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梓「ストーカー」#後編 【非日常系】


SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServiseより

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梓「ストーカー」#前編
梓「ストーカー」#後編




90 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/10(金) 16:52:37.42 ID:Th2sVL3H0




梓(…………?)


どうして?

私、意識がある……?
それに、どんなに待っても衝撃が来ない。
音は聞こえたのに…。
もしかして外れたの?


梓「…」パチ

梓「!!!!!!!!!!!」



91 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/10(金) 16:53:23.30 ID:Th2sVL3H0




私は驚愕した。

やっぱり、私は撃たれてなんかいなかった。
衝撃が来ないのも当然だ。


外れたんじゃない。

しっかり、当たっていた。


私の大好きな、そして、今私の目の前に立っている律先輩に…。


梓「律先輩!!!」

律「…あず…さ?」クルッ


律先輩が振り返る。
先輩のブラウスは鮮血で真っ赤に染まっていて、手で腹部を抑えている。


聡「!!!!!!!!!!!!!!!!!」ハッ

B「!チッ…でも、ま、お前はもう再起不能だよ!」

A「もう動けないだろう?立ってるのがやっとだろう?」ニタニタ

B「今度はもう逃げられないよ、梓…だっけ、そこの君、ね」

A「どうやら銃より、やっぱりナイフの方がいいらしいからねぇ?」

梓「!」ブルブル


律「梓」ボソッ

梓「?」

律「梓はずっと目を閉じといてくれ」ボソボソ

律「絶対梓を殺させないから」ボソッ

梓「でも…」

律「いいから…。約束…な」ニカッ



92 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/11(土) 16:54:20.30 ID:9mmkE15E0




私は目を瞑った。
先輩もケガをしている。それも、私より重症だ。
すごく心配だったけど、私は先輩の言う事を聴くことにした。
実際の所、意識がもうろうとしていたから、
先輩が目を瞑れと言わなくても目を閉じていたと思うが…。

とにかく、私は信じることにした。
次、目を開けた時は、律先輩と帰れる瞬間になっている事を。


律「…やんならやれよ!!!!!!!!」


――――


律(ちきしょー…痛ぇ…!!でも!!)

律「…やんならやれよ!!!!!!!!」


A「…へぇえ?そんな体で?」

B「立ってるのもやっとなのにまだ叫ぶ体力あるんだ?」

律「私は…お前らに負けたくない!!!!負けない!!!!!」

律「聡も!!お前!年下の分際で調子こきやがって!!」ギロッ

聡「…」ジッ



93 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/11(土) 16:54:59.18 ID:9mmkE15E0




律「…さっき、手加減しない、とか言ってたけどな、私だって手加減しねぇよ!」

律「今までお前に対してどれだけ手加減してやったと思ってんだ!!!」

聡「……」

律「お前が生まれてからずっと…お前に手加g………!?」ウッ

グサッ

B「負けない?バカじゃねぇの?」

A「聡のことグチグチ言ってる暇あったら戦ったら?武器もないくせに」

律(…クッ……ヤバい……脇腹が……!!)

聡「!」

律「さ…とし…!!私は……お前、を…許さない……」ゼェゼェ

律「それに…お前ら、も!」ギリッ

B「まだ言ってんのかよ?そんな状態で?」フハッ

A「懲りねぇ野郎だな!度胸だけは認めてやるよ?でもな…」

B「先にこっちだ!!」クルッ

律「な!?」ダッ



94 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/11(土) 16:55:54.80 ID:9mmkE15E0




B「お前なんかより梓の方が殺しやすいんだよ」スッ

律「そうは…させえねぇよ!」サッ

ザクッ

律「……ウッ!?」ポタポタ

B「は!?」

梓「……せんぱ…?」ボソ

律「なんで、もねぇ…よ梓!!そ、のままで、いろ…よ!!」

梓「……ハ…イ」


A「まだそんな力あったんだなぁ?ま、もう無理だろうけどな!」スッ


律(ヤバい……息が……!!胸が痛い…!!!!!)ヒューヒュー

律(でも…梓だけは守ってやる!!!!!!!!!!)ダキッ


グサッグサッ


律「うぁぁぁぁぁああぁぁぁあああぁあああああああああああああああ!!!!!!!」



95 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/11(土) 16:56:25.44 ID:9mmkE15E0




??「……め…さ………!……」

律(だれ、だ…?こえ…が……)

律(梓……)フッ


――――



96 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/11(土) 17:09:04.80 ID:9mmkE15E0




これだけフラフラするほど血が流れたのかな…私。
もともと貧血ぎみだったからな…。
AB型だから、もし輸血とかになったら大変だろうな……。

どうでもいいことばかり考える。

こんなことがあった疲れからか、だんだん眠くなってきた。


私はもうろうとした意識の中で、先輩のぬくもりを感じた。
あったかい。

直後に声が聞こえた。

律先輩…の声。叫んでるみたい…。


あれ…?なんか違う声も聞こえた様な……。
それにこの声…聞いたことある…。


??「や…なさ…!これ…上……砲……わ…!」


ああ、これは、ムギ先輩の声だ。


梓(ちょっとだけ、目を開けてみよう…。)

梓「……」ウッスラ


見えるのは、私を抱きかかえた律先輩。
入口の方には黒い服の集団が。なんか持ってる…。
金髪が目立ってるムギ先輩。
その隣にいるのは…黒髪の長身の人。澪先輩だ…。


助けにきてくれたんだ…。

そう認識した私は、意識を落としていった。


――――



97 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/11(土) 17:28:40.94 ID:9mmkE15E0




紬「澪ちゃん、降りるわよ!」ヒソヒソ

澪「ああ」ヒソッ

斎藤「お嬢様、こちらにはほぼ確実に田井中様も中野様もいると思われます」

斎藤「しかし、奴らもいるのでお気を付け下さい」

紬「分かってるわ。…澪ちゃん平気?」

紬(りっちゃん…梓ちゃん…無事かしら…)

澪「…大丈夫」

SP「紬お嬢様、私たちは入口から突入致しますがどうなさいますか?」

紬「…私達も行くわ」

斎藤「しかし…!」

紬「なら、盾を貸して!ちゃんと自分で身を守るわ!!」

澪「ムギ…」

斎藤「…そうなされると思いました。ならば…秋山様は私がお守りしましょう」

紬「ええ、お願いするわ」

紬(澪ちゃんには刺激が強すぎる可能性もある訳だし…銃を持たれていたら危ないものね…)

澪「…?」

紬「大丈夫よ、澪ちゃん。私はこれでも訓練を受けてるし、斎藤もこれくらい難なくやってのけるわ」

斎藤「ご安心ください。では、行きましょう」

SP1「出動準備!!」

SP達「ハイ!!!!!!!」



98 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/11(土) 17:29:54.43 ID:9mmkE15E0




??「うぁぁぁぁぁああぁぁぁあああぁあああああああああああああああ!!!!!!!」


澪「!?……律!?!?」ダッ

紬「澪ちゃん、待って!?…早く突入しなさい!!!」ダッ

SP「突入だ!!!」ダッ


ガラッ


紬「やめなさい!!それ以上動いたら発砲するわよ!!」

SP「動くな!!!!!」


B「チッ……あれは…琴吹家!?」

A「ヤべぇな…おい!!!!!出てこい!!!!!!」

???????「ラジャーーーーーーーーーーーー!!!」ダダダダダダダダダダダダダ


紬(人が大勢…!あれは…りっちゃんと梓ちゃん!!!!)

