですよ?

先輩にまだ恩を返していないというのにどうしてここであなたを見捨てなきゃいけないんですか

まだまだ教わりたいこともある

まだまだ知りたいことがある


ずっとずっと一緒にいたい未来がある


だから今逃げるわけには……

「大丈夫」



62 名前:1:2010/08/11(水) 15:51:21.85 ID:9N6TWRMV0

梓「え?」

「私は大丈夫」

梓「ゆ、唯先輩!?」
「走って」

梓「で、できま…」
「走って!」

梓「で、でも!」

「これは先輩命令だよ!」

梓「……」

「大丈夫だよ。すぐ行くからさ」

梓「本当ですか?」
「本当に」

梓「絶対ですよ?」
「うん絶対」

タッタッタ



63 名前:1:2010/08/11(水) 15:52:00.66 ID:9N6TWRMV0

唯「うん…絶対に」

唯「ねえ憂?どうしてこんな―――、

憂「起きろ!」ペシン

唯「はぅぅ……」ヘナヘナ


憂「すいませーん!」

紬「はいただいまー!」

紬「どっこいしょ!」

唯「あずにゃん……zzz」

憂「お姉ちゃんにしては勘が鋭いと思ったけど、やっぱり寝ぼけてたみたいです」
紬「寝ぼけ超えてるわよ?」
憂「梓ちゃんが猫になったなんてお姉ちゃんにしか思えないことですからね」

憂「一人で大丈夫ですか?」

紬「わたし力持ちだから!」フンス

紬「じゃ、頑張って!」

憂「はい!」



65 名前:1:2010/08/11(水) 15:52:56.02 ID:9N6TWRMV0

タッタッタ

―――絶対。

なんで信じてしまったんだろう
あの時の安心感はなんだったんだろう
どうして先輩の言葉に疑いを持てなかったんだろう

でも私どうしてこんな目にあってるの?

夢なら早く覚めてよ……

「お困りかい?いつかの子猫ちゃん」

梓「あ、あなたは!」

♂ねこ「久しぶりだね」

梓「どうしてここに?」

♂ねこ「レディが困ってたら助けるのが紳士ってもんだろ?
    ……んまあ俺童て……ちょっとどこ行くんだよ!」

梓「私逃げてるんです!早くしないと殺されちゃう」

♂ねこ「それならこっち」タタッ

梓「え、あ!待って!」タタッ



66 名前:1:2010/08/11(水) 15:53:46.75 ID:9N6TWRMV0

タッタッタ

♂ねこ「ご褒美は?」
梓「………」

タッタッタ

♂ねこ「1日猫じゃらしデートってのは?」
梓「日向ぼっこデートならいいですよ」
♂ねこ「今は流行ってないけどそれもいい、よし!俄然やる気出た!」

ドンッ

♂ねこ「いって……おい人間どこ向いて歩い………」

憂「はあはあはあ……」


♂ねこ「なんだ…こいつ…」

憂「見つけたよ」

梓「」ガクガク

そんな…唯先輩…

ザッ

♂ねこ「ここは任せな!」



67 名前:1:2010/08/11(水) 15:54:25.49 ID:9N6TWRMV0

梓「で、でも!」

♂ねこ「なーに、こんなやつ俺の毛玉でイチコロだぜ」

梓「………」

ゾクッ

また大切な何かを失う…そんな気がした

梓「……ダメだよ」

♂ねこ「?」

梓「逃げてるだけじゃ何も変わらない!」

そうだ…逃げてるだけじゃ何も変わらない

このまま逃げてたら死んでも死にきれないよ!

♂ねこ「こりゃあ肝っ玉なねこだぜ……」


憂「本当にもう……バカ猫なんだから…」

憂(本当に…)

