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唯「幻影の覇者!」#後編 【ポケモン】


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唯「幻影の覇者!」#前編
唯「幻影の覇者!」#後編




56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 22:55:17.85 ID:GxVECjFi0

帰り道。

梓「……」

ゾロア「あずさ?」

梓「ん、なに?」

ゾロア「あずさ、軽音部のみんなと別れてから
    なんだか寂しそうにしてるぞ」

梓「そ、そうかな」

ゾロア「そうだぞ。みんなといたときは、
    もっと楽しそうだったぞ」

梓「……うん、先輩たちと居るときは、ほんとに楽しいんだ。
  先輩たちが居ない時間が、
  私にとって普通のはずの時間が、
  寂しく感じられるくらいに」

ゾロア「あずさ……」

梓「あ、ごめんね。しんきくさい感じになっちゃって。
  今はゾロアといるから、寂しくなんかないよ」

ゾロア「……」



57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 22:59:27.70 ID:GxVECjFi0

ゾロア「よし分かったぞ!
    おいらがあずさを楽しませてやるぞ!
    そいやーっ」ドロン

梓「わっ、エテボースに化けた!」

ゾロア「いしし、くすぐる攻撃~」

梓「あははは、あはっ、
  もうやめてよゾロア、あはははっ」

ゾロア「お次はー」ドロン

梓「あ、今度はキレイハナ」

ゾロア「はなびらの舞い~」

梓「わー、きれいきれい」

ゾロア「もいっちょ」ドロン

梓「あっ、唯先輩に化けた。
  でも人に化けると相変わらず尻尾が見えるね」ぎゅむ

ゾロア「ぎゃひん!」ドロン



58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 23:03:37.62 ID:GxVECjFi0

ゾロア「あうー、おいらはまだまだだぞ。
    マァならもっと完璧に化けられるのに」

梓「へえ、すごいんだねゾロアのマァって」

ゾロア「うん、誰かに化けるのも完璧だし、
    すっごい幻影だって使えるんだぞ!」

梓「ふふ、ゾロアも早くマァみたいにならなきゃね」

ゾロア「うん!」

梓「じゃあ早く帰ろうか、お腹すいちゃったし」

ゾロア「おいらもうぺこぺこだぞー」

警察「あ、ちょっとそこの君」

梓「は、はい?」

警察「ああいや、そんな身構えなくていいよ」

梓「あ、もしかして悪いヤツがいたんですか!?」

ゾロア「えっ、そうなのか?」

警察「悪いヤツ? なんじゃそら」



60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 23:07:47.84 ID:GxVECjFi0

梓「なんだ、違うのか……」

ゾロア「残念だぞ」

警察「君が何を言ってるのかは知らんが……
   えーと、君の家はどこにあるんだね」

梓「まっすぐ歩いて5分の場所に」

警察「そうか、なら安心だな」

梓「なんなんです?」

警察「ああ、近頃この市内で雷や洪水が起こっているだろう。
   実は今も市の南部で竜巻が確認されてね。
   その地域一帯の住民が避難したんだ」

梓「た、竜巻ですか?」

警察「ああ、しかし不思議な竜巻でね、
   発生した場所から一歩も動かないんだ」

梓「はぁ」

警察「そんなわけだからこっちの方にまで被害が及ぶことはないだろうが
   テレビやラジオの気象情報は見ておいてくれたまえ」

梓「はい」



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 23:11:57.25 ID:GxVECjFi0

中野家。

梓「ただいまー……っていっても誰もいないんだけど」

ゾロア「ひとり突っ込みは寒いぞ」

梓「う、うるさいな」

ゾロア「そうだ、テレビつけなきゃ」

梓「ああ、竜巻が出てるんだったね……ポチッとな」

テレビ『蔵雲市に発生した竜巻は以前としてその場に留まっています。
    専門家はここ数日発生している蔵雲市の異常気象について
    近いうちに調査に乗り出す方針で……』

