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澪「では歌わせて頂きます。聖母たちのララバイ」 【エロ】


http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1318104669/l50


唯「歌うフェラギター」
梓「歌フェラ専門店……ここで唯先輩が……」



管理人:エロです。閲覧にご注意下さい。





1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 05:11:09.77 ID:HhDBKFei0





6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 05:15:25.88 ID:HhDBKFei0

年配男性の陰茎を左手で握り、亀頭に口をつけて静かに歌い始める。

「さあ 眠りなさい 疲れきった 体を~~投げ出し~て」



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 05:22:33.64 ID:HhDBKFei0

歌い出しは抑揚をつけて丁寧に。
お客さんは緩みきった声を出して私の歌を感じている。
年は40代半ばといったところだろうか。

この歌が世に出た頃私は生まれてもいなかったけれど、この人にとっては思い出深い曲なんだろう。
反応を見ていればわかる。
まだ1コーラス目だというのに先端からぬるぬるとした液体が滲み出て私の唇を濡らした。

ベッドに腰を掛けているお客さんが私の歌う様をやらしい目で見下ろしている。
そんな視線に上目遣いで対抗していると相手の視線が外れた。
どうやら私の胸を見ているようだ。



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 05:29:46.85 ID:HhDBKFei0

「さわっていい?」

私が歌いながら頷くとお客さんは手を伸ばして私のおっぱいをふにふにしてきた。
服の上からとはいえ歌に集中しにくくなるんだよな。
上半身はOKだから何も言えないけど……。
等と思っている間にサビに差し掛かる。
歌い出しの前に舌を出して裏筋を一直線に舐め上げると
「おふぅ」という声と共にお腹がひくひくするのが見えた。

ここからは優しくも力強く、母性を感じさせるように歌い上げる。
慈しむように、心の痛みを拭うように。
まさに聖母(マドンナ)。
そんな思いが伝わったのか、お客さんは全身の力を抜いて私の歌フェラを享受している。
私に甘えているんだというのが分かって少し……なんだろう。
これが母性って言うのかな?
相手はおじさんなのに……変なの。



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 05:37:44.32 ID:HhDBKFei0

だけどこんな気持ちになるのも歌フェラならでは。
歌フェラを行うためにはその曲をある程度知っておかないと効果が薄れる。
だから私も歌を歌いながら情景を思い浮かべたり、
お客さんの気持ちに応えられるように努力もしている。
その甲斐あって気持ちよさそう。よかった。

そろそろサビの一番盛り上がるところだ。
さっきお客さんもこの辺りが好きだって言ってたっけ。
私は段々音程を上げていき高音を伸ばす。
うん、我ながらいい声出てる。

「小さな子供の 昔に 帰って 熱い~胸に~ 甘えて~♪」

お客さんが呻き声をあげて合図をくれた。
サビの最後の歌詞を歌い終えた私はそのまま亀頭を頬張る。
口の中で何度か跳ねて、お客さんが果てた。
精液を口に含んだままお客さんのを綺麗にした後、それをおしぼりに吐き出す。
お客さんは良かったよと言って頭を撫でてくれた。
頭を撫でられるのは好きだ。
相手が知らないおじさんでもちょっぴり嬉しくなる。
これが好きな人だったりした日には……。



10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 05:47:20.82 ID:HhDBKFei0



「お疲れ様でした」

本日の業務終了。
のど飴を舐めて夜風を受け解放感に浸りながらのんびり帰宅。
今日は何曲歌ったっけ。
1人につき最低3曲、多くて10曲近くは歌ってるから……結構歌ったな。
ちょっぴり喉がいがいがしてる。
でもこの仕事を始めてから喉が鍛えられたかも。
それに歌も沢山覚えた。
若い人にはAKBとかアニメソングが人気。
年配の人は範囲が広くて大変だけど今日はドンピシャだったな。
後はやっぱり天城越えの使い勝手がいい。
アニメソングもいいんだけどたまに恥ずかしい歌詞の曲があるんだよなあ。
今日はよかったけど。
ラーラーラララーースイートスイートプリキュア♪



