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唯「coolな新入部員!」 【ファンタジー】


SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServiseより

http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329986699/l50
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1331293775/




2 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 20:54:51.87 ID:gKh/OxAO0

憂「それじゃお姉ちゃん、先学校いくね」

憂「雪積もっているから早めに家出た方がいいよ」

唯「あいよ~」

憂「いってきまーす」



朝、平沢家では朝食にトーストを食べる
唯はパンにたっぷりのイチゴジャムを塗り、口に頬張る



唯「おいひぃ~」もぐもぐ

唯「この甘酸っぱさがたまんないよね」

唯「よぉーし、もう一枚」

唯「えへへ、次は蜂蜜がいいかな」


トースターにパンをセットする唯
その焼けている間に蜂蜜を戸棚からとってくる


唯「はっちみっつ、はっちみっつ~」

唯「そのちょっと焼けたお顔を艶々に~」

唯「って!! もうこんな時間!?」

唯「大変!! はやく学校に行かないと!!」

唯「いってきまーす!!」


蜂蜜を塗ったパンを咥え、家を飛び出す――





3 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 20:55:54.66 ID:gKh/OxAO0

学校――


唯「はぁはぁ……」

和「おはよう、唯」

唯「お、おはよう和ちゃん」

和「遅刻ギリギリよ。どうしたの?」

唯「蜜の誘惑と雪の多さにやられました」

和「確かに今日、雪多いわね」

唯「たくさん積もったからさ」

唯「おかげで歩きにくくて」

和「こういう日は早めに出ないとダメよ」

唯「憂にも言われました」

和「そういえば雪積もった日は唯、いつも喜んでいたわね」

唯「そうだっけ?」



5 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:00:42.01 ID:gKh/OxAO0

和「昔の話よ」

和「雪が積もるたびに一緒に雪だるまをつくったじゃない」

唯「あー、そういえば」

和「こんな大きい雪だるまつくってさ」

和「でも春が近くなると溶けちゃうから」

和「消えちゃいやだ―!!って唯泣きじゃくっていたわ」

唯「そ、そうでした///」

和「懐かしいわ」

唯(雪だるまか……)



6 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:07:51.84 ID:gKh/OxAO0

放課後――


紬「お茶入ったわよ」

律「よっしゃー、今日は寒いから早く飲んで温まろうぜ」

澪「練習……」

律「ちゃんとやるって」


3人が机を囲む
今日もいつもの如くお茶の時間の始まりである


唯「こんにちは」

律「おう、唯」

紬「お茶入っているわよ」

唯「ほんと!? やったー」

紬「はいどうぞ」

唯「いただきまーす」

律「しっかし、今日の雪はすごいな」

紬「まだまだ止みそうにないわね」

澪「交通機関も麻痺しそうだな」

紬「実際、麻痺していたわ。今日一本早めの電車に乗っていてよかった」

澪「それは大変だったな」



7 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:08:47.58 ID:gKh/OxAO0

唯「ムギちゃん、ご馳走さま」

紬「お粗末さまでした」

唯「さてと……」


唯が椅子から立ち上がる
その表情は真剣な顔つきだ


澪「唯、練習か?」


唯「外、行こう」

澪「へっ?」

唯「雪だるま皆で作らない?」

律「雪だるま作りかぁ、子どものころ思い出すな」

澪「この寒い日に外出るのか」

律「いいじゃん、ムギのお茶で体が温まったことだし、遊ぼうぜ」

紬「でもなんでいきなり?」



8 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:09:47.16 ID:gKh/OxAO0

唯「なんかさ、朝学校で昔のことを思い出して」

唯「もう一度挑戦してみたくなったんだよね」

澪「練習は……?」

律「んじゃ、多数決で決めよう」

律「外で雪だるま作りがしたい人」

律「はい」

唯「はい!」

律「んじゃ、練習がいい人」

澪「はい」

律「ムギは……?」

紬「私は……」

紬「雪だるまつくりたいでーす」

澪「おいいぃぃ」

律「決まりだな。外行こう、外」

唯「やったぁ」



9 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:13:03.01 ID:gKh/OxAO0

4人は支度をし、校庭へとでる
すでに校庭は土が見えないぐらい積もっていた


唯「よーし、作るぞ!!」

律「雪だるま作りなんて子どもの時以来だな、澪」

澪「そうだな」

紬「まずは何をすればいいの?」

唯「頭の部分と体の部分を手分けして作ろう」

唯「私とりっちゃんは顔の部分を作るから」

唯「ムギちゃんと澪ちゃんは体の部分を作って」

紬「了解です」

律「そしたら二手に分かれて開始するか」

唯「おー!!」



10 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:14:03.17 ID:gKh/OxAO0

~~~~~~~~~~~~


唯「こんなもんかな」


最初に手のひらサイズの雪玉を作る唯


律「ここから転がしていけばいいんだよな」

唯「そうそう、こうやって」コロコロ

律「よっしゃー、どんどん大きくしていこうぜ」

唯「うん」

律「どれくらいまで大きくしよっか?」


律が歯を見せながらほほ笑む
そしてその問いに即答する彼女



唯「今までで一番大きくしたいな」

唯「そのほうがかっこいいじゃん」

律「はぁ…… 具体的にどれくらい?」

唯「グラウンドの雪全部使います」

律「マジ!?」


予想外のスケールの大きさに笑みが消える



唯「マジっす」

唯「さぁ、りっちゃんも手伝って」

律(これはしもやけコースだな……)



11 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:19:52.12 ID:gKh/OxAO0

唯と律から200メートルほど離れたところで
紬と澪は体にあたる部分を作っていた


澪「よいしょ、よいしょ」

紬「しゃらんら、しゃらんら~」

澪「ムギ、楽しそうだな」

紬「うん、雪だるま作るのが夢だったの~」

澪「えっ? 作ったことないのか?」

紬「小さい頃は庭に雪像はたくさんあったけど雪だるまはなかったわ」

紬「だから、雪だるまは本や写真で知って、実際は作ったことはなかったの」

澪(せ、雪像……)

紬「こうやってコロコロするのって楽しいわ」

紬「澪ちゃんは作ったことあるの?」

澪「そうだな。小さい頃、律と聡の3人で作ったっけ」

澪「けど、中学生くらいから自然と作らなくなったな」

澪「でもこうやって皆で作ると……」

紬「楽しい?」

澪「う、うん///」



12 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:20:47.39 ID:gKh/OxAO0