梓「まだ動いてないのか」

ゾロア「へんな竜巻だぞ……
    あずさ、それよりお腹すいたぞ」

梓「ああそうだったね。
  じゃあちょっと早いけど夕飯にしようか」

ゾロア「わーい」

梓「今日は味噌味のカップ麺でーす」

ゾロア「おー、美味しそうだぞ」



62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 23:16:10.36 ID:GxVECjFi0

梓「お湯を入れて3分経ったので出来ました」

ゾロア「うーん、美味だぞ」ずるずる

梓「やっぱカップ麺は一人暮らしの強い味方だね」ずるずる

ゾロア「……」

梓「ん、どしたの?」

ゾロア「な、なんでもないぞ。
    早く食べて、お風呂に入りたいぞ」

梓「あ、そんなに急いで食べると」

ゾロア「ずるずるるる……あちっ!」

梓「も~、落ち着いて食べないと」

ゾロア「えへへ」

梓「ふふ、あはははっ」


こうして中野家の夜は、
いつもよりちょっと賑やかに更けていくのであった。



63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 23:20:20.46 ID:GxVECjFi0

翌日、放課後、音楽室。

ガチャ
梓「こんにちは」

律「お、やっときたなー」

澪「これでみんな揃ったな」

唯「じゃあ今日も出発~」

梓「ところで最近ムギ先輩見かけませんけど、
  休んでるんですか?」

律「ムギか、あいつなら家の用事で
  どっか遠いとこに行ってるらしいぞ」

澪「そのうち帰ってくるんじゃないか?」

梓「ああ、そうだったんですか。
  なんかナチュラルに無視されてたから
  ムギ先輩のこと忘れてるんだと思いましたよ」

唯「あはは、そこまで鳥頭じゃないよ~」

ゾロア「なーあずさ、ムギって誰なんだ?」



65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 23:24:31.12 ID:GxVECjFi0

梓「ああ、軽音部のもう一人の先輩だよ。
  ゆるふわ金髪で綺麗な人なんだ」

唯「それでマユゲが沢庵みたいなんだよー」

ゾロア「ゆるふわ金髪でマユゲが沢庵……?
    それってもしかしてこんな人じゃないか?」ドロン

唯「おー、ムギちゃんに化けたー」

澪「すごいな、そっくりだ」

梓「ゾロア、ムギ先輩のこと知ってるの?」

ゾロア「知ってるも何も、こいつは悪いヤツと一緒にいた女だぞ!」

律「な、なんだってー!」

澪「それ本当なのか? ムギが悪人の仲間だなんて」

ゾロア「間違いないぞ、こんなマユゲの人なんて他にはいないぞ」

梓「それは確かにそうだけども」

律「ムギと白髪の老人はどういう関係なんだ?」

ゾロア「そ、それは分かんないぞ……」

澪「うーん」



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 23:28:41.98 ID:GxVECjFi0

律「ムギが悪者の仲間ねえ……信じられるか?」

澪「どうだろう……ちょっとな」

ゾロア「ほんとだぞ、信じてほしいぞ!」

梓「私は信じるよゾロア!」

ゾロア「あずさ……」

梓「私はゾロアが嘘を付くような子だとは思えません!
  それに……私たちがゾロアを信じてあげなかったら
  ゾロアはまた一人ぼっちになっちゃいます!
  そんなの可哀想です」

