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恵「ふたりは!」和「生徒会!」 【非日常系】


http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1317387754/l50




1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:02:34.01 ID:gW1B2+N20

恵「ちょっと、真鍋さん」

和「なんですか? 会長」

恵「学園祭の実行委員から報告があって
  軽音楽部の講堂使用届けの提出がまだだって話なんだけど」

和「あ~……」

恵「提出期限も迫ってきてるし、
  委員会からも講堂のタイムテーブルを早く確定させたいから
  出来れば早めに提出して欲しいって言われちゃって」

恵「それとも今年は学園祭への参加はしないのかしら?
  でも、それならそれで不参加の表明も欲しいところだけど」

和「いえ、たぶん出し忘れているだけじゃないかと」

恵「そう……よかったわ」

和「よかった?」

恵「いえ……なんでもないのよ」

和「?」

恵「じゃあ、真鍋さん、悪いけど軽音部まで行ってこのことを伝えてきてくれる?」

和「わかりました」





2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:04:12.19 ID:gW1B2+N20

 … … …

和「申請書渡してきました」

恵「ご苦労様。もう実行委員会の方へ持って行ってくれた?」

和「いえ、まだバンド名を決めかねているようで」

恵「そう。提出期限もちゃんと伝えてくれた?」

和「はい、明後日の放課後までですよね?」

恵「ええ。これで今年も軽音楽部の素敵なステージを堪能することができるわね」

和「曽我部会長がそんなにも軽音部の演奏を心待ちにしていらしたなんて、なんだか意外です」

恵「そ、そうかしら?」

和「はい」

恵「だって、去年あれだけ良いモノを見せてもらったし
  ファンにならないほうがおかしいってもんだわ」

和(確かに、まさか唯があれだけの演奏することができるなんて
  本当にあの時の軽音部のステージは私にとっても衝撃的だった)



4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:08:16.87 ID:gW1B2+N20

恵「特に、あのベースの……」

和「澪ですか?」

恵「そう、秋山澪さん……って!? 真鍋さん!? あなた!?」

和「ん? 私なにか変なこと言いましたか?」

恵「み、澪って……」

和「はい、澪」

恵「な、な、な、な……なんで……真鍋さん……
  秋山さんのことを……よ、よ、呼び捨てで……」

和「はい?」

恵「ま、ま、まさか……二人は……付き合って……」

和「なっ!? 何言ってるんですか!? 友達です!」

恵「まずは友達からってこと!?」

和「ずっと友達です!」

恵「それはそれでとてもステキだなぁ!!」



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:15:19.91 ID:gW1B2+N20

和「曽我部会長、いったいどうしちゃったんですか!?」

恵「ご、ごめんなさい……なんだかちょっと疲れてるのかも……」

和「確かに、学祭前のこの時期、運営をする側は忙しいですからね」

恵「え、ええ……そうね」

和「しかも、会長は受験生ですし、昨日も遅くまで勉強していらしたんじゃ」

恵「まぁ、うん……」

和「だったら今日は早めに帰って休んで下さい
  今会長に倒れられたら、私どうすればいいか……」

恵「真鍋さん……」



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:16:29.95 ID:gW1B2+N20

和「私、会長がいないと……何もできません」

恵「そんなことないわ、真鍋さん。貴女のサポートがあってこそなのよ
  私の方こそ真鍋和という右腕がいないとなにもやっていけないわ」

和「それもそうですね。むしろ会長がいない方が捗る?みたいな」

恵「まぁ、真鍋さんがそこまで私の事を心配してくれるからには
  今日は早めに帰って体を休めてやらないこともないわねっ!」

和「本当に体は大事になさって下さいね」

恵「卒業するまでは死んでも生徒会に来てやるんだから!」

和「とても頼もしいです」



10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:19:48.56 ID:gW1B2+N20

恵「と、ところで……」

和「はい?」

恵「真鍋さんが秋山さんのことを呼び捨てにするに至った経緯なんだけど……」

和「はぁ」

恵「付き合ってないにしろ、相当親密な関係にならないことには
  呼び捨てになんて間柄にはならないと思うんだけど」

和「まぁ、澪とはクラスが一緒ですから」

恵「えっ? そんな報告聞いてないけど!?」

和「別に生徒会に必要な情報とも思えませんが」

恵「そうだけど、やっぱり、その……あれよ……
  会長たるもの生徒会役員の交友関係は常に把握しておくべきだと思うの」

和「そうですか?」

恵「でも、あれよねぇ……ちょっと一緒のクラスになったからって
  そんな簡単に下の名前で呼び合うってのはなかなか無いっていうか」

恵「なにか切っ掛けがあったからこそ苗字と名前の一線を超えるっていうか」

和「別に名前で呼び合うなんてそんなに珍しいことでもないと思いますけど」



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:24:30.56 ID:gW1B2+N20

恵「だ、だって! 私は真鍋さんともうこの生徒会で一年以上一緒にいるのに
  まだ苗字で呼び合ってるじゃない!」

恵「秋山さんとはただの友達って言い張るならこの矛盾点を説明してもらわないと!」

和「それは、やっぱり先輩と後輩って間柄ですし、あまり馴れ馴れしくするのも失礼かなと」

恵「確かに……真鍋さんの言うとおりだわ。後輩は先輩を敬うことが礼儀というもの」

3年役員「恵、悪いけど私今日はちょっと早めに上がるね」

恵「ええ、お疲れさま。また明日ね」

3年役員「じゃあね真鍋さん、あとよろしく」

和「はい、知夏先輩お疲れさまです」

恵「……」

恵「……あれ?」

和「ところで、曽 我 部 会 長 いったい何の話でしたっけ?」

恵(こ、これはっ!?)



12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:28:20.69 ID:gW1B2+N20

和「あの、もう何もなければ曽我部会長も帰って頂いても」

恵「邪魔者扱いっ!?」

和「いえ、お疲れのようですし、心配なので」

恵「よかった、他意はないのね」

和「………………」

和「はい、勿論です」

恵「その間は?」

和「とにかく、もうここは私に任せてもらっても結構ですから」

恵「だ、駄目よ! 貴女と秋山さんとの関係をはっきりとさせないことにはっ!」

和「だから、ただのクラスメイトですって」

恵「納得できないわ!」



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:32:06.65 ID:gW1B2+N20

和「いったどうすれば……」

恵「本当は何かあったんでしょ!?
  そうでしょ!? ほら!あの日あの時あの場所でっ!!」

和「まぁ……無いわけではないですね」

恵「え? ちょっと待って。逆に何かあったらなんだか困るんだけど……」

和「どっちなんですか」

恵「だ、だって……聞きたいような、聞きたくないような……」

和「じゃあもういいですね。お疲れさまでした。
  なんだったら明日は私たちだけでできますから
  会長はごゆっくり休んでいらしても」

恵「ま、待って! 聞く! 聞かせて!」

恵「でもちょっと心の準備をするから……」


和「実は一緒にクリスマスを」さらっ
恵「とりあえず何があってもいいように遺書をしたため……」


恵「クリスマァスぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!???????」



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:35:34.07 ID:gW1B2+N20

恵「綺麗な夜景が売りのレストランで二人っきりのディナーですって!?」

恵「シャンパンを飲み干すとグラスの底にはキラリと輝くリングが」

恵「それってもう、恋人やん?」

和「いえ、幼馴染の家で軽音部のみんなと一緒にクリスマス会ですけど」

和「顧問の奇声に合わせてプレゼント交換もしました」

恵「ちょっと真鍋さん! いつも報告は正確にって言ってるでしょ!?」

和「はぁ、すみません」

和(なんで私が怒られてるんだろう)

