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澪「律・・・お別れだ・・・」#1 【非日常系】


http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1247672474/




4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 00:59:52.41 ID:MHKLHC6T0

澪は白い箱の中で眠る律の上に、そっと一輪の花を添えた。

静まり返る室内。開けっ放しの窓から入り込む蝉の声が五月蝿い。
雲一つない晴天で、風もない。
今日の気温は30度を越える夏日になるそうだ。

澪「律、いままで、ありがとな……」

当然、返事は返ってこない。
薄く化粧をした彼女の顔は、ただ眠っているだけに見えた。
そして、すぐにでも目を開けていつもの憎まれ口を叩く、そんな事を期待する。
だが、閉じられた瞼が開くことはもうない。





8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:18:09.47 ID:MHKLHC6T0

澪と入れ替わりに唯が最期の別れを告げにいく。
傍らに妹の憂が付き添っていた。
普段の唯なら大泣きしてしまいそうだが、今日は大丈夫。
昨日まで皆で泣き明かした。もう何も出てこなくなるまで。

澪は一人、律の部屋へと向かう。
最後にここに来たのはいつのことだったか。
あの時、確か律はベッドに横たわり漫画を見ていたっけ。
どんな会話をしたかも覚えてない。当たり障りのない会話だった。

窓を開けた。やはり蝉の声が五月蝿かった。
見上げた空は吸い込まれてしまいそうな蒼。

澪「もうすぐ、律の魂はこの空へ飲み込まれてしまうんだな……」



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:23:16.30 ID:MHKLHC6T0


三日前、今日の晴天からは想像できない土砂降り。
部屋の時計は午後8時を過ぎていた。
澪は文化祭に向けて、オリジナル曲の詞を考えていた。
そして、携帯電話が鳴る。律の母親からだった。

律が死んだ――

彼女は嗚咽交じりの声でそう告げる。
突然の訃報を受け入れられるはずもなく、小一時間、澪は立ち尽くしてた。

気づいた頃、携帯電話には何度も着信があった。
同様に仲間の死を知らされた唯や紬、梓からのものだった。
すぐに折り返し電話するが、繋がらない。
留守番サービスに残った伝言で、彼女たちが病院にいることを知る。

律の遺体がある病院。



10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:31:26.35 ID:MHKLHC6T0


澪が到着した時には、既に皆が揃っていた。
弟の聡や顧問のさわ子先生の姿もあった。

交通事故だったらしい。

悪い条件が重なった。
土砂降りのため視界の悪くなり、運転手は急いでいたため法定速度を守っていなかった。
律は、音楽を聴きながら傘を差しながら自転車に乗っていた。
一瞬の出来事だった。

突風に煽られてバランスを崩した律を避けきれず、大型トラックが衝突する。
律の身体は宙に投げ出されて、地面へと叩きつけられた。

救急車が到着したときには、心臓はその役割を放棄していたそうだ。

懸命の治療も空しく、午後7時40分、律は息を引き取る。



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:39:03.72 ID:MHKLHC6T0

澪「律、なんでお前はあんな雨の中……」

机の上に置かれた写真立てを手に取る。
軽音部を立ち上げたとき4人で撮った写真。

笑っている。

この笑顔はもう見れない、もう一緒にライブはできない。
写真を掴む左手に水滴が落ちる。
もう出し尽くしたと思っていた涙が頬を流れていた。

一度流れ出したそれを塞き止める術を澪は知らなかった。
その場に座り込み、写真を抱きかかえて泣く。
せめてもの抵抗で、下の階にいる唯たちに聞こえないように声を押し殺して。

澪「馬鹿野郎、なんであんな雨の中出かけるんだよ!」



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:48:30.55 ID:MHKLHC6T0

コンコン

背後からドアを叩く音が聞こえた。
振り返ると、そこに律の母親が立っていた。
どうやら澪が二階に上がる姿を見て追いかけてきたらしい。

律母「澪ちゃん、律と仲良くしてくれてありがとうね」

澪「い、いえ、私のほうこそ……」

急いで涙を拭う。
呼吸が乱れていたので、返事をするのに多少時間がかかった。

律母「それでね、警察から返してもらった律の持ち物の中にこれがあったの」

澪「あ、それって……」



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:52:56.69 ID:MHKLHC6T0

どうしよう……
律の持ち物に何があったか、いいのが思いつかないwww
このままじゃ完結しないwwww




18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:55:53.54 ID:gZ+rRCTQO

ドッキリ大成功の看板なんてどう?