唯「そうだね、あずにゃんの言うとおりだよ!」

澪「唯は信じるのか」

唯「私、友達が裏切って悪者になる展開が夢だったの」

律「何を言ってんだ」

唯「勧善懲悪の名目で友人をフルボッコに出来るチャンスだよー」

律「もういいお前は黙ってろ」

澪「とりあえず、ムギに連絡取ってみるか」
ピポパポ



68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 23:32:51.98 ID:GxVECjFi0

紬『もしもし、久しぶりね澪ちゃん。
  このまま出番がないんじゃないかってヒヤヒヤしてたわ』

澪「ははは、こやつめ。ところで今どこ?」

紬『今はまだ豊縁地方にいるけど』

澪「あ、そうなんだ。実はこっちにゾロアっていうポケモンがいてさー、
  ムギのことを悪者の仲間とか言うんだよー、
  そんなわけないよなー」

紬『…………』

澪「ムギ?」

紬『みんなは今どこにいるの?』

澪「え、音楽室だけど」

紬『分かったわ、そこを動かないで』ブチッ

澪「え? おーい、もしもーし、もしもーし」

唯「切られたあとの電話にもしもしって呼びかけるの
  サムいからやめたほうがいいよ」

澪「う、うるさいな。お約束なんだよ」

律「ムギはなんて言ってた?」



69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 23:37:01.38 ID:GxVECjFi0

澪「さあ、よく分からん。
  ここから動くなって言われた」

律「なんで?」

澪「分からないってば……
  あ、そうだゾロア、ムギはまだ豊縁にいるって言ってたぞ。
  だからこっちに来てるっていう悪者とは一致しないんじゃないのか」

梓「悪者とムギ先輩が同行してるとは限らないんじゃ」

ゾロア「きっとそうだぞ、別行動なんだぞ。
    ていうか『ここから動くな』ってめっちゃ怪しいぞ」

律「怪しいといえば怪しいが……どういう意味か分からないし」

澪「意味不明なとこが余計怪しいような」

唯「あ、分かった!
  私たちを音楽室にとどめておいて、
  他の仲間にここを襲わせて私たちをやっつけようとしてるんだ」

澪「ははは、まさかそんな映画みたいな展開」

ガチャ
紬「そのまさかよ!!」

澪「うわあああああ!!」



70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 23:41:11.07 ID:GxVECjFi0

澪「む、ムギ! なんでここに……
  豊縁にいるはずじゃ」

紬「ええ、豊縁にはいたわ、4日前までね。
  もう準備は整ったからこっちに戻ってきたの、こっそり」

澪「な、なんだよそれ」

唯「ムギちゃーん、戻ってきたなら早く言ってくれればよかったのにー」

紬「触らないで!」

唯「びくっ」

紬「あなたたちがゾロアを持っている限り、
  私とあなたたちは敵なのよ」

律「ど、どういうことだ!?」

梓「む、ムギ先輩の狙いはゾロアなんですか?
  悪者と一緒になって何をしようとしてるんですか……?」

ゾロア「毛を逆立てて紬を威嚇」

紬「違うわ、間違っているわよ梓ちゃん。
  私は悪者と組んでいたわけじゃない……私自身が悪者なのよ!」

澪「ど、どういうことだ。
  ゾロアの話によれば悪者は白髪の老人じゃ」



71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 23:45:20.22 ID:GxVECjFi0

紬「それは執事の斉藤よ。
  ゾロアークのしつけは斉藤に任せていたから、
  そのゾロアには斉藤の方が悪者に見えたんでしょうね。
  私はほとんどゾロアたちの前に姿を見せなかったから」

ゾロア「そ、そうだったのか」

紬「さあ、早くゾロアを渡しなさい。
  ゾロアークに言うことを聞かせるために
  もうゾロアの映像データでごまかすのは限界なのよ」

唯「ゾロアークって?」

ゾロア「おいらのマァだぞ!
    マァはおいらを守るために
    こいつに従ってたんだぞ……」

澪「なんだそれ、ゾロアを人質みたいに使って
  ゾロアークに言うことを聞かせてたってことか……」

紬「そういうことよ」

律「……おいムギ、お前の目的はなんなんだ?
  ゾロアークを使って、何をしようとしてる?
  私たちに隠れて、何を企んでいるんだ?」

梓「はっきり言ってください、何をしようとしてるのか」



72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 23:49:34.03 ID:GxVECjFi0

紬「私の目的は……時の波紋」

唯「ときのはもん?」

澪「聞いたことがある。セレビィが時渡りをするときに生じる
  高エネルギーを蓄えた時空のゲート」

紬「さすが澪ちゃん、よく知ってるわね」

唯「え、じゃあ私が見たラッキョウってもしかして」

梓「セレビィだったってことですか」

紬「いつどこで見たかは知らないけど、多分そうでしょうね。
  私は4日前……セレビィの出現と同時にこちらに戻ってきてから
  ずっと時の波紋を探していたの。ゾロアークの力を借りて」

澪「ゾロアークを?」

ゾロア「マァに何をさせたんだ! このたくあん!」

梓「お、落ち着いてゾロア……」

唯「あっ、ゾロアークってすごく鼻が利くとか」

紬「そんな犬みたいな使い方するわけないでしょ……
  唯ちゃんたちもゾロアと一緒にいたんなら知ってるでしょ、
  その力を」



73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/01(水) 23:53:43.85 ID:GxVECjFi0

澪「化ける力か?」

紬「より正確には『化かす』ね。
  ゾロアやゾロアークは自在に幻影を生み出すことができる。
  もっとも、そのゾロアはまだまだ力不足みたいだけど」

ゾロア「う」

紬「私はゾロアークに命じて、
  その幻影の力でこの町に自然災害を起こさせたわ」

澪「あっ、最近の洪水や雷は全部それか」

紬「そうよ。そして人々を避難させ、
  無人となった町で時の波紋を探しまわったのよ。
  自分の足でしらみ潰しに」

唯「なんか地味だね」

紬「うるさいわね。
  誰にも見つからないようにするにはこうするしかないのよ」

澪「でもなんで時の波紋が……セレビィがこの町に現れるって分かったんだ」

紬「予言した者がいたのよ。
  この時この町にセレビィが現れ、時の波紋がうまれる……
  琴吹公大の手記にはこう記されていたわ」

澪「琴吹公大……琴吹家の先々代当主だな。
  テレビで見たことある」



74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 00:00:17.22 ID:Ms/gHFnS0

紬「ええ。琴吹公大は時の波紋のエネルギーを吸収し、
  未来を見ることができる力を手に入れた。
  そしてその力を使って事業を次々と成功させ、
  今の琴吹家の財を築いたのよ」

