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唯澪律紬梓「夢オチ!」#紬 【非日常系】


SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServiseより

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1300443452/

唯澪律紬梓「夢オチ!」#紬
唯澪律紬梓「夢オチ!」#律
唯澪律紬梓「夢オチ!」#澪
唯澪律紬梓「夢オチ!」#梓
唯澪律紬梓「夢オチ!」#唯




1 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/18(金) 19:17:33.06 ID:AgdeCy2DO

厨二病全開でお送りする…ほのぼのラブサスペンス…!!





2 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/18(金) 19:29:44.84 ID:AgdeCy2DO

~部室~

紬「こんにちはぁ…って誰もいないか」


紬「ふぁ…」


紬「眠い…」



3 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/18(金) 19:34:00.32 ID:AgdeCy2DO

紬「ちょっとだけ…おやすみなさい」スースー


ポカポカ陽気の放課後、紬は眠りについてしまった…



エーンエーン


紬「あら?」



5 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/18(金) 19:45:49.68 ID:AgdeCy2DO

紬「え…!」

梓「ママ…」グスン

紬「梓ちゃん…?ママって…」

梓「お姉ちゃんたちは?」グスングスン

紬「えっ…とその…」

梓「エーンエーン」

紬「はわわわ…また泣いちゃった」



6 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/18(金) 19:53:25.94 ID:AgdeCy2DO

紬「(んー…どうしよどうしよ、泣き止ませなきゃ…)」オロオロ

梓「エーンエーン」

紬「(やむを得ないわ…!ごめんなさい梓ちゃん…)」

おもむろに両手を広げる紬
梓「エーンエーン」



7 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/18(金) 19:59:59.64 ID:AgdeCy2DO

むぎゅぎゅむぎゅう…

紬「よしよし泣かないでねー」ナデナデ

梓「えっ…ふぇっ…」グスングスン

紬「(私が小さい時はよくママにしてもらってたっけ…)」

梓「ママ…あったかぁ」

紬「(状況はわからないけど…とりあえず泣き止んでくれたみたい)」

梓「えへへっ」

紬「(3歳ぐらいの梓ちゃんかしら)」



8 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/18(金) 20:13:27.33 ID:AgdeCy2DO

紬は梓を溢れんばかりの母性で抱きしめた。
するとどうだろう梓は泣き止んで、しかもご機嫌だ

紬「(何が起きたかわからないけど…私は梓ちゃんの母親みたいね)」

梓「ママー、チュー」チュッ

紬「!」

梓「えへへっ」

紬「(キャーキャーキャー!!)」

紬「可愛いわぁ…」

むぎゅぎゅむぎゅう…
紬は再び梓を抱きしめるのだった



9 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/18(金) 20:27:12.81 ID:AgdeCy2DO

紬「(そういえば…私がママってことは…パパがいるのかしら)」

梓「~♪」コロコロ

紬「(もしかしてシングルマザーかしら?苦労したのね…私…)」

梓「~♪」

紬「うふふ、コロコロしてる」
梓「ママ、ママ」

紬「なぁに?」

梓「抱っこしてー」

紬「はぁい」ヨイショ

梓「もうすぐ帰ってくるかなぁパパ」



10 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/18(金) 20:33:24.62 ID:AgdeCy2DO

紬「もうすぐだからねー(旦那さんはいるのね…どんな人かしら)」

梓「ホント?」

紬「うん」

梓「ホントのホント?」

紬「うんうん!」

梓「やったぁ」

紬「(天使だわ…)」キュンキュン


胸の高鳴りを覚えながら紬は旦那の帰りを待つ…!
果たしてその先に待ち受けるものは…?



11 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/18(金) 22:28:54.56 ID:AgdeCy2DO

紬「梓ちゃん寝ちゃった…泣き疲れちゃったのかしら」

梓「……」スースー

紬「(ほっぺた柔らかい…)」プニプニ

紬「なんだか熱っぽい…私も寝ようかな…」プニプニ

紬「……」スースー

チャイムちゃちゃちゃー

紬「あ…」



12 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/18(金) 22:35:55.43 ID:AgdeCy2DO

唯「ただいまー!」
澪「ただいまー!」

紬「ブホォ」

唯「ママーお熱大丈夫?」
澪「かけっこ1番だったよ!」

唯「唯もー!」

紬「二人とも頑張ったわねー」

紬「(何がどうしてこうなったの…、
   唯ちゃんと澪ちゃんだったのね…梓ちゃんのお姉ちゃん)」

紬「(ということは…)」

律「ただいまー帰ったぞー」

紬「(やっぱりー!)」



15 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/18(金) 22:47:39.74 ID:AgdeCy2DO

律「どうした?腑抜けた顔して」

紬「あっはい…!お帰りなさい律ちゃん…」

律「プッ、なんだそれ」

紬「いや違うの…!お帰りなさいあなた」

律「おう」

そこに現れたのは律だった…戸惑いを胸に秘めつつ平静を装う紬だったが…

紬「(違和感ないかも、カチューシャ取った律ちゃんね…しかも体格いいし…)」

紬「じゃー、澪ちゃんも唯ちゃんも頑張ったからおいしいご飯作ってあげる!」
唯「わーい!」澪



16 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/18(金) 22:58:26.02 ID:AgdeCy2DO

律「じゃーその間に唯と澪はパパとお風呂だな」

澪「澪はママのお料理手伝いたい」

律「だーめ、ほら早く脱いだ脱いだ」

澪「やめろぉ」キャーキャー

唯「唯も唯も」

紬「(すっぽんぽん///)」

律「ムギ、熱大丈夫か?無理なら俺が作るけど」

紬「大丈夫よ、ほら、子供達待ってるから」

律「そうか、ほいじゃ」



18 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/19(土) 17:50:53.68 ID:aX18/RWDO

紬「さてと…」

唯や澪は体操服を着ていたところを見ると今日は運動会だったみたいだ。
エプロンを着ながら今日のメニューを考える新妻紬…疲れた体を癒すスタミナ料理がいいだろう

紬「今日はカレーね」

慣れた手つきで野菜を包丁で切る、子供達が食べやすいようにできるだけ小さく小さく切り刻む

紬「ご飯も炊かなきゃ…」
手際よく次々と準備を済ませてく紬、さすが3人の母親と言ったところか

紬「しゃらんらしゃらんら~♪」



19 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/19(土) 18:04:52.45 ID:aX18/RWDO

紬「(よし!完成)」

もちろん最後には愛情という名のスパイスを添えて、今日のメインは完成だ

紬「(唯ちゃん達の声が聞こえる…皆元気ね)」クスッ

紬「(こんな家族いいなぁ…)」


5人で住むには狭いかもしれないマンション…しかしそこには、暖かい家庭があった。

紬「私にも兄弟がいたら…こんなに賑やかで楽しい家庭だったのかしら…」シミジミ

梓「ママ…?」

紬「あら」



20 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/19(土) 18:11:05.25 ID:aX18/RWDO

梓「おあよ…」ゴシゴシ

紬「パパ達帰ってきたからね」ナデナデ

梓「ほんとー!」

紬「うん、もうちょっと待とうね」

梓「だっこ…」

紬「はいはい」

紬「(うふふ、甘えん坊さんね)」



21 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/19(土) 19:27:18.30 ID:aX18/RWDO

