SS保存場所(けいおん!) TOP  >  非日常系 >  唯「ごねんご!」#後編

お知らせ

SS保存場所は移転しました。
現在けいおん!関連の更新はしていません。
今後更新するかは未定です。
SS保存場所






唯「ごねんご!」#後編 【非日常系】


http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1260686551/

唯「ごねんご!」#前編
唯「ごねんご!」#中編
唯「ごねんご!」#後編




253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:53:42.83 ID:XH8Cv2OP0

琴吹紬の場合。





254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:54:24.99 ID:XH8Cv2OP0

その頃、屋敷中のメイドというメイド、敷地内の使用人という使用人に。
片隅に気配を感じようものならばさも必然であるかのように頭を下げられていました。
理由や原因といった類は早々に思いつくのですが。
口にしてしまえば毒であるかのように唇を堅く紡ぐ以外に方法はありません。

それが最善の策であると幼いながら理解はしていましたし、
正しい選択であるという確信も持っていました。
だとしても小さな頭に詰め込むにはあまりに膨大であって、
パンクして溢れ出てしまいそうな脆さもありました。

安定を求め高貴でありなさいという教育は今に始まったことではありません。
この世に生を受けた瞬間から運命というものは決まっていたのでしょう。
そうとでも思い込まなければ納得できなかったのです、精一杯の抵抗のつもりでした。



255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:57:41.39 ID:XH8Cv2OP0

「琴吹課長、どこか具合でも悪いのですか?」

「あっ、いいえ大丈夫。ちょっと眩暈がしただけ」

「もう少し頼って頂けると嬉しいのですが」


意識を止めていれば時計は目まぐるしく加速していく。
思考を四次元に飛ばして思い出に浸るのもいいけれど、
麻薬のような中毒性があって好きにはなれなかった。

こんな考え事をしている間にも書類は飛んで電話が鳴り立てる、タイピングが激しく響く。
戦場と化しているオフィスは目まぐるしくその体系を変えていました。
過去投影なんて言い訳になるはずもない、今の私にするべきことに目を向けていよう。
小さな事業ながらも社運を左右するプロジェクトなのだ、引っ張るべき存在が腰をおろしていてどうする。
働き蜂よりも機敏に動き回る部下に引け目を取れるはずもない、自分の立場をきちんと弁えよう。
琴吹財閥の人間としてやるべき事をしよう。


「皆さん、もう少しの辛抱です。最後まで全力を出し切りましょう!」

「「「はいっ!!!」」」



256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:00:25.21 ID:XH8Cv2OP0

仕事はいい、雑念を消してくれる、それだけを考えていれば事が足りる。
対象は何であれ構わないのかもしれない、一個人の趣味であっても問題はないだろう。
けれども私に許されている選択は一つ、これを疑問に思うことすら過去に置いてきたような気がする。

代わりに得るものがあった、富や財産といった単純な数字だけが膨らんでいく。
生まれながらのステータスとは違い努力の結果が如実に現れていた。
それも生まれ持った地位によって成し得たのだと考えるならば胸が痒くなる思いだ。
対照的に目の前に座る彼は純粋な疲労でもって体を伸ばしていた。


「いやぁ今回はほとんど寝れませんでしたね」

「そうね。休暇は夢の中で過ごそうかしら」


数少ない年下の部下との会話は話しが弾む。
やはり年齢という部分で無意識に過去と照らし合わせているのだろうか。
大卒ルーキーは私より一つ年が違うだけなのに随分と子供っぽく見える。

話す内容もそうだ、芸能から映画やらありふれていてどこにでもある当たり前の会話。
砂漠の中のオアシスとまでは揶揄できないけれど、不思議と心が落ち着いた。
権力に縛られた大人ばかり目にしてきたからだろうか、私もその一部となってしまったからか。
結論は出ないけれど無理に答えを見つける必要はなさそうだ。
さてと、これ以上触れ合って変な気を持たれるのは厄介なので帰宅するとしよう。



259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:04:15.52 ID:XH8Cv2OP0

琴吹家という看板は常に背中をついてまわった、存在を誇張する広告のように。
思春期の入り口に頭を突っ込んだばかりの私が始めて持った違和感だ。
何故私だけが、という単純な疑問は膨らむ一方で発散する機会を探せない。

吐き出してしまいたいけれどグッと飲み込んでは喉に詰まって炎症を起こす。
一旦もやもやを抱えてしまえば単なる挨拶でさえ勘ぐらざる負えなくなる。
苛立ちが抑えきれなくなって、小学校も卒業間際という頃に斉藤に尋ねてしまったことがある。


「ねぇ斉藤。どうして周りの子は歩いてるのに私は車なの?」

「それは紬お嬢様が琴吹家の人間だからで御座います」


予想していたことだけれど容赦ない正論は現実にどしりと重りを乗せてきた。
言葉は思いであって重い、その言い様が斉藤の心の内までも物語っていた。
その後確か泣いてしまったのだ、必要のない部分にまで考えを掘り下げたのだろう。
琴吹の人間として生涯を全うする、運命に似た使命は幼い心にひたすら残酷だった。



261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:07:10.76 ID:XH8Cv2OP0

「連日のお勤めご苦労様でした。休暇はどの用に過ごされますか」

「あら斉藤、それはおかしいわ」


全く利に叶っていない、何の意図があってここまで尽くしてくれているのか。
もう二十年以上の付き合いなのだからハートコンタクトが生まれてもおかしくない頃合だと思う。
ならば心にもない嘘はこちらにも伝わってくるというもので。
偽りは悪で騙しは詐欺だと教え込んだのは斉藤自身なのだから本当にひどい話である。
パソコンのスリープ状態を回復させると企画書の類が一覧表示されて疲労を呼び戻す。


「先ほどからちらちらと写真に目が行っているようですが」

「意地悪言わないで」


綺麗に整頓された机の上には青春を横臥している私の姿があった。
同級生に混ざると分かりやすい感情でピースのサインを送っている。

止まった絵の続きが自然と脳内スクリーンに投影されていった。
未練は捨てたはずなのだけれど、気づかないうちに拾い直してしまったようだ。
自分の人間らしさにほとほと呆れる、機械にでもなってしまえば楽になれるのに。
心だけでなく肉体な面においても。



263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:11:14.96 ID:XH8Cv2OP0

中学高校と私は親族の反対押し切って我が侭を通した。
いかにも子供らしい屁理屈を添えて相当にごねる、好きにさせろと喚いていた。
でなければ琴吹を継がないと超理論を展開させてしまうほどに。

