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けいおん!の真鍋和ちゃんは卒業旅行どこ行くのかなかわいい#2 【日常系】


けいおん!の真鍋和ちゃんは卒業旅行どこ行くのかなかわいい より
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1317378420/l50

けいおん!の真鍋和ちゃんは過去スレ可愛い




640 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 20:02:50.65 ID:RF6dSSF40

素敵な唯和が投下されてたのど、SSに10レスのどお借りします



644 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 20:07:30.08 ID:RF6dSSF40

「唯、この道で合ってる?」

「ちゃんと合ってるよ、のどかちゃん」

 唯にライブ観賞を誘われたのは今から一ヶ月前のことだ。
 私は『騒がしいのは苦手なんだけど』と言って乗り気ではなかったけれど。
 唯は『のどかちゃんが想像してるのとは違うよ』と言ってチケットを渡してきた。

 電車を降り、バスに乗り、会場最寄の停留所で降りる。
 唯は道を調べてきたそうだけど、若干迷い気味だ。

「アコースティックギター、ね。軽音部とはあんまり関係ないみたいだけど」

「うん、『弾き語り』ってやつ。この女の人すごく上手なんだよ」

 そう言って唯はパンフレットを見せてきたけれど、あまり興味は持たなかった。
 私は人並みに音楽を聴くものの、
 いわゆる『TV的なアーティスト』以外はほとんど知らない。

「唯が言うならそうなんでしょうね」

 唯は「そうだよ」と軽く言って先を進む。

 時刻は午後五時過ぎ、開演の時間まであと三十分。会場はすでに開いているはずだ。
 空は藍色がかって、街灯やコンビニの明かりが映えている。
 歩道を歩く人たちを見つめながら、『この人たちも同じ会場かしら』と思いつつ先を急いだ。





645 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 20:11:43.54 ID:RF6dSSF40

――――――――――――――――

 目的の場所は一面ガラス張りのホールだった。
 楕円形の建物はライトアップされ、夜の街ではひと際目を引く。

「着いたよ、のどかちゃん」

「なんか私たち、場違いじゃない?」

 こじんまりとした場所を想像していただけに、少々驚いた。
 唯の服装を見て、自分の服装に目を移す。
 どこからどうみてもカジュアルだ。
 このままファミレスにでも行ったほうがいいと思えてくる。

「ここって演劇とかオペラもやるんじゃないかしら?」

「そうだよ。のどかちゃん、あれ見て」

 唯が指し示した先はホール前の広場、そこには親子連れ、女子大生であろう人たち、
 そのほかにも老若男女、年齢性別はバラバラだ。

「いろんな人が来てるのね」

「でしょ、だから私たちも場違いじゃないよね。うん」

 唯はそう言うものの、『浮いてなくてよかった』という表情は隠しきれないようだ。



647 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 20:16:53.67 ID:RF6dSSF40

 建物に入ってからも少し迷いつつ、
 係員にチケットを渡し、なんとかメインホールに入場出来た。

 正面には広いステージ、座席はすり鉢状の配置で見晴らしがよさそうだ。
 チケットの表示を確認し、座席の場所を探し当てる。
 ほぼ中央の座席、いわゆる特等席だろう。

 椅子に座り、「ふう」と一息入れる。

「のどかちゃん、今のはおばちゃんみたいだよ」

「そうね、唯が迷わなければもっと早く座れてたかもね」と、少し意地の悪い返答をした。

「むむ、方向音痴はのどかちゃんの専売特許だと思ってたのに」

 私の返答にも唯の返答にも、悪気なんて一切なかった。
 遠慮をしないという意味ではなく、お互いの距離感をわかっているからだ。
 私たちの間には『こんなこと言ったら嫌われるんじゃないか』という認識はない。



650 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 20:22:47.88 ID:RF6dSSF40

「そろそろだね、のどかちゃん」

 座席もほとんど埋まり、係員の人たちも手持ち無沙汰になっているようだ。

 携帯の電源をお切りください、非常口はこちらです、その他諸々の説明がされる。
 しばらくのち照明が落とされ、会場から光が消えた。

 ここから先は私語厳禁、大きな声はもちろん囁きさえ禁止といった空気だ。

 暗がりの中、ステージ上を黒服の男性が動き回っている。
 ギターとピアノのセッティングを終え、静かに舞台袖へ姿を消した。

 微かに照明が灯され、ドライアイスの煙幕を淡いピンクに染めている。
 白いワンピースを着た女性と赤いドレスを着た女性が配置についた。



658 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 20:27:59.00 ID:RF6dSSF40

