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唯「変態!変態!変態!」 【変態】


http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1266689235/




1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 03:07:15.91 ID:UWkmoCyp0

 夕暮れの音楽室。

 私達軽音楽部は、学園祭ライブに向けて珍しくまじめに練習をしていた。

 と言っても練習時間は恐らく他の軽音学部とくらべて大したものじゃない。

唯「疲れたー!」

 それでも普段、お茶を飲んでお菓子を食べてるだけの私にとっては大きな負担になる。

澪「疲れたって……まだ一時間しか練習してないぞ?」

律「一時間も、だろ?」

 澪ちゃんが呆れた目で私とりっちゃんを見る。

 それも、この部活ではよくあることだ。



4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 03:11:34.18 ID:UWkmoCyp0

梓「もうすぐ学園祭なんですよ?もうちょっと練習しましょうよ」

 そういって頬を膨らますこの子の名前は中野梓。

 今年入った部員で、その性格は澪ちゃんに似たマジメな性格。

 ギターの腕も私より断然うまく、入部当時は自分の立場が危ういと感じた。

紬「あの……」

梓「はい?」

紬「私もちょっと……疲れちゃったかも」

 ムギちゃんが本当に申し訳なさそうな顔でそう言った。

澪「ムギがそう言うなら……」

 さすがの澪ちゃんもムギちゃんには敵わない。

 というより、軽音楽部全員が敵わない。 

 きっとムギちゃんには、そういう力があるんだろうと本気で思った。





6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 03:16:48.97 ID:UWkmoCyp0

律「やったー!終わりだ終わり!」

 りっちゃんがスティックを置き、うーんと背伸びをする。

梓「まったく……こんなんで文化祭のライブは大丈夫なんですかね」

 そんなりっちゃんを見てあずにゃんは、ため息まじりでそう言った。

 普通、年下にこんなことを言われれば生意気と思うだろう。

 でも私には、それさえ愛おしく感じた。

唯「大丈夫だよあずにゃーん!」

 いつものようにあずにゃんに抱きつく。

 いつもの感触。

 いつもの匂い。

 ああ、あずにゃんだ。



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 03:20:08.61 ID:UWkmoCyp0

梓「何が大丈夫なんですか……」

 少し前までは抱きついたら顔を赤くして嫌がっていたけど最近は慣れたのか、嫌がる気配はない。

 嬉しいような、悲しいような。

唯「だって今年はあずにゃんがいるんだもーん」

 そう言って私は自分の頬をあずにゃんの頬にこすりつける。

梓「や、やめてください!」

 さすがにこれは駄目か。

唯「あう……あずにゃんのいけずー」



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 03:23:49.24 ID:UWkmoCyp0

 ふと横を見るとムギちゃんが頬を赤くしてこちらをずっと見てる。

 なんでだろ?……まぁいいや。

律「はいはいお前らイチャイチャしてないで帰るぞー」

 りっちゃんはすでに鞄を手に持って帰る準備ができていた。

 あ、澪ちゃんもか。 

梓「いちゃいちゃなんてしてません!」

 顔を真っ赤にして首を必死に横へ振るあずにゃん。

 かわいいなぁ。

 また抱きたくなったけど、これ以上やったら嫌われそうだからやめとこう。



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 03:28:58.02 ID:UWkmoCyp0

唯「ほーい。私の鞄は……あっ」

 ソファーにある私の鞄を見ると、あずにゃんの鞄と寄り添うような形で置いてった。

唯「見て見てー。あずにゃんのカバンと私のカバン、ラブラブだねー」

梓「そうですか。いいから帰りますよ。」

 とくに反応もしてくれず鞄を持ち上げるあずにゃん。

 少しショックを受ける。

唯「ちぇー、少しぐらい反応してくれたっていいのにー」

梓「子供じゃないんですから……」

 あずにゃんが子供という単語を使うと、何となく笑えてくる。

 けどそれを言ったらあずにゃんは頬を膨らませて怒るだろうから心の中にしまっておこう。

 でも、怒ったあずにゃんも見たいな。



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 03:34:44.97 ID:UWkmoCyp0