ガチャ



68 名前:1:2010/08/11(水) 15:55:06.93 ID:9N6TWRMV0

♂ねこ「お、おいあいつ……ピストル持ってるぞ!」

梓「そんな憂!?」

憂「大丈夫だよ、梓ちゃん」

憂「みんなはちゃんと生きてるから」

ちょっと…何言ってるか全然わかんないよ

憂「私はお姉ちゃんが好き」

憂「こうすることで私は梓ちゃんとお姉ちゃんの仲を引き裂こうとした」

憂「軽音部を見てたらお姉ちゃんがどんどん遠くに行っちゃいそうで怖かったの…」

憂「……でもなんでだろう……ハハ……どうしても罪悪感が残っちゃうんだ」

憂「みんなが思ってるより私…利口じゃないからさ」

憂「こ、こんなことするなんてバカだよね!あ……あはは」



69 名前:1:2010/08/11(水) 15:55:49.16 ID:9N6TWRMV0

♂ねこ「こ、こいつ何言ってんだ?」

梓「さあ……」

憂「今日の二人を見ててね、私気付いたんだ」

憂「私はやっぱりお姉ちゃんが幸せそうにしてるのを見るのだけで幸せなんだって…」

憂「思いは言葉にしなきゃ伝わんないって」

憂「ちゃんと言えて良かったよ、梓ちゃん」

憂「って、伝わってるわけないか……」

憂「でももしお姉ちゃんを泣かせたりしたら絶対許さないからね……!」

ガチャッ

梓「にゃにゃにゃ!?」(ま、待って待って!)

憂「こんなことにしちゃってごめんね、梓ちゃん」

憂「それとありがとう」

ドンッ

梓「うあああああああああ!!!」



70 名前:1:2010/08/11(水) 15:56:52.32 ID:9N6TWRMV0

ガバッ

梓「うああああああああ…………あ?」

梓「………」キョロキョロキョロ

梓「夢………?」

梓「はっ!」ペシペシ

人間の手!

人間の肌!