澪「あれ…!」スッ

紬「斎藤!りっちゃんと梓ちゃんを保護しに行くわよ!!」

斎藤「了解いたしました。部隊Ⅱ!!こっちだ!!!」

SP「ハイ!!!!!!」



――――



99 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/11(土) 18:17:35.01 ID:9mmkE15E0



――――



梓(ここ……どこ…?)


気が付くと、私は真っ白い空間にひとりぼっちだった。
重い頭をフル回転させて、ようやくさっきまでの状況を思い出す。


梓(そうだ…私、あの後意識飛んだんだった…)


だとすると…この場所は?
私死んだの…?


律『あずさ…』

梓「律先輩…?」


ふいに、律先輩の声が聞こえた。
今のは、空耳…?

そうだ…先輩は?
私を必死で守ってくれた、律先輩は…?
そして、助けに来てくれた先輩たちはどうなったの…?


梓「痛っ」ズキズキ


突然、肩が痛くなる。
でも見てみても、傷一つ付いていない。

この状況が分からなくて、頭が混乱する。


澪『梓』

梓「…!」


紬『梓ちゃん』


唯『あずにゃん』


憂『梓ちゃん』


純『梓』



聞こえる。
大好きな先輩達の声が。大切な親友たちの声が。

だんだんと大きくなってくる。


それに比例していくかのように、見た目は何ともない肩の痛みも増していく。


梓「みんな………!!…」クラッ


また、意識が遠のいた。



――――



100 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/11(土) 18:40:51.51 ID:9mmkE15E0




――――



澪「梓……律……」ポロッ

紬「梓ちゃん…りっちゃん……」ギュッ


ダダダッ

ガラッ


唯「あずにゃん!!りっちゃん!!!!」

唯「どうして……」ポロポロポロ

澪「唯……」グスッ

紬「ごめんねりっちゃん…ごめんね梓ちゃん…」グスン

唯「…あずにゃん、目、覚めるよね!?」

澪「一応…傷も思ったより深くなかったから、大丈夫だと思う…って…」


ガラッ


憂「お姉ちゃん…ここ、病院だよ…!」ハァハァ

純「梓…大丈夫なんですか!?!?」

澪「あ、憂ちゃんに…鈴木さん…」グス

純「…こんにちは、澪先輩…」

憂「…あの……律さんは…?」

澪「…………」グスッ

紬「……りっちゃん…今、集中治療室にいるわ……」

紬「危険な状態なんだって…」ポロポロ

憂「……そうですか…」

唯「ういーーー…あずにゃんが…あずにゃんが…!」



101 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/11(土) 18:42:19.38 ID:9mmkE15E0




憂「……梓ちゃん…」ソッ

純「梓……」ポロッ



梓「…………ナ」



純「梓!?!?!?!?」

憂「梓ちゃん!?!?」


紬「どうしたの!?」

憂「梓ちゃん…今何か言ってたんです!」

澪「え!?」

唯「あずにゃん!?あずにゃん!!!!」ユサユサ

憂「お姉ちゃん、ゆすっちゃだめだよ!!!」



梓「…………………ユイセンパイ……ヤメテ………クダサイ………」


唯「あずにゃん!!!!!!!」


梓「……」ウッスラ


澪紬純憂「梓(ちゃん)!!!!!!!!!!!!!!」


梓「……………あれ……ここ…?」


紬「ナースコール押さなきゃ!」ピッ

澪「梓?聞こえるか?ここ、病院だぞ」

梓「……澪先輩………私…助かったんですか……?」

唯「そうだよあずにゃん!助かったんだよ!!!」

梓「よかった…………」



103 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/11(土) 23:13:51.00 ID:9mmkE15E0




紬「じゃあ、お医者様がくるから私達は外に出てるわね」

梓「はい」


ガチャ バタン


唯「よかった…よかったよぉ…!!!」ポロポロ

純「あずさぁ…よかった……」グスッ

憂「よかった……」ホッ


紬「これであとは……」

澪「律だけ、か………」


唯「……りっちゃん…大丈夫…だよね…?」


紬「……体の損傷が激しいみたいだから、どうなるかはわからないって……」

澪「でも、律は……きっと戻ってくるよ……!」

憂「そうですよ。律さんを信じましょう?」



――――



104 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/11(土) 23:19:17.32 ID:9mmkE15E0




医者「中野さん、目が覚めたんですね。体の調子はどうですか?」

梓「はい、多分大丈夫かと……」

医者「ならよかったです。あなたの場合、ケガはしていましたが
   リボンで応急処置がされていたので止血も早かったようですね」

医者「あの応急処置がなかったらあなたは失血死していた可能性もありましたからね…」

梓「え…?」

医者「あ、そのリボン、ここに置いときますね。じゃ…」


ガラッ パタン


梓「……」


私のケガは、まだ腕を上げると痛いけれど、少しすれば元通りに治るらしい。
律先輩が、また私の命を救ってくれた。
感謝してもしきれない…。

そうだ。

律先輩、は……?



ガラッ


唯「あずにゃーん」ダキッ

梓「…!?ちょ、唯先輩、痛いです!!!!!」

唯「あ、ごめんごめん」パッ

澪「梓は怪我人なんだからさ」

紬「でも、梓ちゃんが起きてくれて本当に良かったわ」ニコッ

純「あずさー!心配したんだよー!?」

梓「ごめん…」

憂「ケガはすぐ治るの?」

梓「うん、少ししたら元通りだって」

唯「よかった~」



106 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/12(日) 18:14:24.03 ID:YdKv5IZY0




みんなが安心したような表情に変える。
私自身もすごくほっとしている。
もうギターが弾けない、なんて言われたら、自殺モノだ。

そして私は、疑問の核心に触れてみた。


梓「あの…」

梓「…律先輩…は……?」


澪紬純「!!!!」

憂「…」

唯「りっちゃん?えっとねぇ~」

澪「唯…!」

紬「いいよ……隠してもしょうがないわ…」

梓「え…!?」

唯「今手術してるよ~さっきまでえーと、I…なんだっけ?」

憂「ICUだよ、お姉ちゃん」

唯「そう!ICU!!にいたんだけどね、傷が深いから手術することになったんだって」

梓「律先輩は…大丈夫なんですか!?!?!?」

澪「……正直、危ない」ボソッ

紬「もう、いつ死んでもおかしくないほどなの…」

梓「そんな…。私……!!」ポロッ

純「梓…」サスサス


律先輩が、危ない。
そう聞いただけで、目の前が真っ暗になった。
巻き込んだのは、全部私。
助かったのは嬉しいけど…先輩を危険な目にあわせてしまった。

私…最低だ。後輩失格だ。


憂「で、でも!!今律さんは生きてるんだよ!?!?梓ちゃん、応援しなきゃ!!」

梓「憂……。でも、私のせい……全部、全部…私のせいなんだよ…っ!?」グスッ

唯「そんなに自分を責めないで…あずにゃん…」ヨシヨシ


紬「…行ってみる?」

澪「へ?」

紬「りっちゃんの手術、もうすぐ終わるころだと思うの」

純「でも…大丈夫なんですか?」

紬「一応移動している間なら会えると思うわ…りっちゃんは眠ってると思うけど…」

澪「……そういえば、律の両親、来てるのかな」ボソッ

紬「?……そういえばまだ見てないね…」

憂「……律さんの親御さんは、聡君の…こと、知ってるんですかね…?」

澪「………多分、知らないんじゃないかな…。
  あまり家にいないから。今日もいないって言ってたくらいだし」

紬「そっか…」



107 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/12(日) 18:15:07.19 ID:YdKv5IZY0