~~~~~~~~~~~~~


澪「ぐぐ…… 重い」ゴロゴロ

紬「大丈夫? 澪ちゃん」

澪「おそらくこれぐらい大きくしたら十分だろう」

澪「一度、唯たちと合流しよう」

紬「そうね」

澪「おーい、唯、律」


辺りはすっかり暗くなっているため、二人の姿は見えない
そのため遠くから声を張り上げて澪が叫ぶ


律「ん? 澪の声だ」

律「唯、澪が呼んでるぞ」

唯「へっ? 澪ちゃん?」



13 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:22:16.09 ID:gKh/OxAO0

律「おそらく、体の方が出来たんだろ」

律「合流しよう」



4人が合流する。4人が二つの雪玉を見せたのだが
顔にあたる部分の雪玉を見た澪が驚愕する


澪「う、嘘だろ……」

紬「二人ともすごい」

澪「顔の部分の雪玉の方が大きいなんて……」

澪「ちょっと唯、どれくらいの大きさを作るつもりなんだよ」

唯「このグラウンドの雪全部使うくらいです」ふんす

澪「う、嘘……」

澪「無理だよ。もう私は重くて転がせないよ!!」

律「唯、この辺にしとけば?」

唯「でもでも、せっかくここまで大きくしたんだよ」

唯「最後までやり遂げようよ!!」

律「けどな、私も重くて限界なんだよな」

唯「うぅ……」

紬「……」



14 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:23:53.42 ID:gKh/OxAO0

紬「それじゃ、体は私が担当するわ」

澪「一人で?」

紬「うん」

律「無茶だ」

紬「大丈夫、力には自信あるの。まだまだ余裕よ」

紬「三人はそっちの頭の方を担当してくれる?」

澪「体の方は頭より大きくしないといけないんだぞ。それを一人でなんて」

紬「まかせて、さぁ続けましょう」

唯「ムギちゃん、ありがとう」


唯が紬に抱きつく
「くっつくと温かいね」なんてじゃれ合いを交わした後
4人は再び雪だるま作りに取り掛かる
そしてついに2時間半が経過したころ――


紬「よいしょと」


雪玉を持ち上げ、胴体をくっ付ける


紬「これでどうかしら?」

律「グラウンドの雪、全部使ったぞ」

澪「土が見え始めたぐらいだからな」



15 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:40:42.40 ID:gKh/OxAO0

唯「……みんな」

唯「ありがとう!! 最高の雪だるまの完成だよ!!」

律「いや、まだ完成じゃない」

律「ほら」


律が唯にあるものを手渡す
それは石や木の枝だった


律「顔や手を作ってやらないと」

唯「りっちゃん……」

唯「そうだね、よーしまかせて」


唯のセンスで手や顔を次々と完成させていく


唯「どうかな? なかなかイケメンでしょ?」

澪「電灯から離れているから、暗くてよく見えづらいけど……」

紬「ハンサムに見えるわ」

律「だな」

唯「名前はもう決めているんだ」

唯「ダニエル。クールな新入部員だよ!!」

律「ちょ、新入部員って!?」



16 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:47:04.72 ID:gKh/OxAO0

澪「ぶ、部員なのか!?」

紬「あらあら」

唯「雪だるまは部活に入ってはいけないという法律はないよ」

唯「きょうからダニエルは私たちと同じ仲間だよ!!」

唯「よろしくダニエル」


唯をよそ目に3人はやれやれといった顔で見合わせる
今日をもって軽音部は5人となった



17 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:49:03.04 ID:gKh/OxAO0

~~~~~~~~~~~~


澪「ごめん、掃除で遅くなった」ガチャ

紬「大丈夫よ、今からお茶淹れる所だったから」

澪「あれ、唯は?」

律「グラウンド」

澪「またか」

律「よくやるよ。朝と放課後、それと部活後の三回も」


あの日、4人で雪だるまを作った日から
唯は朝、放課後、部活後と1日に3回、ダニエルに会いに行っている


紬「よっぽど大事なのね」

澪「でも口を聞かない雪だるまに会いに行って何をしているんだ?」

律「その日あったことを報告してるんだと」

澪「唯らしいな」



18 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:54:15.92 ID:gKh/OxAO0

グラウンド――


唯「今日ね、数学のテストがあったんだ」

唯「難しくて、ちっともわからなかったよ」

唯「でもね和ちゃんは出来たんだって、頭いいよね~」

唯「ダニエルは得意な教科とかあるのかな?」

ダニエル「……」

唯「雪だるまは勉強しなくていいもんね」

唯「いいなぁ」

唯「あっ、そろそろお茶の時間だから私戻るね」

唯「部活が終わったらまた来るよ」

唯「じゃあね」

ダニエル「……」



20 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:55:54.25 ID:gKh/OxAO0

~~~~~~~~~~~


唯「ただいま」

律「おかえり」

紬「寒かったでしょ? お茶淹れるわね」

唯「ありがとう、ムギちゃん」

律「ダニエルと何話したんだ?」

唯「今日の数学のテストの話」

澪「唯はダニエルが好きなんだな」

唯「もうね、イケメンだよ。カッコいいよ」

唯「ダニエルはいつも私たちを見守ってくれているんだよ」

澪「律……」

律「言うな」

紬「いいじゃない。皆で一生懸命作った甲斐があったわ。はいどうぞ」


そう言って、唯にお茶を差し出す


唯「いただきまーす」



21 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:57:37.97 ID:gKh/OxAO0

それから唯は学校のある日は一日に三回、ダニエルに会いに行き続けた。
しかし、事件はダニエルに会い続けて200回を超えたあたりで起きた。



律「さて、もうすぐ新入生が入ってくるな」

澪「新たな部員を獲得しないと」

紬「そうね」

律「どうやって募集しようか?」

澪「前みたいにポスター貼るのがいいんじゃないか?」

律「それもいいんだけど、もっと何かインパクトがあるやり方はないかな」


唯「みんな!!」


唯が力強く部室の扉を叫びながら開く


律「唯、ちょうどよかった。今新入部員の集め方を……」

唯「グラウンドに来て!! 早く!!」

律「へっ?」


グラウンド――


唯「見てよこれ!! ダニエルが、ダニエルが!!」



22 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 21:58:25.61 ID:gKh/OxAO0