19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:56:40.07 ID:MHKLHC6T0

>>18
じゃあそれで!




21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 01:57:35.44 ID:PwlEhNutO

これには流石のターゲットにも苦笑い、ですね!





22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 02:04:35.68 ID:MHKLHC6T0

手に握られていたのは看板だった。
『ドッキリ大成功!』と書かれてある。
それを持ちながら、彼女は少し恥ずかしそうに笑う。

律母「騙してごめんなさいね……」

ドッキリ?どういうことだろう?
思考が追いつかない。脳の神経の活動が鈍っている。
それはこの数日、澪の脳がそれをほとんどしなかった反動なのかもしれない。

澪「ドッキリ……」

その四文字も何度も繰り返してようやく答えにたどり着いた。

澪「じゃ、じゃあ、律が死んだって言うのは……」

律母「うふふ、ごめんなさい」




23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 02:06:28.64 ID:9HVjGwY4O

絶交されても仕方ないぞ



24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 02:09:43.63 ID:4dsUjf/2O

良い感じだw





25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 02:14:11.12 ID:MHKLHC6T0

澪の表情が一瞬のうちに明るくなる。
しかし、その目にはまた涙が浮かんでいた。もちろん、嬉しさから来るものである。

一気に階段を駆け下りる澪。
そこではまだ葬儀が続いていた。

澪「(何だよ皆、まだ演技しているのか。もうネタバレしたぞ)」

そう思いつつも、中央にある棺へ駆け寄っていく。
唯や紬は怪訝そうにそれを見つめていた。

改めて律の顔を見た。
はやり死んでいるようには思えない。

澪「おい律!もう死んだふりは終わりだ!起きろよ!」

そう言って彼女は律に襟を掴み引っ張った。
しかし、彼女は微動だにしない。

数秒、場が時間が止まる。

そして澪は気づいた。

澪「な、なんでこんなに冷たいんだよ……」




26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 02:20:12.02 ID:gZ+rRCTQO

とここでネタばらし



27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 02:20:29.15 ID:6admI5dHO

なんか恐ろしいな





29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 02:26:04.09 ID:MHKLHC6T0

唯「な、何やってるの、澪ちゃん!」

はっとして手の力が抜ける。
そして、律の身体は棺の中へ戻ってゆく。

紬「信じたくない気持ちは分かりますが、これは現実なんです……」

澪「う、嘘だっ!これはドッキリなんだろ?だっておばさんが……」

混乱。もう何がなんだか分からない。
澪はただ泣き叫ぶしかなかった。

騒然とする室内。
澪は紬に連れられて部屋を出た。


その日の午後、田井中律は灰となり、青い空へと吸い込まれていった。
彼女の短い人生を悲しむかのに、激しい夕立が街を襲った。


後に澪は知らされた。
律の死を受け入れられなかった彼女の母親は精神に異常をきたしていたらしい。
あの時のドッキリ大成功の看板もそのためのようだ。



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 02:36:40.50 ID:MHKLHC6T0


澪「というわけで、私たち『放課後ティータイム』には
  幻の6人目、『田井中律』という人間がいたことを皆にも知って欲しい」

武道館に集まった5万人の観客が澪の話に聞き入る。
静寂。澪の声以外の何も聞こえない。
特設ステージの上にはスポットライトを浴びた
澪、唯、紬、梓、そして新メンバーのドラムの姿があった。

そう彼女たちは律の死を乗り越え、彼女の夢であった武道館ライブを現実の物とした。

ある夏の暑い日。
空は吸い込まれてしまいそう蒼。
外では五月蝿いくらい蝉が鳴いていた。


澪「じゃあ、最後の一曲。律に捧げるこの曲、『ふわふわ時間』」


会場は歓声に包まれた。


Fin




33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 02:40:04.31 ID:AWVPUTRjO

!?



36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/16(木) 02:43:11.15 ID:a9ynnNc1O

りっちゃん…






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澪「律・・・お別れだ・・・」#1
[ 2012/04/02 14:53 ] 非日常系 | | CM(0)

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