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澪「律!聞いてるのか!おい!」 律「」 【非日常系】


http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1247562806/




1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 18:13:26.72 ID:StEHEEWw0

音楽室

澪「もうすぐ文化祭だろ!?真面目に話し合いに参加しろよ!」

空き缶「」

澪「そんなことでどうするんだよぉ。むぎからもなんとか言ってくれ」

空き瓶「」

澪「そうだよな。やっぱりそう思うよな!唯は?」

ティッシュ箱「」

澪「ほら律、唯でさえこう言ってるんだ。部長のお前が真面目にやらないでどうする?」


音楽室前の扉

律「どうしてこうなった・・・」ポロポロ





8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 18:18:50.88 ID:StEHEEWw0

ガチャ

律「み、澪・・・」

澪「ん?どちら様ですか?も、もしかして入部希望!?」


澪「あ!律!そんなにがっつくな!その子怯えてるだろ!涙まで流して・・・」

律「・・・」ポロポロ

澪「えーと、ごめんね?
  私達以外がここに来るの珍しかったからさ。そんなに怯えなくても大丈夫だよ」

律「はい・・・」



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 18:24:23.55 ID:StEHEEWw0

澪「ところでお名前は?」

律「田井な・・・」

律(いや、今私が田井中律なんて言ったら余計に澪を混乱させるだけだ)

澪「たいなさん?」

律「ド、ド田舎律です・・・!」

律(もっとましなネーミングはなかったのか!?)

澪「ド田舎・・・?」

澪「クッ・・・おい唯、笑うな・・・!ド田舎さんに失礼だろ。プクク・・・!」

律「あ、あはは・・・」ポロポロ



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 18:34:27.78 ID:StEHEEWw0

澪「それでド田舎さんは入部希望なの?」

律(澪・・・)

律「えーと、はい。まあドラムなら多少できます」

澪「ドラムかぁ!律と同じだな!」

澪「どうする律~?ド田舎さんが律よりドラムがうまかったら」

澪「アハハハ、ふくれるなふくれるな」

律「」ポロポロ



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 18:42:05.07 ID:StEHEEWw0

澪「じゃあとりあえず私達の演奏を聴いてもらおうか」

律「え?演奏ってどうする気?」

澪は空き缶をドラムの椅子に、空き瓶をキーボードの上に、
ティッシュ箱をドラムの正面約3mのところに置いた

律「やめろ・・・やめてくれ・・・」ポロポロ

澪「みんな!準備はいいか?特に律、ド田舎さんと同じドラムなんだから気合を入れろよ?」

澪「わ、私は大丈夫だよ!本番じゃないし・・・」

澪「唯とむぎも大丈夫?」

澪「よし、準備OKだ。律」



19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 18:51:22.28 ID:StEHEEWw0

べんベんべんべん

音楽室では澪のベース音のみがむなしく響く
それでも澪の顔は楽しそうだった
それを見て、律は涙を流すことしかできなかった

澪「ストップ!ストーップ!」

澪「唯!全然弾けてないじゃないか!練習してなかったのか!?」

澪「あと律!相変わらずお前のドラムは走りすぎだ!」

虚空に向かって怒りをあらわにする澪を見て、律はさらに涙を流した



34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 19:15:00.02 ID:StEHEEWw0

澪「もう一回だ!こんな演奏恥ずかしくて文化祭はおろか、ド田舎さんにだって笑われるぞ!」

べんべんべん

律「もういい・・・やめろ・・・」ポロポロ

澪「ストップ!律、もっと私達に合わせる努力をしろ」

澪「唯は逆だ。私達からワンテンポ遅れてるんだよ」

澪の頭の中で、一体何の曲を演奏しているのか律に知る術はなかった



39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 19:28:33.61 ID:StEHEEWw0

律「もういいです・・・みなさん結構うまいですね」

澪「お世辞はやめてください。こんな演奏じゃ武道館どころか文化祭すら演奏できるレベルじゃない」

律「武道館!?澪、覚えているのか!?」

澪「え?な、なんですか急に?」

律「ああ、いや・・・」

澪「・・・」

澪「私達、武道館でライブを開催するのが目標なんです。笑っちゃいますよね」

律「・・・」

律「そんなことない。いい目標じゃないか」

律は精一杯の笑顔をしてみせた



74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 22:43:12.97 ID:StEHEEWw0

律の真剣な顔に澪はあっけに取られた
目標が武道館と聞いて馬鹿にしなかったのは律が始めてだったのである

自分が言い出したことなので当たり前と言えば当たり前なのだが

澪「あ、ありがとう。そんな風に言ってくれたのド田舎さんが初めてだよ」

澪「ハハハ、律テンションあがりすぎだぞ」

澪は空き缶に向かって笑顔を向けた

律「・・・」ポロポロ



79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 22:53:20.65 ID:StEHEEWw0

律「今日はそろそろ帰ろうと思う」

澪「そっか、もし良かったらぜひ入部してくれ」

律「んー、考えとく。とりあえず明日も来ていいか?」

澪「もちろん!おいしいお茶とお菓子を用意して待ってるからな!」

律「ありがとう。楽しみにしてるよ」

そういうと律は鞄を肩に掛け音楽室をあとにした
音楽室の扉を閉めた後チラリと中を覗くと、澪は空き缶やティッシュと談笑を始めていた
あまりに痛々しい光景に、律はまた涙を流した



82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/14(火) 23:07:07.36 ID:StEHEEWw0

律の家

律(どうしてこうなった・・・)

律(なぜ澪は壊れてしまったんだ?)

律(澪がおかしくなったのは2ヶ月前だ。誰かに何かをされたのは間違いない)

律(精神がぶっ壊れるほどだ・・・きっと相当エグイことをされたんだ・・・)

律「まあ難しいことを考えても仕方ない!明日また唯とむぎから話を聞こう!」

律「お?」

窓から外を覗くと田井中家の玄関前を徘徊している澪を発見した



94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 00:00:53.88 ID:W0J1uW5n0

澪は田井中家の玄関前に空き缶を置いた

澪「律、明日もド田舎さん来るみたいだから気合入れろよ!」

澪「じゃあそろそろ帰るよ。バイバイ」

澪は手を振りながら空き瓶とティッシュ箱を抱えて元来た道を歩いていった
おそらくこれから唯とむぎの家に向かうのだろう

律は澪の健気な後ろ姿を眺めることしかできなかった

律「毎日玄関前に空き缶が捨てられてると思ってたらこういうことだったのかよ・・・」

律「なんてこった・・・!」



97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 00:06:39.91 ID:W0J1uW5n0


次の日、学校

唯「りっちゃん、おいっす」

紬「こんにちは」

律「ウス」

唯「どうしたの?今日は元気ないね?」

律「ああ、ちょっとな・・・」

唯「何々~?便秘?」

律「違うよ!実は昨日の放課後、澪に会いに音楽室に行ったんだ」

唯「え・・・そうなの・・・?」



102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 00:13:17.07 ID:W0J1uW5n0

律「澪は相変わらずだったよ」

紬「まあ、そうでしょうね・・・
  ああなったらもう元の澪ちゃんに戻ることなんて無理なんじゃない?」

唯「そうだよ。だからりっちゃんも澪ちゃんに関わるのはやめなよ」

律「あ?なんでだよ?」

唯「だって・・・澪ちゃん学校中から変人扱いされてるじゃない。
  毎日空き缶と会話しててさ。りっちゃんまで変に思われちゃうよ?」

律「唯、お前本気で言ってるのか?」

唯「そりゃあ本気だよ!これからは音楽室なんて行かないで私達と毎日遊ぼうよ!
  澪ちゃん抜きのバンドを組んでもいいしさ!」



105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 00:20:45.28 ID:W0J1uW5n0