唯「なにそれチートじゃん」

梓「……ムギ先輩の目的も、その未来を見る力なんですね。
  そんなことのために、ゾロアやゾロアークを……
  この町の人々を混乱に陥れて……!」

紬「はっ、長々と説明口調でしゃべりすぎてしまったわ。
  早くゾロアを渡しなさい。
  渡してくれれば明日からお菓子をもっと豪華にしてあげる」

唯「ぜひゾロアをどうぞ!」

澪「おいこら待て」

梓「ゾロアは渡しません!
  あとゾロアークを返してもらいますから!」

紬「それは出来ない相談よ、梓ちゃん」

通信機斉藤『お嬢様、豊崎町にてセレビィを発見いたしました』

紬「そう、よくやったわ斉藤。
  ゾロアークに追わせなさい、そして時の波紋を」

ゾロア「マァ!」



80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 00:20:26.27 ID:Ms/gHFnS0

時の波紋のエネルギーを吸収すると
反動で辺り一帯のエネルギーが時の波紋に逆流する
そのせいで街中の植物が枯れ果てる
植物枯らせるところを見られるのはマズイので
紬はゾロアークを使って人払いをした

って説明を書くの忘れてたな



75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 00:04:15.66 ID:Ms/gHFnS0

紬「ほら、ゾロアをよこすのよ。
  ゾロアークのモチベーションを上げるためにもね」

梓「鬼畜……!」

澪「もう馬鹿なことはやめろ、ムギ!」

律「そーだそーだー」

紬「ふん、話し合いは無理なようね。
  ならば力づくで奪い取るのみよ。
  行きなさい、ゴウカザル、ガブリアス、メタグロス!」

サル「ギャース!」
ガブ「ビシャーン!」
メタ「ガギャギャァッ!」

梓「なんという厨パ」

律「お、ポケモンバトルか。
  よーし澪、こっちもポケモンを出せ」

澪「えー、私、レベル60のゴニョニョしか持ってないよ」

律「いいかげん進化させろよ」

澪「死んでも嫌だ」



76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 00:07:26.52 ID:Ms/gHFnS0

ゾロア「おいらが戦うぞ!」

梓「ゾロア!?」

律「ばか、無謀だぞ。お前じゃ勝てん」

ゾロア「ここでポケモンと戦えるのはおいらしかいないんだぞ。
    みんなはマァを探してきて欲しいんだぞ。
    そしてマァに伝えてほしいぞ、
    『おいらはもう悪いヤツから逃げたから、
    マァも悪いヤツの言うことなんか聞かなくていい』って」

梓「でも、ゾロア一人じゃ」

ゾロア「おいらは独りじゃないぞ。
    みんなおいらの仲間だって言ってくれた。
    みんなおいらのこと信じてくれた。
    それで充分だぞ」

梓「……」

ゾロア「おいらは逃げることしか出来なかったけど、
    みんなに助けてもらうことしか出来なかったけど……
    今度はおいらが自分の力で、
    悪いヤツを倒して、マァを助ける!」

