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唯「澪ちゃん髪に何かついてるよ」澪「え、唯取って」#前編
唯「澪ちゃん髪に何かついてるよ」澪「え、唯取って」#中編
唯「澪ちゃん髪に何かついてるよ」澪「え、唯取って」#後編
憂「純ちゃんは私にぞっこんだもんね」純「はぁ?」
168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 03:09:09.49 ID:jK9i25/70
唯「はぁ、はぁ、はぁ、うちの近くまで走っちゃったよ、はぁ、はぁ……」
唯(なんだろう顔が熱い。ずっと走ってたから?)
澪『結構似合ってるぞ』
唯「///」カァア
唯(どうしようなんでこんなにドキドキしてるんだろ)ドキドキ
唯(澪ちゃんと前より仲良くなれたから? プレゼントまで貰っちゃって)
唯「あっ!」
唯「お礼言うの忘れてた!」
唯「どうしよう澪ちゃん怒ってないかな。今からメールで」
170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 03:10:05.34 ID:jK9i25/70
唯「あああああでもなんて書いたら……
それにこんなに良いの貰ってお礼がメールっていうのも失礼だよね」
唯「ううーなんだか収まりがきかない~!」ダッシュ!
憂「お姉ちゃんおかえりなさ~いってどうしたの!?」
唯「ぜー、ぜー、た、ただいま……う、い……」バタ...
憂「お姉ちゃん? お、お姉ちゃぁああああん!」
唯「完」
174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 03:13:49.84 ID:jK9i25/70
唯「なんて。憂大げさだよぉ」ガバッ ゼーゼー
憂「あ、ごめんね。つい」
唯「憂、み、水」ゼーゼー
憂「ちょっと待っててすぐ持ってくるお待たせ!」
唯「ありがと~」ゴクゴクプハァ
憂「お姉ちゃんどうしたのそんなに息が上がるくらいにまで」
唯「な、なんでもないよ///」
憂「まさか何か危ない目にあって逃げてきたとかじゃないよね?」
唯「ちがうよぉ。心配させてごめんね憂」
憂「そう思うならいつものお帰りのキ・ス」
唯「汗かいちゃったからシャワー浴びてくるねぇ~」ダダッ!
憂「もうお姉ちゃんたら汗ダラダラのままぎゅってしてくれたほう私の肌にまでお姉ちゃんの分泌物が染み込んできて顔や首筋に浮いている玉露の汗をぺろぺろしてお姉ちゃん甘じょっぱい体液が私の細胞の一つ一つに染み渡って」
純「何してるの憂?」
憂「お姉ちゃんの飲んだコップをペロペロして間接キッスとか思ってないよ!」クワッ!
175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 03:15:04.85 ID:jK9i25/70
純「いやそこまで聞いてないけどっていうかクワッ!って」
純「お姉さん帰ってきたんだ。トイレから出たら鉢合わせちゃって気まずかったよ」
憂「お姉ちゃんとトイレで!?」
純「都合のいい言葉だけ繋げないでよ憂」
憂「あ、ごめんね純ちゃん。なんだっけ」
純「お姉さん帰ってきたなら私帰るね。お邪魔なっちゃうし」
憂「お姉ちゃんなら大丈夫だよ。むしろ歓迎してくれるよ。夕ご飯も食べていかない?」
純「ううん。また次の機会まで楽しみにしておく。憂の作った料理おいしいから」
純「そっかぁ、それじゃまた来週学校でね」
憂「うん。それじゃまたね。……あ、純ちゃん今日はありがとうね!」
純「へ? 私お菓子食べて漫画読んでゴロゴロしてただけなのに。なんで?」
憂「なんででしょう~」エヘヘ
純(察しが良すぎるのも気まずいなぁ)
192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 10:59:59.24 ID:jK9i25/70
唯「あ゛あ゛~。すっきり~」ゴロゴロ
唯「このほどよく火照った体で絨毯の上をゴロゴロする気持ちよさと言ったら……」
憂(芋虫みたいにゴロゴロしてるお姉ちゃん可愛いよぉ)
憂「お姉ちゃん機嫌がいいね。今日は澪さんと楽しんできたの?」
唯「ま、まあね! それよりも純ちゃん来てたんだ。トイレから出てきて気まずそうにしてたよ」
憂「うん、今日は一人だって話したら遊びに来てくれたの。
梓ちゃんも誘ったんだけど今日は用事があって来られなかったんだぁ。
一人じゃ気まずいけどって純ちゃんが」
唯「そっかぁ。あずにゃんは今日はお父さんの手伝いとかって言ってたかな」
憂「そうそう。どこかのお店でライブのお手伝いするんだって」
唯「あずにゃんは可愛いのにすごいなぁ」
唯「私もあずにゃんに負けずに頑張らないとね!」
唯「憂! 私ギー太の練習これから頑張る前にご飯食べるよ!」
憂「お、お姉ちゃん……」
憂(感動して濡れちゃうよぉ)ジュン
193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:02:17.83 ID:jK9i25/70
唯「ふぃ~。ご飯食べたらやっぱりお風呂入らないとねぇ。
汗流すだけのシャワーじゃ物足りないよ」カポーン
唯「今日は楽しかったなぁ。澪ちゃ」
唯「あぁああああ!?」ザバッ
唯「わっ忘れてた! まだ澪ちゃんにお礼のメール送ってなかったよ!」バサバサ
憂「どうしたのお姉ちゃん大きな声だして。あ、お姉ちゃんアイスはテーブルに置いてあるよー」
唯「ごめんね部屋で澪ちゃんにメールするから」ダダッ
憂「ぐすん……。最近お姉ちゃんが相手してくれない」
憂「」ピッポッパ
憂「あ、純ちゃん? 今日はありがとね。うん、うん。そう――」
憂「え? なにしてるのって? アイスが溶けないように片付けてるところ……」
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:05:38.86 ID:jK9i25/70
唯「」
唯「『唯、今日は楽しかったよ。また一緒に遊びに行こうな』
って……もう二時間以上も前に来たメールだよ……」
唯「舞い上がってすっかり携帯見るの忘れてた……。
お礼はしない、返事は遅いなんて女の子、澪ちゃんは嫌いだよね」
唯「で、でも、とにかく返事は返さないと。まだ遅い時間じゃないし大丈夫だよね」
唯「…………」
唯「なんて送ればいいんだろう。なんか何を送っても嫌なイメージしか想像できないよぉ」
唯「前は澪ちゃんにどういうメールしてたんだっけ……」カチカチ
唯「な、なんか普通だね。今日食べたものとか、部活の事とか、テレビのこととか」
唯「こういう風に軽くメールすればいいのに……」
唯「うーいー!」
憂「おねえちゃんなに!」ガチャ
純『憂? うーいー?』
唯「澪ちゃんにメール送ろうと思ってるんだけど、
もう二時間も前に澪ちゃんからメールがきてたの気付かなかったんだ」
唯「普通に返していいのかどうか迷っちゃって」
197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:10:44.98 ID:jK9i25/70
憂「う~ん。内容にもよるんだけど」
唯「大事なことなんだぁ」
憂「それなら素直に謝ったほうがいいよ。変に言い訳するとあとから大変になるかもしれないよ」
唯「そうだよね……」
純『憂ー? ういー。うぃういうぃういうぃう』
ピッ
憂「もう間に合わないことなの?」
唯「そういうことじゃないけどぉ。遅くなって澪ちゃん怒ってないかなぁ」
憂「それなら、そのくらいで怒る澪さんじゃないよ」
唯「……そうだよね。ありがと、憂」
憂「ううん、いいの。また何かあったら呼んでね!」ガチャ
純「憂、怒っちゃったのかな。気まずいな。っていうか先に無視しだしたのあっちじゃん!」
198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:13:37.88 ID:jK9i25/70
唯「うーん……。
『澪ちゃん返事遅くなってごめんね。私も今日は楽しかったよ。また今度二人で――』」
唯「…………」
カチカチカチ
唯「『また今度遊びに行こうね』っと。送し」
唯「ん~……。やっぱプレゼントの事も書いておかないと。
メールで言うのはアレだけど、言わないほうがもっと失礼だよね」
唯「『うさちゃんの髪留めとっても可愛くて嬉しかったです。ありがとう』これでよし」
唯「う~、大丈夫だよね。……送信!」カチッ
唯「…………」
唯「…………」
メルメルメル
唯「きたっ!」
唯「ひ、開くのがこわひ……」ソッ
澪『どういたしまして。今日はおつかれさま』
唯「うわーそっけないー! ややややっぱり怒ってるんじゃ……」バフッ
唯「むわー! むーむー!」バタバタ
199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:16:15.58 ID:jK9i25/70
ピッ
澪「よかった。子供っぽいって返されたらどうしようかと思った」
澪「はぁ~。色々恥ずかしくて気疲れしたけど楽しかったなぁ」
澪「女の子同士でもこういうドキドキした気持ちになれるんだな。
よおし、このテンションで新曲の歌詞でも書くか」
澪「…………」
澪(その前にちょっと、新連載の続き、書こうかな)
澪(きょ、今日はキスより進んだシーンを……)タラッ
澪「は、鼻血が……」
201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:20:21.40 ID:jK9i25/70
月曜日!