音楽室から皆が出る。

りっちゃんは、鍵を閉めると職員室に向かった。

一応部長だからね。

紬「じゃありっちゃんが戻ってくるまで下駄箱で待っていましょう?」

澪「うん」

梓「私は靴に履き替えてきます」

 梓ちゃんは一年生だから下駄箱の場所が違う。

 ああロミオ、どうしてあなたはロミオなの。

 こんなセリフがふと頭に浮かんだ。

唯「じゃああずにゃん、後でねー」

梓「はいです」

 私が手をヒラヒラと振ると、あずにゃんが振り返してくれた。

 それだけで、私の心は暖かくなる。



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 03:40:10.30 ID:UWkmoCyp0

りっちゃんを除いた私達四人は、二年生の下駄箱で待っていた。

律「お待たせー」

りっちゃんが小走りで四人の輪の中に入る。

律「じゃあ帰ろうか」

唯「うん!」

私とムギちゃん。

その前にりっちゃんと澪ちゃんとあずにゃんが並んで帰る。

あずにゃんが歩くたびにツインテールが振り子のように揺れる。



17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 03:44:47.33 ID:UWkmoCyp0

だけどその振り子は、突然止まった。

梓「私、音楽室に忘れ物しちゃいました!」

澪「え?」

梓「今から取ってきますので、皆さん先に帰っていいですよ」

律「いや、待ってるよ」

梓「ちゃんと追いつきますから」

唯「じゃあ私も一緒にいくー!」

 あずにゃんと二人きりになれる!

 それだけで胸がときめいた。

梓「いや、いいですよ」

 胸のときめき、終了。 



19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 03:52:18.13 ID:UWkmoCyp0

梓「じゃあすぐ取ってきますのでー」

 そう言ってツインテールをかわいく振りながら校舎へ向かっていくあずにゃん。

律「じゃあ、先いってようか」

紬「でも……」

律「大丈夫、ゆっくり歩くから」

 そう言ってりっちゃんは、優しくムギちゃんにほほえむ。

 こういう時のりっちゃんって……かっこいいなぁ。

澪「でも忘れ物って何だろうね」

律「さぁ?……あ、ネコミミだったりして」

 にしし、といたずら坊主のような笑顔になる。

 同じ笑顔でも、こんなにも違うんだな。



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 03:55:35.24 ID:UWkmoCyp0

 りっちゃんの言うとおり、私達は話しながらゆっくり歩いた。

 けど、あずにゃんが帰ってくる気配がない。

唯「あずにゃん、まだかなぁ」

澪「忘れ物、見つからないのかな」

唯「私心配だから見てくるね!」

 そういって後ろに振り返り、校舎へ向かう。

 後ろからムギちゃんが何か言ってたけど、聞こえなかった。

 たぶん聞こえても、振り返らないだろうけど。



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 04:00:00.13 ID:UWkmoCyp0

唯(あずにゃん、音楽室にいるんだよね)

 それなら一度、上履きに履き替えなきゃと思い、下駄箱に向かう。

 二年二組の下駄箱。

 一番端っこの下駄箱。

 そこにあずにゃんの姿があった。

 いつもと変わらないあずにゃんがそこにいた。

 
 その可愛らしいお鼻で、私の上履きの匂いを嗅いでいるということを除いて。



49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 04:23:59.67 ID:UWkmoCyp0

 口が開いたまま塞がらない。

 ぽかーんっていう擬音は、こういう時使うんだろうな。

 言葉を探す。

 今のあずにゃんにかける言葉を。

唯「あずにゃん……?」

 あ、普通に呼んじゃった。

梓「唯……先輩」

 あずにゃんがこっちを振り向く。

 いつもならその振り向く姿も私は可愛いと思うだろうな。

 でも今は違う。

 振り向いたあずにゃんの右手には、私の上履きがしっかり握られていた。



53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 04:27:12.25 ID:UWkmoCyp0

唯「それ……何かな?」

 私の馬鹿。

 わかってるくせに。

 それは私が一年生の時から履いてる上履きそのものだ。

梓「あ……と……」

 ほら、梓ちゃんが困っちゃった。

唯「その手に持ってる物は何って聞いてるの」

 なんでそんなに冷たく言うの?