梓「ゾロア……」

紬「威勢だけは一人前ね」



77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 00:10:29.31 ID:Ms/gHFnS0

澪「よし分かった!
  私のゴニョニョも一緒に戦わせる!
  レベルだけはムダに高いから
  足手まといにはならないはずだ!」

ゴニョ「……」

ゾロア「ありがとうだぞ!」

律「よし、私たちはゾロアークを探しに行くぞ!」

唯「おう! でどこに居るの?」

澪「豊崎町だ! さっき通信で言ってたろ」

紬「チッ……ゴウカザル! 唯ちゃんたちを止めなさい!」

サル「ギャース!」

ゾロア「させないぞー!」

ゴニョ「……」

ガブ「ビシャーン!」

メタ「ガギャギャァッ!」

梓「行きましょう、ゾロアたちが足止めしてくれてるうちに!」



78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 00:13:19.43 ID:Ms/gHFnS0

外。

律「はあ、はあ、はあ……全力疾走はきついなっ」

唯「豊崎町って……どこだっけ」

澪「結構遠いぞ」

梓「ていうか……この調子じゃ
  豊崎町に着いた頃にはゾロアークたちは別の場所に……」

澪「確かにそうだな……」

唯「あーもう走れなーい! 憂ー!」

憂「どうしたのお姉ちゃん!」ズババーン

律「どこにいたんだよ」

唯「ドンカラスかして~。
  空を飛ぶでぎゅぎゅーんとひとっ飛びしたいの」

憂「お安い御用だよ、はいどうぞ」

ドン「ぎゃぎゃーぎゃーす」

澪「そうだ、ついでにドンカラス配下のヤミカラスたちに
  ゾロアークの居場所を探してもらおう」

律「ああ、そりゃいいな」



79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 00:16:09.52 ID:Ms/gHFnS0

唯「というわけでドンちゃん、頼むよ」

ドン「ぎゃーぎゃーぎゃーぎゃー!」

梓「うわっ、ヤミカラスが集まってきた!」

律「に、2000羽のヤミカラスを従えてるんだっけ……」

澪「空が真っ黒……この世の終わりのようだ」

ドン「ぎゃーぎゃーぎゃーぎゃー!」

憂「お姉ちゃん、ヤミカラスたちの情報によれば
  ゾロアークとセレビィは豊崎町から動いてないって!」

律「なぜ言葉が分かる」

憂「ドンカラス、お姉ちゃんたちを豊崎町まで運んであげて!」

ドン「ぎゃーぎゃー!」がっし

澪「うわっちょっと待て、首根っこ鷲掴みは……」

律「まさかこのまま飛ぶ気じゃ」

ドン「ぎゃーす!!」ばっさばっさばっさ

梓「ぐえええええっ!」

憂「いってらっしゃ~い!」



81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 00:22:56.75 ID:Ms/gHFnS0

豊崎町。

ばっさばっさ
ドン「ぎゃーすぎゃーす」

澪「はあ、はあ、やっと解放された」

律「死ぬかと思った」

梓「ああ、制服の首周りがデロンデロンに……」

唯「楽しかったねー、そらをとぶ」

澪「何でお前だけちゃっかりドンカラスの背中に乗ってるんだよ」

唯「えへー、ドンちゃんの背中、もふもふして気持ちイイんだー」

ドン「ぎゃー///」

律「照れんなよ」

澪「で、ここにゾロアークたちがいるのか」

梓「人っ子ひとりいませんね」

律「ゾロアークが幻影で人払いをしたんだろうな。
  なあに、かえって探しやすい」

澪「さて、どこだゾロアークとセレビィは」



82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 00:25:35.44 ID:Ms/gHFnS0

ドン「ぎゃーす!!」

澪「!? あ、あそこ!」





ゾロアーク「シュエエアィサィ!」

セレビィ「ビィー!」

びっしばっしぼかっがしっ




梓「ゾロアークとセレビィが戦ってる!」

唯「あれがゾロアーク?」

律「多分そうだろ、たてがみの色とか似てるし」

澪「そんなのんきなこと言ってる場合か」

梓「ゾロアーク! ゾロアークー!」



83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 00:27:35.88 ID:Ms/gHFnS0

ゾロアーク「!?」

梓「聞いてゾロアーク!
  ゾロアはもう悪者の手から逃れたの!
  だから、ゾロアークももう命令に従わなくていいんだよ」

ゾロアーク「…………」じっ

澪「う、するどい目付き」

律「信じてもらえてないな……
  まあ人間にヒドイことされてきたんじゃ当然か」

梓「ど、どうしましょう」

澪「とりあえずセレビィを逃がそう。唯!」

唯「おっけー! ドンちゃん、ゾロアークの攻撃をひきつけて」

ドン「ぎゃぎゃーす!」ばさばさばさ

ゾロアーク「!!」

澪「さあセレビィ、今のうちに逃げろ」

セレビィ「ビィ!」ふわー

ゾロアーク「ッ……!!」



89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 01:01:50.24 ID:Ms/gHFnS0

唯「ドンちゃん、ふいうち! ばかぢから! ブレイブバード!」

ドン「ぎゃぎゃー!!」
びっしばっしぼかっがしっ

ゾロアーク「ターアィーサィ!」がくり

律「やりすぎだろ……
  ゾロアーク倒れちゃってんじゃねえか」

梓「でも話は通じないみたいでしたし
  こっちのほうが楽ですよ」

律「そういう問題か」

澪「まあなんにせよ、ゾロアークは取り戻せた。
  結果はオーライだ」

梓「ゾロアたちはどうなってるでしょうか……」

唯「大丈夫だよ、厨ポケ軍団をやっつけて
  ムギちゃんに足の裏なめさせてるよ」

梓「図が想像できませんよ……
  ドンカラス、私たちを学校まで連れて帰って」

ドン「ぎゃーす!」

紬「その必要はないわ」