それまで人形としての評判で通っていたのだろう、一連の変わりように驚愕された覚えがある。
不本意ながら心療内科に連行されてしまったこともある、それでも断として意見を譲る気はなかった。
意地になっていたのだろう、手段を目的と勘違いするほどに頑なだった。

いよいよ根負けしたのか父は自由を許してくれた、勝利したのだと本気で喜んでいた。
かくしてお嬢様学校を放り投げて一般普通学校に進学した私はまたたく間に虜となる。

友達とだべりながら通学して授業中には色恋沙汰のメモ用紙がまわされてくる。
放課後は部活動に勤しみ帰宅、と思いきや甘いものを求めて街中をひたすら歩いたり。
とんだ不良になったものだ、と周囲から酷評を受けることもあった。
それでも心まで縛られているよりはずっと楽だった、普通の学生が一番だった。

―――― ポロロロン

窓際のエレクトーンに手をかけると自然にメロディーが沸いてくる。
丁寧に手入れがされていながら、よほど使い込んだのか所々塗装がはげ上がっている。
絶対に捨てないように、と申し付けておかなければすぐにでも使用人に捨てられてしまうだろう。

懐かしい曲たち、
ふわふわ時間カレーのちライス私の恋はホッチキスふでペンボールペン、他にも沢山演奏できる。

しかしそれは私のパートだけであり他の音が圧倒的に欠けていた。
脳内保管では決して補えるものではない、楽譜を用意すればいいという単純な問題ではないのだ。
それでも指先は鍵盤をなぞると止まってくれそうにない。



264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:15:17.24 ID:XH8Cv2OP0


「痛みを感じたり気分が悪くなったりということは?」

「いつも通りです」

「はぁ。たまには他の答えも聞きたいですよ、良い意味で」


変わらないのだから仕方がない、他に何と答えればいい。
いよいよ生命活動が危うくなれば有無を言わさず担架に乗せられるのだろう。
診察室で今後の健康情勢について議論している暇があるならばまだまだ余裕ということだ。

そして限られた時間は有効に使わなくてはいけない、ふとした息抜きの時間さえも惜しい。
少し気分が悪くなればビタミン剤を万能薬と思い込めばいい、病は気からと言うではないか。
私に時間を裂く余裕があるのなら少しは待合室の人数を減らす努力をした方がいいと思う。


「ではまた二週間後に」

「三週間でお願いします」


部屋を出れば直立不動で待機していた斉藤が後ろ手についてくる。
いかに有能な執事でも言葉を躊躇われる場面だろうということは分かっていた。
些細な沈黙がむず痒い、いっそ労いの言葉でもかけてくれればいいのに。
斉藤の遅い歩が『無理をしませぬよう』と語っているようだった。



265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:16:10.07 ID:W5+uTK5J0

一番酷いことになっていたでござる




266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:18:48.04 ID:XH8Cv2OP0

「早く資料を持ってきて。今日中に方向性を決めましょう!」


新しいプロジェクトの始まりは大海原へ繰り出して行くようだ。
何もないまっさらな地図に自分達の色が広がっていく様に心が躍る。
終わりよければ全てよしとも言うけれど、始まりこそが踏ん張り時だ。

集められた情報を抜き出して議論を進めながら新しい可能性について検討する。
この時期だけは気を抜くことができない、私が舵を取らなければ進まないのだ。
優秀な部下達は嫌な顔をせず、忠実にこなして帆を広げてくれている。
もう少しで大陸が見えてくる、躍起になっている時だった。

―――― ギュウゥ

強烈な胸の痛みが神経を逆撫でする、一瞬何が起きたのか分からなかった。
意識をごっそり奪い取られると彼方へ連れて行かれそうになった。

嫌だと抗えば胸の奥から鷲づかみされたような痛みが全身に走る。
強い伸縮が体中の臓器を一転に集めたがっていた。
膝の力が抜けると、地面へ叩きつけられた。


「課長。課長!」


薄れる視界の片隅に例の後輩を見た。
手を伸ばそうにも思うように動いてくれない、神経が切れてしまったようだった。
ホワイトスクリーンが徐々に私を飲み込むと意識と一緒に食い潰してしまう。



268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:22:45.75 ID:XH8Cv2OP0

ふわふわでぽかぽか、久しく感じていなかった緩やかな時間が流れる。
感覚を消せば生命活動さえ放棄してしまいそうな空間は籠のように揺れていた。
ここはどこで私は誰、なんて疑問さえ淘汰されていくようだ。
ただ流れるままに浮かんでいる、三途の川にでもいるのだろうか。


「、、ぶ、、む、、ん」

「、とぶ、つむ、さん」


流れ着いた先に声を聞いた、しきりに名前を呼んでは唸っていた。
はっきりとは聞き取れないが誰を求めているかは不思議と伝わってくる。
腕を伸ばすと自然に近づいてくる、大きな白い光が私を覆っていった。
勇気を出して開けてみると、やはり少しだけ目が眩む。


「っふあぁ」

「課長! 分かりますか僕です!」

「んもう耳が痛いわ。お医者様を呼んできて」


ぼやけた視界の中で彼は飛ぶように駆け出していった。
意識が戻ったのか、それでもまだ頭がぼーっとふやけていた。
頬にかかっている誰かの涙だけが確かな熱さを教えている。
拭き取る気にもなれず、大きく深呼吸をすると生きている実感を取り戻していた。



270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:26:08.73 ID:XH8Cv2OP0


「どうしてあの子だけが側に?」

「それは紬お嬢様のほうがよく理解されているかと」

「とんだお節介です」


医師が仕事を終えて出て行くと、斉藤がいつもと変わらない面持ちで入れ違った。
執事でありながら何とも薄情な態度である、そしてお節介にも程がある。
完全にバレているのだろうが、私が隠したいと思っているのなら素直に騙されるべきだ。
ふくれても暖簾に腕押しとばかりに避けられてしまう、本当にずるい。


「これで何回目かしら」

「五回目になります」


倒れるのも初めてではない、何度味わっても気持ちのいいものではなかった。
命のバターを熱いナイフで切り落とされたような喪失感がある。
後どれくらい発作を起こせば溶けきってしまうのだろうか、そう遠くもない気がする。