澪(結局日曜日は一日中アレを書いてしまった……)
律「おいっすー唯! 憂ちゃん!」
唯「りっちゃんおはよう!」
憂「律さんおはようございます」
澪「おはよう、唯、憂ちゃん」
澪「あ、ウサギの髪留め付けてくれてたんだ。なんか嬉しいな」ニコ
唯「!」
唯「……う、うん。お、おはょぅ……///」カァ
憂「……澪さんおはようございます」
律「唯、なんか変だぞ」
203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:24:24.08 ID:jK9i25/70
澪「熱でもあるんじゃないか?」ペタ
唯「!!!?」ドキィッ
唯「だだだ大丈夫だよ! ///」ズザザッ!
澪「そ、そうか? 少し顔赤いぞ」
澪(唯バックダッシュすばやいな)
唯(良かった。澪ちゃん怒ってないみたい……)
唯「ちょ、ちょっとね。あ! お、一昨日はありがとうございましたぁ」ペコリ
澪「ゆっ唯、なに深々とお辞儀してるの。恥ずかしいじゃないか」
唯「あの、これ貰ったのに昨日お礼言えなくて」
澪「え、お礼ならメールでしてくれてたじゃん」
唯「そうじゃなくて」
204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:27:28.35 ID:jK9i25/70
律「おー、お熱いねぇお二人さん♪ 一昨日はお楽しみだったようで」
澪「ばか。律も他人に感謝する心を唯に少しは見習え」
律「私の感謝はマリアナ海溝より深いっていうのに。
私が感謝した瞬間澪なんてあの深い暗闇の底にひと飲みだぞぉ」
澪「うひぃ!」ゾワゾワ
律「なー、唯?」
唯「う、うん、そうだね……」
律「おまっ、唯がのってくれないと私だけがバカみたいじゃないか」
憂「お姉ちゃんちょっと今朝から具合悪いみたいなんです」
律「マジでか。唯、最近体調崩しやすいんじゃないか。なんなら私が前髪を下ろして唯の変わりに」
澪「余計に負担かけるからやめろ」コツン
唯「あはは。りっちゃんありがと。大丈夫だよ」
憂(お姉ちゃん……)
205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:30:11.70 ID:jK9i25/70
紬「おはよう、みんなお揃いで。あら、唯ちゃんそのヘアピン可愛い~」
唯「おはよう~。ありがとうムギちゃん」
和「おはよう。唯にはこういうの似合うわよね」
律「一昨日澪が唯にプレゼントしたんだってよ」
和「くすっ。澪らしいセンスね」
澪「なんだよ和まで」
唯「///」
和「ごめんごめん」
紬「なになに楽しそう詳しく聞かせてちょうだい!」ハァハァ
207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:33:05.77 ID:jK9i25/70
律「なんと唯が澪をデートに誘ってさぁ」
唯「…………///」
澪「律、いい加減にしろ」ゴツンッ
律「グーテンモーゲン!」
澪「まあ普通に買い物しに行っただけだよ……ん?」
澪(そういや誘われた時は唯が何か私に選ぶの手伝って欲しいとかって理由だったような……)
紬「澪ちゃんどうしたの?」
澪「いや、なんでもない」
208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:37:27.84 ID:jK9i25/70
律「あっちぃなぁ~。寒かったり暑かったりこの時期は私に挑戦状叩き付けてるのか?」
和「挑戦状ってなんの挑戦状よ」
律「毎日命をかけて登校してるのに更なる試練を課そうする神様の思し召しかと」
和「ああ、律に対しては確かに試練が思し召しかもね」
律「なんだとー?」
先生「じゃあまず二人組作ってストレッチ始めてー」
澪(向こうにいる律より隣の唯に声かけるか)
澪「ゆ」
唯「む、むむムギちゃん一緒にやろー!」
澪「い……」
紬(いいわよ、澪ちゃんも一緒にしなくていいの?)
紬「あれこれ触っちゃうかもしれないけど気にしないでね」
唯「ムギちゃん声と考えが逆っぽい台詞言わないで」
紬「あらぁ私としたことが」
澪「……。さて誰と組もうか」ポツーン
210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:42:02.77 ID:jK9i25/70
律「めし食おうぜ~」
澪「席くっつけよ」
唯「和ちゃんはい、ムギちゃんはい」
和「ああ、うん」
紬「ありがとう」
澪(……。立ってる位置からなんとなく唯の隣に行こうとしたら唯に席を割り入れられた)
唯「いただきまぁ~す。はぐはぐ」
唯「おお~ムギちゃん今日もお弁当豪華だね~」
紬「うふふ。ありがとう。出汁巻き厚焼き卵食べる?」
唯「いいの!? じゃあ憂特製コロッケと交換しよう!」
211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:45:57.81 ID:jK9i25/70
律「おうおう。私のミートボールが食えねぇってのかい?」
唯「なんだとぅ? それならこのアスパラベーコン巻きを交換してしんぜよう」
澪(なんか唯が率先して微妙に損するトレードをしている気が……)
和「ほら、私のハンバーグあげるわよ」
唯「わーい! 和ちゃんありがと~」
澪「私も……」
唯「わ、悪いよ澪ちゃん。もうこれだけ食べたらおなかいっぱいになりそうだから大丈夫だよ」
澪「そうか……」ポツーン
澪(唯の正面に座ってるのに唯全然正面を向かない……)
212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:49:34.05 ID:jK9i25/70
放課後!
ジャラ~ン!
澪「律、パワーありすぎ。キーボードが飲まれちゃってる」
律「やる気出したりっちゃんの力はまだまだこんなもんじゃないぜ……」
紬「わたしもがんばる!」ムギッ!
澪「はいはい。あと唯は逆に弱いよ。
リードなのに梓のギターとベースの音にかき消されちゃったらどうするの」
唯「ごっ! ごめん、なさい……」シュン
律「あー澪が唯をいじめたー」
澪「え?」
梓「だ、大丈夫ですよ唯先輩。そこまで悪くはなかったですから」
唯「あずにゃんもごめんね。もう一回お願い」
澪(あれー。私そんなに強く言ったかな)
213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:53:24.44 ID:jK9i25/70
律「はぁ~お茶がうまい」
澪「そうだな。今日は練習もよくできたし」
梓「毎日こうだといいんですけど」
唯「あずにゃんきびしい~ん」
梓「のほほんとしてないでください」
紬「まぁまぁまぁまぁ」
澪「唯は集中すればできるんだから、律に流されないでしっかりしろよ~」
律「なにお! 私がいつ唯を誘惑したっていうんだ。私達は相思相愛だ!」
215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 11:57:21.66 ID:jK9i25/70
唯「あ、ごめんね澪ちゃん……」シュン
澪(えぇー!? なんかめちゃくちゃ視線外されてるんだけど!?)
澪「あ、あのさ、唯」
唯「ああああずにゃんあとでちょっと一緒に練習しない?」
梓「え、ええ。はい。珍しいですね唯先輩からそんなこと言うなんて」
唯「ぶー。私だって真剣に頑張ろうと思ってるんだよぉ」
律「……?」
澪(あれ、なんか無視されてる感じが少しするな……)
紬「…………」
217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 12:02:55.22 ID:jK9i25/70
唯「じゃあね~」
梓「失礼します」
紬「じゃあまた明日」
律「おー。またなー」
澪「……ばいばい」
澪「……なぁ、律」
律「んー? なにー?」
澪「なんか今日の唯おかしくなかったか?」
律「そうか? 私から見たら普通だったけど」
澪「そうか。まあ、私の勘違いかな……」
218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 12:07:20.02 ID:jK9i25/70
~♪
澪(あれから三日。やはり微妙に唯に距離を置かれてる気がする)
澪(今も一緒にパンを買いに購買に来るまで、ずっと私の後ろ歩いてて話しかけてこないし)
澪(私から話しかけても逃げるし、視線もろくに合わせないのも珍しくなくなってきたな……)
唯「ん~! むぎゅ~! ぬっ抜け出せひぃ~!」
澪「唯、手! 引っ張るから」
唯「澪ちゃん」ギュッ
澪「よっと」ググッ
唯「はぁ~。購買は争奪戦だねぇ。……あっ、手」パッ
澪「…………」
唯「ご、ごめんね。ありがとう」モジモジ
澪(なんか汚い物でも触れてたような放し方だなぁ)
澪「…………」ジワッ
澪「私先に戻る」ダッ
唯「あっ! 澪ちゃん!?」
唯「…………」
219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 12:14:26.33 ID:jK9i25/70
澪(私、唯に何かしたのかな。先週はあんなに一緒に楽しく過ごしてたのに……)テクテク
紬「澪ちゃん?」
澪「…………」テクテク
紬「澪ちゃん!」
澪「あ、ムギか……。なに? 用事あるの?」
紬「ううん。お手洗いに来ただけよ。澪ちゃんなにかあった?」
澪「……なんでそんなこと聞くんだよ」
紬「…………」
紬「澪ちゃんちょっといい?」
澪「話なら教室戻ってからでいいだろ」
紬「よくないわ」
澪「…………」
紬「…………」
澪「……はぁ、わかったよ」
澪(なんだよ強引だな……)
221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 12:19:12.21 ID:jK9i25/70
紬「風が気持ちいいわね」
澪「ムギ、ほら」
紬「いいわ。教室にお弁当あるから」
澪「そう……。で、なに?」
紬「怖い顔」
澪「え?」
紬「澪ちゃん今とても怖い顔してるわ。何もないって言われても、私は信用できない」
澪「…………」
紬「唯ちゃんと何かあったの?」
澪「っ!」
澪「な、なんで唯の名前が出てくるのさ。なにもないよ」プイッ
澪(分かったような顔して……!)