90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 01:05:56.60 ID:Ms/gHFnS0

唯「む、ムギちゃん!」

澪「絶妙なタイミングで現れるな」

梓「ぞ、ゾロアは……」

紬「ゾロアならここにいるわよ」

高々と掲げられた紬の右手には
傷だらけのゾロアが掴まれていた。

紬「さすがゾロアね、幻影を使ってゴウカザルたちを倒すなんて……
  でも残念ながら私には幻影は通用しないのよ。
  この幻影キャンセラー(笑)がある限りね!」

ゾロア「うう……ごめん、みんな、マァ……」

梓「ゾロア!」

ゾロアーク「…………」

澪「ところで私のゴニョニョは?」

紬「ああ、戦闘の最中にドゴームに進化してたわよ」

澪「NOOOOOOOOOOOO!!!」

律「おめでとう」

唯「おめでとう」



91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 01:08:40.21 ID:Ms/gHFnS0

紬「さあゾロアーク、いつまでへたばっているの?
  早くセレビィを追うのよ!
  ゾロアがどうなってもいいの?」

ゾロア「マァ……」

ゾロアーク「……」

律「ムギの言うことなんて聞くことないぞ、ゾロアーク。
  私たちがすぐにゾロアを取り戻してやるからな!」

唯「ドンちゃん、ムギちゃんのマユゲにブレイブバード!」

ドン「ぎゃーす!」

紬「おっと、そんなことをしたらゾロアがどうなるか分かっているんでしょうね。
  言い忘れていたけど私の手には電撃マシンが仕込んであるのよ」

澪「なんて卑怯かつ安直なんだ」

紬「みんな、そこから一歩でも動いてみなさい。
  ゾロアが電撃で丸焼きになるわよ」

唯「わー、おいしs」
律「おいそれ以上言うな」

斉藤「もう無駄です、紬お嬢様」

紬「斉藤!? なぜここに……」



93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 01:13:06.02 ID:Ms/gHFnS0

律「あ、白髪口ひげ赤ピアスの老人」

澪「ゾロアが言ってたとおりだな」

斉藤「お嬢様、たった今、セレビィが時の波紋に戻ってゆきました」

紬「なんですって? じゃあ……」

斉藤「はい、時の波紋は消滅してしまいました」

紬「な、なんてこと……時の波紋が……」

律「へっ、お目当ての物はなくなったみたいだな」

澪「もうこれ以上はあがくだけ無駄だぞ、ムギ。ゾロアを開放しろ」

紬「なんでっ……ううっ……」

がくりと地面にくずおれる紬。
ゾロアはその手から離され、
一直線にゾロアークのもとへと駆けていった。

ゾロア「マァ……マァ……!」

互いに自由となった身での再会を喜び合う二体。

ゾロア「マァ、また会えて嬉しいぞ……」

律「ええ話や」



94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 01:17:20.67 ID:Ms/gHFnS0

梓「良かったね、ゾロア」

ゾロア「うん、それもこれも、あずさたちが
    おいらに協力してくれたおかげだぞ!
    もう何度ありがとうって言っても足りないくらいだぞ」

梓「……うん」

唯「いやあ、そう感謝されると照れますな///」

ドン「ぎゃー///」

律「見てみろ、ムギ。あの心温まる光景を。
  お前はゾロアとゾロアークに心の底から詫びろ」

紬「どうでもいいわよそんなの!
  斉藤……こうなったのもあなたがしっかりしていないからよ!
  どう落とし前をつけてくれるの!?」

斉藤「……」

澪「八つ当たりはみっともないぞ、ムギ」

紬「うるさいわね! 斉藤、なんとか言いなさいよ!」

斉藤「……」

紬「シカトしないでよ! たくあんパンチ!」

斉藤「……」すかっ



96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 01:21:49.77 ID:Ms/gHFnS0

紬「なっ……」

律「なぬ、パンチが斉藤さんの体をすり抜けた」

紬「ま、まさか……この斉藤は、幻影!!」

ゾロアーク「にやり」

梓「ゾロアークがやったの!?」

ゾロア「マァはやっぱりすごいぞ!」

紬「おかしいわ、私には幻影キャンセラーが……
  あ、電池切れてる」

澪「うわあ」

律「ははは、まんまとゾロアークにハメられたってわけか」

唯「ムギちゃんダサ~い(笑)」

ドン「ぎゃっぎゃっぎゃっぎゃっぎゃっ」

紬「うるさいうるさいっ!
  本当はこんなはずじゃ……こんなはずじゃなかったのよっ」

澪「落ち着けよ、ムギ」



98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 01:25:15.62 ID:Ms/gHFnS0

紬「もういいわ!
  こうなったら私一人で時の波紋を見つけてみせるから」

通信機斉藤『もう無駄です、紬お嬢様』

紬「斉藤!?」

律「今度は本物か」

斉藤『お嬢様、たった今、セレビィが時の波紋に戻ってゆきました』

紬「なんですって? じゃあ……」

斉藤『はい、時の波紋は消滅してしまいました』

紬「な、なんてこと……時の波紋が……」

律「へっ、お目当ての物はなくなったみたいだな」

唯「なんかデジャブ」

紬「う、うう……どうして……」

梓「ムギ先輩、どうしてそこまでして時の波紋を……
  未来を見る力を手に入れたかったんですか?」

紬「私が欲しいのは未来なんかじゃないわ……過去よ」

梓「過去?」



99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 01:27:39.52 ID:Ms/gHFnS0

紬「そう、過去……私たち、もうすぐ卒業でしょう」

唯「うん、9月14日の放送で」

紬「私は嫌だったの、高校を卒業することが。
  卒業して、みんなと離ればなれになることが……
  せっかく楽しい思い出をたくさん築いたのに、
  今まで出会った誰よりも仲良くできたのに、
  もう離れなきゃいけないなんて悲しすぎるじゃない」