恵「まったく……もう」

和「あの……そういうことなので」

恵「どういうことなのよ」

和「ですから、私と澪はクリスマス会を通じてそこから仲が良くなったってことです」

恵「なるほどね」



17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:39:31.05 ID:gW1B2+N20

和「じゃあ、もう話はいいですね。お疲れさまでした」

恵「まだ、報告は終わってないんじゃない?」

和「え?」

恵「プレゼント交換したんでしょ?」

和「はい」

恵「中身を教えてもらわなきゃ!」

和「そこまでですか?」

恵「当たり前じゃない!」

和「何が当たり前かよくわかりませんが……まぁ、教えるくらいなら」

和「私が当たったのは琴吹紬っていう軽音部のキーボードの子が用意したであろう
  お菓子の詰め合わせでした」

恵「ふぅん……」



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:42:58.68 ID:gW1B2+N20

和「私の幼馴染の、えっと姉妹なんですけど、彼女たちはお互いが用意した手袋とマフラーでしたね」

和「それが上手いこと二人で交換になったらしくて、その場は和やかな空気になって良い感じでしたよ」

恵「へぇ~……」

和「あとは、ホラーDVDとかびっくり箱とか」

恵「はいはい……」

和「で、澪のはマラカスだったかと」

恵「秋山さん可愛いっ! メキシコ人もビックリ!」

和「ちなみに私は焼き海苔です」

恵「は?」

和「焼き海苔」

恵「クリスマスのプレゼント交換に?」

和「はい」

恵「真鍋さん、あなた頭大丈夫?」



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:47:58.15 ID:gW1B2+N20

和「まさか曽我部会長に心配される日がくるなんて、思ってもみませんでした」

恵「え? それどういうこと?」

和「………………」

恵「ま、まぁ、深く追求する必要もないわね……あははは……」

和「正直言って私のプレゼントが一番センスがあると思いますけど」

恵「それはないわ」

和「とくにマラカスなんて、あんなの3振りもすれば飽きて
  部屋の片隅で埃を被ることになるんじゃないですか?」

恵「秋山さんに謝れっ!」

和「その点、私の焼き海苔は、巻いて良し、包んで良し、刻んで散らしても良し
  歯にくっつけてお歯黒なんて笑いも取れる優れものですよ」

恵「そ、そうかしら……」




27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:50:45.47 ID:QPTiA1UQ0

わちゃん…





28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:51:41.16 ID:gW1B2+N20

和「幼少のころ、クリスマスの朝に起きて枕元に焼き海苔が置いてあったら
  今日は手巻き寿司だ! ってテンション上がりまくりましたけどね」

恵「もし、サンタさんが焼き海苔なんて置いてったら、私なら泣いちゃうわね」

和「嬉しくて?」

恵「逆よ」

和「えっ?」

恵「いや、そんな理解できないって顔されても……」

恵「あとこれ見よがしにメガネをズラして驚きを表現しないで」

和「曽我部会長は海苔お嫌いですか?」クイッ

恵「別に嫌いじゃないわよ、でもここぞっていうプレゼントに海苔なんてもらってもねぇ……」

和「海苔を贈られても嬉しくないと」

恵「そうね、むしろ迷惑?」

和「変わってますね」クスッ

恵「そこでそんな可愛い感じで『クスッ』なんて笑われちゃったら
  さも私の方が変だって感じになっちゃうじゃない」



31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 22:58:24.24 ID:gW1B2+N20

会計「あの……漫才の途中で恐縮ですがちょっとよろしいですか?」

恵「なに?」

和(漫才って……)

会計「実は、各クラスから上がってきた学祭の必要経費をざっと計算してみたんですけど
    どうしても予算をオーバーしちゃうんです」

恵「各クラス委員になんとか少しずつ削ってもらえるようには言ってみたの?」

会計「はい、でもどうしても削れない部分もあるらしくって」

和「ダンボールなんかは近所のスーパーとかに頼んで分けてもらうから殆ど買う必要はないわよ」

会計「あ、そっか」

恵「それに食材なんかの計算はちゃんと大量仕入れの卸値で計算してる?」

会計「えっと……どうやら、最近のスーパーのチラシなんかで
   値段を確認して計算しているクラスが多いようです」

恵「だったら、学祭の時期に協力していただいている卸売市場の値段で計算し直してごらんなさい」

和「はい、これが値段表よ。本当だったらその日の天候や収穫によって価格が変動するけど
  当日はウチには特別この値段で卸してもらえるように交渉済みだから」

会計「わかりました」



34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:03:21.64 ID:gW1B2+N20

和「食品類は少なめに仕入れるようにね、
  とくに生野菜とか大量に余っちゃったらそのクラスで買取になっちゃうわよ」

会計「でも、少なく仕入れちゃって材料が足りなくなったら……」

和「大丈夫、早めに言ってくれたら
  近所のスーパーや小売店から至急に配送してもらえるように手配してあるから」

恵「当日はできるだけ生徒会に頼むように言っておいてね。
  材料が足りないからって各クラスがコンビニなんかで買ってたら高くついちゃうんだから」

和「そうそう、そういうものは経費で落ちないかもしれないって釘をさしておいてね」

会計「は、はい!」

恵「近年の模擬店の売上データがあれば仕入れ具合を確かめることもできるんだけど」

和「最近10年の学祭模擬店の売上データと仕入れの合計額はもう出してあります」

恵「さすがね真鍋さん」

恵「ところで模擬店の種別は近年と比べてどうなの?」

和「喫茶店は平年どおり相変わらず人気です、
  焼きそばたこ焼きお好み焼きなど定番モノは減少しています
  かわりにクレープのようなスイーツ系が数を増やしているようです」

恵「だったら、スイーツ系の模擬店は客がバラけるだろうから
  一つの模擬店に対する予算はいつもより若干少なめでいいわね」

和「あと昨今のB級グルメブームもあってそれに準じた模擬店も増えています」

恵「それは厄介ね……。なんといってもデータが足りない」



35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:05:40.15 ID:gW1B2+N20

和「一昨年辺りに出店したB級グルメ系の模擬店は
  読みきれずにかなり材料を余らしてしまったようですしね」

恵「どうすればいいかしら? 真鍋さん」

和「我が校と同規模で既に学園祭を終えた他高校を数校ピックアップしています
  その中から同じようなB級グルメの模擬店を出店した高校の売上データを教えて貰えるように交渉を」

恵「ふふっ、そのピックアップした中に隣の県の〇〇高校って入ってるんじゃない?」

和「さすが曽我部会長……すでに動いていらしたんですね」

恵「ちなみにこの資料がその売上データとお客さんの反応をまとめたものよ」パサッ

和「おみそれしました」

恵「ごめんなさいね、真鍋さんを試すようなことして」

和「いえ」

恵「でも、データはあるほどいいわ。他の高校にもあたってもらえる?」

和「お任せ下さい」



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:07:07.15 ID:gW1B2+N20

会計「そ、そこまでするもんなんですか!?」

恵「当たり前じゃない」

和「なんせ私たちはこの学校をより良き道へ、より高きへ導く」

恵和「 生 徒 会 だからっ!」シャキーン!!