唯「いちばーん!」ドタドタ
澪「にばーん」プリプリ

律「こらぁ、お前ら体拭け!あとパンツぐらい履け!」

紬「あらあら」

梓「わぁ、お姉ちゃん」

唯「あっちゃん、おいでおいで」

梓「はいチュー」チュッ

唯「むちゅちゅー」チュッ

紬「(いい…すごく…)」

澪「じゃあママは澪にして」グイグイ

紬「えっ…!?はぁい…じゃあ」チュッ

澪「やたぁ///」

紬「(モジモジしてる…いいわぁ…)」ポー


紬のトキメキ指数はとっくに百パーセントを越えていたのだった



23 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/19(土) 19:54:13.85 ID:aX18/RWDO

律「やれやれこのお転婆娘共は…」

パンツ一丁の旦那が出てくる

紬「ほぅ…///」

思わず目がいってしまう。そこにあるのは筋骨隆々の紛れも無い男の体であった。

紬「(逞しい…///)」ポ

律「ん、どした?」

紬「へっ!?あ…あなたもズボンぐらい履いてくださいな、もう…」


律「へいへい、夏だからいいだろー」


紬「(性格は律ちゃんぽいわね)
  唯ちゃんと澪ちゃんとご飯食べてて、梓ちゃんをお風呂にいれたいから」

律「あいよ、ごゆっくりと」



24 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/19(土) 22:35:45.23 ID:aX18/RWDO

~お風呂場~

紬「ふぅ…」

梓「ふぅ…」

紬「ママの真似したの?」

梓「うん、そうだよふぅ…」


紬「うふふ」


紬「(これは夢かな?そうよね…何より律ちゃんが男の子だし…
   しかもムキムキしてたし…)」


紬「(もう少しこのままがいいなぁ…)」


夢とわかっていた…現実とは時に残酷なもので、
夢から覚めてしまったら紬は普通の高校生である。


紬「(頑張る!)」


小さな梓を抱えながら紬は決意するのだった…



26 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/19(土) 22:52:47.64 ID:aX18/RWDO

梓「ママ?」

紬「あっ…そろそろ出ようか」

梓「はーい」

紬は梓をバスタオルで拭いて浴室を後にする

紬「(太ってなくてよかったぁ…身長と胸は大きくなったかな?)」


さようなら…高校生の私、こんにちは大人の私
胸を撫で下ろす紬であった



27 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/20(日) 15:26:07.03 ID:+BwMW5RDO

リビングでは唯と澪が画用紙に何かを描いている

紬「何描いてるの?」

唯「今日の運動会の絵だよ」カキカキ


紬「(おにぎり、そんなにおいしかったかしら)」クスッ

紬「澪ちゃんは?」

澪「唯がかけっこしてるとこと、あとパパが綱引きしてるとこー」カキカキ


紬「うんうん(澪ちゃん絵上手ね…まだ幼稚園なのに)」


律「お、ムギおかわりお願い」


紬「ビール?まだあったかしら」


律「あるある、梓は預かるからさ」ヒョイ


梓「パパァ」

律「はいパパでちゅよー」



28 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/20(日) 16:13:08.15 ID:+BwMW5RDO

紬「えーと…ビールビール…あった」

冷蔵庫には色々な種類のお酒がある…どうやら律は中々いける口なのでしょう


紬「(私も飲もうっと♪)」

現実では高校生の紬、もちろん飲酒はできない、夢の中でしかできないことに胸が高鳴る


紬「あとはカレーをよそってと…」



29 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/20(日) 16:31:52.24 ID:+BwMW5RDO

リビングに戻ると梓を膝に乗せ、食べさせてる律の姿が…!!
なんとも微笑ましい…一口ごとに「あーん」と言っている


紬「(律ちゃんもすっかり父親が板についたみたい…///)」ポ


律「お、お帰り」


梓「おかえりー」フリフリ


紬「はい、ビール。梓ちゃんおいしい?」


梓「んー…まぁまぁ?」


律「ハハハッ、梓は厳しいな」


紬「うふふ、もっと精進しまーす」


愛娘のダメ出しに、二人の頬は緩む



30 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/20(日) 16:57:49.21 ID:+BwMW5RDO

紬「(そういえば、唯ちゃんと澪ちゃんは…おねむかしら)」


先程とは打って変わり、2人は見るからに眠そうだ。
運動会の疲れだろう、筆も進んでない


律「唯も澪もおねむか」グビグビ


梓「ふぁ…」ムニャムニャ


律「梓もかー、どれそぞろ寝かしつけるかねぇ」


紬「じゃあ私も…」


律「あーいい、そんなことより冷めないうちに食いな」

紬「そう…じゃあお願いね」モグモグ


律「ほれ澪、唯、寝るのは歯磨いてからだぞ」


唯「ふぁい」
澪「はぁい」



31 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/20(日) 17:11:13.93 ID:+BwMW5RDO

~洗面所~

律「ほい梓、あーん」

梓「あーん」パクッシャコシャコ

まだ幼い梓には腕に抱えながら、歯を磨いてやる父律

唯「ねー、パパー、唯もー」グイグイ


澪「唯はもう幼稚園だろ、自分でやらなきゃ年長さんになれないよ」シャコシャコ


唯「そうなの!?じゃあ自分でやる!」シャコシャコ


律「(ナイスだ澪♪)」シャコシャコ


長女澪の助言で急いで磨く次女唯、
それをドアの木陰からこっそり見つめる母の姿があった


紬「(いいなぁ…)」ウズウズ



32 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/20(日) 17:39:15.41 ID:+BwMW5RDO

~寝室~

律「どれそいじゃあ寝ますかねぇ」


唯「えー」ブー

澪「絵本読んでよパパ」


律「わかったわかった、じゃあ桃太郎の始まり始まり~」


唯・澪・梓「わーー」キャッキャ


律「昔々あるところに…」

10分後…

律「…であるからして…」
唯「ほらっ!ボール取ってこぉい梓!」

梓「とお」タタタ

律「お前らなぁ…もう聞かないのかー」

澪「澪は聴いてるよ」キラキラ
律「澪…お前は真面目でよろしい」ヨシヨシ


唯と梓はボール遊びに夢中で、
澪は聴き入るように父親のそばいる。なんとも対象的である


紬「(写真撮りたい…)」ウズウズ



33 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/20(日) 17:53:54.89 ID:+BwMW5RDO

律「めでたしめでたし…と」パタン

澪・唯・梓「……」スースー


律「よっし…飲み直すかな」ヨイショ


3人ともなると寝かしつけるのも中々骨が折れる、
娘達を起こさぬよう、そっーとドアを開ける


紬「あっ…!あなた」

律「おう、なんだってドアの間近に」


紬「いや…なんでもないわ(ずっと覗いてたなんて言えない…)」


律「チビ達も寝たし…これから飲み直すんだ、お前も飲むか?」


紬「うんっ、飲みましょ」



35 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/20(日) 18:33:47.66 ID:+BwMW5RDO

律「あっちあっち」

紬「ベランダ?」

律「夏はいいよな外で飲めるし、ほら月も綺麗だ」


紬「綺麗…」


ベランダには小さいテーブルと椅子があった。
おそらく、私は律パパとここで幾度となく飲み明かしたのだろう
子供達が寝た田井中家は静かで、ちょっと寂しい気もする。
しかし、この夫婦だけの静寂な空間も悪くない


紬「(夜風が気持ちいい…)」

律「さて…飲みますか」

紬「あ、注いだげる」トクトク
律「ん、じゃムギも。乾杯っと」トクトク


紬「かんぱぁい」



36 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/20(日) 18:51:24.91 ID:+BwMW5RDO