梓「……」

紬「私は未来なんていらない。
  ずっと過去に浸っていたいの。
  永遠に高校時代を過ごしていたいの!
  だから、時の波紋を……!」

律「ムギのばかちん!」ぼかっ

紬「ぐぇあ」

律「そんなことのために、こんなバカみたいなことをやったのか。
  ゾロアやゾロアークを傷つけて!
  町中を混乱の渦に叩き込んで!」

紬「そんなこととは何よ……!
  私にとって過去は、思い出は、かけがえのないものなのよ!」

律「かけがえのない思い出ってのは、
  未来に進むためにあるもんなんだよ」



100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 01:31:04.00 ID:Ms/gHFnS0

紬「未来に……」

律「そうだ、お前が未来に対して不安な気持は痛いほど理解できる。
  過去に執着する気持ちもな。
  だからって未来から逃げてちゃ何にもならない。
  私たちは今という時間を思い出に変えることで
  未来へと羽ばたく翼を手に入れられるのさ」

唯「おなかすいた」

律「だから私たちは、この今を、現在だけを見つめていればいい……
  それが未来への糧となり、過去の思い出となるんだ」

澪「そうだな。だって"今"以外、誰も生きれないから(キリッ」

紬「そんな……
  私は間違っていたの……?」

ドン「そうだよ、いつか別れは訪れる。それは必然なんだ。
   だからといって過去に縋るようなことをしてはいけない。
   今この時を、精一杯生きることで、
   少しでも多くの思い出を作る……それが君にできる唯一のことだ」

紬「うう、みんなあ……
  ごめんなさい……ごめんなさい……うぇええええん」

自らの過ちを悔い、紬は赤子のように泣きじゃくった。
これをもって一連の騒動に終止符が打たれた。



104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 02:00:16.75 ID:Ms/gHFnS0

その後、紬は自分で警察を呼び、
自らの行いを警察に全て打ち明けた。
紬の手には手錠が掛けられ、
パトカーに乗せられて連れていかれた。

ゾロアとゾロアークはポケモンセンターに運ばれた。

梓「あの、2匹は大丈夫なんでしょうか」

医師「うん、すぐに体力を回復できるだろう」

律「よかったー」

医師「しかし君たち……どこであのポケモンを?」

澪「どこで、と言われましても」

唯「捕まえたのは私たちじゃないよー」

医師「そうか、まあ誰が捕まえたにせよ、
   あのゾロアとゾロアークは海外のポケモンでね。
   個体数がとみに減っていて、
   国際法によって捕獲が禁じられているんだ」

梓「そうなんですか」

医師「だから体力が回復し次第、こちらで元の国に送り返す手続きをとる」

梓「よろしくお願いします」



106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 02:06:33.35 ID:Ms/gHFnS0

律「てことはゾロアたちとはもうお別れかー、寂しいな」

梓「……」

澪「あのー、ゾロアたちは今どこに」

医師「治療室に居るよ、会わせてあげよう」

唯「わーい」



治療室。

律「おーいゾロア、ゾロアーク、大丈夫かー」

ゾロア「うん、もう平気だぞ」

医師「こら治療室で騒ぐんじゃない」

ゾロア「早く元気になって、みんなやマァと遊びたいぞー」

澪「あー、そのことなんだけどな」

梓「ゾロアとゾロアークは……
  住んでた国に戻らなきゃいけないんだって」

ゾロア「え……」

医師「君たちが治ったらすぐにでも送還の準備を始める」



108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 02:09:22.86 ID:Ms/gHFnS0

ゾロア「そんなあ……おいら、もっとみんなと一緒にいたいぞ。
    せっかく仲良くなれたのに」

ゾロアーク「……」

律「寂しいけど仕方ないことだ。
  国に戻ればおまえたちの仲間がいっぱいいるんだろ」

ゾロア「それはそうだけど……」

律「なら、そこがおまえたちの居るべき場所だ。
  暇ができたら遊びにいくから、そのときは歓迎してくれよな」

ゾロア「……うん」

澪「ああそれと……ごめんな、ゾロア、ゾロアーク。
  私達人間のエゴで、おまえたちを傷つけてしまって」

ゾロア「みおが謝ることなんてないぞ。
    それに、つむぎの気持ちはエゴなんかじゃないぞ。
    おいらだってみんなと別れたくない気持ちは同じだもん」

唯「ゾロリ……」

澪「ふふ、優しいなお前は」

律「優しいというよりお人好しだ、将来が不安だな。
  ゾロアーク、ちゃんとゾロアを強い子に育ててやれよ」

ゾロアーク「こくん」



109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 02:12:35.40 ID:Ms/gHFnS0