会計「は、はぁ……」

恵「さぁ、私たち自身の学校なんだから私たちの手でこの学祭を成功させるわよっ!」

恵「そのために、あなた達の力を貸してちょうだいね」

和「お供します、曽我部会長」

恵「ええ!」



40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:09:04.33 ID:gW1B2+N20

  キーンコーンカーンコーン

恵「おっと、どうやら今日はここまでのようね」

恵「みんな、ここが正念場よ!
  辛いでしょうけど、ここで体験した苦労は必ずあなた達の糧になるわ」

和「桜高生徒会の誇りを胸に明日もがんばりましょう」

生徒会一同「はいっ!」

恵「じゃあ、真鍋さん帰りましょうか」

和「はい」

「お疲れさまでしたっ!」

  ガチャ  バタン

「いつもながらあの二人は凄まじいわ」

「さっきまで漫才やってたかと思ったら、ちゃんとやることやってるんだもんね」

「ここにいると天才と変人は紙一重って実感しちゃうわよね」



42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:12:28.89 ID:gW1B2+N20

 … … …

恵「サインコサインタンジェント」

和「水兵リーベ僕の船」

桜高生徒「はっ!? あれは桜高生徒会の曽我部会長とその右腕と称される真鍋さんではっ!」

恵「相対性理論がホニャララ」

和「ニュートリノがニョホホホン」

「さ、さすがレベルの高い会話をしているわっ!」

「もはや私たちにはついていけないっ!」

恵「ミノフスキー粒子散布下では有視界戦闘を余儀なくされ、そのためにMSは人型である必要性があり」

和「A.T.フィールドが無効化されると、生命体は個々の形を維持できなくなりL.C.L.に還元され」

「見て、あれが将来この日本を背負って立つ二人の姿よ……」



43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:15:44.71 ID:gW1B2+N20

 … … …

恵「サザエさんこそ至高wwwwwwwww」

和「コボちゃんこそ究極wwwwwwwww」

   ブーッ! ブーッ!

和「あ、すみませんちょっと携帯です」

恵「構わないわよ」

和「もしもし? 唯? ええ、今終わったところよ。
  え? あの唯が行きたがってた喫茶店ね。わかったわ、いいわよ」

和「あ、ちょっと待ってね」

和「すみません、曽我部会長。ちょっとこの後友達と約束があって」

恵「ええ、いいわよ。楽しんでいらっしゃい」

和「本当にすみません」

恵「じゃあ、また明日ね真鍋さん」

和「はい、また明日」

和「もしもし? ごめんごめん。え? 澪も一緒に来るって?」

恵「!?」



45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:22:15.01 ID:gW1B2+N20

和「ええ、いいわよ。じゃあまた後でね」ピッ

恵「あの~……、真鍋さん?」

和「え? まだいらしたんですか?」

恵「うん、なんだか急に喉が渇いた気がしてね」

和「あっちに自販機ありますよ」

恵「うん……そうね」

和「それじゃあ、お疲れさまでした」

恵「ちょっと待って! 真鍋さんっ!」

和「あの……私急いでるんで手短にお願いします」

恵「ああ、ごめんなさいね。でもね、喉が渇いただけじゃなくって
  ちょっと甘いものも食べたいかなぁ~って……」

和「コンビニだったらこの先に」

恵(くっ……! 生徒会の仕事は察しがいいのに
  なんでこういうときに限ってこんなに鈍いのかしらっ!)



46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:25:27.27 ID:gW1B2+N20

和「それじゃあ」

恵「真鍋さん! 見損なったわ!」

和「!?」

恵「私が悩んでいる時、苦しんでいる時には常に傍らに貴女がいて
  いつも的確なアドバイスをしてくれた」

恵「そして貴女のメガネがズレそうな時、そんな時には正常なポジションになるよう
  常に私は心の中で貴方に訴えかけていたのよっ!」

恵「そうやって、常に二人は支えあってきたじゃない」

和「……」



47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:26:25.84 ID:gW1B2+N20

恵「それは何故なの?」

和「……そうでした」

恵「そう……思い出したようね」

和「はい、なぜなら二人は……」

恵「 生 徒 会 だからっ!」シャキーン!!