律「んっんっ」グビグビ


紬「(最初は少しだけ…)」チビチビ


律「ぷはぁ、おかわりぃ」

紬「あなた早過ぎじゃない?」

律「酔い醒めちゃったからなぁ、しゃーない」


紬「もう…」トクトク


紬「(これがチューハイかぁ…炭酸ジュースみたい、これなら飲めそう)」


律「ムギ、ビール飲まないのか?夏のビールは格別だぞー」


紬「私はいいわ(苦そうだし…)」


美味しそうにビールを飲む律、いつかビールを美味しいと思える日はくるのだろうか


紬「(ちょっぴりほろ酔い)」



40 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/21(月) 11:54:55.70 ID:n6qoVXKDO

しばし夜の静寂の中、お酒を飲みながら2人の談笑が続く。

紬「今日の運動会どうだったぁ?」


律「まー、澪も唯も楽しそうだったよ。
  まあー、父兄参加の綱引きやリレーもあったし、俺もはしゃぎ過ぎたかも」ケラケラ


紬「しょおなんだぁ~…うふふっ」


律「おいおい、呂律が回ってませんぜ」


紬「頑張ったパパにはぁ…肩揉みのご褒美で~す」ニコニコ


律「プッ、頼むわ(やっぱ弱いな…)」



42 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/21(月) 12:33:01.57 ID:n6qoVXKDO

紬「(固い…)」モミモミ


律「おっ、そこそこ」


紬「(逞しいわぁ…)」ポー


紬「(やっぱり男律っちゃんは違うのね、性格は似ているけど…)」


そんな事を思いながら、マッサージを続ける…。紬は不思議な衝動に駈られる。

紬「(ハグしたい…)」


律「ん、そろそろいいや」

紬「じゃあ…最後にサービスで…」



44 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/21(月) 12:55:22.25 ID:n6qoVXKDO

紬はそう言うと…後ろから…




むぎゅぎゅむぎゅう…


紬「愛情たっぷりのハグなのでした~」ニコニコ


律「うははっ、やめろぉくすぐったい」


紬「しばらくこのままで…」ムギュギュ…


律「はいはい、5分で1000円になります」


紬「意地悪…」ムギュギュウ…

律「冗談だよ」フフッ



46 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/21(月) 15:27:06.91 ID:n6qoVXKDO

紬「~♪」


律「……」ゴクゴク


紬「飲み過ぎよ、あなた」グイ


律「これ最後だから、な」

紬「もう…」


律「ぷはっ…そろそろ俺らも寝るかな」


紬「そうね~…」


時間は夜の1時。名残惜しくもあるが、2人の時間は終わってしまうようだ。


紬「(ドキドキしたぁ…)」

酒の勢いを借りて、ちょっと大胆になってみた自分。我に帰り急に緊張してきた

紬「(ううん、いいのよ…夫婦なんだから…)」


律「急に雨かよ~…ほら入った入った」


紬「あっ…はぁい」


リビングに戻ろうとしたその時…!



48 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/21(月) 16:07:27.50 ID:n6qoVXKDO

紬「きゃんっ」ドタァ


律「千鳥足かい…大丈夫かよ」


紬「あいたたた…うん」


律「………」


紬「?」


律「ムギ…俺も酔っちゃった」


紬「え……んんっ」


キス…誰がなんと言おうとキスである…突然の出来事に紬は硬直してしまう


律「舌出せよ、ムギ」


紬「は…はい…」


言われるがままに舌を出す…そこに律の舌が侵入してくる。
お互いの舌が絡み合う音と雨音だけが聞こえる


紬「(とろけそう…)」


唯達の子供のキスとは違う。これが大人のキスというものだろうか



50 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/21(月) 18:02:15.06 ID:n6qoVXKDO

律はキスをしながら紬のパジャマのボタンをはずしていく…そして揉みしだく…!!


紬「やっ…はぁ…はぁ…」

心拍数は上がり呼吸が乱れる、紬の白い肌を紅潮し…まるで白桃のような色を帯びていく


律「ムギ……」


紬「(この流れ…間違いないわ…)」


これが…セ…セセセセ…セッ…!


紬「はぁ…律ちゃん…」チュウ


律「んっ…」チュウ


紬「(そういえば斎藤が言ってたっけ…)」


薄れゆく意識の中、紬は思い出す…



51 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/21(月) 18:16:37.41 ID:n6qoVXKDO

それは紬14歳の夏…

~回想~

執事・斎藤は庭の掃除をしていた…


斎藤『男は狼なのよ♪気をつけなさい~♪』


紬『うふふっ、なぁに?その歌』


斎藤『はっ!これはお嬢様…!お恥ずかしいところを…』


紬『いいのよ、それより男の子は狼なの?どういう意味?』


斎藤『そうですなぁ…お嬢様にはまだ早いと思われますので』


紬『もー、まだ子供扱いするの』ムー


斎藤『もうちょっとお歳を召されればわかりますよ』ニコニコ


紬『へぇ…』


斎藤『(気をつけなされお嬢様…!それを乗り越え逞しく成長されるよう…)』


紬『いいわ、楽しみにしておく』


斎藤『左様でございますか。ささ、お嬢様、そろそろ夕食の時間ですな』


紬『はぁい♪』




52 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/21(月) 19:10:54.34 ID:Si5QwueDO

斉藤wwwwwwww

夢って感覚あるっけ?



53 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県):2011/03/21(月) 20:55:02.84 ID:GtrEw9t5o

斉藤が歌ってるの想像したらシュールwwwwwwwwwwww





54 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/21(月) 22:23:53.45 ID:n6qoVXKDO

紬「(今の律ちゃんは…狼なのね…斎藤)」


野獣と化した律を目の前に、戸惑いや恐怖をすこし感じる…
しかし、体の奥から沸き上がる快楽に逆らえない


紬「(もう…ダメかも…)」

律「下脱がすぞ」


紬「えっ…!」


律「ほう…今日はピンクか」


紬「ああ…あのっ///」


律「今日のムギはなんだか初々しいな」


紬「そう…?(もう律ちゃんに…全て委ねます…!)」


狼の攻撃は止む気配はなさそうだ…

律の指先が紬の下半身に触れようとした時…!


Pi Pi Pi


紬「(あら…?携帯…)」



55 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/21(月) 22:52:14.48 ID:n6qoVXKDO

紬「はっ…!」ガバッ


紬「(やっぱり夢よね…いいところだったのに…)」グヌヌ…


この夢が続けば、まだ幸せな気分になれただろう。
目が覚めた後に残る虚無感はなんだろう…


紬「(皆まだかなぁ…寂しくなっちゃった…)」


1時間は過ぎただろうか…軽音部のメンバーはまだ来ない


紬「(皆可愛かったなぁ、律ちゃんはかっこよかった…)」



56 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/21(月) 23:07:44.11 ID:n6qoVXKDO

律「おーす!」ドガァンガラガラ


唯「あぁ!ムギちゃんいたよ~」


澪「ムギ、心配したんだぞ」


梓「何かあったですか?」

紬「みんな…!」キラキラ


律「ムギー、どこでサボってたんだー?んー?」


紬「え…授業終わったから普通に部室で待ってたんだけど…」


澪「そうだったのか、今日は6時間目まであったんだぞ」


唯「ムギちゃん…寂しかったでしょ?よしよし」ムギムギュギュウ


紬「あらあら唯ちゃん(こんなに大きくなって…)」ジーン



57 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/21(月) 23:30:29.18 ID:n6qoVXKDO