あれほど詰まっていた仕事の知識もごっそり抜け落ちてしまったようだ。
今はただあの忙しい日々が喧騒のように遠く感じる。
それでも近づいてくる存在が一つ、病室の扉が開いて斉藤とすれ違った。



272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:30:21.66 ID:XH8Cv2OP0


「あの。僕やっぱり、琴吹課長のことが」

「ストップ」


その先は聞きたくない、我が侭かもしれないけれど止めて欲しい。
あなたのことが嫌いだなんて思っていない、むしろ好意を抱くくらい。
けれど欲望に忠実になることが正しいとも限らない。
私はもうすぐ命の灯火を消す、自分の体なのだからそれくらい分かる。

勿論彼が琴吹の名前に目が眩んでいないことはちゃんと理解している。
でもきっと無理、得るものを増やせば失う時にとても悲しい思いをすることになる。
そんなのきっと耐えられない、みっともなく死ぬのだけは御免願いたい、琴吹の名にかけても。


「いいえ、言います。僕は琴吹紬さんが好きです」

「そう」


ひどいのね、相手の想いを確認しておいて追撃だなんて。
けれどもお断りしておく、自分の意思を貫くと決めていたから。
余命宣告を受けたときからそう、そう思うしか方法がなかった。

あれは大学に入る頃、いい加減に好き勝手はできない年だと観念していた。
真面目に経済を学んで琴吹家の為に働こうと決心した時だった。
念の為にと精密検査を受けたの、そうしたら案の定心臓の病気が見つかってこの有様。
今にすればその時に受けた余命なんてとうに過ぎているんだけど。

私は父に無理を言って大学に通いながら会社で働かせてもらったわ。
だって社会に出ないうちに生涯を閉じるなんてみっともないでしょう。
何かに夢中になっていれば時間はあっという間に過ぎるもので、気付けば五年も経ってた。
やっと一つの部署を任されてこんなにも可愛い部下を持てたのに、本当に残念だわ。


「長々とごめんなさい」

「そんな、僕は」

「最後の上司命令、他のところに行って。泣き顔を見られたくないの」



275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:33:58.71 ID:XH8Cv2OP0


「斉藤、手紙の」

「こんな絵葉書などいかがでしょう。なかなか可愛らしいものがあると思いますが」

「もはやエスパーね。花柄模様で」


日にちはどうしよう、あまり遠いと主催者が行けなくなってしまう。
かといって近すぎて誰一人集まらなければ会として成立しない。
一週間後にしておこう、それならば後任への仕事の引継ぎにも余裕があるはずだ。
私の体もそれくらいが限界だろう、車椅子を進める腕に力が入る。


「はい、はい。五名で、飲み放題もつけて下さい」


いつか居酒屋で同窓会をするのが夢だった。
思い出を掘り起こしながら未来を語る、お酒も入って遠慮なんてなしに。
一つだけ我が侭が許されるならば会いたい人達がいる、高校時代の軽音部。
私の最後で最高の青春だった、あの五人だって同じ想いを共有していると思う。

一体どんな大人になっていることだろう、忙しくなってから全く連絡を取っていなかった。
案外変わっていないのではないかとほくそ笑んでしまう、変わったのは精々私くらいだろう。
それにしても楽しみだ、早く時間が過ぎてしまえばいいのに。



276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:35:34.01 ID:W5+uTK5J0

っていうかこのムギちゃんにあのメンバーを会わせるのってどんな拷問だよマジで



278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:36:13.35 ID:041c2otBO

五年って長いんだな




283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:39:46.04 ID:XH8Cv2OP0

『同窓会』

律「いっやー、すげぇ久しぶりだな。まさか一週間で全員集まるとは思ってなかったよ」

律「って、何かみんな随分と元気ないな。だいじょぶかーいきてるかー?」

澪「まぁ、一応」

律「あはははは、はぁ。何なんだよどこの葬式会場だー、ここは」

紬「まぁまぁ。みんな忙しいのに急に呼んだ私が悪いのよ」

律「一週間後に会いましょうだもんな。そりゃあビックリするよ」

梓「実際、奇跡みたいな確率ですよね。とりあえず飲み物でも頼みましょうか」

唯「お酒がいいね」

梓「まぁそれ以外の選択肢はないと思うのですが」

律「そんじゃ決まりだな。おにーさんとりあえず生中五つね」

ハイヨロコンデー!



284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:41:30.58 ID:KcwMG3NrO

唯…メンヘラ薬中
澪…ヒッキーネトゲ廃人
律…ワープアDV被害者
梓…電波アイドル崩れ腐女子
紬…余命僅か

なんてカオスな飲み会なんだ!




285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:41:51.05 ID:XH8Cv2OP0

澪「ムギ、それ薬か?」

紬「うん。予め飲んでおかないと後が辛いから」

律「それにしても随分と量が多くないか? 何か病気でもしてるとか」

紬「そうじゃないけど、体質とか色々あるから。体にも響かせたくないし」

澪「まぁそうだよな。金持ちはそういうもんだよな」

律「澪、さん? そーいう冗談は私の特許だろー、コラッ」

梓「澪先輩、何か金銭トラブルにでも巻き込まれたんですか?」

澪「別に、そういうのじゃないから。気にしないで」

律「いや、そう言われたら逆に気になるだろ」

梓(澪先輩が構ってちゃんになってる?)

唯「お兄さんお酒まだ?」

ハイオマチドー!



286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:42:58.41 ID:OkZTLW5z0

唯がお酒以外のことを語ろうとしてない……



287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:44:16.61 ID:W5+uTK5J0

唯は酒のことばっかだ
こういう視点だと割と律と梓は変わっていない様にはみえるな



288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:44:34.95 ID:xJ8/YpjlO

梓律はまともにみえるな




289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:45:32.14 ID:XH8Cv2OP0

律「そいじゃ桜高軽音部、五年ぶりの再会を祝して、かんぱーい!」

唯「グビッグビッ、プハー! まじい、もう一杯」

梓「唯先輩って凄い強かったんですね。ちょっと意外です」

紬「でも唯ちゃん、言葉は選びましょうね」

澪「偉そうに」

紬「澪ちゃん、何か?」

澪「別に何でも」

律「おい澪、さっきから雰囲気悪いぞ。分かった、男に逃げられたんだろ。寂しいなぁウンウン」

澪「逃げたのはそっちの方だろ。裏切り者」

律「んーと、今なんて言ったのかな?」

澪「育てられる当てもないまま子供作って無謀な愛の逃避行とは随分とロマンチックだな」

律「あのさ、非難される覚悟はあったけどさ、場の空気とか考えようぜ」

梓(マズイです、二人共いえ紬先輩の目も怖い。頼みのもう一人は)

唯「ビールウマー」



291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:46:39.08 ID:W5+uTK5J0

…あれ?唯可愛くねぇ?