和「お疲れさまでした~」スタスタ

恵「あ!? えっ!? うそっ!?」

「ママぁ~」

「しっ! 見ちゃいけません!」

恵「……」



48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:31:00.23 ID:gW1B2+N20

恵「真鍋さん、そこまでして私を秋山さんと会わせないようにするっとこは
  やっぱり二人は付き合ってるってことなんじゃ……」

恵「それとも……」

恵「……はっ!?」

恵「もしかして、真鍋さんは私のことが、好き……?」

恵「だから他の女に会わせないようにしたり
  嫌がらせにも似た愛情表現を駆使して私に気づかせようとしてる……」

恵「好きな人には嫌がらせしたくなるものだし……」

恵「そう考えると、今までの私への辛辣な言葉や態度が説明できる」

恵「でもごめんなさい真鍋さん、その気持には応えることはできなくってよ!」

恵「なぜなら私はこの身も心も秋山さん色に染まっているから……」

恵「真鍋さん、残念だけどその恋は永遠に実ることはないわ……」

恵「ああ! なんて悲劇的なの!? シェイクスピアもビックリ!」

「ママぁ~」

「早く行きますよ!」



49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:35:55.38 ID:gW1B2+N20

 そして数日後…

恵「ち、ちょっと! 真鍋さん!?」

和「ど、どうしたんですか!? そんなに慌てて」

恵「貴女、先日軽音部に講堂使用届け持って行ったわよね!?」

和「はい、確かに渡しましたし、提出期限も伝えましたけど」

恵「さっき実行委員の人が来て、
  
  軽音部の申請書が未提出だから軽音部不参加で時間を調整します

  って言いに来たんだけど!!」

和「え……そんな……」

恵「いったいどうなってるのよ!」

和「そういえば……軽音部の部長が風邪を引いたりして
  そのゴタゴタで申請書も忘れられたのかもしれません」

恵「しっかりしろよ部長! ってかそんな大事なこと忘れんなよ軽音部っ!!」

和「仕方ないですね」



50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:39:08.59 ID:gW1B2+N20

恵「真鍋さんのお友達も沢山軽音部にいるんでしょ!?」

恵「澪、和 ってお互いを呼び合う秋山さんもいるっていうのに!」

恵「なのになんでそんなに落ち着いていられるのっ!?」

和「でも、締め切りは締め切りですし」

恵「締め切りがなんぼのもんじゃい!!
  こうなったら書類を偽造して実行委員にねじ込んでやる!!」

和「やめて下さい曽我部会長! 
  権力を行使する者は常に冷静で公平でなければいけないと日頃から仰ってるじゃないですか」

和「それに規則を破ったとなると今まで築いてきたこの生徒会の権威はどうなるんですか!?」

和「会長自身の信念や矜持はいったいどうなるんですか!」

恵「真鍋さん……」

和「私は、そんな権力を盾に振るう曽我部会長を見たくありません……」

恵「だってライブ見たいんですものっ!」

和「子供じゃないんですから」



52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:45:10.45 ID:gW1B2+N20

恵「私だけじゃないのよ! 軽音部の演奏を心待ちにしてる人が沢山いるの!」

恵「具体的に言うと27人!(現・秋山澪ファンクラブ会員総数)」

和「またえらく具体的な数字ですね」

恵「それに、なにより今年演奏できない秋山さん達が可哀想よ!」

和「まぁ、今年は残念なことになってしまいましたけど、まだ一年がありますから」

恵「そうよ……貴女たちはいいわよ……、だって来年もあるんですもの」

恵「私は今年が最後の学園祭なのよ……」

和「会長……」

恵「しかもそんな最後の学祭で参加できない部活動がある」

恵「ましてや、私が指揮する学祭で、例え軽音部側に不備があったからとはいえそんな悲劇耐えられないわ」

恵「桜高の生徒たるもの学校行事には参加する権利があるはずじゃない!」

和「なるほど一理あります。しかしその権利を放棄したのも軽音部自身の問題ですし」

恵「わからず屋っ! バーカ! メガネッ!」

和「私だって本当は唯のため、軽音部のためになんとかしてやりたいです」

和「でも、公明正大であるべき生徒会がそうやって公私混同するのは一番醜いことじゃないですか?」



53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:52:09.26 ID:gW1B2+N20

恵「私、知ってるのよ」

和「何をです?」

恵「昨年真鍋さんが軽音部のために部活申請書を偽造したこと」

和「……」

恵「確か、部活申請届けは新年度になってから1ヶ月以内が提出期限だったわよねぇ~」

恵「それを過ぎてからは例え4人以上であっても届出がない限りは部活動として認められない」

恵「確かそのはずよね?」

和「はい、その後は翌年の部活申請更新時まで同好会としての活動を余儀なくされます」

恵「うんうん。だけど軽音部は貴女が申請書を偽造したおかげで学園祭に出ることができた」

恵「あれあれ? 公私混同がいけないって偉そうに仰ってたのはどこのどなたでしたっけ?」

和「……」

恵「おやおやぁ~? 黙んまりでちゅか~?」



54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 23:57:59.20 ID:gW1B2+N20

和「会長は何か勘違いをされてますね」

恵「は?」

和「私が作成した軽音部の申請書は部活申請じゃなくて同好会申請書ですよ」

恵「え? どゆこと?」

和「同好会は同じ志を持つ者が2人以上集まればいつでも申請が可能です」

恵「そ、それくらい知ってるわよ。
  でも、秋山さん達は軽音部として学祭の舞台にあがってたんじゃ……」

和「まぁ、一昨年まで軽音部は存在してましたし、
  まさか一度廃部になっていたなんて知ってる人もいないでしょう
  この際名称はどうでもいいんじゃないですか?」

和「それに、同好会でも校内活動の自由はある程度保障されています、
  すなわち学祭の参加になんら制限はありません

  部室にしたって他の部活動から意見や不満の声がなければ
  どの空き教室を使ってもいいとされています」

和「ちなみに軽音部が使っている音楽準備室は元々軽音部の部室だったこともあり
  特に他の生徒から意見がなかったので問題はありませんでした」

和「顧問については同好会にはいてもいなくても構いません
  しかし、翌年部活動へ昇格したときには顧問が必要になるため
  私はあえて、顧問を探すように提案しました」

和「そして、今年度新たに軽音部は部活申請届けを提出して
  晴れて桜高軽音部としての活動が認められたわけです」



56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:00:51.35 ID:oCXVBfnX0

和「では、部活動と同好会にどのような差があるかと言いますと」

恵「同好会には部費が下りない……」

和「はい、実際昨年度の予算では軽音部への部費は1銭たりとも承認されていません」

恵「だったらあの子たちは全額自腹で消耗品を買ったり、合宿へ行ってたってこと?」

和「部費なんかよりも、一人の金持ちがいればなんとかなるんでしょうね」

恵「へー……」

和「それと、同好会は桜高としての公式な校外活動は認められていません」

和「インターハイやその他大会の公式戦、文科省が認定するコンクールなどは
  部活動しか参加できないことになっています」

和「まぁ、これも軽音部としては何も問題はありませんでした」



57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:02:48.24 ID:oCXVBfnX0

恵「……」

和「他に何かありますか?」

恵「いいえ……」

和「もしかして本気で私がそのようなヘマをしでかすとでも?」

恵「……」

和「これでおわかりでしょう。私は不正など一切していません」

恵「それでも……」

恵「それでも私は、軽音部に舞台で演奏してもらいたい」

和「曽我部会長……」

恵「ねぇ、真鍋さん。なんとかならない?」

和「ちょうど、去年も同じように軽音部に頼まれた記憶があります」



59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:08:40.43 ID:oCXVBfnX0

恵「真鍋さんの悪知恵ならなんとかなるでしょ?」

和「会長は常に人の上に立ってきたから他人にお願いごとをする態度ってのがよくわからないんですね」

恵「真鍋様のその悪巧みを上手く考えつく御頭でどうぞ私めに助言をいただきとうございますだぁ~」

和「私の方が出来た人間なので私の方が折れます。ええ、折れますとも」

恵「さすが真鍋さん! 私変なプライドが邪魔してどうしても素直にお願いできないの」

恵「見つめ合うと素直にお願いできなぁい」

和「とにかく、会長がここでわーわー喚いててもどうにもならないですし」

和「ここは軽音部自身に実行委員会へ直訴させるのがよろしいかと」

恵「なるほど……情に訴えるわけね」

和「会長が仰られた『桜高の生徒たるもの学校行事には参加する権利がある』
  これにはさすがの私も心に響きました」

和「この辺りを実行委員の人たちに訴えかければ、どうにかなるかもしれませんよ」

恵「自分でさすがの私って言っちゃう所なんか、さすが真鍋さんよね
  明らかに天狗になってる。このメガネ天狗!」

和「私、通信空手習ってますよ」

恵「やだ……怖い……ごめんなさい」



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:12:01.33 ID:oCXVBfnX0

和「とにかく、私は今から軽音部へいって彼女たちを呼んできます」

恵「み、みんなここに来るってことよね!」

恵(もちろんその中にはあの秋山さんも!)

和「はい、会長は実行委員の人をここへ呼んできて下さい」

恵「ち、ちょっと待って!」

和「はい?」

恵「もっと可愛い下着つけてきてもいい?」

和「じゃあ呼んできます!」スタコラサッサ

恵「ああっ!?」



63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:17:46.61 ID:oCXVBfnX0

 … … …

律「すみません! すみません!」

和「あ、会長に謝るんじゃなくて、そっちの実行委員の人に謝った方が」

恵「締め切りは締め切りだから」しれっ

和「……」

和「は?」

律「そこをなんとか!」

恵「権力を行使する者は常に冷静で公平でなければいけないと私はいつも自分に言い聞かせてるの」

恵「例えどんな理由があろうと、期限までの提出を怠ったあなた達の責任なのよ」

恵「そうお思いではありませんか? 実行委員のみなさん」

実行「当然です、スケジュールを組まなければいけない身にもなってください」

律「そんな……」

和(え? なにこの展開。なんで会長はしれっとした顔で正論吐いてるの)



65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:21:43.56 ID:oCXVBfnX0

澪「確かに……提出を怠った私たちの責任だよな……」

紬「私たちのワガママで他の人に迷惑をかけるわけにもいかないもんね……」

唯「残念だけど、今年は諦めるしかないね……」

律「ごめん……みんな……私のせいで……」

澪「いいや、律だけの責任じゃないよ」

紬「そうよ、りっちゃん」

唯「ごめんね、あずにゃん」

梓「仕方ないですよ、また来年があります」

唯「うん……」

和(え? このままじゃ本当に軽音部不参加ってことに……)