律「ふざけんな・・・!」

澪「あれ?ド田舎さん?」

空き缶、空き瓶、ティッシュ箱を抱えた澪が律の後ろに立っていた

律「あ、澪・・・」

澪「どうしたの?何かあったの?」

律「いや、なんでもないよ。友達と話をしてただけ。澪はこれからどこに?」

澪「律たちと購買部に行くところなんだ。良かったら一緒に来る?」

律「いやいい。まだこの子達と話しがあるし」

澪「そ。じゃあまた放課後に。バイバイ」



112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 00:35:06.58 ID:W0J1uW5n0

唯「さっきの見たでしょ?もう手遅れだよ」

律「手遅れってなんだよ!原因もわからないのに手遅れもクソもあるか!」

紬「まあまあまあまあ。落ち着いて」

律「これが落ち着いてられるか!散々澪と仲良くしてて、少しおかしくなったら手の平返しやがって!」

唯「別にそんなつもりはないよ。澪ちゃんとっても楽しそうだし、きっとこれが幸せなんだよ」

律「ふざけんなぁ!」ポロポロ

律は人目も憚らず大泣きしながら走り去った



唯「あーあ、言う通りにしてればいいのにね」

紬「きっとりっちゃんにもわかる時がくるわよ」



114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 00:43:47.54 ID:W0J1uW5n0

トイレ

律「澪どころか唯とむぎまでおかしくなった・・・」ポロポロ

律「どうしてこうなった・・・どうして・・・」ポロポロ

律「いかんいかん・・・泣いてる場合じゃない。
  とにかく澪がこうなった原因を知らないことには始まらない」

律「まずは澪に関係する人たちから情報を集める!やるぞー!おー!」

一人だけのむなしい掛け声がトイレに響き渡った



119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 00:49:52.57 ID:W0J1uW5n0

購買

「ねえあれって・・・」

ざわ・・・

「秋山さんだよね?」

ざわ・・・

「本当に空き缶とか抱えてる」

澪「唯は何にする?お、チョココロネかあ。」

澪「律はメロンパンか。むぎはコッペパン?
   ハハハ、みんなどっかのアニメキャラみたいだな」

「本当に空き缶に話しかけてるよ・・・」

「ムービー撮ろうムービー」ピロリロリン



123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 01:01:11.39 ID:W0J1uW5n0

職員室

律「さわちゃーん」

さわ子「あらりっちゃん、いらっしゃい。どうしたの?」

律「うん、澪のことで相談なんだけど」

さわ子「ああ・・・澪ちゃんね・・・」

律「なあ、さわちゃん。今まで普通だった人間がどうすればあんなに狂うことができるんだ?」

さわこ「私にはなんとも言えないわ。お医者様も澪ちゃんの心の問題と言っていたし」

律「そんな無責任な・・・」

さわこ「仕方ないわよ。とにかく今はそっとしておきなさい」



140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 01:17:36.12 ID:W0J1uW5n0

律「あんたそれでも顧問かよ!澪のこと心配じゃないのか!」

さわこ「ちょ・・・あのねえりっちゃん、私が自分から希望して軽音部の顧問になった?」

律「それは・・・」

さわこ「ただでさえ掛け持ち顧問をしてて大変なのに、澪ちゃんのことまで頭回らないわよ」

律(確かにそうだ。さわちゃんには顧問になってもらっただけでも感謝しなくちゃいけないよな)

律「わかりました。急に押しかけてごめんね。これからも軽音部の顧問よろしく頼むよ」

さわこ「努力するわ」

さわこは律の方を向かずに返答するとキーボードを打ち始めた



146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 01:37:18.15 ID:W0J1uW5n0

昼休み

澪「さーて、今日もみんなで昼食にしようか!」

澪は自分の机の周りに、借りてきた椅子を4つ並べた
椅子の上にはもちろん空き缶、空き瓶、ティッシュ箱が置いてあり、
机の上には誰も食べることの無いチョココロネ、コッペパン、メロンパンが並んでいた

澪「律!そんなに急いで食べるから喉につまらせるんだぞ」

澪の中では机の上のパンはしっかりと食べられているらしかった

クラスメートはその光景にも慣れていて、もはや澪はクラスからは空気としか思われていなかった



152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 01:52:06.69 ID:W0J1uW5n0

律「澪?」

澪「おー、ド田舎さん」

律「一緒にご飯いいかな?」

澪「どうぞどうぞ。5人でご飯なんて初めてだな」

律「はは・・・そうなんだ・・・」

澪「ド田舎さん、律にお弁当取られないようにね。こいついやしんぼだから」

律「う、うん」

澪「なんだよー本当のことだろ!やめろ!私の卵焼きを返せ!」

律(痛々しすぎるぜ澪・・・)ポロポロ



238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 16:34:33.03 ID:W0J1uW5n0

澪「それよりもうすぐ文化祭だな。楽しみだな~」

律「!?」

澪「唯、ギター頼むぞ。演奏では一番目立つんだからな」

澪「うん、私もできるだけ協力するよ」

律「あー、えーと・・・文化祭ライブにでるの?」

澪「?そりゃあ出るよ。私達は軽音部なんだから」

律「誰と?」

澪「ド田舎さんは変なことを聞くなぁ。もちろん律達と出るに決まってるじゃない」

澪は空き缶を指差しながら、さも当然であるような口調で答える

澪「そっか。ド田舎さんも出たいのか。ん~でもドラムは律がいるしなあ・・・」

澪「それじゃあ今日の放課後、律とド田舎さんでドラム勝負してもらおうか。
  うまい方がライブに出る。それでいい?」

律「ああ、はい・・・」



240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 16:41:11.82 ID:W0J1uW5n0

澪「律~、どうする?ド田舎さんがめちゃくちゃドラムうまかったら」

澪は意地悪そうな顔をしながら空き缶に話しかけた

澪「アハハハ、とにかくド田舎さんに笑われない演奏をしろよ」

律「くっ・・・」ポロポロ

律は涙をこぼしながら弁当を食べた



242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 16:47:13.78 ID:W0J1uW5n0

律「唯」

唯「あ、りっちゃんおいっす」

律「さっき少し澪と話したんだけどな・・・」

唯「ん?どうかした?」

律「あいつ文化祭ライブに出演するつもりらしいんだ」

唯「へー、新しく軽音部に入った子でもいるの?」

律「いや、あいつは私達とライブに出るつもりだ」

唯「私達って・・・?まさかッ!」



246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 16:57:06.04 ID:W0J1uW5n0

唯「つまり、ゴミとライブに出るってこと?」

律「ゴミって言うな!今のあいつにとっては大切な仲間なんだから・・・」

唯「ご、ごめん・・・」

律「・・・」

唯「・・・」



250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 17:06:27.76 ID:W0J1uW5n0

律「唯、澪を取りもどそう」

唯「取り戻す?」

律「私達軽音部の元に」

唯「どうやって・・・?あんな風になった人が元に戻るの?」

律「わからない・・・でもそれができるのは私達以外にいない」

唯「でもでも・・・」

律「頼む唯・・・お前とむぎだけが頼りなんだ。頼む・・・」ポロポロ

唯にとって律のこんな姿を見たのは初めてだった
いつも気丈に振る舞い明るい律
その律が涙を流しながら唯に懇願した



251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 17:13:39.39 ID:W0J1uW5n0