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 05:55:20.68 ID:HhDBKFei0

心の中で歌い出したら携帯が鳴り出した。
律だ。

「もしもし?」

「あ、やっと出たーもっと早く出てくれよ」

「仕事中だったから」

「でさー今から飲もうぜ!」

「え、今から? もうすぐ明日なんだけど」

それよりもお仕事の後は必ず真っ直ぐ家に帰るようにしてるから断りたい。
知り合いに会いたくないんだけど……。

「たのむよー」



12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 06:06:56.66 ID:HhDBKFei0

「…………じゃあ律の家でいいよな?」

「えっマジでいいの? やったー」

「何か適当に買っていくよ」

「サンキュー待ってるわ。あーそういえばさー」

「話は飲みながらでいいだろ」

「ケチー。じゃあ早く帰ってきてねん」

私の返事を待たずに電話が切れる。
……。
律のやつ何かあったな。
分かりやすいやつ。
私はコンビニで安いお酒を買い込んで律の家に向かった。



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 06:16:58.53 ID:HhDBKFei0

お仕事後に友達と会うのは今日が初めてだ。
うがいもしたしのど飴も舐めたしシャワーだって浴びてるけど私の中の何かがそうさせる。
律には私のお仕事の事は言ってないし絶対ばれないだろうけど……気持ちの問題だろうな。
ただ、普段なら絶対断ってるところだけど律の元気そうで悲痛な声を聞いていたら断る気になれなかった。

特に何をするわけでもないはずなのに落ち着かない。
慣れない事をするからか。
律とお酒を飲むだけなのに、緊張と不安ともう一つ何かがごちゃまぜになってる。
何だか思考や立ち振る舞いまで普段の私と違う気がしてきた。
まあ自分でそう思っているだけ、なんだろうな。



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 06:28:24.55 ID:HhDBKFei0

律にも言えないお仕事か……。
元々は律の様になりたかったのに、結果としてはご覧の有様で。

大学に入りたての頃、人見知りの私は友達を作る事に苦戦していた。
中学や高校でも同じ思いをしてたっけ。
おまけに私と律の通う大学には中学高校の様なクラスというものがなかった。
授業毎に教室も違う。
学生も入れ替わる。
その学生が一年生なのか四年生なのかすら分からない。
これに比べたら中学高校の方がずっと声をかけやすかった。



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 06:40:47.41 ID:HhDBKFei0

私は萎縮しきってしまい講義を受ける時は教室の壁際に座るようになり、
回を追う毎に奥の方へ座るようになっていた。
教室の隅は気が楽だったから。
私が大学で話す相手と言ったら律と、その時々に律が連れている友達くらい。
入学当初は自分で作れた友達なんていなかった。

それに引き替え律は初対面の人と仲良くなるのが上手い。
授業毎に友達を作り、サークル活動もしていないのに先輩とも仲良くなっていた。
それを私に紹介してくれる。
私は中学、高校に続いてまたも律に頼りきっていた。

だけど紹介してくれた友達とは学部が違ったし授業も違った。
別々の大学へ行ってしまったけど
唯やムギや和がいた高校時代はつくづく恵まれていたんだと実感したっけ。
そしてそれも律がいたからこその出会いだ。
私は大学で孤独を感じると共に律にもとある感情を覚えた。
というより昔から思っていた事が再熱したと言える。

いつまでも律に頼っていちゃだめだ。
私も律みたいになるんだ。
律と対等な関係になってそれから――。

いつしか自分を律よりも下に見るようになっていた。
この時は律の欠点なんて霞んで見えたから余計に。



19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 06:54:21.78 ID:HhDBKFei0

私は律に憧れると同時に惹かれていたんだ。
それは大学に入るより前で高校の頃は既に……。
大学の事で律より劣っていると考え、
追いつけなければスタートラインに立てないと思い込んでいた私は律と対等な関係になりたくて。
私は自分を変えるため、律に近付く為に盲進した。

最初の行動は講義で隣に座っている生徒に話し掛けた事。
本当は知っていたのにテストやレポートの提出日を聞いてみたり。
それでもしどろもどろだったけど、
自分から初めて大学の人に話し掛けた事でほんの少し律に近付いた気がした。
嬉しくて気分が良かったからか、私にしてはマシな会話が出来ていたと思う。

別の授業毎に隣の席の人に話し掛けてそれを毎日続ける。
一週間後に前に話した生徒と再び会話をしていって、気が付くと話し相手が増えてきて。
私は前だけを見ていたけど逆にそれが私のダメな所を誤魔化してくれた。

講義で喋る生徒と休み時間も喋るようになり、お昼ご飯を一緒するようになった。
講義後に出掛けるようになって、メールしたり、休みの日に出掛けるようになる。
私にも繋がりが出来たんだ。



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 07:03:41.03 ID:HhDBKFei0

ただ、前だけを見ていた私は手当たり次第に交友を広げていて、
普段の私だったら気後れするような人とも知り合いになっていた。
何て言うか、イモっぽい私とは外見も性格も逆な……イケイケな感じの人とも。
盲信的に交友関係を広げていたし、律だったら……とも考えたから。

結果的に私の交友関係はさらに広がりを見せた。
そういうタイプの人は特に、目に見える繋がりを大事にする。頻繁に。
当時の私にとってそれは好都合だったし、充足感もあった。