律「あー、最近暖かい日が続いたからな」

澪「顔が……」


ダニエルは気温の高さから溶けだし
最初にあった背の高さの半分以下になっていた


紬「最初は150センチくらいあったのに……」

唯「ダニエル~」

唯「せっかくのイケメン顔が……」

律「しょうがないさ。もうすぐ春だし、いずれは溶けるよ」

澪「また今年の冬作ればいいさ」

唯「いや!!」

澪「いやって……」

唯「ダニエルを死なせたくない!!」

律「んな無茶な」

唯「私、小さい頃に和ちゃんと一緒に雪だるまを作っていたんだけど」

唯「春になったらみんな消えちゃうんだ」

唯「この悲しみを繰り返したくないと思って」

唯「ダニエルと言う名前を付けて、私たちの仲間にしたんだよ」

唯「皆は仲間がいなくなってもいいの!?」



23 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:00:08.57 ID:gKh/OxAO0

律「それは嫌だけど……」

唯「だったら!!」

律「でもどうやって溶けるのを防ぐんだよ」

律「嫌でも春はやってくるんだぞ」

唯「でもでも、なにか良い方法探そうよ」

唯「お願い……」

澪「うーん」

澪「いっそのこと北極にでもダニエルを連れていくしか……」

紬「それよ!! 澪ちゃん!!」

澪「えっ? 北極に行くのか?」

紬「そうじゃなくて単純に寒い所に連れて行けばいいのよ」

澪「でもそんな寒い所あるのか?」

紬「箱庭北極、冷凍庫はどう?」

澪「なるほど」

紬「幸い、部室にはケーキを冷やしておく冷蔵庫があるわ」

紬「そこにダニエル君を住ませましょ」

律「特に凝ってもいないシンプルな作戦だな」

紬「追求した行先は単純明快に落ち着くことが多いものよ」



24 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:01:55.99 ID:gKh/OxAO0

紬「シンプルイズベスト!! 唯ちゃんどう?」

唯「いいね。ダニエルは部員なんだから部室に居るのが一番望ましいよ」

紬「決まりね」

澪「でもこのサイズじゃ冷凍庫には入らないんじゃないか?」

紬「もう少し、小さくなってもらう必要があるわね」

唯「そうかぁ」

唯「よーし、ダニエルお色直しよっか」


ダニエルの体を30センチほどに小さく削った後、改めて
目と手をつけ直す


唯「これでよし」

唯「小さいダニエルはかわいいねぇ」

律「よし、それじゃあ部室に戻るか」


部室――


澪「どう、ムギ入りそうか?」

紬「うん、大丈夫。ピッタリ入ったわ」

唯「よかったね、ダニエル」

律「今日から、この冷凍庫がお前の家だな」



25 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:03:54.73 ID:gKh/OxAO0

澪「それにしても冬を越しても消えない雪だるまはダニエルが始めてかもな」

律「雪だるま界の歴史を塗り替えたというわけか」

紬「伝説となった雪だるまダニエル……」

唯「えへへ、私たちはいつでも一緒だからね」

ダニエル「……」



いよいよ雪は溶け、草木が芽生え、小鳥がさえずる春となった
無事ダニエルは小さいながらも冷凍庫の中で春を迎えることが出来た
そして春は出会いの季節と言うが軽音部にも新たな出会いが訪れる


ガチャ――


梓「あのー、入部希望なんですけど……」

律「へっ?」

唯「今、なんと?」

梓「入部希望……」

律「確保ー!!」

梓「きゃあ!!」

唯「ようこそ、軽音部へ」

唯「こっちに座って」



26 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:04:57.77 ID:gKh/OxAO0

梓「は、はい」

律「お名前は?」

梓「中野梓です」

唯「趣味は?」

律「楽器何やっている?」

紬「好きな人はいるの?」

澪「お、おい。いっぺん聞きすぎだって」

紬「それじゃ、落ち着くために一旦お茶を淹れましょうか」

律「頼むぜ、ムギ」

梓(お、お茶!?)


~~~~~~~~~~~~


律「んじゃ、とりあえず自己紹介するか」

唯「そだねー」

律「私は田井中律。軽音部の部長であり、ドラム担当だ」

律「さらに容姿端麗、頭脳明晰。世界がうらやむビューティフル……」ガンッ

澪「盛りすぎだ」

律「いてて」



27 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:06:09.10 ID:gKh/OxAO0

澪「私は秋山澪、ベース担当だ。よろしくな」

律「澪のことを人はバイオレス女王を呼ぶ……」ガンッ

澪「勝手なこと言うなぁ!!」

律「イタタ、間違ってないじゃん……」

紬「私は琴吹紬、キーボード担当よ」

唯「作曲もムギちゃんがやっているんだよ」

梓「そうなんですか」

紬「ポロポロポロ~」

律「次は唯だな!!」

唯「あっ、はい」

唯「私、平沢唯。ギター担当。梓ちゃんと同じだね」

律「以上が軽音部の愉快な仲間たち……」

唯「以上じゃないよ。りっちゃん」

律「へっ?」

唯「もう一人いるじゃん」

律「おい、梓に紹介するのか?」

唯「もちろん、大事な仲間だよ」

律「わ、わかったよ」



28 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:07:08.13 ID:gKh/OxAO0

梓「?」

律「実はな、もう一人部員がいるんだ。今、連れてくるよ」

梓「はぁ……」

律「こいつだ」

梓「えっ!?」

唯「名前はダニエル。いつも軽音部を見守ってくれているんだよ」

梓「ゆ、雪だるまじゃないですか!! これを部員だなんて」

唯「雪だるまが部員になると問題でもあるの?」

梓「で、ですが……」

澪「まぁ、梓。気持ちはわかるがダニエルとも仲良くしてやってくれ」

梓「ダニエル……」

唯「ノン、ノン、ノン。梓ちゃん、ダニエルは梓ちゃんより先輩なんだから」

唯「ちゃんとダニエル先輩と呼ばなくちゃ」

梓「えぇ!?」

唯「さぁ、さぁ」

梓「ダ、ダニエル先輩。よろしくお願いします……」

ダニエル「……」



29 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:08:19.71 ID:gKh/OxAO0

こうして新たに6人となった軽音部から
さらに時間は進んでいく――


梓「こんにちは」

唯「あっ、あずにゃん。こんちわー」

律「ちーす」

梓「唯先輩、律先輩机に伏せて、だらしないですよ」

唯「だって、暑いんだもん」

律「そうそう、この暑さじゃ練習出来ねー」

梓「もう、すぐ練習から逃げるんですから」

澪「確かに暑いよな……」

紬「この部屋、クーラーないもんね」

律「暑い、暑い、あついー!!」

澪「うるさい、余計暑くなる」

唯「ムギちゃん、汗すごい」

紬「うぅ、暑いから……」

梓「涼しくなる方法ないですかね」

唯「う~ん……」

唯「そうだ!!」



30 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:09:12.06 ID:gKh/OxAO0

唯が席を立つ――


律「唯、どうしたんだ?」

唯「えへへ、冷たーい」

澪「お、おい!?」

律「大丈夫かよ。ダニエル出してきて」

梓「と、溶けちゃいますよ。」

唯「だってさ、ダニエルが外出たのってあずにゃんが入部した時以来じゃん」

唯「たまには陽の光も浴びたいよね」

唯「ほら、あずにゃん。ダニエルをすりすりしてみなよ」

唯「冷たくて気持ちいいよ」

梓「で、でも」

唯「ダニエルだってみんなとスキンシップとりたいはずだよ。ほら」

梓「きゃ、冷たい」


梓の頬にダニエルを当てる


梓「ダニエル先輩、気持ちいいです……」

唯「いっぱい涼みんしゃい」



31 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:10:12.93 ID:gKh/OxAO0

律「私もスキンシップ取りたいぞ」

紬「私も!!」

唯「ダニエル、ご指名が入ったよ」

律「はぁ~ 生き返る」

紬「ダニエル君大活躍ね」

唯「澪ちゃんもどう?」

澪「えっ、じゃ、じゃあ」

唯「どう?」ピタッ


澪の頬に触れるダニエル
触れた瞬間にぴくっと頬が動く
体温の高さで雪が溶け、水が頬をつたう


澪「う、うん。気持ちいい///」

律「なんで照れているんだよ」

唯「んじゃ、次はここ!!」


そう言って澪のうなじにダニエルを宛がう


澪「ひゃあ、ちょっ、そこは……」

澪「ダメだって、唯!!」



32 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:11:20.79 ID:gKh/OxAO0

唯「だって気持ちいいんでしょ?」

唯「ほらほら、もっとこうやって……」

澪「あっ、ちょっ、ひっ、うぅ……」

律「はは、良い反応」

梓「でもそれくらいにしないとダニエル先輩が……」

唯「確かに。これくらいにしとこうか」

紬「カッコいい顔が歪んできているしね」

澪「はぁ… はぁ……」

唯「ダニエルありがとね。涼しくなったよ」


ダニエルを冷凍庫に戻す


律「しかし、真夏なのに雪だるまで涼をとれるなんて思わなかったぜ」

紬「本当よね」

梓「きっと私たちくらいですよ」

唯「真夏の雪だるま大作戦だね」

梓「どっかで聞いたことあるような……」

唯「部活終わったら帰りにアイス食べに行こうよ」

律「いいな。行こう」



33 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:12:39.35 ID:gKh/OxAO0