唯「あずにゃんもおいで。ムギちゃん慰めてあげよう」チョイチョイ


梓「ふぇっ!?わかりましたよ…ムギ先輩のためですからね」ムギュギュウ


唯「あずにゃん今日は素直だねー」ニコニコ


紬「(澪ちゃん、梓ちゃんもすっかり高校生ね)」ジーン


紬「(律ちゃんは狼からいつもの律ちゃんに)」クスッ


律「あー、お楽しみ中悪いが、紬君には罰としてお茶を入れてもらおうか」ゴホン

澪「何言ってんだ。いつものことだろう」


紬「はぁい、ちょっと待っててね」タタタ


紬「(皆がすぐに来てくれてよかった、もう寂しくない…)」


紬「いつか、今日の夢の続きが見れますように…」



58 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/21(月) 23:34:58.92 ID:n6qoVXKDO

取り敢えず一段落
斎藤の回想シーンは本当に必要だったのかどうか今もわからない




59 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県):2011/03/22(火) 00:18:31.80 ID:HbqanmKOo


途中で目が覚めてしまったのはちょっと惜しい気がしたww

>斎藤の回想シーン
個人的には笑わせてもらったので好きだ





160 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/05/07(土) 18:26:11.57 ID:SQVRX+TDO

紬「あふ…」


大きく欠伸をする紬。
作曲にかまけて、気付いたらもう日付は変わっていた。


紬「もうちょっとなんだけどな…」


明日は休日だから徹夜でもいいか、しかし、眠気に勝てそうにない。


紬「むぎゅ…」


机に突っ伏していると、部屋のドアが小さくノックされる。
執事の斎藤が見回りに来たようだ。


斎藤「失礼致します…」


紬「むぎゅぎゅ…?」


斎藤「お嬢様、お疲れのようですな」


紬「むむぎゅ…」


斎藤「おやすみなさいませ」


掛け布団を紬にかけると、起こさぬように静かに退室した。


紬「…」スースー



161 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/05/07(土) 18:27:48.44 ID:SQVRX+TDO

紬「うぅ…ん?」


しばらく眠りについた後、目を覚ました紬。


紬「あ…」


見馴れない風景。しかし、どこか懐かしい気がする。

唯「ぷう…」


紬「(わぁ)」


自分のお尻を枕に寝ている唯を見て、思わず顔がほころぶ。


紬「(澪ちゃんも、梓ちゃんも…律っちゃんもいる)」


間違いない、夢の時の家族だ。


唯「ママ…?」


紬「あぁ…起きちゃった?ごめんね」


唯「ううん、いいよ」


唯が目を覚ましてしまったようだ。


紬「ほら唯ちゃん、おいで」


唯「うん…」


むぎゅぎゅむぎゅう…
寝相が悪いのか、布団から飛び出してしまっていた唯を抱きしめてやる。


唯「ママ、あったかぁ…」

紬「ふふっ、唯ちゃんもね」


紬「(可愛いよぉ…)」


悶える紬をよそに唯は心地よさそうに眠りについた。

紬「(けれど、夢なのよね…)」


夢なのは最初からわかっている。覚めた後、喪失感があるのもわかっている。

どうか前回よりは長く夢が続くように紬は唯を抱きしめながら思うのだった。



164 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/05/11(水) 07:35:50.89 ID:mFEDvZ/DO

時刻はAM7:00
ちょっと早いけど、皆の朝ごはんを作ろう。
唯を起こさぬようにそっと離れようとすると…


唯「ママ」パチクリ


紬「あ…起きちゃった?ママ、朝ごはん作らなきゃだから」


唯「いやー」ムムギュ


紬「あらあら…もう」


甘え足りないのか、自分の胸にしがみついて離れようとしない。


紬「じゃあ…唯ちゃんもお手伝いしてくれる?」


唯「うん!いいよ」


抱き着いている唯をそのまま抱っこして、キッチンに向かう。
重くはなく歳の割には軽い気がした。


唯「ママ力持ちー」


紬「ねー」


毎日、キーボードを担いで登校していた紬には余裕のよっちゃん♪


紬「(寒…)」プルプル


季節は冬なのだろうか、布団から出ると寒さで奮える。


唯「今日はね、大晦日だよ」


紬「そうなのー」


通りで寒いわけだ。カレンダーを見ると12月のページであった。


唯「皆でじいじのお家に行くんだー♪」


紬「(じいじ…まさかうちのパパ…)」


唯「楽しみだね、ねっ」


紬「うん、そうね」


10年後の父親と会うなんてなんだか緊張する。
斎藤は元気だろうか、自分の部屋はどうなっているのか、
10年の月日でどのぐらいの変化があるだろう



165 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/05/11(水) 07:36:32.59 ID:mFEDvZ/DO

紬「唯ちゃんー、卵」


唯「ほいっほいっ」


キッチンを忙しなく走る我が子を見て紬は微笑む。


唯「お待たせしましたー」

紬「はい、ありがとー」


小さな助手のおかげで朝食の準備も捗る。

小さな手で卵を手渡され、慣れた手つきで卵を割ると、唯は目を輝かせる。


唯「すごっ」


紬「ふふっ、唯ちゃんもやってみて」


唯「えと…えいっ」


紬「わぁ、上手ね」


唯「えへへ」


こやつ、なかなか器用である。
この器用さがあれ程までにギターが上達した秘密なのだろうか。


唯「混ぜますよーママ」


紬「はいはーい」


的確にツボをスナイポしてくる唯。
眠気なぞとうに吹っ飛んだ。朝食の準備をこんなにも楽しくできるなんて


唯「ほっほっ」


紬「(この掛け声は…どこで覚えたんだろ)」クスクス


紬「あら?」


脚に小さな感触。
この感触…まるでマシュマロのよう…。末っ子の梓が来たみたいだ。


梓「ぷぁ…」


唯「梓、おはよー」


梓「お姉ちゃんおはよ…」


むぎゅぎゅむぎゅう…
唯は梓を抱きしめる。


紬「(学校の時の唯ちゃんね)」


幼くなったとしても2人の間には愛を感じた。
ちょっと嫉妬しちゃう



168 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/05/14(土) 02:16:22.53 ID:Zro2hYhDO

唯澪律紬梓「いただきまーす」


澪「ふぁ…」ムシャムシャ


唯「んまーい」モシャモシャ


律「今日はムギの実家行かなきゃだな」パクパク


紬「ええ…、そうね」モグモグ


律「お義父さん、お義母さん、元気にしてっかな」


紬「うーん、まぁ元気なんじゃない?」


律「夏場に会ったきりだもんな」


夫婦で今日の予定を話し合う。
以前の夢では季節は夏だった、今は冬でどうやら今日は年末の挨拶に行くらしい。


紬「あなたの実家には行かないの?私、行きたい」


律「ああ、年明けてからだな」


紬「そう…」


ちょっと残念だ。
普段から見ている自分の両親より、律の両親がどんな人か見てみたかったが…
おそらく年明けを迎える前には夢は覚めているだろう。



169 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/05/14(土) 02:17:31.23 ID:Zro2hYhDO

梓「ママ、ねーねー」


紬「梓ちゃん、口の周りマヨネーズだらけよ」


こういうところに幼さを感じる。それがまた可愛くもあるのだが


澪「…」コックリコックリ


紬「澪ちゃん、食べながら寝ないで…」ユサユサ


唯「…」パクパクパクパク


唯「んっ…」プウ


紬「唯ちゃん!食事中、おならしないのー」


唯「えへへ…ごめんなさい」


なかなかに母親は骨が折れる。3人ともなるとそれは忙しい。


紬「(母親って大変…まぁ、可愛いからいいんだけど)」


母親らしく子供達に躾をする。それが楽しかった。


律「ゲプ」


紬「あなた!」


律「おう…わりぃわりぃ」

どうやら旦那にも躾が必要らしい。



170 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/05/28(土) 07:34:24.00 ID:mZ0Uh6sDO

