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唯「狂わせる恋」 【非日常系】


http://hayabusa2.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1325854892/l50




1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:01:32.80 ID:Ix/U+XBk0

唯「人の精神を狂わせて崩壊させたい?」





2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:02:22.74 ID:Ix/U+XBk0

唯「それはね。その人をまず幸せにさせる。これでも無いくらい幸せにさせるんだよ。
  そうして置いてから一気にその幸せを壊すんだよ。
  人は何にも無い状態から辛い境遇に陥るより、幸せの絶頂から落ちる方が効果的なんだよ。

  これは数字で考えても分かることだね。
  例えば0から-に行くより+から-に落ちるほうが数の差が大きくなるよね。」

「でもそれは才能と時間と労力を必要とするじゃあありませんか」

唯「フウン。」



3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:03:19.47 ID:Ix/U+XBk0

唯「私はそれくらい何でもないと思うけどね。
  元からそんな簡単に人の精神が崩壊するようじゃこの世界は成り立たないよ。
  何事にもそれ相当に対する労力が必要になるのは当然のことだよ。
  対価を支払わずに何かを得ようなんてそれこそおこがましいよ」

「…………」

唯「要するに貴方の言っていることは金が空から降ってくればいいなんていう戯言と同じだね。」

唯「くだらないよ。」

唯「そもそもどうしてこんな恐ろしい事を思いついたの?」

「…………」



4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:04:21.51 ID:Ix/U+XBk0

唯「ウン。諦めなよ」

唯「人の精神というものは貴方が思っているより
  ずっと繊細で意味が分からなくて、それでいて美しいものなんだよ」

唯「現に人の医療技術は身体だけはやたらと進んでいるけど
  精神医療についてはろくな治療法が無いじゃない。
  それは人の心なんていうものが人には扱えないということだよ」



5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:05:14.49 ID:Ix/U+XBk0

唯「考えてみて。人の身体を壊すのは簡単なことだよ。
  一握りの勇気で刃物を持ってめちゃくちゃに切りつければいい。」

唯「そんなのは子供でも分かることだよね」

唯「じゃあ人の精神を壊すのは?」

唯「たとえどんな勇気を持っていようと自分は死んでも構わんとしていても簡単に壊すことはできない」

唯「人は身体か精神のどちらかが壊れれば機能しなくなるけど、身体を壊せば大罪。精神を壊せば?」



6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:06:32.80 ID:Ix/U+XBk0

「証拠は見つからない…」

唯「そうだね。だけど証拠が見つからないというのは
  それだけ世の中に精神が認知されていないだけで、
  それが精神を壊すことができない証拠となっているんだよ」

唯「まぁ簡単に精神を壊させるなら早い所拷問だね。
  まぁ大罪と変わらないからそんなことをするくらいなら殺した方がマシだと思うけどね」



10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:07:42.13 ID:Ix/U+XBk0

「私は…私はただ殺すことでは足りませんの。
 精神をズタズタに壊して、それから抜け殻となった阿保な姿を見て大笑いしたいのです。」

唯「フウン。強い恨みを持っているんだね」

「ええ。今だってこうしてはおられないくらい恨んでいますのよ。」

唯「ナルホド…」

唯「分かった分かった。その気持ちを買うよ。私は昔からそういう押しには弱いんだよね」

唯「じゃあある話をしようか。
  これは私が実際にその人の精神を崩壊させ自殺に追い込んだ話だよ。」

「…………」



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:08:29.12 ID:Ix/U+XBk0

これは私がまだ高校生の時だったよ。
私は軽音楽部に入って楽しい毎日を過ごしていたわけだね。
思えば人生のピークだったか知らん。

私はその時部員全員を騙していたんだよ。
馬鹿を演じていて、みんなに嘘をついていた。
本当の自分を出すのが何だか怖くなってきて、どう思われるか不安で仕方がなかったから。
演じている馬鹿を馬鹿にされても、心の中では騙されてやがるの。と笑っていたり。
そんなまま一年が過ぎていって2年生になると新入部員が入ってきたんだ。