292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:46:47.06 ID:RkjZ2pic0

これは・・・



293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:47:52.07 ID:GqAuJVEIO

救い様がないな



294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:48:15.62 ID:HIvUJVEIO

おいやめろ!




296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:48:28.06 ID:XH8Cv2OP0

澪「同窓会っていうのは近況を報告するためのものだろ。だからハッキリ言ったまでだ」

律「へぇ、折角ムギがこういう機会を設けてくれたのに楽しもうとも思えないんだ」

紬「りっちゃんいいから。五年も経てば誰だって変わるのよ」

澪「案外お前が男に逃げられたんじゃないか。ヤリ捨てされる要素は十分にあったしな」

澪「なんといっても子供が可愛そうだよ。ロクな教育も受けられなくちゃ大人にだって育たない」

律「んだとテメェ。私には何とでも言えよ、でも次にチビ共を馬鹿にしたら本気で殴るぞ」

梓「ああああの、もうちょっと落ち着きましょう。他のお客さんも見てますし」

唯「そうそう。二人共そんなくだらないこと言い合ってないで飲もうよ」

梓(その言い方もどうかと思いますが一応GJです!)

唯「あのさぁ。ヤリマン処女を憎むべからず、その逆もしかりだよ」

紬「唯ちゃんもまた随分と凄い語録を使うようになったのね」

梓(アワワ、あの純粋な先輩の姿はどこに消えてしまったのですか)

澪「ちょっと、唯! まだ処女だったどうして分かった!」

梓「そこに噛み付くんですか」

唯「煩くされると酒がもっとまずくなるんだけど」



299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:51:59.38 ID:XH8Cv2OP0

律「まぁまぁ。で、散々に卑下されたところで秋山さんの近況でも聞かせてもらいましょーか」

澪「別に話す程じゃないぞ。大して変わってないし」

梓「つまり学生ということですか。院生ですか?」

澪「うん、まぁ、そんなところだ」

紬「まぁ。どこの大学で?」

澪「アレだよ、ホラ。ネットワーク関係の」

梓「澪先輩凄いです! 何か開発とかされてるんですか?」

澪「そりゃあ、まぁ色々だけど、機密情報とかあるから」

唯「澪ちゃんは大学中退して引き篭りになった」

律「え? 唯、今なんて言った」

唯「だからヒキコモリのニートだよ」

唯「和ちゃんが言ってた。もう限界だから更正させるの諦めたんだって」

律「おい澪、本当なのか?」

澪「、、、死ねよ」



301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:53:01.82 ID:dwjVgpnMO

唯がぶち壊した…



302 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:53:03.97 ID:RkjZ2pic0

ギスギスとした空気を感じる・・・
唯と和はまだつながってたのかw



304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:53:43.06 ID:W5+uTK5J0

なんかこの唯にうっかりときめいてしまいそうなんだけど…
なにこれ



305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:54:34.13 ID:HIvUJVEIO

やめろ



306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:54:45.40 ID:isKHSnvEO

今一番かわいそうなのは、間違いなくムギ




311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:55:28.65 ID:XH8Cv2OP0

梓「何やら同窓会に似つかわしくない言葉が聞こえたようですが、、、」

梓「気のせいですよね」

唯「死ね? うん、私そろそろ死んじゃうかもね」

紬「唯ちゃんそれどういう意味? 何処か悪いところでもあるの」

唯「場所って言うなら頭の中かな、そろそろ限界っぽい」

紬「今でも痛い? お酒無理だったの?」

律「ムギも落ち着けって。確かに痩せたっぽいけどどこも痛そうにはしてないぞ」

唯「なんとなくだよ」

梓(そっち方面は高校の時から危惧していましたが、ついに)

紬「冗談で言ったの? だとしたら全く関心できないわ、言い改めて」

律「待った待った。きっと酔いが回ってきたんだよ、素直な体で可愛いなぁオイ」

唯「りっちゃんは割と無理してるけどね」

梓(唯ちゃんの心が分からない、本当に大丈夫なのかな)



317 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:58:12.03 ID:XH8Cv2OP0

律「とりあえず澪と唯の近況は聞いたから次は私だな」

律「なーんともう三人も出産してるのだーい」

澪「このクソビッ、、、(ムグゥ」

梓(駄目です! 今そんなこと言っちゃ駄目です!)

紬「まぁ素敵ね。りっちゃんはいいお母さんになると思ってたわ」

律「いやぁほれそどでもー」

唯「それはヤリま、、、(ハグゥ」

梓(唯先輩もちょっとは黙ってるです!)

律「んでもやっぱ三人育てるのは辛いわけよ」

律「そーいやムギにだってイギリス人の許婚がいたじゃないか。作ろうとは思わないのか」

紬「うふふ、とっくに解消しちゃった。仕事に生きるって案外いいものよ」

梓「キャリアウーマンされてるんですね。凄いです」

律「キャリアでも恋心までは運んでくれなかったってことだなー、あっはっは」

梓(律先輩はすっかり大阪のおばちゃんになってしまったようで)



325 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:01:09.48 ID:XH8Cv2OP0

紬「梓ちゃんは音楽続けてるの?」

梓「えっ、まぁ一応。でも一向に売れる気配はないです」

梓(言えない。アイドル目指しているだなんてこの人達には言えない)

唯「あずにゃん、私がプロデュースしてあげようか?」

梓「どうでしょうねぇ」

梓(それだと絶対に売れませんから安心して下さい)

律「試しに何か歌ってくれよ。これも営業のうちだと思ってさ」

梓「ええっ、こんな場所でですか」

律「んだとー! 先輩の頼みが断れないってのかァ?」

澪「梓が困ってるだろ。その辺にしといてやれ」

梓(あぁ、いつもの澪先輩がやっと戻ってきたです)

澪「それより勘定は割り勘でいいんだよな」

澪「だったら勝手に頼んで飲んでたいんだけど」

梓(やっぱり思い違いだったみたいです)