223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 12:24:03.16 ID:jK9i25/70
紬「そう……」
澪「…………」
紬「…………」
澪「…………」
紬「…………」
澪「唯が、さ」ボソッ
紬「うん」
澪「最近、なんだか私を無視してる気がしてさ。
部活中でもほとんど話しかけてこなかったり、私から話しかけても二、三話ししたら終わったり」
澪「メールしても同じ感じで。それどころか視線も合わせてこなかったり、さっきなんか……」
紬「さっき……なに?」ソッ
澪「…………。唯が混雑から抜け出せなくて、
手を引っ張ったら……きっ汚い物触ったみたいに、ふり、振り払われて」ジワッ
紬「…………」キュッ
224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 12:29:20.03 ID:jK9i25/70
紬「唯ちゃんはどうだったの?」
澪「ゆっゆいは、普通だったけど、なんでかあっ謝って、きて」ギュッ
紬「唯ちゃんは澪ちゃんのことそんな風に思ってないわ。絶対」
澪「そっ、そうかな……うっ……」グシュ
紬「それに澪ちゃんのことを無視もしてないわ」
澪「本当……?」
紬「本当。だから大丈夫よ」ニコ
紬「ああ、お腹すいちゃった。やっぱり澪ちゃんのパン少し貰えるかしら?」
澪「うん……」
澪「このこと律には……」
紬「大丈夫。分かってるわ」
225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 12:36:29.37 ID:jK9i25/70
唯「……澪ちゃんは?」
和「え? 一緒に購買行ってきたんじゃないの?」
唯「あの、その、先に戻るって言って……」
律「そういやムギもトイレから戻ってこないな」
和「どうしちゃったのかしら二人とも」
唯「…………」
唯「わ、私澪ちゃん探して」
律「唯、いいよ。先に食ってようぜ。探してる内に昼休み終わっちまうぞ」
唯「で、でも」
226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 12:40:33.22 ID:jK9i25/70
和「ふぅ。校内で行方不明もないでしょうに。二人で話でもしてるのかもしれないし」
唯「うん……」
律「…………」
律「なぁ唯」
唯「なに? りっちゃん」
律「お前澪となにかあったのか?」
唯「べ、別になにもないよ……///」
律「そっか……」
律(無理に直接聞くのもな。今はまだ大丈夫……かな)
227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 12:47:41.73 ID:jK9i25/70
律「なぁムギ。昼休み澪と何話してたんだ?」
紬(やっぱりりっちゃんね。鋭いわ)
紬「私はお手洗いに行ってただけだけど」
律「昼の終わり間際に一緒に戻ってきてそりゃないだろ」
紬「お手洗いが混み合っていたのと、
澪ちゃんがどこかでお昼を食べてたのが教室前でかち合った。っていうのは?」
律「却下」
紬「そう。……そうね、言えないわ。私の口からは。少なくとも今はまだ」
紬「りっちゃんも少しは予想くらいはできてるんじゃないかしら?」
律「買い被るなよ~。私だって普通の女子高生だぞ」
律「加えて唯が……」
梓「お疲れ様です」
梓「あれ、お二人だけですか」
律「ああ、唯なら今日は部活休むって」
梓「そうなんですか? 唯先輩が……珍しいですね」
228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 12:53:01.44 ID:jK9i25/70
律「梓が抱きしめられるのをあんまり嫌がるから、落ち込んで具合が悪くなったってさ」
梓「ええっ?」
紬「りっちゃん」
紬(わかってて言ってるのかしら)
律「ごめんごめん、今のは嘘。具合が悪いって言ってたのは本当」
梓「そ、そうなんですか……」ホッ
澪「お疲れ様……」
梓「澪先輩、唯先輩が今日部活休んだそうです。何かしってますか?」
律(あちゃぁ~)
紬(梓ちゃん。あなたの実直さが今は憎いわ……)
澪「……知らないよ。私が知りたいくらいだ」
梓「そう、ですか」
紬「さ、まずはお茶にしましょう♪」
澪「ああ」
梓「はい……」
230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 12:58:20.25 ID:jK9i25/70
和(そろそろ頃合いかしらね……)カチカチカチ
和「もしもし、憂? うん、そう。ところで最近の唯の調子はどう?」
和「――うん、うん。そう。分かったわ。
え? 澪? そうね、私からみたらむしろ澪のほうが参ってるみたい」
和「うん。分かった。多分そろそろ……あ、キャッチ入ったから。多分唯ね。じゃあ、ありがと憂」
和「もしもし……うん、うん。今から? いえ、大丈夫よ。それじゃあ公園でね」ピッ
和「さぁて……。何が起こってるのか、冷静に見極めないとね」
和「お母さん。ちょっと唯と公園で話してくる」
231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 13:03:18.27 ID:jK9i25/70
和「唯?」
唯「和ちゃん……」
和「唯、今日部活休んだんだって?」
唯「あはは。さすが和ちゃん。なんでもお見通しだね」
和「それで、話ってなに?」
唯「あ、あのね……/// うう~んどうしよっかなぁ。話そうっかなぁ~///」
和「ばいばい唯」
唯「あああ待ってぇ和ちゃあああん」
和「はぁ、なに?」
唯「あのね、和ちゃん聞いても分かるかどうか分からないんだけど……」
和「うん。私も分かることしか分からないけれど」
唯「あのね、あの、私、ずっとドキドキしてるの!」
和「は?」
233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 13:09:49.05 ID:jK9i25/70
唯「で、でね、顔見るだけで恥ずかしくて話せなかったり会話したら緊張して話が続かなかったり肩なんか触れたらもう頭が熱くなって爆発しそうになったりして!」
和「ゆっ唯? ちょ、ちょっと待って」
唯「側にいるだけで嬉しくなっちゃってすっごくいっぱいお話したいのにでも何話せばいいのか分からないしメールだって前みたいに打てなくなって」
唯「頑張って格好いいところ見せたいんだけど注意されたらすっごくショックで落ち込んだりその人が他の子の事話すと胸が苦しくなったりして……」
唯「私どうしたらいいのっ!?」
和(なんだか話の枕詞が私に対してとても失礼な気がしてきたわ……)
唯「それで、最近全然話せてなくて、今日なんか手を握られてびっくりして放したらすっごく悲しい顔されて……、でも言い訳のメールもできなくて。嫌われちゃったのかなぁ……」シュン
和「唯」
唯「……なに?」
和「ごめん、主語とかその他諸々抜けてて、もう少し情報貰えないかしら」
唯「そんな! はっはっ恥ずかしくて言えないよ!」
和(おい! い、いえ冷静に。まずはいきなり核心を突いて……)
和「唯、あなた恋をしているのよ」
唯「えっ?」
234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 13:16:51.32 ID:jK9i25/70
唯「恋……?」
和「好きなのよ、その人が」
唯「す、き……?」
和「いっぱいお話したいんでしょ?」
唯「……うん」
和「いつも側にいたいんでしょ?」
唯「うん」
和「一緒に楽しいことしたいんでしょ?」
唯「うん!」
和「なら……」
和(よもや唯に先を越されるとはね。嬉しいやら寂しいやら。
でもどこでそんな良い男子と知り合ったのかしら)
唯「その人が女の子でも?」
和「」
236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 13:21:09.78 ID:jK9i25/70
和「ごめんちょっとよくききとれなかったわもういっかいいってもらえるかしら」
唯「私のす……好きな人は女の子なの……」
和「」
和(ままままさか私のこと!? ありえないとは思っていたけれど
そんなだめよ私達同性だし幼馴染みじゃない!
でもこのシチュエーションは絶好の告白タイム……!)