――――――――――――――――

 ライブ自体は順調に進み、演奏と拍手という流れを数回繰り返した。
 白いワンピースの女性がギターを弾き、歌う。
 赤いドレスの女性がピアノを弾き、合わせる。

 このライブの主役は白い女性で、赤い女性がサポートメンバー。
 合間のMCで感じたのは、白い女性は赤い女性を大切に思っているということだ。
 途中、『すごく助けてもらってるんだよ、ありがとう』なんて言うものだから、
 聞いているこちらが恥ずかしくなったぐらいだ。

 興味が無かったにもかかわらず、いつの間にか二人の演奏に聴き入っていた。
 それは唯も同様らしく、落ち着いて座っている様子からうかがえる。



662 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 20:32:48.49 ID:RF6dSSF40

 途中、聞き覚えのあるような曲が演奏された。
 昔テレビで聞いたことがある曲だ。
 おそらくはアニメの曲で、唯と一緒に聞いていたのかもしれない。

 ノリのいい曲で、観客席では手拍子が叩かれている。
 唯は早々に参加し、私も遅れて手拍子を重ねた。

 唯に『この曲なんだったかしら?』と聞いてみたいけれど、
 あいにく今は私語厳禁だ。

 顔はよく見えないけれど、きっと楽しんでいるんだろう。
 もどかしいと思いつつ、私は唯と同じリズムを刻んだ。



663 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 20:37:09.06 ID:RF6dSSF40

――――――――――――――――

 ライブも終盤を迎え、最後であろう曲が演奏される。
 ギターの音色とピアノの旋律、そしてボーカル。
 これらが上手く調和していて、私たちを魅了した。

 演奏のあとも拍手は鳴り止まない。
 二人が舞台袖に消え、照明が落とされてからもそれは続いた。

 私はもういいだろうと思い手を休めたが、まだ拍手は続いている。
 その一方、唯は拍手を続けている。
 周りの人たちも同様だ。

 いくらなんでも続け過ぎではないだろうか。
 でも、その疑問はすぐに払拭された。
 再び照明が灯され、二人が姿を現す。
 なるほど、これはアンコールを希望する拍手だったのだ。



667 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 20:43:38.69 ID:RF6dSSF40

 アンコールを聴いている最中、私の右手に暖かいものが重ねられる。
 すぐに唯の左手だとわかった。

 なんで今頃手を重ねてくるの。
 こんなところで恥ずかしいじゃない。
 でも真っ暗だから人に見られることはないわね。
 それにしてもなんのつもり。
 まあ嫌ではないけど。
 意外と体温高いのね。

 いくつも言葉が浮かんだけれど、伝えることは出来ない。
 なぜなら今は私語厳禁だ。

 顔はよく見えないけれど、きっと微笑んでいるのだろう。
 もどかしいとは思わなかった、なぜかはわからないけど。
 とりあえず今は、『演奏を聴いている』というより『唯と同じ時間を過ごしている』と。
 そう考えながら唯の左手を意識していた。



669 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 20:50:25.68 ID:RF6dSSF40

 もうすぐ演奏が終わる。
 そのあとは手を離して拍手して、『良かったね』と私に言うのだろう。
 手を重ねたことには一切触れず、
 あっけらかんと『ごはん食べに行こう』と言うに決まっている。

 そして私はある推測をした。
 アンコールが一回きりで終わるとは限らない。
 また拍手が続いて演奏が再開されるかもしれない。

 そうしたら今度は、私のほうから唯の手を握ってみよう。
 さきほど浮かんだ言葉を伝える代わりに。

 私は目を閉じ、右手に唯の体温を感じながら、
 二回目のアンコールを期待していた。




 和「アンコール」おしまい




670 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 20:51:57.54 ID:tIV7KMPn0

おつ!



671 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 20:52:17.86 ID:DoI9KqUv0

乙乙!



672 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 20:52:38.47 ID:ZdKiKzUhO

良かった!SS乙です。



683 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/02(日) 21:34:58.49 ID:ZFsIDrf+0

SS乙





1001 名前:1001[]:Over 1000 Thread





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[ 2011/10/04 19:32 ] 日常系 | 唯和 | CM(0)

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