328 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:04:50.24 ID:XH8Cv2OP0

―――― ワイワイガヤガヤ

梓(しばらく話をして、皆さん色々変わられてることに気がつきました。

  律先輩はすっかり子持ちの奥様になっていました。
  元気なのは相変わらずですがどこか空回りしている感じがします。

  澪先輩は根暗面が肥大化してしまったようで残念な方になっていました。
  厳しさの中に優しさを持っていたはずなのに、今では全てが黒く覆われています。

  唯先輩は頭のネジもとい基盤ごと外れてしまったのでしょうか。
  どこか達観した目をしています、社会の荒波にもまれた結果なのかもしれません。

  紬先輩はバリバリのお仕事ウーマンになっていました。
  その割に活発さはなく、どこかやせ我慢してると見受けられなくもないです。

  そして何より、、、)

梓「何か、みなさん秘密主義ですね。ちょっと寂しいです」

唯「それじゃあずにゃんの秘密の花園から公開してもらおっか」

梓「ふぇっ、ちょっとどこ触ってるですか、やめるです!」

律「なんだなんだ乱交か? あたしも混ぜろやーい」

澪「ちょっとこんな場所でやめろって」

紬「ここじゃなければいいのね。ホテルでも予約してこようかしら」

梓(それでも本質的な所は変わってない、と信じたいです)

梓「はうっ、にゃぅうん!」



333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:08:04.46 ID:XH8Cv2OP0

―――― チャリーン

マタオコシクダサイマセー!

梓「本当にみなさん二次会に行けないのですか?」

律「家にチビ共が待ってるから。今日中にはな」

紬「明日は朝早くから予定があるから」

澪「私も、色々あるし」

唯「そろそろ我慢できないから」

梓「そうですか。またお会いできる日を楽しみにしていますね」


「じゃーなー」「またなー」「ばいばーい」


梓(なんだか皆さんの背中がとても小さく、寂しそうに見えます)

梓(本当にまた会えるのでしょうか)



338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:12:58.25 ID:XH8Cv2OP0

『琴吹紬の結末』


「ムギ。ちょっといいかな」

「あら澪ちゃん。どうしたの、みんなに言えない相談事?」

「まぁ、そんな感じ」


同窓会は和やかなムード、という理想の展開を向かえられればよかったのだけれど。
五年も経てばやはり人は変わってしまうのが現実なのだろう。
代わりに成人ならではのディープな話を聞くことができたのは収穫だった。

しかしあの頃のような心がほっこりする感覚を掴みきれなかったのが悔やまれる。
唯ちゃんと梓ちゃんの濃厚な絡みを見てもときめけないとはいよいよ重症のようだ。
肩を並べている澪ちゃんもどこか掠れていて引っ込み思案な可愛さを拝めそうにない。



348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:16:16.61 ID:XH8Cv2OP0


「私の近況知ってどう思った?」

「そうねぇ、あまり口出しはしたくないけれど」


昔はよく相談に乗られていた、特に二人から。
大抵は律ちゃんと澪ちゃんが喧嘩して、どちらともタイミングをずらし相手の様子を伺いに来る。
親友だからこそなのだろうか、大したアドバイスをしなくてもすぐに仲直りしていた。

しかし今回は澪ちゃん個人からの質問である、少しだけ躊躇われた。
澪ちゃんからこんな相談を受けるのは最初で最後かもしれない。


「あまり芳しくはないかしら。でも澪ちゃん真面目だもの、きっとすぐに乗り越えられるわ」

「そう。それが正しい答えだよな」


精一杯明るく口にしたのだが、澪ちゃんは反比例するように沈みを増した。
マイナスが二乗されてしまった態度に異変を感じずにはいられない。
顔を覗き込むと目が這いずっていた、瞼ごと大きく広げて視界の全てを確認している。

私は恐怖した、ただならぬ急変に頭が追いついてくれない、悪い予感だけが増殖していた。
後ろ足を下げると追尾するように飛び込まれる、懐に入って深く抱かれる。


「でも、間違った正義もあっていいと思うんだ」



352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:20:42.31 ID:XH8Cv2OP0

「みお゛、ぢゃ、、ん、、、。、」


腹部に急激な違和感。
あるはずの物体が押しのけられて冷たい何かが鋭く侵食していく。
痛み、発作など比べ物にならない熱さが血流を押し出して一気に溢れかえった。
思考が飛んで体が硬直する、自我を全て抜かれた気分だった。

膝ががくがくと震えると地面に叩きつけられる、内臓が異常を訴えると執拗にもがいていた。
コンクリートに叩きつけられた痛みやみっともない唸り声にさえ疑問を持てない。
痛い、苦しい、虚しい、ただ命を削る代償が支払われ続けていた。


「やった。私、やっちゃったよ」


途端に硬直を始める体はつま先から頭の先までを弓矢のように張りつめる。
ドス黒く染まった溜池に転げ回った跡を見続けるしかできなかった。
痛みが痺れに変わるとその時を予感させる、魂が零れていった。

生まれた頃の私、まだ大人しかった頃の私、友達とお茶をしている私、エレクトーンを弾いている私。
朦朧とした意識の中で消えゆく経過を眺めていた。
つい先日に見た斉藤のいじわるな笑顔が微かに取り戻した視界に少し重なって、消える。
とんだ友達不幸、執事不幸だ。



357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:21:45.74 ID:OkZTLW5z0

どうしてこうなった



359 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:22:46.49 ID:kDeweZknO

あああああ!!!!



361 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:22:54.29 ID:6iTTtKAO0

おいふざけんな



362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:22:57.93 ID:HQir5YldO

いやあぁぁぁぁぁ



364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:23:21.19 ID:LIXBPM+i0

あああ…




365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:23:55.21 ID:XH8Cv2OP0

『秋山澪の行末』

最高のショーだと思わないか。
私が突き刺し薙いだ切っ先を中心にして血飛沫がそこかしこに散らばる。
魚のような目を一瞬だけこちらに向けると、すぐに潰れるほど瞼を閉めてしまう。
阿鼻叫喚を上げて苦しんでは逃れようと力のごとく遠くに手を伸ばす。

這いずりながら助けてくれる誰かを求めて、でも残念ながら失敗に終わったな。
終着はあっけなく訪れてしまい血の線路は大した距離を稼げていなかった。
既に声はしない、息もしていない、完全勝利した証が目の前に横たわっていた。