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:10:30.06 ID:Ix/U+XBk0

その子の名前は_うんAとしよう。
そのAときたらまた可愛いものでさあ。
多分そこらへんの女子とは比べ物にならないくらい可愛い顔をしていたね。
真っ黒で綺麗で真っ直ぐな髪。美しく白い肌。
その白い顔の頬の赤いこと。
とにかく可愛いらしい女の子だったわけだね。

まぁそのAと私は先輩後輩の関係だったわけだけど、それが無いくらい仲良くできたよ。
やっている楽器が同じということもあったのだろうけど、とにかく最初から仲良くできた。



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:10:58.63 ID:Ix/U+XBk0

私はそのAのことをあだ名で読んだりしていてさ。
ン?どういうあだ名かって?
マァ時効だろうしいいか。
あずにゃん。だよ
私はその少女をあずにゃんと呼んでいたんだ。
まぁそこから本名が想像できるであろうから本名は言わないけどね。



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:11:27.91 ID:Ix/U+XBk0

それで私はあずにゃんとは普通に過ごしていたよ。
キャラを作ってること以外は至って普通だった。うん。
それから私はあずにゃんの事が好きになった。
ああ、好きっていう意味はどちらでも良いよ。どちらでも大して変わりないからね。



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:11:57.20 ID:Ix/U+XBk0

それでいて、私はあずにゃんがどうしても魅力を感じて仕方が無かったよ
あの笑顔、声、手つき、仕草。
どれもこれも好きでしょうが無かった。

そうしておいてから自分というものを振り返ると悲しくしようがなくなって。
周りを欺いて、嘘をついて、本当の自分をさらけ出していない恥ずかしい私。
あずにゃんはいつだって本当に正直に自分をさらけ出している。あずにゃんだけじゃない。
軽音部のみんなだって本当の自分を出していて正直に生きているじゃないか。



17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:12:22.19 ID:Ix/U+XBk0

だけどここまで来て今更、言い出せなくなっていてそのまま一年過ぎてしまったよ。
段々と沼に沈んでいくような、とにかく言い出せない、言えるはずが無かったんだよ。
怖くて、みんなからなんて言われるか。もしかしたら縁をきられるか知らん。
だけどあずにゃんが好きな気持ちも止まらなかった。



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:13:00.30 ID:Ix/U+XBk0

あずにゃんには馬鹿を演じている自分では無くて本当の自分を見てほしかった。
それが堪らなく辛くて、耐えられなかったよ。
悪いのは完全に自分で自業自得なのに、その時ばかりは自分を恨んだよ。
こんな事しなければよかったって。



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:13:32.86 ID:Ix/U+XBk0

だけど私にはある事も浮かんだ。
もし私が本当の自分を出していたらあずにゃんは私と仲良くなってくれたか?
そう考え出したらますます恐ろしくなってきてしまって。
3年の冬。正確には二月十日あたりか遂に私は我慢の限界になってしまった。



22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:14:08.39 ID:Ix/U+XBk0

私の好きなあずにゃんだけにはせめて、本当の私を知って欲しいと。
冬の夜に私達は会ったわけだよ。寒い風を感じながら私はあずにゃんに全部を話した。
勿論、今までの調子に乗ったトーンなんかでは無くて真面目に本当の私で話した。

話を聞き終わるとあずにゃんは泣き出してしまった。
「信じられません…それじゃあ唯先輩は…私の唯先輩は…」
そう泣きながら走り出してしまった。

私は涙が止まらなかった…
やっぱりこんな事言わなければよかったって。
このまま、嘘をついたまま卒業すればよかったって。
悔しくて悔しくて堪らなかった。
声を出して泣いたよ。本当の自分で。



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:14:36.94 ID:Ix/U+XBk0

次の日。あずにゃんは自殺していた。
正確には私と話した後で自殺したらしい。
私は驚いて声も出なかったよ。涙も出なかった。
自分の頭にポッカリと穴が開いたような、真っ白な感覚に陥った。

それからすぐに走り出した。
冬の風と一緒にどこかに流れてしまいたい。
ピカピカと煌めいて流れて行くネオンサインを見た。
元気に遊ぶ子供達の声を聞いた。五月蝿い車の騒音を聞いた。
泣き叫ぶ少女の声を聞いた。流れる冬の雲を見た。冷たい風を体に受けた。