唯「澪ちゃんなの」
和「へ?」
唯「私が、その、す、好きな、ひと」
和「…………」
和(そっか。最近の澪に対する唯の態度、憂ちゃんが澪の様子を聞いて来たこと。
今唯が言っていたこと……繋がったわね。冷静に見極めるとか言って勝手に舞い上がっちゃって)
和「バカね、私」
唯「え?」
和「ううん。独り言」
237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 13:26:16.27 ID:jK9i25/70
和「ねえ、唯。澪のこと本当に好きなの?」
唯「好き……なんだと思う。今和ちゃんに言われて気づいた。
でも、初めての気持ちで自分でもよく分からないし、澪ちゃんは女の子だし……」
和「そうね。恋に恋してるって可能性もありえるわよ」
唯「恋に恋する?」
和「好きって気持ちに代わりはないのだけど、相手を想ってドキドキするんじゃなくて、
恋愛の行為そのものにドキドキするっていう勘違い。手段と目的がすり替わってることね」
唯「……よくわからないよ」
和「うん、そういう素直な唯のこと、私好きよ」
和「澪のことを好きなのは構わない、
でもね、まず友達として仲良くならないとその先の恋人になんてなれないわよ」
和「最近の澪を見てどう思う?」
唯「え、髪が綺麗だなぁとか困っちゃうところが可愛いなぁとか。
もう一緒の教室にいるだけでドキドキする……あ」
和「私から見たら、最近の澪って元気無い気がするのよ。部活中はどうなのか知らないけれど」
唯「私……。澪ちゃんと話したりするの恥ずかしくって話しかけられなくて、
澪ちゃんから話しかけられたら嬉しくて緊張してあまり話せなかったりして……」
238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 13:31:30.41 ID:jK9i25/70
唯「澪ちゃんなんか寂しそうにしてたかも……」
和「なんで寂しそうにしてたのかわかる?」
唯(私と話せなかったから……っていうのは都合が良すぎるよね。でも)
唯「そうだ、今まで友達としてけいおんメンバーとして一緒に頑張ったり楽しんだりしてきたのに、
私が澪ちゃんを避けるような態度取ったから」
和「そうね。私だって唯が急に話しかけてくれなくなったり、
話してもすぐ逃げ出しちゃったりしたら、すごく寂しい。唯に嫌われちゃったのかもって、思う」
唯「和ちゃん……」
唯「私、自分のことばっかり考えてて、
うっく……澪ちゃんの気持ち考えてなかった……うぇっうっうっ……」
和「大丈夫よ……」ギュッ
和「唯なら大丈夫。素直に謝ればまたすぐに元通り仲良くなれるわ」ナデナデ
唯「澪ちゃん許してくれるかな……今日なんかとても酷いことしちゃったし」
和「うん、大丈夫。聞かせてくれるかな、唯はいつから澪を好きになったの?」
唯「……いつからかなぁ。わかんないや。
あ、でも軽音部のみんなも、和ちゃんも憂もみんな同じくらい好きだよ」
239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 13:38:23.83 ID:jK9i25/70
唯「だけど、澪ちゃんだけを他の人とは違う感じで気になるようになって、
ごにょごにょあって、モヤモヤしてきたからこの前思い切って遊びに誘ったの」
唯「そしたら、澪ちゃんと一緒にいたらドキドキしっぱなしで。
きっとその時本当に好きになったんじゃないかなぁ」
和「ごにょごにょって、なによ?」
唯「/// それは秘密だよぉ」
和「ふふ。案外澪も唯のこと憎からず思っているかもね」
唯「本当?」
和「本当のところは本人に聞かないと。でもまずは澪と仲直りしなきゃね」
唯「……うん。今日も部活休んで逃げちゃったしね。明日朝会ったら、謝るよ」
和「それでこそ唯よ」ナデナデ
和「…………」ナデナデ
唯「も、もういいよぉ和ちゃん」
和「もう少し、こうさせていて……」
240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 13:44:20.37 ID:jK9i25/70
チュンチュン
澪「……学校休みたい」グッタリ
律「OッHAAAAAAAAー!」バタンッ!
澪「おわぁああっ!」
律「オラッ! 学校行くぞ!」
澪「な、ななななんだよ! まだ時間早いだろ!」
律「いやなんか澪がサボりそうな雰囲気を感じたもんだからさぁ」
澪(なんつー勘のいいヤツなんだ)
律「ほら、澪レーダーがピンッと立ってるだろ。父さん妖気です!って言われて」
澪「ほ、ほんとに頭の頂点から一本立ってる」
澪「ぷっ! クスクスクスっ!」
律「それにしても中々レアな物を見せて貰ったよ」
澪「アハハッ、はぁ、な、なにを?」
243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 13:50:22.62 ID:jK9i25/70
律「校内にファンクラブがあるほどの澪ちゅわんの油断したはだけたパジャマ姿から覗く鎖骨に某幽霊を思わせるぐちゃぐちゃぼさぼさな髪のままの姿」
澪「っ! う、うるさい! 誰だって起き抜けはこうだろ!
着替えるから早く外に行け! っていうか妖気ってなんだ!」グアッ!
律「へいへい~。決して澪ちゅわんのお色気生着替えなんて覗いたりしやせんからぁん」
澪「さっさと行け!」ボフッ
律「アウチッ! 枕投げるなよ~」ガチャ
澪「……はぁ、まったく朝っぱらから」
澪(律……ありがとう)
澪「唯のこと、やっぱり私の勘違いかもしれないし、
ちょっと怖いけど……今日直接聞いてみよう」ヌギヌギ
律「みーおー。まだー?」ガチャ ソー...
澪「オラッ!」ドアキック!
律「グピィ!」ガツンッ!
244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 13:55:58.03 ID:jK9i25/70
唯「平沢唯発疹!」ドギュン!
憂「お姉ちゃんそれじゃ吹き出物だよぉ」
憂(勘違いするお姉ちゃん可愛いよぉ)
憂「じゃなくて、ちょ、置いてかないで!」
唯「憂ごめんね今日はちょっと先行くね!」ドビュッシー!
憂「はぁ、本気になったお姉ちゃんには敵わないや……。もうあんな遠くに」
憂「私……どうしたらいいのかな。お姉ちゃんにしてあげるられること何かないのかな」
憂「ううん、私、お姉ちゃんが……」
憂「」ピッ トゥルルルル ピッ
憂「行こう。ここで悩んでいても何も始まらないもの」
純「あ、着信だ。ってまた非通知ワン切り? 最近イタ電多いなぁ」
247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 14:01:31.20 ID:jK9i25/70
紬「りっちゃ、澪ちゃんおはよう」
律「ムギおはよー。なんか変なところで区切らなかった?」
紬「さあ?」
澪「むっムギ、おはよう……」
紬「今朝は大丈夫?」ヒソヒソ
澪「う、うん。今日は唯に直接聞こうと思ってる」ヒソヒソ
紬「そう。頑張って」ヒソヒソ
澪「ありがと、ムギ。感謝してる」ヒソヒソ
律「なんだよ朝っぱらから内緒話かよー私も混ぜろよー」
紬「りっちゃ、のおデコどうしたのかなって話してたの」
律「また変なところで区切らなかった?」
紬「さあ?」
248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 14:06:37.07 ID:jK9i25/70
唯「澪ちゃん!」
澪「っ! ゆっ唯!?」
唯「はぁ、はぁ、み、澪ちゃん、ちょ、っと、話……はぁ、はぁ……」
律「唯、どうしたんだ?」
紬「あらあら早速。唯ちゃんおはよう」
唯「り、りっちゃ、ムギちゃんお、おはよう……はぁ、はぁ」
律「なあ唯お前今変なところで区切らなかっ」
紬「はいはい。おしりかじり虫は先に行きましょうね~」グイグイ
律「おっおいムギ、私はだなぁ……ってそれを言うならお邪魔虫だろなんで私がお邪魔」
250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 14:12:14.42 ID:jK9i25/70
澪(ムギ、気を使ってくれたんだな)
澪「唯……」
唯「はぁ、はぁ……ごくっ」
澪唯「あのっ!」
澪「あああいや先にどうぞ」
唯「うううん、澪ちゃんこそ先にいいよきっと私に言いたい事あるだろうし」
澪「い、いや私は別に唯には……」
澪(ダメだダメだ!、ここでちゃんと聞くんだ!