唯「っていうか、もうこんな時間!!」


唯先輩の声と一緒に、みんなが時計を見る。
時計の針は一定のリズムと共に、八時近くを示していた。
あれ、私、そんなに寝てたんだ…。


梓「みなさん、帰らなくて大丈夫なんですか?」

唯「私と憂は家にお母さんとお父さんいないから、二人で気をつけて帰るから平気だよ~」

憂「純ちゃんは?」

純「私は、一応お母さんに言って来たから、もうちょっとなら大丈夫…かな」

澪「……私はマ…お母さんもこっちに来るって言ってたから、それを待つ間なら、かな」

梓「というか…面会時間って大丈夫なんですか?」

唯憂純澪「あ!」


紬「大丈夫よ」

澪「どういうこと?」

紬「この病院、お父様が経営してる病院で…。だから、うるさくしないからって頼んだの」

唯「ほぇ~ムギちゃんのお父さんすごいね~」


さすがムギ先輩。
というか、ムギ先輩のお父さんは結構いろいろなものをやっているんだな…。
こんなに身近に、すごい人がいるなぁ、と今でも思う。


憂「じゃあ……行く?梓ちゃん」

梓「え…」


私は迷った。
大好きな先輩が、私のせいで、私よりずっと大変な目に遭ったのだ。
よく分からないもやもやとした気持ちが私の心を駆け巡る。
罪悪感だろうか?それとも、傷ついた律先輩を見たくないという気持ちからだろうか…?

それでも、私は先輩に一言謝りたい。

そして、助けてくれたお礼を言いたい。


梓「……行く」

純「梓…いいの?」

梓「うん。…律先輩に謝りたいし……」

純「そっか…」

澪「…じゃあ行こう、梓、歩ける?」

梓「あ…多分大丈夫だと思います」

紬「無理しないでね?私がおぶってもいいのよ?」

梓「だ、大丈夫です!!歩けますから!!」



111 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/13(月) 17:43:23.37 ID:2XrGGNtF0




ガラッ

パタン



――――



パチッ

ガラッ



タッタッタッタッタッ

ガラガラガラガラ


唯「!!りっ…ちゃん……?」ポロッ

紬「りっちゃん…!」ハッ

澪「……うぅ…っ…」ポロポロ

憂「うそ…」

純「………そんな……」

梓「……………………………」ペタン


唯(りっちゃん…こんなに……)

唯「………あずにゃん?」

澪「梓……!」

純「……梓…?」


梓「…………………………いやぁぁぁぁぁあぁぁぁああぁあぁぁあぁあああああ!!!」ギュッ


唯(あずにゃん……当たり前だよね…)

唯(目の前で、りっちゃんが………………)



112 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/13(月) 17:51:09.13 ID:2XrGGNtF0




梓「いやっ…!嫌だよ……!!私もう……い…や……っ……!」ガクガクガクガク

梓「わたしがっ…!!…私……私を………殺して……っ!」

梓「死んで償うから……!!!だから……っ…!!」


唯「あずにゃん、落ち着いて……」ダキッ

梓「誰か……!!もう……やだ、よぉ……!!」ブルブルブル



紬「梓ちゃん!!!」パシン

梓「!!!!!!」


唯(ムギちゃんが、あずにゃんをビンタした……!!)

澪「ちょ、ムギ!?!?」

憂「紬さん!?」

唯「ムギちゃん…?」


紬「梓ちゃん、よく聞いて」

梓「……」

紬「梓ちゃんは今、『死んで償う』って言ったよね?」

紬「そんなの本当にりっちゃんが望んでると思うの?」

紬「梓ちゃんが死んじゃったら、
  りっちゃんが怪我してでもかばった理由がなくなっちゃうじゃない!!!」

梓「……!」



113 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/15(水) 16:23:05.82 ID:3MsTIJwJ0




梓「……!」


紬「確かに、結果的にりっちゃんは梓ちゃんを助けてあんな怪我をしたわ。でもね?」

紬「もともとは梓ちゃんだって被害者だもの」

紬「本当に死んで償うくらいするべきなのは、あの場にいた奴らなのよ…」グッ


澪「そうだよ、梓」

澪「ムギの話に付け足すようで悪いんだけどさ、律は、梓を本気で守りたかったんだと思うよ?」

唯(澪ちゃん声が震えてる…)

澪「自分が怪我をしてでも、ね。あいつは、そういう奴なんだ」

唯(そうだよね…澪ちゃんだって、
  幼馴染のりっちゃんがあんな姿になっちゃったんだから、もっと悲しいはずだよね…)

澪「だから…。梓は律に対して悪い、と感じてるなら、今出来る事をやればいいと思うよ…?」


梓「!」ポロポロ



114 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/15(水) 16:23:51.52 ID:3MsTIJwJ0




憂「……落ち着いた?」

梓「うん…憂、ありがと…」

梓「ムギ先輩も、澪先輩も、唯先輩も純も…ごめんなさい…私……」

唯「大丈夫だよー」

純「気にしないでいいから!」

紬「…私もたたいちゃってごめんね?痛くない?」

梓「いえ、大丈夫です………律先輩はもっと痛かっただろうし………」

澪「梓…」


唯「…今は信じよ!!りっちゃんを!!!!」


――――


律先輩は、2週間たった今でも眠っている。

学校もあの事件があったからしばらくの間休校になっていたのだが、昨日からまた始まっていた。


いつもの学校。
いつもの仲間。
いつもの授業。
いつもの放課後。
いつもの部室。
いつものティータイム。


なのに、律先輩がいないだけで、楽しさが全然なくなってしまう。

心なしか空気も重い。



116 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/15(水) 21:42:29.80 ID:3MsTIJwJ0




紬「お茶入ったわよ~」

唯「わー!久しぶりだねー!」ズズズッ

澪「ほんとだな」ズズッ

唯「おいし~い!!」

紬「マドレーヌもあるからね~」

唯「わーい」

梓「……」

澪「梓?」

紬「梓ちゃん?お茶さめちゃうわよ?」

梓「……。!あ、すいません、いただきます!」ズズッ

澪「……」チラッ

紬「これも食べてね~」コクッ

梓「あ、はい………」モグモグ


唯「今日はまったりだね~~」ニコニコ

澪「そうだな」

紬「昨日もだったわね」

唯「そうだったね~」

梓「……」


私はどうしても、先輩達の話が耳に入って来なかった。

律先輩、律先輩、律先輩。

ここにいると、思い出してしまうのだ。
忌まわしきあの事件を。
あの日助けてくれた律先輩の顔を、いつもの先輩の太陽みたいな笑顔を。
そして、病院で見た、律先輩の弱った顔を。



123 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/16(木) 21:05:48.72 ID:hfmPCq6R0




あの日以来、私は毎日病院に通っていた。
他の先輩達が来られない日でも、毎日毎日。

それが私にとっての律先輩への償いだと思いたかった。
いつか律先輩に謝れる日が来ることを信じて。

でも、いつだって先輩は苦しそうな顔のままで、目を開けてくれはしなかった。
先輩がふっといつもの優しい顔に戻るのは痛み止めが効いている間だけ。
医者によると、先輩は傷が酷いから、痛み止めもすぐ効かなくなってしまうらしい。
失血したショックで死んでもおかしくなかった、と後で聞いた。

律先輩の両親にも会った。
聡君の事、律先輩のことをムギ先輩の家から連絡を受けて、出張先から慌てて帰って来たらしい。
ちなみに、あの集団は琴吹グループの力によって、琴吹家の地下室で何やら講習?を受けているらしい。
よくは分からないが、警察に送らなかった理由は聡君が関わっていたから、と言うことらしい。
ムギ先輩が言っていた。
また、私は律先輩の両親に事情を説明して、律先輩に大怪我を負わせてしまった事を謝った。

でも、律先輩によく似た顔をしたお父さんは言った。


律父『それが律の望んだことなら、君を咎めるつもりはないよ』

律父『律には小さい頃から苦労をさせてきた。私達も家に居ないことが多かったから…』

律父『律は、ちょっと一休みをしてるだけだと思っていてほしい』ニコッ


と。
胸が熱くなった。
自分の娘が大怪我をしていて危ないという時に、巻きこんだ私に向かってそんな事が言えるだろうか?