~~~~~~~~~~~


それから時間は進み、軽音部は2回目の学園祭を直前に控えていた

梓「だけど唯先輩の風邪治ってよかったです」

律「ぎりぎり間に合ってよかったな」

澪「危うくみんなで演奏できないところだったよ」

紬「でもこれで無事学園祭を行えるわ」

唯「うん、みんな心配してくれてありがとね」


ガチャ――


和「軽音部はみんな揃ったようね」

和「もうすぐ出番だからステージの方に移動してください」

律「了解」

澪「んじゃ、行こうか」

唯「あぁーー!!」

澪「ど、どうしたんだよ?」

唯「ギー太忘れた!!」

律「う、嘘だろ!?」



34 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:14:10.69 ID:gKh/OxAO0

律「どうするんだよ? もう始まるんだぞ?」

唯「と、取りに行きます!!」ダッ

律「ちょっと唯!!」

梓「律先輩、どうします?」

律「どうするって唯が来るまで4人で演奏するしか……」

梓「でも5人で演奏したいためにギリギリまで唯先輩を信じていたのに……」

紬「そうよね。せっかく風邪を治して5人で演奏できるのに」

紬「唯ちゃん無しで始めるのは……」

律「じゃあ、唯が帰ってくるまでどうやって時間を潰せばいいんだよ?」

澪「……」

澪「私に考えがある……」

律「本当か?」

澪「あぁ、和にも協力してほしい」

和「私も?」

澪「どこまで時間稼げるかわからないけどやってみよう」



35 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:15:49.88 ID:gKh/OxAO0

~~~~~~~~~~~


「次は軽音部の発表です」


生徒1「楽しみだね」

生徒2「だね。幕が上がるよ」

澪「み、みなさんこんにちは。け、軽音部です」


生徒3「ちょ、ちょっと何アレ?」

生徒4「雪だるま……?」

生徒5「雪だるまだ」

生徒6「雪だるま……」


ステージの真ん中には唯の立ち位置に台の上に雪だるまがたたずんでいた
その奇妙な光景に辺りがざわつき始める


律(ダニエルをステージに立たせて時間稼ぎがいい案かよ……)

律(いくら部員だからってこれは……)

律(和もよく許可してくれたもんだ)

澪「今日は演奏の前に新メンバー紹介をします」

澪「まずは私たちの後輩、梓です」

梓「こんにちは、皆さん。中野梓です。一所懸命演奏するのでよろしくお願いします」

澪「梓のギターはとってもうまくて、うちの部活は頼れる戦力なんだ」



36 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:16:59.98 ID:gKh/OxAO0

澪「おまけに背が低くて、かわいらしくて……」

紬(澪ちゃん頑張って引きのばして!!)

澪「次に紹介するのは雪だるまのダニエルです」

澪「みなさん、さっきから視線はこの雪だるまばかりですが」

澪「ダニエルも立派な部員の一人です」

生徒7「雪だるまが部員だって」

生徒8「おもしろーい」

澪「ダニエルは私たちが一年生の冬にみんなで作り上げた部員です」

澪「今はこんなに小さいけど最初は150センチくらいあったんですよ」

梓(そうだったんだ……)

澪「ダニエルは夏の暑い日にも活躍したりと私たちには欠かせない……」

ダニエル「……」ポタポタ

澪(まずい、溶け始めている)

澪「ダニエルという名前は唯が最初に名付けたんだけど」

澪「唯は彼をとっても気に入っているんだ」

澪「それから……」

ダニエル「……」ポタポタ

律(もう、限界だっ)



37 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:18:09.44 ID:gKh/OxAO0

律「澪、そろそろダニエルには下がってもらって演奏を……」

澪「う、うん」

澪「じゃあ、そろそろ演奏を」

「ダニエルーー!!」


息を切らせながらステージに駆けよる唯


澪「唯!!」

梓「唯先輩!!」

唯「よいしょ」

唯「みんな待っていてくれたんだね」

唯「ありがとう」

唯「ダニエルも」

唯「君はいつも見守ってくれるねぇ」

唯「あとはゆっくり休んでいて」

唯「和ちゃん、悪いけどダニエルを部室に戻しておいてくれる?」


舞台袖から出てくる和


和「しょうがないわね」



38 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:18:57.49 ID:gKh/OxAO0

和「あと床がビショビショだからちゃんとふいてね」


彼女は雪だるまを受け取り、代わりに唯に雑巾を手渡す


唯「えへへ、すいやせん」ふきふき

唯「これでよしっと」

唯「それじゃ……」

4人と顔を見合す唯

唯「一曲目いきます!!」

唯「ふでペン~ボールペン~!!」