でも唯は私になんの話があるんだろう。もしかして私のこと嫌いだとか……)ガクガク
唯「……、じゃあ、私から先に言うね」
澪(もしそれならそれでもいい。私の何が悪いのか聞いて、直して、また前みたいに仲良くなりたい)
澪「……うん」
254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 14:17:31.91 ID:jK9i25/70
唯(言わないと、真正面から)
唯「ごめんなさい!」
澪「……え?」
唯「私、最近澪ちゃんを避けるようなことして、ごめんなさい!」
澪「唯……」
唯「あ、あの……、り、理由は今はまだ話せないの。
でも澪ちゃんが嫌いだからとか、そういうのじゃ、ないから……」モジモジ
澪「…………」
唯「澪ちゃん、許して。お願い……」
澪「よ、良かったぁ……。あはは、いいんだ。そりゃちょっとは不安にもなったけど、
こっこのくらい、で、うっ……よがっ、た……うぇっ、えっ、うぅ~」グシュグシュ
唯「み、みおぢゃん……な、ながない、で、う゛ぅ~! ごべん~! ごべんね~!」ギュウゥ
澪「うん、も、もうだいじょうぶ~、グスングスン」ギュゥ
256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 14:22:46.04 ID:jK9i25/70
純「あちゃ~、気まずいところ見ちゃった……」
憂(お姉ちゃん、澪さんと仲直りしたんだね。良かった)
憂(昨日すごく心配な顔して澪さんのこと言ってたから。和さんありがとう)
梓「ういー、じゅーん。おはよー」
純「げぇ! お、おはっおはよう! 梓ちょっと梓こっちきて梓!」グイグイ
梓「なに朝からテンション高いの」
純「いいからいいから!」
梓「憂、この子なにかあったの?」
憂「え? さ、さあ……?」
純「今日はこっちの道から行こうよ。
今日の私の運勢でいつもと違う道を行くと金運アップって言ってたんだぁ」
梓「私に関係ないじゃん」
憂「まあまあ梓ちゃん。こっちから行ってもあまり時間かからないし、純ちゃんに付き合おう?」
純「そうそう。あ、それでさぁ、最近非通知のイタ電が多くてね――」
憂「あはは、愉快だね」
梓(純は強引なんだから。いつもの道行けば唯先輩に会えるかもしれないのに)
257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/08(火) 14:27:17.32 ID:jK9i25/70
澪「唯、落ち着いた……?」ナデナデ
唯「うん/// ありがとう、澪ちゃん」ホワ
澪「学校行こう。遅刻しちゃうぞ」
唯「あ、ねぇ澪ちゃん。澪ちゃんの話ってなに? まだ聞いてない」
澪「あ……。唯と、同じことだよ/// 嫌われちゃったかなぁって」
唯「そか……。ぎゅっ」キュッ
澪「あ、手///」
唯「えへへ。仲良し仲良し///」
澪「ふふ。そうだな」ニコ
キュッ
唯(澪ちゃん可愛い……///)
唯(今はまだこれでいいよね。今あのこと言ったらもっとびっくりしちゃうから)
唯(澪ちゃん、好きだよ……)
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 15:36:52.40 ID:lbuO1Yiz0
唯「澪ちゃん。ご飯食べよう」
澪「今そっち行くよ」
唯「うん」
律「唯、澪と仲直りしたのか?」
唯「うん/// ごめんねりっちゃん心配かけて」
律「わたしゃなにもしてないよ」
澪「お待たせ」
唯「ほらこっちこっち」
澪「ああ」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 15:41:19.24 ID:lbuO1Yiz0
律「なんだぁ~? お隣同士で仲良くちゅっちゅするのかぁ?」
澪「こら律!/// 冗談言うにしてもTPOをわきまえろ!」
紬「まぁまぁまぁまぁまぁ」
和(早くも攻勢に出てるわね。吉と出るか凶と出るか)
唯「澪ちゃん、おかず交換しようよ」
澪「私のお弁当昨日の晩ご飯の残りだから交換できる物なんてないぞ」
唯「それでもいいよぅ。私の鳥カラと交換しよ」
澪「じゃあブリの照り焼きあげるよ」
唯「わーい。あ~ん///」
澪「お前もTPOをわきまえろ///」
律「なんーか前にも増して仲いいなぁ」
紬「そ、そうね。うっ」ボタボタ
和「ムギ、きんぴらにケチャップは合わないわよ」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 15:46:26.73 ID:lbuO1Yiz0
放課後!
澪「律」
律「…………」
澪「律!」
律「ああ、なに?」
澪「なにじゃない。部活行くぞ」
律「あ、そうか。悪い悪い。」
澪「前みたいに熱でもあるのか?」
律「大丈夫だって。澪は心配性だなぁ」
澪「また具合悪い律は見たくはないからな」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 15:51:50.41 ID:lbuO1Yiz0
律「……へへ。胸が熱くなるようなこと言ってくれるぜ」
澪「ばっ、バカ律!/// 先に行くからな!」
唯「澪ちゃん行こー」
律「ムギ」
紬「なあに、りっちゃん」
律「今朝のって……もう終わったってこと?」
紬「そうね、多分。あの様子を見ると」
律「やれやれ。蚊帳の外かぁ」
紬「そんなことないわよ。りっちゃんはみんなをよくみてくれてるわ」
律「よせやい///」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 15:56:36.42 ID:lbuO1Yiz0
梓「お疲れさまで」ガチャ
梓「……す。私が最初か」
梓(唯先輩来るかな。憂が大丈夫だって言ってたから来るよね)
梓(トンちゃんに餌あげてから机でも拭くか)
梓「トンちゃ~ん。餌だよ~」パラパラ
梓(この子も私のことを心配した先輩方が飼ってくれたんだよね、言い出しっぺが唯先輩で)
梓(やっぱり唯先輩は私のこと……)
梓(いやいやいやだって私たち女の子同士だし唯先輩は誰にだってああいう態度取るしそもそも私が唯先輩のことを……だなんて思ってるはずないし)
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 16:03:31.71 ID:lbuO1Yiz0
梓(そりゃあ唯先輩は可愛いしたまにすごくかっこいいしいつも私に優しいし抱きついてきたらあったかくて柔らかくていい匂いして気持ちが良いけれど)
梓「んっ、はぁ、唯先輩の机、あっ、ゆっ唯先輩……///」クチュッ コスコスコス
紬「こんにちわ~」ガチャ
梓「ぎゃわー!」ビクビクッ!
紬「どうしたの梓ちゃん?」
梓「んなっなんでもないです! お疲れ様ですムギ先輩!」
紬「机拭いてくれてたのね。ありがとう」
紬「あら、唯ちゃんの机の角だけ濡れてるわよ。拭き残しね」
梓「ふっ拭きます今すぐ拭きます!」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 16:09:30.88 ID:lbuO1Yiz0
唯「それでねー」ガチャ
梓「あ、お疲れさまです」
唯「う゛お゛ー! あずにゃ~ん!」ダダダッ ダキッ
梓「に゛ゃっ!」ジュン
梓「ひあっ……にゃぁ、あっ……///」ビクンビクン
唯「どうしたのあずにゃん? 惚けた顔して涎まで垂れちゃってるよぉ」
梓「な……なんでも、ない、です」ヒクヒク
紬「どうしようなんだかとてつもない出来事が目の前で繰り広げられているような気がしてならないわ」
澪「!」ムッ
澪「……ん?」
唯「あずにゃんお久しぶりぶりぃ~」グリグリ
梓「にゃあん! ゆ、唯先輩昨日会ってないだけじゃないですか」
唯「あずにゃん分は毎日補給しないと大変なんだよ!
一日わずか四十秒のあずにゃん分で、この肉体をあなたにも!」
梓「ムキムキマンですか!? 唯先輩はムキムキになりたいんですか!?」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 16:15:34.76 ID:lbuO1Yiz0
律「いや普通にそれないから」
紬「微笑ましいわぁ」
澪「」ムー
律「ほらほら唯、梓も心配してたんだぞ。その辺にしてやれ」
唯「心配かけてごめんね~あずにゃん」
梓「もう元気なのは充分わかりましたから……」ゲッソリ
紬「それじゃ唯ちゃんの快気祝いということで、梓ちゃん手伝ってもらえる?」
梓「はい!」
梓(良かった。昨日は普通に体調悪かっただけなのかな)
コポコポ
梓「あふぁっ……」
紬「あら、寝不足?」
梓「は、はい。ちょっと遅くまで勉強していて」
梓(心配で眠れなかったなんて言えないよ)
紬「…………」ニコニコ
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 16:20:16.94 ID:lbuO1Yiz0
唯「…………」チラッ
唯「澪ちゃん、ティータイムの前に一緒にトイレ行こうよ」
澪「ちょっと待って」ムー
唯「澪ちゃん」
澪「なに。待ってって」ムー
唯「」ギュッ
澪「あ……」
澪「……///」
唯「いこ」
澪「わっ、唯」
唯「澪ちゃん怒ってるの?」
澪「べ、別に……。それより部室の外で手繋いだままで恥ず」
唯「いいの」
唯「澪ちゃんとまた仲悪くなるよりずっといい」
澪「唯……」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 16:25:26.28 ID:lbuO1Yiz0
唯「戻ったよー。すっきりー」
澪「そういう恥ずかしいこと言うな!///」
律「よっこらっせっと」
唯「りっちゃんおじさんくさ~い。それにそこ私の席だよ」
律「まあたまには席替えもいいじゃん。な、澪?」
澪「あ、ああ。いいんじゃないか」
澪(唯が正面に……)
梓「澪先輩どうぞ」コト
澪「ひゃっ。あ、ああ。ありがと」
梓「?」
梓「唯先輩もどうぞ」
唯「ありがとあずにゃん」ニコ
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 16:30:36.52 ID:lbuO1Yiz0
梓「あ、熱いから気をつけてくださいよ///」
澪(なんだか胸がざわつくな。どうしたんだろ私)
梓「今日の唯先輩のヘアピンってファンシーですよね。
いつもはシンプルなの着けてるのにどうしたんですか」
唯「えへへ~。かわいいでしょ?」
梓「え、ええ」
梓(子供っぽい感じがするけど、唯先輩になら似合うな)
唯「この前澪ちゃんと遊びに行ったときにね、買って貰っちゃったの」
梓「え?」
澪「お、おい唯。あんまり言いふらすな。大したことじゃないのに恥ずかしいだろ///」
梓(知らなかった。澪先輩が、唯先輩に……)
唯「部活のみんなと和ちゃんと憂にしか言ってないよぉ。いいじゃん~。ねぇあずにゃん」
梓「え、はい。まあ……」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 16:37:12.72 ID:lbuO1Yiz0
~♪
ジャカジャカジャーン
唯「ん~?」
ジャカジャカジャーン
唯「んん~?」
唯「ねえ、澪ちゃん。なんか今の私のおかしくなかった?」
澪「唯、そこ間違ってるぞ」
唯「え、そうだっけ?」
澪「譜面よく読め。ほら、ここ」
唯「あ、ほんとだ。こうか」
ジャカジャカジャーン♪
澪「そうそう」
唯「澪ちゃんは教え方上手いよね~」
澪「このくらいは普通だ///」
梓「…………」
梓(ギターのことなら私に聞いてくれればいいのに)
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 16:43:07.72 ID:lbuO1Yiz0
唯「ねね、澪ちゃんほら」ヒソヒソ
澪「え? わわっ!」
唯「声大きいよ!」ヒソヒソ
澪「なんでこんな恥ずかしいのを」ヒソヒソ
唯「大丈夫だよ。澪ちゃんのいうとおりプリクラ目立たないところに貼ったんだよ」ヒソヒソ
唯「携帯の電池カバー外したところ」ヒソヒソ
澪「///」
澪(写真見てるだけであの時の唯の匂いと体温を思い出してしまう///)
唯「澪ちゃんはどこに貼った?」
澪「まだ迷って貼ってない……」
唯「なぁ~んだ。貼ろうよぉ」
澪「なんだか……勿体なくて」
唯「……うふふ。そうだね」
唯(お揃いでギターとベースに貼りたいなぁ……)
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 16:48:27.50 ID:lbuO1Yiz0
梓の部屋!