恵「ちょっと、真鍋さん」

和「会長、なんであんなこと言っちゃったんですか!?」



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:25:13.90 ID:oCXVBfnX0

恵「どうしよう……」

和「いや、どうしようったって……」

恵「なんだかこんなに人がいるから突然いいカッコしたくなっちゃって……」

和「……」

恵「気づけばこんなことに」

和「とにかく、前言は撤回して軽音部側についていただかないと」

恵「あれだけ大見得を切ったのに!?」

和「このままじゃライブ中止ですよ」

恵「それは嫌よ!」

和「だったら」

恵「……あ、いいこと思いついたわ!」

和「なんです?」



67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:29:22.92 ID:oCXVBfnX0

恵「真鍋さん、貴女私に頭を下げて軽音部がライブできるよう卑しく懇願なさい」

和「は?」

恵「貴女ほどの才女が頭を下げるとなると、きっと実行委員会の人も心が揺れ動くはずよ」

和「なんでそんなこと……」

恵「このままじゃ、軽音部のライブが中止になっちゃうのよ!」

恵「それを考えたらそれくらいは安いもんでしょ」

和「嫌です」

恵「真鍋さん、貴女って薄情な人ね! 
  軽音部のため、ましてや親友のために頭を下げるのがそんなに我慢できないの?」

和「このややこしい状況を生み出した張本人に言われたくありませんね」



69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:35:21.40 ID:oCXVBfnX0

紬「まぁ、今年は残念だったけど、その分また来年がんばりましょ」

澪「そうだな、過ぎたことはしかたないか」

律「うぅ~……私がちゃんとしてればぁ~」

梓「明日からは練習時間倍ですからね」

唯「うへぇ……厳しいよあずにゃん」


恵「ほら! 真鍋さん! 悩んでる時間なんてないわよ!」

和「……」


律「じゃあ、ご迷惑おかけしました」

澪「失礼しま……」


和「ちょっと待って下さい!」

唯「和ちゃん!?」



71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:39:51.99 ID:oCXVBfnX0

恵「なに? 真鍋さん」

和「私からもお願いします!」

恵「いったい何をお願いしようっていうのかしら? 真鍋さん」

和「どうか……どうか軽音部の学園祭への参加を許可して下さい」

恵「ええっ!? 正気なの!? 真鍋さん!
  実行委員のみなさんはどうお思いですか?」

実行「そう言われましても……、決まってしまったものはもう」

和「届けが遅れたのは部長が風邪で欠席していたからですし……」

和「お願いします!」ペコリ

澪「の、和! 頭を上げてくれ!」

律「そうだよ! 私たちのためなんかに、そんなこと……」

恵「真鍋さん! 貴方は生徒会の人間だというのに、この私に規則を破れと言ってるの!?」

恵「貴女一人のためにこの生徒会の権威を貶める気っ!?」

紬「和ちゃん、私たちなら大丈夫だから」

梓「はい、もう無理だと思い知ったので」

唯「和ちゃん……」



75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:44:53.29 ID:oCXVBfnX0

恵「真鍋さん、それにお願いごとをするなら、もっと相応しい懇願のしかたがあるんでなくて?」

和「!?」

唯「和ちゃん、もういいよ……もうやめて!」

和「いいえ、唯。私はあなた達のためならこれくらいなんてことないのよ」

和「お願いです! どうか軽音部にチャンスを!」ドゲザッ

軽音部一同「!?」

実行委員一同「!?」

恵(あ、あの真鍋さんが……)

恵(あの決して他人には弱みを見せない真鍋さんが……土下座したっ!!)

恵(いいわぁ……とってもいいわよぉっ!!)

和「私は誰よりも軽音部の演奏を心待ちにしていました」

和「そして大切な親友の晴れの舞台でもあります」

和「なのでどうかっ!」

恵「実行委員のみなさん、どうぞ私の後輩のこの醜態は見て見ぬふりでお願いします」

実行「は、はぁ……」



76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:49:43.74 ID:oCXVBfnX0

恵「真鍋さん、私は恥ずかしいわ……」

恵「生徒会たるもの公私混同はいちばん恥ずべきこと」

恵「そして私にとって貴女は右腕であり一番の理解者だと思っていた……それなのに……」

恵「貴女は今まで私からいったい何を学んでいたっていうのっ!!」

和「くっ……!!」

律 バッ!!

澪「律!?」

律「これは軽音部の問題だ! それなのに私たちが土下座くらいできなくてどうする!」

唯「うん! そうだよ! だから和ちゃんは頭を上げて。あとは私達が!」

和「これは私が好きでやってることよ
  だけどあなた達も一緒にお願いしてくれるっていうなら、これほど心強いものはないわ」

紬「ううん、私たちは和ちゃんから勇気をもらったの」

梓「はい、こうなったらライブを許してもらえるまでずっと拝み続けてやるです!」



77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:53:13.00 ID:oCXVBfnX0

恵「真鍋さん、あなたのせいで、あなたがそんなみっともないことをしているせいで
  収集がつかなくなってしまっているのよ! いったいどうする気!」

実行「あの……会長、もうその辺で……」

恵「いいえ、言わせて下さい
  そうでないと今まで公正な生徒会を運営してきた先輩方に顔向けできません!」

和「その汚名は私が一人で全部引き受けさせて頂きます」

和「ですからなにとぞ軽音部をライトの当たる舞台へ! なにとぞっ!」

恵「そこまで言うからには……真鍋さん、相当の覚悟があるようね」

和「……」

恵「貴女にその覚悟があるなら……私の足を舐めなさい」

和「!?」



79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:57:53.81 ID:oCXVBfnX0

実行「え、あの……ちょっと……」

和「……」

恵「どうしたの? 真鍋さん。貴女の覚悟はその程度なの?」

律「な、舐めたらライブを許してもらえるんですか?」

澪「り、律!?」

律「だったら、私が舐めます」

恵「駄目よっ! これは私と真鍋さんの問題。あなたは引っ込んでてちょうだい」

澪「和にそんな恥ずかしい思いはさせたくありません!
  私が舐めるのでどうか和を許してあげて下さい!」

恵「じゃあ、交換条件として秋山さんの足は私が舐めるわっ!」

澪「ええっ!?」

紬「私も舐めたいです!」

律「おい、話をややこしくするな!」




80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 00:58:00.76 ID:FE+8y5IS0

曽我部ェ…



81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:00:17.04 ID:67pAUu7Q0

この曽我部は送別ライブ不要だなww



82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:00:36.87 ID:NwZkp0ai0

えーと、つまり俺が和ちゃんの足を舐めればいいの?



83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:02:49.24 ID:qCGf1YVH0

舐めるくらいなら普通やめるだろwww





84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:03:23.96 ID:oCXVBfnX0

実行「あーもーわかりました! 
    ここまでされたんじゃさすがに突っぱねるわけにはいきません」

実行「と、いうよりも、届出を中々出してくれなくて遅々として計画が進まなかったイライラを
    少しあなた達にぶつけてしまっていた節もあります……」

実行「なので軽音部のライブの開催を認めさせて頂きます!」

律「ほ、本当ですか!?」

実行「なんとか時間は確保します! ですのでもう頭を上げて下さい」

律「あ、ありがとうございます!」

実行「お礼なら私たちじゃなくてそこの真鍋さんに言ってちょうだい
    彼女には負けたわ。なによりもその他人を想いやる心に」



86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:04:57.99 ID:oCXVBfnX0

澪「和! 本当にありがとう!」

和「私にとってはそれだけあなた達のライブが、そしてあなた達の笑顔が大切なのよ。
  そのためなら土下座くらいなんともないわ」

紬「和ちゃん……そうまでして私たちのことを……」

唯「和ちゃ~ん! 大好き~!」

梓「和先輩がいる、それだけで桜高へ入って良かったと思いました!」

恵(ふふっ、上手くいったわね。これも全て私の作戦どおり
  より強く情に訴えかける、これ以上のものはないわ)

恵(これで秋山さんの凛々しい姿を今年もこの目に焼き付けることができるし
  なんといっても真鍋さんのレアな姿も見ることができた
  私のことを普段から小馬鹿にしていた罰よ! 真鍋さん)



90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:10:18.13 ID:oCXVBfnX0

実行「真鍋さんが居る限りこの桜高は安泰ね」

   「それに引き換え……」

   「曽我部さんって結構融通の利かない人よね……」

   「流石に足を舐めろっていうのは引いたわ……」


恵(あれ……なんだか雲行きが……)


梓「生徒会が規則に厳しい姿勢っていうのは理解できますけど……」

唯「ね~、もうちょっと話きいてくれてもいいのにね」

紬「そういう人も世の中には必要くらいに考えた方がいいかもね
  ただ身近には居て欲しくないけど……」

律「澪はどう思う? あの会長さん」

澪「こう言っちゃ悪いけど……ちょっと仲良くはなれなさそう……」

恵「!?」



91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:13:43.24 ID:oCXVBfnX0

和「みんな、曽我部会長は素晴らしい人よ」

律「和はあれだけのことをされたり言われたりしたのに……」

梓「同じ生徒会の人だからって無理矢理庇わなくてもいいですよ」

和「そんなんじゃないってば。本当にあの人からは色々と学ぶことがあった」

和「私がこうやって正しい心を持ちながら日々生徒会のために尽力しているのも
  曽我部会長がいてくださるからなのよ」

澪「そうなんだ……」

紬「和ちゃんが言うならそうなのかもね」

唯「さすが和ちゃん!」

恵(真鍋さん……あなたって人は……)