医師「2匹とも、傷はもう大丈夫そうだな。
   万能粉とスターの実とフエン煎餅と元気の欠片を砕いて
   モーモーミルクに溶かした特製特効回復薬がうまく効いたようだ」

律「聞いただけでマズそうな」

医師「ではさっそく送還の準備にとりかかる。
   君たちは出ていってくれたまえ」

唯「えー、もうですか? ケチだなー」

医師「これも仕事のうちなんだよ」

律「残念だけどこれでお別れみたいだなー」

澪「2人とも元気でな」

唯「また遊ぼうねー」

ゾロア「うん、みんなありがとうだぞ。
    ほんとにほんとにありがとうだぞ!」

梓「ゾロア……」

ゾロア「あずさには一番感謝してるぞ。
    最初においらを見つけてくれたし、
    ずっと一緒においらといてくれたし……
    あとカップラーメンも美味しかったぞ!」

梓「こっちこそ……ありがとう。元気でね、ゾロア、ゾロアーク……」



110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 02:14:42.83 ID:Ms/gHFnS0

これが軽音部とゾロアたちとの別れになった。
ゾロアたちは梓たちの知らないうちに本国へ送り返された。

今回の一件はテレビや新聞ではまったく報道されなかった。
琴吹家がマスコミに圧力をかけたためである。
インターネットで事件に関する噂はあることないこと書かれたが
どれも信憑性に欠けたたために全て消えていった。
事の真相を知っているのは梓たちだけだ。

ともあれ蔵雲市は災害の幻影から解放され
元の平和で穏やかな日々が戻ってきた。
そしてそれは軽音部にも……
ただ一つ、紬がいなくなったことを除いて。
genei2_aa.png



111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 02:18:11.10 ID:Ms/gHFnS0

音楽室。

バクオング「ギゴガゴーゴーッ!」

澪「ああ、紅茶か。ありがとう」

唯「バクたろうもすっかり給仕係が板についてきたね」

律「唯、バクたろうはバクオングじゃなくてバクフーンだ。
  ていうか結局もう一段階進化させたのかよ」

澪「これはこれでありかなと」

律「あ、そう」

梓「……」

律「どうした? 梓」

梓「え、何がですか」

律「いや最近なんか元気ないっぽいし。
  具体的に言えばゾロアたちと別れてから、ずっと」

唯「あー、確かに」

澪「なんだ、ゾロアがいなくなって寂しいのか」

梓「そ、そんなんじゃないです。ただ……」



112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 02:20:23.73 ID:Ms/gHFnS0

律「ただ?」

梓「私には何ができたのかなって思って」

澪「どういうことだ」

梓「唯先輩はドンカラスで私たちを運んだり戦ったりしました。
  律先輩はムギ先輩を説き伏せましたし、
  澪先輩だってゴニョニョを出してゾロアの手助けをしてました。
  私だけ何も出来なかったんです」

律「なんだ、そんなこと気にしてたのかよ」

梓「そんなこととはなんですか。
  私は真剣に悩んでるんですっ」

律「お前は充分ゾロアたちのために力を尽くしてたよ」

澪「うん、最初にゾロアを見つけたのも梓だし、
  ゾロアを家に泊めたのも梓だ」

律「梓がいなかったら、
  ゾロアは今もマァと会えずに一人ぼっちだったかもしれないんだ。
  梓の存在に、ゾロアがどれだけ救われたか考えてみろ」

唯「マァと離れ離れになってる間、
  ゾロリの心の支えはあずにゃんだけだったんだよ!」

梓「そ、そうでしょうか」



113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 02:23:27.59 ID:Ms/gHFnS0

律「そうだよ。逆に言えば私たちは梓みたいなことを
  ゾロアにはしてやれなかったんだ。
  梓は梓にできることをした。
  ゾロアだって感謝してるはずさ」

梓「……はい」

唯「そーだ、いつゾロリの住んでる国に遊びにいく?」

澪「いつ、と言われてもな。
  というか行くことは決定してるのか」

律「とりあえず受験終わって高校出てからだろ。
  それから考えようぜ」

唯「えー、早くゾロリに会いたいよー。ね、あずにゃん」

梓「そうですね。いつか遊びにいきましょう、ムギ先輩も一緒に」

澪「ああ、軽音部の5人でな」

律「今度はきっとみんな笑顔で」

唯「楽しい時間を過ごせるはずだよ」

梓「はい。きっとそんな、素敵な未来が待ってるはずです」

バクオング「おわり」



115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 02:25:11.32 ID:Ms/gHFnS0

これでおしまい

元ネタは今年のポケモン映画
面白かったから見に行くといい

最後に記念撮影
http://nagamochi.info/src/up31790.jpg




116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 02:26:13.10 ID:u9w1wFKPP

乙です



117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/02(木) 02:48:22.01 ID:kIB1ueLhP

乙にゃん






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