~~~~~~~~~~


律「いやー、なんとか成功して良かったな」

紬「間に合ってよかったわ」

澪「ダニエルのおかげだな」

唯「ダニエル含め皆のおかげだよ。ありがとう!!」

梓「でもダニエル先輩、かなり小さくなってしまいましたね」

梓「私の片手に乗るくらいの小ささですよ」



39 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:19:47.91 ID:gKh/OxAO0

澪「確かにな」

紬「本来、冬しかいれないのにも関わらず、かなり無理させちゃったかしら」

唯「今年の冬になったらまた大きくさせてあげようよ」

律「そうだな」



そして葉が落ち、外は冷え込み
気づけば雪が積もる冬になっていた――


唯「積もったよ!!」

澪「だな」

紬「ダニエルを出すには今日あたりがいいかしら」

唯「うん、みんな外行くよ!!」


グラウンド――


唯「久しぶりの外だね~ ダニエル」

梓「どうやって大きくすればいいんですか?」

唯「そうだね。今ある体にぺたぺた雪をくっつけて大きくしよう」

唯「目標はグラウンドの雪を全部使います」

梓「本気ですか!?」



40 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:22:11.41 ID:gKh/OxAO0

律「あぁ、作った次の日のしもやけを思い出す……」

梓「これは思ったより重労働になりそうです」


~~~~~~~~~


唯「ふぅ、こんなものかな」

梓「つ、疲れました」

澪「去年より大きくなったんじゃないか?」

紬「そうね。梓ちゃんより大きいものね」

唯「心なしかダニエルも大きくなれて嬉しそうだよ」

ダニエル「……」

唯「あれ? 今笑ったような……」

梓「いくらなんでも雪だるまは笑いませんよ」

律「確かに。気のせいだろ」

唯「えー、でも今笑ったよ。絶対!!」

律「はいはい、部室戻るぞ」

唯「もう……」


それから何日か経ち……



41 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 22:23:25.44 ID:gKh/OxAO0

唯「皆聞いてよ」ガチャ

梓「唯先輩、今日もダニエル先輩の所に行っていたんですか?」

唯「うん」

唯「それがね、前の学園祭でダニエルが人気者になっちゃったみたいで」

唯「グラウンドに生徒がたくさん集まっていたよ」

律「まじか!?」

唯「みんな写真をとったり、お供え物してたりしてたよ」

律「お供え物って地蔵かよ」

澪「人気者なんだな」

唯「春先ギリギリまで色んな人と触れ合って欲しいね」

紬「お茶入ったわよ~」

唯「待ってました!!」

紬「今日のお菓子はポッキーを用意してみました」

唯「ポッキッキー」

唯「あずにゃん、ポッキーゲームしよ?」

梓「しません」

唯「いけず~ 本当はしたいくせに」



43 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:06:37.24 ID:gKh/OxAO0

梓「したくないです。勝手に決めないでください」

紬「まぁまぁまぁ」

律「でもさ、そんなに人気者になったらまずいかもな」

澪「なんでだよ?」

律「いや、たくさんの人が注目すると中にはたちの悪い奴がいてさ」

律「ダニエルにいたずらしたり、最悪壊したりするようなやつらが出てくるかも」

唯「そんな!! 嫌だよ!!」

律「まぁ、桜高にはそんな悪い奴はいないと思うけど……」

紬「……」

紬「えいっ」ポキッ

唯「どうしたのムギちゃん? ポッキー折って」

紬「りっちゃんが余計なことを言うから折っておいたわ」

唯「?」

紬「これで大丈夫」

唯「はぁ……?」


唯たちの心配とは裏腹にダニエルに危害はなく
無事ひと冬を過ごすことが出来た
そして今年度もダニエルは部室の冷凍庫へと住むようになって早半年がたった頃――



44 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:20:48.65 ID:gKh/OxAO0

唯「ねぇねぇ、最近近くに焼き芋屋さん出来たの知っている?」

律「そうなんだ。知らなかったな」

唯「いまから行ってみない?」

紬「季節柄それはいいわね」

澪「ちょっと、学園祭が近いんだぞ」

澪「焼き芋屋さんには行かずに練習時間を増やすべきだ」

律「いいじゃーん、明日だって練習は出来るんだ」

律「今日一日くらい息抜きしたって問題ないよ」

澪「でも……」

梓「私も練習するべきだと思います」

律「えー、梓だって焼き芋食べたいだろ?」

梓「確かに食べたいですけど、練習の方が大事です」

律「生真面目なんだから……」

律「んじゃさ、行くかどうか多数決で決めようぜ」

澪「お、おい」

律「行きたい人」

唯「はい」

律「はい」



45 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:22:22.41 ID:gKh/OxAO0

律「練習がいい人」

澪「はい」

梓「はい」

律「ムギは?」

紬「私は……」

澪「……」

紬「行きたいな」

律「よーし、決まりだな!!」

澪「ちょっと待った!!!!!!」


澪が叫ぶ―――
一気に部室が静まり、皆が彼女を見る


澪「ムギ、いつも律達の方ばかり肩を持つよな!?」

澪「そんなに私の意見が嫌なのか!?」

紬「私は…… そんな……」

澪「練習はどうでもいいのか!?」

澪「学園祭のことをちゃんと考えるなら練習だろ!?」

律「ちょっと、澪……」



46 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:23:53.76 ID:gKh/OxAO0

澪「律や唯はいつもお調子者だから逆意見になるのもわかるが」

澪「ムギはちゃんと軽音部の事を考えてくれていると思っていた!!」

澪「それなのに…… いつも…… いつも……」

澪「ムギのわからずや!!」

紬「……そんな」

紬「……わ、私だって」

澪「……何だって?」

紬「私だって軽音部の事をちゃんと考えているつもりなのに」

紬「そんなこと言わないで!!」

唯「ム、ムギちゃん」

梓「二人とも落ち着いてください!!」

澪「……」

澪「……もういい」

澪「だったらもういいよ」

澪「勝手に焼き芋屋でもどこでも好きな所行けばいい」

澪「帰る!!!!」

唯「み、澪ちゃん」

梓「ま、待ってください!!」



47 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:24:55.83 ID:gKh/OxAO0

バタン――


唯「い、行っちゃった」

律「……」

紬「……うぅ」ドサッ


その場に紬が崩れ、涙を流し始める


律「ム、ムギ?」

紬「うっ…… うぅ……」ポロポロ

紬「わ、私…… ひっく…… 澪ちゃんに…… ケンカなんか……」

紬「したくなかったのに……」

律「ムギ……」

紬「ついカッとなって……」

紬「ごめんね…… ごめんね…… 澪ちゃん」

唯「ど、どうしようりっちゃん、私たちのせいで……」

律「澪……」



48 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:26:04.36 ID:gKh/OxAO0

次の日――


梓「こんにちは」

唯「あっ、あずにゃん」

律「おう、梓。座んな」

梓「あ、あの澪先輩は」ヒソヒソ

律「学校が終わったら帰っちゃった」

律「もう部活には来ないかもな……」

梓「そんな……」

紬「……お茶入りました」

律「あ、あぁ。わざわざ淹れてくれたのか。ありがとう」

唯「い、いただきます」ズズッ

唯「なんかしょっぱい……」

紬「……」

梓「律先輩」

梓「学園祭が近いのにこのままだと……」

律(どうしよう……)ズズッ

紬「……あのみんな」

紬「話したいことがあります」

唯・律・梓「?」



49 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:27:24.11 ID:gKh/OxAO0

その日の夜
澪の家

プルルル――


澪「ん、律から電話だ……」

澪「きっとムギのことだろうな」ピッ

律「もしもし澪?」

澪「はい、私だけど。どうした?」

律「いや、あのさ。この前のことだけど……」

澪「やっぱりな」

律「素直になれよ」

澪「どういうことだよ?」

律「本当は部活に戻りたいんだろ?」

律「ムギと仲直りしたいんだろ?」

澪「じ、冗談言うなよ」

澪「何を根拠にそんなこと……」

律「今日、学校でムギと一言も話さなかったよな」

澪「そりゃ喧嘩しているからな」

律「でも澪はムギのこと何度もチラチラ見てたじゃないか」

澪「そ、それは……」



50 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:28:23.90 ID:gKh/OxAO0

律「本当に嫌いだったら顔も見たくないだろ?」

律「でも見ちゃうってことは」

律「未練たらたら……」

澪「う、うるさいなぁ!!!!」

律「ムギも反省しているみたいだし」

律「仲直りしなよ」