 笑って「あ、それ私の上履きじゃーん」って言えばいいんだよ。

 ほら、言ってよ私。



55 名前:ミスった。:2010/02/21(日) 04:28:54.83 ID:UWkmoCyp0

唯「それ……何かな?」

 私の馬鹿。

 わかってるくせに。

 それは私が一年生の時から履いてる上履きそのものだ。

梓「あ……と……」

 ほら、あずにゃんが困っちゃった。

唯「その手に持ってる物は何って聞いてるの」

 なんでそんなに冷たく言うの?

 笑って「あ、それ私の上履きじゃーん」って言えばいいんだよ。

 ほら、言ってよ私。



58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 04:30:48.39 ID:UWkmoCyp0

梓「これは……う……」

 あずにゃんが泣いちゃう。

 私の大好きなあずにゃんが泣いちゃうよ。

 今なら間に合うよ私。

 いつものように抱きしめてあげてよ。

唯「私の上履きをなんであずにゃんが持ってるのか聞いてるんだよ?」

 なんで。

 なんで私こんなことを言うの。



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 04:34:15.23 ID:UWkmoCyp0

梓「ごめんな……さい」

 なんで謝るのあずにゃん。

 謝ったら、あずにゃんが悪いことをしたってことだよ。

 そうしたら私、あずにゃんを叱らなきゃいけないんだよ。

 だって私、あずにゃんの先輩だもん。

唯「私は理由を聞いてるの」

 もういいでしょ私。

 あずにゃん謝ったじゃん。

 ほら、泣いちゃった。



65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 04:38:36.33 ID:UWkmoCyp0

梓「唯先輩の上履きの匂いを……嗅いでました」

 かわいそうなあずにゃん。

 あんなに涙をポロポロ流しちゃって。

 いけないんだ、私。

 こんな可愛い子を泣かせて。

唯「なんで?」

梓「唯先輩のことが……好きだから」

 やった。

 あずにゃんに好きって言われちゃった。

 ほら、喜びなよ。

 私も好きだよって言いなよ。



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 04:39:26.88 ID:GkZH7Wu90

唯はSだったのか



67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 04:39:29.28 ID:a3nZ/2rp0

ドS唯…たまらねぇ




72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 04:43:34.81 ID:UWkmoCyp0

唯「そっか。私のことが好きなんだ」

 ありがとう。

 私もあずにゃんが好きだよ。

梓「……はい」

唯「女の子として?」

梓「……はい」

 本当?

 私もそうなんだよ。

 ごめんね変な先輩で。

 あ、でもあずにゃん同じかー。

 おそろいだね。



76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 04:46:07.72 ID:UWkmoCyp0

唯「そっか」

唯「ねぇ、あずにゃん……」

梓「は、はい」

 ねぇ、あずにゃん


唯「……変態」

 ……大好き。



83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 04:54:26.11 ID:UWkmoCyp0

 私が無機質な声でそういうと、あずにゃんの中が、不安と悲しみに満ちるのがわかった。

 それと同時に私の中が、快感と欲望に満ちるのがわかった。

梓「へ……」

唯「違うの?」

梓「ち、ちが……」

唯「好きな先輩の上履きの匂いを嗅いだんでしょ?」

梓「それは……」

唯「好きな人の上履きを嗅ぐことは変態のすることじゃないの?」

梓「あの……ごめんなさ……」

 あずにゃんが謝るからいけないんだよ。

 あずにゃんが頬を濡らしながら私を見るのがいけないんだよ。

唯「あずにゃんは変態さんなんだよね?」



90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 04:59:54.19 ID:UWkmoCyp0

梓「はい……変態です」

 そういって顔を伏せるあずにゃん。

 小さいあずにゃんが、もっと小さく見えた。

唯「そっか。やっぱりあずにゃんは変態さんなんだ」

 あずにゃんに「変態」と言う度に、何かがこみ上げてくる。

梓「そうです……だから、許してください」

唯「許すって?何を許すの?」

梓「唯先輩の……上履きの匂いを嗅いだことをです……」

唯「何いってるのあずにゃん。私、別に怒ってないよ?」



94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 05:05:58.72 ID:UWkmoCyp0

梓「へ?だって……」

唯「ただ私はあずにゃんが変態さんなのか知りたかっただけだよ」

 ぞくっ。

唯「でも悲しいよ。こんなに可愛いあずにゃんが変態さんだなんて」

 ぞくぞくっ。

梓「あの、もう変態って言わないで……」

唯「だって本当のことでしょ?」

梓「そう……ですけど」

唯「変態」

 ぞくぞくぞくっ。

唯「変態!変態!変態!」

 ぞくぞくぞくぞくっ。



101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 05:14:10.97 ID:UWkmoCyp0