「貴様ァァ!!」

「あぐっぅ」


陥落した相手を見下していると、視界ごと一気に吹っ飛ばされた。
強大な横の力にバランスを失ってしまう、激しい音を立てると壁に打ち付けられた。
そのまま頭蓋骨を鷲づかみにされて絞められる、プロの殺気だった。


「お嬢様のお友達ではなかったのですか!」

「遅いよ」


そうなんだ、時間が戻るはずないし死人の傷も塞がらない。
後悔なんてしていない、私は使命を果たしたからだ。
上流階級の金豚を引きずりおろし、いいや枠からも外してやった。

死に絶えた主人を目の前にしてどう思う、それはそれは悲しいだろうな。
媚を売れば金をくれる相手がいなくなったんだ、所詮は金ズルなんだろう。
執事なんて哀れな仕事だ、こうして人ひとり守ることができていない。
加害者は私だ、社会のゴミクズであってあいつが最後まで友達だと信じてた私なんだよ。



370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:27:13.44 ID:XH8Cv2OP0

とっとと警察でも旦那様の元へでも突き出せばいい。
こっちは覚悟決めてきたんだよ、煮るなり焼くなり好きにしろ。
仮に私が死んだとしても悲劇は止まらない、今の社会があるうちはだ。
格差ある限りいつだって反乱は起こる、とうの昔から始まっていた負のスパイラルは継続中なんだ。

この事件を耳にすれば似たような奴らが行動を起こしてくれる。
私は個であって全体の一部、だから安心して牢獄にだって足を踏み入れる。
恐怖も畏怖も無い、昔の友達が死んだところで悲しくもならない。


「一つだけ言わせて頂きます」

「何だよ」

「お嬢様は心臓の病気を患っておいででした。夏が終わらぬうちに召されていたことでしょう」


何それ、そんなの聞いてない。
どうして動揺しているんだ、結果が全てじゃないか。
いつ死ぬかじゃなくて誰が殺したかが重要なんだよ。

確かに痩せていたし薬も飲んでいた、だけどデタラメだ、咄嗟についた嘘だ。
せめて後悔を植えつけようとしているんだ、その為の言葉でしかない。

しかし実際はどうなんだ、ムギが先に死んでいたら私は誰かを殺めようとしたのか。
最も身近にいた悪の対象、それが消えたところで次の目標を探していたのか。
多分そうは思わなかった、同窓会の通知さえ来なければ私はまだあの部屋にいた。
こんな惨事を産まなければ、ここから先に待ち受けている苦痛もない。

いいや違う、惑わされちゃ駄目だ、私は確固とした対象を見つけられていた。
そうに決まっている、誰か肯定してよ、誰か正しいと言ってくれよ。
行動も結果もその先の未来もきっと間違ってなんていない、誰か答えようよ。



375 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:29:09.34 ID:XH8Cv2OP0

―――― ウー ウー ウー

けたたましいサイレンと共に現れた車が一直線にこちらへ向かってくる。
答えを見つけることができなかった、誰も教えてくれないのだから仕方ない。
全てが手遅れだった、赤いランプが私を捉えるとすぐにまた離れて戻ってくる。

執事は私を縛り付けると電話をかけ、それから何もしてこなかった。
償え、なんて言葉だとしても何か言って欲しかった、沈黙が気まずいなんて具合じゃあない。
喚き散らす私をひたすら受け流す執事、被害者はそちらの方だというのに。
ムギの数少ない未来を奪った私の行末には、きっと絶望しか待ち受けていない。



381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:33:12.81 ID:XH8Cv2OP0

『平沢唯の最期』


「んじゃまたなー」

「バイバイ、りっちゃーん」


多分もう二度と会うことはないだろうけど。
今日は楽しかったと言えるだろうか、同窓会としてはそれなりだったけれど。
喜と楽の感情は夢の中に置いてきたはずだったけれど、新しく沸いてくるものもあった。
やっぱり高校時代が私の人生において最も楽しかった時期なのかもしれない。
思い出がニヤケさせると社畜の日々と勝手に比較してよろしくない気持ちにさせる。

ならば永遠に繰り返せばいいまでだ、その手段はちゃんと握られている。
足取りが軽くなると家まで駆けていく、酔いが回ると夜空が落ちそうになっていた。
調子に乗ってそのまま『アレ』を水で流し込む、腹の奥から爽快なミントが広がっていくようだ。
何か大切な忘れものを忘れてしまった気がする。



391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:36:45.90 ID:XH8Cv2OP0


「たらいまぁ」

「お姉ちゃんおかえり」

「なんれいるの」


よく知った顔となんとなく見覚えのある顔があった、一人は妹で合っている。
片方が思い出せない、最近会ったような気がしないでもない。
憂の旦那さんだろうか、視界が揺れてきちんと映ってくれない。
ずずいと前に出られるとモザイクに黒の部分が大きく広がった。


「平沢唯さんですね。あなたの自室から大麻が見つかりました、麻薬取締法違反で現行犯逮捕します」

「たいーほ?」


逮捕ってなんだ、頭の辞書が錆びついて思うようにめくれてくれない。
確かあれだ、お縄を頂戴されてお代官様の前へ、いいや似ているけれど微妙に違う。
海馬が深すぎて探りきれない、お願いだからもう少し待って。
近づかないで、私に何をするっていうの。

―――― ガシャ ッキュ

なにかがはめられた、光の反射が金属製のものが腕の自由を奪ったことを教える。
誰かのすすり泣く声が聞こえる、しかしボリュームを上げ下げされるみたいにはっきり聞き取れない。
思考が追いつかない、お願いだから少し待って、私に合わせて。
押さないで、離してよ、私をどこかに連れて行こうというの。

これから山ほどすることがあるんだ、音楽準備室に行けば部活動が始まる。
紅茶とお菓子が並べられていて放課後のティータイムをしなくちゃいけないんだ。
澪ちゃんとりっちゃんとムギちゃんとあずにゃんがいて、皆が私の帰りを待っている。
邪魔をしないで、私の体なんだから自由に使う権利があるはずだ、間違ったことは言ってない。



408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:41:19.58 ID:XH8Cv2OP0

「お姉ちゃん。ちゃんと罪を償って、そして帰ってきて」


もっとはっきり喋らないと聞こえないよ、憂はそんなこともできなくなったの。
いいや憂じゃないんだ、本物の憂はどこかに消えたはずなんだった。
だったら誰なんだ、具現化された妄想だっていうの、駄目だ思考が安定してくれない。