澪「本当!?」

律「何が?」

澪「ムギも反省しているって」

律「あぁ、大粒の涙流しながら謝っていたよ」

律「澪本人いないのにも関わらずな」

澪「ムギ……」

律「私からも頼むよ。元々は私たちが原因でもあるし。悪かったと思っている」

律「唯も落ち込んでいるみたいだし」

律「みんな仲直りしてほしいんだ」

澪「? ……でもいまさらどんな顔して戻ればいいのか」

律「面と向かい合って謝ればいいだろ」

澪「気まずくてそんなこと出来ないよ」



51 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:29:07.71 ID:gKh/OxAO0

澪「あんなに派手な喧嘩をしていまさら……」

律「うーん……」

律(……そうだ)

律「澪。明日学校に来い」

澪「えっ? 明日は学校休みじゃないか」

律「いいから。昼に部室集合な」

律「じゃあ」

澪「ちょ、ちょっと律!?」

澪「切れた……」

澪「もう!!」


布団をかぶり
丸まって次の日を迎える


澪「律?」ガチャ


約束の昼になり部室を訪れる


澪「あれ、誰もいない……」

澪「何だよ一体」



52 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:31:03.61 ID:gKh/OxAO0

部室を見渡すと
机の上にあるものを見つける


澪「あ、あれ?」

澪「ダニエル!?」

澪「なんで机の上に?」

澪「誰だよ。こんな所においたの。溶けちゃうじゃないか」

澪「早く、元に戻さないと…… あれ?」

澪「何だこの手紙?」


ダニエルの下には小さな手紙が隠れていた
その手紙を開けるとそこにはこう書かれていた


「澪へ。部員の一人として忠告するよ。君は真面目だ。
 練習したい気持ちから以前のような態度をとったのもわかる。
 しかし皆が仲良しだからこその放課後ティータイムじゃないか。
 実は今日は学校が休みだが皆、練習しに来ている。学園祭のためにね。
 休みだが練習したいと提案したのは実はムギだ。
 ムギだって練習は大事だと思っているのさ。
 今は昼なのでムギが近くのコンビニで皆の分の昼ご飯を買いに行っている。
 4人分を買っているからさぞかし荷物は重いだろう。
 さぁ、澪。ムギの荷物を持ちに行ってやれ。そして謝るんだ。
 勇気がなければ私がいつでも背中を押してあげるから          ダニエル」

澪「ダニエル……」

澪「私、行くよ」

澪「謝りに!!」



53 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:32:20.94 ID:gKh/OxAO0

勢いよくドアを開け、階段を下りていく澪
それを確認した唯・律・梓は部室の隅にある物置部屋から出てくる


梓「うまくいったようですよ」

律「だな」

唯「作戦成功だね」

梓「仲良く帰って来てくれるといいですが」

律「大丈夫、澪もムギもいい奴なんだ。仲直りできるさ」

唯「ダニエル~ ありがとね。軽音部の危機を救ってくれて」



ダニエルを元の冷蔵庫に戻す
その10分後、紬と澪が戻ってきた
澪の手にはしっかりと荷物を持って――
それから数日後、放課後ティータイムは最後の学園祭を行った
休みの日の練習が実を結んでかライブは大成功に終わることが出来た
唯たちは部室の壁に寄りかかり、夕日を背景にライブの余韻に浸っていた


唯「終わったね」

律「あぁ」

澪「今までで最高のライブだったな」



54 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:33:13.87 ID:gKh/OxAO0

律「皆の演奏もばっちり合っていたし」

唯「合ってた、合ってた」

唯「ねぇねぇ、このあと何する?」

梓「とりあえずケーキが食べたいです」

律「おぉ、部費ならあるぞ」

紬「だめよ、ちゃんと持ってきているんだから」

唯「じゃあそのあとは……」

澪「クリスマスパーティーだよな」

紬「そのあとはお正月ね」

梓「初詣に行きましょう!!」


次々とこれからのイベントを述べていく彼女たち


唯「その次はどうしよっか」

梓「えーとその次はですね」

律「って、次はもうないない」

唯「来年の学園祭はもっとうまくなっているよ」

律「留年する気か? 高校でやる学園祭はもうないの」

唯「そっかぁそれは残念だね……」



55 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:34:18.02 ID:gKh/OxAO0

紬「いやだ、いやだぁ!!」ポロポロ

梓「ムギ先輩わがまま言わないで」

梓「唯先輩もわがまま言わないでください」

唯「これは汗だよ。ひっく……」ポロポロ

律「みーお、泣いているのか?」

澪「律だって泣いているくせに」ポロポロ

律「私のも汗だ」ポロポロ


4人はただただ泣き続けた。もう最後だという現実と今までの楽しかった思い出が
彼女たちの涙の量を増やし続ける。中には鼻水を垂らすものや嗚咽している者もいた


梓「みなさん……」

梓「ちょっと待っててください」


梓が立ちあがり、奥へと移動する


唯「あずにゃん?」

梓「唯先輩。泣きすぎで目が腫れていますよ」

梓「これで冷やしてください」

手渡されたのはこの季節では絶対に手に入らない
とても冷たい雪であった



56 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:38:35.54 ID:gKh/OxAO0

唯「あずにゃん、これって……」

梓「ダニエル先輩のです」

唯「そんなことしたらダニエルが小っちゃくなっちゃうよ」

梓「いいんです。ダニエル先輩も皆さんを見ていたらおそらくこうすると思うんです」

唯「あずにゃん…… ありがとう……」

梓「お礼ならダニエル先輩に言ってください」

梓「みなさん目が真っ赤じゃないですか。ダニエル先輩に笑われますよ」

梓「さぁ、ほかのみなさんも」

皆にダニエルから削った雪を配る
ダニエルはまたひとつ小さくなり、ついに指で測れる大きさになった


コンコン――
ガチャ――


和「みんな、御苦労さま」

和「あ、あれ?」


そこには疲れ果てて、横一列に並び
手を取り合って眠る軽音部の姿があった


和「みんな疲れたのね」



57 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:39:38.64 ID:gKh/OxAO0

和「幸せそうな顔」

和「あら、ダニエルじゃない」

和「久しぶりね。こんなに小さくなっちゃって」

和「このままだと溶けてなくなっちゃうわ」

和「……しょうがないわね」


床に転がっているダニエルを手に取り
冷蔵庫へと向かう


和「ふふ、あなたも苦労が多いわね」

ダニエル「……」


学園祭から時間は流れ、冬となり、春となった
春は新たな出会いの季節
軽音部にも新たな出会いが舞い込んでいた


梓「みんな揃った?」

菫「はい」

純「梓、どうしたの? 改まちゃってー」

直「確かにそうですね」

憂「?」

梓「実はこの軽音部にはもう一人部員がいます」



58 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:40:33.88 ID:gKh/OxAO0

梓「今日はその彼を紹介しようと思って」

純「え? もう一人って?」

梓「ちょっと待っててね……」


皆不思議そうに顔を見合す


梓「おまたせ、彼がダニエル先輩。私たちの仲間です!!」

菫「えっ!?」

憂「これって……」

純「ちょっと梓。この雪だるまって昔学園祭に出ていた雪だるま?」

梓「そうだよ」

純「雪だるまが部員だなんて(ていうかまだあったんだ)」

梓「純。雪だるまが部活をしてはいけないという法律はどこにもないよ」

純「いやでも……」

純(先輩達の毒気にやられたか)

純(かわいそうな梓)

直「ダ、ダニエルって……」

梓「呼び捨てはダメだよ。ちゃんと先輩をつけないと」

純「本気?」



59 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:41:24.12 ID:gKh/OxAO0

梓「本気。純もだよ。実際この中で一番の古株なんだから」

菫「梓先輩よりも長いんですか!?」

梓「そうなんだ。そして彼はどんな時もクールで無口な性格なんだよ」

憂「よろしくお願いしますダニエル先輩」

憂「あの時はお姉ちゃんの代わりにステージに立ってくれてありがとうございました」

憂「よくお姉ちゃんからあなたの話をよく聞いていました」

憂「これからもよろしくお願いしますね」

ダニエル「……」

純「でもさ軽音部員に雪だるまがいるって聞いたらみんな驚くだろうね」

直「そうですね」

菫「小さい雪だるまってかわいいです」

梓「かわいいだけじゃないよ」

梓「彼は世界一温かい雪だるまだよ」

直「雪だるまなのに温かいのですか?」

梓「そう、ダニエル先輩はどんな時でも私たちを見守ってくれているんだ」

梓「どんな時でも……」

梓(……)



60 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:42:34.09 ID:gKh/OxAO0