だけど私は根本的に人付き合いが下手だ。
高校に入ってから中学の友人と中々連絡を取ろうとしなかったり、高校の友人とも……。
そうやってせっかく出来た関係を疎遠にしてしまう。
目の前の事で精一杯というか……。
律はそんな私でも向こうから構ってくれるから関係が続いているんだと思う。

そんなだったから初めに私から話し掛けた生徒とも授業が変わってからは疎遠になってしまう。
今のグループと付き合う事に精一杯で、学校で新しく交友を広める事はいつの間にかストップしていた。
その代わり私の交友の輪は学外に広がりを見せる。



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 07:13:51.12 ID:HhDBKFei0

合コン。
私にとっては怖い物として分類されていた。
けどそれを拒否し続ける事はそのグループの繋がりを蔑ろにするように思えたし、
それが原因でグループから弾かれる事を恐れた。
私が属していたグループには度々それがあったんだ。
原因は色々だったけど今まで仲良くしていた人なのに一度のいざこざでグループから外れる。
暫くして新しい人が入ってくる。
外れた人は大学で見なくなったり別のグループに入ったり。
私にはそれがとても怖かった。

だから私は自分の中にある枷を一つ外して、何度目かのお誘いに初めて応じる。
他人に話し掛けたり出来たのだって枷を一つ外したから出来た事だ。
それならこのくらいは大丈夫だろう。
加えてそうやって交友関係が増やせた事に充足もあった。
だからこれは自分の殻を破っているのかもしれない。
そうやって殻を破り、一皮剥ける事で成長しているんだ。



そう考えるとそこまで悪い気分にはならなかった。



22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 07:24:13.39 ID:HhDBKFei0

交友関係を広げる上で異性と話す事も多々ある。
そもそも当時属していたグループにも異性はいた。
律だって気兼ねなくそうしていたし。
だから私もそうする。

なんて考えていたけど合コンは気負うほどのものじゃなかった。
合コンなんて言い方するから怖かったけどただ友達の友達と遊んだだけだ。
初対面の人と話す事は以前より慣れていたし、お酒もあったし、おまけに相手から話を振ってくれる。
私はいつもの延長のつもりで楽しく会話をして新しい交友関係を拾った。

一度やってしまえば二度目はそこまで苦にならない。
初対面の人と遊ぶだけだ。
ちょっとの緊張も会って時間が経てば無くなる。

人付き合いが下手な私は自分から誘う事は無いけど相手の誘いは大体受ける。
そうして気が付いたら特定の人とよく一緒にいるようになって、私の気持ちにも変化が訪れた。



24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 07:33:47.72 ID:HhDBKFei0

私の動機は律に近付きたい、律と対等な関係になって律と結ばれたいという思いだった。
それが盲目に前を進み、必死に周りに合わせて、
毎日を精一杯こなしていたらいつの間にか目的を見失っていた。

ロケット鉛筆の様な交友関係を続けて、
今の芯が中々変わらないと思ったら気持ちが目の前のひとに向けられている。
そしてその人から気持ちを打ち明けられた時、私は幸福を覚えた。

私はその人に少しの猶予を貰い自室で一人必死に考えた。
律の事は好きか嫌いかで言われたら好きだ。
だけど気持ちは通じ合っていない。
告白してくれたひとは……好きだ。
気持ちも通じ合っている。
律とは疎遠とまではいかないけど連絡はたまに取る程度。
こんなに大事な場面ですら私の交友関係の下手さが表れていた。

そして出た結論は告白してくれたひとと付き合う事。
今にして思えばそれすら秤に掛けていたのかも。
付き合うという事が私を律と対等かそれ以上にしてくれると思い込み、
それが私を後押しした……なんて。

私は初めて人と付き合う事になる。



27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 07:44:15.32 ID:HhDBKFei0

付き合ってからは幾度となく自分の枷を外す事になった。
例えば手を繋ぐ事だったり、キスをする事だったり、体を重ねる事だったり。
それらが壁となって私を悩ませる度にひととの繋がりを過剰に意識して、断った時の最悪のケースを考える。
最悪のケースが私の根幹に根付いた時点で勝敗は決していた。
後は自分の都合のいいように私を納得させる。
そうして出た答えは自分の枷を外し殻を破るのに十分なものへと昇華していた。
それは自分を成長させると。



そう考えるとそこまで悪い気分にはならなかった。



と、当時の私は錯覚していた。



28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 07:56:16.28 ID:HhDBKFei0

一度やってしまえば二度目はそこまで苦にならない。
慣れは私にとってありがたいものだった。
新しい事に対して私は臆病だったから、新しい事に慣れてしまいたいといつも思っていたんだ。