紬律唯澪梓「ごちそうさまでしたー」


律「さてさて…食後の一服かな」


唯「皆、おきがえだよ!」

澪「うむ、そうだな」


梓「はぁい」


各々、出掛ける準備を始める。自分も準備をしたいが食器を洗ってからだ。


紬「(皆、流しに持ってきてくれたのね…)」


我が子に感心しながら、洗い物をすませようとすると…


紬「うっ…おぇっ…」


急に吐き気を催す紬。


紬「はぁっ…はぁ…」


なんでだろうか、体調は悪くないはずなのに…


律「おい…ムギ大丈夫か?」


紬「大丈夫じゃない…」ムギュギュ


律「甘えるんかい」


ここぞとばかりに旦那に体を預ける。


律「もう半年だもんなぁ」

紬「むぎゅ?」


律「赤ちゃんだよ」


紬「え…!あっ…そうね…」


妊娠で悪阻からくる吐き気だったとは。
どうやら、このお腹には新たな命が宿っているらしい
お腹を摩ってみると確かに少しぷっくりしてるわ



176 名前:頑張ってみます:2011/06/01(水) 07:43:56.93 ID:a0Iw61GDO

律「ムギも準備しとけよ」

紬「あ、はぁい」


洗い物を済ませ、メイクをするために寝室に向かうと、3人が着替えている。


梓「マーマー」


紬「ん?」


梓「梓の髪結んでほしいの」


紬「うん、じゃあおいで」

少し短いけれど、ツインテールにしてあげる。


唯「唯も唯も」


紬「はいはい」


パチンとピンを付けてあげる、やっぱり見慣れているせいかこの髪型がしっくりくるわ


紬「澪ちゃんは…そのままでいいわね」


澪「えー嫌だよ」


紬「澪ちゃんは綺麗な髪だから…とかすだけで大丈夫」クシクシ


澪「えへへ…そうかな」


子供達の髪型を整えたら…仕上げはお母さーん。


紬「(お化粧♪)」


澪「ママの髪とかしてあげる」


紬「本当?じゃあお願い」



178 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/02(木) 07:53:35.49 ID:a8gBqs0DO

さすが長女、しっかりしているしよく手伝ってくれる。


澪「♪」


楽しそうに髪をとかす澪。その姿を見たらトキメキMemorial…


紬「お化粧終わりましたー」


澪「ママ、澪もお化粧したい」


紬「大人になってからね、教えてあげるから」


澪「うん…」


紬「(寂しそうな顔しないで…)」


自分もこの頃は母親の化粧をする姿を羨望の眼差しで見ていたものだった。


紬「じゃあ…はいっ」


澪「わあ」


紬「ちょっとだけね、澪ちゃん髪とかしてくれたから」


澪「うんっ」


軽くグロスを澪の唇に塗ってあげる。
機嫌を直してくれたようだ

律「おーいぼちぼち行くぞー」


紬「はぁい、じゃ皆行こ」

澪唯梓「はーい!」



179 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/02(木) 08:24:23.65 ID:a8gBqs0DO

~琴吹邸~


斎藤「子犬の横にはあなた~♪」


執事の斎藤は庭掃除に勤しむ。冬になり木々は枯れ葉を落としていく。


紬父「ノリノリだな、斎藤」


斎藤「はっ…!旦那様」


紬父「紬達はまだか…」


斎藤「そうですなぁ…、もうこちらには向かっていると思いますが…」


紬父「うむ」


斎藤「ふふ、早く可愛い孫娘に会いたいご様子」


紬父「ちっ…違うもん!」

斎藤「ふふふふふ、旦那様顔が真っ赤ですよ」


紬父「ぬぬぬ…、いやさ…年末の挨拶は礼儀じゃん」

斎藤「ふふふ、私も楽しみですよ。勿論、紬お嬢様と会うのも」


紬父「ゴホン、来たら知らせるように」


斎藤「かしこまりました」

斎藤「(琴吹グループの社長も、一人の父親であったか…)」


紬母「斎藤さん」


斎藤「はっ、奥様」


紬母「紬達はまだかしら?」


斎藤「到着したらお知らせいたしますよ」


紬母「そう、じゃあお願いするわね」


斎藤「(奥様も待ちきれないみたいだなぁ)」フフッ


斎藤「さて…さっさと終わらせよう」



181 名前:お腹の子は…皆さんの好きなキャラで…ww:2011/06/07(火) 08:45:13.77 ID:94ztJSvDO

紬「(渋滞…)」


出発してしばらくは賑やかだった車内は静まり返る。唯と澪は寝てしまったようだ。


梓「ママ、まだかな?」


紬「うん…もうちょっとだと思うんだけど…」


梓「梓ね、抱っこしてほしい」


紬「うん、おいで」


梓「ママのお腹にはね、あのね…赤ちゃんがいるんだよ」


紬「うん、梓ちゃんはお姉ちゃんになるのよ」


梓「ほんとに!?」キラキラ


紬「梓お姉ーちゃん」


梓「えへへっ」


渋滞で車が進まないものでストレスが溜まるが、我が子の屈託のない笑顔に癒される。


律「へへへ」


梓「あーパパー!何笑ってるんですかー」


律「なんでもないよ」


先程まで険しい表情だった旦那も、梓のお陰で顔がほころぶ。
それを見てこちらも嬉しくなって思わず笑ってしまう。


紬「うふふっ」


梓「ママもーなんで笑っているんですかー」


紬「梓ちゃん、しーっ。お姉ちゃん達寝てるから…」

梓「あっ…しーっ」


律「(空いてきたかな)」


渋滞が緩和されたようだ。車が動き出す。

次回、いよいよ琴吹邸に突撃晩御飯…!!!



183 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/10(金) 00:09:15.87 ID:qiunmraDO

景色が変わっていく。けれど、見覚えがある景色。


紬「(懐かしいなぁ…)」


はしゃぐ子供達をよそに、しばし、感傷に浸る。
高校はどうなっているのだろうか…、現在の軽音部はどんな感じなのだろうか。

律「ムギの母校てここら辺だったよな」


紬「ええ」


紬「(こっちではりっちゃんは男の子だから…)」


桜ヶ丘は女子校である、当然、夢の世界での律は他の学校だったのだろう。


律「軽音部だっけか、ムギのイメージじゃないけどなぁ」


紬「そうね…、すごい楽しかった」


律「何やってたんだ、ピアノか」


紬「うん、正確にはキーボードだけど」


律からこんな質問をされると、惚けているんじゃないかと変な気持ちになる。


律「さてさて…着きましたよ」


紬「運転お疲れ様でした」

律「あぁ」


紬「(なんかドキドキ…)」

10年後の自分の両親といよいよ対面である。


唯澪梓「着いたー!」



184 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/10(金) 00:10:16.29 ID:qiunmraDO

律「相変わらず広いな」


子供達と手を繋ぎながら歩いていく。
家の門までは若干の距離がある、するとその途中に…

斎藤「約束したじゃない、あなた約束したじゃない…」ハッ


律「久しぶり、斎藤さん」

紬「斎藤…また歌ってる」クスクス


斎藤「お…お嬢様…、若旦那…立派になられて…」フルフル


澪「こんにちは」ペコリ


斎藤「こんなに大きくなられて…」


唯「さいとー、おひげ伸びてる」


律「こら、挨拶だろう」


唯「あっ…こんにちはぁ」

斎藤「こんなに大きくなられて…」フルフル


梓「梓です、こんにちは」フリフリ


斎藤「こんなに大きくiry」フルフル


紬「斎藤、大丈夫?」クス


斎藤「はっ…立派に成長されたお子様を見たらつい…」


紬「元気で何よりね」


斎藤「紬お嬢様もお変わりなく…」


執事は歳のせいか涙もろくなっているようだ。
庭掃除の時に歌う癖は10年前と変わってはいなかったが


律「お義父さん達は?」


斎藤「はい、少々お待ちを…」



185 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/10(金) 00:11:12.57 ID:qiunmraDO