唯「わかったよ。私ももう澪ちゃんのあんな痛々しい姿見てられないもん」

律「唯・・・!」

唯「私も協力するよ!頑張って澪ちゃんを元に戻そうよ!」

律「ああ!」

律は目に溜まっていた涙を拭うと唯に向かって満面の笑みをこぼした
律は久しぶりに心の底から笑えたような気がした



253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 17:20:02.53 ID:W0J1uW5n0

唯「りっちゃんごめんね。私達薄情者だよね・・・」

律「何が?」

唯「ほら、私もむぎちゃんも澪ちゃんがおかしくなってすぐに部活をやめたじゃない?だから・・・」

律「なんだそんなことかよ。そんなの全然気にしてないよ」

唯「私もむぎちゃんも急に澪ちゃんがおかしくなったから怖かったんだ・・・
  なにより、私のことを覚えていない澪ちゃんを見ていられなかった」

律「わかるよその気持ち・・・」

唯「でもりっちゃんはすごいよ。
  澪ちゃんがおかしくなってからも毎日音楽室の様子を見に行ってたんだもんね」

律「ついこの間、やっと音楽室に入ったばかりなんだけどな」

唯(それでもすごいよ。私だったら友だちのためにそこまでできないよ)

唯は律と澪の絆の強さを改めて思い知った



259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 17:30:09.93 ID:W0J1uW5n0

律「ところでむぎは?」

唯「むぎちゃんは軽音部を辞めた後、合唱部に入っちゃった・・・前から入りたかったんだって」

律「そういえばそんなこと言ってたな・・・
  あいつの邪魔をするのは悪い。とりあえず今は二人で頑張ろう」

唯「あいあいさー!」ビシ

今まで孤独な戦いを続けてきた律にとって、唯の明るさは何よりも頼りになるものだった



262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 17:37:54.79 ID:W0J1uW5n0

放課後、音楽室前

律「今から私と空き缶、どっちがドラムがうまいか勝負をするらしいんだ」

唯「・・・え?w」

唯はいけないと思いつつも、こみ上げる笑いを抑えられなかった
だがそうなるのも無理はない
空き缶と人間のドラム勝負など、ただのコントでしかないからだ

律「気持ちはわかるが笑わないでやってくれ・・・あいつは本気なんだ」

唯「う、うんっぷ・・・わか・・・プクク。わかった・・・プピ」



273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 17:49:33.27 ID:W0J1uW5n0

律「それとお前は澪の前では古手川唯と名乗ってくれ」

唯「古手川?なんで?」

律「平沢唯が二人もいたらあいつ混乱しちゃうだろ?私も一応ド田舎律で通っているんだ」

唯「ド田舎?」

律「うん」

唯「ド田舎」

律「そうだよ」

唯「ド田舎・・・ド田舎律・・・ぶふぉ!」

ついに笑いのダムが決壊し、唯は腹を抱えて笑い出した



281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 17:59:17.68 ID:W0J1uW5n0

頭にこぶを作った唯と律が音楽室に入ると、澪は空き缶達と談笑している最中だった

律「澪」

澪「おード田舎さん、待ってたよ。そちらは?」

唯「こ、古手川唯です。ド田舎さんに誘われて入部しにきました!」

同じ部活に2回も入部するなど、まったく珍しい話である

澪「そっかあ!歓迎するよ!軽音部も大所帯になるな!なあ、みんな!」

空き缶「」
空き瓶「」
ティッシュ箱「」

律「・・・」
唯「・・・」



285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 18:05:07.36 ID:W0J1uW5n0

澪「じゃあさっそくドラム勝負をしてもらおうか。ド田舎さん先にやる?」

律「いや、田井中さんからでいいです」

澪「そ。そういうことだ。準備しろ律」

そういうと澪は空き缶をドラム近くの椅子の上においた

唯「りっちゃん・・・」

律「黙ってみてろ・・・澪の好きにさせてやろう」

澪「それじゃあ律のタイミングで始めてくれ」



289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 18:10:16.66 ID:W0J1uW5n0

音のしない音楽室で澪だけが何か納得したように、うんうんと頷いていた

唯「間近で見ると怖いよ・・・りっちゃん」

律「大丈夫だ・・・大丈夫」

唯は澪の異様な姿に恐怖すら抱いていた


澪「うん!なかなかいいじゃないか!練習の甲斐があったな!」

澪の中で律はとてもいい演奏をしたらしい

唯「終わったの?」

律「そうらしいな・・・」



296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 18:18:37.61 ID:W0J1uW5n0

澪「じゃあ次、ド田舎さん」

律「ああ」

唯「りっちゃん頑張って!」

律「・・・」

唯(ん?)

律は苦笑したような顔を唯に向けた
この時の唯には律の真意を知ることができなかった



299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 18:21:39.51 ID:W0J1uW5n0

律「いくぞ、123」

どんどんがらしゃーん

澪(あれ?)

どんどん

澪(ド田舎さんのドラム、律にそっくりだ)

澪(いや、むしろ律の演奏そのものだ・・・!)

澪(一体どういうこと・・・?)



310 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 18:28:13.34 ID:W0J1uW5n0

どんどんしゃんしゃん

律(私のドラムを聞けばきっと澪は何か思い出すはずだ・・・何か・・・)

律「」



律「うらあああああああああああ!」

律は演奏の途中にも関わらず、澪たちの方に向かってドラムスティックをぶん投げた

澪「ひッ!?」

唯「り、りっちゃん!?」

律「ハアハア・・・」

律「なあ澪、3Pバンド組もうぜ。
  田井中さん達とはバンド解消してさ。私と古手川さんで楽しくやろうぜ?」

唯「りっちゃん・・・?」

律の目には光がなかった



316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 18:36:59.88 ID:W0J1uW5n0

律は瞳孔開きっぱなしの目で澪に迫った

澪「ひいッ!」

律「なあ、文化祭は私達と出ようぜ?こんなぬるい奴らとやるよりいいだろ?なあ!?」

澪「あの・・・」

律は女の子と思えない力で澪の腕を握りしめていた

澪「い・・・いた・・・」

唯「ちょっとりっちゃん何してるの!」

ドン

唯「あいた!」

唯は律に突き飛ばされ、盛大に尻餅をつく

律「うるせえ・・・」

唯「え?え・・・?」

律「うるせえっつったんだ!今まで澪のことを放っておいたお前にとやかく言われたくねえんだよ!」

唯「り・・・」

唯は律の目を見て確信した
おかしくなった澪を助けようともがいていた律は、澪以上に狂ってしまっていたのだと



331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 19:09:50.73 ID:W0J1uW5n0

律「なあ!こんな奴らなんかより私達とバンド組んだほうがいいだろ!?ああ!?」

なおも律は澪の腕をギリギリと締め付ける

澪「いたい・・・やめて離して・・・」ポロポロ

唯「りっちゃん!」

律「!?」

唯の声に我に返った律は自分がとんでもないことをしたと実感した
律が締め上げた澪の腕には血が染み出していた

律「あ・・・ちが・・・これは・・・」

澪「・・・」ポロポロ

律「うわあああうわあああああ!!!!!!!あああ!!!!!!」

律は目に涙を浮かべ、奇声をあげながら音楽室を出て行った



340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 19:21:34.90 ID:W0J1uW5n0

唯「大丈夫?血が・・・」

唯(どうしてこうなった・・・)