私は繋がりが無くならないように色んな事の枷を外していく。
そしてそれに慣れていく。
出来る限りの事をしたつもりだった。
だけど、暫くして繋がりは断たれる。

私が懇願して必死に取り繕うも相手の気持ちは変わらない。
繋がりが断たれる場面を間近で見て来たけど自分が捨てられるのは初めてだった。
全てが終わり路頭に迷った気分。
それは心に深く突き刺さり、私はより一層繋がりを意識し恐れるようになった。



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 08:08:58.49 ID:HhDBKFei0

ロケット鉛筆の芯を一つ前のものに戻して、それをきちんと尖らせる。
そうしないと繋がりが断たれてしまうから。
私は以前のグループに戻って、再び新しい繋がりを求めた。
恋愛の溝は恋愛でしか埋められない。
そうとしか考えられず、一度断たれた繋がりを別の人で埋めようとする。
一度繋がりを絶たれてからというもの、
メールやら電話やらそういう細かい事にも気が向くようになった。
そのおかげか二人目の恋人も作る事が出来た。



枷を外し殻を破る。
そう考えるとそこまで悪い気分にはならなかった。
一度やってしまえば二度目はそこまで苦にならない。

枷を外し殻を破る。
そう考えるとそこまで悪い気分にはならなかった。
一度やってしまえば二度目はそこまで苦にならない。



目先ばかり見ていた私は前が見えなくなっていた。



31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 08:20:06.85 ID:HhDBKFei0

コロッと。
何人目かの恋人は今の私が働いているようなお店を経営していた。
最初はその事を隠して私と付き合っていたけど暫くして打ち明けてくれて、
私はそれに対して焦りながらも秘密を打ち明けてくれた事の嬉しさやら繋がりの事を考えてその場を取り繕っていた。

その人に強制されたわけじゃない。
私の曇った目で見つけた人は悪い人ではなかったと思うし、
偶々お店がピンチで、そこに至るまでの私はいくつもの殻を破っていたし……。
結局の所は繋がりに毒されていた私がそれを大事にするあまり迷走してしまったのかもしれない。
オナクラだし、見てるだけでいいんだしと自分を納得させて、相手の為に自ら申し出た。
実際見てるだけでよかったし触れられもしなくて思ったよりはマシだったけど。
それでも一回目は私の心に影を落す。
自分のこれからを考えると不安が押し寄せてきた。

が、私の根幹になってしまったアレからくる理論武装と、
二度目三度目とこなすうちに和らぐ痛みは私を安心させる。
前を見て苦しくなっていたはずの心は目先の出来事に追われてしまう。

慣れて来た頃にはこの経験すらも自分を成長させたと思うように……はならなかった。



33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 08:29:30.75 ID:HhDBKFei0

この仕事をすると決めたあの時、私の頭は一つの考えに支配されていて答えは最初から出ていた。
だから後は弱々しく否定する自分を適当な言葉で納得させていくわけだけど。
そこには相手の感情を鑑みたり、前を向いている自分がいなかった。

今さら仕事自体への後悔はない。
私が後悔しているのはあの時の判断を決定づけた、自分で作った縛りと弱さ。
そもそもそれ以前から私は観念に縛られていた。
その観念から下される決断に引け目を感じつつも、私の弱さが意固地になって理論で保管する。
本来の目的なんて途中から感情ごと忘れてしまっていて。



振り返れば私の辿った道にあるのは抜け殻でも脱皮の後でもなく、身が削れて落ちていた。



34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 08:40:20.73 ID:HhDBKFei0

それに気付いたけど少し遅かった。
あれからいくつかの関係をおっかなびっくり無くして。
と言っても元の何もしなかった時の私に戻れば自然と元に戻る。

当時の恋人とも別れたけど仕事だけはグレードアップしてしまった。
見てるだけの仕事から、今では上半身を触られて自分からも奉仕するように。
その分の見返りは確かに増えた。
身を削ったのかは分からないけど、服を脱がないなら、
上半身くらいならとその都度自分を納得させて慣れていったんだ。

この先私は何を切り売りして、それはいつまでもつのだろうか。



なんて考えていると律の住むマンションの前にやってきた。



35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 08:52:15.74 ID:HhDBKFei0

2、0、1、呼、と押すとインターホンが鳴り、
カメラ越しに私を確認すると挨拶も無しにオートロックが解除される。
律は1人暮らしをしている。私もだけど。
ここにくるのもすっかり慣れたな。
階段を上がると律が玄関を開けて待っていた。