梓「ごめんなざい……」

 子猫みたいに震えるあずにゃん。

 かわいい。

唯「なんで泣くのあずにゃーん」

梓「もう好きになりませんからぁ……」

 やめてよあずにゃん。

 そしたら私寂しくて死んじゃうよ。

梓「もう練習してくださいって言いませんからぁ……」

 やめてよあずにゃん。

 そしたら軽音楽部がティータイム部になっちゃうよ。

梓「もう……唯先輩に何もしませんからぁ……」

 やめてよあずにゃん。

 そしたらあずにゃんをいじめられないよ。



114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 05:22:29.11 ID:UWkmoCyp0

 あずにゃんがうつむいて泣きながら私に許しを乞う。

 ああ、気持ちいいな。

 気持ちいい?

 ……そっか。

 私も変態なんだ。

唯「ねぇあずにゃん、顔上げてよ」

梓「はひっ」

 あずにゃんがびくびくしながら顔をあげる。

 ああもう、可愛い顔が涙と鼻水で台無しだよ。



116 名前:ごめん修正。:2010/02/21(日) 05:24:16.06 ID:UWkmoCyp0

 あずにゃんがうつむいて泣きながら私に許してもらおうと必死になってる。

 ああ、気持ちいいな。

 気持ちいい?

 ……そっか。

 私も変態なんだ。

唯「ねぇあずにゃん、顔上げてよ」

梓「はひっ」

 あずにゃんがびくびくしながら顔をあげる。

 ああもう、可愛いお顔が涙と鼻水でぐちゃぐちゃだよ。



121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 05:30:46.47 ID:UWkmoCyp0

唯「あずにゃん」

 いつものように呼ぶ。

 いつもあずにゃんにギターを教えておうとして呼ぶように。

 いつもあずにゃんにケーキを少しもらおうとして呼ぶように。

 いつもあずにゃんに抱きつこうとして呼ぶように。

 だけど今呼んだ理由は……いつものように、じゃなかった。

唯「さっきみたいに私の上履き、もう一回嗅いでみて?」



126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 05:41:55.81 ID:UWkmoCyp0

 私がいつものように呼んで、一瞬普通の顔になったあずにゃん。

 だけど私がそう言うと、また変態さんのあずにゃんの顔になる。

梓「え……」

唯「さっきと同じことをすればいいんだよ?」

梓「で、できません」

唯「なんで?あずにゃんは変態さんなんでしょ?」

 あ、また「ぞくっ」てなった。

梓「もう……しませんから」

唯「あ、そっか!」

 そういって靴を脱ぐ私。

 それをポイと、あずにゃんの前に投げる。

唯「そっちのほうがうれしいよね!」

 そう言って私は笑顔になる。

 あずにゃんには私の笑顔、どう映ってるんだろう。



135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 05:48:21.30 ID:UWkmoCyp0

梓「うれしく……ないです」

唯「なんで?さっき小走りでここまできたから、きっと臭いよ?」

梓「……」

唯「あずにゃんが嗅いでた上履きより、ずっと」

 あずにゃんが私の靴をじっと見つめる。

 あずにゃんが何を考えてるかはわからない。 

 けど、その顔は、さっきまでの不安と悲しみで満たされたあずにゃんの顔じゃなかった。

唯「ほら、私何も言わないよ?」

唯「周りに誰もいないよ?」

唯「今嗅がないと二度と嗅げないかもよ?」



140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 05:52:26.64 ID:UWkmoCyp0

梓「……靴の匂いを嗅いだら、許してくれますか」

唯「しつこいよあずにゃーん。私怒ってないって」

唯「ただあずにゃんが私の靴の匂いを嗅ぎたければ嗅いでいいよって言ってるんだよ」

梓「……」

 理性っていうんだっけ?