梓(いつの間に澪先輩とあんなに仲良くなってたんだろ……唯先輩もあんなに喜んじゃって。)
梓(個人練習の時も澪先輩と一緒にやってて、良い感じだったな。一つの譜面二人で見てくっつく程)
梓(でも今日も私に抱きついてきたし、なんかあるわけじゃないよね)
梓「そうだよねー。唯先輩」ダキッ
梓「うっ、唯先輩人形から饐えた匂いが……。
毎日擦ってたもんね。お風呂入るとき洗濯してあげなくちゃ」
唯(梓)「あずにゃん一緒にお風呂入ろうよぉ」
梓「そ、そんなことできません! 入るなら一人で入ってくださいよ!」
唯(梓)「またまたそんなこと言っちゃってぇ。同じ軽音部員同士裸の付き合いも必要だよぉ」
梓「は、裸って/// そんな……」
唯(梓)「あれあれぇ。あずにゃんえっちなこと考えちゃったのかなぁ」
梓「そ、そんなことありません! 唯先輩がそんなこと言うから……」
唯(梓)「あずにゃんのここ……濡れてきちゃってるよ……いけない子だね」
梓「あっ、や、やめてください、せん……ぱい……」クチュ
梓母「早くお風呂に入りなさい!」バタンッ!
梓「ぎゃー! おかーさーん!」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 16:53:20.66 ID:lbuO1Yiz0
憂「梓ちゃんどうしたの? 今日は元気ないね」
梓「いや……どうしたらうちのお母さんにノックして部屋に入る習慣を付けて貰えるか悩んでいて」
純「あ、まさか一人エッチしてるところでも見られた?」ニシシ
憂「じゅ、純ちゃん!///」
梓「そそそそそんなことあるわけないじゃんんんんんん!」
憂純(あーそんなことあったんだー///)
梓「そ、それよりも憂。唯先輩って澪先輩と遊びに行ったって部活してたとき聞いたんだけど」
憂「うんそうだよ。お姉ちゃん楽しんできたみたいだよ。すっごく嬉しそうにしてた」
憂「――妬けちゃうくらい」オオォ...
純「あれ? なんだか寒くない?」ガクガク
梓「そっかぁ。いいなぁ」
純「梓、澪先輩に憧れてたもんね。同じ部員なんだし梓も気軽に誘ってみたらどう?」
梓「う? えと、そ、そうだね」
梓(そりゃ澪先輩はかっこいいし美人で、今でも憧れてる。でも……)
梓(でも、今は……私)
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 16:58:31.20 ID:lbuO1Yiz0
放課後!
コポコポ
紬「え?」
梓「あの、最近唯先輩と澪先輩に何かあったのかな……と」
紬(ああ……)
紬「私も詳しくは分からないんだけどね、ついこの前唯ちゃんと澪ちゃんの意見が食い違って、
しばらくギクシャクしていたみたいなの。それが最近仲直りしたみたい」
梓「そうなんですか」
梓(それも知らなかった……。憂が言ってた一緒に遊びに行ったのが関係してるのかな)
紬「…………」
紬「私もほんの少し話聞いただけだから、今日知ったようなものよ。
りっちゃんにも聞いてみたけど同じようなこと言っていたわ」
紬「でも今思うと、梓ちゃんも
ちょっと唯ちゃんと澪ちゃんの様子がおかしいかな、って思うことなかった?」
梓(……そういえば、部活中に違和感はあったかな)
梓「少し思い当たることは。そうでしたか。まあ……仲直りされたんでしたらいいことです」
唯「こにちゃー!」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 17:03:19.56 ID:lbuO1Yiz0
澪「お、おい唯引っ張るな」
律「おいーす」
紬「こにちゃー♪」
梓「唯先輩こんに……ちは」
梓(なんか昨日よりもくっついてる。ほとんど腕組んでるじゃないですか)
唯「あずにゃんこにちゃー♪」チャクセキ!
梓「あ、澪先輩すみません。今席どけますんで……」
澪「ああ、いいよ。食器移動するのも面倒だろ。それに今日はすぐ練習始めるからな」
梓「そ、そうですか」
律「お、私がお誕生日席か。今日のケーキはロウソク付きかぁ?」
紬「残念。今日は”あん豆ふ”よ~。梓ちゃん、私がお茶淹れるわね」
梓「あ、はい。お願いします」
梓(律先輩は私の席。澪先輩は……自然に唯先輩の隣に座ったな)
律「ん? どうした梓元気ないな、ムギに尺骨神経刺激され続けてイジメられたのか?」
梓「は?」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 17:08:52.85 ID:lbuO1Yiz0
澪「律、ムギがそんなことするわけないだろ」
紬「……あっ! それ昨日のドラマね」
唯「あれって地味にキクよね~。コメディドラマで見てる分には面白いけど」
梓「あ、それ私も見ました。主人公がヒロインにビリビリされ続けるっていうのですよね」
律「そうそう」
紬「もぉ~りっちゃんたら。梓ちゃんにそんなことしないわぁ」
律「ははっ、悪い悪い」
紬「りっちゃん、はいどうぞ」コト
律「ありがとムギ」
紬「市販の木綿豆腐でいいわよね」
律「えっ」
紬「はいみんな、今日はウェッジウッドの紅茶よ~」
唯「わーい!」
紬「りっちゃんは水道水でいいわよね」
律「えっ」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 17:13:22.13 ID:lbuO1Yiz0
唯「あっ」
ジャーン
梓「ズレましたね。ここはこうですよ。もう、さっきも教えたじゃないですか」
唯「ごめんごめん。もう一回さっきのところから」
梓「じゃあいきますよ。ワンツー……」
ジャンジャンジャカジャカ♪
唯(うおっと!)フラッ
澪(やばっ)トスッ
ジャカジャカジャンジャカ♪
唯(澪ちゃんが背中で受け止めてくれて助かったよ)
澪(唯手元に集中して足がふらつき過ぎだ)
梓「…………」
ジャラーン♪
梓「……言わなくても分かると思いますが……」
唯「ごめんごめん~。転びそうになって変な体勢で弾いちゃったから」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 17:18:34.37 ID:lbuO1Yiz0
唯「澪ちゃんありがとね。結局弾き終わるまで体預けちゃった」
澪「別にいいよ。唯がそんなのは高一の頃から分かってるし」
唯「デヘヘ。すいやせん///」
梓「」ムムムッ
律「はぁ~もうちかれたぁ~!」
梓「お疲れ様でした」カタヅケ
紬「梓ちゃん?」
梓「実は今日はこのあと用事がありますので。これで失礼します。律先輩いいですか」
律「あ、ああ。気をつけて帰れよ~」
梓「失礼します」ツカツカ ガチャ
唯「……あれ、あずにゃん怒っちゃったのかな。言われたところちゃんとできなかったから」
紬「よ、用事があるって言ってたからきっと急いでいたのよ」
律「でもなんかちょっと顔しかめてたぞ?」
澪「まあなんかあっても誰にだってそういう日はあるだろ。聞かれたくないこともあるかも」
唯「あ、明日は頑張るよ!」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 17:23:18.84 ID:lbuO1Yiz0
梓(唯先輩今日は一度も抱きついてこなかったな……)テクテク
憂「梓ちゃん」
梓「う、憂?」
憂「部活の帰り?」
梓「う、うん。憂は?」
憂「夕ご飯の買い出しだよ。この時間が丁度夕方と夜の商品入れ替えの境目でお安くなるの」
梓「そうなんだ。毎日大変だね」
憂「えへへ、そうでもないよ。お料理とか好きだもん。たまにお姉ちゃん手伝ってくれるしね」
憂「そうだ、せっかく会ったんだからちょっとお茶していかないかな?」
梓「え、でも私制服だし……」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 17:28:49.29 ID:lbuO1Yiz0
憂「大丈夫だよ、スーパーにある飲食コーナーに行くだけだから」
梓(憂ったら随分所帯じみちゃって……)
梓「そこなら気兼ねないからいいかな。あ、夕ご飯の用意はいいの?」
憂「うん。下ごしらえはしてあるから時間はあるの」
憂「良かった。最近梓ちゃんと一緒にこういうことなかったしね」
梓「そだね。純とはどうなの?」
憂「純ちゃんともたまにお茶しに行くよ。ジャズ研が休みの日とかに」
憂「今度三人でどこかに遊びに行こうよ」
梓「いいね。明日にでも純に話そう」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 17:33:16.42 ID:lbuO1Yiz0
憂「それでね、お姉ちゃんがお風呂でのぼせちゃって部屋まで運ぶのが大変で――」
梓「唯先輩らしいなぁ、はは……」
憂「でもお姉ちゃんを担いでるときあったかくて柔らかくていい匂いがして、
その前にのぼせたお姉ちゃんを介抱するのに裸で横たわったお姉ちゃんを団扇で扇いでハァハァ」
梓「わかったわかったから声抑えて!」
憂「ちゃんとタオルは掛けてたから大丈夫だよ!