しかも私は軽いけがですんでいるのだ。
怒鳴られて、許されなくて当然だと思っていたのに……。



唯「…ず……ん…?」

澪「……さ!!」

紬「…あ…さちゃん!!!」

唯「あずにゃん!!!!!」

梓「…ハッ!!!!ごめんなさい!!なんですか?」

唯「あずにゃんがずっと喋ってなかったからどうしたのかと思ってー」

澪「大丈夫か?」

梓「はい…」

紬「調子悪いの?」

梓「いえ、そういう訳では…」

唯「無理しちゃだめだよ~」

澪「…そうだな、今日はもう帰るか」

梓「えっ?」

唯「そうしようか~」

梓「そんな…!ごめんなさい!!私は大丈夫ですから!!」



125 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/16(木) 21:32:10.79 ID:hfmPCq6R0




唯「…でもさ…」

梓「…?」

唯「やっぱり私は、あずにゃん見てると、今は…部活休んだ方がいい気がするんだ」

澪「私も……そう思う」

紬「梓ちゃん、やっぱりりっちゃんのこと、まだ辛いのよね…」

唯「あの事件があってから、あずにゃんなんか暗くなった気がするよ?」

澪「…梓、お前、一人で何でも抱え込んでるんじゃないか?」

梓「……」

紬「私達に何でも相談してくれて、いいのよ?」


唯「あずにゃん、もう少し先輩を頼ってよ…?」スッ

唯「頼りない先輩かもしれないけどさ、あずにゃんの悩みを一緒に悩むことぐらい出来るから…」

唯「このままだと、あずにゃんが壊れちゃうよ……」ギュッ


そう言って私を優しく抱きしめた唯先輩は、とても温かくて。
いつも明るい唯先輩にこんな悲しそうな顔にさせてしまうほど心配かけて。
澪先輩だって律先輩がすごく心配なはずなのに、私は励ましてもらってばかりで。
いつもニコニコしているムギ先輩が不安を押し殺して必死で私を叱ってくれて。

それなのに私はそれを忘れて、
こんなに優しい先輩が3人もいるのに、私は一人で悩んで、苦しんで、迷惑かけて。
そんな自分がいた事を、今思い知った。

もう枯れたと思ってた涙が、再び溢れた。



梓「……うぇ……っ…せんぱ…い……っ…!!……せんぱ…ぁ……!」グスグス

唯「よしよし…」ギュッ

澪「辛かったな」ナデナデ

紬「思いっきり泣いていいのよ…」フキフキ

梓「ごめ…っなさ……!わたし……!」グスグス



127 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/16(木) 22:09:27.15 ID:hfmPCq6R0




私は、先輩の胸で思いっきり泣いた。
先輩達は私が泣きやむまでずっとそばにいてくれて、励ましてくれて、唯先輩は一緒に泣いてくれた。

そして、私が泣きやんでしばらくした後、お茶を出しながらムギ先輩が言った。


紬「みんな、あとちょっとしか時間ないけど、演奏しない?」コトッ

梓「今から…ですか?」チラッ

唯「いいね!!」

澪「でも…」

紬「病院でも、カセットくらい流せると思うの」

唯「分かった!!りっちゃんに聞かせるんだね!!」

紬「うん♪」

澪「それはいい考えだな」

紬「でしょ?おとといまでは学校に入れなかったからそんな事も出来なかったし」

澪「梓はどう思う?」

梓「…いいと思います!」ニコ

唯「きまりっ!」

紬「じゃあ準備しましょう?」

澪「ああ」

梓「はい!」

唯「まかせてよ~」


――――



128 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/16(木) 22:10:21.69 ID:hfmPCq6R0




澪「じゃあふわふわやろうか」

唯「うん!」

紬「あ、待って。唯ちゃんが1番歌って、澪ちゃんが2番歌ったらどうかしら?」

梓「いいですね!」

唯「それじゃあコーラスも変えようよ!」

澪「ムギが1番のコーラス、梓が2番のコーラスでいいんじゃないか?」

紬「面白そう!」

梓「私がコーラスですか…?」オドオド

唯「大丈夫だよ、あずにゃん!あずにゃんならできるよ!!」フンス

梓「……分かりました、やってやるです!!」


唯「じゃあいくよ~」カチッ



ジャカジャカジャンジャンジャカジャンジャカジャン♪


「きみをみてるとーいつもハートDOKI☆DOKI♪」


唯(りっちゃん…)


~~

~「いーつもがんーばーるー♪」『いーつもがんーばーる♪』


紬(届くよね…この曲…)


~~~~

~「ふとした仕草に今日もハートズキズキ♪」


澪(律…私達はずっと、ここで待ってるからな…)


~~

~「いーつか目にーしーた♪」『いーつか目にーしーた♪』


梓(律先輩…ちゃんと感謝を伝えたいです……)


~~~~~~~~

~ふわふわターイム♪(ふわふわターイム♪)

ふわふわターイム♪(ふわふわターイム♪)

ふわふわターイム♪(ふわふわターイム♪)


ジャジャッジャジャッジャーン♪


――――



131 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/17(金) 22:33:35.01 ID:nkZpJYMM0




――――



ピッ…ピッ…ピッ…ピッ


律(…………)



――――



唯「澪ちゃん!早く早く!」ピョンピョン

澪「バカ!病院では静かにしろ!!」

紬「あらあら」


次の日、私達は律先輩の眠っている病院へと向かっていた。
もうこの風景も、慣れてしまった。
それは、どこか寂しく、悲しい。
きっと、先輩達も同じ気持ちでいることだろう。



ガラッ


唯「りっちゃん」

澪「律、来たぞ」

紬「お茶いれるわね」カチャ

梓「……」


静かに荷物を置き、近くのパイプ椅子に腰かける。
先輩達も、律先輩のベッドを取り囲むように座る。

ベッドの上の机に置かれるティーカップ。
その数は、きっかり5つ。
この部屋の人数分。


紅茶を飲み、まったりしながら、唯先輩が話しだす。


唯「そうだりっちゃん、今日はね、カセット持って来たんだぁ~」ガサゴソ

澪「ムギ、ラジカセってあるか?」

紬「もちろん♪準備しといたわ」

唯「さすがムギちゃん~」

梓「さすがですね…」

唯「じゃあ、いくよー?」ポチッ


唯先輩がボタンを押したラジカセから、つい昨日とったばかりの音楽が流れる。
新鮮な感じがするのは、皆が歌ってるからって事もあるかもしれないけど、
やっぱり律先輩の力強いドラムがないからだと思う。



132 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/17(金) 22:34:38.91 ID:nkZpJYMM0