梓「鏡…鏡」

梓「も…戻ってる……」

ガチャ

母「なに朝から騒いでんのよ!早く支度しなさい!」

梓「う……うん」



71 名前:1:2010/08/11(水) 15:57:51.56 ID:9N6TWRMV0

梓「行ってきまーす!」

なんかすごいめちゃくちゃな夢だったな…

やっぱ私漫画の見すぎなのかな…

それにしても唯先輩にはお世話になってしまったな…

梓「あ」
猫「?」

なんかあの子に似てるな

梓「お、おはよう!」
猫「……」

ああ、違うか

梓「にゃあ」
猫「……?」テクテクテク

…そりゃそうか

あれは夢、これは現実

私は今人間なんだから



72 名前:1:2010/08/11(水) 15:58:26.88 ID:9N6TWRMV0

学校

ガラガラガラ

純「あ、梓おはよー!」

憂「梓ちゃんおはよう」

梓「おはよう!……それはそうと憂、ごめん!」

憂「え…何が……?」

梓「……嫉妬させちゃって」ヒソヒソ

憂「………べっ別にそんなんじゃ///」

純「ちょっとちょっとー!なに話してんのさー?」

梓「秘密ーっ!」



73 名前:1:2010/08/11(水) 15:59:24.98 ID:9N6TWRMV0

放課後、音楽室

梓「みなさんこんにちわー!」

澪「おー来た来た」

紬「お茶入れてあるわよ!」

梓「」ジーッ

紬「なに?どうかした?」

梓「なにも入れてませんよね?」

紬「え?」

律「そこには唐辛子エキスが入っていまーす!紬さんがこっそりとー……」

紬「りっちゃんのケーキもう持って来ないわよ?」

律「それだけはやめてください!」

バタン



74 名前:1:2010/08/11(水) 16:00:25.18 ID:9N6TWRMV0

澪「お、唯も来た」

唯「あーずにゃーん!!」

タッタッタ

唯「」ムギュ

梓「ちょ……んもう」

唯「はい、猫耳!」

律「んな唐突に!」
カポッ

梓「ちょっ……」

唯「はい!」

梓「……え?」

唯「『にゃあ!』でしょ?」



75 名前:1:2010/08/11(水) 16:01:19.59 ID:9N6TWRMV0


ねこになった私はとてもおかしな体験をした
ハラハラしたり気持ち良かったり、他の動物とも喋ったり
そして唯先輩にも助けられた

唯「はい!」

…だから今日くらいはいいや

梓「にゃ……にゃあ!」
澪「今日は従順なんだな」
唯「えー恥ずかしがってるのが良いんじゃーん」
律(その通り!)
唯「それじゃあ、はい!」サッ

梓「にゃ……なんですかこれ?」

唯「どう見たって猫じゃらしだよ、あずにゃん!」

梓「え……いや」

唯「ほれほれ!」フリフリ

梓「やるわけないでしょ!」

これは別だけど



76 名前:1:2010/08/11(水) 16:01:51.53 ID:9N6TWRMV0

律「ツンデレかよ!」

唯「ほれ!」

梓「ひゃ…くすぐったいです!」

唯「だったら捕まえてごら~ん」

梓「んもう!」

私はたまに思う

「私は今、長い長い夢を見てるんじゃないか」って

「こんなに楽しいことが毎日あっていいのかなあ」って

梓「はぁはぁ……私をあまり見くびらないでください」

唯「さすがあずにゃんだね~」



77 名前:1:2010/08/11(水) 16:03:46.04 ID:9N6TWRMV0


あ、そうだそうだ

梓「とんちゃん元気ー?」

とんちゃん「!」

梓「ねえとんちゃん?」

梓「こちらこそありがとうね」

とんちゃん「?」

先輩達と出会えて私はよかった

だってこんなにも毎日が楽しいんだから

もしこれが夢だというのなら私はきっと今幸せな顔で寝ているに違いない



78 名前:1:2010/08/11(水) 16:04:27.00 ID:9N6TWRMV0

律「おーい梓ー!澪が練習始めるってー!」

梓「はーい!」

それなら今は…今だけはこの夢に身を預けておこう

この愛しくて甘い夢物語に

唯「いつまで休憩してんのさ!」

梓「唯先輩いつの間に…」

梓「……よいしょっと」

澪「じゃあ始めようか」

梓「はい!」

律「ついにここまで来た…もう後戻りはできないぞ!」

唯「うおっ!りっちゃん本物の部長みたい!」

律「いやいや、私本物の部長だから!」

紬「みんなと一緒なら大丈夫よ」

澪「そうだ、きっと大丈夫」



79 名前:1:2010/08/11(水) 16:05:09.73 ID:9N6TWRMV0

あれ…?

先輩達ってこんなに頼りがいあったっけ……?もしかして本当にこれ夢なんじゃ…

律「梓どうした?ボーッとして」
梓「いや…なんていうかその…今日は皆さん先輩らしいっていうか…」

律「なんだとーこのー!ウリウリー」
梓「あっ、ちょっとやめてくださいよ!…もう」
唯「あー、ずるーい!」
紬「あらあら…」

素直にずっとずっと一緒にいたいと思える仲間がいる

今の私にはもったいないほど素敵な先輩達がいる

この学校に入る前はそんなこと予想もできなかった

あの時の私は将来の不安や恐怖を抱えていたと思う

あの時の私がみたらどんな顔をするのかな

それでもいつか離ればなれになる日が来ると思うとちょっと悲しいけど



80 名前:1:2010/08/11(水) 16:05:52.31 ID:9N6TWRMV0

律「じゃあ始めようか!」

唯「うん!」

紬「そうね」

澪「そうだな」

梓「はい!」

律「よっしゃー、文化祭まで気合い入れてくぞーー!」

「おーー!!」

夢から覚めて初めて夢だと気づくように
この毎日が終わった時、私は初めて「幸せだった」と思うんだろう

それはまた今感じている幸せとは別の

戻りたいと思っても戻れない日々を

その夢であったかのような日々を私は今生きている

この夢が終わるまでずっとこの人たちと一緒にいれたらいい



いつか訪れるその日まで



81 名前:1:2010/08/11(水) 16:06:58.23 ID:9N6TWRMV0

そういえば、結局あの夢の中で唯先輩にはちゃんと伝えられなかったな

でもまだ遅すぎるということはない

今伝えられるうちにちゃんと伝えよう

いつかこの夢から覚めてしまう前に

この想いが消えてしまう前に

この幸せな毎日が別れを告げる前に

梓「先輩!」


唯「?」




――ありがとう。と



おしまい



82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 16:08:13.71 ID:bhY2Zy7t0

おつ!!



83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 16:09:37.78 ID:Dci3HsiK0

おつ!良かったよ



85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 16:11:16.28 ID:f3SGkXqYO

必死に追いかけてたぜ
面白かった乙



86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 16:16:13.09 ID:mfbWYNxQO

面白かった






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梓「とある日の夢」
[ 2011/10/01 22:39 ] ファンタジー | | CM(0)

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