いかに妹の私でもお姉ちゃんの裸をそう易々と見る事は」
梓「見てる向こうのおばさんたちこっち見てるよ憂声声!」
梓「ほんと憂はお姉ちゃん大好きなんだね。唯先輩があんなにだらしがないわけだ」
憂「そんなだらしがないお姉ちゃんも可愛いよぉ」
梓(純ともいつもこんな会話してるんだろうか……)ゲッソリ
梓「あ、ねえ憂。朝言ってた唯先輩と澪先輩が遊びに行ったって話」
憂「え、ああ、うん。それがどうかしたの?」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 17:38:23.55 ID:lbuO1Yiz0
梓「それと関係してるのか分からないけど唯先輩と澪先輩がケンカしたとかで……。憂は何か知らない?」
憂「ケンカ!? ……さあ、そんな様子はなかった気がする。
本当に澪さんとお姉ちゃんがケンカしたの?」
梓「今は仲直りしたって。ムギ先輩からの情報。
その、仲直りしたてだからなのか澪先輩とやけに仲が良くて」
憂「それなら良かった。お姉ちゃんの悲しむ顔は見たくないもん」
憂「あ、いつもは梓ちゃんのこと可愛がってるお姉ちゃんを澪さんに取られて妬いちゃってるのかな?」
梓「べっ別にそんなことないもん!///」
梓「憂こそ、それだけお姉ちゃん好きなのにヤキモチとか妬かないの」
憂「……それなりにはするよ。少しは、ね」オオォ...
梓「寒っ。ここ冷房かけすぎじゃないの」ガクガク
憂「なんて冗談。お姉ちゃんはお姉ちゃん。私のお姉ちゃんだもん。大丈夫だよ」
梓「そっか……」
梓(なんか達観してるなぁ。姉妹だからかな)
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 17:43:18.71 ID:lbuO1Yiz0
梓「ん……そろそろ出ようか憂」
憂「あ、そうだね。もうこんな時間」
梓「貴重な唯先輩話が聞けて面白かったよ」
憂「そう、良かった。今度はゆっくり遊ぼうね」
梓「うん。それじゃまた明日」
憂「じゃあね。……あ、梓ちゃん」
梓「え、なに?」
憂「……ううん、ごめん。なんでもない。ばいばい」
梓「ばいばーい」
憂(梓ちゃん、……ごめんね)
梓(なにか引っかかるな……)
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 17:48:24.21 ID:lbuO1Yiz0
澪「…………」
澪「はぁ。こうしていつまでも携帯見つめていても仕方ないよな」
澪「んんん~……ていっ」ピッ
プルルルル プルルルル
澪(……出ないな)
プルルルル プルルルル
澪(い、一旦かけなおそう)
プル
唯『もっもしもしもしもし澪ちゃん!? んどぅわわああ!』ボスッ
澪「唯!?」ドキッ
唯『あいたた。だ、大丈夫。ベッドに倒れただけ』
澪「な、なにやってんだよ」ホッ
唯『あはは。携帯部屋に置きっぱなしで着信きたから急いで取ったらね』
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 17:53:16.33 ID:lbuO1Yiz0
澪「そんなに急ぐことないのに」
澪(私からの着信だから? ……なんてそんなわけないか)
唯『んで澪ちゃんなにー?』
澪「い、いや特別用事があったんじゃないけど、なんとなく……。なんかしてた?」
唯『……ううん! 全然! 暇してたとこだったからちょうど良かったよ!』
澪「それもどうかと思うがな。明日の宿題済ませたか?」
澪(あ、そういう話したいんじゃないのに……)
唯『い、今からやろうと思ってたとこだよ!』
澪「じゃあこうして電話してるのは悪いな」
唯『う~。澪ちゃんのいじわる』
澪「あはは。ごめん。でも長話はできないね」
唯『あ、そうだ! それなら電話で宿題教えてよ!』
澪「それは無理」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 17:58:43.06 ID:lbuO1Yiz0
~♪
澪「あ~うんうん、わかるわかる」
唯『でしょでしょ~。それで憂ったらねー――』
澪「――それは憂ちゃんの言うほうが正しいな。あ、もう二時間も過ぎてる」
唯『え、あれ? ほんとだ』
澪「じゃあそろそろ切るね。唯宿題忘れるなよ」
唯『えー、もう少し話そうよぅ』
澪「だーめ。これで唯が宿題できなかったら私の寝覚めが悪いから」
唯『む~……。わかったよ。今からやるよ』
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 18:03:15.91 ID:lbuO1Yiz0
澪「まあ分からないところあったらメールでもしてくれ」
唯『電話するよ』
澪「それでもいいよ。じゃあまた明日」
唯『うん。じゃあね。電話ありがとね』
澪「…………」
唯『…………』
澪「唯、電話切れよ///」
唯『澪ちゃんこそ切ってよ///』
澪唯(この展開は普通に切りづらい……///)
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 18:08:15.85 ID:lbuO1Yiz0
~♪
澪「ふぅ。電話切るのも一苦労だな」
澪「…………」
澪「ふふっ」マクラギューッ
澪(なんだろう。唯と話してるととても楽しい)
澪(はぁ……なんか今日は暑いな。体がぽかぽかする……)
澪(本当は私ももっと電話してたかったけど、
私のせいで宿題忘れるなんてことになって欲しくないしな)
澪(そうだ、今からメールもしてみようかな)
澪(いやいやいや、メールし始めて止まらなくなったら本末転倒じゃないか)
澪(でも返信来ても私が止めればいいよな)
澪(でもでも私が返信止めたら唯どう思うんだろ……)
澪「ん~どうしよう~!///」バタバタ
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 18:13:21.87 ID:lbuO1Yiz0
~♪
唯「澪ちゃんから電話くるなんて。う~!///」バタバタ
唯「嬉しいよぅ」マクラギューッ
唯「和ちゃんの言ってたこと、本当だったりして///」
唯「そしたらいいなぁ……」
唯(でも、私のこの気持ち、変なのかな。だってやっぱり女の子同士だし……)
唯「ううん! 大丈夫だよきっと! ね、ギー太!」
メルメルメル♪
唯「ひゃっ!? 澪ちゃんからメールかな?」
唯「あ、あずにゃんだ。『起きてますか?』って」
唯「『起きてるよ。あずにゃんどうしたの?』っと」
メルメルメル♪
唯「はやっ。『良かったら明日朝練付き合って貰えませんか』か……」
唯「今から宿題して朝練のために起きたら寝る時間少なくなっちゃうなぁ」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 18:19:30.33 ID:lbuO1Yiz0
唯「でも他ならぬあずにゃんの頼み事だもんね。
『いいよ~。いつもの時間に玄関で待ち合わせよう』っと」
メルメルメル♪
唯「あずにゃんってば返信早すぎ。ケータイマスター?