 たぶんそれが、あずにゃんの中で必死に抵抗してる。

 だったらどうすればいいんだろうね。

 そっか。

 壊しちゃえばいいんだ。



150 名前:ごめんまた間違えた。:2010/02/21(日) 06:00:48.91 ID:UWkmoCyp0

唯「あーずにゃん」

 そう言って私はあずにゃんに近づく。

 あずにゃんはそれに気づき、視線を靴から私の顔に移す。

 そのまま私は唇を、キスするようにあずにゃんの唇に近づける。

梓「あ……唯先輩……」

 あずにゃんの顔が赤くなる。

 かわいいなぁ。

 だけどごめんね。

 キスはまだ早いよ。 

 私は唇をあずにゃんの耳のすぐ横でとめてつぶやいた。

唯「……嗅いじゃえ」



157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 06:05:06.04 ID:UWkmoCyp0

 私がそうつぶやくと、あずにゃんは目を見開く。

梓「あ……」

 壊れたかな?あずにゃんの理性。

 壊せたなら、うれしいな。

梓「……本当に」

唯「んー?」

梓「本当に嗅いでも……何も言いませんか」

 壊れた。



158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 06:06:49.67 ID:HmnJxqhgO

うにゃああああああああああああああああああああああああああああ



159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 06:06:58.39 ID:BGBJh1yx0

壊れた!!!!!壊れたぞおおおおおおおおおおおおおおお!!!



160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 06:07:45.89 ID:FXDtDaDHO

このイカレタ世界へようこそ、あずにゃん




163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 06:09:46.18 ID:UWkmoCyp0

唯「言わないよー」

梓「……本当にですか」

唯「もうあずにゃんったらしつこいんだからー」

梓「本当の本当に、何も言いませんか」

唯「じゃあいいよ。返して?」

 私はそう言って、あずにゃんの目の前にある靴を取ろうとする。

 するとあずにゃんは、私より早く、靴を取った。

唯「ふふ、あずにゃんかわいいー」



173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 06:16:28.98 ID:UWkmoCyp0

梓「か、嗅ぎます」

唯「もー、そんな無理しなくていいよー」

梓「無理なんか……」

唯「それじゃあ私が嗅がせようとしてるみたいでしょ?」

 そう言ってあずにゃんの頭に手をポンとのせる。

 あずにゃんはそれに驚いて目をつぶった。

 大丈夫だよあずにゃん、私はあずにゃんに暴力なんて振るわないよ。

梓「……さい」

唯「んー?」

梓「嗅がせてください!」

唯「……何を?誰に?」

梓「唯先輩の臭い脱ぎたての靴を、変態の梓に嗅がせてください!」

 たぶんこの時私は今まで生きてきた中で、最高の笑顔をしていたと思う。



183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 06:23:44.47 ID:UWkmoCyp0

唯「……いいよ」

 そう言って私は、あずにゃんの頭から手を離した。

 まるで飼い主が犬に向かって「よしっ」をするかのように。

梓「……ありがとうございます、唯先輩」

唯「いえいえ」

 そう言うとあずにゃんは私の靴の中にかわいいお鼻を入れる。

 そして深呼吸をする。

 テレビで空気がおいしいー!とか言いながらするような。

 そんな、深呼吸。 

 空気がおいしいのは本当かわからないけど。

 少なくともあずにゃんが今嗅いでいる空気は、あずにゃんにとっては本当に美味しいんだろうね。



189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 06:30:09.44 ID:UWkmoCyp0

唯「よしよし、あずにゃんはいい子だね」

 そう言って私はあずにゃんの頭をなでなでする。

 あずにゃんからからの反応はない。

 静かな下駄箱。

 その中であずにゃんが美味しい空気を吸う音だけが、響く。

 ううん、本当は違う。

 私が美味しい空気を吸うあずにゃんに夢中になってるだけだった。

 本当は、空気を吸う音のほかにもあったんだよ。

 三人分の歩く音が。



196 名前:修正。:2010/02/21(日) 06:37:07.69 ID:UWkmoCyp0

「……唯ちゃん?」

 私の背中から、声が聞こえる。

 すべてを包み込むような、優しい声。

「唯達が帰ってこないから心配になってきてみたけど……」

 私の背中から、声が聞こえる。

 とても頼りがいのある、かっこいい声。

「梓……何やってるの?」

 私の背中から、声が聞こえる。

 思わずときめいてしまう、かわいい声。

唯「……ムギちゃん……りっちゃん……澪ちゃん」



201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 06:41:38.56 ID:UWkmoCyp0