斎藤は懐からドラを取り出した。


紬「えっ…」


斎藤「紬お嬢様御一行のおなりー!!」ジャーンジャーン


ドラの音がこだまする。子供達は思わず耳を塞ぐ。


斎藤「野郎共ー!!戦じゃ戦じゃー!!」ブオォー


どこから取り出したのか、矢継ぎ早に法螺貝を吹き始めた。


紬「ちょっと…!斎藤…!そんなにハッスルしなくても…」


斎藤「はあっ…はぁ…」ゼエゼエ


法螺貝の音が静まりかえる頃、続々と使用人達が集まってきた。


律「うはは、すげぇなぁ」

唯「きゃははは」


澪「すごい、いっぱい人が来たよ」


紬「(何、この演出)」


梓「ママ…」グイグイ


紬「梓ちゃん、大丈夫だからね」


面白がる律達だが、梓は驚いてしまったようだ。
すかさず、むぎゅぎゅむぎゅう

使用人達は整列し、門まで一列に並んだその先には、なぜか仁王立ちで待ち受ける人影が…



紬「パパ…」



10年後の父親がいた。



紬父「…久しぶりだな」キリッ



186 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/10(金) 08:43:07.17 ID:qiunmraDO

紬「(なんで…仁王立ちしてるのかしら…)」


先程からの凝った演出に困惑する紬。


唯澪「じいじー!」


子供達は父に駆け寄る。


紬父「はーい、じいじですよー」


紬「ブホォ」


思わず吹き出してしまった。孫は可愛いのだろう、クールだった父の表情が豹変する。


澪「澪ね、もうすぐ小学生なんだぁ」


唯「唯は年長さん!」


紬父「そうかそうか、大きくなったなぁ」


頭を撫でながら、笑顔で話を聞いてあげてる父を見て紬は微笑む。


紬「パパ…ふふっ」


律「お久しぶりです、お義父さん」キリッ


紬父「あぁ、久しぶりだね律君」キリリッ


律「今年もお世話になりました、来年もよろしく…」

紬父「まぁ、固い挨拶は抜きだ。上がってくれ」


紬父「斎藤…」


斎藤「はっ」


紬父「いい法螺貝だった」

斎藤「お褒めに預かりまして」


紬「…」イライラ



188 名前:斎藤の吹いた法螺貝がいいと言う意味です。音を褒めてます。:2011/06/21(火) 20:48:35.67 ID:ats0bWRDO

紬「そういえばママは?」

斎藤「おかしいですね、私の法螺貝に狂いはないはずですが…」


紬「近所迷惑だからやめなさい」


斎藤「いやしかし…敷地が広すぎて近所がないんですが」


紬「斎藤…いい?」


斎藤「は…」


紬「子供達の教育によくないわ、いい大人が法螺貝を吹いて…真似したらどうするの?」


斎藤「はっ…」


紬「けど、上手くてちょっと感心しちゃった」


斎藤「お褒めに預かりまして」


律「(飴と鞭か…やりよるわい)」


執事とのやり取りを見て、律は思う。
なんか…すっごいお嬢様ーって感じ?がすると。


紬「それじゃ、子供達と遊んであげて」


斎藤「それが…旦那様が連れていっちゃいましたよ」フフッ


紬「はやっ」


律「まあ、とりあえずお義母さんに挨拶しようぜ」


紬「うん…そうね」


孫娘に会って嬉しそうにしてくれる父親を見て、内心は嬉しかった。
キャラが変わったのには最初は戸惑ったが、
子供達が懐いてくれるようにクールなキャラを辞めたのだろう



189 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 20:49:11.41 ID:ats0bWRDO

~リビング~


紬「ただいまぁ」


紬母「あらあら、むぎゅう…律君もお久しぶりね」


律「ご無沙汰してます」


紬母「出迎えれなくてごめなさいね、お料理してたのよ」


紬「私も手伝う」


紬母「だーめ、妊婦さんは疲れちゃうから休んでなさい」


紬「むぎゅぎゅ…」


律「たはは…」


照れ臭そうに頭をかく律。飲み会でのセクハラ部長の言動ような母に律はたじたじだ。


紬「…」ジー…


これが10年後の母か…とまじまじと見てしまう。
美容にうるさいせいか、あまり歳をとったふうには見えなかった。


紬母「ん、なぁに?」


紬「あっ…いやっ…、ママ綺麗だなぁって…」


紬母「嬉しいこと言ってくれるじゃない」


律「ふぁ…」


紬母「律君、疲れたでしょ?ちょっと休んだら?」


律「そっすね、それじゃあ…」


紬母「紬、部屋に案内してあげて」


紬「あ、はぁい」



190 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 20:50:14.16 ID:ats0bWRDO

紬「私の部屋の場所知らないんだ?」


律「いやー、ムギの家は大きすぎてさ…迷っちまうんだよ」


確かに、我が家であるマンションに比べたら、実家は広すぎる。
ちょっとしたホテルに来たような気分になる。


紬「ここ、ここ」


律「紬って書いてあるな」

ドアを開けてみると、変わらない自分の部屋があった。


紬「(綺麗…、斎藤が掃除してくれてるのかな)」


使われていないはずなのに、机やピアノには塵一つない。


紬「わぁ、ベッドも変わらな~い」ピョンモフモフ


律「?」


はしゃぐ紬を見て、律は不思議そうな顔をする。半年前に来たばかりなのに…


紬「律ちゃん、おいで」


律「いや、いいよ。ムギも疲れてんだろ」


紬「へーきだから、ね」


律「はいはい、じゃあお邪魔しますよー…」


必殺「膝枕」が炸裂した。普通の枕よりほどよい柔らかさの上に、人肌の温もりで律を包みこむ。


律「わぁ…ムチムチだぁ」

紬「ふふふ、それは褒めてるの?」


律「ああ、重くないか?」

紬「ううん、軽いぐらいよ」


律「そりゃよかった」


再び欠伸をすると、律は目を閉じる。紬は、まるで子供を寝かすように頭を撫で撫で


紬「(律ちゃんは良い子だねんねしな~…)」ナデナデ


律「…」スー…


心地よさそうに眠りについた律であった。



193 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 16:26:20.47 ID:/zOdnA9DO

紬「…」プニプニ


律「…」スースー


紬「(頬っぺた柔らかい…)」プニプニ


紬「(それにしても、気持ちよさそうに寝てるわ…)」プニプニ


長距離を運転した上に、おそらく年末のギリギリまで仕事があったのだろう。
紬の膝の上で熟睡して1時間少々が過ぎた。


紬「あふ…」


早起きしたせいか、少々眠くなってきた。
しかし、この体勢を崩すわけにはいかない。律の安眠を妨げてしまうからだ。


紬「(頑張れ紬…負けるな紬…)」


自分に言い聞かせてるところに、紬の部屋のドアが開いた。


唯「ママ」ピョコ


紬「あら唯ちゃん、じいじと遊ばないの?」


唯「ちょっと休憩だよ」


紬「うふふ、そう」


唯「パパねんねしてるー」

紬「うん、だからちょっと静かにね」


唯「はい、しー…」


唯は部屋の中をキョロキョロと見渡すと…


唯「ママのピアノ弾いていい?」


紬「ええ、いいわよ」


唯「ママも来てー、教えてー」グイグイ


紬「あ…えぇと…」


律には悪いが、子供に付き合うのは母親の役目。
律を起こさないように、膝から降ろした。幸いにも熟睡してるせいか起きる気配はない。


紬「じゃあ一緒にね」


唯「うんっ」


そう言うと唯は屈託のない笑顔を向けてくれた。



194 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 16:30:14.33 ID:/zOdnA9DO