手首が痛い、なんでこんなギラギラしたものがはまっているんだ。
引っ張るな、乱暴にするな、人権侵害で訴えてやる。
どこに入れるの、狭くて狭い、こんな所にいちゃいけないんだ、私を待ってる人達がいるんだ。


「よし、出せ」


―――― ゾクリ

背後に何かが走った、とても冷たくてぐじゅぐじゅと溶け混ざる。
よりによってこんな時に、蛆虫に這われる感覚だ、今回はケタ違いにひどい。

痛い、肩を食い千切られている、皮膚が焼けて肉が露出していく。
栄養を貪ると数を増やして侵食を始める、体中に泥が煉り回った。
急激に私が失われていく、寄生虫に支配されるのを望むように体が身を捧げている。
焼かれる痛みに冷めたゼリーがぶちまけられると温度差に悲鳴を上げた。


「駄目だ降ろせ! 救急車を呼んでこい!」


肉を食らって骨を噛む、震えは止まらずに制御がきかなかった。
じわりと内側まで潜ってくる、臓器に到達するとここぞとばかりに卵を産みつけられた。
声を荒げて耐えるしかない、それさえも邪魔するように胃の奥から奴らがぶり返してくる。

止め処ない胃液を連れて喉元を押し上げるとそのまま外に出てしまおうとする。
酸っぱい臭いが広がると嗅覚を刺激して再び催しはじめる。
何もかもがどうしようもなかった、もうすぐ脳にまで達してしまいそうだ。
いっそ溶けてしまいたい、何もかも混ざりあって土に還りたい。
緩慢する意識の中で私は一言だけ呟いた、助けてくれと。



416 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:44:47.83 ID:XH8Cv2OP0

『田井中律の決断』

それにしてもみんな変わっちまったよなぁ、複雑な心境だ。
全く変化がないっていうのも困りものだが、あったらあったで悲しいものがある。
また二回目三回目と重ねていくにつれてどんどん知らない部分が増えていくということか。
こんなブルーな気持ちを抱えたままじゃ聡に塩臭いと笑われてしまうだろう。

それにしても上手くチビ共をあやしてくれていればいいのだけど、あいつ不器用なところもあるからな。
今になって心配性を起こしてもしょうがない、弟なんだから疑っても仕様が無いということだ。
それでも時計はもうすぐ0時を指す、流石に怒られてしまうのは嫌なので急ぐとしよう。

息子達は寝付けているのだろうか、もしかして私が帰るまで頑張って起きていようとしているのか。
むふぁ、我慢してる姿も可愛いなぁ帰ったら目一杯子守唄を歌ってやろう。
調子が乗ってきたら聡も引きずり込んで二次会だ、きっと楽しい夜になるに違いない。

と妄想はこの辺にしておいて、流石に色々と迷惑になるからな、これ以上甘えるわけにもいくまい。
ワンツーステップで階段上がって、ただいま私の家族よ、ってアレ。



422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:46:23.36 ID:OkZTLW5z0

嫌な予感しかしねえな。



423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:46:24.87 ID:RkjZ2pic0

嫌な予感しか・・・



424 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:47:26.09 ID:oqLGhZXZ0

「アレ。」・・・?




425 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:47:28.43 ID:XH8Cv2OP0


「ようねーちゃん。遅かったな」

「よう、じゃ、ねーだろ」


血、出してるじゃねーか、一体どうしたっていうんだ、そんな傷だらけになって。
何で笑ってるんだよ、笑えねぇぞ、こっちは仲良くやってる四人の姿を想像して帰ってきたんだ。
意味わからねぇ、どうやったらこんな事態に陥るんだ、私が悪いのか。
弟にチビ共押し付けて夜遊びに繰り出す母親は罰を受けて当然ってことかよ。
そうだ、あいつらは無事なのか。


「かぁぢゃぁぁん。とーぢゃんがあぁあぁああぁ」


向かいを見れば旦那、同じように血を流しているが完全にノビてやがる。
そうか、なんとなく分かってきたぞ、つまりはそういうことだ。

こいつも人の親としてはクズに分類されるのは重々承知していた。
だけど人間としての根本的な部分だけは信用していたのに、常識くらい理解してると思ってたのに。
完璧に思い違い、これは私の失態だよ、本当に人を見る目がないんだな。

血まみれの中で涙を流す私、もう最悪だ、何もかも投げ出してしまいたい。
とりあえず私は気を失うから救急車呼んでおいてくれ、だらしない母親で本当にすまない。



441 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:50:42.10 ID:XH8Cv2OP0


「田井中さん! いらっしゃるんでしょう、出てきて下さいよ!」

「聡さんと旦那さんを会わせたのはご自分の意思ですよね!」

「何か言って下さいよ! あなたには答える責任があるんじゃないんですか!」


うるさい、うるさい、うるさい。

病院へと搬送された私達は
一命を取り留めるなんて大袈裟な表現はしなくとも、約一名の人生を台無しにした。

旦那は数日間の入院、完全に意識が飛んでいた割には大した容態ではなかった。
かえって最後までニヤケ面をぶら下げていた聡は足の手術をした、入院も長いらしい。
以前の状態まで回復させるには相当のリハビリが強いられるらしい。
点滴一本で帰宅した私とは雲泥で差である、非はこちらにしかないというのに。

聡が大学サッカーでかなりの成績を上げていたことを知った、
自然とマスコミが集まってきたせいもある。
親からはいよいよ勘当されてしまった、顔さえ合わせてもらえなかった。
代わりに現れた聡の彼女さんに強烈な張り手と罵声を頂いた、
有り難く受け取って土下座に務めることにした。

旦那は治療が終わると完全に失踪、残ったのは私と息子達とマスコミの山に非難の声。
昼夜を問わず騒ぎ立てられ、顔を出せ何か言えと強要を受け、なにかにつけて付きまとわれた。
迷惑に思った近隣住民はその対象をマスコミではなく私へ向けてきた。

薄い窓ガラスから入ってくる容赦のない虐げ、ガムテープで塞いでも効果はなかった。
飛んでくる言葉の矢が私達の心を突き刺す、脆くなっているのが自分でも分かった。
いよいよ観念の時かもしれない、静かに流れる涙が警告を発してる。