梓「み、皆さん……!」

紬「それ……唯ちゃんの靴、よね?」

梓「は……い」

澪「なんで梓が唯の靴なんか……」

梓「こ、これは……」

律「唯、どういうことなんだ?」

 どういうこともなにも、こういうことだよりっちゃん?



205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 06:45:33.92 ID:UWkmoCyp0

 ねぇ聞いて、あずにゃんったら変態さんだったんだよ。

 しかも女の子の私が好きでねー。

 あ、それは私もおそろいかーえへへ。

 でね、あずにゃんったら好きな子の上履きの匂いを嗅ぐのに夢中になっちゃう子なんだよ。

 それで私が叱ったら泣いちゃったんだよ。

 あずにゃんったら泣き虫だよね。

 それでね、私その後靴の匂いもかいでみてって言ったんだよ。

 最初は何とか理性を保ってたみたいだけど、私がちょっと壊そうとしたら簡単に壊れちゃった。

 そしたらあずにゃん靴の匂いをおいしそうに嗅いだんだよー。

 本当、あずにゃんは変態さんだよね。



210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 06:49:42.81 ID:UWkmoCyp0

唯「……あずにゃん、そろそろ直ったかな?」

梓「……へ?」

律「直ったってどういうこと?」

唯「もうりっちゃんたらそんな恐い顔しないでよ。」

律「だって梓が……」

唯「梓ちゃんがどうしたの?私の靴の中敷直してもらってるだけだよー」

澪「唯、お前何言って……」

唯「ね?あずにゃん?」

梓「……唯先輩の言うとおりですよ」



215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 06:54:55.27 ID:UWkmoCyp0

澪「中敷って……そのぐらい自分で直しなよ」

唯「でへへ……どうもうまくいかなくてー」

紬「でも、唯ちゃんらしいね」

唯「ぶー。ムギちゃんひどーい」

紬「ふふ、ごめんなさい」

律「梓、本当にそれだけなのかー?」

梓「しつこいですね。そうですよ」

律「ふーん……」

唯「ごめんね皆心配かけちゃって。じゃあ帰ろっか」



219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 06:58:20.54 ID:UWkmoCyp0

 そう言うと私はあずにゃんの手を握る。

 あずにゃんと私。

 その後ろに、りっちゃんとムギちゃんと澪ちゃんが並んで帰る。

 ごめんねあずにゃん。

 私、嘘ついちゃった。

 でもそうしないと邪魔されちゃうよね。
 
 あずにゃんと私だけの秘密だよ?

唯「ねぇあずにゃん」

梓「……なんですか?」



222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/21(日) 07:01:42.58 ID:UWkmoCyp0

唯「大好き」

梓「……私も大好きです」

 あずにゃんが私のこと大好きだって。

 今日は記念日だね!

 それじゃー……ゆいあず記念日と命名しよう!

澪「そういえば梓、忘れ物は結局何だったの?」

梓「……もういいんです」


梓「唯先輩以外、いらないですから」



おわり



976 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/23(火) 14:26:42.06 ID:UqxRXNPM0

 翌日の朝、私は歯を磨きながら昨日のことを思い出す。

 あずにゃんを泣かせたこと。

 あずにゃんに靴の匂いを嗅がせたこと。

 あずにゃんに変態って言ったこと。

 それで興奮したこと。

 思い出すだけで顔がにやける。

 ……だけど。

唯「……あずにゃんに謝ろう」



977 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/23(火) 14:27:25.20 ID:UqxRXNPM0