澪「う、うん・・・大丈夫。ちょっとびっくりしちゃっただけ」

澪「律達は大丈夫か?そう、良かった・・・」

空き缶達が無事なことを確認すると澪は安堵した

唯「み、澪ちゃん・・・」ポロポロ

唯はこのとき初めて律の気持ちがわかったような気がした
こんなにも健気な澪を見ていると、狂ってしまうほど助けたい気持ちになるのだろう
唯は軽音部の一員として、律も澪も救うことを決意した



353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 19:39:56.79 ID:W0J1uW5n0

律の自宅

律「私はなんてことをしたんだ・・・なんてことを・・・」

律はかれこれ1時間も、自分の手についた澪の血を眺めながら自責の念にかられていた

律「ごめんよ澪・・・ごめん・・・」



律「ハアア、澪の血・・・いい匂い・・・」

律「ちょっとくらいなら舐めてもいいよね?」ぺロ

律「あは、あははは」ポロポロ

律は自分の手を舐めると恍惚の表情を浮かべた




354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 19:41:10.41 ID:8JZb4P/m0

狂ってしまった



355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 19:42:52.06 ID:v6g2c4bf0

dousite_aa.png



356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 19:43:07.42 ID:7oXZc8erO

どうしてこうなった…



357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 19:44:12.22 ID:zVCTGfQUO

どうしてこうなった\(^o^)/





435 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 23:41:15.36 ID:18mYE5uK0

次の日、音楽室

唯「澪ちゃん、文化祭は私たちと3Pでやろうよ!」

澪「え・・・無理だよ。今までこの軽音部でやってきたんだ。4人と出るのは当然だろ?」

澪「ほら、古手川さんが変なこと言うから唯が怒ってるじゃないか」

唯「・・・」

唯「私が唯だよ・・・」

澪「え?」

唯「私が唯だよ!平沢唯!ずっと一緒にバンドやってきたでしょ!?
  なんで忘れちゃったの!?ねえなんで!?」

澪「こ、怖いよ古手川さん・・・」

唯「あ、ごめん・・・」

唯(これじゃありっちゃの二の舞じゃない・・・ダメダメ、落ち着かないと)



440 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 23:49:11.75 ID:18mYE5uK0

澪「それじゃあ唯たちと演奏した後に3人でやろうよ。ね?いいでしょ?」

唯(それじゃあダメなんだ。ゴミと一緒にバンド演奏なんてやったら
  澪ちゃんは本当のキチガイに思われちゃう)

澪「この話はこれで終わり!さ、練習練習!」



次の日、唯の教室

和「唯大丈夫?」

唯「何が?」

和「なんか疲れてるみたいだから・・・目にクマもあるし」

唯「あー、昨日の深夜番組が面白くってずっと起きてたからさあ!あははは」

和「そう、ならいいけど」

唯もまた律と同じく、澪の件で多大なストレスを感じていた



446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/15(水) 23:58:51.01 ID:18mYE5uK0

紬「唯ちゃん、久しぶりね。話って何?」

唯「うん、澪ちゃんのことなんだけど」

紬「ああ・・・」

唯「むぎちゃん、澪ちゃんを助けよう。もう一度みんなでバンドやろ?」

紬「・・・」

紬「ご、ごめんなさい・・・今は合唱部の方が楽しいし、
  文化祭に出ることも決まってるの。だから澪ちゃんのことにかまってる暇は」

唯「ふーん、そう。わかったぁ!だよねぇ!
  合唱部の方が大事だもんねえ!応援してるから頑張ってね!?」

紬「え、ええ。ありがと・・・」



452 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 00:13:29.36 ID:2YQJwUhf0

文化祭当日、唯は校門で律が来るのを待っていた
あの日以来、律はずっと学校を休んでいた

唯(澪ちゃんを助けられるのはりっちゃんだけだよ。お願いだから来てよ)

律「よう唯」

唯「!?りっちゃん!やっぱり来てくれたんだね!」

律「当たり前だよ。私がいなかったらお前らはダメダメだからな!」

律の想像以上に明るい笑顔に唯は安堵した

そして唯はムギのことや澪がゴミと一緒にライブを開くことなどを話した

律「そうか、むぎがなあ・・・まあ合唱部があるんなら仕方ないだろ」



456 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 00:19:29.16 ID:2YQJwUhf0

律「唯ありがとな」ボソ

唯「え?何?」

律「ちょっとこっち来て」

唯「え?」

ドフス

唯「ふぐぁ!?」

律は渾身の力をこめて唯のみぞおちをぶん殴った

唯「」

律「お前は私の親友だ。だからこそお前の手は汚したくない。ちょっとの間寝ててくれ」

律は唯を人目のないところに寝かせ、すぐに携帯電話を取り出した

プルルルルル

律「もしもし、むぎ?」



463 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 00:25:40.85 ID:2YQJwUhf0

律「今から外の体育用具倉庫に来てくれない?」

紬『今から?でももうすぐ合唱部の本番が・・・』

律「すぐ終わるからさ!」

紬『そ、そう。じゃあすぐ行くわね』

律「サンキュー。待ってるよ」

律「すぐ終わる・・・すぐにな・・・」



474 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 00:38:49.17 ID:2YQJwUhf0

用具室

ガララ

紬「りっちゃん?」

律「よっ!」ニコニコ

つむぎは何か言い知れぬ不安を感じていたが律の笑顔を見て安堵した

紬「話って?」

律「うん、澪のことなんだけどなあ」

紬「また澪ちゃん・・・もういい加減にしてよ・・・」ボソッ

律「澪がああなった理由、むぎは何か知らないかなーと思ってさ」

紬「し、知らない」

律「ふーん、私はてっきりむぎとさわちゃんが組んで
  何かしでかしたんだと思ったんだけど、違うの?」

紬「・・・!」



478 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 00:43:11.63 ID:2YQJwUhf0

紬「知らない」

律「そう、嘘だけはつかないでね?」

律は制服の内ポケットからアーミーナイフを取り出した

紬「脅すつもり?」

律「そんなことしないよぉ。返答しだいで殺すけど」

律の目は、また光が消えていた



488 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 00:54:05.33 ID:2YQJwUhf0