~~~~~~~~~~~~~~


律『なぁ梓、これからの事なんだけど……』

梓『大丈夫です!!』

唯『でも私たちあんまり……』

梓『大丈夫です。私が何とかしますから』

梓『新入部員だってバンバンいれちゃいますよ』

梓『だから安心して卒業してください』

梓『卒業……』

紬『梓ちゃん?』

梓『卒業して……』ポロポロ

梓『安心…… 大丈夫で、ですから……』ポロポロ

澪『梓……』

唯『……』

唯『あずにゃんは一人じゃないよ』

梓『えっ?』

唯『ダニエルがあずにゃんを支えてくれるよ』

唯『雪だるまに卒業はないからね』



61 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:43:40.69 ID:gKh/OxAO0

梓『ダニエル…… 先輩……』

唯『ダニエルは軽音部をずっと見守ってきてくれたからね』

唯『そしてこれからも……』

唯『辛い時や寂しい時は彼に頼るといいよ』

澪『もしくは私たちでもいいぞ』

梓『みなさん……』

紬『学校とはお別れだけど私たちは梓ちゃんとお別れはしないわ』

律『そうそう、たまに様子見に来てやるから』

梓『ありがとうございます』

梓『私、ダニエル先輩と一緒にもっともっと軽音部を創っていきます』

梓『一所懸命頑張りますから!!』


~~~~~~~~~~~~~~~~~


純「……さ」

純「……あずさ」

梓「はっ!!」

純「どうしたのボーとしちゃって」

梓「な、何でもないよ」



62 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:45:36.95 ID:gKh/OxAO0

梓「さぁ、全員が挨拶し終わったら練習するよ!!」

梓(先輩方、私やりましたよ。部員4人も集めました)

梓(きっと軽音部はさらに飛躍して行けますよ)

梓(ねっダニエル?)

ダニエル「……」

憂「あれ? 今ダニエル先輩笑った?」

純「ちょっと憂までそんなこと言うの? 気のせいでしょ!?」

憂「そうかな? 笑ったように見えたけど……」

梓「さぁさぁ練習練習!!」

純「ちょ、ちょっと押さないでよ。わかったって」

梓(先輩方、私たちこれからも頑張りますからね!!)



終わり



63 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/09(金) 23:47:12.09 ID:gKh/OxAO0

以上で終わりです
見てくれた人ありがとう!!




64 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/03/09(金) 23:50:25.44 ID:MsYpFIt7o

乙でした



65 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/03/09(金) 23:53:11.70 ID:QTXO9abSO

落ちたスレと比べたら、あと少しで完結だったんだな



66 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/03/10(土) 02:01:31.84 ID:QXscOZy50

原作準拠か
トンちゃんより大事にされてんなダニエルボーイ



67 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/03/10(土) 09:38:16.99 ID:Blc6cTCdo






69 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:07:13.70 ID:odZcXic70

どうも1です

ただ落ちたSSを投下しただけでは味気ないので
おまけを書いてきました。

三本立てです
どうぞ



70 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:09:24.47 ID:odZcXic70

おまけ


澪とダニエル


唯「やっほー」

律「おう、唯」

紬「こんにちは、今お茶淹れるわね」

唯「あー、あとでいいよ。これからダニエルの所行ってくるから」

律「なんだぁ、また行くのかよ」

唯「もちろん!! ってそういえば澪ちゃんは?」

律「そういえばどこ行ったんだろ?」

紬「今日は掃除当番じゃなかったわよね」

律「どこかで油でも売ってるのかな?」



71 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:11:18.87 ID:odZcXic70

~~~~~~~~~~



澪「はっくしゅん!!」

澪「くしゃみ……」

澪「寒いからか、誰かが噂をしているのか……」

澪「ちゃんといるかな」


澪の視線の先にはダニエルがたたずんでいた


澪「いたいた」

澪「誰もいないよね」キョロキョロ

澪「……」

澪「こ、こんにちはダニエル」

ダニエル「……」

澪「……えへへ///」

澪「私さ、一回ダニエルとこうやってお話してみたかったんだ」



72 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:12:40.82 ID:odZcXic70

澪「でも、一人でこうやって話しているのを人に見られたらと思うと恥ずかしくて」

澪「だからこうやって人のいない時に来たんだ」

澪「えっとね、何から話そう。私昨日の夜から考えてきたんだよ」

澪「部活の事、学校の事、服や好きな食べ物まで」

澪「そ、それから合宿も言ってさ」

澪「あっ、合宿って言うのはムギの別荘で」

ダニエル「……」

澪「ご、ごめん。一気に話し過ぎたね」



73 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:14:01.61 ID:odZcXic70

澪「あんまり長いと人来ちゃいそうだから」

澪「一番話したいことだけ話すよ」

澪「実はね、詩を書いてきたんだ」

澪「まだ誰にも発表していないの」

澪「一番にダニエルに聞いて欲しくて」

澪「今から読むね」

彼はいつでもクールだよ。そんなあなたに私のハートは熱くなるの
あぁ、その白い肌に私の目は奪われる
肌を寄せ合いたいと何度思ったことか
しかし、それは許されない
あなたにとって私は熱すぎる
決して触れ合ってはいけないけれど
あぁ、早く熱い私のハートをあなたで冷やしてほしい