澪「…律、聞こえるか?お前のドラムがないと、こんなのになっちゃうんだ」ソッ


澪先輩が律先輩に向かって話しかける。


紬「そうよ、ムードメーカーのりっちゃんがいないと、軽音部も盛り上がらないわ」スッ


続いてムギ先輩も。


唯「…りっちゃんがいないと寂しいよ…?」ギュッ


そして、唯先輩。


梓「……律先輩…いえ、律部長……!わたし…まだ、伝えたいこと…いっぱいあるんです…!」ギュ


梓「…せん…ぱい……」ポロッ

唯「りっちゃん…」ボロボロ

紬「…っ」ホロリ

澪「……りつ……」グスン



律「………………………………………………泣くなよ……………」ボソッ



133 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/17(金) 22:45:41.36 ID:nkZpJYMM0




それは、とても小さな声だった。
ラジカセの音と混じっていて、本当に注意していなければ聞き取れないほどの声だった。

でもそれは、私達がずっと待ちわびていた、まだ弱弱しいけど、いつもの、大好きな声だった。


梓「律先輩!?!?!?」ポロポロ

澪「律!?!?」グスッ

唯紬「りっちゃん!?!?!??!?」ボロボロ



律「…………泣くなって…」パチッ



唯「り゛っぢゃーーーーーーーー!!!!!!」ビエエエエ

澪「りつぅぅぅぅぅぅぅぅうううう!!!!!」ダキッ


律「ちょ……澪、痛いって……唯も…」



梓「………!!!!!!!!」ブワッ


律先輩が、目を覚ました。
私が望んでいた瞬間が、今訪れた。



136 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/18(土) 18:21:44.51 ID:4+3OyJsb0




律「梓…無事だったか、良かった……」ソッ

梓「りつせんぱい…!!せんぱぁいいいい……!!!」ギュッ

律「……よしよし。…私は大丈夫だからな…」ナデナデ

梓「せんぱい…ごめんなさい……!」

律「何で…謝るんだ…?」

梓「だって…私……先輩をこんな目にあわせて……!」グスッ

律「………それは、いいんだ……」

梓「え……?」

律「……あれは、聡が…やった事だ…。私は……」


律先輩は、そんな事を言った。
どうしてですか、と聞こうと思った。
けれど、私の言葉が出るよりも先にパタパタと足音が聞こえたかと思うと、
金色の髪を揺らしながら、ムギ先輩が入ってきた。


紬「りっちゃん!お医者様呼んできたわ!!」ハァハァ


律「ああ、ありがとな…、ムギ…」

澪「…じゃあ、私達は一旦ここから出るな」

律「おう、あとでな…」

唯「いこー、あずにゃん!」

梓「はい……」


律「また、ゆっくり話そう、梓……」ボソッ

梓「!…はい」クルッ


パタン


――――



140 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/20(月) 14:45:10.06 ID:x77w18KR0




パタン


唯「うう…っ」ポロポロ

紬「…」ヨシヨシ

澪「……よかった……」ギュッ

梓「……」グスッグスッ


唯「…あ、ねぇねぇ、りっちゃんが退院したらパーティーしようよ!」

唯(やっと、5人そろったね……)

澪「いいな、それ!」

澪(これから、だな……)

梓「いいですね!」

梓(もう一度、いつもの生活に戻るんだ……)

紬「あ、じゃあ、部室でやるのはどうかしら?」

紬(今度は楽しいティータイムになるわね……)


唯「いいねぇ~、あ、でも練習は?」

澪「まぁ今回はいいんじゃないか?って、いつもやらない奴が何言ってんだか…」

梓「そうですよ、遊んでるの唯先輩じゃないですか…」

唯「でへへ~ばれちった~」テヘ

澪「まったく…」



141 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/20(月) 14:45:49.91 ID:x77w18KR0




紬「あ!なら、演奏するのはどうかしら?」

梓「え?」

唯「ほぇ?」

澪「どういうことだ?」

紬「だからね、演奏するの!りっちゃんのために!!」ワクワク

唯「おぉ~!名案だね!」

澪「いいかもしれないな!」

梓「でも、何の曲やるんですか?」

紬「んー…」

澪「何がいいんだろうな…」

唯「…あっ、あれにしようよ!!」

梓「何ですか?」


唯「冬の日!」


澪「…。…何でだ?」

梓「季節的にも何か違う様な…?」

唯「え~だってアレさ、りっちゃんのための曲なんでしょ?ぴったりじゃん!」

澪「まぁそうだけど……」

紬「いいわね!!!!!」

澪「え?ムギ?」

紬「だって、澪ちゃんがりっちゃんを想った書いた詩でしょ?
  気持ちがこもってると思うの!!」キラキラッ

梓(…どうしてムギ先輩キラキラしてるんだろう……?)



143 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/22(水) 16:03:39.72 ID:E5Knh4sv0




唯「そうだよ!りっちゃんへのラブレターなんでしょ!?」

紬「なんでしょ!?!?!?!?!?!?」キラッキラ

梓(そういうことか……)クス

澪「ラブレターって……//////」カァ

紬「とにかく!やりましょう?冬の日」

澪「ええ…私は……」

唯「あずにゃんはやるでしょ?」

梓「はい、もちろんです!」

澪「…!」

紬「澪ちゃんは、どうする?」ニヤニヤ

澪「……私もやるぅ…!!」

唯「決まりだね!!」

梓「じゃあ明日からさっそく練習しましょう!」

紬「そうね……あ、お医者様出て来たわ。りっちゃんの所に行きましょう?」



148 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/22(水) 19:59:49.46 ID:E5Knh4sv0




――――


ガラッ


唯「りっちゃーん!」

紬「今お茶いれるわね~」カチャカチャ

澪「5人でティータイムも久しぶりだな」


律「……」


梓「律先輩…?」


さっきから、律先輩は俯いたまま何もしゃべらない。
心なしか、肩が震えてるような気がした。
どうしたんだろう…?


律「………うう……っ……ひぐっ……」グスグス

澪「律!?!?」

唯「どうしたの!?」オロオロ

梓「え…?だ、大丈夫ですか……?」

紬「りっちゃん…?なんか、あった……?」


急に泣きだした律先輩は、次の瞬間、衝撃の発言をした。



律「わたし……っ…ぐすっ…ドラム………もう……」ポロポロ



149 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/22(水) 20:09:34.83 ID:E5Knh4sv0



唯「え………」

梓「そんな………」

紬「うそ……」

澪「りつ………?」


律「ごめん…っ……みんな…」グスグス

唯「……りっちゃん……」ホロ

梓「何で謝るんですか……っ!私が、私がいけないんです…っ…先輩を……!」ポロポロ

紬「梓ちゃん…自分を責めないで……」ウルッ

澪「そうだぞ、梓…。…ごめんな…?律……私が代わってあげられたら…!」ボロボロ


律「いや……ごめん…っ……」


律「“騙して”。」ニヤッ



唯澪紬梓「へ?」


律「今のは泣き真似だwww似てたか?」ハハハ


唯澪紬梓「…へ?」


律「だから、泣・き・真・似!」


澪「だってお前…ドラム出来ないって……」

梓「そうですよ!」


律「へ?私は『ドラム………もう……』としか言ってないぜ?」ニヤニヤ


唯「じゃあ…ドラムがなんとかっていうのは…」

紬「ウソ……?」


律「だから、嘘も何も、できない、なんて言ってないってwwwwww」

律「つーか、1ヶ月くらいしたら退院できるってさ」

律「すごいだろー?りっちゃん様のスゴ技だぜ?」



唯澪紬梓「…………」


唯「ちょっと、りっちゃんーーーーーーーーーーーーーーーー!?!?!?!?」ズイズイッ

梓「律先輩ーーーーーー!??!?!??!???!?!」ズズズッ

紬「りっちゃんーーーーーーーー!?!?!?!??!?」ズイッ

澪「りぃぃぃいいつぅぅぅううううう?」



律「ひえーーーーー」



153 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/23(木) 17:13:01.61 ID:lCDS28hb0