部活で使っていたキーボードは家に、家にはグランドピアノがある。
このピアノは紬が幼少時代からあるものだ。

紬「よいしょ」

唯を膝の上に乗せて椅子に座る。スキンシップは大事なんだ

唯「ママ、あのねあのね。これがドだよ」

紬「わぁ、すごいわね。どこで教えてもらったの?」
唯「幼稚園で!これがレだよ」

紬「うんうん」

我が子の成長に、つい目頭が熱くなる。

唯「ドレミファソラシド…」

紬「(唇が尖ってる)」キュンキュン

唯の小さい手が音色を奏でていく。表情は真剣そのもの。

唯「ママのピアノ聞きたいなぁ」

紬「じゃあ…ふわふわ時間で」

唯「ふわふわ?」

紬「そう、ふわふわ」

家事ばかりでキーボードを触ることは少なくなったであろう
10年後の自分は、うまく弾けるのだろうか…

紬「~♪」

唯「わぁ」

唯は目を輝かせる。

何度も繰り返し練習したからだろう。演奏を体が覚えていた。
楽譜もなしでスラスラと弾くことができた。

紬「…ふわふわ時間っと」
唯「ママ…すごいね!」

紬「えへん、そうでしょう」

唯「唯、ママみたいに上手くなりたいな」

紬「いっぱい練習すれば大丈夫よ」

唯「そっかぁ、そうだよね」

紬「…」

紬は複雑な心境であった。
現実の唯と同じようにギターを習わせるはずだったのに、
だが、唯はピアノに夢中である。

紬「じゃあ、いっぱい練習しよう」

唯「うん」

ギターを習うことは強制することは諦めよう。ピアノでも弾き語りができるもん。

唯「えと…こう?」

紬「そうそう」

幼少時代に母親に習ったように、教えていく。
我が子ながら、なかなかセンスがある。

紬「(将来が楽しみね)」



195 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 16:30:50.92 ID:/zOdnA9DO

2人でピアノをやっていたら、なんやなんや夕方になってた。


唯「うん!たん!うん!たん!」


紬「ふふっ」


この数時間で、大分上達してきたようだ。
圧倒的集中力!


律「どれ…上手じゃねぇか」


紬「あっ…起こしちゃった?」


律「んにゃ、よく寝れたから大丈夫」


唯「パパ、おはよー」


律「おう」


紬「この短時間ですごい上手になったの、ね」


唯「ねー」


律「ふむ、さすがムギの子だな」


唯の頭をゴシゴシと撫でる。
そんな微笑ましい光景を引き裂くかのようにあの音が響き渡る。


ブオォォオーーー


紬「!」ハッ


律「おっと、また斎藤さんかな」


紬「(斎藤…さっき辞めるように言ったのに…)」


ブッブッブオォォオーー


唯「きゃはは、ごはんーだって」


紬「(すごい音感だわ…)」

齢五つにしてこの音感…。紬は身震いした。
この子は将来、とんでもない化け物になるんじゃないかと…。


律「どら、じゃあピアノはおしまいにして行くかい」



200 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 21:47:12.72 ID:Zfn/GIoDO

紬父「ふぃー…」


唯「あー!じいじー」


紬父「おう、唯」


父親が遅れて登場。
子供達と遊んで汗をかいたせいか風呂に入ってたのだろう。


紬父「おーい、ビール」


紬母「はいはい」


律「注ぎますよ」


紬父「すまないね」


紬「じゃあ、私は律ちゃんに」


律「お、サンキュー」


すかさず律にビールを注ぐ。
自分は遠慮しておこう。悪阻が来たら気持ち悪いし、元から弱いから…


紬「斎藤も、はいっ」


斎藤「これはこれは…ありがとうございます」


紬「一年間お疲れ様」


斎藤「そのお言葉で苦労が報われます」


紬「来年も頑張って」


斎藤「はい」


一通り注ぎ終わった後は、食事を頂くことにする。


紬「(ママの料理おいし…)」モシャモシャ


自分も母親になったが、料理の腕前はまだまだ母に及ばない。様々な工夫がなされている。


紬「ねぇねぇ、このサラダのドレッシングの作り方教えてほしいんだけども」


紬母「うん、これはね…」

食事をしながらしばし、談笑する。



201 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 21:48:00.40 ID:Zfn/GIoDO

2時間後…


紬父「いやいや、律君もう一杯」


律「お義父さんも進んでないんじゃないんですかぁ?」


紬父「じゃあ注いでよー」

律「どうぞどうぞ」


紬「(あんなに呑んじゃって…)」


ビールから始まり、だんだんと焼酎や日本酒など強いお酒に変わり、2人のテンションはアゲアゲ状態。


紬母「ねぇねぇ、紬」ツンツン

紬「なに?ママ」


紬母「子供達、もう寝かしてあげたら?」


紬「そうね…」


大人と違って、子供達は遊び疲れたのかめっきり静かになっていた。


斎藤「お嬢様、私が寝かしつけておきますので、どうかご歓談を…」


紬「ええ…でも」


斎藤「大丈夫ですよ。ごゆっくり」


紬「じゃあ…お願いね。法螺貝は吹かないでね?」


斎藤「はい」


斎藤は眠たそうな子供達を抱え、リビングを後にした。
去り際に、梓が手をフリフリしてたのはちょっとキュンときた。



202 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/26(日) 21:48:37.09 ID:Zfn/GIoDO

紬母「あなた、呑んでばっかいないで、あれ」


紬父「そうだった」


紬律「?」


紬父「ちょっと待ってな」

待つこと3分。
何やら箱を持ってる。
少し遅いクリスマスプレゼントでも言うのだろうか…。
はっはっはっ…冗談が上手なことで


紬父「はい」


紬「なにかしら…」


律「これは…ランドセル!」


紬母「来年は澪ちゃんが小学生になるから…2人で選んできたのよ」


紬父「気が早かったかな、澪の好きな色にしといたから」


律「ありがとうございます、お代は払いますので」


紬父「いや、いらないいらない」


律「しかし…」


紬母「紬も入院するから、そちらにあてて」


律「はあ…」


紬父「さぁ、まだまだ呑むぞー。律君」


紬「(ありがとう…パパ、ママ)」


思わぬサプライズ。
本当に演出が上手いんだから…琴吹家。


紬「ママも呑んだら?」


紬母「あらあら、私を酔わせてどうする気?」


紬父「ははは、古いんだよお前」


紬母「お?」


紬父「いや、すいませんでした」


熟練の夫婦漫才を披露する父と母に、紬と律は顔を見合わせ微笑む。
しかし、同時に紬は時間を気にしていた。


紬「夜9時…」



203 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/27(月) 08:36:16.88 ID:lXxLro8DO