94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:19:20.38 ID:oCXVBfnX0

実行「でも、この一件で株を上げたのは間違いなく真鍋さんよね」

   「私は真鍋さんのことは以前から買っていたのよ!」

   「来年の生徒会長は彼女以外考えられないわっ!」

   「真鍋さんなら歴代生徒会の中でも特に優れた生徒会長になることは疑いようもないわねっ!」

和「皆さん、私なんかまだまだですよ」

実行「この謙虚な姿勢も好感を持てるわよね」

   「もう今の時点で真鍋さんを会長と呼びたい衝動にかられちゃうっ!」

      『まーなーべっ! まーなーべっ!』ワー! ワー! 和ー!

恵(真鍋さん……!! もしかして、こうなることも計算ずくで私に頭を下げていたっていうの!?)

和 ニヤッ


 その後、お歳暮の時期に真鍋さんから贈り物があった

 焼き海苔だった

 今までの私に対する感謝の気持ちだろう
 きっとそうだ
 それ以上のことは深く考えないようにした

 そして私もそのお返しとして真鍋さんへマラカスを贈った



97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:27:13.02 ID:oCXVBfnX0

 そして更に月日が過ぎ、私はもうじき卒業

 この3年間本当に色んな事があった……

 とくに生徒会に入ってからの真鍋さんとの出会い

 およそ2年を彼女と共に過ごしたのは、
 
 私にとってもこれからの人生の誇りとなりうるだろう

 生徒会と共にあった私の高校生活

 それはすなわち真鍋和という桜高史上稀に見る才女と一緒に駆け抜けた高校生活だった

 私は桜高生徒のために全力で以って生徒会運営をしてきたと自負する

 それもこれも彼女が私のそばにいてくれたおかげだ

 ありがとう。真鍋さん

 生徒会においては悔いを残すこと無く後輩へ引き継ぐことができる

 なんといっても次期生徒会長はどんな困難も乗り越えられる人物だろうから

 だけど……たった一つ

 高校生活においてたった一つ悔いがある……

 それは……



99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:30:11.00 ID:oCXVBfnX0

 … … …

聡「ねーちゃーん、電話ー」

律「はぁ? なんで家電なんかに……。もしかして……男から……とか?」

聡「女の人の声だった」

律「あっそ」



律「もしもし?」

『近日、秋山澪がストーカーの被害に怯える日がくる』

律「は?」

『軽音部でその問題を解決しようとせずに、
 ぜひ生徒会を頼るように誘導せよじゃないと大変なことになる』

律「あんた誰だよ!」

『私は彼女を見守る者……』ガチャ!!

  ツーッ ツーッ

律「なんだぁ……?」



101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:34:28.74 ID:oCXVBfnX0

恵「さてと、これで根回しはOKね」

恵「あとは秋山さんが生徒会室へ訪ねてきたタイミングで
  私が颯爽と現れて秋山さんの悩みを解決する」

恵「学祭の一件でだだ下がりな私への好感度をここでアップさせる作戦」

恵「あわよくばそのあと秋山さんと二人でしっぽり……」

恵「ふっふっふ、完璧だわ」

恵「秋山さんをじっくりと見ることができるし、信頼を勝ち取ることもできる」

恵「まさに一石二鳥!」

恵「天才とは私のような者のことをいうのね」




102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:34:58.91 ID:7YMi8FPZ0

ダメだコイツ…早く何とかしないと…





103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:37:29.95 ID:oCXVBfnX0

 … … …

和「誰かに見られてる気がする!?」

澪「うん……」

和「ストーカーの類いかしら? 学内に不審者がいるとは……あ」

澪「和?」

和「いや……」

和(思い当たる人物が1名いる……でも流石にそこまでする人だとも思えない)

恵「真鍋さん、いるかしら?」ガチャ

和「……」

澪「ひっ!?」

恵(秋山さん、あなたの不安は私が打ち消してあげるからねっ!)

恵「真鍋さん、お疲れさま。あら? 秋山さんもいたのね、お久しぶり。なにか御用?」

澪「……」ビクビク



104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:42:12.93 ID:oCXVBfnX0

和「曽我部先輩、お疲れさまです」

恵「……もう会長とは言ってくれないのね」

和「え? だってもう会長職は辞されたじゃないですか」

恵「まぁ……そうだけど……」

和「ところで今頃生徒会室にどのような御用で?」

恵「おっとご挨拶ね。生徒会の引継ぎの資料持ってきたんだけど」

和「ありがとうございます。それでは……」

恵「ち、ちょっと待って! 秋山さん、なんだか怯えてるようにみえるけど……」

和「どうやら誰からかの不快な視線に困ってるようです」

恵「ストーカーってことかしら?」

和「でも、今澪が怯えている一番の原因は恐らく先輩ではないかと」

澪「の、のどかぁ~。私あの人苦手……」

恵「……」

恵(ここで挫けてなんていられないわっ!)



108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:47:42.94 ID:oCXVBfnX0

恵「それにしてもストーカーだなんて由々しき問題ね」

恵「真鍋さん、後で風紀委員にこのこと伝えてくれる?」

和「わかりました」

澪「あの、そこまでしてもらわなくても」

恵「いいのよ、ウチの学校の生徒が困ってるんだから、何か力になりたいの」

澪(あれ……学祭のときは変な人だって思ってたけど……
  結構頼りになる人かも……)

恵(どうやら秋山さんが私を見る目が変わったわね)

恵「秋山さん、もう安心していいからね。あなたの悩みは全て私が受け止めてあげるから」

澪「は、はい。ありがとうございます」

恵「お礼なんていらないわよ、当然のことをしたまでなんですもの」

澪「あの……私ったら、曽我部先輩は変な人だって思ってましたけど
  その考えを今日ここで改めます。こんなにも一生徒のことを思ってくれてるなんて」

恵「ふふっ、ありがとう」

恵(もうこれくらいで充分ね。私ったら調子に乗ると失敗するタイプだし!)



110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:54:44.90 ID:oCXVBfnX0

和「だけど澪を追い掛け回す人ってどんな人かしら?」チラッ

恵(な、なぜこっちを見るの真鍋さん!)

和「本人非公式のファンクラブもあるみたいだし」チラッ

恵(ぐぬぬ……)

澪「和、それは言わないで……」

恵(こ、ここはさっさと退散すべきね)

恵「じゃあ、私はこの辺で……」ピラッ

和「先輩何か落としましたよ」

和「秋山澪ファンクラブ会員証?」

恵「!?」

澪「えっ!?」

恵(やばい……私がファンクラブだって知られたらまた秋山さんの心象を悪くしちゃう!)

恵(それくらいは真鍋さんも察してくれるはずよね! なんせ私の右腕だし!)