――――


澪「もうこんな時間だ。じゃあ、私はもう帰るな」

唯「私も憂が待ってるから帰るね~」

紬「…!あ、私も、今日ここにお父様が来てるからそっちに行くわ」ニコッ

梓「えと…私m
紬「梓ちゃんはこの花瓶洗って来てもらってもいいかしら?ね?…ね?」

律「……」

梓「はい、分かりました。では、唯先輩澪先輩ムギ先輩、さようなら」

唯「うん、ばいばーい」フリフリ

澪「ああ、またな、梓、律」

紬「またね~」

律「じゃあな~」


パタン


律「……」

梓「あ、私、洗ってきますね!!」

律「ああ、悪いな」

梓「いえ…」


ガラッ パタン


律「はぁ…」

律(なんか疲れたなぁ……まあ、2週間眠ってたんだもんな…)

律(まだちょっと痛いけど……体動かしてなかった分リハビリ真面目にやんないとな…)

律(…………母さん、父さん、来てくれたのかな…。…………聡…)

律「聡……どうしてだよ…………」ボソッ



154 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/23(木) 17:14:56.58 ID:lCDS28hb0




ガラッ


律「!!!」

梓「洗ってきました~…律先輩?」

律「ああ、ごめんごめん、ちょっとビックリしただけ」タハハ

梓「大丈夫ですか?」

律「おうよ!……イテッ」ズキッ

梓「無理しないでください!!」

律「たはは~」

梓「もう……」


梓「…この花瓶、けっこう綺麗ですよね」

律「ん?」

梓「落としたらどうしようかと思いましたもん」

律「まぁ、ムギんち系列とか言ったらこうなるんだろうな…」

梓「全然汚れてなんかなかったですし」

律「はは、ムギもそれくらいしか思いつかなかったんだろ?」

梓「え?」

律「ん?…だから、ムギが気を遣ってくれたって話」

梓「…!!」

律「あ、もしかして梓気づいてなかった?」

梓「…はい…」カァ

律「二人きりにしてくれたんだろ、さっき後で話そうって言ったし」

梓「そういえばそうですね…」



158 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/24(金) 19:56:52.43 ID:6A6rjsyh0




梓律「あのさ…!(あの…!)」

梓「!?…ごめんなさい、先、どうぞ…」アセアセ

律「…え、いやいや、大したことじゃないから、先いいぞ!?」アセアセ

梓「いえいえ…」

律「いやいや……」

梓「……プッ」

律「?」

梓「ふふふふ!」クスクス

律「…あはっ」ニコッ


梓「じゃあ、私から……。律先輩、すみませんでした!!」ペコリ

梓「私、先輩に迷惑かけて…おまけに、こんなケガまで…」ウルッ

律「いや、それは……」

梓「刺された時……律先輩がリボンで止血してくれてなかったら…」

梓「私死んでたんですよ…?」

律「!?」

梓「ホントです。医者が言ってました…“応急処置してくれた人に感謝しなさい”って…」

梓「ありがとうございました!!!!!!!!」グスッ

梓「先輩には、感謝してもし足らない位です…!!!!!」グスグス

梓「なのに…わたし…っ……!先輩をこんな目にあわせて……っ!!」グスッグスッ
律「それは違う」

梓「え…?」

律「違う。それは違うぞ、梓」

梓「…?」



160 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/25(土) 10:32:22.87 ID:HpQrcwYq0




律「梓、本っっっっ当にすまない!!!!!!!!」ペコリ

梓「…どういう…ことですか…?」


律「そのまんまの意味。…ごめんな?」

律「梓には辛い思いをさせた。私のせいで。…いや、私と、私の弟のせいで…」

梓「…!」

律「もっと早くに気づいていれば……」

律「梓をこんな目に合わせなくてよかったし、
  私のことでこうやって気に病むこともなかったはずなんだ……」

律「ホント、ごめんな…」ギュッ

律「……何回謝っても謝りきれないよ…」

律「ごめん…ごめんな……梓…」


梓「いいんです……というか、私…先輩が助けてくれて、嬉しかったですから…」

律「でも…」

梓「先輩が謝る必要なんかないんです…」



162 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/25(土) 20:49:01.65 ID:HpQrcwYq0




梓「私は先輩がいなかったら死んでたんですよ?
  …先輩に守ってもらって、今こうやって生きてるのは事実なんです」

梓「…たしかに、聡君のことは怖かったですけど…」

梓「律先輩は律先輩。聡君は聡君。姉弟でも、関係無いじゃないですか……」

梓「聡君の事は許せません。断言しておきます。
  …それは誰かにそそのかされた事であったとしても、
  姉である律先輩が許してやれ、と言ってもです」

律「…」

梓「でも、律先輩の弟だから、と言う理由で、律先輩に謝ってほしくないんです……」

律「……そっか。……でもさ、とりあえず言わせて?」

律「私の弟が、一人じゃないとはいえ、悪い事をしたのは事実なんだ。
  …下手すりゃ、どころじゃなくて、実際に罪を犯したんだ。
  ………本当に、すまなかった!!!」

律「罪を犯した奴の家族として、謝る…」

梓「……」

律「私ん家、親二人ともあんまり家にいないんだ。
  唯ん家みたいに旅行言ってるとかじゃなくて、仕事でなんだけどさ…」

律「二人で暮らしてる時間の方が長かったはずなのに、
  聡のことをちゃんと見てなかった…。異変にも、気づけてなかった…」

律「だから、責任は私にもあると思う」

律「本当にすまない」ペコ


律「……で、ここからは梓の部活の仲間として…」

律「梓が無事で、本当に良かった……」

梓「…!」

律「ギターも弾けるだろ?」

梓「…はい」

律「よかった……」

律「助ける事が出来て、本当に良かった…」

律「感謝なんていらないんだぜ?私がやりたくてやった事だからな…」

梓「律先輩……」



163 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/25(土) 21:02:28.33 ID:HpQrcwYq0




梓「一つだけ、聞いてもいいですか…?」

律「ん?」

梓「…どうして律先輩は私を助けてくれたんですか…?」

律「は?!」

梓「少し気になったんです」

律「……そりゃまあ、部長だし?部員の安全守れない奴が部長やっててもダメだろ?」

律「それに…」


律「部長とか関係なく、梓のこと、好きだからなっ」ニカッ


梓「律先輩……フフ、私も、先輩のこと大好きです」ニコッ


梓「大人になっても、一緒にHTT続けましょうね…!」

律「もっちろん!途中脱退は認めないぜ?」

梓「はい!律先輩も、リーダー引退とかやめてくださいね!」

律「あったりまえだろ~?このりっちゃん様がやめる訳無いぜ!」

梓「そういうと思いましたっ」クスッ

律「…あははっ」ニコ



律「早く治してみせるから、待っててくれよな!」ニッ

梓「はい!!」ニコ



――――



164 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/25(土) 21:25:50.25 ID:HpQrcwYq0




律先輩が意識を取り戻してから、1カ月が経った。

今日は先輩が退院する日だ。


唯「いよいよだねっ!」

紬「ええ♪」

澪「ついにだな…!」

梓「はい!」


私達は病院には行かず、部室で先輩の退院祝いのパーティーの準備をしている。

ちなみに、澪先輩によると、律先輩は一度家に帰って、
着替えてから部室に行くから、とメールで言っていたらしい。
そして、律先輩の家から学校まで、病み上がりということもあるので、
さわ子先生が車で連れて来てくれるらしかった。