紬父「ふぇぇ…もう飲めないや」


紬母「もう爺だからねぇ」

紬父「あんだとぉ…」


すっかり酔い潰れた父。
あれからも飲み続け、時刻は10時を過ぎたところ。

紬母「二人とも、先にお風呂いいわよ。私はこの酔っ払いを介抱しなきゃだから」


紬「じゃあ…律ちゃん行こ」


律「しょうだね」


律もさすがに呂律が廻らなくなっていた。


紬「じゃあ…おやすみなさい、パパママ」


紬母「はい、また明日ね」

紬父「よい夢を…」フリフリ


紬と律はリビングを後にし。着替えを取りに部屋に向かう。


紬「律ちゃん大丈夫?」


律「おうよ、酔ったけど平気」


紬「あ、斎藤」


廊下で斎藤と会った。


紬「お疲れ様」


斎藤「皆ぐっすり寝ましたよ、なかなか骨が折れました」


律「あの3人相手は大変だろうなぁ」


斎藤「ははは、じゃ…私も休みます。おやすみなさいませ」


紬「おやすみね」


斎藤の片手にはしっかり法螺貝が握られていた。
もうツッコむのも疲れたのでスルー。


部屋を静かに開け、自分と律の着替えを持ち風呂場に向かう。


律「じゃ、先に」


紬「ああん、私も一緒に入るの」


律「久々だな、二人きりで入るの」


紬「いつもは子供達とだから?」


律「休日はそうだな、平日は仕事で遅いからな」



204 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/27(月) 08:36:56.75 ID:lXxLro8DO

~お風呂場~


紬「…」ドキドキ


律「どした?」


紬「あっ…ううん、何でもない」


自分から一緒に入ろうと言ったものの、なぜか緊張する。
そんな紬を他所に、さっさと全裸になる律。


紬「(大丈夫…目の前にいるのは律ちゃん(女)よ…)」

自分に言い聞かせ緊張を解しながら、ヌギヌギスッポン


律「うん!やっぱ広くていいな」


紬「ねー」


体を湯で流し、タオルを体にタオルを巻く


律「露天風呂のほういこうぜ、月が綺麗だ」


紬「あっ…うん」


律「はぁー…寒い寒い」


紬「風邪引かないでね」


律「それっ」


紬「むぎゅっ」


駆け足で湯舟に浸かる。
外は月末のせいか綺麗な満月が照らし、なんとも風情がある。


律「はぁ…極楽」


紬「今日は疲れたでしょう」


律「昼寝したから平気さ、それより明日だなぁ。お節料理食べたり…初詣行ったり…」


紬「そうか…」


紬「(一緒に行きたかったな…)」


月を見上げ、ちょっぴり寂しい気分になる。
おそらく夢はもうしばらくで覚めてしまうだろう。残された時間は少ない。ならば…


紬「(甘えてやる!)」


律「~♪」ピーピー


紬「ねぇねぇ」ジリジリ


律「おぁ?」



205 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/27(月) 08:37:46.29 ID:lXxLro8DO

紬「んー!」


唇を尖らせキスをおねだり。


律「それは、キスか…どれ」


紬「んっ…」チュッ


律の唇が触れる。
男とは思えないプルプル唇でどこか懐かしい感じがしたキスだった。


紬「うふふっ、やったぁ」

律「そんな喜んでもらえて何より」


紬は律の手を握り、肩に頭を乗せ寄り添う。


紬「律ちゃん…」


律「ああ」


紬「来年もよろしくね」


律「来年だけじゃねぇよ、これからもずっとな」


紬「うん…」


寂しげな気分になってしまったが、律が優しい言葉をかけてくれた。
その言葉でちょっぴり泣き出しそうになるが…


紬「(泣かないもん…)」


律に気を使わせぬように涙を堪えた。



206 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/28(火) 19:38:25.53 ID:VABH2ofDO

律「いい湯だった」


紬「ね、はいお水」


律「サンキュ」


紬「…」


ほろ酔いでご機嫌な律とは対照的に、紬のテンションは下がる。

律「明日に備えてしっかり寝なきゃな」


紬「そうね…ああ、こっちこっち」

紬の部屋の前に到着。
子供達が寝ているせいかとてもとても静かで。
真っ暗な部屋のベッドで3人は熟睡していた。


紬「(あっという間だったなぁ…)」


ベッドに腰掛け、3人の寝顔を見ながらそっと頭を撫でる。


紬「(もっともっと遊んであげればよかった…ごめんね…)」

律「ムギ…?」


紬「えっ…?あっ…」

紬の目から零れる涙。


紬「ちがっ…これはね…その…」ポロポロ


律「おいおい…どうしたよ」

律は泣き出した紬を抱き寄せる。
律が心配しないように泣かないつもりだったが、名残惜しさに涙を堪えきれなかった。


紬「ぐすっ…」


律「よしよし…どうした?気分悪いのか?」


紬「ううん…違うの」


律「じゃあどうして」


紬「本当によかったなぁって…」


律「ん?」


紬「律ちゃんが旦那さんで、この子達の母親であることが」


律「何だよ、改まって」


紬「律ちゃんはどう?」


律「俺も同じだよ」


紬「嬉しい…」ムギュギュ


そう言うと、紬からも強く抱きしめた。



207 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/28(火) 19:39:04.52 ID:VABH2ofDO

紬「(あったかい…)」


律の胸に抱かれ、暖かさが眠気を誘う。
おそらく眠りについたら、目を覚ます頃には夢から覚めているだろう。


紬「(みんな…元気でね)」

紬「(これから生まれてくる新しい子も…)」


優しくお腹を摩る。
来年は新たな家族が増えさらに賑やかになるだろう。

紬「律ちゃん?」


律「ああ」


紬「寝ていいよ」


律「ムギが寝るまで起きてるよ、不安だろうし」


紬「…ありがと、けど明日も運転だから寝なきゃ」


律「そうだけども…」


律は心配しているのか、なかなか首を縦に振らない。

紬「じゃあ、一緒に…ね?大丈夫だから」


律「…わかったよ」


間もなく年が明ける頃。
静かな部屋に微かに除夜の鐘が聞こえる。


紬「ねぇ…律ちゃん」


律「ん」


紬「愛してる」


律「はは…俺もだ」


もう一度キスを交わし、律の胸の中で紬は眠りについた。



208 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/28(火) 19:39:46.40 ID:VABH2ofDO

…さま!…うさま!


紬「んん…むぎゅ?」パチ

斎藤「お嬢様、おやすみのところ申し訳ありません…」


紬「ううん…」


辺りをキョロキョロと見渡す。そこには一緒に眠ったはずの律も子供達もいなかった。


紬「うん、それで?」


斎藤「ご学友の皆様が起こしになりました」


紬「はぁい、上がってもらって」


前回のように寂しいのは変わらない。だけど…


唯「ムギちゃーん来たよーん!」


律「おっす、ムギ」


澪「ムギ寝起きか?眠そうだな」


梓「ムギ先輩、お邪魔します」ペコ


紬「みんな…!」ムギュギュパァァ


軽音部のみんながいるから寂しくないもん!


澪「今度の曲のテーマは決まった?」


紬「できたできたぁ」


律「ほうほう、聞かせてもらおうじゃないかぁ」


紬「うふふっ…あのね」





紬「幸せな家族をイメージしてみたの」



夢が思わぬヒントをプレゼントしてくれたようだ。



209 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/28(火) 19:48:12.25 ID:VABH2ofDO

紬番外編?終了!
ネタ切れのせいか大分省いてしまいました、すいません。時間経過めっちゃ早かったよね
本当はお風呂でむぎゅが律棒を洗うHな展iry
そんなことはさておき、見て下さった方々ありがとうございました。

次は澪編を予定しています。ではでは




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