律「さわちゃんに澪のことで相談したとき、そりゃあ教師とは思えないような態度取られたんだよなぁ」

律「ムギはむぎで、澪のことなんてすぐに捨てて、のうのうと他の部活に行っちゃうしさぁ」

紬「それが何?そんなことで私とさわこ先生は犯人扱いなの?」

律「それだけで充分なんだよ」

律はものすごい勢いと力で紬を押し倒し馬乗り状態になった

紬「うっぐ・・・!」

律「みんなで苦しみを分け合うのが仲間ってもんだろお?」

律「なあ!」

律はつむぎの腕にナイフを突き刺した



510 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:11:19.48 ID:2YQJwUhf0

紬「うっがあああああああああああ!!!!!!」

律「アハハハハ!」ポロポロ

律は紬の腹にもナイフを突き立てた

律「ごめんなむぎ!?ヒヒャハハ」ポロポロ

紬「う・・・あ・・・わたしじゃ・・・ない」

紬「さわ・・・先生が・・・」

紬「」

律「ハアハア」

律「やっぱあいつか・・・!」

律「むぎ、全部片付いたらちゃんと謝るから」

律は返り血を気にすることなくよろよろと体育館に向かった



511 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:13:35.67 ID:2YQJwUhf0

唯「う・・・いてて・・・」

唯「りっちゃんは・・・?」

「キャー!!」

唯「!?」

唯「体育館の方からだ!」

唯は痛むお腹を押さえて精一杯走り出した



521 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:23:59.80 ID:2YQJwUhf0

体育館

「次は軽音部によるバンド演奏です」

澪「いよいよだな!みんな頑張ろうな!」

和「ぎゃああああ!?」

澪は和の叫び声がしたほうを向くと、制服を真っ赤に染めた律がステージ脇に立っていた
それを見た澪は腰を抜かし、その場にしりもちをついた

澪「うあ・・・ド田舎さん・・・?」

律「澪・・・もうこんなことはやめろ・・・私だよ。私が田井中律だよ」

澪「田井中律?でも律はそこに・・・」

澪はドラムの方を指さした
そこにはもちろん空き缶がおいてあった



527 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:30:04.00 ID:2YQJwUhf0


律「こんなの私じゃないよ・・・これはただの空き缶なんだよ・・・澪」

澪「空き缶?一体何を言って・・・?」

律「見ろよ・・・こんなの簡単に握りつぶせる」

律はドラムの椅子においてあった空き缶を持つと、澪の目の前で握りつぶした

澪「!?」

澪「い、いやあああああああああああああ律があああ律うううううう!!!!」

律「澪・・・」ポロポロ

澪「ひ、人殺しいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!」



538 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:36:15.54 ID:2YQJwUhf0

律「ここまでやってもダメなのか!?私が今までどれだけ澪に尽くしてきたか・・・!」

澪「いやああああああああ!!!!!!!!くるなああああああああ!!!!!」

律「なんで・・・なんでだよ・・・どうしてこうなった・・・」ポロポロ

澪「律!しっかりしろ死ぬな律!うわああ!」ポロポロ


さわこ「あいつです!あいつが殺人犯です!」

律「!?」

客席の方を見ると、さわこと警官数名が体育館に突入した直後だった



554 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:45:59.00 ID:2YQJwUhf0

律「くそ・・・!」

律「澪!後で迎えに行くから!それまで待ってて!」

澪「ううああ・・・律・・・律・・・」

逃げ出す律を横目に、澪は潰れた空き缶を握り締め律の名を呼び続けていた



唯「りっちゃん!」

さわこ「あら唯ちゃん遅かったわね。でも安心していいわ。
    極悪人田井中律は警察が捕まえてくれるから」

唯「極悪人?警察?」

さわこ「実はね・・・」

さわこは事の一部始終を唯に聞かせた

唯「そんな・・・」



560 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:53:28.51 ID:2YQJwUhf0

澪は律(空き缶)の死によるショックから無気力症になり、入院生活を送っていた

澪(どうしてこうなった)

唯は事件のショックから部屋に引きこもる生活を送っていた

唯「どうしてこうなった」

律は潜伏先でその日の食料にも困る生活を送っていた

律「どうしてこうなった・・・」



さわこ「馬鹿な子達・・・いい気味だわ」



575 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 02:01:37.35 ID:2YQJwUhf0

数週間後、学校

ヒタヒタ

さわこ「さてと、採点終わったしそろそろ帰ろうかしら」

ヒタヒタ

さわこ「すっかり遅くなっちゃったわね。カップラーメンでも買って」

律「さーわちゃん」

さわこ「!?」

さわこ「あああ、りちゃ・・・なんでここに・・・」

律「随分な言葉だな。私はずっとこの時を待ってたっていうのに」



589 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 02:16:51.92 ID:2YQJwUhf0

ぼろぼろの制服に、フードを深く被った律がそこに立っていた

律「そろそろ聞かせてくれよ。色々とさ」

さわこ「な、なんのことかしら?」

律「とぼけないでよ。どうして澪がああなったのか、なんでそんなことをしたのか、聞かせてよ」

律「なあ!?」

さわこ「そんな凄んでみせても別に怖くないわよ。たかが高校生が」

律「ああ?」

さわこ「それにそれを聞いたところでどうしようってわけ?それで澪ちゃんが助かるの?」



601 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 02:31:17.86 ID:2YQJwUhf0