442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:52:00.56 ID:OkZTLW5z0

すべて夢だろ……そう言ってくれよ。



450 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:53:55.19 ID:ky/SZ//OO

精一杯生きてたのに




451 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:54:33.55 ID:XH8Cv2OP0


「ねぇかーちゃん。これからどうなるの」

「そーだなぁ、どうなるんだろうな」


とてもだるい、息をするのも億劫に感じられた。
何も辛いのは一人だけではない、擦り寄ってくる息子達のほうがよっぽど怯えてるんだ。
役不足なかーちゃんを恨んでくれ、お前らを社会に誇れる大人に育て上げることができなそうだ。

むしろ、それまで生かすことすらできるのだろうか。
気付けば私は息子の首に手をあてがって。


「かーちゃんの手は暖かいよ」

「息子にお世辞言われるとは落ちぶれたな」

「でもね、こうすると――――」


っは、あっはっはっは。
そうだよな、その通りだよな。
私は一人で震えてたってことか、隣にいるお前等の顔すらまともに見れないばっかりにさ。
ヤメだヤメ、なーに他人に感化されてんだか、全くらしくないよな。
とりあえず離婚届だけ書いておくか、なぁに親権なんて首根っこ掴んででももぎ取ってやるよ。

景気づけに乾板とシーチキンの缶詰でパーティしようぜ、欲張って蓋まで舐めてやる。
周りがあれだけ喧しいんだ、ちょっとくらい盛り上がったって聞こえやしないぜ。
やっぱりお前達を産んでよかったよ、私一人で冷たくなっても。
誰かと肌が触れ合えば、四人がみんなを抱き合えば、それはきっと世界中で一番暖かい。
そしたらその暖かさを、いつか必ず聡にも分けてあげなきゃな。



456 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:56:47.68 ID:dwjVgpnMO

りっちゃんには頑張って欲しいな…



457 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:56:52.99 ID:OkZTLW5z0

どうしよう……俺はせっかく買ったBDを観られるのだろうか。



459 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:57:25.64 ID:Wsz6TRrNO

りっちゃん…ヤバいりっちゃん幸せにさせてあげたい…



460 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:57:37.90 ID:ikZGT2BqO

りっちゃん……(´;ω;`)



461 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:57:56.72 ID:ky/SZ//OO

律は一番不幸映え?するな



462 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:57:57.81 ID:oqLGhZXZ0

りっちゃん頑張れ。マジ頑張れ。



463 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:58:02.76 ID:RkjZ2pic0

りっちゃん強く生きてね




464 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:58:11.86 ID:XH8Cv2OP0

『中野梓の旅立』

あれからどれほどの時間が経ったでしょうか。
私は身を焦がす思いで真冬の風に逆らいながら歩いています。
時折振り返ると誰もいないことを確認して、また前へと向き直ります。

地方の中でも都会と呼ばれるこの街でも早朝は人影もなくあっけらかんとしています。
唯一温もりをくれるリュックサックを名残惜しみつつおろすと中身を確認します。
思い出したように新聞紙を取り出してもう何度と目にしてきた内容を指でなぞります。
目的を忘れてしまわないように毎朝の日課としていることでした。

見出しには大財閥の一人娘が同級生に刺し殺されたというショッキングな見出しがあります。
加害者の顔写真と添えられた名前、社会から爪弾きにされた者を現しています。
何度見ても心地のいいものではありません、涙腺が感化されてしまう前にページをめくります。

スポーツ欄には大学サッカー界に激震が走ったという記事がありました。
期待されていた若手エースが足を故障してしまい、復帰は絶望的だということです。
ニュース番組のコメンテーターも本当に惜しい逸材だったと嘆いていました。

地方欄には会社員が覚醒剤所持で逮捕されたという記事がありました。
ありきたりな事件経過と麻薬の恐ろしさが綴られています。
大して珍しいことではないのでしょう、すぐに誰の目にも止まらなくなりました。

常に持ち歩いているせいかクシャクシャで所々破れていたりします。
捨ててしまおうと思ったことはありません、記憶から消えてしまうのがとても怖いのです。



469 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:59:32.93 ID:XH8Cv2OP0

「この寒さが丁度いいのかな」

ひとりごちても旅の相棒である新聞紙は答えてくれません。
諦めてしまい込むとまた足を進めます、目的の場所がありました。
衝動的に家を飛び出してから今日に至るまでずっとこんな調子です。
お金がなくなればバイトをして、気分がいい時は弾き語りなんてしています。

人生を無駄に浪費していると言えばそうなのでしょうが、最近はこれが当たり前になってきました。
もっとも目的地に着いたところで何が変わるとも思えないのですけど。
そこから先はその時の私が決めてくれるはずです、今はこうしているだけでいい。
時々過去を振り返りながら重いリュックを背負って歩いています。



おわり



471 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:59:52.34 ID:Fj/vnqJi0

あずにゃんだけは前向きっぽい……か?



482 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:02:15.43 ID:07EbcaFU0

>>471
りっちゃんが一番前向きっぽい



473 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:00:55.44 ID:QBvlCkXe0

だめだ、凄すぎて何も言えない。
作者にはこれしか言えない。

乙。年末に凄まじい作品をありがとう。



475 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:01:25.79 ID:VwiWW7NzO

乙!
すごく良かったよ。かなり気分は滅入ったがw



478 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:01:36.56 ID:IjxlN6BtO

おつかれ!



483 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:02:26.68 ID:AEXfwcWhO

あずにゃんが弾き語りの旅で成功して一人舞台に立って過去を思い出す。とかでも良かったな







485 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:03:30.56 ID:8A/FVArt0

ここまで極端ではないが、大人になるってこういう感じではあるのかな







492 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:04:41.51 ID:wi8p+HWx0


こんなに絶望させられたのは久々だったわ





関連記事

ランダム記事(試用版)




唯「ごねんご!」#後編
[ 2012/04/18 15:03 ] 非日常系 | | CM(1)

コメント(アンカー機能)
●>>1と半角で書き込むと>>1と記事へのアンカーが生成される。
●*1と半角で書き込むと1とコメントへのアンカーが生成される。
上記の2つのアンカーが有効なのは該当記事のみ。

タイトル:
NO:6339 [ 2012/04/22 01:31 ] [ 編集 ]

有名な鬱SSキター

コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

サイト関連
メール ツイッター 最新記事一覧(30件)
ユーザータグ 検索

U:
P:
色々変更
好みのカラーコードをどうぞ

記事の背景色変更


本体の背景色変更


名前の色変更
IE8:重
火狐4.01:軽
chrome:軽


広告4
広告5
広告6