「おーう」

「買って来たぞ」

「サンキュー」

いつもどおり。
仕事帰りだろうが私はいつもどおりのはずだ。
余計な事を考えながら律の家におじゃまする。



37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 09:04:16.99 ID:HhDBKFei0

律にお酒を渡し手洗いうがいを念入りにして一人暮らしサイズのリビングへ。
お手製と思われるおつまみとおかずがテーブルに並んでいる。
グラスは用意されていなかった。

「乾ぱぁい!」

「乾杯」

律が缶チューハイを一気に飲み干す。
対抗したわけじゃないけど私もそれなりの勢いで続いた。

「おおっ、いい飲みっぷりじゃんすか澪さん!」

「たまにはな」

テレビをBGM代わりにしながらまずは何も考えずに飲んだ。
世間話に花を咲かせつつ缶を煽る。
律の本題はもう少し後になりそう。



39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 09:13:23.53 ID:HhDBKFei0

始まってから一時間くらい経って私が三杯目、律が四杯目に差し掛かる頃。

「そろそろ本題に入らせてもらおうかな」

「うん」

「実は私な、ふ……ふ……」

「ふられた?」

「ふら――おいいいいいい!!」

予想はしてたというかこのくらいしか思いつかなかった。
何故か勿体ぶっていた律が拗ねている。
それを軽くあしらって話の続きを催促した。



41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 09:20:52.09 ID:HhDBKFei0

「んまぁ、話せば長くなるんだが――」

大して長くない説明を聞くとバイト先の同僚に告白してフラれたとの事。
告白する、フラれる、落ち込む、ちくしょう、飲むぞ、という流れらしい。

「その人って前に言ってた人か?」

「そ。あれから私的にはいい感じになってたと思ったんだけどなぁ……はぁあぁああぁぁ」

三か月前の話を思い出して、あれからもうそんなに経ってて、こんな事になってたんだなあとしみじみ。

「――って感じで絶対いけるって思って……ねえ澪聞いてる?」

「聞いてる聞いてる。ほら飲んで飲んで」



42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 09:28:29.75 ID:HhDBKFei0

律の馴初めからグチまでを一通り聞き終わる頃、私達は大分酔いが回ってきていた。
これは間違いなく二日酔いコースだろう。
明日は二人してここで寝転がって、無性にラーメンが食べたくなるんだろうな。
何だかんだ言って私と律の関係は大した変化を見せず、今もこうして続いている。
私達の見た目とか中身は割と変わったのかもしれないけど。
律は……綺麗になった。
人当たりもいいし、憧れていたし。
そんな私にとって手の届かなかった存在の律をいとも簡単に振るなんて……許せない。
そいつは律の事何にもわかってない。

「でしょう!?」

「はい? 澪も出来上がってんなーあはは」



44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 09:39:17.41 ID:HhDBKFei0

「律を振るなんて馬鹿な奴だよ」

「おおーさっすが澪、わかってるぅ!」

「当たり前だろ、それにこんな美人をもったいない」

「へっ!? おいおい照れるぜー」

ここへ来るまでに色々思い返していたからか、あの頃の気持ちがよみがえる。
お酒の後押しもあって普段言わないような事まで口を衝く。
そうしているとだんだんムカムカしてきた。

「律を振るとか……何なんだよもう!」

「澪しゃんキてるねーあっはっは」

「律は美人だし明るいし気さくだし、
 昔からクラスの中心人物だったし、なんか輝いてるのにそれを……」

「ちょ、盛り過ぎじゃね?」



45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 09:50:34.71 ID:HhDBKFei0

「律のおかげですっごく楽しかったのに、欲しかったのにそれを……
 よし、そいつに文句言いに行こう!」

「おいおいまじかよ」

「……うそ」

「ですよねー」

そんな事をして万が一にでもよりを戻されたら何だか嫌だ。
……なんて、本気で文句を言いに行く勢いだった。

「いやーまさか澪がそこまで私の事を思ってくれてるなんてっ」

おどけて言う律を見ていたら胸がくるしくなってきた。

「律はいつも元気でヘラヘラしてて……」

「ヘラヘラって何だよっ」

「こっちまで明るくなれるのに……それがこんなに辛そうにしてる」

「っ……いやー飲んでたらもう吹っ切れ――」

「嘘つけ。何年一緒にいると思ってるんだ」



47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 10:00:41.41 ID:HhDBKFei0

律が言葉を詰まらせてぷるぷるし始めた。
ははは、図星だ。

「だあ゛っでえぇぇ……み゛お゛ぉぉぉ!」

涙を零しながら私に抱き付く律。
久々に律のマジ泣きを見た。
私は一瞬身体を引こうかとも考えたがそんな事出来るはずもなく。
何故今日出勤してしまったのかと身勝手な後悔が押し寄せる。
律に触れる事をためらう。