111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 01:58:22.77 ID:oCXVBfnX0

恵「あの、実はさっき廊下で拾って……」

和「でも、先輩の名前書いてありましたけど」

恵「おいっっ! 真鍋ぇぇぇぇっ!!!!」

和「間違い無いわ! 曽我部先輩が澪のストーカーよ!」

澪「ひいっ!?」

恵「おぅふwwwwwwwww」

和「しかも会員ナンバー1番! すなわちファンクラブの会長ね!」

澪「いやぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」


 そんなこんなで軽音部に私の卒業記念ライブをしてもらえることになった

 それもこれも全て私の人徳のなすわざだ
 もしかしたら、捨て身のジャンピング土下座も効果的だったのかもしれない
 神様が今まで頑張った私へのご褒美を下さったのだろう 

 素敵な贈り物もらっちゃった☆



112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:01:46.19 ID:oCXVBfnX0

 講堂にて…

和「良かったですね、曽我部先輩」

恵「ありがとう、みんな」

律「さぁ~て、さっさと部室にもどってお茶の続きだ~」

唯「和ちゃんの頼みだから仕方なくやったけど、もうこれっきにりしてね」

紬「梓ちゃんに至っては演奏を拒否しちゃって来ないほどだもんね……」

律「あいつは澪に懐いてるから
  嘘ついてまで澪に近づこうとしたことが許せなかったんだろうな」

澪「それではさよなら……」

恵「ね、ねぇ真鍋さん、秋山さんのサイン貰ってもいい? ねぇ、貰っていい?」

和「聡明(笑)な先輩のイメージが」

恵「えっ? 何? その途中の(笑)は何?」




113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:03:14.30 ID:4b0JUdiE0

ふむ
水面下でこんなことがあったとはな



114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:03:45.19 ID:67pAUu7Q0

>紬「梓ちゃんに至っては演奏を拒否しちゃって来ないほどだもんね……」
さり気ない辻褄合わせww





115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:06:29.83 ID:oCXVBfnX0

和「実は、私も曽我部先輩へご卒業のお祝いの贈り物があるんです」

恵「え? 本当に!?」

和「はい」

恵「軽音部の贈り物も素敵だったけど……」

恵「貴女からの贈り物が一番嬉しいわ!」

和「そう言ってもらえると私も嬉しいです」

恵「ありがとう! 真鍋さん!」


 私の生徒会の後輩から初めてもらった卒業祝い
 それは焼き海苔で私は18歳でした
 その海苔はとてもパリッとしていて
 こんな素晴らしい焼き海苔を貰える私は
 きっと特別な存在なのだと感じました

 今度は私がお返しする番
 後輩にあげるのはもちろんマラカス
 なぜなら、彼女もまた特別な存在だからです




117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:09:54.62 ID:1KjhRGeE0

オチww



118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:11:15.05 ID:tjGIh54v0

どんだけ海苔が好きなんだwww





119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:13:17.98 ID:oCXVBfnX0

 そうして私は3年間過ごした学び舎を卒業した

 季節は移ろい大学の生活にも慣れ始め
 サークル仲間で北海道旅行にでも行こうかと計画を立てている矢先

 親愛なる後輩から電話が掛かってきた

恵「もしもし? 久しぶりね真鍋さん」

和「お久しぶりです」

恵「でも、貴女から電話掛けてくるなんて珍しいわね」

和「できるなら掛けずに済ませたかったんですけど」

恵「またまたぁ~」

和「……」

恵「ちょっと、そこで黙らないでもらえる?」

和「じゃあ、手短にお伝えします」

恵「なんだか業務的ね」



120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:17:21.34 ID:oCXVBfnX0

和「実は澪のファンクラブの活動についてなんですが」

恵「何かするの?」

和「ええ、会員がどうしても澪との交流を深めたいらしくて」

恵「まぁ、今までが何もしなさすぎだったからね」

和「そんな前会長の手抜きの尻拭いをさせて頂き大変嬉しく思います」

恵「おっと、久々の真鍋節炸裂」

和「つきましては、ささやかながらお茶会でも開催しようかと考えています」

和「一応、創設者である曽我部先輩にもご報告しておこうかと」

恵「律儀ね。それでこそファンクラブの会長職を譲った甲斐もあったってもんだわ
  うん、いいんじゃない。やってちょうだい」

和「わかりました。では開催する方向で検討します」

恵「開催日が決まったら教えてね。私も行くから!」

和「はい」



122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:22:32.89 ID:oCXVBfnX0

 そして数日後…

恵「で、この日にお茶会するの……?」

和「はい、ファンクラブ会員へアンケートした結果
  どうしてもこの日しか参加できないという声が多数ありましたので」

恵「そんなぁ……」

和「なにか不都合でも?」

恵「この日、私旅行で地元にいないんだけど……」

和「へー、そうなんですか」

恵「まさかないとは思うけど、狙ってこの日を設定したなんて」

和「偶然ですよ」

恵「そうなんだけど、貴女ならやりかねないと思って」

和「そんな、その日曽我部先輩が北海道旅行で地元にはいないなんて知るわけないですよ」

恵「え? 私、北海道に行くって真鍋さんに教えたことあったっけ?」

和「あ、やばっ」ピッ

  ツーッ ツーッ

恵「ちょ! ちょっと!? 真鍋さん!?」



123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:26:27.48 ID:oCXVBfnX0

  プルルルルル

和「もしもし?」

恵「ねぇ! どういうこと!?」

和「お伝えしたとおり。開催日は変更が不可能なんです……。
  それに既に告知も済ませてますし」

恵「あいかわらず仕事が早過ぎるっ!」

和「恐縮です」

恵「ま、まぁいいわ……。私も生徒会の人間
  意見をまとめて日程を決める大変さはわかるもの」

和「物わかりの良い先輩をもって私も誇らしいです」

恵「それにファンクラブを継続させて盛り上げる
  お茶会で現役会員が楽しんでくれるならそれで満足よ」

恵(しおらしい私を見せて同情を寄せる作戦!
  ここまで言って知らん顔をするなんてことはさすがの真鍋さんだって)

和「ご立派です、それでは」ピッ!!

  ツーッ ツーッ

恵「……」



124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:31:01.88 ID:oCXVBfnX0

  プルルルルル

和「あの……私も暇じゃないんですけど」

恵「あのね、もっとこう食いつく要素があったでしょ?」

和「はぁ」

恵「私が可哀相って思わないの!?」

和「それはずっと思ってます。かわいそうな人だなと」

恵「え? 何か意味が違ってきてない?」

和「もういいですか?」

恵「いやいや! もっと曽我部先輩のためにちょっと日程の調整をしてみますとか!」

和「え~……」

恵「うわっ! 私に向かってのそんな面倒くさそうな声、さすがに初めて聞いた!」



126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:34:54.12 ID:oCXVBfnX0

和「じゃあ、ハッキリ言いますけど」

恵「な、なに?」

和「曽我部先輩がお茶会に参加なさるなら軽音部は一切協力できないと言われたんです」

恵「!?」

和「とくに主役である澪が一番の拒否反応を示しちゃって」

恵「そんな……」

和「私だって本当はこんなこと言うの嫌だったんです」

和「でも、曽我部先輩がしつこく食い下がってくるから……」

恵「わかったわ……。私は遠く北の大地でみんなの幸せを願ってるから」

和「わかっていただけましたか」

恵「……うん」

和「残念ですが、これが報いだと思って諦めてください」



128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:38:42.98 ID:oCXVBfnX0

恵「ねぇ、真鍋さん」

和「はい?」

恵「だけど私ね、後悔なんてしてないのよ」

和「……」

恵「だって、この気持を押し込めたままで卒業しちゃったら
  それこそ後悔してもしきれなかったと思うの」

和「先輩……」

恵「例えどんなに嫌われようとも、私は永遠に秋山さんのファンよ」

和「だって、どうする澪」

恵「えっ、あ、秋山さんも一緒にいるの!?」

和「すみません、でもお陰で先輩の純粋な想いを伝えられましたよ。ちょっと代わりますね」

澪「あの……露骨に避けたりしてごめんなさい」

恵「ううん、いいのよ。だってそれだけのことしたんですもの」



130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 02:42:58.22 ID:oCXVBfnX0