唯先輩は「りっちゃん、さわちゃんの車に乗れるなんてずるい!!」とか言ってたけど、
朝集まってからずっとニコニコしている。
それは澪先輩も、ムギ先輩も、私もで。

今日という日を待ち望んでいた私達は、
律先輩がリハビリを頑張っている間、たくさん練習をしていた。


曲は、冬の日。ボーカルは、唯先輩。

一応皆で歌詞を覚えて、一人ひとり歌ってみたが、
やっぱり唯先輩だろう、という事になったのだった。
でも、そのかわり、と言っては何だけど、私はリードギターをやることになった。

高校に入って、HTTではリズムギターしかやっていなかったから、少し緊張する。


紬「お茶入ったわよ~」コトッ

唯「うわ~い!!」

澪「これ飲んだらもう一回合わせような」

梓「そうですね」

唯「そうだね~」

紬「りっちゃん、あと30分くらいで支度が終わるみたいよ」ピッ

唯「メール?」

紬「うん、さわ子先生から」

澪「もう行ってたんだ…」

唯「きっとさわちゃんも待ち遠しかったんだよ~」

梓「そうですね。先生だから忙しくてなかなかお見舞いに行けなかったでしょうし…」



167 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/26(日) 10:13:49.21 ID:QdtLkKSK0




あの後の話を少しだけしよう。

私と律先輩を苦しめたあの男達は捕まった。
私の他にも何人も同じことを繰り返していたらしいし、当然だ。
おまけに薬物にまで手を染めていたらしい。
今は禁断症状に苦しみながらリハビリしているらしいけど、私は同情なんてできない。
というか、思い出したくもないよね。

将来またあの男達が襲ってきたらどうしよう、とも思うけど、その時はもう私は大人になってるかな。


そして聡君は、捕まらなかった。

少し驚いたけれど、理由は大体分かる。
ムギ先輩の家が動いたのだ。
律先輩と、田井中家のために。

でも、薬物検査で陽性が出ているし、悪い事をしたことには変わりがないので、
ムギ先輩の家の地下でリハビリと更生のための講習を受けるらしい。
学校には行かず、毎日食事と風呂等以外は外に出られないそうだ。
田井中家に戻るのは、彼の更生次第だという。

私的には、もし更生して、もう家族と会っていい、と言われても、
元のような関係に戻るのは無理だと思うけど……。



168 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/26(日) 10:29:10.37 ID:QdtLkKSK0




ジャッジャッジャーン♪


唯「ふいー」

梓「よかったですね!」

澪「そうだな」


ピピピピピ♪


紬「あ、メールだわ」パカッ

唯「さわちゃん?」

紬「うん」

澪「さわ子先生、なんだって?」

紬「今りっちゃん家出たって。あと10分くらいじゃないかしら?」

梓「もう一回合わせますか?」

澪「んー、それより最終確認しておこう」

紬「そうね、せっかくのりっちゃんのパーティーだもん!」

唯「パーティ♪パーティ♪」ウキウキ

梓「唯先輩が一番喜んでる気が……」

澪「…はは…」



――――



律「いやー、さわちゃんの車、案外快適だねぇ!」

さわ子「案外って何よ案外って」

律「意外だからww」

さわ子「どんなの想像してたのよ…」

律「さわちゃんの事だから、ハードな感じ?」

さわ子「……黒歴史思い出させないでくれるかしら…」グスッ

律「悪い悪い」ヘヘッ



171 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/26(日) 14:52:53.61 ID:QdtLkKSK0




さわ子「それにしてもりっちゃん、平気なの?」チッカチッカ

律「何が?」

さわ子「…弟のことよ」

律「……あ、あぁ、その事か……」

さわ子「…辛いんじゃないの?」

律「……ん…まぁ、辛くない…って言ったら、嘘になるかな…」

さわ子「泣いた?」

律「へ?」

さわ子「りっちゃん、あの事故の後から、泣いた?」

律「…泣き真似ならしたけど…?どうしたの、急に」

さわ子「……そう。…りっちゃんの顔、いつもと違うなぁって」

律「どういうこと?」

さわ子「…ちょっとでも気を緩めたら泣いちゃいそうな顔」

律「え……」


さわ子「りっちゃん、辛い時は泣けばいいのよ?」

律「……」

さわ子「自分のイメージなんてどうでもいいじゃない。
    どうせりっちゃんの事だから、皆の前だけじゃなくて
    一人だけの時もずっと我慢してるんでしょ?」

さわ子「辛い時はちゃんと辛いって言った方がいいわよ?」

さわ子「…そうじゃないと、りっちゃんの心が壊れちゃうんだからね?」

律「……っ」ウル

律「…!」フルフル

さわ子「…大丈夫、誰にも言わないから」ソッ

律「っ…!!………うぇ……ひぐっ……さわ…ぢゃぁ……!」グスッ

さわ子「よしよし」ニコ



172 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/26(日) 14:53:26.74 ID:QdtLkKSK0




律「……………さわちゃん、ごめん」

さわ子「なにが?」

律「…なんか、その……泣いちゃって……//」

さわ子「今さら何言ってんのよ、可愛かったわよ?」サラッ

律「さらっとおかしー事言うな…!///」

さわ子「あら、おかしくなんかないわよ~」

律「おかしーし…」

さわ子「ほらほら、早く涙ふいとかないと、皆に心配されちゃうわよ?」

律「うん……」グシグシ

さわ子「しかしねぇ…りっちゃん、こういう時に我慢しちゃだめなのよ?」

律「……」

さわ子「唯ちゃんも澪ちゃんもムギちゃんも梓ちゃんも、りっちゃんの味方なんだから…」

律「うん…」

さわ子「しかも、りっちゃんにとって、梓ちゃんは、特別なんじゃないの?」

律「!?!?…ちょっ、さわちゃん!?!?//」アタフタ

さわ子「間違ってないでしょ?
    …とにかく、自分のイメージを崩さないようにしてたって、
    一緒にいる皆にはばれちゃうのよ?」

律「……」

さわ子「みんなに気を遣わせながらの“普通”と、
    みんなと今までどおりの“普通”にするの、どっちがいいの?」

律「今まで通りの、普通がいいな…」

さわ子「でしょ?」



173 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/26(日) 14:59:09.94 ID:QdtLkKSK0




さわ子「ほら、行くわよ!」ガチャッ

律「ああ!」ガチャ

さわ子「私は職員室に行くけど、ムギちゃんにケーキ残しとくように言っといてね!」

律「はぁ?…分かったよ」

さわ子「そういう事だから。…あと、言い忘れてたけど退院おめでとう!」スタスタスタ

律「ありがとな、さわちゃん!」



律「よっし、行くか!!」


スタスタスタスタ


トン…トン…トン…トン…



ガチャ



律「ただいまーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」バンッ


――――



174 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/26(日) 15:38:08.47 ID:QdtLkKSK0




ガチャ


律「ただいまーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」バンッ



唯澪紬梓「おかえり(なさい)、りっちゃん(律(先輩))!!!!!!」パァン!