律「澪が助からないことくらいわかってるよ・・・
  それでもさわちゃんがこんなことをした理由を聞かないと死んだむぎが浮かばれない」

さわこ「はっ!自分で殺しておいてよく言うわ!」

さわこ「いいわ聞かせてあげる。私はね、軽音部が大嫌いなの」

さわこ「あなたたちみたいなバンドのバの字も知らない小娘が活動してる軽音部は特にねえ!」



710 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:01:45.84 ID:2YQJwUhf0

律「なんだと?」

さわこ「私がこの学校の軽音部に入っていたのは知ってるわよね?」

律「ああ、ギターがすごくうまかったことも」

さわこ「ふふふ、褒めてくれるの?」

律「うるさい。そんなことはどうでもいいから早く話せ」

律はさわこにアーミーナイフを向けた



712 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:03:21.34 ID:2YQJwUhf0

さわこ「せっかちね。そんなに焦らなくてもちゃんと話すわよ」

さわこは目を閉じ、ポツリポツリと語り始めた

さわこ「高校のときからライブハウスでライブをしていた私達は
    インディーズデビューの話も出るほどだったの」

さわこ「その話をもらった時からはもう練習ばかりの日々だった。それこそ血反吐は吐くほどにね」

律「それがなんだっていうんだ」

さわこ「まあ、聞きなさい」

さわこ「私達は在学中にデビューを果たした。本当に嬉しかったわ」

さわこ「デビューできたこともだけど、なにより最高の仲間とバンドができることがね」



713 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:04:15.41 ID:2YQJwUhf0

さわこ「デビューしてからは勉強は二の次で練習をしていたわ」

さわこ「大学進学や就職など頭になかった。
    高校を卒業したらもっともっと練習に打ち込んで、メジャーデビューもできると思っていた」

律「そんなにうまかったのになんで先生なんてやっているんだ」

さわこ「諦めたのよ。いや、諦めざるを得なかった」

律「諦めた?なぜ?」

さわこ「仲間の一人がね、狂っちゃったの」

律「なんだと?」



715 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:07:04.48 ID:2YQJwUhf0

さわこ「それこそ今の澪ちゃんのようにね・・・」

律「ゴミを仲間だと思い込んじまったのか・・・どうして・・・?」

さわこ「さあ?理由はわからないわ」

律「何?」

さわこ「たぶん大きなプレッシャーに押しつぶされたんじゃないかしら」

さわこ「その子は責任感の強い子だったわ。作曲も作詞も全て一人で担って・・・」

さわこ「私達は彼女に頼りすぎていたんだわ・・・
    そのプレッシャーで彼女は大きなストレスを抱えていた・・・」



719 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:09:38.24 ID:2YQJwUhf0

さわこ「レコード会社にそのことがバレて、
    私達はメジャーデビューを諦めるしかなかった。それどころかバンドも解散したわ」

律「なぜ解散する必要がある?そいつの代わりに新メンバーを入れればいい話だろ」

さわこ「それはできなかった・・・この気持ち、あなたもよくわかると思うけど?」

律「どういう意味だ」

さわこ「わからない?あなたは狂った澪ちゃんをクビにしてまで、新しいバンドを組もうと思う?」

律「それは・・・」

律「・・・。思わないな。澪は大切な仲間だ。
  もし私がさわちゃんと同じ状況だったら、バンドを解散していた」



720 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:11:33.16 ID:2YQJwUhf0

さわこ「さすがりっちゃんね。仲間思いだこと」

律「あんたもだろ。だがそれと澪に何の関係がある?」

さわこ「さっき言ったでしょ?
    私はあなた達みたいにのうのうと楽しくバンド活動してる奴が大嫌いなのよ」

さわこ「この高校に赴任してからもあの手この手で軽音部を潰す工作をしていたわ。
    だからあなた達が来たときも軽音部は廃部寸前だったでしょ?」

律「ああ、おかしいと思ってた。普通どの学校でも軽音部って言ったら部活の中では人気だからな」

さわこ「ある部員は事故に見せかけて二度とギターを持てない体にしたし、
    ある部員はいじめて引きこもりにさせた」

律「なんでそこまでするんだ・・・あんたは軽音部が好きだったんじゃないのか?」



721 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:12:24.17 ID:2YQJwUhf0

さわこ「もちろん好きよ。私達のように血反吐を吐くほど練習する部員がいる軽音部ならばね」

律「それはエゴだよ!」

さわこ「なんとでも言いなさい」

律「それじゃあ澪には・・・一体何をしたんだ・・・」

さわこ「集団で強姦してやったわ」

律「・・・!?」



723 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:13:22.33 ID:2YQJwUhf0

律「本当か・・・?」

さわこ「本当よ。怖がる澪ちゃんが犯されているのを見るのは中々オツだったわ」

さわこ「今までの部員で一番澪ちゃんが嫌いだったのよ・・・!
    真面目に練習もしないであんなにベースがうまいなんて許せなかった!
    やる気もないくせに才能を持っているのが我慢できなかった!」

さわこ「だからいつも以上に痛めつけてあげたのよ。
    10人連続中だし、その後子供ができないように何度も腹を殴ってやったわ」

律「澪・・・」ポロポロ

さわこ「一時間くらい殴ってたかしら?澪ちゃんはもう胃液も吐けないほどだったわ」ポロポロ



724 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:14:36.31 ID:2YQJwUhf0

律「澪、澪・・・」ポロポロ

その時の澪の姿を想像するだけで、律はいたたまれない気持ちになった

律「どうして・・・」

律「うわあああああああああああああ!!!」

律は渾身の力でさわこにタックルをかまし、二人一緒に床に倒れた
不思議なことにさわこの抵抗はなかった

律「あんたの下らない逆恨みのせいで澪は・・・私達は・・・軽音部は・・・!」ポロポロ

さわこ「謝るわ。私ももう疲れた。お願い殺して」ポロポロ



727 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:15:21.08 ID:2YQJwUhf0

律は一思いにさわこの腹を掻っ捌いた
勢いよく血が噴出し、内臓がこぼれ落ちた


ごめんねりっちゃん
そうだ、良かったらあっちでバンド組まない?すぐこっちに来るつもりなんでしょ?



うーん、考えておくよ



むぎちゃんもいるし、澪ちゃんも連れてきなさいよ。
唯ちゃんはダメ。私のギターが目立たなくなっちゃうからね



そうだな



さわこ「」

律は涙を拭い、澪のいる病院へ向かった



739 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:28:20.91 ID:2YQJwUhf0

病院

ガチャ

律「澪、いるか?」

澪「」

澪は律(空き缶)が殺されたショックで植物状態のようになっていた

律(澪が幸せになるためにはこれしかないんだ。これしか・・・)

律は澪の上に馬乗りになるとジワジワと澪の首を絞めだした

澪「うっ・・・」

律「大丈夫・・・私もすぐ行くから・・・痛くないから我慢して」ポロポロ

律は精一杯の優しさで澪を殺そうとしていた



744 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:29:41.53 ID:2YQJwUhf0


バーン!

さわこ「あいつです!あいつが殺人犯です」

律「え?」

警官「患者が危ない!奴を取り押さえろ!」

律は数人の警官に羽交い絞めにされた

律(なんで!?なんでさわちゃんが生きてる!?なんだよこれえ!?)

律はとらわれた宇宙人のような格好で病室から連れ出される
一瞬さわこと目があった
彼女は意地悪くほくそ笑んでいた

律「なんで・・・?どうしてこうなった・・・?どうなってる・・・」



745 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:30:39.81 ID:2YQJwUhf0

音楽室

澪「ういっす」

紬「こんにちは、澪ちゃん。お菓子用意してあるわよ」

澪「お、今日はシュークリームか!やったぁ!」

澪「ほら律、シュークリーム食べるか?アーンしろ」

律「アーン、パク」

澪「うまいか?」

律「うー!うー!」

澪「そっか・・・良かったな」ポロポロ

澪(どうしてこうなった・・・)ポロポロ


第一章 完



746 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:31:41.83 ID:2YQJwUhf0

最終章 ~けいおん!~




747 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:32:00.02 ID:bwqgd6kM0

第一章?



749 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:33:50.67 ID:wqAi9O7i0

まじでどうしてこうなった・・・・



750 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:33:58.75 ID:uR5ENIQSO

え?どういう事?



751 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:34:07.36 ID:KgFeoN0b0

夢オチか

え?第一章?



755 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:35:25.29 ID:OhxWJisq0

律がアレだったというのは理解したが…
よくわからん…





773 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 18:51:16.66 ID:2YQJwUhf0

澪「律・・・お前一体どうしてしまったんだよ・・・」ポロポロ

紬「お医者様の話だと、ずっと夢の中にいる状態らしいわ」

律「あはは」

澪「時々ああやって笑うんだよ・・・どんな夢を見てるんだろうな」ポロポロ

紬「正義感の強いりっちゃんだもの。きっと悪の組織を倒しているのよ。」

律「みー!みー!」

澪「ああ、ここにいるよ」

澪「唯はまだこないのか?」

紬「うん、りっちゃんがこうなってからずっと・・・」



779 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 19:00:20.16 ID:2YQJwUhf0

律「どらどら!」

澪「ドラムを叩きたいのか?ほら、つれてってやるから」

澪はお姫様抱っこで律を抱きかかえると、ドラムのあるところまで運んだ

澪「これがスティックだ。これでドラムを叩くんだぞ」

律「うあ!」

律は澪に向かってスティックをぶん投げた

澪「こら!危ないだろ!これはこうやって使うんだ」

澪は丁寧に律にドラムのたたき方を教えた



783 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 19:04:33.72 ID:2YQJwUhf0

ガチャ

さわこ「やってるー?」

澪「あ、さわこ先生」

律「さわさわ」

さわこ「りっちゃんこんにちは。今日はドラムをやってるの?」

律「あー」

さわこ「そう、良かったわね」ポロポロ



871 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:18:09.83 ID:2YQJwUhf0

さわ子「唯ちゃんはまだこないの?」

澪「ええ、ずっと・・・」

さわこ「そう、あの子もどうしちゃったのかしらね」

澪「わかりません・・・」

律「ゆー!ゆー!」

澪「そうだな、唯戻ってくればいいな」



872 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:20:01.89 ID:2YQJwUhf0

澪はてんすになってしまった律をかいがいしく介護した
律をおぶって登下校をし、学校ではトイレ食事の世話なども行った
律の親にはそこまでしなくていいと言われていたのだが、
なぜかやめる気にならなかったし紬やさわこのサポートもありさほど苦ではなかったのである