澪「私も、せっかく私のことを想ってくれてるのを踏みにじるようなことしちゃって」

恵「許してくれるの……?」

澪「ストーカー行為とかやめてもらえるのなら……」

恵「約束するわ」

澪「はい、だったら……」

恵「ありがとう。秋山さん」

和「もしもし? よかったですね」

恵「ええ、真鍋さんもありがとう」

和「いえ、私も心苦しかったんですよ。曽我部先輩の想いは本物だって知っていたので」

恵「じゃあ、お茶会の日程の件も考えなおして……」

和「それはちょっと……」

恵「なんでよっ!?」



134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 03:02:20.71 ID:oCXVBfnX0

和「いや、だから段取りもして会場も押さえちゃってるので……」

恵「私と秋山さんの仲を取り持つつもりだったのなら、なんでそこまで完璧に用意しちゃってるの?」

恵「普通ここは『実は、先輩と澪の仲直り記念で違う日を設定していました』とかなるんじゃないの?」

和「まさか本当に仲直りできるなんて思ってもみませんでしたので……」

恵「あ、ひどい」

和「それでは北の大地でファンクラブお茶会の成功を祈っていて下さい」

恵「は、薄情者っ!」

和「ふふっ。冗談ですよ」

恵「な、なんだ。もう、真鍋さんったらお茶目なんだから」

和「ちゃんと、当日の模様を写真やビデオで撮って曽我部先輩にお送りしますので、安心して下さい」

恵「あ、結局私は参加できないのね」



135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 03:05:38.36 ID:oCXVBfnX0

 お茶会も大成功でとても楽しかったです。
 といった報告がその後真鍋さんからあり
 ちょうどお中元の頃、そのお茶会の写真やDVDなどが送られてきた
 なんだか色々と送られてきたから私も嬉しくなってついつい歌っちゃった☆


    んちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃ♪

    あなたが私にくれたもの 澪タン薄目の集合写真
    あなたが私にくれたもの 画面が斜めのDVD
    あなたが私にくれたもの 貧乏削りした鉛筆
    あなたが私にくれたもの シャー芯埋めこまれた消しゴム
    あなたが私にくれたもの 自慰はほどほどにと書かれたスコッティ
    あなたが私にくれたもの ドロドロに溶けたチョコレート
    あなたが私にくれたもの 先っぽだけの栓抜き
    あなたが私にくれたもの ささくれだらけの割り箸
    あなたが私にくれたもの 真鍋のプリクラ貼った孫の手
    あなたが私にくれたもの 有明海産の焼き海苔
    あなたが私にくれたもの 焼き海苔のような黒い気持ち

    大好きだったけど メガネがいたなんて
    頼んでもないのに 焼き海苔のプレゼント
    Hey Hey my sweet 後輩! マラカス送ってあげるわ

    じゃじゃじゃじゃん♪




YouTube:JITTERIN' JINN プレゼント





139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 03:13:44.59 ID:oCXVBfnX0

 そして、高校球児の夢と共に夏も終わり
 山の木々も色づき始める頃
 受験という現実が目の前に立ちふさがり
 その現実と向き合って苦しんでいであろう愛しの後輩へ
 受験戦争を戦い抜くコツを授けるために私は電話をとった

和「もしもし?」

恵「どう? 勉強捗ってる?」

和「はい。何か御用ですか?」

恵「私の体験が真鍋さんの糧になるかもしれないと思って
  僭越ながらアドバイスを贈ってあげようと」

和「曽我部先輩……」

恵「何かわからないことや不安なことがあったら言ってね」

和「先輩ごときの体験談が果たして私にとって有益なものになるかどうか」

恵「ん! いい先制攻撃ね!」



140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 03:17:30.50 ID:oCXVBfnX0

和「まぁ、聞いてやらないこともないですけど
  つまらない話だったら即効で電話切りますから」

恵「その私への牽制は核兵器以上の抑止力があるわ!」

 私は確信した
 今日の真鍋さんはあまりにも攻撃的すぎる
 きっと受験のプレッシャーにストレスも限界なのだろう
 そういうことにしとこう

恵「ところで真鍋さん、ちゃんとN女子大の赤本は用意してるの?
  まぁ、真鍋さんに限って用意してないなんてことは無いと思うけど」

和「いえ、そんなもの用意はしてませんけど」

恵「えっ? なんだったら私が去年使ってたやつあげようか?」

和「必要ありませんが」

恵「いやいや、真鍋さんだって過去問の有用性くらいはわかってるでしょ?
  それともそんなものは必要ないくらいに自信があるとか?」

恵「駄目よ! そんな油断が一番危険なんだから。過信はしちゃいけないわ!」

恵「それに、そんなことで大学落ちちゃったらどうするの!?
  せっかくまた貴女と組んでN女子大にも曽我部真鍋旋風を起こそうって思ってたのに!」



143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 03:22:19.75 ID:oCXVBfnX0

恵「本当に高校時代の私は満たされていたわ」

恵「それは真鍋さん、貴女がいたからなのよ」

恵「正直な話、貴女のいない学園生活は退屈極まるわ」

恵「だから、貴女がN女子大を受けるって聞いて本当に嬉しかったの」

恵「また、私たちの手でこの大学をより高きに導きましょう!」

和「私、違う大学受けるんですけど」

恵「ええっ!? これだけ私が長々と喋ったのにオチがそれ!?」

和「国立の大学を受けようかと」

恵「卒業式のときあれだけN女子大でまた一緒に暴れましょうって言ったのに!?」

和(そんなこと言ったかしら……)

恵「そっか~、真鍋さん違う大学に行っちゃうのね……」

和「まぁ、私も自分自身の夢や希望があるので」



145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 03:26:05.47 ID:oCXVBfnX0

恵「ところで、参考までに聞きたいんだけど」

和「はい」

恵「秋山さんはどの大学を受けるの?」

和「……」

恵「真鍋さん?」

和「N女子大」ボソッ

恵「イヤッッホォォォオオォオウ!!!!!!」

恵「マジで!? いやマジで!?」

恵「ヤッバwwwww メガネなんかと電話してる場合ちがうwwwwww」

恵「んじゃwwwwwwww」ピッ

  ツーッ ツーッ

和「……」


 数日後、そんな時期でもないのに唐突に真鍋さんから大量の焼き海苔が送られてきた

 もちろん私も負けじとマラカスを1ダースほど真鍋さんの家へ送りつけてやった

 おしまい




146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 03:26:40.23 ID:4b0JUdiE0

しかしめぐみんタフだな



148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 03:33:42.09 ID:tjGIh54v0

おつおつ



150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 03:43:47.94 ID:1KjhRGeE0

Z



151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 03:47:35.64 ID:4b0JUdiE0

小津



152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 03:48:07.54 ID:DULM3+Vg0

おもしろかった乙



153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 03:55:12.60 ID:K3v0mLNn0

おつかれちゃん



154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 03:58:29.77 ID:1x8jcUalO

乙である



155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 04:17:40.54 ID:d8RALzna0

まさかのジッタリン・ジンにふいたwwww
乙です



156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 04:56:40.03 ID:geFTezGV0





157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 04:56:52.38 ID:DfzPVCkg0





158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 05:38:11.17 ID:CUBJ9ng+O





159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 05:58:45.39 ID:Z18078i60

俺得良作乙
保存しとくわ



160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 06:00:36.91 ID:vgmj1Zw70





161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/01(土) 06:07:25.35 ID:AY7+sGB9O


久しぶりにけいおん思い出したわ






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恵「ふたりは!」和「生徒会!」
[ 2011/10/02 12:39 ] 非日常系 | | CM(1)

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タイトル:
NO:5718 [ 2012/03/02 02:48 ] [ 編集 ]

今までにないssで楽しめた
おつです

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