律「!!びっくりしたっ!!」

律「音が出るとは想定外だったぜ……」フゥ


唯「りっちゃん!退院おめでとう!!」ギュッ

律「ありがと…って、痛ぇ!」

唯「あ、ごめんごめん!」

澪「でも、ほんと回復早かったな」

律「あったり前よ!」

梓「すごいですね……」

律「頑張ったからなー!まだちょっと痛いけど歩けるし」


紬「お茶入れたわよ~♪皆でケーキ食べましょ!」ニコニコ

律「やったー!」

唯「りっちゃんはティータイム久しぶりだもんね~」ゴクゴク

律「そうだぜ~?皆部活だったし、私も時間の限りリハビリやらせてもらってたからな」

紬「あんまりお見舞いいけなくてごめんね?」

律「いいっていいって!」

唯「ひっひゃんふぉめんふぇ~」モゴモゴ

律「だいたい分かったし、気にしてないけど……お前は食べてから喋れ!」ポカ

唯「いたいー!」サスサス

唯「あずにゃーん、りっちゃんがいじめるー」ウルウル

梓「何で私にふったんですか!?!?」

唯「えー?なんとなくー」ウフフフ

梓「何となくですか…」

紬「うふふ」ニコニコ


澪「そういえば、今日律、目腫れてないか?」

梓「言われてみれば……。むくんでるんですかね?」

律「そうかー?腹刺されたから水ばっか飲んでたからかもな…」

澪「……そうかもな」フフッ

梓「…?」

紬「ふふふ」キラキラ



176 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/26(日) 22:44:31.09 ID:QdtLkKSK0




唯「りっちゃん!ここに座って!!」


唯先輩が律先輩を手招きする。
指を差したのは私達がいつもカバンを置いているいつもの長椅子。

少し雑に椅子の上の鞄を右に詰め、空いたスペースに律先輩を座らせた。



澪「律、退院おめでとう」


そういったのは澪先輩。
ベースを肩にかけ、ストラップの下から綺麗な長い髪をさらりとなびかせて、準備を終える。


紬「りっちゃんのために、一曲演奏するね」ニコ


次は、ムギ先輩。
いつものふわふわした笑顔で、キーボードの前に立った。


梓「先輩、本当に退院おめでとうございます!!」


次は、私。
今回はリードギターだから、という事もあって、私が真ん中に立つ事になった。
これは、唯先輩の提案だった。



178 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/27(月) 13:07:05.58 ID:085WFphC0




唯「りっちゃん!ここに座って!!」


唯先輩が律先輩を手招きする。
指を差したのは私達がいつもカバンを置いているいつもの長椅子。

少し雑に椅子の上の鞄を右に詰め、空いたスペースに律先輩を座らせた。



澪「律、退院おめでとう」


そういったのは澪先輩。
ベースを肩にかけ、ストラップの下から綺麗な長い髪をさらりとなびかせて、準備を終える。


紬「りっちゃんのために、一曲演奏するね」ニコ


次は、ムギ先輩。
いつものふわふわした笑顔で、キーボードの前に立った。


梓「先輩、本当に退院おめでとうございます!!」


次は、私。
今回はリードギターだから、という事もあって、私が真ん中に立つ事になった。
これは、唯先輩の提案だった。
でも、ボーカルが唯先輩なんだから、私はいつもの端っこでよかったのに…。


唯「それじゃあいくよ!冬の日!!」


ジャーンジャジャジャージャジャージャジャージャジャージャー♪


唯「……」ジャカジャカ ジッ



…?
なぜか唯先輩がこっちを見ている。
あれ?私リフ間違えた??


澪「……」ボーンボーン ジッ


?澪先輩まで!?!?
私、やらかしちゃった!?


紬「梓ちゃん」コソッ


ムギ先輩を見ると、弾きながら私にだけ聞こえるような声でこそっと言った。


紬「梓ちゃんがボーカルよ」ニコニコ


!?


唯「あずにゃん、始まるよ!」ジャジャジャッ♪



どんなーに寒くーてもー♪

ぼーくは幸ーせ 白い吐ー息♪



179 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/27(月) 13:16:03.20 ID:085WFphC0




梓「はーずまーせて かーけてーく♪///」ジャカジャカ

梓「君ーを見てーるーと♪//」ジャカジャカ


唯「…!」ニコニコ ジャジャーン

澪「…」フフッ ボーンボン

紬「♪」ニコニコニコ チャラララ


律「!……ふふ」ニコ



梓「~~何から 話せば いいのーかーなっ♪」



ホントにそうですよ、律先輩。



梓「好ーきかーら始めていいーかな♪」



…私にはそんな勇気無いけど。



梓「舞う雪 踊ーった 気持ちみたい♪」



でも……。



梓「なーんか♪」



先輩が自分を犠牲にしてまで助けてくれた私の命。



梓「嬉しいね♪」ジャカジャカ



大事にしながら、いつまでもギターを弾き続けます!


先輩達と一緒に。



180 名前: ◆gb8GVi7Khk:2012/02/27(月) 13:18:22.44 ID:085WFphC0



終わりです。


書きはじめてから2ヶ月近くかかるとは思っていませんでした……orz

大分時間をかけましたが、見て下さった方、コメントして下さった方、ありがとうございました。




181 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋):2012/02/27(月) 14:36:48.83 ID:E8J9wQ3Qo

長いことおつかれさん
すごくよかったよ



182 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/27(月) 17:08:51.13 ID:MRP3f1xco

おっつん。
完結して何より。

本当の欝はここからだ的なのあるかと思ってた分、
微シリアスで良かった。



183 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/02/27(月) 23:36:53.52 ID:3NFePuZp0


微妙に某作品と被ってるけどこっちはこっちで面白かったよ



聡に思いっきりグーパンしてもいいかな?



184 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/02/28(火) 04:42:26.00 ID:0uPLIqeDO

>>183
良いと思います。



185 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東):2012/02/28(火) 13:34:13.77 ID:asmXTPbAO







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梓「ストーカー」#後編
[ 2012/03/09 19:56 ] 非日常系 | | CM(12)

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タイトル:
NO:5813 [ 2012/03/10 00:21 ] [ 編集 ]

何かとても都合のいい話、聡とか色々
何でこんな話書いたの?
駄作です

タイトル:
NO:5814 [ 2012/03/10 01:26 ] [ 編集 ]

劣化版けいおん部は最高だぜだな色々と酷い

タイトル:
NO:5816 [ 2012/03/10 07:55 ] [ 編集 ]

久しぶりに感動した。

タイトル:
NO:5820 [ 2012/03/10 15:44 ] [ 編集 ]

聡はホントろくな扱いされねえな

タイトル:
NO:5825 [ 2012/03/10 20:33 ] [ 編集 ]

まあ都合良く出来てるのがけいおんだからな

タイトル:
NO:5834 [ 2012/03/11 07:16 ] [ 編集 ]

アニメオリジナルキャラだから仕方ない
しかしこれは駄作

タイトル:
NO:5840 [ 2012/03/11 21:27 ] [ 編集 ]

けいおんのキャラ"だけ"借りたんですね? わかります。

タイトル:
NO:5847 [ 2012/03/12 00:32 ] [ 編集 ]

似たようなのあったろ

タイトル:
NO:5854 [ 2012/03/12 15:57 ] [ 編集 ]

序盤の心理描写や中盤のバトル描写が良かっただけに、
終盤に入ってからのgdgdっぷりが残念だな。
「聡が病院まで復讐にやってきて、そこで聡がグレた理由が判明する」
みたいな、もうひと盛り上がりが欲しかった。

タイトル:
NO:5904 [ 2012/03/15 14:57 ] [ 編集 ]

無駄に多い心理模写、これっぽっちも捻りの無い中学生が考えたようなストーリー
ご都合主義的な厨二展開、感動押しつけなクッサイ演出
気にいらないのか何なのか「田井中聡」というキャラの扱いの酷さ
これはひどい。けいおんキャラ使うなよ・・・

タイトル:
NO:6006 [ 2012/03/23 10:18 ] [ 編集 ]

これ中学生が考えたんじゃねwwwwww

タイトル:承認待ちコメント
NO:6616 [ 2012/06/16 19:58 ] [ 編集 ]

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