帰り道、今日も澪は律をおぶって下校していた

澪「律、覚えてるか?」

律「?」

澪「私たち、武道館を目指していたんだぞ」

律「ブドーカン?」



873 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:20:48.57 ID:2YQJwUhf0

澪「そうだぞ、律がドラムで私がベースでムギがキーボード、唯がギター。
  この4人で武道館でライブをしようとしていたんだ」

律「ユイ・・・?ブドーカン?」

澪「唯は最初カスタネットしかできなかったんだ。
  それで武道館ライブするっていうんだから笑っちゃうよな」

律「うんたん・・・うんたん・・・」

澪「!?」

澪「り、律・・・?」



875 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:21:36.24 ID:2YQJwUhf0

澪「何か思い出したのか!?」

律「唯・・・」

澪「り、律・・・!思い出したんだな!?私がわかるか!?」

律「秋山澪・・・私の親友だ」

澪「律・・・!良かった・・・律ううう!」



877 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:22:29.16 ID:2YQJwUhf0

次の日、音楽室

律「私はずっと夢を見ていたんだ」

澪「医者もそういっていたな。律は夢を見ている状態だって」

律「ああ、夢の中では澪がゴミを軽音部のメンバーだと思い込んでて、私はむぎを逆恨みして惨殺した」

紬「そんな・・・」

律「さわちゃんは澪にひどいことをして最後に私に殺されたんだ」

さわこ「恐ろしいわね」



881 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:24:03.00 ID:2YQJwUhf0

律「夢の中では私の味方は唯だけだった。あいつが私を支えてくれていたんだ」

澪「それがなんだっていうんだ?律が変になってしまったのと関係あるのか?」

律「おおありだよ。なぜ夢の中では唯だけが味方だったのか、
  それは私がああなってしまった原因が唯にあるからなんだ」

澪「どういうことだ?」

律「あの日、私は唯にひどいことをされたんだ・・・私はその現実が受け止められなかった」

律「毎日あんなに仲良く過ごしていたのに・・・友達だと思っていたのに」

律「だから夢の中の唯だけは私の望む唯になったんだと思う」

さわこ「ひどいことって?一体何をされたっていうの?」

律「集団で・・・強姦されたんだ・・・」

澪「なんだって・・・!?」



886 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:26:07.29 ID:2YQJwUhf0

律「あの日、部活が終わった後いつものように帰宅していたんだ」

律「そうしたら前から来た男にいきなりみぞおちをぶん殴られた」

律「怖くて声も出なかったよ。
  そのまま私は捕まった宇宙人のように人気のないところに運ばれた」

律「そこには何人も男がいて、それで・・・」ポロポロ

澪「律、無理するな。それ以上は言わなくていい」

澪は律の手を握り、涙を拭いてあげた

律「ああ、ありがとう澪」ポロポロ



888 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:27:45.77 ID:2YQJwUhf0

律「そこにいたんだ、唯が」

紬「なんてことなの・・・」

律「あいつ泣き叫ぶ私を見てほくそ笑んでいたよ」

さわこ「ひどい」

律「私にとってそれが一番ショックだったんだろうな。
  その現実が受け止められず防衛手段として幼児退行してしまったんだろう」

律「あとはみんなが知る通りだよ」



891 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:28:51.85 ID:2YQJwUhf0

にわかには信じられない話だったが、
律がおかしくなってから唯が部活にこなくなったこと、
律の大事な部分に傷があることから信じざるを得なかった

澪「なんでそんなことをしたんだ!?唯の奴、許せない!」

紬「ええ、こんなの人間の所業じゃないわ!」

さわこ「警察に連絡して逮捕してもらいましょ!」

律「待ってくれ。その前に唯の真意が聞きたい。一体なんでこんなことをしたのか・・・」

澪「そんな悠長な!裁判所でたっぷり語ってもらえばいいじゃないか!」

律「訴えるつもりなんてないよ・・・場合によっては許そうと思ってる」

澪「なんだと!?」



893 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:29:45.63 ID:2YQJwUhf0

澪「こんなことをされてよくそんなことが・・・」

律「夢の中でわかったんだ。私にとって何が一番大切かってな。
  夢の中のさわちゃんがそれを教えてくれたんだ」

さわこ「夢の私も少しは役に立つわね!」

律「そうだな。私は何よりも軽音部とこのメンバーが大切なんだ。もちろん唯も」

律「もう一度仲のいい4人に戻りたい。
  またみんなでバイトしたり海に行ったりしたい。
  放課後グダグダした時間を過ごしたい」

律「私の望みはそれだけなんだ」



895 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:30:28.49 ID:2YQJwUhf0

もう律に異を唱える者はいなかった
律の希望を叶えよう、これが澪たちの総意だった

澪「わかった。律のいうとおりにするよ」

紬「ええ。私にとっても、りっちゃんも唯ちゃんも大切な仲間だもの」

さわこ「私にとっては大切な教え子よ」

律「みんな・・・ありがとう」ポロポロ



896 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:31:31.79 ID:2YQJwUhf0

澪「律~、元に戻ってから少し涙もろくなったんじゃないかぁ?」

律「そ、そんなことないよ!」

律は慌ててグシグシと涙をぬぐう

律「いつもいつも泣いてるお前に言われたくねー!」

澪「な、なんだとー!」

澪は律に向かって拳を振り上げる
律はとっさに目を閉じた

律(・・・!あ、あれ?)

律の頭にポンと手が置かれる
澪の手だった
澪はそのまま律を抱きしめた

澪「おかえり律」

律「う・・・」

律「うわあああああ!ああああああん!」

律は初めて堰を切ったようにおお泣きした



899 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:32:12.29 ID:2YQJwUhf0

澪「怖かったんだな。ごめんな助けてあげられなくて」ポロポロ

律「うわあああああん!みおおおああああ!」

澪「もう律を一人にしなから。ずっとずっと私がいるから」ポロポロ

紬は抱き合う二人をじっと見ていたが、この時ばかりはさすがに空気を読んだ

さわこ「これで後は唯ちゃんが改心してくれたら一件落着ね!」



901 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:33:54.07 ID:2YQJwUhf0

唯「いいねえこの茶番!私泣けてきちゃった!」

一同「!?」

音楽室の扉の前にはいつの間にか唯が立っていた
手にアーミーナイフを握って

律「唯・・・」

唯「あーあ、りっちゃん元に戻っちゃったんだ。ずっとあのままで良かったのに」

澪「唯!お前!」

唯「動かないで!動いたら自殺する」



903 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:35:10.24 ID:2YQJwUhf0

本来なら唯が自殺してくれるのはありがたいことだったが、
律の希望を叶えるため、それだけはなんとしてでも阻止しなければならなかった

律「待て!唯、なんでお前はあんなことをしたんだ?それを聞かせてくれ」

律「私たちは友達じゃなかったのか?大切な仲間じゃなかったのか?」

唯「友達?はっ!私はそんなこと一度も思ったことないよ!」

唯の目は血走り、光はなかった



906 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:39:02.82 ID:2YQJwUhf0

律「どうして・・・あんなに仲良くしてたじゃないか!」

唯「そりゃあするよ、仲良くする振りをね。そうしないと私は一人ぼっちになっちゃうもの」

澪「どういう意味だ?」

唯「私はね、馬鹿な振りをして自分を偽らないと友達ができないの」

唯「りっちゃんにはわからないよね、
  自分を偽ってなんとかそこに自分の居場所を作ろうともがく人の苦しみがさ」

律「なんだ?一体何を言っている?」



910 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:40:22.61 ID:2YQJwUhf0

唯「わからない?私は無理してこんなお馬鹿キャラでいるんだよ」

律「なぜそんなことをする必要がある?」

唯「だからそうしないと友達ができないんだってば。
  本当の私は暗くてジメジメした子なんだよ。
  そんな子が友達できる?できないよね?」

唯「私は自分を偽り続けた。そうしたらいっぱい友達ができたよ。
  私のやってることは間違ってない、
  もしかしたらこれが本当の自分かもしれないとも思うようになった」