「ぐぞおおおお……うえええぇん……!」

ふと昔の事を思い出した。
そういえばこんな風に律が泣きじゃくった事もあったなぁ。

…………。

「よしよし」

硬直して宙に浮いていた腕から力が抜ける。
そっと律を抱きしめた。



48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 10:07:28.31 ID:HhDBKFei0

「ふぇ……」

「落ち着いたか?」

「うん」

律は鼻をすすって私から離れると
テーブルに置いていた缶チューハイに手を伸ばした。
私も自分の缶を掴んで二度目の乾杯に備える。

「今日はとことん飲むぞちくしょおおお!」

「ん」

律が天を仰ぐ。
私も負けじと缶を逆さにして飲み干すと一気に酔いが回ってきた。
二日酔いどころかトイレ通いコースになりそう。
こんな飲み方をするのは初めてかも。
頭はふらつくし律を抱きしめる前は何を喋っていたのかも思い出せない。
だけどやたら気持ちが高ぶっている。
毎度長時間うんうんうなって悩んで言い訳を見つけて自分を納得させてきたけど、
そんな事しなくても決断出来るんじゃないだろうか。
身体が熱い。



50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 10:15:32.93 ID:HhDBKFei0

「なあ律」

「んあ?」

「私実は……律の事好きやってん」

「おーマジかー」

泥酔状態でも恥ずかしさからボケてしまったけど律は色々と突っ込んでくれなかった。
まだ冗談だと思っているのか。
こんな席でこんな状態で言う私の所為だろうけど。

「ああ、マジだ。本当にマジ」

「……」

律と目が合う。
私の話をまともに聞いてくれたのか、律の目は「え、マジなの……?」と言っていた。



51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 10:23:03.33 ID:HhDBKFei0

「昔の話だけど」

「え……あっ、へ、へー……いや、いやいやいや」

きょどる律。

「あー、その、澪? ……みお?」

「……のみすぎた、きもちわるい」

「えっ!?」

「ちょっと足貸して」

私は小芝居をうって律の膝枕へ強引に頭を乗せた。

「お、おい大丈夫かよー?」



53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 10:30:26.35 ID:HhDBKFei0

枕の位置が高いと文句を言って足を伸ばしてもらった。
後頭部で律の太ももを味わっていると律と目が合う。
けれど律はすぐにそっぽを向いて缶チューハイに口をつけた。

そんな律の顔を見据えるが視線がどうにも安定しない。
小芝居で倒れ込んだつもりだったが実際かなりキてるみたいだ。
アルコールの所為で身体が汗ばんでいるし、胸は泡盛を飲み干した時の様に焼けていた。
だけどもっと飲みたい。
そういう風にしか考えられない。



54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 10:40:59.26 ID:HhDBKFei0

「おーい澪ー?」

太ももの上で頭を転がしている私を気遣ってくれている。
そんな律に甘えたくて、からかいたくて私は大きく寝返りを打ってうつ伏せになった。
律の太ももに顔を埋めている状態だ。

「ちょっ!? 何やってんだよ!」

案の定焦り出す律。
抵抗が増したのでしぶしぶ仰向けに戻る。
が、その後もしつこく寝返りを繰り返していると急に律がよそよそしくなった。

「ちょ、そろそろどいてくれ」

「えー……だめ?」

「足がしびれてきたから」

「もう少しだけ」

「ムリー」

そんなやり取りをしながら尚も頭を律へ押し付ける。

「ほら起きろって!」

律が焦り出した。
ちょうどその時後頭部にある感触が。
それは太ももの間から私のノックに応えて顔を出す。



57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 10:47:57.70 ID:HhDBKFei0

「ほらーどいたどいた!」

必死に隠そうとする律を余所に至極落ち着いている私。
私が律をいじる事はめずらしい……わけでもないけど。
こうしている時は気持ちが高揚する。
それは多分憧れの存在と対等かそれ以上の状態で触れあっているから。
私が優位だと思える時なんて滅多になかった。大学に入ってからは特に。

でもどうだろう。
私はあの頃の私じゃない。
律を目指して歩いてきた道はいつの間にか逸れていたけど。
だからと言ってただ落ちぶれただけだろうか。
曲がりなりにも律に追いつくために頑張ってきたんだ。
今はただ憧れているだけじゃないし、
律を追い越したかもしれないとさえ思える。



58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 10:57:07.44 ID:HhDBKFei0

失うものもあったけど得たものもあったはず。
歪ながらも私の育ててきたものが、私に自信をくれる。

「りつ」

慌てる律をたしなめると気まずそうな顔をこちらに向けた。

私は目を瞑って後頭部を太ももの間へ軽く押し込む。
太ももに挟まれた突起は先程より硬さを増していた。

「ん……」

それを感じて、私気付いてるよという意味を込めて喉を鳴らす。
目を開けると律が顔を赤くして押し黙っていた。
そんな律を見つめていたら自然と笑みが零れてくる。



59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 11:06:18.36 ID:HhDBKFei0

「う……いいからどけって」

「……やだ」

刺激を送り続ければ当然固く大きくなる。
律の表情を楽しみながらも、後頭部にくる歪な感触を楽しむ。
律もそうとう酔っているのか思い切った抵抗は見せない。
私は私でこの行為を止めるつもりは無く、
それはお酒の所為かもしれないし普段の私じゃない所為かもしれない。