澪「ど、どうかな?」

ダニエル「……」

澪「けっこう自信作なんだけど///」



74 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:15:27.44 ID:odZcXic70

唯「良いと思うよ」

澪「!!!!!!!!!」ドキーン

澪「ゆ、ゆ、ゆ、ゆい、い、いつ、いつの間に!!」

唯「澪ちゃんもダニエルとお話ししたかったんだね~」

澪「……///」

澪「は、恥ずかしい!!」ダッ

唯「ちょ、ちょっと澪ちゃん!?」

唯「行っちゃった……」

唯「変な澪ちゃん」



終わり



75 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:16:18.69 ID:odZcXic70

おまけ2


律とダニエル


律「おーす、皆部長が来たぞー!!」ガチャ

律「ってあれ?私が一番か」

律「しょうがないな」


椅子に腰かけ皆を待つ


律「……」

律「……そういえば」



76 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:17:44.27 ID:odZcXic70

椅子から立ち、冷蔵庫を開ける


律「ダニエル~ 元気か?」

ダニエル「……」

律「小さいお前はかわいいな」

律「ほれほれ」


指でダニエルの頬を突く律


律「にしし、冷たくて気持ちいい」

律「すりすりしてみようかな」ピトっ

律「おぉ、これはまさしくクーラーいらず……」ポロッ

律「そうそうポロッって感じもまた……」

律「ポロッ!?」

律「……」

律「く、首とれたー!!」

律「ヤバい、ヤバい。だ、ダニエル、だ、だ、大丈夫か!? 今直すからな」

律「えっと、これをグイッと押せばきっとくっつくよな」グイッ

律「よし、大丈夫だよな。直ったよな?」

ダニエル「……」



77 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:18:36.59 ID:odZcXic70

律「さすがイケメンは回復も早いな。はは」

律「戻そ」

唯「やっほー」ガチャ

紬「こんにちは~」

澪「律、いるか?」

律「お、おう」

澪「何こそこそしてるんだ?」

律「いや、べ、別に~」

澪「?」

梓「あのー、入部希望なんですけど……」ガチャ

律「へっ?」

唯「今、なんと?」

梓「入部希望……」

律「確保ー!!」

梓「きゃあ!!」

唯「ようこそ、軽音部へ」

唯「こっちに座って」

梓「は、はい」



78 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:21:12.04 ID:odZcXic70

律「お名前は?」

梓「中野梓です」

唯「趣味は?」

律「楽器何やっている?」

紬「好きな人はいるの?」

澪「お、おい。いっぺん聞きすぎだって」

紬「それじゃ、落ち着くために一旦お茶を淹れましょうか」

律「頼むぜ、ムギ」

梓(お、お茶!?)



79 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:21:51.78 ID:odZcXic70

~~~~~~~~~~~~


律「んじゃ、とりあえず自己紹介するか」

唯「そだねー」

律「私は田井中律。軽音部の部長であり、ドラム担当だ」

律「さらに容姿端麗、頭脳明晰。世界がうらやむビューティフル……」ガンッ

澪「盛りすぎだ」

律「いてて」

澪「私は秋山澪、ベース担当だ。よろしくな」



80 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:22:54.07 ID:odZcXic70

律「澪のことを人はバイオレス女王を呼ぶ……」ガンッ

澪「勝手なこと言うなぁ!!」

律「イタタ、間違ってないじゃん……」

紬「私は琴吹紬、キーボード担当よ」

唯「作曲もムギちゃんがやっているんだよ」

梓「そうなんですか」

紬「ポロポロポロ~」

律(……ビクッ!!)

律(ポロ…… ポロッ……)

澪(律?)

律「つ、次は唯だな!!」

唯「あっ、はい」

唯「私、平沢唯。ギター担当。梓ちゃんと同じだね」

律「以上が軽音部の愉快な仲間たち……」

唯「以上じゃないよ。りっちゃん」

律「へっ?」

唯「もう一人いるじゃん」

律「おい、梓に紹介するのか?」



81 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:25:20.67 ID:odZcXic70

唯「もちろん、大事な仲間だよ」

律「わ、わかったよ」

律(マジかよ…… ダニエル大丈夫だよな……)

梓「?」

律「実はな、もう一人部員がいるんだ。今、連れてくるよ」

律(何ともありませんように……)

梓「はぁ……」

律「こいつだ」

梓「えっ!?」

唯「名前はダニエル。いつも軽音部を見守ってくれているんだよ」

梓「ゆ、雪だるまじゃないですか!! これを部員だなんて」

唯「雪だるまが部員になると問題でもあるの?」

梓「で、ですが……」

澪「まぁ、梓。気持ちはわかるがダニエルとも仲良くしてやってくれ」

梓「ダニエル……」

唯「ノン、ノン、ノン。梓ちゃん、ダニエルは梓ちゃんより先輩なんだから」

唯「ちゃんとダニエル先輩と呼ばなくちゃ」

梓「えぇ!?」



82 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:26:44.07 ID:odZcXic70

唯「さぁ、さぁ」

梓「ダ、ダニエル先輩。よろしくお願いします……」

ダニエル「……」

律(良かった。何ともなさそうだ)

ダニエル「……」

律(そうこっちを見るなって。悪かったって。許してくれよ)

律(二人だけの秘密ということにしておいて)

律(なっ? 私からのお願いだからさ)

ダニエル「……」


こうして誰にも知られていない二人だけの秘密が出来たとさ



終わり



83 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:28:14.20 ID:odZcXic70

おまけ3

紬とダニエル


紬「こんにちは、ダニエル君」

紬「元気にしてた? 最近暖かい日が続くから少しスリムになったんじゃないかしら?」

紬「羨ましいな」

紬「でも相変わらず、人気者ね。お供え物がたくさんあるわ」

紬「今日はね、お茶を持ってきたの」

紬「ダニエルも同じ部員なんだし、お茶を飲む権利は十分にあるわ」


コポコポ
水筒から温かいお茶が注がれ、湯気が立つ


紬「はい、どうぞ」

ダニエル「……」

紬「あっ、ごめんなさい。そういえば熱いのはダメよね」


そう言い、お茶を手に取り
息を吹きかける


紬「ふぅー、ふぅー」

紬「……そんなに簡単には冷めないか」

紬「ずっと置いといたら冷たくなると思うからその時飲んでね」

紬「だけどダニエル君、今のところ誰にもいたずらされなくて良かったね」

紬「ふふ、私のポッキーが効いたのかな」

紬「そういえばこうやってダニエル君と二人っきりで話すのって初めてね」



84 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:29:38.74 ID:odZcXic70

紬「二人っきりで話す秘密の話しの定番と言えば……」

紬「やっぱり恋愛話よね」ふんす

紬「ダニエル君は好きな人とかいるの?」

ダニエル「……」

紬「ここは女子高だから選り取り見取りよね」

紬「でもやっぱり唯ちゃん? 一番仲良いものね」

紬「唯ちゃん可愛いものね。あの元気でかつ、天然さんのところとか」

紬「すごい癒されるわよね~」

紬「でもね可愛さでいったら澪ちゃんも負けてないわ」

紬「澪ちゃんもプロポーション抜群なのに恥ずかしがり屋で」

紬「また怖がりってところも良いよね。けどね時にはカッコいい時も」

紬「あっ、カッコいいって言ったらりっちゃんがね……」



85 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:30:22.93 ID:odZcXic70

~~~~~~~~~~


紬「ってなわけで梓ちゃんが意外と欲張りでこれがまた……」

ダニエル「……」

紬「ちょっと話し過ぎちゃったかな」

紬「ごめんね。私そろそろ部活に行かないと……」

紬「またお話しましょうね」

ダニエル「……」

紬「ふふ、あなたってやっぱりクールね」



終わり



86 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道):2012/03/10(土) 14:39:21.89 ID:odZcXic70

こんな感じです。あくまでおまけなのでさらりと見るのが良いと思います

本編は喧嘩の部分を削ったり、言葉を選びなおしたので
前よりもマシになったはず

そのほか以外にも少し修正したところがありますので
より楽しんでくれる人がいたら幸いです

それでは




87 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/03/11(日) 14:13:10.98 ID:KqpRe/FAo

乙!
面白かったよ






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唯「coolな新入部員!」
[ 2012/03/17 21:49 ] ファンタジー | | CM(1)

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タイトル:
NO:5985 [ 2012/03/20 15:47 ] [ 編集 ]

そういえば、最後の学園祭終わったあと流れとFF零式のエンディングってにてる気がする……

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