気づくと誰もいない野原に横たわっていた。
冬のはずなのに、寒い風のはずなのに、
その風はいつもよりずーっとずっと気持ちよく感じた。
快く私を包み込むようなその風に私は虜になった。



24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:15:01.53 ID:Ix/U+XBk0

それから私には更なる地獄が待ち受けていたんだよ。
あずにゃんの家には私宛の手紙が残されていた。



25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:15:35.64 ID:Ix/U+XBk0

唯先輩へ

私はけいおん部にはいるきっかけは唯先輩です
あの唯先輩の楽しそうな顔。だから私はけいおん部に入ったのです
だから今私がこんなにも良い人に出会えたのは唯先輩のおかげなのです
だから告白しますけど、私は唯先輩のことが好きです
本当に好きなんです
唯先輩のどこか抜けてて可愛らしい顔
私は大好きです
明日答えをきかせてください

梓より



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:16:17.00 ID:Ix/U+XBk0

私はこの瞬間流れているバレンタインソングで今日がバレンタインであることが分かった。
それからすぐ本当に死にたくなってしまった。

両思いだったのだ。私とあずにゃんとは。

しかもあずにゃんは演じている、作っている私が好きでしょうがなかったんだ。
この瞬間私の中の何かが壊れた。

私が正直に普通にすごしていればあずにゃんは私のことを好きになってはいなかった。
いや、けいおん部自体入っていなかった。



27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:16:46.90 ID:Ix/U+XBk0

嘘をついていたから、あずにゃんはけいおん部に入って、私のことを好きになったんだ。

つまり私とあずにゃんはどうなことがあっても結ばれなかったんだ。

お互い好きだったのに結ばれないなんて何て悲しいんだろう。
悔しくて悔しくてたまらなかった。
この時は本当に死ぬ気だったよ。最後に会ったのは私だから勿論疑われたよ。

だからみんなには会いたくなかった。
今まで嘘をついていたのも恥ずかしかったし、だから遠くにいったんだ。
それが今だよ。これが私の話。
人を狂わせ自分を狂わせた嘘。その結果人を殺してしまった



28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:17:29.60 ID:Ix/U+XBk0

唯「なに?泣いてるの?」

「ごめんなさい…恥ずかしくてしようが無いわ…」

「本当にごめんなさい…本当に死にたいのは私の方よ」

唯「私は誰か分かっていたよ。ムギちゃん」

紬「本当にごめんなさい…私ずっと唯ちゃんの事を疑っていたの…十年間もずっとよ…」

紬「梓ちゃんを自殺に追い込んだのは唯ちゃんってずっと疑ってしまっていたわ…」

紬「本当にごめんなさい…」

唯「私こそごめんね…これが本当の私なんだよ。」



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:18:07.17 ID:Ix/U+XBk0

唯「ムギちゃん達にはずっと嘘をついていたんだから」

紬「もう駄目だわ私、生きていられないわ」

唯「じゃあねムギちゃん。もう会うことはないかも知れないけど」




それからムギちゃんは自殺した。



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:18:32.06 ID:Ix/U+XBk0




唯「ごめんね」






31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:19:19.37 ID:WDHChZm70

ごめんよくわからない



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:19:24.39 ID:jhRt1dhf0

うん、よかった
最後はどういうことなの?





33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:22:24.20 ID:Ix/U+XBk0

>>31
唯は今まで嘘をついてキャラを作って生きていきました
そこで梓を好きになった唯は梓には本当の自分をしってほしいと真実を告白します
だけど梓は嘘の唯の性格が好きだったのでショックで自殺してしまいました。
ムギは梓が自殺した原因は唯にあると唯を恨んでいました
だけど唯のこの告白によってムギは勘違いしていたことに気付いて自殺します




36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:26:58.13 ID:/P2y+O7e0

最後の唯のセリフが色々と来るな
唯はやっぱり嘘つきで恨みを持ってるムギを追い返す為に嘘話をしたとか



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:30:14.05 ID:GE9B73bP0

うんなんか

よかった



40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 22:35:16.38 ID:iFPCc5WR0

独特で引き込まれる雰囲気だなー
俺は結構好き






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唯「狂わせる恋」
[ 2012/01/07 10:41 ] 非日常系 | | CM(0)

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