唯「でも違うんだよ。私は家に帰ると学校の反動で喋るのも億劫になってしまうようになった」

唯「ああ、やっぱりこれが本当の私なんだなって実感しちゃったよ」

唯「澪ちゃんなら私の気持ちわかるよね?」



911 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:41:19.89 ID:2YQJwUhf0

澪「ああ・・・少し・・・わかる・・・」

律「私にはわからねえよ!なんで偽る必要がある!?
  本当の自分を見てもらわないでなんの意味があるっていうんだ!」

唯「それがムカつくんだよりっちゃん」

律「なんだと?」

唯「りっちゃんはいつも自分をさらけ出してる。私には理解できなかった。
  そしてそんなりっちゃんが一番友達が多いことが許せなかった」

唯「だから本当のりっちゃんには意識の奥底で眠ってもらおうとあの計画を思いついたんだ」



918 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:43:26.91 ID:2YQJwUhf0

唯「あんなことされてこれからも明るく生活できる人なんていないもんね!
  実際りっちゃんもおかしくなっちゃったし」

唯「いや~笑っちゃったよ!
  暗い性格になる思ってたのに、まさか幼児退行しちゃうなんてさ!アハハハハ!」

澪「お前って奴は・・・」

紬「人間じゃないわ・・・この子は悪魔よ・・・」

さわこ「許されないわ」

律「唯・・・」ポロポロ



920 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:44:33.51 ID:2YQJwUhf0

律「唯・・・私はお前がどんな性格だろうと友達になったのは間違いないよ信じてくれ」

唯「そんなの信じられるわけないよ!本当の私はりっちゃんと正反対なんだよ!
  りっちゃんみたいな子が暗い子と仲良くしてるのなんか見たことない!」

律「それは普通の奴らの話だろ!私たちは軽音部なんだ!」

唯「・・・ッ!」

律「軽音部なんだ。大切な仲間なんだ。お前がどんな性格かなんて知るか。そんなの関係ねえよ」

唯「・・・」

律「私はどんな唯でも受け入る自信があるし、こんなことをされてもお前と友達でいられると思ってる」

澪「律・・・」



923 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:45:22.43 ID:2YQJwUhf0

唯「ば、馬鹿だよ!りっちゃんは馬鹿だ!」

律「ああ、馬鹿だな。自分でもそう思うよ」

律は曇りのないまっすぐな目で唯を見つめた
およそ唯には真似できな目だった

唯「や、やめて・・・そんな目で見ないで・・・」

律「見るよ。私にはこんな目しかできないからな」

唯「い、いや・・・」ポロポロ



930 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:47:10.04 ID:2YQJwUhf0

律「唯戻って来い。もう一度一緒に部活をしよう。
  お菓子食べたり買い物したり海に行ったり・・・楽しいことがたくさん待ってる」

澪「そうだぞ。唯の悩み私にもわかる。苦しいときは私に相談すればいいんだ。
  似た者同士、きっといい解決法が見つかるよ」

紬「唯ちゃん、唯ちゃんがいないとお菓子が余って捨てることになっちゃうのよ。だから戻ってきて」

さわこ「そうそう」

唯「みんな・・・うう・・・うううう・・・」ポロポロ



932 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:48:24.25 ID:2YQJwUhf0

唯の手からナイフが落ちる
それと同時に唯も床に崩れ落ちた

唯「うう、ごめんなさい・・・みんなごめん。りっちゃん私・・・私」ポロポロ

律はさっき澪がしてくれたように唯の頭に手を置き思いっきり抱きしめた

律「いいよ。謝ってくれれば私はそれでいい。
  それにさっきの唯、本音でぶつかってきてくれて嬉しかったぞ」

唯「うう・・・りちゃああ・・・」ポロポロ

律「自分を偽って得たのは友達なんて言わないんだ。
  さっきの唯と私たちみたいに本音でぶつかり合えるのが友達なんだ」

律「いるじゃないか。お前の友達」

唯が顔をあげるとそこには微笑みを浮かべた軽音部のメンバーが立っていた
もう誰一人、唯を許さないという者はいなかった

唯「りちゃ・・・りちゃあああああ!!うわーん!」

律は唯の気がすむまで自分のムネで泣かせてあげた



940 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:50:40.75 ID:2YQJwUhf0

律は唯をしょっ引くつもりはなかったが、
唯がどうしても罪を償いたいということで、希望通り自首させた

さわこ「それじゃあ私が警察署まで送るわね。
    たぶん少年院に入ったら当分会えないと思うけど・・・何か言いたいことはある?」

唯「みんなごめんね。私罪を償ったらもう一度音楽室にいくから。それまで待っててくれる?」

律「ん~まあ、友達がそう言うなら仕方ねえなあ。澪とむぎはどうだ?」

澪「待ってるよ。もう一度みんなで武道館を目指そう」

紬「おいしいお菓子も用意してるわ」

律「唯、良かったなあ!優しい友達ができて!」

澪「そういう意地悪なこと言うな!」

ポカ

昔の軽音部のいつもの風景がそこにあった



942 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:51:48.00 ID:2YQJwUhf0

澪「お前はやさしいな」

律「あ?何が?」

澪「普通あんなひどいことされて、許せることなんてできないよ」

律「人は間違いを犯すものだからな。唯は罪を償うって言ってくれた。私にはそれで充分なんだよ」

澪「律らしいな」

律「夢の中の私は何度も間違いを犯したからな。仲間を想う気持ちがなかったせいで・・・」

律「もうそんな過ちは犯さない。私は唯を信じるよ」



944 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:53:04.65 ID:2YQJwUhf0

律「それに私には澪がいるんだ。あんなことくらいすぐ許せるよ」

澪「?どういう意味?」

律「え?ずっと私と一緒にいてくれるって言ったじゃん」

澪「・・・。は?」

律「まさかお前、私にこんな汚れた体で嫁入りしろってのか!?私と一生一緒にいてくれるんだろ?」

澪「///」

澪「あ、当たり前だろ・・・!」



950 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:56:52.13 ID:2YQJwUhf0

唯が出所の日

梓「怖い人なんですか?唯先輩って」

律「怖いぞ~なんたって少年院に入るくらいだからな!・・・プププ」

梓(ええ~・・・やだなあ・・・)

澪「嘘をつくな嘘を!」

ポカ

律「あいた!」

紬「あ、ほら!出てきたわよ!」

紬の指差す方に、少し逞しくなった唯がいた

律「おかえり唯」

唯「ただいまりっちゃん」

そこには本当の仲間になった軽音部メンバーの姿があった


fin




963 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 23:59:27.46 ID:WZnRuOUG0





968 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 00:00:48.29 ID:NRalKHpCO

おっつん
最後の勢いは良かった



976 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 00:02:39.93 ID:+t/aFosaP





980 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 00:03:05.36 ID:Yv1Pvs9t0

おつん



984 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 00:05:57.06 ID:EOKr2XMcO






1001 :1001:Over 1000 Thread





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澪「律!聞いてるのか!おい!」 律「」
[ 2012/04/02 13:53 ] 非日常系 | | CM(2)

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タイトル:
NO:6163 [ 2012/04/02 21:18 ] [ 編集 ]

>紬「人間じゃないわ・・・この子は悪魔よ・・・」

>紬「おいしいお菓子も用意してるわ」

ムギ掌返しすぎワロタww

タイトル:
NO:6165 [ 2012/04/03 00:55 ] [ 編集 ]

まるで中学生が書いたような文面。

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