 その日私は授業の内容が頭に入らなかった。

 それはいつものことか。

 でも違うのは、私の頭の中はあずにゃんでいっぱいだったということ。

 どうやってあずにゃんに謝ろうかずっと考えた。

 そうしているうちに、今日の授業が終わる。

律「唯」

唯「あ、りっちゃん。何?」

律「今日ずーっと暗い顔してるけど、どうかした?」

 私、暗い顔してたんだ。



978 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/23(火) 14:28:30.23 ID:UqxRXNPM0

唯「んーん。何でもないよ」

律「本当に?」

 こういう時りっちゃんは鋭いなぁ。

 そんな深刻な顔しないでよ。

 りっちゃんは笑顔が一番かわいいんだよ。

唯「本当ですりっちゃん隊長!」

 そう言って私は笑顔で敬礼をする。

律「本当だな唯隊員!」

唯「本当でございます!」



979 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/23(火) 14:29:23.13 ID:UqxRXNPM0

律「よしよし。じゃあ部室に行こっか」

 ごめんねりっちゃん。

 私また嘘ついちゃった。

紬「どうかしたの?」

 ムギちゃんが私の前に来る。

唯「なんでもないってー。ムギちゃん今日のお菓子何ー?」

紬「え?えーと今日はクッキーよ」

唯「わーいクッキークッキー!」

 大丈夫かな?

 ちゃんといつもの私になってるかな?

 昨日みたいな、変態な私になってないかな?



981 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/23(火) 14:30:22.95 ID:UqxRXNPM0

 部室に入る。

 すでにあずにゃんと澪ちゃんはいつもの席に座っていた。

 あずにゃんが私を見る。

 その顔はいつものあずにゃんだった。

唯「ねぇあずにゃん」

梓「はい?」

唯「ちょっと二人きりで話そう?」

梓「……はい」

 気のせいかな。

 今あずにゃんが、変態さんの顔になった気がする。



982 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/23(火) 14:31:53.33 ID:UqxRXNPM0

唯「ちょっとあずにゃんとお話するから皆待っててねー」

律「お、ついに愛の告白かなー?」

 りっちゃん、それなら昨日終わったよ。

紬「え!?」

 ムギちゃん、お茶こぼれてるよ

澪「なわけないだろ。行っていいよ唯」

 さすが、澪ちゃんは話がわかるね。

 二人で部室を出て、ドアを閉める。

 そしてあずにゃんの顔をじっと見る。

 ちゃんと、後輩を見る目で。



983 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/23(火) 14:32:54.56 ID:UqxRXNPM0

唯「あずにゃん」

梓「なんですか?」

唯「昨日はごめんなさい!」

 そう言って私は上半身を九十度曲げた。

 ムギちゃんが言ってた。

 バイトでお客様に謝る時は九十度曲げるんだよって。

 だから私もそうしたほうがいいよね。



984 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/23(火) 14:33:49.26 ID:UqxRXNPM0

梓「あの……唯先輩」

唯「唯の昨日の私どうかしてたよ。あずにゃんの泣き顔がかわいくてつい……」

 私は頭を伏せながらそう訴える。

 まるで昨日とは逆の立場みたいだね。

梓「何で謝ってるんですか?」

唯「何でって……あずにゃんに私の靴の匂い嗅がせたりしちゃったし……」


梓「だから、何でそれぐらいで謝ってるんですか?」

 え?



985 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/23(火) 14:35:22.04 ID:UqxRXNPM0

梓「これからもっともっと、すごいことしてくれるんですよね?」

唯「梓ちゃん何を言って……」

梓「唯先輩……」

 やめてあずにゃん。

 そんな何かを欲しがる顔をしないで。

 私あずにゃんに甘いから、そんな顔されたら困るよ。

 欲しいもの、あげたくなっちゃうよ。

唯「自分から欲しがるなんて……いけない子だね」

梓「はい……梓はいけない子です」

唯「……後でたっぷりおしおきしてあげるからね」

 あぁ。

 また私。

 変態になっちゃった。



993 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/23(火) 15:53:50.16 ID:UqxRXNPM0

あ、俺は終わりです。



1001 :1001:Over 1000 Thread
1000 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/23(火) 16:04:49.26 ID:i6fxJ29a0





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NO:6733 [ 2012/12/23 18:51 ] [ 編集 ]

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