律の表情を楽しんだ後、寝返りを打ち律のお腹に顔を向けた。
そのまま両腕を腰に回して抱き付く。
律の怒張しきっていない肉棒でほっぺを押される。
あー、ここからどうしよう。
泥酔した脳みそは今すぐ律の部屋着を引っぺがすくらいしか考えられない。
お仕事帰りとは言えこれではお粗末過ぎるか。
いやそれを言い出したらさっきから……。
等と思うもお酒の所為で考えた先から抜け落ちていく。

「律ぅ……歌ってもいいかな?」

「……はい?」

これはひどいと思いながらも私のアレをキメてしまえばイケるという変な自信が口を突いて出た。



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 11:14:44.14 ID:HhDBKFei0

「お前何言って……」

「律は歌フェラしたことある?」

「へっ? ……い、や、ないけど」

「されたことは?」

「ないよ……おい澪」

「そうか」

何故か嬉しくなった私は律を床からベッドへ座るように促した。
拒否する律を無理矢理丸め込んで何とか座らせて、私は手前の床に座る。
今日もしてきた、いつものポジション。

私は中々警戒を解かない律に懐かしい話を振った。

「『冬の日』って曲、覚えてるか?」



63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 11:22:42.61 ID:HhDBKFei0

「そりゃ覚えてるけど」

「あの歌詞を律がラブレターだと思い込んで……」

「あれはいきなりポストに入れるお前が悪いんだ」

「私は予め言っておいたじゃないか」

「でもあれはぱっと見だとラブレターに――」

「間違ってない。ラブレターっていうのは間違ってないよ」

あの詩は紛れもなく律の事を想って書いた詩だ。
つまり高校の頃には既に……って事。

「お前……マジで?」

「マジ」

「いつからなんだよ」

「忘れた」



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 11:31:25.31 ID:HhDBKFei0

律に隙が出来たのを見計らってゆったりめのハーフパンツ+ショーツをガバッとめくる。
パンツに弾かれた陰茎が勢いよく反り返った。
大きさは平均的だけど私より華奢な体躯にはちょっと似合わないかな。

ニンマリとする私と硬直する律。
律が我に返って何かを言っているがまずは一曲歌って黙らせる。

「『ふでペン~ボールペン~』」

「えっ」

まずは慣れ親しんだ歌で声出しを兼ねて。
律の反り立つマイクを握り、息を大きく吸う。

「ふでペンFUFU ふるえるFUFU はじめてキミへのGREATING CARD」

律が大げさに反応した。
泥酔してる割に感度がいい。

それに対して私はイマイチ声が出ていない。
お酒を飲み過ぎたからだろうか。

でも選曲は完璧かもしれない。
ラブレターを書く歌なんて次の曲にぴったりじゃないか。
偶然だけど、なんて素敵。



69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 11:41:12.57 ID:HhDBKFei0

「愛をこめて スラスラとね さあ書き出そう」

やっぱり肝心の声がだめだ。
喉が焼けている。
伸びも足りない。

「これからもヨロシクね 一言そえて~」

私は足りない部分を補うために愛撫を多目にする。
マイクを握る手で筋をなぞり、亀頭にかぶりつく勢いで歌に想いを乗せる。
律の反応は……

「っ……みお……ぁん」

まずまずといったところか。
強制終了されなければ何とかなるはず。
……だけど思い出した。
今日はそもそも喉を酷使した後だったんだ。
普段ならお酒を飲んだだけでこうはならない。

「がんばれふでペン ここまできたから かなり本気よ☆」



70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 11:54:19.09 ID:HhDBKFei0

それでもふでペンを歌い切ると律のそれは今日一番の固さと大きさを見せていた。

「律のってこんなだったんだな」

なんて事がスラスラと口から出てくる。
対する律は

「ふぁっ……っ……」

恥ずかしがりつつも歌フェラ特有のじれったさを感じているようで、
この行為をやめさせたいけどそれを声に出せないといった様子。
こんな声だけど気持ちは伝わっているのだろうか。