『ありがとうございます。それと、遅刻しないでくださいね』って」
唯「もー。私ってばそんなに信用ないのかなぁ」
唯「ういー」
憂「なにお姉ちゃん?」ガチャ
純『憂? う』ピッ
唯「ごめん憂、明日部活の朝練行くから早めに起こしてくんないかなぁ」
憂「わかったよお姉ちゃん。なら今日は一緒にお風呂入ろっ♪」ヌギヌギ
唯「前後の繋がりがよく分からないし
パンツから脱がなくていいよ私今から宿題しなくちゃいけないんだぁ」
憂「そうなの……」シュン
唯(パンツ半脱ぎでシュンとしちゃうレアな憂を見られるのは姉の特権だね! ハァハァ)
純『ぐぬぬぬぬ!』
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 18:24:44.16 ID:lbuO1Yiz0
~♪
梓「ほぅ……。良かった、朝練楽しみだな。二人でやるの久しぶりだ」
梓(澪先輩とのこと……気になるなぁ)
梓(先輩方もどうして誰も話してくれなかったんだろ。
ギクシャクしてたっていうから、話題に出しづらかったのかな)
梓(やっぱデート……なのかな。二人きりで)
梓(でもそんなことないよね。女の子が好きだなんて、そうそう無いんだし)
梓(そうそう無い……唯先輩だって、そうなんだろうな……)
梓「…………」
梓「あーもう! うじうじ考えていても仕方ない! 明日は朝練だから今日は寝よう」
梓「おやすみなさい」
梓「…………」
梓(私は……どうしたいんだろう)
梓「…………」
梓(唯先輩……)
梓「…………」スゥスゥ
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 18:29:18.31 ID:lbuO1Yiz0
~♪
唯「はがっ……ぐぅぐぅ……もがっ……」
憂「もうお姉ちゃんたら、机で寝てたら風邪ひいちゃうよ」
憂(宿題半分も終わってない)パラパラ
憂(澪さんいるから、私が宿題を手伝ってあげることはできないけれど……)
憂「ベッドで寝ようね、お姉ちゃん」ヒョイ...トサッ
唯「んん……み、おちゃ……」ムニャ
憂「…………」
憂「頑張ってね、お姉ちゃん」チュッ
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 18:34:26.96 ID:lbuO1Yiz0
~♪
澪「…………」ウツラウツラ...
澪「はっ。ん……唯からメールは来てないか。そろそろ私も寝ようかな」
澪「……もしかしたらこれから来るかもしれないから、もう少し起きてるか……」ウツラウツラ...
チュンチュン
澪「結局こなかったか……ふぁ、眠い……」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 18:39:47.48 ID:lbuO1Yiz0
~♪
唯「ふわぁあ~。あずにゃん今朝は機嫌がいいね」
梓「そうですか? ま、まあ唯先輩が遅刻しないで来たのに怒る理由なんてありませんよ」
梓「それにしても、そんなに眠いですか」
唯「昨日はちょっとね、夜更かししちゃって」
梓「もう、朝練あるって連絡した意味ないじゃないですかぁ」
唯「ごめんごめん。じゃあ目覚ましに一曲弾こうか」
梓「はいっ!」キラキラ
唯「と、言うとでも思ったかー!」ダキッ!
梓「にゃあんっ! ゆっ唯先輩! 朝からもぅ!」
梓「……///」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 18:44:10.77 ID:lbuO1Yiz0
唯「おろ、あずにゃん具合でも悪いの?」
梓「え、そんなことないですよ。いたって元気印です」
唯「だぁって、こういう時はいつもてーこーするじゃん」
梓「し、してますよ今も!」
唯「まあいいやぁ。うりうり~朝一のあずにゃん分補給ぅ~」グリグリ
梓「も~早く練習しましょうよ///」
梓(良かった。いつもの唯先輩だ)
梓「ってちょ、ほんとにもうやめ……いやぁなんかカクカクしてる!」
唯「もうちょっと、もうちょっとだけ。お゛ぉおおお゛ー」カクカク
梓「れ、練習するですー!///」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 18:49:23.36 ID:lbuO1Yiz0
唯「っていうことがあってねぇ。なんだかあずにゃんがしおらしくて可愛かったよ」
澪「ふーん」ムスー
律「部長に断りもなく朝練とは何事だ!」
和「律に断りを入れても状況は変わらないと思うけど」
和「…………」チラッ
和「澪、目の下に隈ができてるわよ」
澪「ああ、気にしないでいいよ……」グテー
澪(梓と朝練か……宿題やれてないんだろうな)
唯「澪ちゃん大丈夫?」
澪「大丈夫」ムスー
唯「???」
律「みーおー。宿題……写させてくれないかしらん?」
唯「あっ! 私も途中までやったけど寝ちゃったんだった。澪ちゃん私もお願い~」
澪「い・や・だ」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 18:54:29.73 ID:lbuO1Yiz0
唯「えっ、あは、だ、だめかな」アセアセ
澪「だから昨日ちゃんとやれって言っただろ」ムスッ
律「え~! のど」
和「震えて眠れ」
律「」ガクガク
紬「遅れちゃった。みんなおはよう」
和「珍しいわね。ムギがこんな時間に来るなんて」
紬「ええ、ちょっと用事があって」
律「へー。なんの?」
紬「大したことではないの。あ、さわ子先生が来たわ」
唯「…………」チラッ
澪「…………」ムスー
和(やれやれね)
紬(朝練?の様子バッチリ撮れてたわ!)ハァハァ
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 18:59:15.78 ID:lbuO1Yiz0
澪(朝はちょっと強く言いすぎたかな……)カキカキ
澪(次の時間が宿題ある授業か……。唯、順番で当たりそうだったもんな)カキカキ
キーンコーンカーンコーン
唯「あ゛~。休み時間だぁ~。カレー食わせろ~」
澪「唯」
唯「澪ちゃん。どうしたの?」
澪「ほら、これ」カサ
唯「ルーズリーフ? あ、宿題の部分だ」
澪「今回だけだからな」タッ
唯「澪ちゃん……ありがと!」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 19:04:14.10 ID:lbuO1Yiz0
和「澪」
澪「ん、なに?」
和「あんまり唯を甘やかしちゃだめよ」
澪「な、なんのこと?」
和「宿題」
澪「う、なんとなくだよ」
和「ふふ。まあ頑張ってちょうだい」
澪「へ、なにを?」
和「なんでもない。独り言」
澪(なんだろ……)
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 19:09:23.13 ID:lbuO1Yiz0
唯「あず~にゃん!」ダキッ
梓「もうにゃー! ゆ、唯先輩、そのあず~にゃんっていうのはちょっと」
唯「なんか口にしてみたら結構ヒットしたんだ」
梓「ヒットしないでください」
唯「えーひどいよあず~にゃん!」
梓「にゃっ! も、もうやめ……力つよっ!」グググッ
唯「あず~にゃん分吸収……吸収……っ!」ギュルッポンギュルッポン!
梓「うっあっ……///」グッタリ
紬「ふふ。いつも微笑ましいわね」
澪「」ムスー
律「憂ちゃんにも和にもよく抱きついてるし、まあ唯なりのスキンシップだよな」
澪「ま、まあそうだよな。はは」
~♪
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 19:14:38.69 ID:lbuO1Yiz0
梓「唯先輩、私の分わけてあげます」
唯「えーいいの!?」
梓「朝練付き合って貰ったお礼です」
唯「あずにゃん大好き~ん」ナデナデ
梓「ふにゅ///」
澪(なんか二人いい感じだな……)ムカムカ
紬「まるで唯ちゃんのもう一人の妹みたいね」
梓「///」
唯「あずにゃんみたいな可愛い妹いたら嬉しいなぁ」
澪「!」
澪「……ほら唯、それ食べたら練習するからな」
唯「う? うん。ちょっと待ってね」パクパク
梓「唯先輩そんなに急いで食べたらむせますよ」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 19:19:46.18 ID:lbuO1Yiz0
梓「最近はよく練習してるですし、少しくらい遅くても」
澪「梓まで」
律「まあまあ落ち着けよ澪、なんだあの日か? それとも好きな人とうまくいってないとか?」
唯「!?」
澪「またそんなこと言って、そ、そんなことあるわけないだろ」
紬「そうなの澪ちゃん!?」パァ
澪「だっだから違うって!」
澪(唯……こっち見てる……恥ずかしい)
律「またまた~澪ちゅわんったらお顔真っ赤になって図星だったりぃ~」
律(ゲンコくる~!)
澪「…………」フルフル
律(……って、あれ?)
澪「…………」ポロポロ
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/06/16(水) 19:30:14.67 ID:lbuO1Yiz0
唯「澪ちゃん? りっちゃんいくらなんでも言い過ぎだよ!」
律「わり、冗談だったんだけど。澪……」
澪「もぅ帰る……」ガタッ
律「ごめん澪言い過ぎた」
澪「…………」ガチャ バタン
梓「澪先輩、帰っちゃいましたね……」
唯「……私追いかけてくる」
梓「今はそっとしておいたほうが」
唯「でも、一人じゃ心配だよ」
梓「唯先輩……」
律「唯! 待て!」
唯「なに!? 早くして!」
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