気持ち……。
忘れかけていた思いは霧がかかり言葉にできない。
あの歌を歌えば今の気持ちをはっきりとした形に出来るだろうか。



74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 12:02:49.73 ID:HhDBKFei0

律も辛そうにしている。早く楽にしてあげたい。
喉の調子からしてもこれが最後。
そして何より『冬の日』以上に私の気持ちを表している歌なんてない。

「……どんなに寒くても 僕は幸せ 白い吐息 弾ませて 駆けてく きみを見てると」

相変わらず声は思うように出ない。
律を目指して何故か行き着いたのが歌フェラだった。
なのにこの肝心な時に……
その辺のおじさんにうまく歌って、こんな時に声が出ないなんて。
胸が苦しくなる。
この気持ちも律に届いてしまうかもしれない。

だけど、それとは別に懐かしく大切な感情も湧き上がる。
この歌は今までの事を思い出させてくれた。
律と出会って、いつしか憧れを抱くようになって、律に近付こうとして出来た今の自分。
そして忘れていた律への想い。
かつてこれほど想いを乗せて歌った事があっただろうか。



75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 12:10:43.88 ID:HhDBKFei0

「切り揃えた髪が とても似合ってる」

律、私は曲がりなりにも成長出来たのかな。
律に近付けたのかな。

「でも前髪を下した きみの姿も見てみたい」

改めて歌ってみると当時の私の想いを全て詰め込んである事が分かる。
あの頃、もう少しで律に気付いてもらえたのかな。
そしたら未来は違ったものになっていたのかも。

そういえばいつの間にか前髪は下しっぱなしにするようになったな。
いつからだっけ。
わかんないや。



78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 12:22:21.21 ID:HhDBKFei0

「胸が痛むことも増えた気がするけど でもその分きみのこと 想ってるって気づいたよ やっぱりね」

最後の大サビに入る。
いつしか律の鈴口からはぬめりのある液体が染み出していた。
しっかり竿を握っていないと暴れ出してしまう。
息継ぎの最中も舌を這わせて、指を絡め、律を見据えて、今までの全てを出し尽くす。
不意に頭の上に優しい感触が乗った。
意図があるのか無意識なのかわからないけれど、
私を撫でてくれる度に胸が切なくなっていく。
疲れ切った声に自分でも処理しきれない想いを乗せて。
どんなに声が掠れても、せめて胸の苦しみで声が震えないように。

「舞う雪 踊った気持ちみたい なんか うれしいね……」

やっとの思いで歌い切る。
律は私の歌い終わりに合わせて達した。

こんな歌フェラでよく成功したなぁ。
声も酷ければ想いもぐちゃぐちゃ。
歌い終わったというのに胸のつっかえがとれない。
律はどう感じたんだろう。

私は先端に口をつけて最後まで吸い出す。
律の味はしょっぱかった。



79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 12:27:29.64 ID:HhDBKFei0



翌日は最悪だった。
朝起きるとすぐに気分が悪くなってトイレに直行。
午前中は私と律でトイレを交替で使うだけだった。

そもそもあの後いつ寝たのか記憶自体も曖昧だ。
結局私も律もその事に触れなかった。



81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 12:34:30.95 ID:HhDBKFei0



あれから日にちが経って何事もなかったかのように日常を過ごしている。
時間が過ぎれば過ぎる程記憶は曖昧になるし、そもそもがあの泥酔状態だ。
そうも考えたけど。

目立った変化はないけれど律との関係は以前とは決定的に違う。
接し方が変わった訳じゃない。
私と律の間でしか分からない様な僅かな違和感がしこりになって残る。

私はまたしても余計な身切りをしたのか、それとも殻を破ったのか。
外してはいけない枷を外してしまったのか、
私の判断(と言っても泥酔状態だったけど)にまた後悔する日がくるのか。



83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 12:41:52.59 ID:HhDBKFei0

ただ律は抵抗しなかった。
嫌ならもっと抵抗しただろうし、事後でも律の性格からして駄目なら駄目ときっぱり言うはずだ。
それがないという事は曲がりなりにも律との関係は進歩したのでは……なんて。
結局私は律を押し倒す時にもあれこれと理由をつけて、今だって心が望む方へと解釈する。

単なる理論武装に過ぎないと分かっているけど、それを見つけた時点で嫌な気持ちが和らぐんだ。
前向きなのか自分を騙すのが上手いのか。

私は自分を納得させる。
とにかく律との関係は良くなるかもしれないんだ。



そう考えるとそこまで悪い気分にはならなかった。



86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/10/09(日) 12:50:53.14 ID:HhDBKFei0

それに

一度やってしまえば二度目はそこまで苦にならない。

……なんて、相変わらず目先しか見えていないみたいだ。



等と考えているうちに律のマンションについた。
お酒も買ったし、おつまみはあっちが用意してくれているだろう。
ああ、早く転がり込んで乾杯したい。



お仕事の後の一杯はとても美味しいから。



END




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